JP2002120326A - 透明熱可塑性樹脂積層体 - Google Patents

透明熱可塑性樹脂積層体

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JP2002120326A
JP2002120326A JP2000318300A JP2000318300A JP2002120326A JP 2002120326 A JP2002120326 A JP 2002120326A JP 2000318300 A JP2000318300 A JP 2000318300A JP 2000318300 A JP2000318300 A JP 2000318300A JP 2002120326 A JP2002120326 A JP 2002120326A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱水や溶剤に対する耐性に優れ、かつ、機械
的強度や耐衝撃性にも優れた透明熱可塑性樹脂積層体を
提供する。 【解決手段】 分子鎖中に水酸基とエステル基とを有す
る重合体を環化縮合反応させることにより形成されるラ
クトン環構造を有する熱可塑性樹脂(A)を含有する層
と、メタクリル酸メチルを85重量%以上含む単量体成
分を重合してなるメタクリル系樹脂(B)を含有する層
とを含み、前記熱可塑性樹脂(A)を含有する層の厚み
(A’)と前記メタクリル系樹脂(B)を含有する層の
厚み(B’)との比率が(A’)/(B’)=1/99
〜50/50である、透明熱可塑性樹脂積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱水や溶剤に対す
る耐性に優れ、かつ、機械的強度や耐衝撃性にも優れた
透明熱可塑性樹脂積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】メタクリル系樹脂は、透明性、表面光
沢、耐候性に優れ、また、機械的強度、成形加工性、表
面硬度のバランスがとれているため、従来から、自動車
部品や家電製品、各種工業部品、雑貨等における透明材
料や光学関連用途に幅広く使用されている。しかしなが
ら、メタクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は10
0℃前後であることから、耐熱性が要求される分野での
使用は困難であった。また、メタクリル系樹脂は、アル
コールや炭化水素系溶剤に対する耐性がなく、熱水に対
する耐性も劣るため、これらに長時間に浸した場合、白
化したり変形したりするといった問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この問題を解決する透
明性耐熱樹脂として、本発明者らは、分子鎖中に水酸基
とエステル基とを有する重合体を環化縮合反応させるこ
とにより形成されるラクトン環構造を有する熱可塑性樹
脂を、欧州特許1008606号に提案した。しかし、
この熱可塑性樹脂は、耐熱性は改善され、耐溶剤性や耐
熱水性には優れるものの、高い耐衝撃性が要求される用
途においては、従来のメタクリル系樹脂と同様の使用が
制限される場合があった。そこで、本発明の課題は、熱
水や溶剤に対する耐性に優れ、かつ、機械的強度や耐衝
撃性にも優れた、透明熱可塑性樹脂積層体を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこれらの問
題点を解決すべく鋭意検討を行った結果、ラクトン環構
造を有する熱可塑性樹脂(A)と、メタクリル系樹脂
(B)とを特定比率の厚みで積層することにより、耐熱
水性や耐溶剤性等の耐性と、機械的強度や耐衝撃性とを
同時に満足させることができることを見いだし、本発明
を完成させたものである。すなわち、本発明の透明熱可
塑性樹脂積層体は、分子鎖中に水酸基とエステル基とを
有する重合体を環化縮合反応させることにより形成され
るラクトン環構造を有する熱可塑性樹脂(A)を含有す
る層と、メタクリル酸メチルを85重量%以上含む単量
体成分を重合してなるメタクリル系樹脂(B)を含有す
る層とを含み、前記熱可塑性樹脂(A)を含有する層の
厚み(A’)と前記メタクリル系樹脂(B)を含有する
層の厚み(B’)との比率が(A’)/(B’)=1/
99〜50/50であるものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の透明熱可塑性樹脂積層体
は、分子鎖中に水酸基とエステル基とを有する重合体を
環化縮合反応させることにより形成されるラクトン環構
造を有する熱可塑性樹脂(A)を含有する層と、メタク
リル酸メチルを85重量%以上含む単量体成分を重合し
てなるメタクリル系樹脂(B)を含有する層とが積層さ
れてなるものである。以下、各層について各々説明す
る。 <熱可塑性樹脂(A)を含有する層>熱可塑性樹脂
(A)は、分子鎖中に水酸基とエステル基とを有する重
合体(a)を環化縮合反応させることにより形成される
ラクトン環構造を有する熱可塑性樹脂である。前記ラク
トン環構造は、具体的には、下記一般式(1)で表され
る構造であることが好ましい。
【0006】
【化2】
【0007】(式(1)中、R1、R2およびR3は、そ
れぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜20の有機残
基を表す。なお、有機残基には酸素原子を含んでもよ
い。)前記一般式(1)で表されるラクトン環構造を形
