JP2002103638A

JP2002103638A - インクジェットプリンタのラインヘッドクリーニング装置

Info

Publication number: JP2002103638A
Application number: JP2000301758A
Authority: JP
Inventors: Shinya Kishi; 信哉貴志; Yoshiaki Tomaru; 好章都丸
Original assignee: Sharp Corp
Current assignee: Sharp Corp
Priority date: 2000-10-02
Filing date: 2000-10-02
Publication date: 2002-04-09

Abstract

(57)【要約】【課題】本発明はライン状にインクノズルを配列した
ラインヘッドを用いたインクジェットプリンタにおい
て、簡単な機構で、印字途中でのラインヘッドのクリー
ニングが容易に行うことができるラインヘッドクリーニ
ング装置を提供する。【解決手段】異なる色のインクを吐出するインクノズ
ルを配列させたラインヘッド１１のクリーニング手段３
０は、ラインヘッド１１を記録位置を含む記録領域Ａと
記録媒体搬送方向側方の非画像領域Ｂとの間を、記録領
域における記録媒体と平行な平面上で回転軸２４により
回動させて進出・退出させる変位手段２０と、非画像領
域Ｂに配置され、方向３５に昇降移動してラインヘッド
１１のノズル面をクリーニングするクリニング手段３０
とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ライン状にインク
ノズルが配列されたラインヘッドを用いることで、高速
印字が行えるようにしたインクジェットプリンタにおい
て、前記ラインヘッドのノズル面のクリーニング装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】インクジェットプリンタは、電子写真式
のプリンタ等に比べて、画像形成のための構成が簡単
で、特にヘッドを各色のインクを吐出するように構成す
るとカラー化が可能であり、デジタルカメラ等の普及に
伴って、家庭用を中心に急速に普及している。しかしな
がら、このインクジェットプリンタの多くは、記録用紙
の搬送方向に対して直角方向にヘッドを走査するもので
あり、印字速度が遅いという大きな問題がある。

【０００３】このため、ライン状にインクノズルを配列
したラインヘッドを用い、インク滴の吐出速度およびイ
ンク滴の容量に対応した搬送速度で記録用紙を搬送する
ことで、記録用紙を連続で搬送し、高速印字を行えるよ
うにしたインクジェットプリンタも一部実用化されてい
る。

【０００４】この種のインクジェットプリンタは、劣化
したインクによるインクノズルの目詰まりや、インクノ
ズルへの塵の侵入などによって印字品質の劣化を招き易
く、ラインヘッドをクリーニングする必要がある。従来
技術として特開平７−２４６７１１号公報に開示されて
いるクリーニング装置は、ラインヘッドを記録用紙を保
持するプラテンから持ち上げ、かつプラテンと平行に移
動させてクリーニング手段へ導入し、ラインヘッドの表
面をクリーニング部材を走査させることで、クリーニン
グが行われている。さらに、このクリーニング手段は印
字搬送路中に搬送される用紙上にあるため、インク漏れ
等が発生したときに印字品位の低下を招来する。また、
他の従来技術では、ラインヘッドを、その軸線回りに９
０度もしくは１８０度回転してクリーニング手段へ導入
する構成となっている。すなわち９０度ではラインヘッ
ドの側方にクリーニング手段が設けられ、１８０度では
ラインヘッドの上方にクリーニング手段が設けられてい
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】前述の手法では、一枚
の印字途中でクリーニングの必要性が発生しても、クリ
ーニングを行うと記録用紙を傷つける事となり、印字途
中でのクリーニングはできない。また、記録用紙間でク
リーニングを行うにしても、クリーニングの為に動作さ
せる部品点数が多く、その駆動が煩雑になるばかりでな
く印字品位に必要なヘッドと記録用紙間の距離の一定化
が困難となる。なお、前述のヘッドを走査するインクジ
ェットプリンタにおいても、同様にヘッドをクリーニン
する必要があるが、走査するヘッドを記録領域外のホー
ムポジションに移動させ、そのホームポジションに設け
たクリーニング手段で適宜行うことができ、上述のよう
な記録用紙の損傷等のクリーニング上の問題は少ない。

