JP2002053446A - 頭髪エアゾール用組成物 - Google Patents

頭髪エアゾール用組成物

Info

Publication number
JP2002053446A
JP2002053446A JP2000244152A JP2000244152A JP2002053446A JP 2002053446 A JP2002053446 A JP 2002053446A JP 2000244152 A JP2000244152 A JP 2000244152A JP 2000244152 A JP2000244152 A JP 2000244152A JP 2002053446 A JP2002053446 A JP 2002053446A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hair
oil
composition
isononanoate
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000244152A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4392969B2 (ja
Inventor
Hiroaki Nishimoto
浩章 西本
Satoru Takehana
哲 竹花
Misao Tsubakihara
操 椿原
Toshiro Matsumura
敏郎 松村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Aerosol Industry Co Ltd
Mandom Corp
Original Assignee
Toyo Aerosol Industry Co Ltd
Mandom Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Aerosol Industry Co Ltd, Mandom Corp filed Critical Toyo Aerosol Industry Co Ltd
Priority to JP2000244152A priority Critical patent/JP4392969B2/ja
Publication of JP2002053446A publication Critical patent/JP2002053446A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4392969B2 publication Critical patent/JP4392969B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一旦整えたヘアスタイルを長時間保持できる
整髪力を有するとともに、ごわつき感やべたつき感など
を与えず、手触りのよいソフトな仕上り感が得られる頭
髪エアゾール用組成物を提供することにある。 【解決手段】 低融点パラフィン、油性成分、被膜形成
性物質、低級アルコール、噴射剤が配合されてなること
を特徴とする頭髪エアゾール用組成物とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は頭髪エアゾール用組
成物に関し、更に詳しくは、被膜形成性物質を用いて頭
髪に被膜を形成して整髪する頭髪エアゾール用組成物に
関し、その目的は、一旦整えたヘアスタイルを長時間保
持できる整髪力を有するとともに、ごわつき感やべたつ
き感などを与えず、手触りのよいソフトな仕上り感が得
られる頭髪エアゾール用組成物を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】ヘアスタイルを整えるとともに、整えた
ヘアスタイルを保持するために整髪料が用いられる。従
来の整髪料としてはヘアオイルやポマード等のように油
性成分が大量に含まれる油性整髪料、ジェルやウォータ
ージェル等のように水と油性成分を界面活性剤を用いて
油中水型又は水中油型のエマルジョンとした水性整髪料
等を挙げることができる。油性整髪料は整髪力に優れる
反面、油性成分が大量に含まれるために、頭髪に対して
べたつき感や不自然な光沢を与えるという欠点が存在し
た。また、水性整髪料は、頭髪に対してべたつき感や不
自然な光沢を与えることは抑制できるものの、油性整髪
料と比較すると、整髪力に劣るために毛先を好みの形状
になるように整えてこの形状を長時間維持することは困
難であった。
【0003】一方、ヘアスプレー等のように水溶性高分
子化合物を基剤として配合した整髪料が存在している。
この整髪料は水溶性高分子化合物によって頭髪に被膜を
形成するために、べたつき感や不自然な光沢を頭髪に与
えずに、しかも整髪力に優れるために毛先を好みの形状
となるように整えることができ、従来の油性整髪料や水
性整髪料の問題点を解決したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ヘアスプレー等のような整髪料であっても以下のような
問題点が存在した。即ち、油性整髪料に比べ頭髪に対す
るべたつき感や不自然な光沢を抑制できるものの、その
効果は依然として十分満足できるものではなかった。ま
た、水性整髪料に比べて整髪力に優れるものの、水溶性
高分子化合物により頭髪に被膜を形成するために、頭髪
にごわつき感が生じることとなり、ソフトな仕上り感を
望む人にとって満足できるものではなかった。
【0005】上記した実情に鑑みて本発明者らは鋭意研
究を行った結果、低融点パラフィン、油性成分、被膜形
成性物質及び低級アルコールを噴射剤に溶解させた頭髪
エアゾール用組成物が、頭髪に対してべたつき感や油っ
ぽい不自然な光沢を与えることなく手触りのよいソフト
な仕上り感が得られることを、さらに一旦整えたヘアス
タイルを長時間保持できる整髪力を有することを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
