JP2002083631A - 有機電解液二次電池 - Google Patents

有機電解液二次電池

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JP2002083631A
JP2002083631A JP2000271676A JP2000271676A JP2002083631A JP 2002083631 A JP2002083631 A JP 2002083631A JP 2000271676 A JP2000271676 A JP 2000271676A JP 2000271676 A JP2000271676 A JP 2000271676A JP 2002083631 A JP2002083631 A JP 2002083631A
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Japan
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secondary battery
electrolyte secondary
organic electrolyte
lithium manganate
electrolytic solution
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JP2000271676A
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Takao Fukunaga
福永  孝夫
Hideyuki Sugiyama
秀幸 杉山
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Japan Storage Battery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マンガン酸リチウムを用いた有機電解液二次
電池の寿命特性を改善する。 【解決手段】LiXMnYAlZ4(式中、X、Y、Z
が、1≦X≦1.2、X+Y=3、0≦Z≦0.1およ
びY+Z=2を満たす。)であらわされるスピネル型の
マンガン酸リチウムを正極活物質とし、電解液中にピリ
ジン、ピリダジン、ピリミジンおよびピラジンの内の少
なくとも一つの化合物を7重量%未満含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばポータブル機器
用電源や電気自動車用動力の駆動用電源等として用いら
れる有機電解液二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ラップトップコンピューター、ワ
ープロ等の携帯情報機器、カメラ一体型VTR、液晶テ
レビ等のAV機器や携帯電話等の移動通信機器さらには
電気自動車用動力電源としての電池に対し大電流、大出
力を要求する機器が多種多様に発達し、より高エネルギ
ー密度の電池が要望されており、その要望に応えるべ
く、有機電解液二次電池が提案され、実用化に至ってい
る。しかしながらこれらの電池はまだ満足するには至っ
ておらず、さらなる長寿命化、低コスト化が要求されて
いる。
【0003】そして、このような要求に対して、資源、
コストの観点から、正極活物質としてのマンガン酸リチ
ウムの利用が有望視されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、その使
用が有望視されているマンガン酸リチウムには、これを
利用した有機電解液二次電池の寿命が短いという問題が
あった。
【0005】本発明は、マンガン酸リチウムを用いた有
機電解液二次電池の寿命特性を改善することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、マンガン酸リ
チウムの中でも特に、スピネル型のマンガン酸リチウム
を正極活物質として用いた場合に、電解液として、ピリ
ジン、ピリダジン、ピリミジンおよびピラジンの内の少
なくとも一つの化合物が含有されたものを用いることに
よって、特に高温時の充放電による電池の容量低下が抑
えられ、電池の高温特性に優れ、寿命特性の改善された
有機電解液二次電池が得られることを見出すことによっ
て成されたものである。
【0007】このようにスピネル型のマンガン酸リチウ
