JP2002049018A - マザーボード及び液晶装置の製造方法 - Google Patents

マザーボード及び液晶装置の製造方法

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JP2002049018A
JP2002049018A JP2000233069A JP2000233069A JP2002049018A JP 2002049018 A JP2002049018 A JP 2002049018A JP 2000233069 A JP2000233069 A JP 2000233069A JP 2000233069 A JP2000233069 A JP 2000233069A JP 2002049018 A JP2002049018 A JP 2002049018A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラスボード等といった原料ボードを用いて
作製される液晶装置において、原料ボードの反りに起因
して液晶装置に不良が発生するのを防止する。 【解決手段】 原料ボード24a上に液晶パネルの一部
分のパネルパターン6,51,56,66が複数個形成
されて成るマザーボード43aである。複数のパネルパ
ターン6,51,56,66のうち原料ボード24aの
端辺に最も近いものと、この原料ボード24aの端辺と
の間に接着材42を設ける。このマザーボード24aと
もう一方のマザーボードとをシール材6及び接着材42
を間に挟んで貼り合わせ、シール材6及び接着材42を
硬化させて両ボードを固着する。両ボードの一方又は双
方に反りが生じている場合でも、貼り合わされた両ボー
ド間に剥離が発生することを接着材42の働きによって
防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶を用いて光を
変調して文字等といった像を形成する液晶装置を製造す
るための製造方法及びその製造方法において用いられる
マザーボードに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶装置は、一般に、それぞれに電極が
形成された一対の基板によって液晶を挟持することによ
って形成される。この液晶装置では、液晶に印加する電
圧を画素ごとに制御することにより、液晶の配向を画素
ごとに変化させて該液晶を通過する光を変調し、これに
より、液晶装置の一方の側に文字、数字、その他の像を
表示する。
【0003】この液晶装置を製造するに際しては、例え
ば図12(a)に示すように、ガラス等によって形成さ
れる第1原料ボード101aの表面に液晶パネルの一部
分のパネルパターン102aを形成して第1マザーボー
ド103aを形成する。他方、図12(b)に示すよう
に、同じくガラス等によって形成される第2原料ボード
101bの表面に液晶パネルの残りの部分のパネルパタ
ーン102bを形成して第2マザーボード103bを形
成する。
【0004】例えば、第1マザーボード103a上のパ
ネルパターン102aにはシール材104が含まれ、こ
のシール材104を間に挟んで第1マザーボード103
aと第2マザーボード103bとを貼り合わせ、さらに
シール材104を硬化する。これにより、複数の液晶パ
ネルを内蔵する大面積のパネル構造体であるマザーパネ
ルが形成される。
【0005】次に、上記マザーパネルを図12(a)及
び図12(b)のスクライブ線L1に従って切断する。
これにより、シール材104の一部に形成した液晶注入
口104aが外部に露出する状態の、いわゆる短冊状の
パネル構造体を形成する。そして、この外部に露出した
液晶注入口104aを通して液晶パネルの内部に液晶を
注入し、その後、液晶注入口104aを樹脂等によって
封止する。
【0006】次に、液晶注入後の上記短冊状のパネル構
造体をスクライブ線L2に従って切断することにより、
液晶パネルが個々に分断されて複数個の液晶パネルが製
造される。こうして作製された個々の液晶パネルに付帯
要素、例えば、偏光板、バックライト等といった照明装
置、液晶駆動用IC等を装着することにより、目標とす
