JP4042513B2 - 偽造防止カード - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、キャッシュカードやクレジットカード、IDカード(身分証明書)、会員証、プリペイドカード等に用いられる情報記録媒体に関するもので、さらに詳しくは、文字や絵柄パターンの潜像画像を設け、専用の真偽判定フィルム(本発明における真偽判定フィルムは偏光フィルムである)を用いることで潜像画像を見ることができる偽造防止カードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、キャッシュカード、クレジットカード及びIDカード等の分野において、磁気記録媒体が広く利用されるにつれ、不正な偽造により悪用される恐れも高まっており、偽造防止技術はカード製造においても重要な技術の一つとなってきている。
更に、近年では、カラーコピー機の飛躍的な進歩によりカラーコピー機を使用した偽造が目立ってきた。そのためカラーコピー機の特性を利用した数々の偽造防止技術が開発されている。
【0003】
偽造防止技術の一つとして、分光反射率曲線に於いてシャープなピークを有するインキにて印刷することによりカラーコピーすると別の色になる方式がある。
また、別の方式として、万線の一部をカラーコピー機のスキャン走査にかからないような方向に設けることで、コピーすると方向が異なる万線の部分だけを浮き上がらせる方式、或いは、網点と万線を組み合わせることにより、コピーすると網点と万線の区別が強調される方式、更には、コピー機の分解能を超越するマイクロ文字を設ける方式、及び、印刷の一部に磁性インキ等の特殊インキを設ける方式等がある。
【0004】
しかしながら、これらの偽造防止技術はカラーコピー機の進歩により効果がなくなりつつある。或いは、特定のカラーコピー機には有効であるが全てのカラーコピー機に通用しない場合がある。また磁性インキ等の特殊インキは、磁気ヘッド等の測定機を用いなければ真偽判定ができず不便である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような問題点に着目してなされたもので、専用の真偽判定フィルムを介することで文字や絵柄等の画像パターンが表示される潜像形成層を設けることにより、コピー機によるコピーを防ぐことのできるセキュリティ性の高い偽造防止対策を施した偽造防止カードを提供することを課題する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シート状の基材の少なくとも片面に、該基材に近い方から、オーバーシート層、磁気テープ、アルミニウム粉体を20〜40%含有するインキを用い印刷で設けた反射層、潜像形成層、保護層がこの順に形成されていることを特徴とする偽造防止カードである。
【0009】
また、本発明は、上記発明による偽造防止カードにおいて、前記潜像形成層は、サーモトロピック性を示す高分子液晶材料を含有するインキを用い任意の文字、絵柄等の画像パターン印刷で設けたことを特徴とする偽造防止カードである。
【0010】
また、本発明は、上記発明による偽造防止カードにおいて、前記潜像形成層は、サーモトロピック性を示す高分子液晶材料が用いられてあり、画像パターンを加熱及び加圧することで高分子液晶を配向せしめ、偏光フィルムを介してみることで、画像パターンを表示することを特徴とする偽造防止カードである。
【0011】
また、本発明は、上記発明による偽造防止カードにおいて、前記偏光フィルムは、円偏光フィルムであることを特徴とする偽造防止カードである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき説明する。
本発明の偽造防止カードの構成の一実施例(本例は参考のための例である)を図1に示す。図2は、図1の偽造防止カード上に真偽判定フィルムを載せた際に出現する潜像画像を示す平面図である。図3は、図2におけるX−X線の断面図である。
また、図4は、本発明の偽造防止カードの他の第一例(本例は参考のための例である)である。図5は、図4の偽造防止カード上に真偽判定フィルムを載せた際に出現する潜像を示す平面図である。図6は、図5におけるY−Y線における断面図である。
【0014】
また、図7は、本発明の偽造防止カードの他の第二例(本例は請求項1に係わる例である)である。図8は、図7の偽造防止カード上に真偽判定フィルムを載せた際に出現する潜像を示す平面図である。図9は、図8におけるZ−Z線の断面図である。
また、図10は、本発明の偽造防止カードの他の第三例(本例は参考のための例である)である。図11は、図10の偽造防止カードの表面上に真偽判定フィルムを載せた際に出現する潜像を示す平面図である。図12は、図10の偽造防止カードの裏面上に真偽判定フィルムを載せた際に出現する潜像を示す平面図である。図13は、図11及び図12におけるZ2−Z2線の断面図である。