【０００６】そこで、本発明の目的はライン状にインク
ノズルを配列したラインヘッドを用いたインクジェット
プリンタにおいて、簡単な機構で、印字途中でのライン
ヘッドのクリーニングが容易に行うことができるライン
ヘッドクリーニング装置を提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の異なる色のイン
クを吐出するインクノズルを配列させたラインヘッドを
備えるインクジェットプリンタのラインヘッドのクリー
ニング装置は、ラインヘッドを記録位置を含む記録領域
と記録媒体搬送方向側方の非画像領域との間を、記録領
域における記録媒体と平行な平面上で回動させて進出・
退出させる変位手段と、非画像領域に配置され、ライン
ヘッドのノズル面をクリーニングするクリニング手段と
を備える構成を具備する。本発明の高速印字が可能なラ
インヘッドを用いるインクジェットプリンタのクリーニ
ング装置は、インクの組成変化や塵の吸込みなどに対し
て、ラインヘッドのクリーニングを行うにあたって、非
画像領域にクリーニング手段を配置し、変位手段によっ
てラインヘッドを記録領域における記録用紙と平行な平
面上で、すなわちプラテンと平行面で回動させてクリー
ニング手段に導入する構成となっている。したがって、
クリーニングが終了してラインヘッドを記録領域に復帰
させても、記録用紙に対するラインヘッド面との距離に
ずれはなく、１枚の記録用紙の印字途中でも、必要に応
じて任意のタイミングでクリーニングを行うことがで
き、良好な印字品質を得ることができる。また、平行回
動させるだけの簡単な構成で実現することができる。

【０００８】本発明のクリーニング装置は、下記のライ
ンヘッドの変位手段を備えている。すなわち、記録媒体
搬送方向の一側方に立設される回転軸と、回転軸にライ
ンヘッドの一端を支持する第１のブラケットと、回転軸
を中心として等距離に形成される円孤状の案内部材と、
ラインヘッドの他端を支持し、前記案内部材上を摺動自
在に配設される第２のブラケットと、ラインヘッドの前
記記録位置への進出時に、該ラインヘッドの他端に当接
し、ラインヘッドを記録位置に位置決めする当接片と、
回転軸を回転駆動する駆動手段とを備える変位手段。こ
の構成により、本発明のクリーニング装置は記録領域に
おける記録用紙と平行な平面上で回動させてラインヘッ
ドをクリーニング手段に導入する構成、および、クリー
ニングが終了したラインヘッドを記録領域に復帰させる
構成において、記録用紙に対するラインヘッドの距離に
ずれはなく、回動だけの簡単な構成で実現できる。

【０００９】本発明のラインヘッドはその長手方向に２
分割する構成を有し、クリーニング装置のラインヘッド
の変位手段は、記録媒体搬送方向の両側方に立設される
回転軸と、回転軸に前記２分割されたラインヘッドの一
端をそれぞれ支持する第１のブラケットと、各回転軸を
中心として、それぞれ等距離に形成される円弧状の案内
部材と、案内部材上を摺動自在に前記２分割されたライ
ンヘッドの他端をそれぞれ支持する第２のブラケット
と、各ラインヘッドの記録位置への進出時に、該ライン
ヘッドの他端に当接し、該ラインヘッドを記録位置に位
置決めする当接片と、回転軸を回転駆動する駆動手段と
を備えて構成される。

【００１０】本発明のラインヘッドのノズルは、各色毎
に記録媒体の搬送方向に直交して、かつ各色問で前記搬
送方向に相互に間隔を設けて配列されると共に、各色の
前記記録媒体搬送方向にする配列が、該搬送方向の上流
側が下流側に比べて淡い色相である構成を有する。この
構成を有するラインヘッドは、先に吐出されたインクの
後に吐出されるインクに対する影響を小さくすることが
できる。