る液晶装置が作製される。
【0007】上述した液晶装置の製造方法において、第
1原料ボード103a又は第2原料ボード103bに
は、パネルパターン102a又はパネルパターン102
bが形成されない領域に、ダミーパターン106が形成
される。図12に示す従来例では第1原料ボード103
aにダミーパターン106が形成される。このダミーパ
ターン106は液晶パネルのセルギャップを均一に維持
することを目的として形成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の液晶装置の
製造方法は、図12(a)に示す第1マザーボード10
3a及び図12(b)に示す第2マザーボード103b
が正確に平坦である場合には正常に実行されて正常な液
晶パネルが作製される。しかしながら、ガラス等によっ
て形成されたマザーボード103a及び103bは、現
実には、その辺端部に反りが発生している場合があり、
そのような場合に第1マザーボード103aと第2マザ
ーボード103bとを貼り合わせてマザーパネルを形成
したときに、図13に符号Aで示すように、両ボード1
03a及び103bの間に剥離が発生することがあっ
た。このような剥離が発生すると、最終的に得られる液
晶パネルに関してセルギャップムラ等といった不都合が
発生する。
【0009】本発明は、上記の問題点に鑑みて成された
ものであって、ガラスボード等といった原料ボードを用
いて作製される液晶装置において、原料ボードの反りに
起因して液晶装置に不良が発生するのを防止することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】(1)上記の目的を達成
するため、本発明に係るマザーボードは、原料ボード上
に液晶パネルの一部分のパネルパターンが複数個形成さ
れて成るマザーボードにおいて、前記複数のパネルパタ
ーンのうち前記原料ボードの端辺に最も近いものと該原
料ボードの端辺との間に接着材を設けたことを特徴とす
る。ここで、上記接着材は特定の材質に限定されること
はないがUV硬化型樹脂を含んで構成されることが望ま
しい。
【0011】上記構成のマザーボードによれば、当該マ
ザーボード及びそれと対を成す他のマザーボードを互い
に貼り合わせてマザー液晶パネルを形成したとき、それ
らのマザーボードの辺端部は接着材によって互いにしっ
かりと固着される。よって、仮に両マザーボードの一方
又は双方に反りが生じている場合でも、それらのボード
はその反りに起因して剥離することから確実に防止され
る。それ故、それらのボードを貼り合わせて形成したマ
ザー液晶パネルを分断することによって作製された液晶
パネルにセルギャップムラその他の不都合が生じること
がなくなる。
【0012】上記構成のマザーボードにおいて、前記接
着材は前記原料ボードの端辺のほぼ全域にわたって直線
状に形成されることが望ましい。ここで「ほぼ全域」と
いうのは、1つにはその中間部分に途切れる所がないこ
とと、2つには直線状の両端ができるだけ原料ボードの
端辺に近い位置まで延びていることである。しかしなが
ら、もちろん、原料ボードの反りに起因する原料ボード
の剥離を解消するという機能を達成できるのであれば、
接着材を原料ボードの端辺の全域ではなくて、部分的に
設けることも可能である。
【0013】次に、本発明に係るマザーボードにおい
て、前記接着材は前記原料ボードの端辺のほぼ全域に沿
って直線状に且つ複数本が互いに平行に形成されること
が望ましい。このように複数本の接着材を互いに平行に
設ければ、原料ボードに対する接着材の接着力を均一且
つ強くすることができるので、原料ボードの反りに起因
する剥離をより一層確実に防止できる。
【0014】次に、本発明に係るマザーボードに関して
は、前記原料ボードに形成される前記パネルパターンに
シール材が含まれることが望ましい。つまり、シール材
が形成される原料ボード上に接着材を形成することが望
ましい。こうすれば、前記原料ボードの表面にシール材
を形成するときに、それと同時に接着材も形成すること
ができ、これにより、工程を簡略化できる。
【0015】次に、本発明に係るマザーボードにおい