ムを正極活物質として用いた場合に、特定の化合物を含
有する電解液を用いることで特性が改善されるのは、ス
ピネル型マンガン酸リチウムと含有化合物との間で相互
作用が働き、皮膜が形成される為等と考えられる。例え
ば、高温時の容量低下は、マンガンの溶出が原因と考え
られるが、含有化合物が、吸着や充電時の正極電位上昇
に伴う電解酸化重合反応等によりスピネル型マンガン酸
リチウム粒子表面に被膜を形成し、この被膜がスピネル
型マンガン酸リチウム粒子表面からのマンガンの溶出を
抑制するためと考えられる。
【0008】上記のような現象を見出すことにより成さ
れた本願第1の発明は、スピネル型のマンガン酸リチウ
ムを正極活物質として備え、ピリジン、ピリダジン、ピ
リミジンおよびピラジンの内の少なくとも一つの化合物
が含有された電解液を備えていることを特徴とする有機
電解液二次電池である。
【0009】このようにスピネル型のマンガン酸リチウ
ムを正極活物質として備え、特定の化合物の含有された
電解液を備えた有機電解液二次電池では、電池の寿命特
性、特に高温での充放電を行った場合の寿命特性が改善
される。
【0010】また、本願第2の発明は、上記第1の発明
の有機電解液二次電池において、上記マンガン酸リチウ
ムが、LiXMnYAlZ4(式中、X、Y、Zが、1≦
X≦1.2、X+Y+Z=3、0≦Z≦0.1およびY
+Z=2を満たす。)であらわされるものであることを
特徴とする有機電解液二次電池である。
【0011】上記組成式により、マンガン酸リチウムの
結晶構造が確定されるのであるが、本願発明の電池にお
いては、マンガン酸リチウムの結晶そのものがある程度
充放電に伴い安定である必要あり、上記のような組成を
有するマンガン酸リチウムを用いることで、上記特定の
化合物を備えた電解液を用いた寿命特性の改善効果を顕
在させることができるようになる。なお、Xの値は、放
電等によりリチウムが結晶構造内から抜ける前の値であ
り、充放電中は、その状態により0〜1の範囲で変化す
る。
【0012】また、本願第3の発明は、上記第1または
2の発明の有機電解液二次電池において、上記化合物の
含有量が、7重量%未満であることを特徴とする有機電
解液二次電池である。
【0013】電解液中に含有される化合物は、時間経過
や充放電反応に伴いその含有量が変化する。例えば、電
池製造直後と電池の使用を重ねた後とでは、同じ電池で
あってもその含有量が異なる。しかしながら、電解液中
に含有される量は、あまり多すぎると放電容量の低下を
引起したり、寿命特性改善に寄与しない化合物が存在す
ることになり、不経済となったり電解液特性の阻害要因
になったりする。このため、化合物の含有量はある程度
の量を超えないようにするのが良く、7重量%未満とす
るのが好ましい。なお、含有量は化合物を含めた電解液
総重量に占める化合物の含有重量であり、複数の化合物
が含有される場合には、複数の化合物の合計重量が7重
量%未満とするのが良い。また、含有量は使用状態によ
り変化する為、7重量%未満というのは、いずれの使用
状態においてもこの値以下になっていることを意味す
る。
【0014】また、本願第4の発明は、上記第1、2ま
たは3の発明の有機電解液二次電池において、上記マン
ガン酸リチウムの比表面積が0.1〜2.0m2/gで
あることを特徴とする有機電解液二次電池である。
【0015】マンガン酸リチウムの比表面積はあまり大
きすぎると、寿命特性、特に高温での寿命特性が悪くな
り、また、小さすぎると、放電容量が小さくなる。例え
ば、比表面積が0.1m2/g未満では、活物質と電解
液との反応面積が小さすぎ、電流密度が過大となって容
量が低下したり、電圧が低下するといった問題があり、
比表面積が2m2/gを越えると電解液との反応面積が
大きくなり、充放電特性が劣化するといった問題があ
る。このため、電池構成に応じて所定の範囲の比表面積
を有するマンガン酸リチウムを用いる必要があり、上記
化合物を添加した電解液を用いる場合には、好ましくは
0.1〜2.0m2/gの範囲、より好ましくは0.2
〜0.6m2/gの範囲にあるものを用いるのが良く、
上記化合物添加による寿命特性改善効果を顕在化させる
ことができる。特に、化合物の添加量を7重量%未満と
した場合には、この範囲の表面積のものを用いることに
より、寿命特性の改善をより効果的に発揮させることが