成するためには、分子鎖中に水酸基とエステル基とを有
する重合体(a)としては、例えば、(メタ)アクリレ
ート系単量体(a1)および下記一般式(2)で表され
る構造単位を有するビニル単量体(a2)を含む単量体
成分を重合して得られる重合体が好ましく挙げられる。
【0008】
【化3】
【0009】(式(2)中、R4およびR5は、それぞれ
独立に、水素原子または炭素数1〜20の有機残基を表
す。) 前記(メタ)アクリレート系単量体(a1)は、前記一
般式(2)で表される、例えば2−(ヒドロキシメチ
ル)アクリル酸エステル構造単位を有するビニル単量体
以外の、いわゆる(メタ)アクリル酸アルキルエステル
単量体であれば特に限定されない。例えば、アルキル基
等を持つ脂肪族(メタ)アクリレートでもいいし、シク
ロヘキシル基等を持つ脂環式(メタ)アクリレートでも
よいし、ベンジル基等を持つ芳香族(メタ)アクリレー
トでもよい。また、これらの基の中に所望の置換基ある
いは官能基が導入されていてもいい。
【0010】前記(メタ)アクリレート系単量体(a
1)の具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸
プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)
アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチ
ル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル
酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ
エチル、(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アク
リル酸エステル等が挙げられる。これらは1種のみ用い
ても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、耐熱
性、透明性の点では、メタクリル酸メチルやアクリル酸
メチルが好ましく、より好ましくはメタクリル酸メチル
がよい。また、シクロヘキシル基を持つ(メタ)アクリ
レートは、重合体(a)の吸水率を低減でき、また重合
体(a)に耐候性を付与できる点で好ましい。また、芳
香族基を持つ(メタ)アクリレートは、芳香環によりさ
らに耐熱性の向上が図れる点で好ましい。
【0011】単量体成分中、前記(メタ)アクリレート
系単量体(a1)の割合は、特に制限されるものではな
いが、95〜10重量%が好ましく、90〜10重量%
がより好ましい。さらに、良好な透明性、耐候性を保持
させるためには、全単量体成分中、90〜40重量%で
あることが好ましく、より好ましくは90〜60重量
%、さらに好ましくは90〜70重量%であるのがよ
い。本発明においては、前記(メタ)アクリレート系単
量体(a1)として、不飽和モノカルボン酸(a1’)
を併用してもよい。不飽和モノカルボン酸(a1’)を
併用することにより、ラクトン環構造とともにグルタル
酸無水物環構造が導入された熱可塑性樹脂(A)を得る
ことができ、耐熱性や機械的強度をより向上させること
ができるので好ましい。不飽和モノカルボン酸(a
1’)としては、例えば、(メタ)アクリル酸やクロト
ン酸、またはそれらの誘導体であるα−置換アクリル酸
単量体等が例示できるが特に限定されない。好ましく
は、(メタ)アクリル酸であり、さらに耐熱性の点では
メタクリル酸が好ましい。また、重合体(a)における
前記(メタ)アクリレート系単量体(a1)由来のエス
テル基が加熱等の条件により、不飽和カルボン酸(a
1’)と同等の構造となっていてもよい。また、不飽和
カルボン酸(a1’)が持つカルボキシル基は、後述す
る環化縮合反応に支障がなければ、例えば、ナトリウム
塩など金属塩等の塩の構造になっていてもいい。なお、
単量体成分中、不飽和モノカルボン酸(a1’)の割合
は、特に制限されるものではなく、本発明の効果を損な
わない範囲内で適宜設定すればよい。
【0012】前記一般式(2)で表される構造単位を有
するビニル単量体(a2)としては、例えば、2−(ヒ
ドロキシアルキル)アクリル酸の誘導体が挙げられる。
具体的には、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エス
テル系単量体が好ましく挙げられる。より具体的には、
例えば、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル、
2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチル、2−(ヒ
ドロキシメチル)アクリル酸イソプロピル、2−(ヒド
ロキシメチル)アクリル酸ノルマルブチル、2−(ヒド
ロキシメチル)アクリル酸ターシャリーブチル等が挙げ
られ、この中でも特に、2−(ヒドロキシメチル)アク
リル酸メチルと2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エ
チルが好ましい。さらに、2−(ヒドロキシメチル)ア
クリル酸メチルが、耐熱性向上効果が高いことから、最
も好ましい。なお、これらは1種のみ用いても2種以上
を併用してもよい。
【0013】単量体成分中、前記一般式(2)で表され
る構造単位を有するビニル単量体(a2)の割合は、特
に制限されるものではないが、5〜50重量%であるこ
とが好ましい。より好ましくは10〜40重量%であ