て、前記接着材が1本のときはその1本の接着材の幅及
び前記接着材が複数本のときはその複数本の合計の幅は
前記シール材の幅よりも広いことが望ましい。この構成
により、原料ボードの剥離をより一層確実に抑えること
ができる。
【0016】次に、本発明に係るマザーボードにおい
て、前記原料ボードは、例えば、ガラス、プラスチック
等によって形成できる。ガラス、プラスチック等のいず
れの場合でも、仮に原料ボードに反りが生じているとし
ても、当該原料ボードに他の原料ボードを貼り合わせた
とき、接着材の働きによって両原料ボード間に剥離が生
じることを防止できる。
【0017】(2)次に、本発明に係る液晶装置の製造
方法は、(a)第1マザーボード形成工程と、第2マザ
ーボード形成工程と、第1マザーボードと第2マザーボ
ードとを貼り合わせる貼合せ工程とを有し、(b)前記
第1マザーボード形成工程においては、第1原料ボード
上に液晶パネルの一部分のパネルパターンが複数個形成
され、(c)前記第2マザーボード形成工程において
は、第2原料ボード上に液晶パネルの残りの部分のパネ
ルパターンが複数個形成され、(d)前記第1マザーボ
ード形成工程又は前記第2マザーボード形成工程のいず
れかにおいて、前記複数のパネルパターンのうち前記第
1原料ボード又は前記第2原料ボードの端辺に最も近い
ものと、該第1原料ボード又は該第2原料ボードの端辺
との間に接着材が形成されることを特徴とする。ここ
で、上記接着材は特定の材質に限定されることはないが
UV硬化型樹脂を含んで構成されることが望ましい。
【0018】この液晶装置の製造方法によれば、第1原
料ボードと第2原料ボードを貼り合わせたとき、それら
の辺端部は接着材によってしっかりと固着される。よっ
て、第1原料ボード及び/又は第2原料ボードに反りが
生じている場合でも、それらのボードがその反りに起因
して剥離することを確実に防止でき、それ故、それらの
ボードを貼り合わせて形成したマザーパネルを分断する
ことによって作製された液晶パネルにセルギャップムラ
その他の不都合が生じることがなくなる。
【0019】上記構成の液晶装置の製造方法において
は、前記貼合せ工程の後に、前記接着材を硬化する硬化
工程を設けることが望ましい。この硬化工程において接
着材を硬化させれば、それ以降に原料ボード間に剥離が
生じることを確実に防止できる。なお、接着材を硬化さ
せるための硬化工程は、シール材を硬化させるための硬
化工程と同時に行っても良いし、それとは別の工程とし
て行っても良い。
【0020】次に、本発明に係る液晶装置の製造方法に
おいて、前記接着材硬化工程は、前記貼合せ工程におい
て互いに貼り合わされた前記第1マザーボード及び前記
第2マザーボードの貼合せ部分の側方向から紫外線を照
射することによって行われることが望ましい。紫外線の
照射方法として、上記のような側方向からの照射以外
に、第1マザーボード又は第2マザーボードを通して行
うことも可能である。しかしながら、第1マザーボード
又は第2マザーボードを通してUV照射を行う場合に
は、紫外線が第1マザーボード又は第2マザーボードを
通過する間に減衰して接着材に十分な紫外線を供給でき
ないおそれもある。これに対し、上記のように第1マザ
ーボード及び第2マザーボードの貼合せ部分の側方向か
ら紫外線を照射することにすれば、マザーボードによっ
て減衰されること無く接着材へ十分な量の紫外線を供給
できる。
【0021】上記構成の液晶装置の製造方法において、
前記接着材は前記第1原料ボード又は前記第2原料ボー
ドの端辺のほぼ全域にわたって直線状に形成されること
が望ましい。ここで「ほぼ全域」というのは、1つには
その中間部分に途切れる所がないことと、2つには直線
状の両端ができるだけ原料ボードの端辺に近い位置まで
延びていることである。しかしながら、もちろん、原料
ボードの剥離を解消するという機能を達成できるのであ
れば、接着材を原料ボードの端辺の全域ではなくて、部
分的に設けることも可能である。
【0022】次に、本発明に係る液晶装置の製造方法に
おいて、前記接着材は前記第1原料ボード又は前記第2
原料ボードの端辺のほぼ全域にわたって直線状に且つ複
数本が互いに平行に形成されることが望ましい。このよ