また、図14は、本発明の偽造防止カードの層間における光路の状態を概念的に示す説明図である。
【0015】
図1に示すように、本発明の偽造防止カードの一実施例は、シート状の基材11の片面上に反射層12と潜像形成層13が順次設けられ、更にオーバーシート層14が設けられているものである。
本発明における基材11及びオーバーシート層14、15は、塩化ビニルシート、ポリカーボネートシート、アクリロニトリルブタジエンスチレンシート、非晶性ポリエステルシート、紙シート等である。
【0016】
塩化ビニルシートは、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等であり、ポリカーボネートシートは、ビスフェノールAを主成分とするポリカーボネートであり、アクリロニトリルブタジエンスチレンシートは、アクリポリアリレートとのポリマーアロイであり、紙シートは、上質紙、アート紙、コート紙、合成紙等である。基材及びオーバーシート層の厚さは用途に応じて選択し、適宜使用できる。
【0017】
また、上記の樹脂だけではカードとしての種々の物性が十分ではないため、これらの樹脂に各種フィラー、及び添加剤を添加することができる。添加するフィラーとしては、例えば、無定型フィラー内に重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、天然シリカ、カオリン、クレー、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、アルミナ、水酸化マグネシウム等がある。また、板状フィラーでは、例えば、タルク、マイカガラスフレーク等がある。
【0018】
針状フィラーでは、例えば、ウォラストナイト、チタン酸カリウム、塩基性硫酸マグネシウム、セピオライト、ゾノトライト、ホウ酸アルミニウム等がある。
中でも樹脂に入れる白色顔料としては酸化チタンなどがよく用いられる。またエンボス加工性などをあげるためにタルクがよく利用される。前記フィラーを混練させることにより、剛性をはじめとして、耐久性、耐熱変形性、成形加工性、耐衝撃強度、寸法安定性、等の特性が改良できる。前述のフィラーは単体で添加することができるが、数種で同時に添加することもできる。目標の物性値によって、フィラーを選択して使用することができる。
【0019】
本発明における基材及びオーバーシート層は押し出し法及びカレンダー加工によりシート化できる。
本発明におけるカード素材を用いたカードの製造方法には、加熱プレス機による溶融ラミネート方式がある。溶融ラミネート方式とは、カード素材の大きさより一回り大きい鏡面板で挟み込み、その後加熱プレス機によりカード素材を一体化する方法である。その際、印刷された基材の両面に透明な保護シートを積層してラミネートを行うが、その両面に積層する保護シートの種類は異なっていてもよい。また、鏡面板は、ニッケル−クロムメッキした銅板、表面を研磨したステンレス板、表面を研磨したアルミ板等を用いることができる。
次に、溶融ラミネートしたカード素材を鏡面板から剥がし、その一体化したカード素材を片刃またはオスーメスの金型による打ち抜きでカード形状に打ち抜き、シート状の基材を得る。
【0020】
本発明における基材には、例えば、磁気記録層を設けることもでき、基材の片面あるいは両面に、従来から用いられている熱転写タイプの磁気テープを転写で設けることができる。或いは、基材に直接磁気記録層を印刷して設けることもできる。
また、本発明における基材への印刷は、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法等の公知の印刷法で文字或いは絵柄を印刷することができる。
【0021】
本発明における反射層12は、アルミニウム粉体を20〜40%含有するインキを、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、ロールコーティング法等の公知の印刷方法を用いて、印刷し形成することができる。このインキは、シクロヘキサノン、γ―ブチロラクトン、イソホロン等のケトン系溶剤、または、1,3,5−トリメチルベンゼン等の芳香族系溶剤と塩酢ビ樹脂をバインダーとする一液型スクリーンインキ、及び溶剤を使用しないインキである紫外線硬化型インキまたは電子線硬化型インキを使用することができる。
アルミニウム粉体の含有量が、20%未満では隠蔽が十分でなく反射層としての機能をはたさない。また、20%以上では反射層が脆くなり強度が十分でない。
【0022】