り、より好ましくは15〜35重量%である。ビニル単
量体(a2)の割合が前記範囲より少ないと、環構造の
量が少なくなるため、耐熱性が低くなり、耐溶剤性も低
くなる場合がある。また、積層体の表面硬度が低くなる
場合もある。一方、前記範囲より多いと、ラクトン環構
造を形成する際に、架橋反応が起こってゲル化しやすく
なり、流動性が低下し、溶融成形しにくくなる場合があ
る。また、未反応の水酸基が残りやすくなるため、得ら
れた熱可塑性樹脂(A)を成形する時に、さらに縮合反
応が進行して揮発性物質が発生し、積層体に泡や、シル
バーストリーク(表面の銀条模様等)が入りやすくなる
場合がある。
【0014】重合体(a)を得る際の単量体成分として
は、所望の物性により、前記(a1)および(a2)以
外の重合性単量体を用いることも可能である。例えば、
下記一般式(3)で示される単量体が挙げられ、具体的
には、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレ
ン、アクリロニトリル、メチルビニルケトン、エチレ
ン、プロピレン、酢酸ビニル等が挙げられる。これらの
中でも、ベンゼン環構造を導入でき、ガラス転移温度の
改良が可能である点からは、スチレン、α−メチルスチ
レンが特に好ましい。なお、これらは、1種のみ用いて
も2種以上を併用してもよい。
【0015】
【化4】
【0016】(式(3)中、R6は水素原子またはメチ
ル基を示し、Xは水素原子、炭素数が1から20のアル
キル基、アリール基、−OAc基、−CN基、−CO−
7基、および−C−O−R8基を表し、Ac基はアセチ
ル基を表し、R7および R8は水素原子または炭素数1〜
20の有機残基を表す。) 重合体(a)を得る際の単量体成分として上記重合性単
量体を併用する際には、これらの単量体の含有量は、単
量体成分中、30重量%以下が好ましく、より好ましく
は20重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下と
するのがよい。物性等の点で、所定量以上用いると、
(メタ)アクリレート系単量体由来の良好な物性である
透明性や耐熱性等の物性が損なわれる場合がある。具体
的には、上記重合性単量体は、単量体成分中0〜30重
量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは0〜
20重量%、さらに好ましくは0〜10重量%の範囲と
するのがよい。
【0017】前記単量体成分を重合して前記重合体
(a)を得る際の重合反応の方法としては、特に限定さ
れないが、溶液重合または塊状重合が好ましい。欧州特
許1008606号で示されているように、前記重合体
(a)を環化縮合反応させて熱可塑性樹脂(A)を得る
方法においては、溶液中で加熱処理することが好ましい
ことから、溶液重合が特に好ましい。なお、重合温度、
重合時間は、使用する単量体成分の種類、比率等によっ
て異なるが、好ましくは、重合温度0〜150℃、重合
時間0.5〜20時間であり、さらに好ましくは、重合
温度80〜140℃、重合時間1〜10時間であるのが
よい。
【0018】前記重合体(a)を得る際の重合反応にお
いて用いることのできる溶剤としては、特に限定されな
いが、例えば、通常のラジカル重合反応で使用されるも
のを用いることができ、例えば、トルエン、キシレン、
エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;クロロホ
ルム、DMSO、テトラヒドロフラン;等が挙げられ
る。特に、使用する溶剤の沸点が高すぎると、熱可塑性
樹脂(A)中の残存揮発分が多くなることから、処理温
度で重合体(a)を溶解しうるもので、沸点が50〜2
00℃のものが好ましく、例えば、トルエン等の芳香族
炭化水素類、メチルエチルケトンやメチルイソブチルケ
トン等のケトン類等がさらに好ましく挙げられる。溶剤
の量は、全量の5〜90重量%、好ましくは10〜80
重量%、さらに好ましくは30〜75重量%とするのが
よい。5重量%より少ないと、重合体(a)の粘度が高
くなって取り扱いにくくなり、一方、90重量%を超え
ると、揮発すべき溶剤が多すぎて生産性が低下してしま
う。
【0019】重合反応時には、必要に応じて、開始剤を
添加してもよい。開始剤としては特に限定されないが、
例えば、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピ
ルベンゼンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパ
ーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイル
パーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカ
ーボネート、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサ
ノエート等の有機過酸化物;2,2´−アゾビス(イソ
ブチロニトリル)、1,1´−アゾビス(シクロヘキサ
ンカルボニトリル)、2,2´−アゾビス(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)等のアゾ化合物;が挙げられ
る。これらは、1種のみを用いても2種以上を併用して
もよい。なお、開始剤の使用量は、用いる単量体の組み
合わせや、反応条件などに応じて適宜設定すればよく、
特に限定されない。
【0020】前記のようにして得られる重合体(a)の