低融点パラフィン、油性成分、被膜形成性物質、低級ア
ルコール、噴射剤が配合されてなることを特徴とする頭
髪エアゾール用組成物に関する。請求項2に係る発明
は、前記油性成分が、流動パラフィン、イソパラフィ
ン、2−エチルヘキサン酸セチル、イソノナン酸イソド
デシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イ
ソノニル、イソノナン酸オクチル、オクタン酸セチル、
オクタン酸ステアリル、メチルポリシロキサン、メチル
フェニルポリシロキサンのうちの一種以上からなること
を特徴とする請求項1に記載の頭髪エアゾール用組成物
に関する。請求項3に係る発明は、前記被膜形成性物質
が、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチル
メタクリル酸共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミ
ン、ポリビニルピロリドン、ビニルメチルエーテル・マ
レイン酸モノエステル、N−メタクリロイルオキシエチ
ル N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカ
ルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重
合体のうちの一種以上からなることを特徴とする請求項
1又は2に記載の頭髪エアゾール用組成物に関する。請
求項4に係る発明は、前記噴射剤が、液化石油ガス、イ
ソブタン、ジメチルエーテルのうちの一種以上からなる
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の頭
髪エアゾール用組成物に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に係る頭髪エアゾール用組
成物は、必須成分として、低融点パラフィン、油性成
分、被膜形成性物質、高分子化合物、低級アルコール、
噴射剤を含有する。以下、各必須成分について説明す
る。本発明における第一の必須成分は、低融点パラフィ
ンである。低融点パラフィンとは、融点が30〜50℃
のパラフィンワックスのことであり、主としてC16〜C
40のノルマルパラフィンの混合物、又はこの混合物とイ
ソパラフィン及びナフテンとの混合物からなる。特に本
発明においては、ノルマルパラフィンとイソパラフィン
からなる低融点パラフィンを用いることが好ましく、さ
らに、ノルマルパラフィンとイソパラフィンの重量比
が、5:95〜95:5、好ましくは10:90〜9
0:10、より好ましくは20:80〜70:30から
なる低融点パラフィンを用いることが望ましい。
【0008】低融点パラフィンの配合量は特に限定はさ
れないが、組成物中0.01〜30.0重量%とするこ
とが好ましく、0.1〜20.0重量%とすることが望
ましい。この理由は、0.01重量%未満の場合、手触
りの良いソフトな仕上がり感が得られず、また、30.
0重量%を超えて配合したとしても、それ以上の効果が
望めないばかりか、フレーキングなどが発生して風合い
を悪化させるために、いずれの場合も好ましくないから
である。尚、市販の低融点パラフィンとしては、商品名
PARAFFIN WAX 115 、商品名EMW−0003(ともに日本
精鑞社製)等を例示することができる。
【0009】本発明における第二の必須成分は、油性成
分である。配合される油性成分は化粧品原料として用い
られるものであれば特に限定されず、油脂、炭化水素、
ロウ類、高級脂肪酸、高級アルコール、高級脂肪酸エス
テル、ステロール、シリコーン油等を例示することがで
きる。
【0010】具体的には、油脂としては、アボガド油、
アーモンド油、オリーブ油、カカオ油、牛油、ゴマ油、
小麦胚芽油、サフラワー油、シアバター、タートル油、
椿油、パーシック油、ヒマシ油、ブドウ油、マカデミア
ナッツ油、ミンク油、卵黄油、ヤシ油、モクロウ、ロー
ズヒップ油、或いは硬化ヒマシ油、硬化ヤシ油、硬化カ
カオ油、硬化タートル油、硬化ミンク油等の硬化油など
を例示することができる。
【0011】炭化水素としては、流動パラフィン、イソ
パラフィン、ワセリン、パラフィンワックス、セレシ
ン、マイクロクリスタリンワックス、スクワラン等を例
示することができる。
【0012】ロウ類としては、オレンジラフィー油、カ
ルナウバロウ、キャンデリラロウ、ホホバ油、モンタン
ロウ、ミツロウ、ラノリン、鯨ロウ、或は水素添加ラノ
リン、水素添加ホホバ油、水素添加カルナバロウ等を例
示することができる。
【0013】高級脂肪酸としては、炭素数が12以上の
ものであれば特に限定されず、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニ
ン酸、ウンデシレン酸、オキシステアリン酸、リノール
酸、ラノリン酸、ラノリン脂肪酸、或いはイソパルミチ
ン酸、イソステアリン酸、イソトリデカン酸、イソノナ
ン酸、2−エチルヘキサン酸等の合成脂肪酸等を例示す
ることができる。
【0014】高級アルコールとしては、炭素数が6以上
の一価アルコールであれば特に限定されず、例えば、ラ
ウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアル
コール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコ
ール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノ
リンアルコール、水素添加ラノリンアルコール、ヘキシ
ルデカノール、オクチルドデカノール、イソステアリル
アルコール等を例示することができる。
【0015】高級脂肪酸エステルとしては、高級脂肪酸
と低級アルコールエステル、高級脂肪酸と高級アルコー