でき、また、容量の低下を引起すこともなくなる。
【0016】また、本願第5の発明は、上記第1、2、
3または4の発明の有機電解液二次電池において、上記
マンガン酸リチウムの平均粒径が、10μm〜15μm
であることを特徴とする有機電解液二次電池である。
【0017】このような範囲の粒径とすることにより、
上記効果に加え、エネルギー密度が大きく、また、製造
時の歩止まりの良い電池の製造が可能になる。さらに、
上記9重量%以下の含有量と、0.1〜2.0m2/g
の比表面積との両方を兼ね備えるようにすることで、寿
命特性の改善効果が顕著になる。
【0018】また、本願第6の発明は、上記第1、2、
3、4または5の発明の有機電解液二次電池において、
上記マンガン酸リチウムのタップ密度が、1.8g/c
c〜2.0g/ccであることを特徴とする有機電解液
二次電池である。
【0019】このような範囲のタップ密度とすることに
より、上記効果に加え、エネルギー密度の大きい電池の
製造が可能になる。
【0020】また、本願第7の発明は、上記第1、2、
3、4、5または6の発明の有機電解液二次電池におい
て、上記電解液がエチレンカーボネートと低粘度溶媒と
の混合溶媒を含んでなることを特徴とする有機電解液二
次電池である。
【0021】このような溶媒を用いることにより、上記
マンガン酸リチウムと化合物含有電解液との相互作用に
よる寿命特性の改善効果が発揮されやすくなる。
【0022】また、本願第8の発明は、上記第1、2、
3、4、5、6または7の発明の有機電解液二次電池に
おいて、上記電解液中に六フッ化燐酸リチウムが含まれ
ていることを特徴とする有機電解液二次電池である。
【0023】このような電解質を用いることにより、安
全性に優れ、放電特性に優れた電池の作製が可能とな
り、さらに、上記劣化特性改善効果を確実に発現させる
ことができる。
【0024】さらに、本願第9の発明は、スピネル型の
マンガン酸リチウムを正極活物質として備えた有機電解
液二次電池の製造方法であって、ピリジン、ピリダジ
ン、ピリミジンおよびピラジンの内の少なくとも一つの
化合物が添加された電解液を用いることを特徴とする有
機電解液二次電池の製造方法である。
【0025】このような製造方法によれば、簡単に上記
化合物が含有された電解液を備えた電池を作製すること
ができ、また、含有量の調整を正確にかつ簡単に行うこ
とができる。
【0026】上記本願発明の製造方法においては、上記
化合物の添加量を、0.05重量%以上、7重量%未満
とするのがより好ましい。これは、添加量が多すぎても
少なすぎても、寿命特性の改善効果が十分に発揮され
ず、また、多すぎる場合には、正極放電反応の阻害等が
生じるからである。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明に係る非水電解液二次電池
は、スピネル型のマンガン酸リチウムを活物質とする正
極と、負極と、ピリジン、ピリダジン、ピリミジンおよ
びピラジンの内の少なくとも一つの化合物が含有された
非水電解液とを備えている。
【0028】一般に正極の活物質として用いることので
きるマンガン酸リチウムには、層状構造のものと、スピ
ネル構造のものがあるが、後者のスピネル型のマンガン
酸リチウムを用いることにより、本願目的を達成するこ
とができる。スピネル型のマンガン酸リチウムとして
は、例えば、LiMn24や、マンガンの一部が鉄、マ
グネシウム、クロム、アルミ等で置換されたLiMn
1.9Fe0.12、LiMn1.9Mg0.12、LiMn1.9
0.12 LiMn1.9Al0.12等を用いる事ができ
る。なお、マンガン酸リチウムにニッケル酸リチウム
を、例えば20重量%混合するといったように、他の活
物質と混合して用いても良い。
【0029】特には、スピネル型のマンガン酸リチウム
としては、LiXMnYAlZ4(式中、X、Y、Zが、
1≦X≦1.2、X+Y=3、0≦Z≦0.1およびY
+Z=2を満たす。)であらわされるものを用いるのが
好ましい。これは、このような組成のマンガン酸リチウ
ムが特に安定性に優れており、ピリジン等の化合物の含
有された電解液と組み合わせることで、特に寿命の長い
電池が実現できる為である。
【0030】なお、スピネル型のマンガン酸リチウムで
あるかどうかは、例えば、X線回折測定により確認する
ことができ、Cukα線を用いた測定において、18.