分子量については、特に制限されるものではないが、ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)で測定した
重量平均分子量(MW)が1,000〜1,000,00
0であることが好ましい。より好ましくは5,000〜
500,000であり、さらに好ましくは50,000
〜300,000である。Mwが前記範囲より低いと、環
構造をもつ熱可塑性樹脂(A)の機械的強度が低下し
て、脆くなる。一方、前記範囲より高いと、流動性が低
下して成形しにくくなる。熱可塑性樹脂(A)は、前記
重合体(a)を環化縮合反応させて環構造を形成させる
ことによって得られる。前記環化縮合反応とは、加熱に
より、前記重合体(a)の分子鎖中に存在する水酸基と
エステル基(もしくはさらにカルボキシル基)が環化縮
合してラクトン環構造を生じる反応であり、該環化縮合
によってアルコールと水が副生する。このように環構造
が重合体の分子鎖中(重合体の主骨格中)に形成される
ことにより、高い耐熱性が付与される。
【0021】前記重合体(a)を環化縮合させてラクト
ン環構造を有する熱可塑性樹脂(A)を得る方法として
は、例えば、1)前記重合体(a)を押出機にて減圧
下、加熱して環化縮合反応させる方法(Polym.P
repr.,8,1,576(1967)、2)前記重
合体(a)の環化縮合反応を溶剤存在下で行い、かつ、
該環化縮合反応の際に同時に脱揮を行う方法、3)特定
の有機リン化合物を触媒として用い、前記重合体(a)
を環化縮合させる方法(欧州特許1008606号)等
がある。勿論、これらに限定されるものではなく、上記
1)〜3)の方法のうち、複数の方法を採用してもよ
い。特に、環化縮合反応の反応率が高く、積層体に泡や
シルバーストリークが入るのを抑制することができ、脱
揮中の分子量低下による機械的強度の低下を抑えられる
点からは、2)および3)を用いた方法が好ましい。
【0022】前記熱可塑性樹脂(A)には、必要に応じ
て、各種添加剤を含有させておくこともできる。添加剤
としては、特に限定はないが、例えば、ヒンダードフェ
ノール系、リン系、イオウ系等の酸化防止剤;ガラス繊
維等の補強材;フェニルサリチレート、2(2’−ヒド
ロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−ヒドロキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤;トリス
(ジブロムプロピル)ホスフェート、四臭化エチレン、
酸化アンチモン、ジンクボレート等の難燃剤;アニオン
系、カチオン系、非イオン系、両性系の界面活性剤等の
帯電防止剤;無機顔料、有機顔料、染料等の着色剤;等
が挙げられる。これら添加剤の添加時期および添加量
は、本発明の効果を損なわない範囲で、適宜設定すれば
よい。
【0023】本発明における熱可塑性樹脂(A)は、重
量平均分子量が40,000〜300,000、さらに
好ましくは80,000〜200,000、最も好まし
くは100,000〜200,000であることが好ま
しい。重量平均分子量が40,000未満であると、機
械的強度が低下し、脆くなりやすいという問題があり、
一方、300,000を越えると、流動性が低下して成
形しにくくなるので、好ましくない。本発明における熱
可塑性樹脂(A)は、熱重量分析(TG)における5%
重量減少温度が、330℃以上、さらに好ましくは35
0℃以上、最も好ましくは360℃以上であることが好
ましい。この5%重量減少温度は、熱安定性の指標であ
り、これが330℃未満であると、十分な熱安定性を発
揮できないこととなる。
【0024】本発明における熱可塑性樹脂(A)は、ガ
ラス転移温度(Tg)が好ましくは115℃以上、さら
に好ましくは125℃以上、さらにより好ましくは13
5℃以上、最も好ましくは140℃以上である。本発明
における熱可塑性樹脂(A)のダイナミックTG測定に
おける150〜300℃の間での重量減少率は1.0%
以下が好ましく、より好ましくは0.5%以下であり、
さらにより好ましくは0.3%以下である。本発明にお
ける熱可塑性樹脂(A)は、ラクトン環構造を有してお
り、ダイナミックTG測定における150〜300℃の
間での重量減少量から求められる、ラクトン環構造の占
める割合は、ラクトン環構造が5〜50重量%であるこ
とが好ましく、さらに好ましくは10〜40重量%、最
も好ましくは10〜30重量%である。
【0025】本発明における熱可塑性樹脂(A)中の残
存揮発分は、好ましくは1500ppm以下、より好ま
しくは1000ppm以下である。これよりも多いと、
成形時の変質等によって着色したり、発泡したり、シル
バーなどの成形不良の原因となる。本発明における熱可
塑性樹脂(A)を含有する層には、前記熱可塑性樹脂
(A)のほかに、本発明の効果を損なわない範囲で、他
の熱可塑性樹脂を含有させておくこともできる。他の熱
可塑性樹脂を併用する際には、他の熱可塑性樹脂の含有
量は、前記熱可塑性樹脂(A)と他の熱可塑性樹脂とを
併せた全熱可塑性樹脂に対して、30重量%以下である
ことが好ましく、より好ましくは20重量%以下、さら
に好ましくは10重量%以下とするのがよい。具体的に
は、本発明における熱可塑性樹脂(A)を含有する層に
おいて、熱可塑性樹脂(A)の占める割合は、70〜1
00重量%の範囲が好ましく、より好ましくは80〜1
00重量%、さらに好ましくは90〜100重量%であ
るのがよい。
【0026】本発明における熱可塑性樹脂(A)を含有