【００１１】本発明のラインヘッドは、そのホームポジ
ションを前記クリーニング手段の上部とし、前記変位手
段は、非記録動作時にラインヘッドをホームポジション
に位置させ、記録要求時には前記記録領域に進出させる
と共に、クリーニング手段は、ラインヘッドの表面を払
拭するためのクリーニングブレードと、ラインヘッドの
表面に密着してインクノズルから劣化インクや塵を吸出
す吸引用キャップと、吸引用キャップに負圧を与えるポ
ンプと、ホームポジションに退避しているラインヘッド
の表面に、クリーニングブレードと吸引用キャップの何
れかを作用させる駆動手段とを備えている。この構成
は、ラインヘッドの表面に付着したインクや塵はクリー
ニングブレードによって拭い取り、インクノズル内の劣
化インクや塵は吸引用キャップおよびポンプによって吸
出すことでラインヘッドのクリーニングを実行する。そ
して、非印字動作時にはそれらが終了した後もラインヘ
ッドはホームポジションであるクリーニング手段上にあ
り、インクノズルは吸引用キャップで覆われ、インクの
蒸発を防止することができる。

【００１２】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。図１は本発明に係るクリーニング装
置を備えるインクジェットプリンタの外観図であり、図
２は印字工程を説明するための概略図である。インクジ
ェットプリンタ（装置）２は内部に記録部を装備する。
装置２における印字（記録）動作を説明する。記録用紙
Ｐは、装置に繋がる給紙トレイ３または装置下部に設け
られる給紙カセット４上に載置されている。そして、図
示しないコンピュータ等からの画像情報に基づく印字要
求が装置になされた時に、ピックアップローラ５，６に
よって一枚ずつ記録用紙が給紙工程に搬送される。ピッ
クアップローラ５，６により搬送された記録用紙は、用
紙搬送路７，８に案内され、さらに画像情報に基づい
て、画像情報の先端と用紙先端とを調整するＰＳローラ
９，１０を介して記録領域に到達する。記録領域には、
図３および図４で示す、インク吐出ノズルを穿孔するイ
ンクヘッド１２とインクタンク１３を搭載するラインヘ
ッド１１と、それに対向配置されるプラテン１４とが配
置されている。

【００１３】次にラインヘッド１１を説明する。・・・図３,４参照図３はラインヘッド１１の側面図であり、図４はその底
面図である。インクヘッド１２は、各色毎に記録用紙
（記録媒体）の搬送方向１５に直交する方向であって、
かつ各色毎に搬送方向１５に相互に間隔を空けて並設さ
れている。各色のノズルはイエロー１１Ｙ，マゼンタ１
１Ｍ，シアン１１Ｃ，ブラック１１Ｂで示す。各色のイ
ンクノズルの配列は、記録媒体Ｐの搬送方向１５の上流
側が下流側に比て淡い色相となるように配列されてい
る。すなわち、上流側から下流側に、イエロー１１Ｙ，
マゼンタ１１Ｍ，シアン１１Ｃ，ブラック１１Ｂの順に
配列されている。これによって、先に吐出されたインク
の後に吐出されるインクに対する影響が小さくされてい
る。

【００１４】インクノズル１１Ｙ，１１Ｍ，１１Ｃ，１
１Ｂは所望する解像度に対応したピッチで配列されてい
る。図４に示す実施例では、記録媒体搬送方向１５に直
交する方向のピッチを狭くするために、直交方向に対し
て、各色のインクノズル１１Ｙ，１１Ｍ，１１Ｃ，１１
Ｂは千鳥状に配列されている。このインクノズル１１
Ｙ，１１Ｍ，１１Ｃ，１１Ｂは、少なくとも装置が搬送
可能な最大幅の用紙分に亘って設けられ、画像情報に対
応して必要なノズルからインクが吐出され、記録用紙Ｐ
上に記録される。記録用紙Ｐの搬送速度は、装置の印字
解像度，すなわちインク滴の容量とインク吐出タイミン
グのサイクルとによって決定され、記録用紙の搬送は停
止せずに常に搬送が行われ、高速での印字が可能となっ
ている。こうして画像情報が書込まれた記録用紙Ｐは、
排紙ローラ１６、１７を経て、排紙トレイ１８上に排出
されて印字物としてユーザに提供される。

