JP2002098829A - 積層複合体及びこれを用いて偽造防止対策が施された情報記録媒体 - Google Patents

積層複合体及びこれを用いて偽造防止対策が施された情報記録媒体

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JP2002098829A
JP2002098829A JP2000286418A JP2000286418A JP2002098829A JP 2002098829 A JP2002098829 A JP 2002098829A JP 2000286418 A JP2000286418 A JP 2000286418A JP 2000286418 A JP2000286418 A JP 2000286418A JP 2002098829 A JP2002098829 A JP 2002098829A
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Satoshi Gocho
智 牛腸
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Abstract

(57)【要約】 【課題】潜像の可視化と不可視化とを繰り返し行うこと
ができる潜像を形成することで真偽判定が容易に行うこ
とが可能な偽造防止機能を有する積層複合体を提供す
る。 【解決手段】基材の一方の主面に光反射性を有する反射
12層と、高分子液晶層13と、さらに高分子液晶層上
に設けられた金属薄膜層14とを具備し、前記高分子液
晶層は配向状態にある少なくとも1つの配向部13a及
び非配向状態にある少なくとも1つの非配向部13bを
備え、前記少なくとも1つの配向部及び前記少なくとも
1つの非配向部は直接的な目視観察では識別不可能であ
り且つ偏光板20を介した目視観察で識別可能な潜像を
構成したことを特徴とする積層複合体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】本発明は、積層複合体、情報記録媒体、及
び偽造防止性付与部材に係り、特には、潜像を利用して
情報記録媒体の真偽を判定するのに用いられ得る積層複
合体、潜像を利用して真偽判定され得る情報記録媒体、
及び潜像を利用した真偽判定を可能とする偽造防止性を
情報記録媒体に付与する部材に関する。
【0003】
【従来の技術】従来から、クレジットカード、有価証
券、及び証明書類のような情報記録媒体の偽造を防止す
る技術として、潜像を用いた方法が知られている。その
ような方法としては、例えば: 1)万線の開口部を利用して隠し文字等の潜像を書き込
み、万線を隠蔽することにより潜像を可視化する万線
画;及び 2)フィラーを含有する透明インキメジウムを印刷する
ことにより潜像を形成し、印刷部を鉛筆で擦ることによ
りその芯の粉を印刷部に付着させて潜像を可視化する鉛
筆出し印刷(デコマット)がある。しかしながら、方法
1)及び2)では、潜像は注意深く観察すると解読され
てしまう。そのため、これら方法1)及び2)は、本格
的な偽造防止技術としてよりは、むしろ遊び用として利
用されている。
【0004】より本格的な偽造防止技術としては、以下
の方法: 3)熱を加えることにより発色する、白色若しくは無色
透明の不可逆性感熱発色インキを用いて潜像を形成する
方法;及び 4)酸化チタンのように金属よりも硬いフィラーを含有
させた白色インキを白色紙に印刷して潜像を形成し、印
刷部をコイン等で擦ることにより潜像を可視化する方法
が知られている。しかしながら、方法3)は、潜像を可
視化するために熱源装置を必要とする。しかも、方法
3)では、可視化した潜像を再度不可視化することはで
きない。また、方法4)では、マット調のニス層を設け
ることにより文字等は不可視化されるため、可視化した
潜像を再度不可視化することはできない。すなわち、方
法3)及び4)は、一回限りの用途に限定されている。
【0005】潜像の可視化と不可視化とを繰り返し行う
ことが可能な技術として: 5)熱を加えることにより可逆的に発色若しくは消色
し、しばらく放置すると元の状態に戻る可逆性感熱発色
インキ(サーモクロミックインキ)を用いて潜像を形成
する或いは画像を隠蔽する方法; 6)光、特には紫外線を照射することにより発色するフ
ォトクロミックインキを白色若しくは無色透明のインキ
として用いて潜像を形成する方法;及び 7)紫外線を照射することにより発光する有機タイプ或
いは無機タイプの蛍光インキを白色若しくは無色透明の
インキとして用いて潜像を形成する方法が知られてい