5°、36°、38°、44°、48°、58°付近に
2Θピークが観察されることで確認できる。
【0031】正極は、例えば、このようなマンガン酸リ
チウムの粉体に、導電剤、結着剤、溶剤等を添加してな
る正極合剤を、集電体表面に塗布乾燥し、加圧成型する
ことにより作製する。この際、本発明では、導電剤量
は、2〜5重量%とし、結着剤量は6〜10重量%とす
るのが良い。また、本発明の場合、導電剤としては、ア
セチレンブラックが特に好ましく、エネルギー密度も大
きくできる。
【0032】負極活物質としては、例えば、金属リチウ
ム、リチウム−アルミ合金等のリチウム合金、黒鉛、熱
分解炭素、コークス類、有機高分子化合物焼成体、炭素
繊維、活性炭等の炭素質材料、ポリアセチレン、ポリピ
ロール等のポリマーを用いることができ、これらを用い
て負極を作製する。この際、本発明では、結着剤量を6
〜10重量%とするのが良い。
【0033】電解液としては、リチウム塩等の電解質を
有機溶媒に溶解させた非水電解液を用いることができ、
有機溶媒としては、例えば、炭酸プロピレン、炭酸エチ
レン、炭酸ブチレン、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチ
ル、炭酸ジエチル、炭酸ジプロピル、ぎ酸メチル、ぎ酸
エチル、ぎ酸プロピル、酢酸エステル化合物、プロピオ
ン酸エステル化合物、ジメトキシエタン、ジエトキシエ
タン、ジエトキシプロパン、ジオキソラン、ジオキサン
等のエーテル化合物、γ−ブチロラクトン、δ−ヘキシ
ルラクトン等の環状エステル類、スルホラン、ジメチル
スルホラン等の有機硫黄化合物等を用いることができ、
これらを、単独または2種類以上混合して用いることが
できる。
【0034】電解質としては、例えば、六フッ化燐酸リ
チウム、六フッ化砒酸リチウム、六フッ化アンチモン酸
リチウム、四フッ化硼酸リチウム、三フッ化メタンスル
ホン酸リチウム、三フッ化酢酸リチウム等を用いること
ができる。
【0035】特に、本願発明の場合、上記電解液をエチ
レンカーボネートと低粘度溶媒との混合溶媒を含んだも
のとするのが好ましく、さらに、電解質として六フッ化
燐酸リチウムを用いるのが好ましい。六フッ化燐酸リチ
ウム(化学式LiPF6)は、高伝導率、安全性に優れ
るという利点を有している。なお、低粘度溶媒として
は、いわゆる低粘度溶媒といわれているものを用いれば
良いが、溶媒温度21℃において、1.5Cst(キャ
ノフェンスケ粘度計で測定して得られる値)以下のもの
が好ましく、例えば、ジエチルカーボネート、ジメチル
カーボネート、エチルメチルケトン、ジエチレングリコ
ール等を用いるのが良い。
【0036】本願発明に係る非水電解液二次電池は、例
えば、このような正極と負極とをセパレータ等を介して
対向させた状態で、電池容器中に収納し、電解液をこの
容器内に注入することで作製されるが、電解液中にピリ
ジン、ピリダジン、ピリミジンおよびピラジンの内の少
なくとも一つの化合物が含有された状態とするには、例
えば、予めセパレータ等にこれら化合物を担持させてお
いたり、これら化合物を添加した電解液を用いたりする
ことができる。
【0037】電解液中のこれら化合物の含有量は、電池
の使用状態により変化し、電池作製直後が最も多くなる
が、この電池作製直後の含有量で7重量%未満とするの
が好ましく、電池の使用状態によらず、7重量%未満と
なっているのが良い。
【0038】また、化合物としては、ピリジンが特に好
ましく、2種以上の化合物を添加する場合には、この中
にピリジンを含ませるようにするのが好ましい。
【0039】このように電解液中の含有量を調整するに
は、ピリジン、ピリダジン、ピリミジンおよびピラジン
の内の少なくとも一つの化合物が添加された電解液を用
いることによって製造するのが好ましく、この場合、上
記化合物の添加量を、0.05重量%以上、7重量%未
満とした電解液を用いるのが特に好ましい。0.05重
量%未満では形成される被膜が十分ではなく、また、7
重量%以上では被膜の厚さは十分となるが、その反面、
被膜が厚すぎて抵抗が高くなり、十分な容量が得られな
くなると考えられるからである。
【0040】さらに、含有量を7重量%未満とする場
