JPH0990259A - 光偏向装置 - Google Patents

光偏向装置

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JPH0990259A
JPH0990259A JP24152795A JP24152795A JPH0990259A JP H0990259 A JPH0990259 A JP H0990259A JP 24152795 A JP24152795 A JP 24152795A JP 24152795 A JP24152795 A JP 24152795A JP H0990259 A JPH0990259 A JP H0990259A
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JP
Japan
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light
emitting laser
substrate
surface emitting
deflector
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Withdrawn
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JP24152795A
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Kenji Murakami
賢治 村上
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光学上の設計が複雑で、小さな発光素子を光学
的に高精度で位置合わせできない、また小型化が実現で
きない。 【解決手段】同一半導体単結晶基板(1) から形成され
た、枠体部(2) と該枠体部内に配置されたねじり振動子
(4) と前記枠体部の両端に配置されて前記ねじり振動子
を支持するねじりバネ(31 , 32 )を有する光偏向装置
において、前記ねじり振動子上に形成された、ねじり振
動子にねじり振動を発生させる駆動源(6) と、前記ねじ
りバネを軸とする線上に位置する前記ねじり振動子上に
形成された面発光レーザ(5) と、この面発光レーザから
の光を検出するための受光素子(10)とを具備し、前記駆
動源(6) ,面発光レーザ(5) 及び受光素子(10)が前記半
導体単結晶基板(1) にモノリシックに形成されているこ
とを特徴とする光偏向装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光偏向装置に関し、
特にレーザプリンタやバーコードスキャナに用いられ、
光ビームは少なくとも一方向に走査する光偏向装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】光偏向装置の一例として板バネ上に光源
を備え、板バネを圧電素子などにより加振することによ
り光源からの光を偏向するものが知られている。このよ
うな光偏向装置としては、例えば図13の装置が知られ
ている(特開平5−273485)。
【0003】図中の符号131 は、曲げ変型モードを有す
る板バネ状の弾性変型部である。この弾性変型部131 の
一端には厚肉の振動入力部132 が設けられ、他端にはス
キャン部133 が設けられている。前記振動入力部132 の
下面は圧電素子134 の自由端に接合している。前記スキ
ャン部133 の上面には凹部135 が設けられ、この凹部13
5 内にLEDチップ等の発光素子136 が実装されてい
る。また、前記スキャン部133 の上面には、マイクロフ
レネルレンズ137 が実装されている。
【0004】この光偏向装置では、圧電素子134 が弾性
変型部131 に振動を伝搬し、弾性変型部131 の先端にあ
る発光素子136 が弾性変型部131 の振動によって偏向す
る。この時、発光素子136 は弾性変型部131 の振動に従
い、弾性変型部131 の固定端を原点として回動する。ま
た、発光素子136 から光ビームαが出射されていると、
スキャン部133 の回転に伴って光ビームαもスキャン角
θで走査される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図13
に示した光偏向装置は小型、高精度の光偏向装置を構成
するが、以下のような問題を抱えている。光路設計を行
うにあたり、発光素子136 は光偏向時も原点が移動しな
いことが望ましい。しかし、弾性変型部131 上に構成さ
れた発光素子136 は、振動により弾性変型部131 の固定
端を原点として回動する。そのため、偏向中の発光素子
136 の原点は常に移動しており、光学上の設計を複雑に
している。
【0006】また、上記光偏向装置には受光素子が形成
されておらず、発光素子136 も基板に形成されたもので
はない。そのため、小さな発光素子136 を光学的に高精
度で位置合わせする必要がある。これは位置決めに手間
がかかるとともに、装置の大型化を招き光偏向装置の生
産性を下げてしまう。
【0007】また、発光素子が設けられている基板に
は、受光素子が一体に形成されていないため、小型化と
製造の簡易化の点で不利である。更に、板バネによって
支えられた発光素子からの光は外力により振動モードが
変わりやすいという問題がある。
【0008】本発明はこうした事情を考慮してなされた
もので、従来と比べ光学上の設計が簡単であるととも
に、発光素子及び受光素子を同一基板に形成することに
より、小さな発光素子を光学的に高精度で位置合わせで
き、作業性の向上及び小型化を実現できる光偏向装置を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明は、同一
半導体単結晶基板から形成された、枠体部と該枠体部内
に配置されたねじり振動子と前記枠体部の両端に配置さ
れて前記ねじり振動子を支持するねじりバネを有する光
偏向装置において、前記ねじり振動子上に形成された、
ねじり振動子にねじり振動を発生させる駆動源と、前記
ねじりバネを軸とする線上に位置する前記ねじり振動子
上に形成された面発光レーザと、この面発光レーザから
の光を検出するための受光素子とを具備し、前記駆動
源,面発光レーザ及び受光素子が前記半導体単結晶基板
にモノリシックに形成されていることを特徴とする光偏
向装置である。
【0010】(構成) 実施例1が対応する。前記枠体
部とは、半導体単結晶基板内に一つ以上の中空部を有し
ているという意味である。枠体部内とは中空部を形成す
る端部を示し、「両端に配置」とはねじりバネが二つ存
在することを示し、それぞれが中空部の端部と結合して
いるという意味である。例えば受光素子とともに増幅回
路を形成しても良い。
【0011】(作用・効果) 半導体単結晶基板に受光
部と発光部と光偏向部が一体的に形成することができ、
同一基板上に制御回路を一体に形成することもでき、ま
た光軸調整などは製作時に自動的に決定され、さらに振
動子に面発光レーザが形成されているため発光中に振動
子が振動し面発光レーザを冷却することもできる。二つ
のねじりバネによって支えられた振動子は外力に強く、
モードの変化が起こらないため、安定動作が可能であ
る。これにより超小型で、容易な構成により高精度の光
偏向装置を提供することができる。
【0012】本願第2の発明は、光偏向子と受光素子と
前記光偏向子下部に光射出用窓を有する第1半導体単結
晶基板と、面発光レーザを有する第2半導体単結晶基板
とが、前記面発光レーザから射出された光の光路上に前
記光偏向子を配置するようにハイブリッドに形成された