ルエステル、高級脂肪酸と多価アルコールエステル、オ
キシ酸と高級アルコールエステル、環状アルコール脂肪
酸エステル等を例示することができる。より具体的に
は、高級脂肪酸と低級アルコールエステルとしては、リ
ノール酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、ラノリン
脂肪酸イソプロピル等を例示することができる。高級脂
肪酸と高級アルコールエステルとしては、ラウリン酸ヘ
キシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチ
ル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシ
ル、オレイン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸
ヘキシルデシル、イソオクタン酸セチル、パルミチン酸
セチル等を例示することができる。高級脂肪酸と多価ア
ルコールエステルとしては、トリミリスチン酸グリセリ
ン、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、ジオレ
イン酸プロピレングリコール、トリイソステアリン酸グ
リセリン、トリイソオクタン酸グリセリン等を例示する
ことができる。オキシ酸と高級アルコールエステルとし
ては、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、リンゴ酸ジイソス
テアリル等を例示することができる。環状アルコール脂
肪酸エステルとしては、ステアリン酸コレステリル、イ
ソステアリン酸コレステリル、12−ヒドロキシステア
リン酸コレステリル等を例示することができる。
【0016】ステロールとしては、コレステロール、ジ
ヒドロコレステロール、フィトステロール等を例示する
ことができる。シリコーン油としては、メチルポリシロ
キサン、メチルフェニルポリシロキサン等を例示するこ
とができる。
【0017】本発明においては、上述したような油性成
分の一種のみを用いてもよく、また二種以上を混合して
用いても構わない。特に、本発明においては、流動パラ
フィン、イソパラフィン、2−エチルヘキサン酸セチ
ル、イソノナン酸イソドデシル、イソノナン酸イソトリ
デシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸オクチ
ル、オクタン酸セチル、オクタン酸ステアリル、メチル
ポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の室
温で液状の油性成分が好ましく用いられる。
【0018】油性成分の配合量は特に限定されないが、
組成物中1.0〜50.0重量%とすることが好まし
く、1.0〜30.0重量%とすることが望ましい。こ
の理由は、1.0重量%未満の配合量では、頭髪を整え
て整髪する効果が望めず、また、50.0重量%を超え
て配合したとしても、それ以上の効果が望めないばかり
か、仕上がり感が重くなるために、いずれの場合も好ま
しくないからである。
【0019】本発明における第三の必須成分は、被膜形
成性物質である。被膜形成性物質とは、水、アルコール
類や噴射剤などに溶解して頭髪に塗布した後に、これら
の蒸発とともに頭髪に被膜を形成することができる物質
のことである。本発明において用いられる被膜形成性物
質は化粧品原料として用いられるものであれば特に限定
されないが、ポリビニルピロリドンの他、カルボン酸又
はその誘導体を含むモノマーから構成される重合体又は
共重合体等を例示することができる。
【0020】カルボン酸又はその誘導体を含むモノマー
から構成される重合体又は共重合体としては、ビニルピ
ロリドン・酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン・
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジ
エチル硫酸塩、N−メタクリロイルエチル N,N−ジ
メチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイ
ン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、ビニルメ
チルエーテル・マレイン酸モノエステル、メトキシアル
キレン無水マレイン酸共重合体、両性アクリル酸エステ
ル共重合体、両性メタクリル酸エステル共重合体、酢酸
ビニル・マレイン酸ブチル・アクリル酸イソボニル共重
合体、イソブチレン・マレイン酸ナトリウム共重合体、
ビニルメチルエーテル・マレイン酸系架橋型ポリマー、
酢酸ビニル・クロトン酸共重合体、アクリル樹脂アルカ
ノールアミン、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸
・アクリル酸アルキル共重合体、オクチルアクリルアミ
ド・アクリル酸エステル共重合体、ジメチルシロキサン
・アクリル酸系共重合体、カルボキシビニルポリマーな
どを例示することができ、アクリル酸又はメタアクリル
酸若しくはそれらの誘導体を含むモノマーから構成され
る重合体又は共重合体が好ましい。
【0021】上記した被膜形成性物質のうち、ビニルピ
ロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸
共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン、ポリビニ
ルピロリドン、ビニルメチルエーテル・マレイン酸モノ
エステル、N−メタクリロイルオキシエチル N,N−
ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタ
イン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体が最も好
ましく用いられる。