合、マンガン酸リチウム粒子の比表面積は、0.1〜
2.0m2/gとするのが好ましく、さらには、これに
加えて、マンガン酸リチウム粒子の平均粒径を、10μ
m〜15μmとするのが好ましい。
【0041】さらに、電池のエネルギー密度を大きく
し、寿命も良好に保つには、マンガン酸リチウムのタッ
プ密度を、1.8g/cc〜2.0g/ccとするのが
良い。
【0042】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
するが、本発明がこれらの実施例に限定されるものでな
いことは言うまでもない。
【0043】本実施例は正極活物質にマンガン酸リチウ
ム(Li1.125Mn1.8754)、負極に天然黒鉛、正極
および負極のバインダーとしてポリフッ化ビニリデン樹
脂、電解液への添加剤としてピリジンを円筒型有機電解
質二次電池に適用したものである。
【0044】図1は一実施例による構造図である。
【0045】図1において、正極(1)と負極(2)と
をセパレータ(3)を介して渦巻状に巻いてなる電極群
を、内径15.3mmのニッケルメッキを施した鉄製の
有底円筒型電池ケース(4)に挿入している。ここで、
電池ケースに鉄製を用いるため、この電池ケースが負極
側に相当することになる。(5)は正極(1)と負極
(2)とをセパレータ(3)を介して巻き取る際のセン
ターピンで外径3mm、長さ26mmのアルミニウムよ
りなる。
【0046】セパレータ(3)は、厚さ25μmのポリ
エチレン製微多孔膜を用いた。正極(1)には厚み20
μmのアルミニウム箔の両面に、Li1.125Mn1.8754
の粒子(比表面積0.4m2/g、平均粒径12μm、
タップ密度1.9g/cc)に結着剤であるポリフッ化
ビニリデン樹脂と導電剤であるアセチレンブラックを9
0重量%:6重量%:4重量%(固形分比)の割合で加
え、ペースト状に混合し、塗布、乾燥、圧延後、長さ4
70mm、幅24mmに切断したものを用いた。なお、
Li1.125Mn1.8754の粒子はX線回折測定の結果、
スピネル型のマンガン酸リチウムであることを確認し
た。負極(2)には厚み14μmの銅箔の両面に、天然
黒鉛と結着剤であるポリフッ化ビニリデンを90重量
%:10重量%(固形分比)の割合でペースト状に混合
し、塗布、乾燥、圧延後、長さ490mm、幅26mm
に切断したものを用いた。
【0047】(6)は蓋体で、ガスケット(7)を介し
て電池ケース(4)にかしめ封口されている。なお、こ
の蓋体(6)の内面には正極(1)と接続されている正
極リード(8)が溶接されている。
【0048】電解液にはLiPF6を1mol/l含むエチレ
ンカーボネート(EC):ジエチルカーボネート(DE
C)=1:1(体積比)の混合液にピリジンを表1に示
す割合で添加したものを用いた。
【0049】以上により、外径15.9mm、高さ33
mmの円筒型電池A〜電池Hを組み立てた。
【0050】また、比較例として、ピリジンを添加しな
いことを除き、全て実施例と同じ条件の円筒型有機電解
質二次電池を組み立てた。この電池を電池Zとする。
【0051】これらの電池A〜電池Zについて寿命試験
を行った。
【0052】試験方法として、温度45℃、充電電流1
A,充電上限電圧4.1Vの定電流・定電圧で3時間充
電を行い、1Aの電流で2.75Vまで放電し、放電容
量の推移を調べた。
【0053】試験数量はそれぞれ5個である。表2に初
期放電容量と500サイクル経過時の放電容量およびそ
の容量保持率を示した。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】試験結果より、本発明の添加剤を用いた電
池は寿命特性が優れていることがわかる。また、その添
加量0.05重量%以上であればその効果は認められる
が、7重量%では電解液の誘電率が低下し、電池容量が
小さくなるため、好ましくは添加量は7重量%未満、好
ましくは5重量%以下が良い。
【0057】なお、Li1.1Mn1.805Al0.0954粒子
を正極活物質として用いた場合にも、上記同様の結果が
得られた。
【0058】また、本実施例では、含有化合物として、
ピリジンを用いたが、ピリダジンまたはピリミジンまた