光偏向装置において、前記光偏向子と受光素子が第1半
導体単結晶基板に一体に形成され、前記光偏向子が、一
端が第1半導体単結晶基板に設けられたリニア型の駆動
源と、この駆動源と一体に形成され該駆動源の移動方向
に対して格子間隔が連続的に変化する回折格子によって
構成されていることを特徴とする光偏向装置である。
【0013】(構成) 実施例1,2,3が対応する。
前記光射出用窓とは、基板内の中空部、スリット部ある
いは射出光が透過できるような材料によって形成された
部分を意味する。「ハイブリッドに形成された」とは、
二つ以上の基板を接合、接着技術によって結合させて形
成するという意味である。リニア型の駆動源とは、櫛形
の駆動源あるいは静電分布型の駆動源を意味する。
【0014】(作用・効果) リニア型の駆動源により
回折格子が直線運動するとき、回折格子は移動方向に対
して格子間隔が連続的に変化しているため、別基板に固
定された面発光レーザからの光は回折格子を透過すると
きに偏向される角度もまた連続的に変化する。この時、
回折格子は与えられた直線運動によって射出光を連続的
に偏向できるように格子間隔を決定している。
【0015】2つの基板をハイブリッドに形成している
が、面発光レーザと光偏向子と受光素子が一体で構成さ
れているため超小型の光偏向装置が提供でき、光偏向装
置の構成要素である受光部と光偏向部を同一基板上に、
そして発光部を別の基板上に形成することにより製作上
のリスクが分散させることができ、光偏向装置を簡便か
つ安全に製作できる。
【0016】本願第3の発明は、光偏向子と該光偏向子
下部に光射出用窓を有する第1半導体単結晶基板と、面
発光レーザと受光素子と中空構造部を有する第2半導体
単結晶基板とが、前記面発光レーザから射出された光の
光路上に前記光偏向子を配置するようにハイブリッドに
形成された光偏向装置において、受光素子は第2半導体
単結晶基板の該光源を有する面の裏面に形成され、前記
光偏向子は第1半導体基板中の中空構造部上に形成さ
れ、前記面発光レーザからの光を反射するための反射面
を有する少なくとも一層が導電性材料で形成されたダイ
ヤフラムと、第1半導体単結晶基板上に形成され前記ダ
イヤフラム上が中空構造であるスペーサと、このスペー
サの中空構造に対応する位置に形成された電極とが、ハ
イブリッドに形成されていることを特徴とする光偏向装
置である。
【0017】(構成) 実施例1,2,3が対応する。
前記光射出用窓とは、基板内の中空部、スリット部ある
いは射出光が透過できるような材料によって形成された
部分を意味する。「ハイブリッドに形成された」とは、
二つ以上の基板を接合、接着技術によって結合させて形
成するという意味である。
【0018】(作用・効果) 2つの相対する電極に電
圧を印加することにより静電引力が発生する。この力に
よって反射面を有するダイヤフラムが変形する。その変
形量は印加する電圧によって決定され、電圧を連続的に
変化することによって光を連続的に偏向することができ
る。この構成では面発光レーザが表面に出ておらず、外
的損傷に強い構成である。
【0019】2つの基板をハイブリッドに形成している
が、面発光レーザと光偏向子と受光素子が一体で構成さ
れているため超小型の光偏向装置が提供でき、光偏向装
置の構成要素である受光部と光偏向部を同一基板上に、
そして発光部を別の基板上に形成することにより製作上
のリスクが分散させることができ、光偏向装置を簡便か
つ安全に製作できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照して説明する。 (実施例1)図1(A),(B))を参照する。ここ
で、図1(A)は本実施例1に係る光偏向装置の斜視
図、図1(B)は図1(A)を裏から見た斜視図であ
る。図中の符号1は、夫々半導体単結晶基板としてのガ
リウム砒素基板である。この基板1から枠体部2、ねじ
りバネ31 ,32 、ねじり振動子4が形成されている。
前記ねじり振動子4は2つのねじりバネ31 ,32 によ
り支持されており、これらねじりバネ31 ,32 は夫々
前記枠体部2の両端に結合されている。前記ねじり振動
子4上には面発光レーザとしての垂直共振器型面発光レ
ーザ5が形成されており、面発光レーザ5はねじり振動
子4の両端から枠体部2に結合されたねじりバネ31
2 を軸とする線上に配置されている。
【0021】前記ねじり振動子4の縁部上には、電磁コ
イル6が周回し形成されている。前記基板1上には、面
発光レーザ5用、面発光レーザ5と電磁コイル6に夫々
共通の配線71 ,72 とコンタクトパッド81 ,82
形成されている。前記基板1上には、電磁コイル6用の
配線73 とコンタクトパッド83 が形成されている。前
記ねじり振動子4の下面には、エッチングによって加工
された放熱板9が設けられている。前記基板1には、p
−nジャンクション(受光素子)10が形成されている。
また、受光素子10のp層とn層夫々のコンタクトパッド
4 ,85 も基板1に形成されている。なお、図中の符
号12,13は、面発光レーザ5へ配線を通すためにねじり
振動子4上に成膜された絶縁膜である。
【0022】次に、上記構成の光偏向装置の作用を説明
する。コンタクトパッド81 から直流電流を流すことに
より、面発光レーザ5からレーザ光が射出される。ま
た、光偏向装置が基板平面に平行でねじり軸に垂直な方
向の磁界中にある時、交流電流をコンタクトパッド83
に流すことにより、ねじり振動子4は交流電流の周波数
に伴って振動する。ねじり振動子4の振動の振幅と振動
数によって出射光の偏向角と走査速度が決定される。こ
の光偏向子がバーコードリーダの読み取り部に用いられ
る場合、出射光はバーコードに反射して散乱光を発生さ
せる。その散乱光を受光素子10で受光する。そのデータ
は電流値としてコンタクトパッド84 ,85 から検出さ
れる。
【0023】したがって、上記実施例1の光偏向装置に
よれば、次のような効果がある。本実施例1では、面発
光レーザとして垂直共振器型面発光レーザ5を用いた。
垂直共振器型面発光レーザ5は、射出ビームが狭く鋭い
ため、レンズなどの光学素子が不要である。そして、ね
じりバネ31 ,32 の軸線上に面発光レーザ5を配置し
ているため、光偏向時に面発光レーザの原点が変化しな
いため光学設計が簡便になる。
【0024】また、一般的な半導体レーザは端面発光型
であり基板に接合して用いなければならなかった。その
ため、面発光レーザを小さく作製してもハンドリングに
必要なサイズに切り出されるため振動子が大型化してい
た。しかし、本実施例1で示した光偏向装置はガリウム
砒素基板上に直にエピタキシャル成長させて一体に形成
したものであるため、面発光レーザ5のサイズが非常に
小さく、ねじり振動子4も小さく形成することができ
る。ねじり振動子4が二つのねじりバネ31 ,32 によ
って支持されているため、外力に対する振動変化がなく
安定動作が可能である。更に、ねじりバネ31 ,32
枠体部2も同一基板1で形成されるため、この光偏向装
置は面発光レーザ5と光偏向子と受光素子10を合わせ持
ちながら超小型で提供することができる。
【0025】更に、面発光レーザの熱問題は該レーザの
連続発振を妨げてしまう。しかしながら、上記実施例1
では面発光レーザ5はねじり振動子4に形成されている
ため、発光中はねじり振動によりかなりの冷却効果が見
込める。さらに放熱板9を形成することにより、面発光
レーザ5に大電流を流すことができ、高出力の光を得る
ことができる。
【0026】なお、この実施例1の各構成は、当然、各
種の変形、変更が可能である。例えば電磁コイルの代わ
りに二つの永久磁石を配置させてもよい。この時、2つ