【００１５】そして、本発明では、印字可能な最大サイ
ズの記録用紙の使用時においても非画像領域となる領域
に、記録用紙Ｐの搬送側方にクリーニング装置が設けら
れている。以下、本発明のクリーニング装置の実施の形
態を説明する。

【００１６】実施の形態１本発明に係るインクジェットプリンタのラインヘッドの
クリーニング装置を図５,６を参照して説明する。クリ
ーニング装置１は、変位装置２０とクリーニングユニッ
ト３０とを備えて構成されている。

【００１７】変位装置２０は、記録用紙Ｐの搬送方向１
５の一側方に立設される回転軸２４と、回転軸２４にラ
インヘッド１１の一端１１αを支持する第１のブラケッ
ト２５と、回転軸２４を中心として等距離（ラインヘッ
ド１１の長さ寸法）に形成される略１／４円弧状の案内
部材２６と、案内部材２６上を摺動自在に配設されるラ
インヘッド１１の他端１１βを支持する第２のブラケッ
ト２７と、ラインヘッド１１の記録位置への進出時に、
ヘッド他端１１βに当接し、ラインヘッド１１を記録位
置に位置決めする当接片２８と、モータや駆動ベルトな
どで構成され、回転軸２４を可逆回転駆動する図示しな
い駆動手段とを備えて構成される。

【００１８】このこのように構成される変位装置２０に
よって、ラインヘッド１１を、記録領域における記録用
紙２９Ｐと平行な平面上で回転軸２４を中心に、すなわ
ちプラテン１４と平行に回転させて、記録領域Ａから搬
送方向１５側方の非画像領域Ｂに退避、および非画像領
域Ｂから記録領域Ａに進出させることができる。

【００１９】非画像領域Ｂには、ラインヘッド１１のク
リーニングを行うクリーニングユニット３０が配置され
ている。ラインヘッド１１は、そのホームポジションを
クリーニングユニット３０の直上として、変位装置２０
によって、非印字動作時には、図５において破線で示す
位置、すなわち非画像領域Ｂ上であるホームポジション
に退避されており、印字要求時には実線で示すように記
録領域Ａに進出される。

【００２０】次にクリーニングユニット３０の構成・動
作を説明する。図７はクリーニングユニットの説明断面
図である。クリーニングユニット３０は、ラインヘッド
１１の表面を払拭するためのクリーニングブレード３１
と、ラインヘッド１１の表面に密着してインクノズル１
１Ｙ，１１Ｍ，１１Ｃ，１１Ｂから劣化インクや塵を吸
出す吸引用キャップ３２と、吸引用キャップ３２に負圧
を与える図示しないポンプＰＵと、ホームポジションに
退避しているラインヘッドの表面にクリーニングブレー
ド３１を作用させる図示しない走査手段と、吸引用キャ
ップ３２を作用させる昇降手段（部材）３７とを備えて
構成される。

【００２１】クリーニングブレード３１は保持板３３に
取りつけられて、その高さ寸法Ｈは７〜１０ｍｍ程度に
形成される。保持板３３は、たとえば記録用紙の搬送方
向１５に延びる、すなわちホームポジション上のライン
ヘッド１１と平行に延びる案内部材上を摺動変位自在に
配設されている。そして、駆動ベルトなどで駆動される
ことによって、図７において矢印３４で示すように、始
端（実線で示すクリーニングブレード３１）から終端
（破線で示すクリーニングブレード３１）まで、矢印３
４で示すように往復変位する。こうして、クリーニング
ブレード３１はラインヘッド１１の表面に付着したイン
クや塵を拭い取る。