る。しかしながら、方法5)で使用するサーモクロミッ
クインキは、耐性、特に耐熱性が低いという問題があ
る。また、方法6)で使用するフォトクロミックインキ
は、耐性、特に耐光性が低いという問題がある。方法
7)で有機タイプの蛍光インキを使用する場合、印刷イ
ンキ中にごく少量の蛍光体を含有させるだけで十分な発
光を実現することができるが、有機蛍光体は耐光性が低
いという問題がある。また、方法7)で無機タイプの蛍
光インキを使用する場合、十分な発光を実現するために
は印刷インキ中に大量の蛍光体を含有させる必要がある
(10〜20%程度)。そのため、無機タイプの蛍光イ
ンキを用いて形成した潜像は目視により解読され易く、
したがって、そのデザイン等に工夫を凝らす必要があ
る。このように、上記方法5)〜7)は、耐性等により
用途を制約されている。
【0006】また、潜像の可視化と不可視化とを繰り返
し行うことが可能な偽造防止技術としては: 8)スクリーンの網点や万線のモアレ(干渉縞)を利用
して潜像を形成する方法が知られている。この方法は、
網点や万線のピッチや角度を部分的に変えて潜像を形成
し、この潜像上に、整然と配列した網点或いは万線を有
する透明フィルムを重ねることにより潜像を可視化する
ものである。この方法8)によると、潜像の可視化は透
明フィルムを用いることのみで実現されるため、潜像の
可視化と不可視化とを容易に及び繰り返し行うことがで
き、しかも、耐性による用途の制約もない。しかしなが
ら、方法8)は複雑な潜像を形成することができないと
いう問題を有している。
【0007】潜像の可視化と不可視化とを繰り返し行う
ことが可能な他の偽造防止技術としては: 9)磁性インキを用いて潜像を形成する方法がある。こ
の方法は、磁気記録に十分な保磁力(約300Oe以上
或いは約24kA/m以上)を有する磁性層をパターン
状に磁化させることで潜像を形成し、磁性層上に鉄粉を
振りかけることにより潜像を可視化するものである。し
かしながら、この方法9)では、潜像を書き換えて偽造
することが容易であり、しかも、潜像を表示させる工程
は複雑であり且つ特別な検出装置を必要とする。
【0008】潜像の可視化と不可視化とを繰り返し行う
ことが可能なさらに他の偽造防止技術としては: 10)赤外光を吸収するインキを用いて潜像を形成し、
この潜像上に可視光を透過せずに赤外光を透過させる層
を設ける方法が知られている。しかしながら、この方法
は、潜像を可視化するために赤外線カメラ等を必要と
し、装置が大掛かりとなるという問題を有している。ま
た、可視領域の光は吸収せずに白色若しくは無色であり
且つ赤外領域の光を吸収するインキ(IVインキ)
いた方法も知られているが、この方法も同様に赤外線カ
メラ等を必要とする。これら方法9)及び10)による
と、潜像の可視化と不可視化とを繰り返し行うこと及び
複雑な潜像を形成することができ、潜像の耐性による用
途の制約もない。しかしながら、上述のように、方法
9)及び10)は、潜像の可視化に特別な装置を必要と
している。
【0009】潜像の可視化と不可視化を繰り返し行うこ
とが可能なさらに他の偽造防止技術としては: 11)フィルムや液晶層面上に配向、無配向の部分を設
け潜像を形成し、偏光板を介して見ることで識別できる
方法が知られている。しかしながら、この方法は、光反
射層を必要するため、デザイン上の制約を受けてしま
う。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の潜
像を用いた偽造防止技術は、様々な問題を有している。
本発明の目的は、潜像の可視化と不可視化とを繰り返し
行うこと、複雑且つ充分な耐性を有する潜像を形成する
こと、真偽判定を容易に行うこと、及びデザイン上ある
程度不自然に見えなくすることが可能であり、潜像の可
視化に大掛かりな装置を必要としない偽造防止技術を提
供することにある。本発明の他の目的はそのような偽造
防止技術で使用され得る積層複合体そのような偽造防止
技術により偽造防止性を付与された情報記録媒体、及び
そのような偽造防止を用いて情報記録媒体に偽造防止性
を付与する部材を提供することにある。
【0011】
【問題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた本発明は、請求項1記載の発明は、基材の一
方の主面に光反射性を有する光学層と、高分子液晶材料
を含有し且つ前記光学層の一方の主面上設けられた潜像
形成層と、さらに潜像形成層上に設けられた金属薄膜層
とを具備し、前記潜像形成層は配向状態にある少なくと
も1つの配向部及び非配向状態にある少なくとも1つの