の永久磁石の極磁方向は反対になるように配置しなけれ
ばならない。また、前記ねじり振動子の裏面に形成した
放熱板は必ずしも必要なものではない。
【0027】(実施例2)図2、及び図3(A)〜
(D)を参照する。ここで、図2は本発明の実施例2に
係る、永久磁石をハイブリッドに形成した光偏向装置の
斜視図、図3(A)は永久磁石が接着された第1基板の
斜視図、図3(B)は図3(A)の第1基板を裏面から
見た斜視図を示す。また、図3(C)は図2の光偏向装
置の面発光レーザが形成された第2基板を裏面から見た
斜視図の斜視図、図3(D)は図3(C)の第2基板を
表面から見た斜視図を示す。更に、図2は図3(A)の
第1基板と図3(C)の第2基板が接合されて完成した
ものである。なお、図1と同部材は同符号を付して説明
を省略する。
【0028】前記第1基板21としてはシリコン基板を用
いる。前記第1基板21の振動子下部にあたる面はKOH
等を用いたエッチングにより加工され、ねじり振動子が
所定の振動角が得られる深さまで掘り下げられた加工面
22が形成されている。この加工面22は、ねじり振動子が
回動できるようにするためのものである。この加工面22
の裏面には、永久磁石23,24が接着されている。その接
着位置は磁場が効率よく働くように決定されるべきであ
り、磁束密度は永久磁石23,24の磁化方向やその形状に
よって異なる。
【0029】前記第2基板25としてはガリウム砒素基板
を用いる。この第2基板25は、図3(D)の状態で図3
(A)の状態の第1基板21に接合されて光偏向装置が構
成される。この際、両基板21,25の接合には陽極接合を
用いる。つまり、ガリウム砒素基板の接着面に低融点ガ
ラスを成膜し、低融点ガラスとシリコン基板面に電圧を
印加することにより接合する。
【0030】次に、上記実施例2に係る光偏向装置の作
用を説明する。永久磁石23,24をハイブリッドに形成す
る際、永久磁石23,24の位置関係と電磁コイル6との位
置関係を最適化しておく必要があり、最も効率よく作用
する磁界の形成には以下の式(1)を用いて近似的に解
析することができる。2つの磁石が形成する磁界中の磁
束密度は式(1)で表現できる。
【0031】 dBy (x,y,z)=(B0 /4π)×(y−y0 )/{(x−x02 + (y−y02 +(z−z0 )}3/2 …(1) 上記式1において、B0 は残留磁束密度、πは円周率、
(x0 ,y0 ,z0 )は磁石の任意の表面位置を示し、
磁界中の任意の点(x,y,z)における磁束密度By
(x,y,z)を求める。得られた磁束密度は下記式2
で与えられる。
【0032】 ψ=n・By ・L2 ・Lb ・Ic /G・Ip …(2) 上記式(2)において、nは電磁コイルの巻数、By
磁束密度、Lはねじりバネに直角な方向のねじり振動子
のサイズ、Lb はねじりバネの長手方向の長さ、Gは横
弾性係数、Ic は電磁コイルに流れる電流値、Ip は慣
性2次極モーメント、以上のパラメータより偏向角ψが
求められる。
【0033】以上の式によって最適化された位置に永久
磁石を配置する。またシリコン基板の加工面22の加工深
さについても偏向角ψによって決定することができる。
したがって、上記実施例2の光偏向装置によれば、次の
ような効果がある。
【0034】請求項2に示された光偏向装置は、基板平
面に平行でねじり軸に垂直な成分を有する磁界中で駆動
する電磁コイルを有していた。しかし、上記の磁界雰囲
気がすでに存在する場所で用いる以外はこの磁界を形成
するために磁石が必要であり、その構成によっては光偏
向装置そのものが大型化してしまう。本構成は永久磁石
23,24を電磁コイル6を駆動させるために最適な位置に
配置し、これをハイブリッドに形成することにより、超
小型、高性能な光偏向装置を提供することができる。
【0035】また、更に、面発光レーザの熱問題は該レ
ーザの連続発振を妨げてしまう。しかしながら、上記実
施例1では面発光レーザ5はねじり振動子4に形成され
ているため、発光中はねじり振動によりかなりの冷却効
果が見込める。さらに放熱板9を形成することにより、
面発光レーザ5に大電流を流すことができ、高出力の光
を得ることができる。
【0036】なお、この実施例2の各構成は、当然、各
種の変形、変更が可能である。例えば、永久磁石の代わ
りに電磁コイルを配置してもよい。この時、電磁コイル
は一つでも二つ形成してもよい。一つの場合、図4に示
すようにねじり軸に対して平行なコイル部41は永久磁石
の場合と同じ位置に形成されるように、また垂直な方向
のコイル部は振動に悪影響を及ぼすためねじり振動子よ
り離した位置に形成する。電磁コイルへの電流は振動子
に形成された電磁コイルに印加する方向と反対の方向に
流す。これにより引力と斥力が発生し、交流を印加する
ことにより振動子が回動する。
【0037】2つの電磁コイルを形成した場合には、周
回形成した電磁コイルの一辺を永久磁石の配置された場
所に形成する。それぞれの電磁コイルには振動子に形成
した相対するコイルと逆方向の電流を印加するものと同
方向の電流を印加するものとし、これをそれぞれの相対
するコイル群に交互に繰り返すことによってねじり振動
子を回動させる。
【0038】(実施例3)図5及び図6(A)〜(D)
を参照する。ここで、図5は本発明の実施例3に係る光
偏向装置の斜視図、図6(A)は静電引力を発生させる
ための電極を二つ形成した第1基板の斜視図、図6
(B)は図6(A)の基板を裏から見た斜視図を示す。
また、図6(C)は面発光光源の形成された第2基板を
裏から見た斜視図、図6(D)は図6(C)の第2基板
を表面から見た斜視図を示す。なお、図5は図6(A)
の状態の第1基板に面と図6(C)の状態の第2基板を
接合されて完成したものである。但し、図1と同部材は
同符号を付して説明を省略する。
【0039】前記第1基板51としてはシリコン基板を用
いる。前記第1基板51の振動子下部にあたる面はKOH
等を用いたエッチングにより加工され、ねじり振動子が
所定の振動角が得られる深さまで掘り下げられた加工面
52が形成されている。この加工面52は、ねじり振動子が
回動できるようにするためのものである。この加工面42
には電極531 ,532 が形成されている。前記電極531
532 に相対する前記加工面52の裏面には夫々コンタクト
ホール541 ,542 が形成され、一方のコンタクトホール
541 には配線551 を介してコンタクトパッド561 が形成
され、他方のコンタクトホール542 には配線552 を介し
てコンタクトパッド562 が形成されている。
【0040】前記第2基板57としてはガリウム砒素基板
を用いる。この第2基板57は、図6(D)の状態で図6
(A)の状態の第1基板51に接合されて光偏向装置が構
成される。この際、両基板51,57接合には陽極接合を用
いる。つまり、ガリウム砒素基板の接着面に低融点ガラ
スを成膜し、低融点ガラスとシリコン基板面に電圧を印
加することにより接合する。前記電極531 ,532 に相対
する位置の第2基板51裏面には、電極58 ,582
が形成されている。一方の電極581 には配線591 を介し
てコンタクトパット601 が形成され、他方の電極582
は配線592 を介してコンタクトパット602 が形成されて
いる。前記電極581 ,582 及びコンタクトパット601
602 は、第2基板57の裏面が陽極接合における接合面と
して用いられるため、熱拡散あるいはイオン注入により
基板内に形成される。
【0041】次に、この実施例3に係る光偏向装置の作
用を説明する。コンタクトパッド83 から直流電流を流
すことにより、面発光レーザ5からレーザ光が射出され