【００２２】吸引用キャップ３２は、たとえば上下方向
にのびる昇降部材３７によって案内され、駆動ベルトな
どによって、矢印３５で示すように昇降変位される。上
昇位置で吸引用キャップ３２はラインヘッド１１に密着
する。そして、ポンプＰＵが駆動されることによってイ
ンクノズル内の劣化インクや塵が吸出される。また、長
時間の停止後の使用開始時にも固化したインクの吸出し
が行われる。さらに、非印字動作時には、吸引用キャッ
プ３２はラインヘッド１１に密着してインクノズル１１
Ｙ，１１Ｍ，１１Ｃ，１１Ｂを覆い、インクの蒸発を防
止している。

【００２３】これらの各装置は図示せぬ制御手段により
動作が制御されている。図８は、上述のように構成され
るインクジェットプリンタ２の動作を制御するフローチ
ャートである。電源投入でステップＳ１に移り、ライン
ヘッド１１がクリーニングユニット３０上のホームポジ
ションにあるか否かが判断される。インクタンク１２の
交換やインクジェットプリンタ２の搬送などで位置ずれ
が生じ、ラインヘッド１１がホームポジションにないと
きは、ステップＳ２で、変位装置２０が駆動されてライ
ンヘッド１１がホームポジションに復帰されてステップ
Ｓ１に戻る。ラインヘッド１１がホームポジションにあ
るときにはステップＳ３に戻る。

【００２４】ステップＳ３では、クリーニングユニット
３０が駆動されて前述のようにラインヘッド１１のクリ
ーニングが行われ、ステップＳ４で印字要求の待機状態
となる。ステップＳ５で印字要求が発生すると、ステッ
プＳ６で前記変位装置２０が駆動されてラインヘッド１
１が記録領域Ａに進出される。ステップＳ７では１ライ
ンの印字が行われ、ステップＳ８では印字すべき次のラ
インがあるか否かが判断される。印字の次のラインがあ
るときにはステップＳ９に移る。ステップＳ９では、イ
ンクノズル１１Ｙ，１１Ｍ，１１Ｃ，１１Ｂの目詰まり
などによるクリーニングの必要があるか否かが判断さ
れ、必要がないときは前記ステップＳ７に戻って次のラ
インの印字が継続して行われる。

【００２５】こうして、印字途中でクリーニングの必要
が生じるとステップＳ９でクリーニングの必要判定が実
行され、ステップＳ１０に移る。ステップＳ１０で変位
装置２０が駆動されてラインヘッド１１がホームポジシ
ョンに復帰され、ステップＳ１１でクリーニングが行わ
れた後、ステップＳ１２で変位装置２０が駆動されてラ
インヘッド１１が記録領域Ａに再び進出された後、前記
ステップＳ７の印字処理に戻る。また、前記ステップＳ
８で印字すべき次のラインがないと判断する、すなわち
１枚の用紙への印字処理が終了するとステップＳ１３に
移り、変位装置２０を駆動してラインヘッド１１をホー
ムポジションＢに復帰する。ステップ１４でクリーニン
グが行われる。こうして、少なくとも１枚毎のクリーニ
ングが行われ、良好な印字品質を得ることができる。

【００２６】ステップＳ１４でクリーニングが終了する
と、ステップＳ１５で印字すべき次の頁があるか否かが
判断され、ないときにはステップＳ１６でポンプＰＵが
停止されて、ラインヘッド１１の表面が吸引用キャップ
３２で覆われたまま処理を終了する。次の印字があると
きには、ステップＳ１７で変位装置２０が駆動されてラ
インヘッド１１が記録領域Ａに再び進出された後、前記
ステップＳ７の印字処理に戻る。ステップＳ９でのクリ
ーニングの必要があるか否かの判断には、インクの吐出
回数の積算値が用いられてもよい、