【0022】尚、市販のビニルピロリドン・N,N−ジ
メチルアミノエチルメタクリル酸共重合体としては、商
品名GAFQUAT-755N(ISP 社製)、商品名H.C ポリマー
1N(大阪有機化学社製)等を、アクリル樹脂アルカノー
ルアミンとしては、商品名プラスサイズ L-6330(互応
化学社製)、商品名アニセットA-40M (大阪有機化学社
製)等を、ポリビニルピロリドンとしては、商品名PVP
K-90(ISP 社製)、商品名LUVISCOL K-90 (BASF社製)
などを、ビニルメチルエーテル・マレイン酸モノエステ
ルとしては、商品名PVM-BE 50 (東京ファインケミカル社製)、
商品名GAFCAT(ISP 社製)などを、N−メタクリロイル
オキシエチル N,N−ジメチルアンモニウム−α−N
−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエ
ステル共重合体としては、商品名ユカフォーマーR205、
ユカフォーマーR205S 、ユカフォーマーR102、ユカフォ
ーマーSM、ユカフォーマーR402、ユカフォーマー301 、
ユカフォーマー202 、ユカフォーマー501 、ユカフォー
マー201 、ユカフォーマー204 、ユカフォーマー206 、
ユカフォーマーW (いずれも三菱化学社製)を例示する
ことができる。
【0023】本発明においては、上述したような被膜形
成性物質のうちの一種のみを用いてもよく、二種以上を
混合して用いても構わない。また、その配合量は特に限
定されないが、組成物中0.001〜20.0重量%、
より好ましくは、0.01〜15.0重量%とするとよ
い。この理由は、0.001重量%未満の配合では被膜
を形成して整髪することができず、また15.0重量%
を超えて配合したとしても、それ以上の効果が得られな
いばかりか、ごわつき感やべたつき感が強くなり風合い
が悪化するために、いずれの場合も好ましくないからで
ある。
【0024】本発明における第四の必須成分は低級アル
コールである。本発明で用いられる低級アルコールは、
化粧料に配合されるものであれば特に限定されないが、
エタノール、イソプロパノール等の炭素数5以下の一価
アルコールを例示することができる。本発明において
は、前述した低級アルコールのうちの一種のみを用いて
もよく、二種以上を混合して用いても構わない。また、
その配合量は特に限定されないが、組成物中1.0〜7
0.0重量%とすることが好ましく、3.0〜50.0
重量%とすることが望ましい。この理由は、1.0重量
%未満の配合量では、低級アルコールの溶媒としての配
合効果が望めず、また、70.0重量%を超えて配合し
たとしても、それ以上の効果が望めないばかりか、アル
コール臭が強くなり、使用時に不快感を与えるために、
いずれの場合も好ましくないからである。
【0025】本発明における第五の必須成分は、噴射剤
である。本発明において用いられる噴射剤は、化粧料に
配合されるものであれば特に限定されないが、具体的に
は、プロパン、ブタン等の炭素数4以下の低沸点の炭化
水素からなる液化石油ガス、イソブタンやジメチルエー
テルなどを例示することができる。本発明においては、
前述したような噴射剤のうちの一種のみを用いてもよ
く、また二種以上を混合して用いてもかまわない。ま
た、その配合量は特に限定されないが、組成物中20.
0〜70.0重量%とすることが好ましく、30.0〜
60.0重量%とすることが望ましい。この理由は、2
0.0重量%未満の配合量では、エアゾール用容器内に
封入された化粧料原液を最後まで吐出させることができ
ず、また、70.0重量%を超えて配合したとすると、
組成物の安定性を損なうことがあるために、いずれの場
合も好ましくないからである。
【0026】更に、本発明においては風合いを向上させ
る目的で、所望により多価アルコールを配合することが
できる。多価アルコールとしては、例えば、ポリエチレ
ングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジグ
リセリン、トリグリセリン、グルコース、マルトース、
マルチトール、スクロース、マンニトール、ソルビトー
ル及びこれらの誘導体などを例示することができ、グリ
セリン、グリセリン誘導体、ジグリセリン誘導体を用い
ることが好ましい。また、これらは、一種または二種以
上を組み合わせて用いることもできる。
【0027】多価アルコールの配合量は、組成物中0.
01〜20.0重量%とするのが好ましい。この理由
は、0.01重量%未満の配合量では、添加による効果
が得られず、また、20.0重量%より多く配合する
と、べたつき感等が生じて風合いが悪くなり、いずれの
場合も好ましくないからである。
【0028】また、本発明においては、乾燥速度調整の
目的のために、所望により水を配合することができる。
配合される水は一般には精製水であり、その配合量は各
化粧品原料の配合量に合わせて適量を配合すればよい。
【0029】本発明に係る頭髪エアゾール用組成物に
は、その安定性を損なわない範囲内であれば上記した成
分の他、紫外線吸収剤、香料、防腐剤、キレート剤、抗
菌剤、保湿剤、清涼剤、ビタミン類、植物抽出液、pH
調整剤、或いは、界面活性剤などを目的に応じて配合し
ても良い。
【0030】尚、本発明に係る頭髪エアゾール用組成物
は、種々の剤型に適用することができるが、ヘアスプレ
ー、ヘアミスト等の剤型に好ましく用いることができ
る。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき説明するが、
本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものでは
ない。尚、配合量は重量%である。
【0032】(試料の調整)後記表1及び表2に示す組
成に従い、実施例1〜5及び比較例1〜5の各試料を調
製した。即ち、噴射剤を除く各成分を均一に分散させた