うに複数本の接着材を互いに平行に設ければ、原料ボー
ドに対する接着材の接着力を均一且つ強くすることがで
きるので、原料ボードの反りに起因する剥離をより一層
確実に解消できる。
【0023】次に、本発明に係る液晶装置の製造方法に
関しては、通常、第1原料ボード又は第2原料ボードの
いずれか一方にシール材が形成され、そのシール材によ
って両原料ボードが貼り合わされる。この場合、前記接
着材は前記シール材が形成された前記第1原料ボード又
は前記第2原料ボードに設けられることが望ましい。こ
うすれば、前記第1原料ボード又は前記第2原料ボード
の表面にシール材を形成するときに、同時に接着材も形
成することができる。
【0024】次に、本発明に係る液晶装置の製造方法に
おいて、前記接着材が1本のときはその1本の接着材の
幅及び前記接着材が複数本のときはその複数本の合計の
幅は前記シール材の幅よりも広いことが望ましい。この
構成により、原料ボードの剥離をより一層確実に抑える
ことができる。
【0025】次に、本発明に係る液晶装置の製造方法に
おいて、前記第1原料ボード及び前記第2原料ボード
は、例えば、ガラス、プラスチック等によって形成でき
る。いずれの場合でも、仮に原料ボードに反りが生じて
いるとしても、接着材の働きによって両原料ボード間に
剥離が生じることを防止できる。
【0026】
【発明の実施の形態】液晶装置には、アクティブ素子を
用いない単純マトリクス方式の液晶装置や、アクティブ
素子を用いる構造のアクティブマトリクス方式の液晶装
置がある。そのようなアクティブマトリクス方式の液晶
装置の1つとして、TFD(Thin Film Diode:薄膜ダ
イオード)素子をアクティブ素子として用いる構造の液
晶装置が知られている。TFD素子は、ガラス等といっ
た基板上に薄膜状に形成された非線形な電流電圧特性を
有する2端子型の能動素子のことであり、その代表的な
ものとしてMIM(Metal Insulator Metal)素子が知
られている。
【0027】以下、本発明に係るマザーボード及び液晶
装置の製造方法をTFD素子を用いたアクティブマトリ
クス方式の液晶装置に適用する場合を例にあげて説明す
る。図4はその液晶装置の一実施形態を示している。こ
こに示す液晶装置1は、液晶パネル2にFPC(Flexib
le Printed Circuit:可撓性プリント基板)3a及びF
PC3bを接続し、さらに液晶パネル2の非表示面側
(図4の下面側)に導光体4を取り付け、さらに導光体
4の液晶パネル2の反対側に制御基板5を設けることに
よって形成される。
【0028】制御基板5は、場合に応じて、液晶装置1
を構成する要素として用いられたり、あるいは、液晶装
置1が装着される電子機器を構成する要素として用いら
れたりする。FPC3a及びFPC3bは液晶パネル2
と制御基板5とを電気的に接続するために用いられる。
【0029】液晶パネル2は、環状のシール材、例えば
UV硬化型樹脂によって形成されたシール材6によって
互いに貼り合わされた一対の基板7a及び7bを有す
る。第1基板7aのうち第2基板7bから張り出す部分
の表面にはACF(Anisotropic Conductive Film:異
方性導電膜)9によって液晶駆動用IC8aが実装され
る。また、第2基板7bのうち第1基板7aから張り出
す部分の表面(図4の下側表面)にはACF9によって
液晶駆動用IC8bが実装される。すなわち、本実施形
態の液晶装置1は、いわゆるCOG(Chip On Glass)
方式の液晶装置として構成されている。
【0030】本実施形態の液晶装置1はスイッチング素
子としてMIM素子、すなわちTFD素子を用いたアク
ティブマトリクス方式の液晶装置であり、第1基板7a
及び第2基板7bのいずれか一方は素子基板であり、他
方が対向基板である。本実施形態では、第1基板7aを
素子基板と考え、第2基板7bを対向基板と考えること
にする。
【0031】図5において、素子基板7aの内表面には
ドットマトリクス状に配列された複数の画素電極66が
形成され、その外表面には偏光板12aが貼着される。
また、対向基板7bの内表面にはストライプ状に形成さ