紫外線硬化型インキとは、プレポリマー、モノマー、および光重合開始剤(増感剤)からなっており、光重合開始剤が特定波長の紫外線を吸収して、連鎖反応を起こしインキを硬化させる。プレポリマーとしては、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート等の樹脂を使用することができ、モノマーとしては、アクリルモノマー、アクリルオリゴマー等を使用することができる。
また、電子線硬化型インキとは、無溶剤型印刷インキの一種であり、エネルギー強度の高い電子線の照射で急速に硬化乾燥するインキである。電子線は不透明皮膜や厚い皮膜へのエネルギー透過性が強力なので、インキに増感剤、反応開始剤を添加する必要はない。
【0023】
本発明における潜像形成層13は、任意の文字や絵柄パターン形状で形成した高分子液晶材料で形成されている。高分子液晶材料は、80〜200℃程度の融点を有し、サーモトロピック性を示す高分子液晶が好ましく、例えば、ポリエステル共重合体、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリイソシアネート、ポリグルタミン酸エステル等のサーモトロピック性高分子液晶である。このサーモトロピック性高分子液晶は、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、ノズルコーター法等の既知の方式により設けることができる。
この潜像形成層は通常に印刷された状態では、特定の結晶構造を示さず、ランダムな分子状態で形成されている。本発明における潜像画像は、高分子液晶材料に熱圧を加えることによって液晶性を示し、一定方向に配向が生じる。画像の形成方法としては、熱ロール、ホットスタンプ、サーマルヘッド、レーザーによる加熱等が可能である。
【0024】
本発明における真偽判定フィルム16は、円偏光フィルムである。円偏光フィルムは、偏光フィルムに、1/4波長フィルムを重ねたフィルムである。また、偏光フィルムには、PVA延伸フィルムにヨードを吸収させたPVA−ヨウ素型、二色性染料型、金属または金属化合物含有型、ポリエン型などの高分子多結晶型等があり、特にPVA−ヨウ素型及び二色性染料型フィルムが用いられる。
【0025】
図9に示すように、偽造防止カードの他の第二例においては、基材上にオーバーシート層、磁気テープが設けられ、その上に反射層31と潜像形成層32と保護層33が順次設けられている。
本発明における保護層33は、潜像形成層32を外傷から保護し、また画像形成時の熱圧から画像形成痕による潜像画像の視認を防ぐ役割を持つもので、使用される樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩化ビニル樹脂−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリイミド樹脂等の従来公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線または電子線硬化樹脂を単独、或いは混合して用いることができる。
【0026】
更に、サーマルヘッド等による画像形成時の印字痕防止のために、樹脂を架橋する硬化剤、ポリエチレンワッス、カルナバワックス、シリコンワックス等のワックス類、或いは炭酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、シリカ、アルミナ、タルク等の体質顔料、シリコ−ン油脂等の油脂類で透明性を損なわない範囲で添加することができる。
この保護層33に用いる樹脂は、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、ノズルコーター法等の既知の塗布手段およびオフセット印刷法、フレキソ印刷法等の印刷手段により塗工する。
【0027】
図14は、本発明の潜像を有するカード媒体における層間、即ち、偏光フィルム72と潜像形成層73と反射層74間の光路の状態を概念的に示す説明図である。このように光源71より偏光フィルム72を通して楕円偏光となった白色照射光75が、部分的に分子配向に異方性をもたせた潜像形成層73を透過し、直線偏光76に変わり、反射層74で反射した直線偏光77は、再度潜像形成層74を透過し、楕円偏光78に変わる。
そして、再度、偏光フィルム72を通して透過光79が得られる。この透過光79は波長によって光の強さが異なるため、多彩な色相を有する画像が得られる。また、偏光フィルムの配向方向と分子配向された潜像形成層との角度によっても見える色相が異なってくる。
【0028】
【実施例】
以下実施例により本発明を詳細に説明する。
<実施例1>