溶液をエアゾール用容器に充填した。次に、エアゾール
用バルブにより容器をクリンチした後、噴射剤をステム
より規定量充填し、ステムに適したボタンを装着して試
料サンプルとした。尚、表1及び表2中の低融点パラフ
ィンとしては、商品名EMW-0003(日本精鑞社製)を用
い、イソパラフィンとしては、商品名パールリームEX
(日本油脂社製)を用い、アクリル酸樹脂アルカノール
アミンとしては、商品名プラスサイズL-6330(互応化学
工業社製)を用いた。
【0033】(試験例1;セット力の評価)10cm、
1gの毛束に、25℃の温度条件下で、上記調製した実
施例1〜5及び比較例1〜5の各試料を0.1gづつ塗
布し、毛束の毛先を根元方向に曲げた状態で20秒間保
持した。次に、毛束に吊るした状態で毛先の形状を以下
の評価基準に従い評価した。結果を後記表1及び表2に
示す。 ○:毛先がカールした形状となる。 △:毛先がややカールした形状となる。 ×:毛先が元に戻り、カールした形状を残さない。
【0034】(試験例2;ごわつき感の評価)25℃の
温度条件下で10cm、1gの毛束に、実施例1〜5及
び比較例1〜5の各試料を、それぞれ0.1gづつ塗布
した。各試料を塗布した毛束のごわつき感を以下の評価
基準にしたがって、専門パネラー5名により評価した。
その平均値を後記表1及び表2に示す。 ○:ごわつき感がない △:ややごわつき感がある ×:ごわつき感がある
【0035】(試験例3;べたつき感の評価)25℃の
条件下で10cm、1gの毛束に、実施例1〜5及び比
較例1〜5の各試料を、それぞれ0.1gづつ塗布し
た。各試料を塗布した毛束のべたつき感を以下の評価基
準にしたがって、専門パネラー5名により評価した。そ
の平均値を後記表1及び表2に示す。 ○:べたつき感がない △:ややべたつき感がある ×:べたつき感がある
【0036】(試験例4;セット保持性の評価)25℃
の条件下で30cm、2gの毛束に、実施例1〜5及び
比較例1〜5の各試料を、それぞれ0.2gづつ塗布し
た。これを、直径10mmの円柱状の棒に巻きつけ、そ
の後70℃で2時間乾燥させ、室温に戻してから円柱状
の棒を取り外し、室温35℃、湿度80%の条件下に吊
り下げ、初期の長さ(L0)と30分後の長さ(Ln)か
ら、セット保持力を算出した。各試料のセット保持力を
以下の評価基準にしたがって評価した。その結果を後記
表1及び表2に示す。 セット保持力(%)={(30−Ln)/(30−L0)}×1
00 ○:70%以上 △:50〜70%未満 ×:50%未満
【0037】(試験例5;毛髪のつやの評価)25℃の
条件下で、10cm、1gの毛束に実施例1〜5及び比
較例1〜5の各試料を、それぞれ0.1gづつ塗布し
た。各試料を塗布した毛束のつやを以下の評価基準にし
たがって、専門パネラー5名により評価した。その平均
値を後記表1及び表2に示す。 ○:自然なつやがある △:ややぎらついたつやがある ×:ぎらついたつやがある
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】表1及び表2の結果から、本発明に係るエ
アゾール用組成物は、頭髪に対してべたつき感や油っぽ
い不自然な光沢を与えることなく、さらに一旦整えたヘ
アスタイルを長時間保持できる整髪力を有することが分
かる。
【0041】以下、本発明に係る頭髪エアゾール用組成
物の処方例を示す。尚、配合量は重量%である。 (処方例1;ヘアスプレー)
【表3】
【0042】(処方例2;ヘアスプレー)
【表4】
【0043】(処方例3;ヘアミスト)
【表5】
【0044】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明に係る頭髪エ
アゾール用組成物は、低融点パラフィン、油性成分、被
膜形成性物質及び低級アルコールを噴射剤に溶解させた
頭髪エアゾール用組成物からなるものであるから、頭髪
に対してべたつき感や油っぽい不自然な光沢を与えるこ
となく手触りのよいソフトな仕上り感が得られ、さらに
一旦整えたヘアスタイルを高湿度条件下であっても長時
間保持できる整髪力を有する。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年8月21日(2000.8.2
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に係る頭髪エアゾール用組
成物は、必須成分として、低融点パラフィン、油性成
分、被膜形成性物質、低級アルコール、噴射剤を含有す
る。以下、各必須成分について説明する。本発明におけ
る第一の必須成分は、低融点パラフィンである。低融点
パラフィンとは、融点が30〜50℃のパラフィンワッ
クスのことであり、主としてC16〜C40のノルマルパラ
フィンの混合物、又はこの混合物とイソパラフィン及び
ナフテンとの混合物からなる。特に本発明においては、
ノルマルパラフィンとイソパラフィンからなる低融点パ
ラフィンを用いることが好ましく、さらに、ノルマルパ
ラフィンとイソパラフィンの重量比が、5:95〜9
5:5、好ましくは10:90〜90:10、より好ま
しくは20:80〜70:30からなる低融点パラフィ
ンを用いることが望ましい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹花 哲 大阪市中央区十二軒町5番12号 株式会社 マンダム中央研究所内 (72)発明者 椿原 操 大阪市中央区十二軒町5番12号 株式会社 マンダム中央研究所内 (72)発明者 松村 敏郎 大阪府藤井寺市小山7丁目22番20号 Fターム(参考) 4C083 AC011 AC012 AC021 AC101 AC102 AC171 AC172 AC351 AC352 AD042 AD071 AD091 AD092 AD151 BB11 BB49 BB53 CC31 CC32 DD08 DD23 EE01 EE06 EE07 EE25