【００２７】このようにクリーニングを行うにあたっ
て、非画像領域Ｂにクリーニングユニット３０を配置
し、変位装置２０によってラインヘッド１１を記録領域
Ａにおける記録用紙２９Ｐと平行な平面上で、すなわち
プラテン１４と平行に移動させてクリーニングユニット
３０に導入するので、クリーニングが終了してラインヘ
ッド１１を記録領域Ａに復帰させても、記録用紙２９Ｐ
に対すヘッド１１の距離にずれはなく、１枚の記録用紙
２９Ｐの印字途中でも、必要に応じて任意のタイミング
でクリーニングを行うことができ、良好な印字品質を得
ることができる。また、ラインヘッド１１を平行回動さ
せるだけの簡単な構成で実現する事ができ、また、精度
が劣化すること無く良好な印字品質を長期間保証するこ
とができる。

【００２８】実施の形態２本発明の他の実施の形態を図９、１０を参照して説明す
る。図９はクリーニング装置４１の動作の説明平面図で
あり、図１０はその側面図である。この実施の形態に示
すクリーニング装置４１は、ラインヘッドを長手方向に
２つに分割して構成している。

【００２９】この分割されている２つのラインヘッドを
第１のラインヘッド１１ａ，第２のラインヘッド１１ｂ
とする。記録媒体Ｐの搬送方向下流側に配設される第１
のラインヘッド１１ａと上流側に配設される第２のライ
ンヘッド１１ｂである。そして、実施の形態１に示すク
リーニング装置の構造に対応する部分には同一の参照符
号に添字ａ，ｂを付して示し、その説明を省略する。記
録媒体の搬送方向１５上流側となる第２のラインヘッド
１１ｂは一端を回転軸２４ｂに回転自在に支持され、他
端１１０βを当接片２８に当接して位置決めされてい
る。搬送方向１５下流側となる第１のラインヘッド１１
ａは一端を回転軸２４ａに回転自在に支持され、他端１
１０αを第２のラインヘッド１１ｂの他端１１０βに当
接して位置決めされている。

【００３０】そして、第１のラインヘッド１１ａは第１
の案内部材２６ａに案内されて記録領域Ａとクリーニン
グ装置上のホームポジション（非記録領域Ｂ）との間を
退避・進出する。同様に、第２のラインヘッド１１ｂは
第２の案内部材２６ｂに案内されて記録領域Ａとクリー
ニング装置上のホームポジション（非記録領域Ｂ）との
間を退避・進出する。

【００３１】この構成によって、第１のラインヘッド１
１ａ，第２のラインヘッド１１ｂは、記録領域Ａからク
リーニングユニット３０ａ，３０ｂ，すなわちホームポ
ジション（非記録領域Ｂ）との移動距離を短くする事が
出来、移動が迅速に実行できる。すなわち、クリーニン
グの必要が発生したとき、クリーニングに要する時間を
短くすることができる。

【００３２】

【発明の効果】本発明は以上説明したように、ラインヘ
ッドを記録領域と非画像領域（非記録領域）との間を、
変位手段により記録媒体の記録面に平行に回動させる簡
単な構成で、精度の高いラインヘッドの変位が達成で
き、印字途中であってもラインヘッドのクリーニングが
容易に実行できる。また、ラインヘッドは非画像領域に
おいてはクリーニング装置上部に位置し、確実なるクリ
ーニングが実行され、非印字時にはラインヘッド面はク
リーニング装置に被覆されてインクの蒸発を防止でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るクリーニング装置を備えたインク
ジェットプリンタの外観図。

【図２】インクジェットプリンタの構成説明図。

【図３】インクジェットプリンタのラインヘッドの側面
図。

【図４】インクジェットプリンタのラインヘッドの底面
図。

【図５】本発明に係るクリーニング装置の動作を説明す
る平面図。

【図６】クリーニング装置の側面図。

【図７】クリーニング装置の作動説明図。

【図８】クリーニング装置の制御フローチャート。

【図９】本発明に係る実施の形態２のクリーニング装置
の動作を説明する平面図。

【図１０】実施の形態２のクリーニング装置の側面図。

【符号の説明】

1、４１クリーニング装置２インクジェットプリンタ１１ラインヘッド１２インクヘッド１３インクタンク１４プラテン１５記録媒体の搬送方向２０変位装置２４回転軸２５第1のブラケット２６案内部材２７第2のブラケット２８当接片３０クリーニングユニット３１クリーニングブレード３３保持板