する層は、通常、前記熱可塑性樹脂(A)をフィルム
状、シート状等に成形して形成すればよい。成形は15
0〜350℃で行うのが好ましく、より好ましくは20
0〜300℃であるが、耐熱性などの樹脂の性質に応じ
て適宜設定すればよく、特に限定されない。成形方法と
しては特に限定されず、射出成形、ブロー成形、押出成
形等が挙げられる。熱可塑性樹脂(A)をシートとして
用いる場合、0.25〜5mmの厚みが好ましい。ま
た、フィルム状にして用いる場合には、10〜250μ
mの厚みが好ましい。
【0027】<メタクリル系樹脂(B)を含有する層>
前記メタクリル系樹脂(B)は、メタクリル酸メチルを
85重量%以上含む単量体成分を重合してなるものであ
る。メタクリル酸メチルが85重量%未満であると、透
明性等の光学物性が低下したり、機械的強度が低下した
りする。前記単量体成分としては、メタクリル酸メチル
のほかに、例えば、他の(メタ)アクリル酸エステルを
含有していてもよい。他の(メタ)アクリル酸エステル
としては、炭素数2〜18のアルキル基、シクロヘキシ
ル基、およびベンジル基のうちのいずれかを有する(メ
タ)アクリル酸エステルが好適であり、具体的には、ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)
アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、
(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル
酸ベンジル等が挙げられる。
【0028】前記単量体成分としては、メタクリル酸メ
チルのほかに、例えば、多価(メタ)アクリレート類を
含有していてもよい。多価(メタ)アクリレート類とし
ては、具体的には、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジ
オールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。前記多
価(メタ)アクリレート類を用いた場合、本発明におけ
るメタクリル系樹脂(B)を含有する層は、熱可塑性樹
脂としての成形性等に支障をきたさない限り、その一部
が架橋された樹脂を含有していても構わない。
【0029】前記単量体成分としては、メタクリル酸メ
チルのほかに、例えば、前記一般式(3)で示される単
量体を含有していてもよい。具体的には、スチレン、ビ
ニルトルエン、α−メチルスチレン、アクリロニトリ
ル、メチルビニルケトン、エチレン、プロピレン、酢酸
ビニル等が挙げられる。前記単量体成分として含有させ
ることのできるメタクリル酸メチル以外の前記単量体
は、1種のみを用いてもよく2種以上を適宜混合して用
いてもよい。また、これら単量体を含有させる場合、そ
の含有量は、単量体成分中15重量%未満であれば、特
に制限されるものではない。
【0030】前記メタクリル系樹脂(B)は、必要に応
じて、ゴム質重合体を含んでもよい。ゴム質重合体とし
ては、ポリブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、
エチレンプロピレンゴム、アクリルゴム等を挙げること
ができるが、透明性の観点からアクリルゴムを用いるこ
とが好ましい。ゴム質重合体を含んだメタクリル系樹脂
(B)としては、耐衝撃性ポリメチルメタクリレート
(PMMA)が好ましく用いられる。これらゴム質重合
体は、1種のみを用いても2種以上を併用してもよい。
前記メタクリル系樹脂(B)を得る際の重合方法は、特
に限定されるものではなく、例えば、塊状重合法、溶液
重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の従来公知の方法を
用いることができる。特に、得られる積層体の透明性を
考慮すると、乳化重合以外の重合方法を採用することが
好ましい。
【0031】前記溶液重合法に用いられる溶媒として
は、具体的には、例えば、トルエン、キシレン、エチル
ベンゼン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケト
ン等の有機溶媒が挙げられるが、特に限定されるもので
はない。前記メタクリル系樹脂(B)を得る際に用いら
れる重合開始剤としては、従来からメタクリル酸メチル
の重合に用いられている周知のものを用いることができ
る。具体的には、例えば、ラウロイルパーオキサイド、
t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートなどの
有機過酸化物;2,2−アゾビスイソブチロニトリル等
のアゾ化合物;等のラジカル重合開始剤が挙げられる。
これら重合開始剤は、1種のみを用いてもよく2種以上
を併用してもよい。なお、重合開始剤の使用量は、用い
る単量体の組み合わせや、反応条件などに応じて適宜設
定すればよく、特に限定されるものではない。
【0032】前記メタクリル系樹脂(B)を得る際の重
合においては、連鎖移動剤を添加してもよい。連鎖移動
剤としては、従来からメタクリル酸メチルの重合に用い
られている周知のものを用いることができる。それらの
中でも特に、硫黄系連鎖移動剤が好ましく、例えば、n
−ブチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、チ
オグリコール酸等のメルカプタン系連鎖移動剤が、熱安
定性向上能に優れ、しかも入手が容易であることから、