本例は参考のための例である。図3に示すように、厚み0.6mmの白色PVC(三菱樹脂(株)製:ディアフィクス)シートを基材とし、基材11の表面に、下記[反射層の組成]からなる反射層インキをスクリーン印刷で印刷し、厚さ2〜3μmの反射層12を設けた。
更に、潜像形成層を設けるために、下記[潜像形成層の組成]からなるサーモトロピック性高分子材料インキをスクリーン印刷法で印刷し、約0.5μmの潜像形成層12を形成し、更に、絵柄印刷層をスクリーン印刷法で印刷した。また、その基材11の裏面に、絵柄印刷層をオフセット印刷により施した。
【0029】
次に、印刷を施した基材11の表裏面に厚み0.1mmの透明PVC(三菱樹脂(株)製:ディアフィクス)シートをオーバーシート層16、17として重ね、表面を平滑にしたステンレス板で挟み込み、140℃で20分間圧着熱融着させて冷却固化させた。
その後カード形状に打ち抜き、潜像画像を有する偽造防止カードを得た。
[反射層の組成]
・銀色の着色顔料(東洋インキ製造(株)製:SS8−97628信販銀)
・スクリーンインキメジウム(東洋インキ製造(株)製:SS8−000)
[高分子液晶層の組成]
・高分子液晶 20重量部
(旭電化工業(株)製:キラコールPLC−7003)
・テトラヒドロフラン 40重量部
・トルエン 40重量部
【0030】
得られた潜像画像を有する偽造防止カードは、目視では潜像画像を全く視認できず、単なるオーバープリントカードにしか見えない。しかし、真偽判定フィルム16を介して目視すると、潜像画像パターンが鮮明に出現し、良好な潜像画像を確認することができた。
また、上記偽造防止カードをカラーコピーしたが、潜像画像の再現ができず、偽造不可能な事が分かった。
【0031】
<実施例2>
本例は参考のための例である。図6に示すように、厚み0.6mmの白色PVC(三菱樹脂(株)製:ディアフィクス)シートを基材とし、基材21の表面に、下記[反射層の組成]からなる反射層インキをスクリーン印刷で印刷し、厚さ2〜3μmの反射層22を設けた。更に、潜像形成層を設けるために、下記[潜像形成層の組成]からなるサーモトロピック性高分子材料インキをスクリーン印刷法で印刷し、約0.5μmの潜像形成層23を形成し、更に、絵柄印刷層28をスクリーン印刷法で印刷した。また、その基材21の裏面に、絵柄印刷層29をオフセット印刷により施した。
【0032】
次に、印刷を施した基材21の表面に磁気テープ24を転写した厚み0.1mmの透明PVC(三菱樹脂(株)製:ディアフィクス)シートをオーバーシート層25として、裏面にも同じシートをオーバーシート層26として重ね、表面を平滑にしたステンレス板で挟み込み、140℃で20分間圧着熱融着させて冷却固化させた。
その後カード形状に打ち抜き、潜像画像を有する偽造防止カードを得た。
[反射層の組成]
・銀色の着色顔料(東洋インキ製造(株)製:SS8−97628信販銀)
・スクリーンインキメジウム(東洋インキ製造(株)製:SS8−000)
[高分子液晶層の組成]
・高分子液晶 20重量部
(旭電化工業(株)製:キラコールPLC−7003)
・シクロヘキサノン 40重量部
・トルエン 40重量部
【0033】
得られた潜像画像を有する偽造防止カードは、目視では潜像画像を全く視認できず、単なるオーバープリントカードにしか見えない。しかし、真偽判定フィルム27を介して目視すると、潜像画像パターンが鮮明に出現し、良好な潜像画像を確認することができた。
また、上記偽造防止カードをカラーコピーしたが、潜像画像の再現ができず、偽造不可能な事が分かった。
【0034】
<実施例3>
図9に示すように、厚み0.6mmの白色PETG/PC(三菱樹脂(株)製:ディアフィクス)シートを基材とし、基材41の裏面に、絵柄印刷層45をオフセット印刷により施した。その基材41の表面に磁気テープ42を転写した厚み0.1mmの透明PETG/PC(三菱樹脂(株)製:ディアフィクス)シートをオーバーシート層43として、裏面にも同じシートをオーバーシート層44として重ね、表面を平滑にしたステンレス板で挟み込み、140℃で20分間圧着熱融着させて冷却固化させた。
【0035】
次に、その基材の表面に下記[磁気隠蔽兼反射層の組成]からなる磁気隠蔽兼反射層インキをスクリーン印刷で印刷し、厚さ2〜3μmの磁気隠蔽兼反射層31を設けた。更に、潜像形成層を設けるために、下記[潜像形成層の組成]からなるサーモトロピック性高分子材料インキをスクリーン印刷法で印刷し、約0.5μmの潜像形成層32を形成し、更に、絵柄印刷層46をクリーン印刷法で印刷した。
その後、下記[保護層の組成]からなる保護層用インキをオフセット印刷法にて印刷し、約3μmの保護層33を形成した。この保護層は、アンカーメジウムをオフセット印刷法にて約1μm印刷塗工し、その上にトップコートニスをオフセット印刷法にて約2μm印刷塗工して形成した。