る。また、電極581 と電極531 に電圧を印加するかある
いは電極582 と電極532 に電圧を印加することにより、
各電極間で静電引力が発生し、ねじり振動子4は回動す
る。ねじり振動子4は各電極間に電圧を交互に印加する
ことにより振動するため、それぞれの印加時間を制御す
ることによってねじり振動子4の振動周波数が決定され
る。ねじり振動子4の振動の振幅と振動数によって出射
光の偏向角と走査速度が決定される。この光偏向子がバ
ーコードリーダの読み取り部に用いられる場合、出射光
はバーコードに反射して散乱光を発生させる。その散乱
光を受光素子10で受光する。そのデータは電流値として
コンタクトパッド84 ,85 から検出される。
【0042】したがって、上記光偏向装置によれば、次
のような効果がある。本実施例3では、発光素子として
垂直共振器型面発光レーザを用いた。垂直共振器型面発
光レーザは、射出ビームが狭く鋭いため、レンズなどの
光学素子が不要である。そして、ねじりバネ31 ,32
の軸線上に面発光レーザを配置しているため、光偏向時
に光源の原点が変化しないため光学設計が簡便になる。
一般的な半導体レーザは端面発光型であり基板に接合し
て用いなければならなかった。そのため、面発光レーザ
を小さく作製してもハンドリングに必要なサイズに切り
出されるため振動子が大型化していた。しかし、本実施
例3で示した光偏向装置はガリウム砒素上に直にエピタ
キシャル成長させて一体に形成したものであるため、面
発光レーザ5のサイズが非常に小さく、ねじり振動子4
も小さく形成することができる。また、ねじりバネ3
1 ,32 と枠体2も同一基板で形成されるため、この光
偏向装置は面発光レーザ5と光偏向子と受光素子10を合
わせ持ちながら超小型で提供することができる。
【0043】なお、この変形例の各構成は、当然、各種
の変形、変更が可能である。例えば、ねじり振動子を形
成するガリウム砒素基板の面発光レーザを形成した面の
裏面にエッチングによって加工された放熱板を形成して
もよい。面発光レーザの熱問題は光源の連続発振を妨げ
てしまう。しかしながら、面発光レーザはねじり振動子
に形成されているため、発光中はねじり振動によりかな
りの冷却効果が見込める。さらに放熱板を形成すること
により、面発光型光源に大電流を流すことができ、高出
力の光を得ることができる。
【0044】(実施例4)図7(A),(B)及び図8
を参照する。ここで、図7(A)は本発明の実施例4に
係る光偏向装置の斜視図、図7(B)は図7(A)のね
じりバネ部分Xを拡大した図、図8はねじりバネ部の分
解図を示す。但し、図1と同部材は同符号を付して説明
を省略する。
【0045】半導体単結晶基板としてのガリウム砒素基
板1から枠体部2,ねじりバネ711,712 、ねじり振動
子4が形成されている。前記ねじりバネ711 ,712
は、メッキ技術によって形成されたメッキ金属からなり
無電解メッキによるニッケルを用いた。ニッケルはねじ
りバネを形成するとともに、枠体部2とねじり振動子4
の結合部分にカギ形状部72を有している。面発光レーザ
5と電磁コイル6に用いられる配線の一部には、ねじり
バネ711 ,712 を形成するメッキ金属が利用されてい
る。
【0046】電磁コイル6と面発光レーザ5のグランド
は共通としニッケルからなるねじりバネの一方を共通配
線共通のコンタクトパッドとして用いる。一方のニッケ
ルからなるねじりバネは電磁コイル6と面発光レーザ5
に電源を供給するために用いる。面発光レーザ5と比べ
大電流を必要とする電磁コイル6はねじりバネを配線と
して用い、コンタクトパッド731 まで配線741 が形成さ
れる。ねじりバネへの電気的な接続部73は、ねじりバネ
がニッケルを用いていることからハンダを用いる。一
方、面発光レーザ5への配線742 はねじりバネと電磁コ
イル上に形成した絶縁膜75上に形成されコンタクトパッ
ド732 に接続される。
【0047】次に、上記実施例4に係る光偏向装置の作
用を説明する。コンタクトパッド712 から直流電流を流
すことにより、面発光レーザ5からレーザ光が射出され
る。また、光偏向装置が基板平面に平行でねじり軸に垂
直な方向の磁界中にある時、交流電流をコンタクトパッ
ド711 に流すことにより、ねじり振動子は交流電流の周
波数に伴って振動する。振動子の振動の振幅と振動数に
よって出射光の偏向角と走査速度が決定される。この光
偏向子がバーコードリーダの読み取り部に用いられる場
合、出射光はバーコードに反射して散乱光を発生させ
る。その散乱光を受光素子10で受光する。そのデータは
電流値としてコンタクトパッド84 ,85から検出され
る。
【0048】したがって、上記実施例4に係る光偏向装
置には次のような効果がある。本実施例4では、ねじり
バネにメッキ金属であるニッケルを用いた。そのため、
ガリウム砒素基板を用いた場合に比べてねじり剛性が低
くなり、小さな力で大きく回動することができ、ニッケ
ルは破断し難く外的な衝撃による破損の可能性が低くな
る。さらに、ニッケルのねじりバネは配線として用いる
ことができプロセスを簡便にすることができる。また、
発光素子として垂直共振器型面発光レーザを用いた。垂
直共振器型面発光レーザは、射出ビームが狭く鋭いた
め、レンズなどの光学素子が不要である。そして、ねじ
りバネの軸線上に光源を配置しているため、光偏向時に
光源の原点が変化しないため光学設計が簡便になる。
【0049】一般的な半導体レーザは端面発光型であり
基板に接合して用いなければならなかった。そのため、
面発光レーザを小さく作製してもハンドリングに必要な
サイズに切り出されるため振動子が大型化していた。し
かし、本実施例4で示した光偏向装置はガリウム砒素上
に直にエピタキシャル成長させて一体に形成したもので
あるため、面発光レーザのサイズが非常に小さく、ねじ
り振動子も小さく形成することができる。したがって、
メッキ金属をねじりバネとして用いることにより、同一
基板上に面発光レーザと光偏向子と受光素子を合わせ持
ちながら超小型で耐久性の高い光偏向装置を提供するこ
とができる。
【0050】なお、この変形例の各構成は、当然、各種
の変形、変更が可能である。例えば、ねじり振動子を形
成するガリウム砒素基板の面発光レーザを形成した面の
裏面にエッチングによって加工された放熱板を形成して
もよい。面発光レーザの熱問題は光源の連続発振を妨げ
てしまう。しかしながら、面発光レーザはねじり振動子
に形成されているため、発光中はねじり振動によりかな
りの冷却効果が見込める。さらに放熱板を形成すること
により、面発光レーザに大電流を流すことができ、高出
力の光を得ることができる。
【0051】(実施例5)図9(A),(B)及び図10
を参照する。ここで、図9(A)は実施例5に係る光偏
向装置の斜視図、図9(B)は図9(A)のX−X線に
沿う断面図、図10は図9の光偏向装置の一構成であるア
クチュエータの説明図である。
【0052】本実施例5では、第1半導体単結晶基板に
はシリコン基板91を、第2半導体単結晶基板はガリウム
砒素基板92を用いる。前記シリコン基板91には静電分布
型アクチュエータ93が形成され、該アクチュエータ93と
一体に形成された回折格子94が中心部にあり、回折格子
94直下のシリコン基板91は除去されている。アクチュエ
ータ93の電極95下のシリコン基板は残し、この電極95に
よってアクチュエータ93と回折格子94を支持する。前記
回折格子94が形成された面と同一の基板面にはp−nジ
ャンクション(受光素子)96が形成されている。この受
光素子96のp層とn層夫々のコンタクトパッド971 ,97
2 は、前記基板91に形成されている。