れた複数のデータ線52が形成され、その外表面には偏
光板12bが貼着される。そして、素子基板7a、対向
基板7b及びシール材6によって囲まれる間隙、いわゆ
るセルギャップ内に液晶Lが封入される。
【0032】図5には示されていないが、素子基板7a
及び対向基板7bには必要に応じて上記以外の各種の光
学要素が設けられる。例えば、液晶Lの配向を備えるた
めの配向膜が各基板の内表面に設けられる。これらの配
向膜は、例えば、ポリイミド溶液を塗布した後に焼成す
ることによって形成される。このポリイミドのポリマー
主鎖がラビング処理によって所定の方向へ延伸され、セ
ルギャップ内に封入された液晶L内の液晶分子が配向膜
の延伸方向に沿って方向配位するといわれている。
【0033】また、カラー表示を行う場合には、素子基
板に形成された画素電極に対向する部分の対向基板に、
R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各原色
のカラーフィルタが所定の配列で形成され、画素電極に
対向しない領域にはBk(ブラック)のブラックマトリ
クスが形成される。さらに、カラーフィルタ及びブラッ
クマトリクスの表面の平滑化及び保護のために平滑化層
がコーティングされる。対向基板側に設けられる対向電
極は上記の平滑化層の上に形成される。
【0034】図6は、液晶パネル2の電気的構成を模式
的に示している。図示のように、液晶パネル2には複数
の配線としての走査線51が行方向(X方向)に形成さ
れ、さらに、複数のデータ線52が列方向(Y方向)に
形成され、走査線51とデータ線52との各交差点に画
素53が形成される。各画素53は、液晶層54とTF
D(Thin Film Diode)素子56との直列接続によって
形成される。TFD素子56は本実施形態の場合、MI
M素子として構成され、これが能動素子として機能す
る。
【0035】各走査線51は走査線駆動回路57によっ
て駆動され、また、各データ線52はデータ線駆動回路
58によって駆動される。本実施形態の場合、走査線駆
動回路57は図4の液晶駆動用IC8aに含まれ、デー
タ線駆動回路58は図4の液晶駆動用IC8bに含まれ
る。
【0036】図6における走査線51及びTFD素子5
6は図5の素子基板7aの内表面に形成され、また、素
子基板7aの内表面に形成される画素電極66は走査線
51につながる。一方、図6におけるデータ線52は図
5の対向基板7bの内表面にストライプ状の電極として
形成される。素子基板7aと対向基板7bは、1列分の
画素電極66と1本のデータ線52とが互いに対向する
位置関係となるように、互いに貼り合わされる。このた
め、液晶層54は、データ線52と画素電極66とこれ
らの間に挟持される液晶Lによって構成されることにな
る。
【0037】データ線52及び画素電極66は、例え
ば、ITO(Indium Tin Oxide)等といった透明導電材
によって形成される。但し、画素電極66はAl(アル
ミニウム)等といった光反射性材料によって形成するこ
ともできる。なお、図6では、TFD素子56が走査線
51の側に接続され、液晶層54がデータ線52の側に
接続されているが、これとは逆に、TFD素子56をデ
ータ線の側に接続し、液晶層54を走査線51の側に接
続することもできる。
【0038】次に、図7は素子基板7aにおける1画素
分の構成を示している。特に、図7(a)はその1画素
分の平面構造を示し、図7(b)は図7(a)のA−A
線に従った断面構造を示している。これらの図におい
て、TFD素子56は、素子基板7aの表面に成膜され
た下地層61の上に形成された第1TFD56a及び第
2TFD56bという2つのTFD素子要素によって、
いわゆるBack-to-Back構造として構成されている。下地
層61は、例えば、酸化タンタル(Ta25)によって
50〜200nm程度の厚さに形成される。
【0039】第1TFD56a及び第2TFD56b
は、それぞれ、第1金属層62と、この第1金属層62
の表面に形成されて絶縁層として作用する酸化膜63
と、そして、酸化膜63の表面に互いに離間して形成さ
れた第2金属層64a及び64bとによって構成されて