特に好ましい。これら連鎖移動剤は、1種のみを用いて
もよく2種以上を併用してもよい。なお、連鎖移動剤の
使用量は、用いる単量体の組み合わせや、反応条件など
に応じて適宜設定すればよく、特に限定されるものでは
ない。
【0033】前記メタクリル系樹脂(B)には、必要に
応じて、各種添加剤を含有させておくこともできる。添
加剤としては、特に限定はないが、例えば、ヒンダード
フェノール系、リン系、イオウ系等の酸化防止剤;ガラ
ス繊維等の補強材;フェニルサリチレート、2(2’−
ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−ヒドロキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤;
トリス(ジブロムプロピル)ホスフェート、四臭化エチ
レン、酸化アンチモン、ジンクボレート等の難燃剤;ア
ニオン系、カチオン系、非イオン系、両性系の界面活性
剤等の帯電防止剤;無機顔料、有機顔料、染料等の着色
剤;等が挙げられる。これら添加剤の添加時期および添
加量は、本発明の効果を損なわない範囲で、適宜設定す
ればよい。
【0034】本発明におけるメタクリル系樹脂(B)を
含有する層には、前記メタクリル系樹脂(B)のほか
に、本発明の効果を損なわない範囲で、他の熱可塑性樹
脂を含有させておくこともできる。但し、その場合に
も、前記メタクリル系樹脂(B)と他の熱可塑性樹脂と
を併せた全熱可塑性樹脂中のメタクリル酸メチル由来の
構造単位の含有量が85重量%以上であることが好まし
い。本発明におけるメタクリル系樹脂(B)を含有する
層は、通常、前記メタクリル系樹脂(B)をフィルム
状、シート状等に成形して形成すればよい。成形は10
0〜350℃で行うのが好ましく、より好ましくは15
0〜300℃であるが、耐熱性などの樹脂の性質に応じ
て適宜設定すればよく、特に限定されない。成形方法と
しては特に限定されず、射出成形、ブロー成形、押出成
形等が挙げられる。メタクリル系樹脂(B)をシートと
して用いる場合、0.5〜10mmの厚みが好ましい。
また、フィルム状にして用いる場合には、50〜500
μmの厚みが好ましい。
【0035】前記メタクリル系樹脂(B)は、必要に応
じて、発泡シートとして用いることもできる。発泡体の
密度は、0.05〜0.3g/cm3が好ましい。密度
が0.05g/cm3未満であると、剛性が乏しくな
り、一方、0.3g/cm3を超えると、シートが硬く
なり成形性が低下する。 <積層体>本発明の積層体は、前記熱可塑性樹脂(A)
を含有する層とメタクリル系樹脂(B)を含有する層と
を積層することによって得ることができる。このとき、
両層の厚みの比率が、熱可塑性樹脂(A)からなる層の
厚み(A’)/メタクリル系樹脂(B)からなる層の厚
み(B’)=1/99〜50/50であることが重要で
ある。両層の厚みを前記範囲とすることにより、耐溶剤
性や耐熱水性等の耐性と、機械的強度や耐衝撃性とを両
立させることができるのである。
【0036】本発明において、前記熱可塑性樹脂(A)
層とメタクリル系樹脂(B)層とを積層する方法として
は、特に制限はなく、一般的な方法を採用することがで
きる。例えば、少なくともいずれか一方をフィルムある
いは発泡体とし、これを加熱して圧着する方法、少なく
ともいずれか一方の面にあらかじめ接着剤樹脂を塗布し
ておき、加熱圧着する方法等が挙げられるが、前者の方
法が、工程が簡単なので好ましい。本発明の積層体は、
メタクリル系樹脂(B)層の片側の表面に熱可塑性樹脂
(A)層を有していてもよいし、両側に有していてもよ
い。片側に熱可塑性樹脂(2)層を有している場合は、
片方向からの溶剤や熱水に対する耐性に優れた積層体が
得られ、両側に熱可塑性樹脂(2)層を有している場合
は、両方向からの溶剤や熱水に対する耐性に優れた積層
体が得られる。すなわち、本発明の積層体は、熱可塑性
樹脂(A)層によって熱水や溶剤に対する耐性を発現さ
せ、メタクリル系樹脂(B)層によって機械的強度や耐
衝撃性を保持させるのであり、用途に応じて適宜その積
層形態を設定すればよい。
【0037】本発明の積層体は、熱可塑性樹脂(A)層
とメタクリル系樹脂(B)層のほかに、所望する特性に
応じて、第三の層を有していてもよい。この場合、本発
明の効果である溶剤や熱水に対する耐性を発揮させるに
は、熱可塑性樹脂(A)からなる層を少なくとも片側の
表面に配することが重要である。第三の層としては、例
えば、熱可塑性樹脂(A)、メタクリル系樹脂(B)ま
たはその他の熱可塑性樹脂を用いた着色層や、フィラー
等を含有させた補強層等が挙げられる。本発明の積層体
は、シート状の形態であることが、種々の形状を容易に
成形できる点で好ましい。勿論、これに限定されるもの
ではなく、筒状や容器状等の形態であってもよい。
【0038】本発明の積層体においては、ASTM−D
−1003に準じた方法で測定された全光線透過率が8
5%以上、さらに好ましくは88%以上、最も好ましく
は90%以上であることが好ましい。全光線透過率は、
透明性の目安であり、これが85%未満であると、透明
性が低下し、本来目的とする用途に使用できないことと
なる。本発明の積層体においては、ASTM−D−10
03に準じた方法で測定された曇価が5%以下、好まし
くは3%以下、さらに好ましくは1%以下であることが
好ましい。曇価は、透明性の目安であり、これが5%を
越えると、透明性が低下し、本来目的とする用途に使用
できないこととなる。
【0039】本発明の積層体においては、ノッチ(no