次に表面を平滑にしたステンレス板で挟み込み、105℃で20分間圧着させ表面を面一にした後カード形状に打ち抜き、潜像画像を有する偽造防止カードを得た。
【0036】
[磁気隠蔽兼反射層の組成]
・銀色の着色顔料(東洋インキ製造(株)製:SS8−97628信販銀)
・ポリエステルアクリレート
・アクリルモノマー
・光重合開始剤
[高分子液晶層の組成]
・高分子液晶 20重量部
(旭電化工業(株)製:キラコールPLC−7003)
・テトラヒドロフラン 40重量部
・トルエン 40重量部
[保護層の組成]
・アンカーメジウム 100重量部
(東洋インキ製造(株)製:FDSメジウムTPO)
・トップコートニス 100重量部
((株)T&K TOKA製:マットOPニス3H)
【0037】
得られた潜像画像を有する偽造防止カードは、目視では潜像画像を全く視認できず、単なるオーバープリントカードにしか見えない。しかし、真偽判定フィルム34を介して目視すると、潜像画像パターンが鮮明に出現し、良好な潜像画像を確認することができた。
また、上記偽造防止カードをカラーコピーしたが、潜像画像の再現ができず、偽造不可能な事が分かった。
【0038】
【発明の効果】
本発明による偽造防止カードによれば、潜像画像形成手段として、画像パターンを形成した高分子液晶を用い、目視では画像パターンが全く分からない潜像画像を有する偽造防止カードを製造することが可能となる。また、専用の真偽判定フィルムを介することで、潜像画像が出現するという簡単な検証方法にて、潜像画像を確認することができるため、高い偽造防止効果を考慮した偽造防止カードとなる。従って、本発明の偽造防止カードにおいて、優れた実用上の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による偽造防止カードの一実施例を示す平面図である。
【図2】図1の偽造防止カード上に真偽判定フィルムを載せた際に出現する潜像画像を示す平面図である。
【図3】図2におけるX−X線の断面図である。
【図4】本発明の偽造防止カードの他の第一例を示す平面図である。
【図5】図4の偽造防止カード上に真偽判定フィルムを載せた際に出現する潜像を示す平面図である。
【図6】図5におけるY−Y線における断面図である。
【図7】本発明の偽造防止カードの他の第二例を示す平面図である。
【図8】図7の偽造防止カード上に真偽判定フィルムを載せた際に出現する潜像を示す平面図である。
【図9】図8におけるZ−Z線の断面図である。
【図10】本発明の偽造防止カードの他の第三例を示す平面図である。
【図11】、図10の偽造防止カードの表面上に真偽判定フィルムを載せた際に出現する潜像を示す平面図である。
【図12】図10の偽造防止カードの裏面上に真偽判定フィルムを載せた際に出現する潜像を示す平面図である。
【図13】図11及び図12におけるZ2−Z2線の断面図である。
【図14】本発明の偽造防止カードの層間における光路の状態を概念的に示す説明図である。
【符号の説明】
1・・偽造防止カード
2、3、5・・磁気テープ付き偽造防止カード
11、21、41、61・・基材
12、31、51、62、74・・反射層
13、23、32、52、63、73・・潜像形成層
14、15、25、26、43、44、65、67・・オーバーシート層
16、27、34、54、68・・真偽判定フィルム
24、42、64、66・・磁気テープ
28、29、45、46・・絵柄印刷層
33、53・・保護層
71・・光源
72・・偏光フィルム
75・・楕円偏光となった白色照射光
76、77・・直線偏光
78・・楕円偏光
79・・透過光

Claims (4)

  1. シート状の基材の少なくとも片面に、該基材に近い方から、オーバーシート層、磁気テープ、アルミニウム粉体を20〜40%含有するインキを用い印刷で設けた反射層、潜像形成層、保護層がこの順に形成されていることを特徴とする偽造防止カード。
  2. 前記潜像形成層は、サーモトロピック性を示す高分子液晶材料を含有するインキを用い任意の文字、絵柄等の画像パターン印刷で設けたことを特徴とする請求項1記載の偽造防止カード。
  3. 前記潜像形成層は、サーモトロピック性を示す高分子液晶材料が用いられてあり、画像パターンを加熱及び加圧することで高分子液晶を配向せしめ、偏光フィルムを介してみることで、画像パターンを表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の偽造防止カード。
  4. 前記偏光フィルムは、円偏光フィルムであることを特徴とする請求項3に記載の偽造防止カード。
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