いる。絶縁層63は、例えば、陽極酸化法によって第1
金属層62の表面を酸化することによって形成された酸
化タンタル(Ta25)によって構成される。なお、第
1金属層62を陽極酸化したときには、走査線51の基
礎となる部分の表面も同時に酸化されて、同様に酸化タ
ンタルから成る酸化膜が形成される。
【0040】絶縁層63の膜厚はその用途に応じて好ま
しい値が選択され、例えば、10〜35nm程度であ
る。この膜厚は、1つの画素について1個のTFD素子
要素を用いる場合と比べて半分の厚さである。また、陽
極酸化に用いられる化成液としては、特定のものに限定
されることはないが、例えば、0.01〜0.1重量%
のクエン酸水溶液を用いることができる。
【0041】第2金属層64a及び64bは、例えばC
r等といった導電材によって50〜300nm程度の厚
さに形成される。一方の第2金属層64aはそのまま走
査線51となり、他方の第2金属層64bは画素電極6
6に接続される。
【0042】ここで、第1TFD56aは、走査線51
の側から見ると順番に、第2金属層64a/絶縁層63
/第1金属層62のサンドイッチ構造の積層構造をとる
ため、その電流−電圧特性は正負双方向にわたって非線
形となる。他方、第2TFD56bは、走査線51の側
から見ると順番に、第1金属層62/絶縁層63/第2
金属層64bとなって、第1TFD56aとは反対の電
流−電圧特性を有することになる。従って、TFD素子
56は2つの素子を互いに逆向きに直列接続させた形と
なり、このため、1つの素子を用いる場合に比べて、電
流−電圧の非線形特性が正負双方向にわたって対称化さ
れることになる。
【0043】第1金属層62は、例えば、タンタル単
体、タンタル合金等によって形成される。また、その第
1金属層62の膜厚は、TFD素子56の用途に応じて
好適な値が選択されるが、通常は、100〜500nm
程度である。なお、第1金属層62としてタンタル合金
を用いる場合には、主成分のタンタルに、例えば、タン
グステン、クロム、モリブデン、レニウム、イットリウ
ム、ランタン、ディスプロリウム等といった周期律表に
おいて第6〜第8族に属する元素が添付される。この
際、添加元素としてはタングステンが好ましく、その含
有割合は、例えば0.1〜6重量%が望ましい。
【0044】ところで、図5において素子基板7aを構
成する基台17aは、対向基板7bを構成する基台17
bと共に、例えば、石英ガラス、プラスチック等によっ
て形成される。ここで、単純な反射型の場合には素子基
板基台17aが透明であることは必須要件ではないが、
本実施形態のように透過型の場合には、素子基板基台1
7aは透明であることが必須の要件となる。
【0045】また、図7において素子基板7aの表面に
下地層61を設けるのは、第1には、第2金属層64a
及び64bの堆積後における熱処理により、第1金属層
62が下地から剥離しないようにするためである。ま
た、第2には、第1金属層62に不純物が拡散しないよ
うにするためである。従って、これらの点が問題になら
ないのであれば、下地層61は省略可能である。
【0046】図4に戻って、素子基板7aの張出し部分
には複数の端子13aが形成される。これらの端子は、
対向基板7bに対向する領域の素子基板7aの表面に画
素電極66を形成する際に同時に形成される。また、対
向基板7bの張出し部分にも複数の端子13bが形成さ
れる。これらの端子13bは、素子基板7aに対向する
領域の対向基板7bの表面にデータ線52を形成する際
に同時に形成される。
【0047】FPC3a及びFPC3bは、ポリイミド
その他の材料から成る可撓性ベース層に金属膜パターン
を希望のパターン形状に形成することによって作製され
ている。FPC3bの辺端部には複数の端子22が設け
られ、ACF等といった導電接着要素を用いてそれらの
端子が対向基板7bの端子13bに導電接続される。F
PC3bの他の辺端部に形成された複数の端子23は制
御基板5の適所に設けた端子(図示せず)に接続され
る。
【0048】一方、FPC3aに関しては、液晶パネル
2側の辺端部の裏側(図4の下側面)に複数のパネル側