非配向部を備え、前記少なくとも1つの配向部及び前記
少なくとも1つの非配向部は直接的な目視観察では識別
不可能であり且つ偏光部材を介した目視観察で識別可能
な潜像を構成した積層複合体である。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1に記載の
複合体において前記高分子液晶材料はサーモトロピック
高分子液晶材料である。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1に記載の
複合体において前記光学層は鏡面反射層である。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1に記載の
複合体において前記金属薄膜層上に光透過性を有し且つ
前記金属薄膜層を保護する保護層をさらに具備する。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項4記載の複
合体において前記保護層は光散乱性である。
【0016】請求項6記載の発明は、請求項1に記載の
複合体において前記偏光部材は円偏光部材である。
【0017】請求項7記載の発明は、請求項1〜6のい
ずれか1項に記載の積層複合体を有する偽造防止対策が
施された情報記録媒体である。この積層複合体をクレジ
ットカード、有価証券及び証明書のような情報記録媒体
に設ける方法としては、汎用されている接着剤、粘着剤
等が用いられる。また、積層複合体に接着層あるいは粘
着層、さらに剥離層を設けておき、この剥離層を剥がし
て情報記録媒体に貼り付けることが行われる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態によっ
て図面を参照して詳細に説明する。
【0019】図1は本発明の積層複合体の一実施例であ
り、(a)は平面図、(b)は(a)の積層複合体に偏
光板を重ねたときに出現する潜像画像を示す平面図であ
る。また図2(a)は、本発明の積層複合体に偏光板を
重ねた図1(b)のX−X線における断面図であり、図
2(b)は本発明の他の積層複合体の一実施例を示す断
面図である。図3は本発明の媒体の層間における光路の
状態を概念的に説明した図である。
【0020】図4は本発明の積層複合体に接着層(粘着
層)を設けた偽造防止付与部材の一実施例を示す断面図
である。また、図5は本発明の潜像を有する偽造防止付
与部材を情報記録媒体に貼付けた一実施例を示す断面図
である。
【0021】図1の潜像を有する積層複合体(10)の
平面図において、高分子液晶層(13)の配向部(13
a)と非配向部(13b)の区別は、目視では確認でき
す単なる目視角度によって色変化が起こるOVDにしか
見えない。しかしながら図1(b),図2のように潜像
を有する積層複合体(10)の上に偏光フィルム(2
0)を重ねることで潜像画像として13aおよび13b
が出現する。この潜像画像は高分子液晶層(13)を
熱、電気、磁気エネルギー等で配向された部分である。
ここで、OVDとはOptical Variable
Deviceの略であり光輝性材料に回折格子、ホロ
グラムを形成し、観察する位置、角度によって画像或い
は色が変化して観察されるものの総称である。
【0022】また、図2(b)は、図2(a)積層複合
体において高分子液晶層(13)および金属薄膜層(1
4)を外傷から保護するためおよび潜像画像を形成する
際に生じる痕跡を光散乱させることによりより一層の潜
像効果を持たせるために設けた保護層(15)が設けら
れている積層複合体である。
【0023】図4は、図2(b)の積層複合体のベース
となる基材(41)の反対面に接着層(46)を設けた
偽造防止付与部材の断面図である。また、図5は図4の
偽造防止付与部材を情報記録媒体に付加することで潜像
を有する情報記録媒体を示す構成断面図である。
【0024】基材(11、41)は、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリカー
ボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン等の
合成樹脂、天然樹脂のフィルム、合成紙、紙、ガラスな
どから単独で選択されたもの、または上記より選択され
て組み合わされた複合体等が使用可能である。
【0025】反射層(12、42)は、反射性を有する
ものであれば特に限定されるものではなく、各種金属、
合金等の蒸着膜、スパッタリング膜等を用いることがで
きる。例えば金属としてAl、Cr、Ni、Cu、Ag
等があり、合金としてはPt−Rh、Ni−Cr等があ
る。