tch)のない試験片を用いた以外はASTM−D−2
56に準じた方法で測定された衝撃強度(アイゾット
値)が、147N・cm/cm2 (15kgf・cm/
cm2 )以上であることが好ましく、さらに好ましく
は、196N・cm/cm2 (20kgf・cm/cm
2)以上、最も好ましくは、235N・cm/cm2
(24kgf・cm/cm2)以上である。本発明の透
明熱可塑性樹脂積層体は、溶剤や熱水に対する耐性と、
機械的強度や耐衝撃性とを兼ね備えたものであるので、
例えば、透明光学レンズ、光学素子(例えば、各種計器
類の照明あるいは各種ディスプレイや看板照明等に利用
可能な導光体、プラスチック光ファイバー、光拡散性面
状成形体等)、OA機器や自動車等の透明部品(例え
ば、レーザービームプリンター用レンズ、車両用のヘッ
ドランプやフォグランプや信号灯等に用いられるランプ
レンズ等)など各種用途に応用できるものである。とり
わけ、浴槽用表層樹脂等の用途に好適に用いることがで
きる。
【0040】
【実施例】本発明の各実施例を、実施例および比較例と
して説明すれば以下の通りである。以下、実施例および
比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発
明はこれらにより何ら限定されるものではない。なお、
以下の各実施例および各比較例において、「部」の記載
は、「重量部」を示し、「%」の記載は、「重量%」を
示す。なお、実施例における各分析は、以下のようにし
て行った。 (重合反応率、重合体組成分析)重合反応時の反応率お
よび重合体中の特定単量体単位の含有率は、得られた重
合反応混合物中の未反応単量体の量をガスクロマトグラ
フィー(島津製作所社製、装置名:GC−14A)を用
いて測定することにより求めた。
【0041】(ダイナミックTG)得られた重合体(も
しくは重合体溶液あるいはペレット)を一旦テトラヒド
ロフランに溶解もしくは希釈し、過剰のヘキサンもしく
はメタノールへ投入して再沈殿を行い、取り出した沈殿
物を真空乾燥(1.33hPa、80℃、3時間以上)
することにより揮発成分等を除去し、得られた白色固形
状の樹脂を以下の条件で分析した。 測定装置:Thermo Plus2 TG-8120 Dynamic TG ((株)リガク社製) 測定条件:試料量 5〜10mg 昇温速度 10℃/min 雰囲気 窒素フロー200ml/min 方法 階段状等温制御法(60〜500℃間で重量減少速度値0. 005%/sec以下で制御) (重量平均分子量)重合体の重量平均分子量は、GPC
(東ソー社製GPCシステム)のポリスチレン換算によ
り求めた。
【0042】(樹脂の着色度YI)樹脂の着色度YI
は、樹脂をクロロホルムに溶解させ、15重量%溶液を
石英セルに入れ、JIS−K−7103に従い、色差計
(日本電色工業社製、装置名:SZ−Σ90)を用い
て、透過光で測定した。 (樹脂の熱分析)樹脂の熱分析は、DSC(リガク社
製、装置名:DSC−8230)を用いて行った。な
お、ガラス転移温度(Tg)は、ASTM−D−341
8に従い、中点法で求めた。
【0043】(樹脂中のラクトン環構造の確認)樹脂の
骨格中にラクトン環構造があるかどうかは、赤外線吸収
スペクトルおよび、13C−NMRにより確認した。な
お、赤外線吸収スペクトルは、FTS−45赤外分光光
度計(BIO−RAD製)を用い、13C−NMRは、F
T−NMRUNITY plus400(Varian
製)を用いて測定を行った。 (積層体の透明度)透明度の指標として、得られた積層
体(厚み2.1mm)の全光線透過率を、ASTMD1
003に従って、濁度計(日本電色工業社製、装置名:
NDH−1001DP)を用いて測定した。
【0044】(積層体の耐衝撃性)耐衝撃性の指標とし
て、得られた積層体を切り出して得られたノッチなしの
試験片を用いた以外は、ASTM−D−256に従い、
アイゾット衝撃試験器((株)東洋精機社製)を用い
て、衝撃強度(アイゾット値)を測定した。 (積層体の耐熱水性)積層体を5cm×5cmに切り取
り、片側の面を90℃の熱水に浸漬し、100時間放置
後、その外観を観察した。 (積層体の耐溶剤性)積層体を5cm×5cmに切り取
り、片側の面をメタノールに浸漬し、7日間放置後、あ
るいは、キシレンに浸漬し、3日間放置後、その外観を
観察した。
【0045】[参考例1]攪拌装置、温度センサー、冷
却管、窒素導入管を備えた30Lの反応釜に、2−(ヒ
ドロキシメチル)アクリル酸メチル10部、メタクリル
酸メチル40部、トルエン50部を仕込み、窒素を通じ
つつ100℃まで昇温した。還流したところで、開始剤
としてターシャリーブチルパーオキシイソプロピルカー
ボネート0.15部を加えて、還流下(100〜110
℃)で溶液重合を行い、5時間かけて熟成を行った。重
合の反応率は95.0%、重合体中の2−(ヒドロキシ
メチル)アクリル酸メチルの含有率(重量比)は20.
1%であった。また、この重合体の重量平均分子量は1
50,000であった。
【0046】得られた重合体成分100部に対して3
7.5部のメチルイソブチルケトン、および、重合体溶
液100部に対して0.1部のリン酸メチル/リン酸ジ
メチル混合物(東京化成工業社製)を加え、窒素を通じ
つつ、還流下(95〜100℃)で5時間、環化縮合反
応を行った。得られた反応溶液の一部を取り出し、ダイ
ナミックTGの測定を行ったところ、0.62%の重量
減少率を検知した。次いで、得られた重合体溶液を、バ
レル温度250℃、回転数100rpm、減圧度13.