端子14が形成され、液晶パネル2と反対側の辺端部の
表面(図4の上側面)に複数の制御基板側端子16が形
成される。また、FPC3aの表面の広い範囲に適宜の
配線パターン18が形成され、この配線パターン18は
一方で制御基板側端子16に直接につながり、他方でス
ルーホール19を介して裏側のパネル端子14につなが
っている。
【0049】導光体4の液晶パネル2側の表面には拡散
板27が貼着等によって装着され、導光体4の液晶パネ
ル2と反対側の表面には反射板28が貼着等によって装
着される。また、導光体4の1つの側面に設定された光
取込み面4aに対向して発光手段としての複数のLED
(Light Emitting Diode)21がLED基板38に支持
されて配置されている。これらの導光体4とLED21
とにより、液晶パネル2へ光を供給するための照明装置
が構成される。反射板28は、導光体4の光取込み面4
aから取込んだ光を液晶パネル2の方向へ反射する。ま
た、拡散板27は、導光体4から液晶パネル2へ向けて
出射する光を平面的に一様な強度となるように拡散す
る。
【0050】図5に示すように、導光体4はゴム、プラ
スチック等によって形成された緩衝材32を挟んで液晶
パネル2の非表示面側に取り付けられる。また、制御基
板5は導光体4の反射板28が装着された面に対向して
配設される。この制御基板5は、液晶装置1を構成する
要素として導光体4の非表示面側の表面に装着されるこ
ともあるし、あるいは、本液晶装置1が用いられる電子
機器、例えば携帯電話機やモバイルコンピュータ等を構
成する構成要素となる場合もある。制御基板5の辺端部
には外部回路との接続をとるための端子33が形成され
る。
【0051】図4に分解状態で示す液晶装置1の各構成
部分を組み付ける際には、図5に示すように、FPC3
aの液晶パネル2側の辺端部をACF34によって第1
基板7aの張出し部分に接着する。この接着により、第
1基板7aの端子13aとFPC3aの端子14とがA
CF34内の導電粒子によって導電接続される。その
後、FPC3aは導光体4の光取込み面4aに沿って曲
げられ、この曲げ状態においてFPC3aの辺端部が制
御基板5の辺端部に重ねられる。そして、FPC3a側
の端子16が制御基板5側の端子33に半田付け、ある
いはその他の導電接続手法によって接続される。図4に
示すもう一方のFPC3bも同様にして、端子23を形
成した辺端部が制御基板5の適所に形成した制御基板側
の端子に導電接続される。
【0052】以上により形成された液晶装置1に関し
て、図5において、LED21が発光すると、その光が
導光体4へ導入され、その導入された光が反射板28で
反射して液晶パネル2の方向へ進行し、拡散板27によ
って平面内で一様な強度となるように拡散された状態で
液晶パネル2へ供給される。供給された光は導光体側の
偏光板12aを通過した成分が液晶層へ供給され、さら
に画素電極66とデータ線52との間に印加される電圧
の変化に応じて画素毎に配向が制御された液晶によって
画素毎に変調され、さらにその変調光を表示側の偏光板
12bに通すことにより、外部に文字、数字、その他の
像を表示する。
【0053】図3は、図4に示す液晶装置1の製造方法
の一実施形態を示している。この製造方法において、工
程P1〜工程P5の一連の工程が素子基板形成工程であ
り、工程P6〜工程P8の一連の工程が対向基板形成工
程である。素子基板形成工程と対向基板形成工程は、通
常、それぞれが独自に行われる。
【0054】まず、素子基板形成工程について説明すれ
ば、図1に示すような大面積の原料ボード24aを用意
する。この原料ボード24aは、例えば、ガラス、プラ
スチック等といった透光性材料によって形成される。こ
の原料ボード24aに対してパネルパターン形成工程P
1を実行することにより、液晶パネルの一部分のパネル
パターン、例えば、配線すなわち走査線51、能動素子
としてのTFD素子56、画素電極66等を形成する。
図1では、便宜上、原料ボード24aの表面に液晶パネ
ル3×7=21個分のパネルパターンが形成される様子
を図示してあるが、実際の個数は必要に応じて任意に設
定できる。
【0055】TFD素子56の形成は、例えば、図8及