【0026】高分子液晶層(13、43)は、80〜2
00℃程度の融点を有し、サーモトロピック性を示すも
のが好ましく、例えばポリエステル共重合体、ポリエー
テル、ポリカーボネイト、ポリイソシアネート、ポリグ
ルタミン酸エステル等のサーモトロピック性高分子材料
がある。この高分子液晶層(13、43)となるサーモ
トロピック性高分子材料は、例えばグラビア印刷法、ス
クリーン印刷法、ノズルコーター法等の既知の塗布手段
により塗布する。この高分子液晶層(13、43)は通
常に塗布した状態では、特定の結晶構造を有してないラ
ンダムな分子状態に形成されている。
【0027】金属薄膜層(14、44)は、光の一部を
透過させ一部を反射させるようなハーフミラーにするこ
とで光の干渉を起こすために設けられるもので、反射層
(12、42)および高分子液晶層(13、43)とを
積層することで、目視角度により色変化が生じる多層膜
にするためのものであり、ハーフミラーになりうるもの
であれば特に限定されるものではなく、各種金属、合金
等の蒸着膜、スパッタリング膜等を用いることができ
る。例えば金属としてAl、Cr、Ni、Cu、Ag等
があり、合金としてはPt−Rh、Ni−Cr等があ
る。
【0028】偏光板(フィルム)(20)は、PVA延
伸フィルムにヨードを吸収させたPVA−ヨウ素型、二
色性染料型、金属または金属化合物含有型、ポリエン型
などの高分子多結晶型が考えられ、特にPVA−ヨウ素
型、二色性染料型フィルムが用いられる。
【0029】また上記偏光板(20)として円偏光フィ
ルムを用いることもできる。円偏光フィルムとしては、
上記偏光板(20)に1/4波長位相差フィルムを重ね
たものが代表的である。このような円偏光フィルムを用
いた場合、潜像を可視化するに当たり、観察角度に依存
することなく良好に潜像を視認することができる。
【0030】潜像画像を形成する配向部(13a、43
a)は高分子液晶層(13、43)に熱圧を加えること
によって液晶性を示し、一定方向に配向が生じる。画像
の形成方法としては、ホットスタンプ、サーマルヘッ
ド、レーザーによる加熱等が可能である。
【0031】保護層(15,45)は、高分子液晶層
(13、43)及び金属薄膜層(14、44)を外傷か
ら保護し、また画像形成時の熱圧から画像形成痕による
潜像画像の視認を防ぐ役割を持つもので、使用される樹
脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹
脂、塩化ビニル樹脂−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエス
テル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリス
チレン系樹脂、ポリイミド樹脂等の従来公知の熱可塑性
樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線または電子線硬化樹脂を単
独或いは、混合物して用いられる。更に、サーマルヘッ
ド等による画像形成時の印字痕防止のために、樹脂を架
橋する硬化剤、ポリエチレンワッス、カルナバワック
ス、シリコンワックス等のワックス類、或いは炭酸カル
シウム、ステアリン酸亜鉛、シリカ、アルミナ、タルク
等の体質顔料、シリコ−ン油脂等の油脂類を透明性を損
なわない範囲で添加することができる。この保護層(1
5、45)に用いる樹脂は、例えばグラビア印刷法、ス
クリーン印刷法、ノズルコーター法等の既知の塗布手段
およびオフセット印刷法、フレキソ印刷法等の印刷手段
により塗工する。
【0032】接着層(粘着層)(46)は一般的な接着
材料を用いることができる。そのような接着材料として
は、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエ
ステル系ポリアミド、並びにアクリル系、ブチルゴム
系、天然ゴム系、シリコーン系及びポリイソブチル系等
の接着材をあげることができる。これら接着材料には、
アルキルメタクリレート、ビニルエステル、アクリルニ
トリル、スチレン、及びビニルモノマー等の凝集成分、
不飽和カルボン酸、ヒドロキシ基含有モノマー、及びア
クリルニトリル等に代表される改質成分、重合開始剤、
可塑剤、硬化剤、硬化促進剤、及び酸化防止剤等の添加
剤を必要に応じて添加することができる。この接着層
(46)は、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷
法、及びスクリーン印刷法等の印刷法並びにバーコート
法、グラビア法、及びロールコート法等の既知の塗布方