【0053】前記ガリウム砒素基板92には、面発光レー
ザ98が形成されている。本実施例5では面発光レーザ98
として垂直共振器型面発光レーザを用いた。また、ガリ
ウム砒素基板92は面発光レーザ98からの光がシリコン基
板91上の回折格子に入射される位置に合わせてシリコン
基板91と接合されている。接合はガリウム砒素基板に低
融点ガラスを成膜し低融点ガラスとシリコン基板との陽
極接合によって行う。前記静電分布型アクチュエータ93
は回折格子84の両側にそれぞれ位置し、この2つのアク
チュエータ93のグランド電極99は共通で用いる。電圧印
加用の電極はアクチュエータの支持部も兼ねている。面
発光レーザ98の配線 1001 , 1002 はガリウム砒素基板
に形成される。コンタクトパッド973 ,974 はシリコン
基板91との接合部分以外の場所に設けられている。前記
回折格子94及びアクチュエータ93の形成領域の下部に対
応する前記ガリウム砒素基板92の裏面には放熱板101 が
設けられている。なお、図10中の符号102 は、+側の
部材93aと−側の部材93b間に設けられた絶縁体であ
る。
【0054】次に、上記実施例5に係る光偏向装置の作
用を説明する。コンタクトパッド973 から直流電流を流
すことにより、面発光レーザ98からレーザ光が射出され
る。静電分布型アクチュエータ93は波形の対向する電極
が一つのアクチュエータとなり、これが集積化されて大
きな力を発生する機構になっている。2つの電圧印加用
の電極に電圧を交互に印加することによってそれぞれの
アクチュエータ93に静電引力が発生し、収縮が起きる。
これに伴い、回折格子94はアクチュエータ93の収縮方向
に揺動される。回折格子94は揺動方向に垂直に形成され
ており、面発光レーザ98からの光を連続的に偏向できる
ように連続的に格子間隔が変化している。そのため、揺
動する回折格子94を通過する際、光は偏向され回折格子
94の揺動方向に走査される。この光偏向子がバーコード
リーダの読み取り部に用いられる場合、出射光はバーコ
ードに反射して散乱光を発生させる。その散乱光を受光
素子96で受光する。そのデータは電流値としてコンタク
トパッド871 ,872 から検出される。
【0055】したがって、上記実施例5に係る光偏向装
置によれば次のような効果がある。本実施例5では、発
光素子として垂直共振器型面発光レーザを用いた。垂直
共振器型面発光レーザは、射出ビームが狭く鋭いため、
レンズなどの光学素子が不要である。光偏向に回折格子
を用いているため光偏向時に光源の原点が変化しないた
め光学設計が簡便になる。
【0056】一般的な半導体レーザは端面発光型であり
端面を加工する際、プロセスの歩留まりを下げていた。
また、基板に接合して用いなければならなかったため位
置合わせが困難であり、そのためレーザ光源を小さく作
製してもハンドリングに必要なサイズに切り出されるた
め振動子が大型化していた。しかし、本実施例5で示し
た光偏向装置はガリウム砒素基板上に直にエピタキシャ
ル成長させて一体に形成したものであるため、面発光レ
ーザ98のサイズが非常に小さく、光偏向装置そのものを
微小化することができる。これにより、この光偏向装置
は面発光レーザ98と光偏向子と受光素子96を合わせ持ち
ながら超小型で提供することができる。
【0057】なお、この実施例5の各構成は、当然、各
種の変形、変更が可能である。例えば静電分布型アクチ
ュエータの代わりに櫛形の静電アクチュエータを用いて
も良い。また、回折格子の代わりに蒲鉾型のレンズを用
いてもよい。
【0058】(実施例6)図11を参照する。ここで、
第1半導体単結晶基板はシリコン基板111 を、第2半導
体単結晶基板はガリウム砒素基板112 を用いる。シリコ
ン基板111 の中空構造部上には、ダイヤフラム113 が設
けられている。このダイヤフラム113 はポリイミド膜上
にアルミニウムの蒸着膜を成膜したもので、その端部は
シリコン基板111 に結合されている。ダイヤフラム113
のアルミ薄膜に電圧を印加するための配線部とコンタク
トパッドは、シリコン基板111 に形成されている。ま
た、ポリイミドが成膜された面と同一基板面にガラス製
のスペーサ114 が接合されており、このスペーサ114 上
にSi基板115 が接合されている。このSi基板115 は
電極となるように、抵抗が低く、導電体に近い特性を持
っている。
【0059】前記シリコン基板111 のダイヤフラム113
の形成された面の逆面に前記ガリウム砒素基板112 が接
合されており、シリコン基板111 上に形成されたダイヤ
フラムの直下にあたるガリウム砒素基板112 上にはダイ
ヤフラム中心の直下以外の位置に面発光レーザ116 が形
成され、面発光レーザ116 からの光がダイヤフラム113
で反射してガリウム砒素基板112 裏面に射出されるよう
な位置に中空構造部を形成されている。本実施例6では
面発光レーザとして垂直共振器型面発光レーザを用い
た。また、接合はガリウム砒素基板102 に低融点ガラス
を成膜し低融点ガラスとシリコン基板との陽極接合によ
って行った。
【0060】前記ガリウム砒素基板112 の接合面の逆面
にはp−nジャンクション(受光素子)117 が形成され
ている。低抵抗のSi基板115 はどこからでも電極を取
ることができる。また、面発光レーザ116 の配線はガリ
ウム砒素基板112 に形成される。コンタクトパッドはシ
リコン基板との接合部分以外の場所に設ける。受光素子
のp層とn層それぞれのコンタクトパッドもガリウム砒
素基板に形成されている。更に、シリコン基板111 の中
空構造部の下部に相当する前記ガリウム砒素基板112 裏
面には、放熱板118 が設けられている。
【0061】次に、上記実施例6に係る光偏向装置の作
用を説明する。直流電流を印加することにより、面発光
レーザ116 からレーザ光が射出される。ポリイミド膜上
のアルミ電極と低抵抗のSi基板115 の間に電圧を印加
することによってダイヤフラム113 は変形し、電極を兼
ねるポリイミド膜上のアルミニウムの蒸着膜は凹面鏡を
形成する。面発光レーザ116 からの光が前記蒸着膜に反
射されガリウム砒素基板112 に形成された中空構造部か
ら射出される。この時、ポリイミド膜上の前記蒸着膜と
前記Si基板115 の間の電圧をコントロールすることに
よって光の反射角を可変することができ、電圧を連続的
に変化することによって光を走査することができる。こ
の光偏向子がバーコードリーダの読み取り部に用いられ
る場合、出射光はバーコードに反射して散乱光を発生さ
せる。その散乱光を受光素子117で受光する。そのデー
タは電流値としてコンタクトパッドから検出される。
【0062】したがって、上記実施例6に係る光偏向装
置には次のような効果がある。本実施例6では、発光素
子として垂直共振器型面発光レーザを用いた。垂直共振
器型面発光レーザは、射出ビームが狭く鋭いため、レン
ズなどの光学素子が不要である。一般的な半導体レーザ
は端面発光型であり端面を加工する際、プロセスの歩留
まりを下げていた。また、基板に接合して用いなければ
ならなかったため位置合わせが困難であり、そのためレ
ーザ光源を小さく作製してもハンドリングに必要なサイ
ズに切り出されるため振動子が大型化していた。しか
し、本実施例6で示した光偏向装置はガリウム砒素基板
上に直にエピタキシャル成長させて一体に形成したもの
であるため、光源のサイズが非常に小さく、光偏向装置
そのものを微小化することができる。これにより、この
光偏向装置は面発光レーザ116 と光偏向子と受光素子11
7 を合わせ持ちながら超小型で提供することができる。
【0063】なお、この実施例6の各構成は、当然、各