はピラジンもしくはこれらの混合物でも同様の効果が得
られ、ピリジンが含有されている場合に最も効果が大き
い。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、寿命特性の改善された
マンガン酸リチウムを正極活物質とする非水電解液二次
電池の製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の円筒型有機電解液二次電池の構造
図。
【符号の説明】
1 正極 2 負極 3 セパレータ 4 電池ケース 5 センターピン 6 蓋体 7 ガスケット 8 正極リード 9 負極リード 10 PTC素子 11 安全弁 12 インシュレータ1 13 インシュレータ2
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G048 AA04 AC06 AD03 AD06 5H029 AJ05 AK03 AL06 AL07 AL08 AL12 AL16 AM02 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ02 BJ14 DJ09 DJ16 HJ01 HJ02 HJ05 HJ07 HJ08 5H050 AA05 AA07 BA16 BA17 CA09 CB07 CB08 CB09 CB12 CB20 DA13 FA05 FA17 HA01 HA02 HA05 HA07 HA08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピネル型のマンガン酸リチウムを正極
    活物質として備え、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン
    およびピラジンの内の少なくとも一つの化合物が含有さ
    れた電解液を備えていることを特徴とする有機電解液二
    次電池。
  2. 【請求項2】 上記マンガン酸リチウムが、LiXMnY
    AlZ4(式中、X、Y、Zが、1≦X≦1.2、X+
    Y=3、0≦Z≦0.1およびY+Z=2を満たす。)
    であらわされるものであることを特徴とする請求項1記
    載の有機電解液二次電池。
  3. 【請求項3】 上記化合物の含有量が、7重量%未満で
    あることを特徴とする請求項1または2記載の有機電解
    液二次電池。
  4. 【請求項4】 上記マンガン酸リチウムの比表面積が
    0.1〜2.0m2/gであることを特徴とする請求項
    1、2または3記載の有機電解液二次電池。
  5. 【請求項5】 上記マンガン酸リチウムの平均粒径が、
    10μm〜15μmであることを特徴とする請求項1、
    2、3または4記載の有機電解液二次電池。
  6. 【請求項6】 上記マンガン酸リチウムのタップ密度
    が、1.8g/cc〜2.0g/ccであることを特徴
    とする請求項1、2、3、4または5記載の有機電解液
    二次電池。
  7. 【請求項7】 上記電解液がエチレンカーボネートと低
    粘度溶媒との混合溶媒を含んでなることを特徴とする請
    求項1、2、3、4、5または6記載の有機電解液二次
    電池。
  8. 【請求項8】 上記電解液中に六フッ化燐酸リチウムが
    含まれていることを特徴とする請求項1、2、3、4、
    5、6または7記載の有機電解液二次電池。
  9. 【請求項9】 スピネル型のマンガン酸リチウムを正極
    活物質として備えた有機電解液二次電池の製造方法であ
    って、ピリジン、ピリダジン、ピリミジンおよびピラジ
    ンの内の少なくとも一つの化合物が添加された電解液を
    用いることを特徴とする有機電解液二次電池の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 上記化合物の添加量が、0.05重量
    %以上、7重量%未満であることを特徴とする請求項9
    記載の有機電解液二次電池の製造方法。
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