JP2002097122A

JP2002097122A - 毛髪化粧料

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Publication number: JP2002097122A
Application number: JP2000286644A
Authority: JP
Inventors: Sachiko Ooshima; 佐知子太島; Fumio Shibue; 文夫渋江; Kenichi Kaneko; 健一金子
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 2000-09-21
Filing date: 2000-09-21
Publication date: 2002-04-02
Anticipated expiration: 2020-09-21
Also published as: EP1190696A2; US20020058017A1; EP1190696A3; JP4201472B2

Abstract

(57)【要約】【解決手段】（Ａ）シス−３−ヘキセノールを含む香
料成分、並びに（Ｂ）アンモニア、モノエタノールアミ
ン及び芳香族アルコール系浸透促進剤から選ばれる成分
を含有する毛髪化粧料。【効果】アンモニア臭、アミン臭、溶剤臭がマスキン
グされ芳香を有し、かつ安定性も良好な毛髪化粧料が提
供される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はアンモニア、モノエ
タノールアミン又は芳香族アルコール系浸透促進剤に由
来する不快臭がマスキングされた芳香を有する毛髪化粧
料に関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】染毛剤
にはアンモニアやモノエタノールアミン等のアルカリ剤
が配合されており、そのアンモニア臭、アミン臭は施術
者及び被施術者双方にとって大きな問題であり、そのマ
スキング手段の開発が望まれている。また、染毛剤を含
む多くの毛髪化粧料には、毛髪作用成分の浸透を促進さ
せる目的で芳香族アルコール系浸透促進剤が配合されて
いる。この浸透促進剤にも溶剤臭があり、そのマスキン
グ手段も望まれている。

【０００３】

【課題を解決するための手段】本発明者はアンモニア、
モノエタノールアミン又は芳香族アルコールを含有する
毛髪化粧料の不快臭のマスキング効果に関し、種々の香
料成分について検討したところ、青葉アルコールと称さ
れ、青臭さを有することから調合香料上使いこなし難い
とされているシス−３−ヘキセノールを、通常使用する
よりも過剰に配合すれば、極めて好ましい芳香を有する
毛髪化粧料が得られることを見出した。

【０００４】すなわち、本発明は、（Ａ）シス−３−ヘ
キセノールを含む香料成分、並びに（Ｂ）アンモニア、
モノエタノールアミン及び芳香族アルコール系浸透促進
剤から選ばれる成分を１種以上含有する毛髪化粧料を提
供するものである。

【０００５】

【発明の実施の形態】本発明に用いられる香料成分
（Ａ）は、シス−３−ヘキセノールを含有する。シス−
３−ヘキセノールは前記の如く青葉アルコールと称さ
れ、青臭さを付与するための香料として知られている
が、これにアンモニア臭、アミン臭及び溶剤臭のマスキ
ング効果があることは知られていない。シス−３−ヘキ
セノールは、成分（Ａ）中に０．１〜５０重量％（以
下、単に％で示す）、特に１〜３０％含有させるのが、
マスキングおよび芳香の効果の点で好ましい。