種の変形、変更が可能である。例えばダイヤフラムの代
わりに板バネを用いてもよい。 (実施例7)図12参照する。本実施例7では実施例1
で用いた光偏向装置を基本とし、これを集積化したとき
の構成と作用と効果について以下に示す。
【0064】基板としてガリウム砒素基板121 を用いて
いる。ねじりバネに支持されたねじり振動子 1221 , 1
222 , 1223 , 1224 が四つ形成されている。それぞれ
の振動子には、駆動用の電磁コイルとねじりバネを軸と
する線上に面発光レーザ 1231 , 1232 , 1233 , 123
4 が形成されている。本実施例7では面発光レーザとし
て垂直共振器型面発光レーザを用いた。本実施例7では
ねじり振動子を四つ集積化した場合について示す。それ
ぞれの振動子に形成された電磁コイルと面発光レーザは
グランド線123 を共通化し、電磁コイルには交流を、面
発光レーザには直流を印加する。グランド用の配線123
とコンタクトパッド124 それぞれの振動子で共有し、電
源供給側の配線とコンタクトパッドはそれぞれ独立に形
成する。面発光レーザの形成された面と同一面上にp−
nジャンクション(受光素子)125 が形成されている。
受光素子125 のp層とn層それぞれのコンタクトパッド
126 ,127 もガリウム砒素基板121 に形成されている。
【0065】次に、この実施例7に係る光偏向装置の作
用を説明する。コンタクトパッド128 から直流電流を流
すことにより、面発光レーザからレーザ光が射出され
る。また、光偏向装置が基板平面に平行でねじり軸に垂
直な方向の磁界中にある時、交流電流をコンタクトパッ
ド129 に流すことにより、ねじり振動子は交流電流の周
波数に伴って振動する。振動子の振動の振幅と振動数に
よって出射光の偏向角と走査速度が決定される。この光
偏向子は一番左のねじり振動子 1221 からレーザが射出
され、ねじり振動子が回動を始める。ねじり振動子は左
側から時計周りに回動する。一番左のねじり振動子 122
1 が偏向終了位置に到達する直前に左から二番目のねじ
り振動子 1222 が回動を始め、一番左のねじり振動子が
偏向終了位置にレーザを射出し、短時間一番左からの光
と重複しながら回動を開始する。この操作を繰り返し左
のねじり振動子に伝えることによって見かけ上大きな偏
向角を得ることができる。ここで四つの面発光レーザの
中で光を出射するのはレーザ同士が重複する領域を除
き、常に一つである。その他の面発光レーザは光を出射
しない。この光偏向子がバーコードリーダの読み取り部
に用いられる場合、出射光はバーコードに反射して散乱
光を発生させる。その散乱光を受光素子125 で受光す
る。そのデータは電流値としてコンタクトパッド126 ,
127 から検出される。
【0066】したがって、上記実施例7に係る光偏向装
置は次のような効果がある。本実施例7は一つの光偏向
子の持つ最大偏向角以上を必要とするアプリケーション
に対応することができる。また、面発光レーザが光の出
射と停止を繰り返すため、面発光レーザに発生した熱を
放出する時間ができるため高出力型の面発光レーザを形
成することができる。また、本実施例では、発光素子と
して垂直共振器型面発光レーザを用いた。垂直共振器型
面発光レーザは、射出ビームが狭く鋭いため、レンズな
どの光学素子が不要である。そしてねじりバネの軸線上
に光源を配置しているため光偏向時に光源の原点が変化
しないため光学設計が簡便になる。
【0067】また、一般的な半導体レーザは端面発光型
であり基板に接合して用いなければならなかった。その
ため、面発光レーザを小さく作製してもハンドリングに
必要なサイズに切り出されるため振動子が大型化してい
た。しかし、本実施例7で示した光偏向装置はガリウム
砒素基板上に直にエピタキシャル成長させて一体に形成
したものであるため、面発光レーザのサイズが非常に小
さく、ねじり振動子も小さく形成することができる。ま
た、ねじりバネと枠体部も同一基板で形成されるため、
この光偏向装置は光源と大偏向角を有する光偏向子と受
光素子を合わせ持ちながら超小型で提供することができ
る。
【0068】なお、この実施例7の各構成は、当然、各
種の変形、変更が可能である。例えば電磁コイルの代わ
りに二つの永久磁石を配置させてもよい。この時、2つ
の永久磁石の極磁方向は反対になるように配置しなけれ
ばならない。また、ねじり振動子を形成するガリウム砒
素基板の面発光型光源を形成した面の裏面にエッチング
によって加工された放熱板を形成しても良い。面発光型
光源の熱問題は光源の連続発振を妨げてしまう。しかし
ながら、面発光型光源はねじり振動子に形成されている
ため、発光中はねじり振動によりかなりの冷却効果が見
込める。さらに放熱板を形成することにより、面発光型
光源に大電流を流すことができ、高出力の光を得ること
ができる。
【0069】以上、実施例に基づいて説明してきたが、
本明細書には以下の発明が含まれる。 1.同一半導体単結晶基板から形成された、枠体部と該
枠体部内に配置されたねじり振動子と前記枠体部の両端
に配置されて前記ねじり振動子を支持するねじりバネを
有する光偏向装置において、前記ねじり振動子上に形成
された、ねじり振動子にねじり振動を発生させる駆動源
と、前記ねじりバネを軸とする線上に位置する前記ねじ
り振動子上に形成された面発光レーザと、この面発光レ
ーザからの光を検出するための受光素子とを具備し、前
記駆動源,面発光レーザ及び受光素子が前記半導体単結
晶基板にモノリシックに形成されていることを特徴とす
る光偏向装置。
【0070】(構成) 実施例1に対応する。なお、枠
体部とは、半導体単結晶基板内に一つ以上の中空部を有
しているという意味である。枠体部内とは中空部を形成
する端部を示し、「両端に配置されて」とはねじりバネ
が二つ存在することを示し、それぞれが中空部の端部と
結合しているという意味である。例えば受光素子ととも
に増幅回路を形成しても良い。
【0071】(作用・効果) 半導体単結晶基板に受光
部と発光部と光偏向部が一体的に形成することができ、
同一基板上に制御回路を一体に形成することもでき、ま
た光軸調整などは製作時に自動的に決定され、さらに振
動子に面発光レーザが形成されているため、発光中に振
動子が振動し面発光レーザを冷却することもできる。二
つのねじりバネによって支えられた振動子は外力に強
く、モードの変化が起こらないため、安定動作が可能で
ある。これにより超小型で、容易な構成により高精度の
光偏向装置を提供することができる。
【0072】2.前記1.の光偏向装置において、ねじ
り振動用の駆動源は基板平面に平行でねじり軸に垂直な
方向の磁界中で駆動する該振動子の外周近傍で周回、形
成された電磁コイルであることを特徴とした光偏向装
置。
【0073】(構成) 実施例1に対応する。 (作用・効果) ねじり振動子の外周近傍で電磁コイル
を形成し、そのコイルに交流電流を流すことによりねじ
り振動子に平行でねじり軸に垂直な方向の磁界が発生
し、半導体単結晶基板に平行でねじり軸に垂直な方向の
磁界中でねじり振動子は磁界同士の斥力と引力によって
回動することができる。また、電磁コイルは一体に形成
することができ超小型で、容易な構成により高精度の光
偏向装置を提供することができる。
【0074】3.前記2.の光偏向装置において、永久
磁石が固設された基板と前記半導体単結晶基板とがハイ
ブリッドに形成されたことを特徴とする光偏向装置。 (構成) 実施例2に対応する。なお、「ハイブリッド
に形成された」とは、二つ以上の基板を接合、接着技術
によって結合させて形成するという意味である。
【0075】(作用・効果) 電磁コイルに交流電流を