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低融点パラフィン、油性成分、被膜形成
    性物質、低級アルコール、噴射剤が配合されてなること
    を特徴とする頭髪エアゾール用組成物。
  2. 【請求項2】 前記油性成分が、流動パラフィン、イソ
    パラフィン、2−エチルヘキサン酸セチル、イソノナン
    酸イソドデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノ
    ナン酸イソノニル、イソノナン酸オクチル、オクタン酸
    セチル、オクタン酸ステアリル、メチルポリシロキサ
    ン、メチルフェニルポリシロキサンのうちの一種以上か
    らなることを特徴とする請求項1に記載の頭髪エアゾー
    ル用組成物。
  3. 【請求項3】 前記被膜形成性物質が、ビニルピロリド
    ン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合
    体、アクリル樹脂アルカノールアミン、ポリビニルピロ
    リドン、ビニルメチルエーテル・マレイン酸モノエステ
    ル、N−メタクリロイルオキシエチル N,N−ジメチ
    ルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・
    メタクリル酸アルキルエステル共重合体のうちの一種以
    上からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の頭
    髪エアゾール用組成物。
  4. 【請求項4】 前記噴射剤が、液化石油ガス、イソブタ
    ン、ジメチルエーテルのうちの一種以上からなることを
    特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の頭髪エア
    ゾール用組成物。
JP2000244152A 2000-08-11 2000-08-11 頭髪エアゾール用組成物 Expired - Lifetime JP4392969B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000244152A JP4392969B2 (ja) 2000-08-11 2000-08-11 頭髪エアゾール用組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000244152A JP4392969B2 (ja) 2000-08-11 2000-08-11 頭髪エアゾール用組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002053446A true JP2002053446A (ja) 2002-02-19
JP4392969B2 JP4392969B2 (ja) 2010-01-06