法により形成することができる。
【0033】また、接着層(46)は常温で粘着性を持
たせたものであってもよく、その材料としては、例え
ば、アクリル系、ブチルゴム系、天然ゴム系、シリコー
ン系、及びポリイソブチル系の粘着剤をあげることがで
きる。これら粘着剤には、アルキルメタクリレート、ビ
ニルエステル、アクリルニトリル、スチレン、及びビニ
ルモノマー等の凝集成分、不飽和カルボン酸、ヒドロキ
シル基含有モノマー、及びアクリルニトリルに代表され
る改質成分、重合開始剤、可塑剤、硬化剤、硬化促進
剤、及び酸化防止剤等の添加剤を必要に応じて添加する
ことができる。
【0034】図3は、本発明の潜像を有する画像形成媒
体における層間、偏光板(34)、高分子液晶層(3
3)、反射層(32)との間の光路の状態を概念的に説
明した図である。このように光源(38)より偏光板
(34)を通して直線偏光となった白色照射光(36)
が部分的に分子配向に異方性をもたせた高分子液晶層
(33)を透過し、楕円偏光に変わり、金属蒸着層で形
成された反射層(32)により反射され、再度偏光板
(34)を通して透過反射光(37)が得られる。この
透過反射光(37)は波長によって光の強さが異なるた
め、多彩な色相を有する画像が得られる。また、偏光フ
ィルムの配向方向と分子配向された高分子液晶層との角
度によっても見える色相が異なってくる。
【0035】
【実施例】本発明を、具体的な実施例をあげて詳細に説
明する。 <実施例1>厚さ50μmのPET基材(11)上にA
lを真空蒸着法にて約60nm金属膜を成膜して金属反
射層(12)を形成した。その上に下記[高分子液晶層
の組成]からなるサーモトロピック性高分子材料インキ
をグラビア法を用いて乾燥温度60℃、塗布厚0.5μ
m塗布して高分子液晶層(13)を形成した。その上に
Alを真空蒸着法にて約20nm金属薄膜を成膜して金
属薄膜層(14)を形成した。その上に下記[保護層の
組成]からなる保護層用インキをオフセット印刷法にて
約3μm塗布して保護層(15)を形成し、積層複合体
(10)を得た。この積層複合体(10)の高分子液晶
層(13)にパターン形成を行うため、120℃、0.
2秒間ホットスタンプにて熱圧をかけて配向を行い、潜
像を有する画像形成媒体を得た。
【0036】 [高分子液晶層の組成] 高分子液晶(キラコールPLC−7003:旭電化工業(株)社製) 20重量部 MEK 80重量部 [保護層の組成] アンカーメジウム(FDSメジウムTPロ:東洋インキ製造(株)社製) 100重量部 トップコートニス(マットOPニス3H:(株)T&K TOKA社製) 100重量部 アンカーメジウムをオフセット印刷法にて約1μm印刷
塗工し、その上にトップコートニスをオフセット印刷法
にて約2μm印刷塗工する。
【0037】得られた潜像を有する画像形成媒体は目視
では潜像画像が全く視認できないが、目視角度によって
緑色から赤色に変化して見えるOVDに見えるが、偏光
フィルムを重ねることでパターンが鮮明に出現すること
より、良好な潜像を有する画像形成媒体となった。
【0038】<実施例2>厚さ50μmのPET基材
(11、41)上にAlを真空蒸着法にて約60nm金
属膜を成膜して金属反射層(12、42)を形成した。
その上に上記[高分子液晶層の組成]からなるサーモト
ロピック性高分子材料インキをグラビア法を用いて乾燥
温度60℃、塗布厚0.5μm塗布して高分子液晶層
(13、43)を形成した。その上にAlを真空蒸着法
にて約20nm金属薄膜を成膜して金属薄膜層(14、
44)を形成した。その上に上記[保護層の組成]から
なる保護層用インキをオフセット印刷法にて約3μm塗
布して保護層(15、45)を形成して積層複合体を得
た。この媒体の高分子液晶層にパターン形成を行うた
め、サーマルヘッド印字により配向を行い、潜像を有す
る画像形成媒体を得た。また、基材を挟んで高分子液晶
層の反対面に下記[粘着層の組成]からなる接着インキ
をグラビア法を用いて乾燥温度60℃、塗布厚2μm塗
布し粘着層(46)を形成し、所定の大きさに切り抜い
た後、紙へ貼り潜像を有する偽造防止付与部材(40)
を得た。この偽造防止付与部材(40)を情報記録媒体
(50)に貼り付けて、図5に示すような偽造防止機能
を有する情報記録媒体を作成した。
【0039】 [粘着層の組成] アクリル系樹脂(BPS5160:東洋インキ製造(株)社製)60重量部 MEK 4重量部 トルエン 5重量部 酢酸エチル 1重量部
【0040】得られた潜像を有する偽造防止付与部材
(40)は目視では潜像画像が全く視認できず、目視角
度により緑から赤に色変化を生じるOVDシールにしか