【０００６】成分（Ａ）にはシス−３−ヘキセノール以
外に、シス−３−ヘキセノールのエステル類、アルコー
ルＣ−６(Alcohol C-6)、トランス−２−ヘキセノール
（trans-2-Hexenol）、ジメトール(2,6-Dimethyl-2-hep
tanol)、ジヒドロミルセノール（2,6-Dimethyl-7-octen
-2-ol）、シトロネロール（3,7-Dimethyl-6-octen-1-o
l）、ゲラニオール(3-7-Dimethyl-cis-2,6-octadien-1-
ol)、リナロール(3,7-Dimethy-1,6-octadiene-3-ol)、
マグノール(Magnol^R)、サンダルマイソールコア(2-Meth
yl-5-(2,2,3-trimethyl-3-cyclopenten-1-yl)-4-penten
-2-ol)、オイゲノール（2-Methoxy-4-(1-propenyl)-phe
nol）、パラクレゾール(p-Cresol)、ハーバック(3,3-Di
methyl-cyclohexyl methyl ketone)、コアボン(Acetyl
diisoamylene)、γ−メチルヨノン（5-(2,6,6-Trimethy
l-2-cyclohexen-1-yl)-3-methyl-3-buten-2-one）、ｌ
−メントン(p-Menthan-3-one)、リファローム(cis-3-He
xenyl methyl carbonate)、マンザネート(Ethyl 2-meth
yl pentanoate)、フルテート(Ethyl tricyclo[5.2.1.0.
^2,6]decan-2-yl carboxylate)、オ-ティ-ビシエイチエ
ー(o-t-Buthlcyclohexyl acatate)、パラクリシルアセ
テート(p-Cresyl acetate)、１−８シネオール(1,8-Ci
neol)、アネトール(Anethole)、エストラゴール(Methyl
chavicol)、ローズオキサイド(4-Methyl-2-(2-methyl-
1-propenyl)-tetrahydropyrate)及びリモネン(p-Mentha
-1,4(8)-diene)から選ばれる成分を１種以上含むのが好
ましい。さらに、成分（Ａ）は、希釈剤/溶剤を含んで
いてもよい。希釈剤／溶剤としては、ジプロピレングリ
コール、トリエチルシトレート、エタノールなどが挙げ
られる。成分（Ａ）全量として、本発明毛髪化粧料中に
０．１〜１．０％、特に０．３〜０．８％含有するのが
好ましい芳香を発する点で好ましい。

【０００７】本発明の毛髪化粧料に用いられる成分
（Ｂ）のうち、アンモニアは通常酸化型染毛剤および毛
髪用脱色剤におけるアルカリ剤として使用されるもので
あり、毛髪化粧料中に毛髪に適用する状態で（混合後の
状態で）０〜３％、特に０〜１％含有するのが好まし
い。また、モノエタノールアミンは、酸化型染毛剤およ
び毛髪用脱色剤におけるアルカリ剤として使用されるも
のであり、毛髪化粧料中に毛髪に適用する状態で（混合
後の状態で）０〜１０％、特に０．１〜８％含有するの
が好ましい。また、芳香族アルコール系浸透促進剤は、
染毛剤における染料の浸透促進剤、シャンプー/コンデ
ィショナーにおける有効成分の浸透促進剤、スタイリン
グ剤における有効成分の浸透促進剤等のように毛髪内部
に作用する成分の浸透促進剤として使用されるものであ
り、毛髪化粧料中に０〜４０％、特に５〜２５％含有す
るのが好ましい。ここで、該毛髪化粧料中において前記
３成分が全て０％になることはない。

【０００８】芳香族アルコール系浸透促進剤としては、
例えば一般式（１）

【０００９】

【化１】

【００１０】（式中、ｎは０又は１を示し、ｎ＝０のと
き、Ｘは炭素数１〜６の直鎖又は分岐鎖のアルキレン
基、アルケニレン基又はアルキレンオキシ基を示す。た
だし、アルキレンオキシ基の酸素原子はベンゼン環と結
合する。ｎ＝１のとき、Ｘ及びＹはそれぞれ炭素数１〜
６の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示す）で表わされ
る芳香族アルコールが挙げられる。

【００１１】式（１）中、ｎ＝０のとき、Ｘとしては炭
素数１〜４の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基又はアルキ
レンオキシ基が好ましく、ｎ＝１のとき、Ｘはメチレン
基、Ｙは炭素数２〜６の直鎖アルキレン基が好ましい。
具体的には、ベンジルアルコール、フェニルエチルアル
コール、フェノキシエタノール、フェノキシイソプロパ
ノール、α−メチルベンジルアルコール、α，α−ジメ
チルベンジルアルコール、α−プロピルベンジルアルコ
ール、２−ベンジルオキシエタノール、３−ベンジルオ
キシブタノール等が挙げられ、特にベンジルアルコー
ル、２−ベンジルオキシエタノールが好ましい。