流すことによりねじり振動子に平行でねじり軸に垂直な
方向に発生した磁界との間に引力と斥力を発生させる様
な位置に永久磁石が配置されるように、半導体単結晶基
板と永久磁石が固設された基板を接合することで、超小
型で、容易な構成により高精度の光偏向装置を提供する
ことができる。
【0076】4.前記1.の光偏向装置において、裏面
に該ねじりバネを軸として2分割された2つの電極が形
成された該振動子を有する前記半導体単結晶基板と、2
つの電極が形成された基板とが、該振動子の電極と該基
板の電極が相対する位置でハイブリッドに形成されたこ
とを特徴とした光偏向装置。
【0077】(構成) 実施例3に対応する。 (作用・効果) 二つの相対する電極がコンデンサを形
成しており、一方に電圧を印加すると静電引力が発生し
ねじりバネは電圧が印加された電極に回動する。これを
交互に繰り返すことによって振動子に振動を与えること
ができる。この構成は形成が容易であるため電磁力を用
いた方法よりさらに小型の光偏向装置を提供することが
できる。
【0078】5.前記1.の光偏向装置において、半導
体単結晶基板が化合物半導体単結晶基板であることを特
徴とする光偏向装置。 (構成) 実施例1,2,3に対応する。
【0079】(作用・効果) 面発光レーザはガリウム
砒素基板上にエピタキシャル成長されたものを用いるの
が一般的である。また、ガリウム砒素基板上にp−nジ
ャンクションを用いた受光素子を形成することもでき、
基板の加工が行えることは言うまでもない。
【0080】6.前記5.の光偏向装置において、ねじ
りバネがメッキ金属により形成され、前記枠体部と前記
振動子との接続部で該メッキ金属がカギ形状を有するこ
とを特徴とする光偏向装置。
【0081】(構成) 実施例1,2,3,4に対応す
る。なお、メッキ金属は電気メッキあるいは無電解メッ
キによって形成された金属材料を意味する。 (作用・効果) ねじりバネはねじり剛性が低く、靱性
の高い材料が望まれる。しかし、半導体単結晶基板は剛
性が高く、脆性な材料であるためねじりバネには不向き
な材料である。金属でねじりバネを構成すれば、剛性が
低く、脆性破壊が生じにくい。そのため、小さな駆動力
で振動子が回動することができ、外力による破損が生じ
にくい。また、半導体基板との結合部をカギ状にするこ
とにより、ねじりバネを外れにくくすることができる。
【0082】7.光偏向子と受光素子と前記光偏向子下
部に光射出用窓を有する第1半導体単結晶基板と、面発
光レーザを有する第2半導体単結晶基板とが、前記面発
光レーザから射出された光の光路上に前記光偏向子を配
置するようにハイブリッドに形成された光偏向装置にお
いて、前記光偏向子と受光素子が第1半導体単結晶基板
に一体に形成され、前記光偏向子が、一端が第1半導体
単結晶基板に設けられたリニア型の駆動源と、この駆動
源と一体に形成され該駆動源の移動方向に対して格子間
隔が連続的に変化する回折格子によって構成されている
ことを特徴とする光偏向装置。
【0083】(構成) 実施例1,2,3に対応する。
なお、光射出用窓とは基板内の中空部、スリット部ある
いは射出光が透過できるような材料によって形成された
部分を意味する。「ハイブリッドに形成された」とは、
二つ以上の基板を接合、接着技術によって結合させて形
成するという意味である。リニア型の駆動源とは櫛形の
駆動源あるいは静電分布型の駆動源を意味する。
【0084】(作用・効果) リニア型の駆動源により
回折格子が直線運動するとき、回折格子は移動方向に対
して格子間隔が連続的に変化しているため、別基板に固
定された光源からの光は回折格子を透過するときに偏向
される角度もまた連続的に変化する。この時、回折格子
は与えられた直線運動によって射出光を連続的に偏向で
きるように格子間隔を決定している。
【0085】2つの基板をハイブリッドに形成している
が、面発光レーザと光偏向子と受光素子が一体で構成さ
れているため超小型の光偏向装置が提供でき、光偏向装
置の構成要素を受光部と光偏向部を同一基板上に、そし
て発光部を別の基板上に形成することにより製作上のリ
スクが分散させることができ、光偏向装置を簡便かつ安
全に製作できる。
【0086】8.光偏向子と該光偏向子下部に光射出用
窓を有する第1半導体単結晶基板と、面発光レーザと受
光素子と中空構造部を有する第2半導体単結晶基板と
が、前記面発光レーザから射出された光の光路上に前記
光偏向子を配置するようにハイブリッドに形成された光
偏向装置において、受光素子は第2半導体単結晶基板の
該光源を有する面の裏面に形成され、前記光偏向子は第
1半導体基板中の中空構造部上に形成され、前記面発光
レーザからの光を反射するための反射面を有する少なく
とも一層が導電性材料で形成されたダイヤフラムと、第
1半導体単結晶基板上に形成され前記ダイヤフラム上が
中空構造であるスペーサと、このスペーサの中空構造に
対応する位置に形成された電極とが、ハイブリッドに形
成されていることを特徴とする光偏向装置。
【0087】(構成) 実施例1,2,3に対応する。
なお、光射出用窓とは、基板内の中空部、スリット部あ
るいは射出光が透過できるような材料によって形成され
た部分を意味する。「ハイブリッドに形成された」と
は、二つ以上の基板を接合、接着技術によって結合させ
て形成するという意味である。
【0088】(作用・効果) 2つの相対する電極に電
圧を印加することにより静電引力が発生する。この力に
よって反射面を有するダイヤフラムが変形する。その変
形量は印加する電圧によって決定され、電圧を連続的に
変化することによって光を連続的に偏向することができ
る。この構成では光面発光レーザが表面に出ておらず、
外的損傷に強い構成である。
【0089】2つの基板をハイブリッドに形成している
が、面発光レーザと光偏向子と受光素子が一体で構成さ
れているため超小型の光偏向装置が提供でき、光偏向装
置の構成要素を受光部と光偏向部を同一基板上に、そし
て発光部を別の基板上に形成することにより製作上のリ
スクが分散させることができ、光偏向装置を簡便かつ安
全に製作できる。
【0090】9.前記7.の光偏向装置において、前記
ダイヤフラムがポリイミド膜と金属薄膜からなることを
特徴とする光偏向装置。 (構成) 実施例1,2,3に対応する。
【0091】(作用・効果) ポリイミドのように剛性
の低い材料を用いたダイヤフラムは変形に要する静電引
力や電圧値を小さくすることができる。また、ポリイミ
ドは耐薬品性に優れているため製作上の利点も大きい。
しかし、ポリイミドは絶縁性であり、ポリイミドと金属
との密着性がよいことから、金属を表面に成膜し、これ
を電極として用いる。
【0092】ダイヤフラムにポリイミド膜と金属薄膜の
多層膜を用いることにより、小さな電圧で大きな偏向角
を得ることができ、省電力化された光偏向装置を提供す
ることができる。
【0093】10.前記1.、前記7.及び前記8.記
載の光偏向装置において、前記面発光型光源が形成され
た半導体単結晶基板の該光源下部の基板に放熱板を形成
したことを特徴とする光偏向装置。
【0094】(構成) 実施例1,2,3に対応する。 (作用・効果) 半導体単結晶基板の面発光レーザ下部
の基板に放熱板は面発光レーザが発生する熱を放出し、
面発光レーザを冷却するために用いる。面発光レーザは
自ら発生する熱により連続発振できなくなる場合があ
る。この問題は光源直下に放熱板を形成することによっ
て解決することができ、面発光レーザが常に安定した連
続発振を行える光偏向装置を提供する。
【0095】11.前記1.、前記7.及び前記8.記
載の光偏向装置において、前記面発光型光源を一列に複