3〜400hPa、リアベント数1個とフォアベント数
4個のベントタイプスクリュー2軸押出機(直径=2
9.75mm、L/D=30)に、樹脂量換算で2.0
Kg/時間の処理速度で導入し、該押出機内で環化縮合反
応と脱揮を行い、押し出すことにより、透明な熱可塑性
樹脂(A−1)のペレットを得た。
【0047】このペレットの着色YIは0.8であっ
た。得られたペレットについて、ダイナミックTGの測
定を行ったところ、0.2%の重量減少率を検知した。
また、このペレットの重量平均分子量は165,000
であり、ガラス転移温度は134℃であった。このペレ
ットについて、赤外線吸収スペクトル分析および、13
−NMRスペクトル分析を行ったところ、樹脂の骨格中
にラクトン環構造があることが確認された。 [参考例2]200LのSUS製オートクレーブに、メ
タクリル酸メチル96部、アクリル酸メチル4部、ラウ
ロイルパーオキサイド0.3部、n−ドデシルメルカプ
タン0.36部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレ
ート0.113部、イオン交換水200部、およびポリ
メタクリル酸ナトリウム1部を入れて混合し、窒素雰囲
気下で加熱昇温して、80℃で重合を開始した。90分
経過後、さらに100℃で60分重合させた。その後、
洗浄、脱水、乾燥を行い、メタクリル系樹脂(B−1)
として、ビーズ状のポリメチルメタクリレート(PMM
A)重合体を得た。得られた重合体中のメタクリル酸メ
チルの含有率(重量比)は95.0%であった。また、
この重合体の重量平均分子量は150,000であっ
た。
【0048】[実施例1]参考例1で得られた熱可塑性
樹脂(A−1)を用いて、厚さ100μmのフィルムを
成形した。他方、参考例2で得られたメタクリル系樹脂
(B−1)を用いて、厚さ2.0mmのシートを成形し
た。次いで、得られた熱可塑性樹脂(A−1)フィルム
とメタクリル系樹脂(B−1)シートとを、180℃で
熱ロールにより接着させ、積層体とした。得られた積層
体を5cm×5cmに切り取り、熱可塑性樹脂(A−
1)が積層された面を90℃の熱水に100時間放置
後、その外観を観察したが変色や変形等はなかった。ま
た、熱可塑性樹脂(A−1)が積層された面をメタノー
ルに7日間放置後、その外観を観察したが変色や変形等
はなかった。また、同様にキシレンに3日間放置後、そ
の外観を観察したが変色や変形等はなかった。得られた
積層体から試験片を切り出し、耐衝撃試験を行った結
果、265N・cm/cm2であった。また、この積層体の全
光線透過率は92%であった。
【0049】[比較例1]参考例2で得られたメタクリル
系樹脂(B−1)を用いて、厚さ2.1mmのシートを
成形した。得られたメタクリル系樹脂シートを5cm×
5cmに切り取り、片面を90℃の熱水に100時間放
置後、その外観を観察したところ著しい白濁が見られ、
またシートの変形があった。また、片面をメタノールに
7日間放置後、その外観を観察したところ、表面がメタ
ノールに侵され平滑性が失われていた。また、同様にキ
シレンに3日間放置後、その外観を観察したところ、表
面がキシレンに侵され平滑性が失われていた。得られた
メタクリル系樹脂シートから試験片を切り出し、耐衝撃
試験を行った結果、263N・cm/cm2であった。また、
このメタクリル系樹脂シートの全光線透過率は93%で
あった。
【0050】[比較例2]参考例1で得られた熱可塑性樹
脂(A−1)を用いて、厚さ2.1mmのシートを成形
した。得られた熱可塑性樹脂シートを5cm×5cmに
切り取り、片面を90℃の熱水に100時間放置後、そ
の外観を観察したが変色や変形等はなかった。また、片
面をメタノールに7日間放置後、その外観を観察したが
変色や変形等はなかった。また、同様にキシレンに3日
間放置後、その外観を観察したが変色や変形等はなかっ
た。
【0051】得られた熱可塑性樹脂シートから試験片を
切り出し、耐衝撃試験を行った結果、186N・cm/cm2
であった。また、この熱可塑性樹脂シートの全光線透過
率は92%であった。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、熱水や溶剤に対する耐
性に優れ、かつ、機械的強度や耐衝撃性にも優れた、透
明熱可塑性樹脂積層体を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 稔 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 Fターム(参考) 4F100 AK01A AK25B BA02 BA25A BA25B GB32 GB48 JB07 JB16A JK01 JK10 JN01 YY00A YY00B 4J100 AL03P AL08P AL09P AL29Q BA11H BC04P BC43P BC53H CA04 DA36 DA51 DA52 DA62 HA17 JA32

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子鎖中に水酸基とエステル基とを有す
    る重合体を環化縮合反応させることにより形成されるラ
    クトン環構造を有する熱可塑性樹脂(A)を含有する層
    と、メタクリル酸メチルを85重量%以上含む単量体成
    分を重合してなるメタクリル系樹脂(B)を含有する層
    とを含み、前記熱可塑性樹脂(A)を含有する層の厚み
    (A’)と前記メタクリル系樹脂(B)を含有する層の
    厚み(B’)との比率が(A’)/(B’)=1/99
    〜50/50である、透明熱可塑性樹脂積層体。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂(A)の有するラクト
    ン環構造が、下記一般式(1)で表される構造である、
    請求項1に記載の透明熱可塑性樹脂積層体。 【化1】 (式(1)中、R1、R2およびR3は、それぞれ独立
    に、水素原子または炭素数1〜20の有機残基を表す。
    なお、有機残基には酸素原子を含んでもよい。)
  3. 【請求項3】 シート状の形態である、請求項1または
    2に記載の透明熱可塑性樹脂積層体。
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