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】インクを吐出するインクノズルを配列さ
せた記録ヘッドを備えるインクジェットプリンタの前記
ヘッドのクリーニング装置において、前記記録ヘッドは
異なる色のインクを吐出するノズルを各色毎に記録媒体
の搬送方向に直交して配列させたラインヘッドを形成
し、前記クリーニング装置は、前記ラインヘッドを記録
位置を含む記録領域と記録媒体搬送方向側方の非画像領
域との間を、記録領域における記録媒体と平行な平面上
で回動させて進出・退出させる変位手段と、前記非画像
領域に配置され、前記ラインヘッドのノズル面をクリー
ニングするクリニング手段と、を備えるインクジェット
プリンタのラインヘッドクリーニング装置。
【請求項２】前記ラインヘッドの変位手段は、前記記
録媒体搬送方向の一側方に立設される回転軸と、前記回
転軸にラインヘッドの一端を支持する第１のブラケット
と前記回転軸を中心として等距離に形成される円孤状の
案内部材と、前記ラインヘッドの他端を支持し、前記案
内部材上を摺動自在に配設される第２のブラケットと、
前記ラインヘッドの前記記録位置への進出時に、該ライ
ンヘッドの他端に当接し、該ラインヘッドを前記記録位
置に位置決めする当接片と、前記回転軸を回転駆動する
駆動手段と、を備えることを特徴とする請求項１記載の
インクジェットプリンタのラインヘッドクリーニング装
置。
【請求項３】前記ラインヘッドは、その長手方向に２
分割され、前記ラインヘッドの変位手段は、前記記録媒
体搬送方向の両側方に立設される回転軸と、前記回転軸
に前記２分割されたラインヘッドの一端をそれぞれ支持
する第１のブラケットと、前記各回転軸を中心として、
それぞれ等距離に形成される円弧状の案内部材と、前記
案内部材上を摺動自在に前記２分割されたラインヘッド
の他端をそれぞれ支持する第２のブラケットと前記各ラ
インヘッドの前記記録位置への進出時に、該ラインヘッ
ドの他端に当接し、該ラインヘッドを前記記録位置に位
置決めする当接片と、前記回転軸を回転駆動する駆動手
段と、を備えて構成されることを特徴とする請求項１記
載のインクジェットプリンタのラインヘッドクリーニン
グ装置。
【請求項４】ラインヘッドのノズルは、各色間で前記
搬送方向に相互に間隔を設けて配列されると共に、各色
の前記記録媒体搬送方向にする配列が、該搬送方向の上
流側が下流側に比べて淡い色相であることを特徴とする
請求項１〜３の何れかの項に記載のインクジェットプリ
ンタのラインヘッドクリーニング装置。
【請求項５】前記ラインヘッドは、そのホームポジシ
ョンを前記クリーニング手段の上部とし、前記変位手段
は、非記録動作時にラインヘッドを該ホームポジション
に退出させ、記録要求時にはラインヘッドを前記記録領
域に進出させると共に、前記クリーニング手段は、前記
ラインヘッドの表面を払拭するクリーニングブレード
と、前記ラインヘッドの表面に密着して前記インクノズ
ルから劣化インクや塵を吸出する吸引用キャップと、前
記吸引用キャップに負圧を与えるポンプと、前記ホーム
ポジションに退避しているラインヘッドのノズル面に、
前記クリーニングブレードと吸引用キャップの何れかを
作用させる駆動手段と、を備えてなる請求項１〜４の何
れかの項に記載のインクジェットプリンタのラインヘッ
ドクリーニング装置。