見えないが、円偏光フィルムを重ねることで角度に依存
しないパターンが鮮明に出現することより、良好な潜像
を有する画像形成媒体を得た。またこの潜像パターンは
サーマルヘッド印字により形成されていることより任意
のパターンを形成することができる。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は高分子液晶
を部分的に配向し画像を形成することにより目視では画
像パターンが全くわからない潜像画像が得られ、同時に
高分子液晶層を挟んで反射層と金属薄膜層を設けること
で、光の干渉を起こして目視角度により色変化が起こる
OVD媒体となる。潜像画像は偏光フィルムにより出現
することより、潜像画像を任意に作製でき、さらに簡単
な検証方法にて潜像画像が確認でき、さらにOVDとし
ての効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層複合体の一実施例であり、(a)
は平面図、(b)は(a)の積層複合体に偏光板を重ね
たときに出現する潜像画像を示す平面図である。
【図2】(a)は本発明の積層複合体に偏光板を重ねた
図1(b)のX−X線における断面図であり、(b)は
本発明の他の積層複合体の一実施例を示す断面図であ
る。
【図3】本発明の媒体の層間における光路の状態を概念
的に説明した図である。
【図4】図2(b)の積層複合体のベースとなる基材の
反対面に粘着層を設けた偽造防止付与部材の断面図であ
る。
【図5】図4の偽造防止付与部材を情報記録媒体に付加
することで潜像を有すた情報記録媒体を示す構成断面図
である。
【符号の説明】
10…潜像を有する積層複合体 11…基材 12…反射層 13…高分子液晶層 13a…配向部 13b…非配向部 14…金属薄膜層 15…保護層 20…偏光板 32…金属反射層 33…高分子液晶層 34…偏光板 36…照射光 37…反射光 38…光源 40…偽造防止性部材 41…基材 42…反射層 43…高分子液晶層 43a…配向部 43b…非配向部 44…金属薄膜層 45…保護層 46…接着層(粘着層) 50…情報記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 15/08 B32B 15/08 Q Fターム(参考) 2C005 HA02 HA06 HB09 HB10 JB05 JB12 JB13 KA06 2H049 BA02 BA03 BA07 BA42 BB63 BC02 BC08 BC22 2H088 EA62 GA01 HA18 MA20 4F100 AB01D AB10 AK41 AK80C AS00B AS00E AT00A BA10A BA10E EH46 EH66 GB90 JL00 JM02D JN01E JN06B JN10E JN30C JN30E

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材の一方の主面に光反射性を有する光学
    層と、高分子液晶材料を含有し且つ前記光学層の一方の
    主面上設けられた潜像形成層と、さらに潜像形成層上に
    設けられた金属薄膜層とを具備し、前記潜像形成層は配
    向状態にある少なくとも1つの配向部及び非配向状態に
    ある少なくとも1つの非配向部を備え、前記少なくとも
    1つの配向部及び前記少なくとも1つの非配向部は直接
    的な目視観察では識別不可能であり且つ偏光部材を介し
    た目視観察で識別可能な潜像を構成したことを特徴とす
    る積層複合体。
  2. 【請求項2】前記高分子液晶材料はサーモトロピック高
    分子液晶材料であることを特徴とする請求項1に記載の
    積層複合体。
  3. 【請求項3】前記光学層は鏡面反射層であることを特徴
    とする請求項1に記載の積層複合体。
  4. 【請求項4】前記金属薄膜層上に光透過性を有し且つ前
    記金属薄膜層を保護する保護層をさらに具備することを
    特徴とする請求項1に記載の積層複合体。
  5. 【請求項5】前記保護層は光散乱性であることを特徴と
    する請求項4記載の積層複合体。
  6. 【請求項6】前記偏光部材は円偏光部材であることを特
    徴とする請求項1に記載の積層複合体。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれか1項に記載の積層
    複合体を用いて偽造防止対策が施された情報記録媒体。
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