Family

ID=18734880

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000244152A Expired - Lifetime JP4392969B2 (ja) 2000-08-11 2000-08-11 頭髪エアゾール用組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4392969B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002316910A (ja) * 2001-04-19 2002-10-31 Kanebo Ltd 油性化粧料
JP2007314571A (ja) * 2004-04-27 2007-12-06 L'oreal Sa 脂肪酸エステル、ペトロラタム油及び非イオン性ポリマーを含有し、水分を含有しない化粧品用組成物
JP2008031170A (ja) * 2006-07-25 2008-02-14 L'oreal Sa エアゾール形態の油性化粧品組成物
JP2008150333A (ja) * 2006-12-19 2008-07-03 Lion Corp 毛髪化粧料
JP2010126523A (ja) * 2008-12-01 2010-06-10 Kao Corp 毛髪化粧料
JP2015231962A (ja) * 2014-06-09 2015-12-24 株式会社ダリヤ エアゾール型一時染毛料組成物

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002316910A (ja) * 2001-04-19 2002-10-31 Kanebo Ltd 油性化粧料
JP2007314571A (ja) * 2004-04-27 2007-12-06 L'oreal Sa 脂肪酸エステル、ペトロラタム油及び非イオン性ポリマーを含有し、水分を含有しない化粧品用組成物
JP2008031170A (ja) * 2006-07-25 2008-02-14 L'oreal Sa エアゾール形態の油性化粧品組成物
JP2008150333A (ja) * 2006-12-19 2008-07-03 Lion Corp 毛髪化粧料
JP2010126523A (ja) * 2008-12-01 2010-06-10 Kao Corp 毛髪化粧料
JP2015231962A (ja) * 2014-06-09 2015-12-24 株式会社ダリヤ エアゾール型一時染毛料組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP4392969B2 (ja) 2010-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1778173B1 (en) Hair care composition
US20030059377A1 (en) Hair styling compositions
JP2003342130A (ja) 毛髪化粧料
JPH11217318A (ja) 毛髪の変形性及び光沢を高めるための薬剤
US20070184007A1 (en) Use of di-or oligosaccharide polyester in hair styling products
JP2003518027A (ja) 水性ヘアスタイリング組成物
JP2004067678A (ja) 液体状又はクリーム状の粘性を有したヘアワックス製品
JP2008290973A (ja) 泡沫状整髪用化粧料
US20080279801A1 (en) Water-In-Oil Microemulsions For Hair Treatment
JP4392969B2 (ja) 頭髪エアゾール用組成物
JP5661252B2 (ja) 毛髪化粧料
EP1663140A1 (en) Leave- on hair care composition
JP2003012467A (ja) 頭髪用化粧料
CA2571285A1 (en) Foamable composition with thread-forming ability for hair treatment
JP2019131522A (ja) 整髪料
JP3573337B2 (ja) 頭髪用乳化化粧料
JP4129377B2 (ja) 整髪剤組成物
JP3433922B2 (ja) 整髪用化粧料
JP2003012469A (ja) 毛髪用乳化化粧料
JP2004182612A (ja) 整髪用乳化化粧料組成物
JP3887911B2 (ja) 毛髪化粧料
JP2003246712A (ja) 霧状毛髪化粧料
JP7304209B2 (ja) 整髪剤組成物
JP3480717B2 (ja) 整髪用化粧料
WO2022129602A1 (en) Aerosol device containing a composition comprising a solid fatty alcohol and a liquefied gas

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070510

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090413

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090511

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090701

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090805

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090817

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090914

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091013

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4392969

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121023

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131023

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term