数形成し、それぞれの該光偏向子は偏向開始位置が異な
り、隣り合う光偏向子同士は偏向終了位置と偏向開始位
置が重複し、全体として大きな偏向角が得られることを
特徴とする光偏向装置。
【0096】(構成) 実施例1,2,3に対応する。
これは光偏向装置をバーコードスキャナに用いることを
前提とする。 (作用・効果) 光源を有する光偏向子はバーコードに
比べて非常に小さい。そのため、バーコードの長手方向
に直角な方向に複数配置する。この時、隣り合う光偏向
子は偏向終了位置と偏向開始位置が少しだけ重複するよ
うに配置する。光偏向子によって偏向終了位置付近まで
光が偏向するのと同時に隣り合う光偏向子が偏向開始位
置に光を照射し、偏向を開始する。これを複数の光偏向
子が協調して連続的に行う。
【0097】この構成は偏向角を大きく設定できない光
偏向子を用いても見かけ上大きな偏向角を得ることがで
きる。また、一回の光偏向は複数の面発光レーザを用い
て行われるため、それぞれの面発光レーザはパルス的に
発光することになり、面発光レーザの冷却にも大きく寄
与する。したがって、大きな偏向角が得られ面発光レー
ザの安定した光偏向装置が提供できる。
【0098】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、従来
と比べ光学上の設計が簡単であるとともに、発光素子及
び受光素子を同一基板に形成することにより、小さな発
光素子を光学的に高精度で位置合わせでき、作業性の向
上及び小型化を実現できる光偏向装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例1に係る光偏向装置の説
明図で、図1(A)は斜視図、図1(B)は図1(A)
を裏から見た斜視図。
【図2】図2は本発明の実施例2に係る光偏向装置の説
明図。
【図3】図3(A)は本発明の実施例2に係る光偏向装
置の一構成である第1基板の斜視図、図3(B)は図3
(A)の第1基板を裏面から見た斜視図、図3(C)は
光偏向装置の一構成である第2基板を裏面から見た斜視
図、図3(D)は図3(C)の第2基板を表面側から見
た斜視図。
【図4】図4は実施例2に係る光偏向装置に係る第2基
板の変型例を示す斜視図。
【図5】図5は本発明の実施例3に係る光偏向装置の説
明図。
【図6】図6は本発明の実施例3に係る光偏向装置の説
明図で、図6(A)は同光偏向装置の一構成である第1
基板の斜視図、図6(B)は図6(A)の第1基板を裏
面から見た斜視図、図6(C)は光偏向装置の一構成で
ある第2基板を裏面から見た斜視図、図6(D)は図6
(C)の第2基板を表面側から見た斜視図。
【図7】図7は本発明の実施例4に係る光偏向装置の説
明図で、図7(A)は斜視図、図7(B)は図7(A)
の光偏向装置の一構成であるねじりバネ部の拡大図。
【図8】図8は図7(B)のねじりバネ部の分解図。
【図9】図9は本発明の実施例5に係る光偏向装置の説
明図で、図9(A)は斜視図、図9(B)は図9(A)
のX−X線に沿う断面図。
【図10】図10は図9の光偏向装置の一構成であるアク
チュエータの説明図。
【図11】図11は本発明の実施例6に係る光偏向装置の
斜視図。
【図12】図12は本発明の実施例7に係る光偏向装置の
斜視図。
【図13】図13は従来の光偏向装置の斜視図。
【符号の説明】
1,92,112 ,121 …ガリウム砒素基板、2…枠体部、
1 ,32 ,711 ,712 …ねじりバネ、4, 1221 〜 1
244 …ねじり振動子、5,98,116 , 1231 〜 1244
面発光レーザ、6…電磁コイル、71 ,72 ,741 ,74
2 …配線、81 ,82 、711 ,712 …コンタクトパッ
ド、9,101 ,118 …放熱板、 10,96…受光素子、2
1,51…第1基板、 22,52…加工面、23,24
…永久磁石、 25,57…第2基板、531 ,53
2 ,581 ,582 ,95…電極、541 ,542 ,561 ,562
571 ,572 ,971 ,972 ,123 ,124 ,128 ,129…コ
ンタクトパッド、551 ,552 ,591 ,592 ,901 ,902
…配線、72…カギ形状部、 73…接続部、9
1,111 ,115 …シリコン基板、93…静電分布型アクチ
ュエータ、94…回折格子、 99…グランド
電極、113 …ダイヤフラム、 114 …スペーサ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一半導体単結晶基板から形成された、
    枠体部と該枠体部内に配置されたねじり振動子と前記枠
    体部の両端に配置されて前記ねじり振動子を支持するね
    じりバネを有する光偏向装置において、 前記ねじり振動子上に形成された、ねじり振動子にねじ
    り振動を発生させる駆動源と、前記ねじりバネを軸とす
    る線上に位置する前記ねじり振動子上に形成された面発
    光レーザと、この面発光レーザからの光を検出するため
    の受光素子とを具備し、前記駆動源,面発光レーザ及び
    受光素子が前記半導体単結晶基板にモノリシックに形成
    されていることを特徴とする光偏向装置。
  2. 【請求項2】 光偏向子と受光素子と前記光偏向子下部
    に光射出用窓を有する第1半導体単結晶基板と、面発光
    レーザを有する第2半導体単結晶基板とが、前記面発光
    レーザから射出された光の光路上に前記光偏向子を配置
    するようにハイブリッドに形成された光偏向装置におい
    て、 前記光偏向子と受光素子が第1半導体単結晶基板に一体
    に形成され、前記光偏向子が、一端が第1半導体単結晶
    基板に設けられたリニア型の駆動源と、この駆動源と一
    体に形成され該駆動源の移動方向に対して格子間隔が連
    続的に変化する回折格子によって構成されていることを
    特徴とする光偏向装置。
  3. 【請求項3】 光偏向子と該光偏向子下部に光射出用窓
    を有する第1半導体単結晶基板と、面発光レーザと受光
    素子と中空構造部を有する第2半導体単結晶基板とが、
    前記面発光レーザから射出された光の光路上に前記光偏
    向子を配置するようにハイブリッドに形成された光偏向
    装置において、 受光素子は第2半導体単結晶基板の該光源を有する面の
    裏面に形成され、前記光偏向子は第1半導体基板中の中
    空構造部上に形成され、前記面発光レーザからの光を反
    射するための反射面を有する少なくとも一層が導電性材
    料で形成されたダイヤフラムと、第1半導体単結晶基板
    上に形成され前記ダイヤフラム上が中空構造であるスペ
    ーサと、このスペーサの中空構造に対応する位置に形成
    された電極とが、ハイブリッドに形成されていることを
    特徴とする光偏向装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1601998A2 (en) * 2003-03-13 2005-12-07 Symbol Technologies, Inc. Inertial drive scanning arrangement and method
JP2008046158A (ja) * 2006-08-10 2008-02-28 Sumitomo Precision Prod Co Ltd レーザ光走査装置
JP2009169401A (ja) * 2007-12-21 2009-07-30 Canon Inc 光学走査装置

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