【００１２】本発明の毛髪化粧料は、前記の如くアンモ
ニア臭、アミン臭及び／又は溶剤臭の改善された酸化型
染毛剤、毛髪用脱色剤、酸性染料染毛剤、塩基性染料染
毛剤等であるが、このうち酸化型染毛剤が特に好まし
い。酸化型染毛剤の場合には酸化染料中間体、例えば顕
色物質及びカップリング剤が配合される。これらのうち
顕色物質としてはｐ−フェニレンジアミン類、２，５−
ジアミノピリジン類、ｐ−アミノフェノール類、ｏ−ア
ミノフェノール類、ｏ−フェニレンジアミン類、４，５
アミノピラゾール類等が挙げられる。カップリング剤と
しては、種々のメタフェニレンジアミン類、メタアミノ
フェノール類、メタヒドロキシベンゼン類、ヒドロキシ
インドール類、ナフトール類、フェノール類等が挙げら
れる。さらに、直接染料等を配合することもできる。

【００１３】本発明の毛髪化粧料において、酸化染料中
間体を配合した場合、空気中の酸素または酵素等によっ
ても酸化カップリングを生起し、毛髪等を染色するが、
化学的酸化剤を添加することにより酸化カップリングを
生起させるのがより好ましい。化学的酸化剤としては、
過酸化水素；過酸化水素水（例えば３５％）や過酸化尿
素、アルカリ金属臭酸塩、アルカリ金属過酸塩（過臭酸
塩、過硫酸塩、過ホウ酸塩）等が挙げられ、特に過酸化
水素が好ましい。

【００１４】本発明の毛髪化粧料中には、粘度・ゲル強
度調整剤、油脂類、ロウ類、炭化水素類、多価アルコー
ル類、アミド類、シリコーン誘導体、カチオン性界面活
性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオ
ン性界面活性剤、非イオン性高分子、カチオン性高分
子、アニオン性高分子、両性高分子、蛋白誘導体やアミ
ノ酸類、防腐剤、キレート剤、安定化剤、酸化防止剤、
植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、色素、香料、顔
料、紫外線吸収剤等を配合できる。本発明の毛髪化粧料
は、例えば透明液状、乳液状、クリーム状、ゲル状、ペ
ースト状、ムース状等とすることができる。なお、本発
明の毛髪化粧料のpHとしては、酸化型染毛剤の場合、８
〜１２、特に９〜１１の範囲が好ましい。

【００１５】

【実施例】実施例１下記に示すヘアカラークリーム、ヘアカラー液状及びヘ
アマニキュアの各処方中の香料として、後記香料処方
（Ａ）又は香料処方（Ｂ）を配合し、その臭いを専門パ
ネル５人により、５段階評価で官能評価を行った。その
結果を評点の平均点として表１に示す。１）ヘアカラークリーム処方（１剤）（％）アンモニア水（２８％） 1.0 重炭酸アンモニア 1.3 硫酸第１鉄 20ppm エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム 0.2 モノエタノールアミン 3.0 塩酸モノエタノールアミン液（60％） 1.2 炭酸カリウム 2.0 トルエン-2,5-ジアミン 1.5 レゾルシン 0.6 メタアミノフェノール 0.3 オレイン酸 10.0 オレイン酸ジエタノールアミド 8.0 ポリオキシエチレン(20)オクチルドデシルエーテル 10.0 エタノール 15.0 プロピレングリコール 10.0 亜硫酸ナトリウム 0.5 アスコルビン酸 0.5 香料 0.5 炭酸水素カリウム pHを11.0に調整する量水バランス

【００１６】２）ヘアカラー液状処方（２剤）（％）モノエタノールアミン 6.0 アンモニア水（２８％） 1.0 ２-ベンジルオキシエタノール 15.0 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.0 オレイルアルコール 4.0 ポリオキシエチレン（２０）オレイルエーテル 25.0 パラアミノフェノール 1.0 メタアミノフェノール 0.3 トルエン-２，５-ジアミン 0.7 レゾルシン 0.4 オルトアミノフェノール 0.1 塩酸２，４-ジアミノフェノキシエタノール 0.2 香料 0.5 水バランス

【００１７】＊ヘアカラー用２剤（％）３５％過酸化水素 15.0 セタノール 2.5 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.0 燐酸適量水バランス

【００１８】３）ヘアマニキュア処方（％）エタノール 10.0 1,3−ブチレングリコール 10.0 ベンジルアルコール 5.0 クエン酸 5.0 イソステアリルペンタエリスリルグリセリルエーテル0.1 ポリエーテル変性シリコーン 0.5 キタンサンガム 1.5 黒色４０１号 0.03 橙色２０５号 0.06 香料 0.5 水バランス

【００１９】香料成分（Ａ）（％）シス−３−ヘキセノール 20 サンダルマイソールコア 5 γ-メチルヨノン 5 リナロール 10 オイゲノール 10 エストラゴール 2 フルテート 5 リモネン 10 ヘキシルサリシレート 5 フローラルベース 20 フルーツベース 5 ジプロピレングリコール 3 合計 100 香料処方（Ｂ）（％）ヘキシルサリシレート 5 フローラルベース 20 フルーツベース 5 シトラール 5 ヘキシルシンナミックアルデハイド 20 リラール 10 リリアール 10 ヘリオナール 5 メチルノニルアセトアルデハイド 5 ベンジルサリシレート 5 ジプロピレングリコール 5 合計 100

【００２０】

【表１】

【００２１】５：好ましい芳香を有する４：刺激臭がない３：アンモニア臭/溶剤臭がわかる２：アンモニア臭/溶剤臭の刺激が強い１：アンモニア臭/溶剤臭の刺激が非常に強い

【００２２】表１より、シス−３−ヘキセノールを含む
香料成分を配合すると、アンモニア臭が顕著にマスキン
グされ、好ましい芳香が得られることがわかる。

【００２３】

【発明の効果】アンモニア臭、アミン臭、溶剤臭がマス
キングされ芳香を有し、かつ安定性も良好な毛髪化粧料
が提供される。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者金子健一東京都墨田区文花２−１−３花王株式会社研究所内Ｆターム(参考） 4C083 AB012 AB081 AB082 AB312 AB352 AB412 AC072 AC081 AC082 AC102 AC122 AC151 AC152 AC172 AC182 AC252 AC302 AC341 AC472 AC532 AC541 AC542 AC552 AC642 AC692 AC792 AD162 AD352 AD642 BB41 CC31 CC35 CC36 DD06 DD23 DD27 DD31 EE01 EE03 EE06 EE26 EE27

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】（Ａ）シス−３−ヘキセノールを含む香
料成分、並びに（Ｂ）アンモニア、モノエタノールアミ
ン及び芳香族アルコール系浸透促進剤から選ばれる成分
を１種以上含有する毛髪化粧料。
【請求項２】成分（Ａ）が、シス−３−ヘキセノール
(cis-3-Hexenol)を０．１〜５０重量％含むものである
請求項１記載の毛髪化粧料。
【請求項３】成分（Ａ）が、さらに、シス−３−へキ
セニルアセテートなどのシス−３−ヘキセノール由来の
エステル類、トランス−２−ヘキセノール、アルコール
Ｃ−６、ジメトール、ジヒドロミルセノール、シトロネ
ロール、ゲラニオール、リナロール、マグノール、サン
ダルマイソールコア、オイゲノール、パラクレゾール、
コアボン、ハーバック、ｌ−メントン、γ−メチルヨノ
ン、リファローム、マンザネート、フルテート、オ-テ
ィ-ビーシーエイチエー、パラクリシルアセテート、１
−８シネオール、アネトール、エストラゴール、ローズ
オキサイド及びリモネンから選ばれる成分を１種以上含
むものである請求項１又は２記載の毛髪化粧料。
【請求項４】酸化型染毛剤および毛髪用脱色剤である
請求項１〜３のいずれか１項記載の毛髪化粧料。