び図9に示すようにして行われる。すなわち、まず、図
8の工程(a)において原料ボード24aの表面にタン
タル酸化物、例えばTa25を一様な厚さに成膜して下
地層61を形成する。次に、工程(b)において、例え
ばTaをスパッタリング等によって一様な厚さで成膜
し、さらにフォトリソグラフィー処理等を実施して走査
線51の第1層、第1金属層62及びそれらをつなぐブ
リッジ部55を同時に形成する。
【0056】次に、工程(c)において、走査線51の
第1層を陽極端子として陽極酸化処理を実行し、その走
査線51の第1層及び第1金属層62の上に、絶縁層と
して作用する陽極酸化膜を一様な厚さに形成する。これ
により、走査線51の第2層並びに第1TFD56a及
び第2TFD56bの絶縁層63が形成される。次に、
工程(d)において、例えばドライエッチングによって
ブリッジ部55を原料ボード24aから除去する。これ
により、第1TFD56a及び第2TFD56bの第1
金属層62及び絶縁層63が、走査線51から島状に分
断される。
【0057】次に、図9の工程(e)において、Crを
スパッタリング等によって一様な厚さで成膜し、さら
に、フォトリソグラフィー処理を実施して、走査線51
の第3層、第1TFD56aの第2金属層64a及び第
2TFD56bの第2金属層64bを形成する。以上に
より、能動素子であるTFD素子56が原料ボード24
a上に液晶パネルの所定個数分だけ形成される。
【0058】次に、工程(f)において、画素電極66
に相当する領域の下地層61を除去して原料ボード24
aを露出させる。そしてさらに、工程(g)において、
画素電極66を形成するための処理を実行する。具体的
には、画素電極66の材料、例えばITOをスパッタリ
ング等によって一様な厚さに成膜し、さらに、エッチン
グ処理を含むフォトリソグラフィー処理を実施して、1
画素分の大きさに相当する所定形状の画素電極66をそ
の一部が第2金属層64bの先端部分の上に重なるよう
に形成する。以上の一連の工程により、図7に示すよう
なTFD素子56及び画素電極66が形成される。
【0059】以上により、図1において、原料ボード2
4a上に液晶パネルの複数個分のパネルパターン、すな
わちTFD素子56及び画素電極66等が形成される。
図1では便宜上、数個の液晶パネル分のTFD素子56
等だけを示してあるが、実際には全ての液晶パネル部分
に関してTFD素子56等といったパネルパターンが形
成される。
【0060】その後、図3の工程P2において、原料ボ
ード24aの表面にポリイミド、ポリビニルアルコール
等を一様な厚さに形成することによって配向膜を形成
し、さらにその配向膜に対してラビング処理その他の配
向処理を実施する(工程3)。そしてその後、スクリー
ン印刷その他のパターン形成手法を用いて環状のシール
材6をUV硬化型樹脂によって形成する。なお、シール
材6の一部分には液晶注入用の開口6aが形成される。
【0061】また、シール材6を形成するのと同時に、
各液晶パネル部分の間に同じUV硬化型樹脂によって直
線状のダミーパターン41を形成し、さらに同時に原料
ボード24aの左右の端辺と最外側のパネルパターンと
の間に同じUV硬化型樹脂によって複数の互いに平行に
配列された直線状の接着材42を形成する。本実施形態
では3本の接着材42を形成してある。
【0062】接着材42は、原料ボード24aの端辺の
ほぼ全域に沿って途切れることなく直線状に形成されて
いる。接着材42の両端はできるだけ原料ボード24a
の隣接する端辺に近づくように形成される。また、個々
の接着材42の1本の幅及び並列に並べられた3本の接
着材42の合計の幅は、いずれも、シール材6の幅より
も広く形成される。
【0063】その後、原料ボード24aの表面に所定粒
径のスペーサ(図示せず)を分散する(工程P5)。こ
のスペーサは液晶パネルのセルギャップを一定に維持す
るように機能する。以上により、素子基板用のマザーボ
ード43aが形成される。
【0064】以上の素子基板用のマザーボード43aの
形成工程とは別に、対向基板形成工程(図3の工程P6
〜工程P8)を実施する。まず、図2において、例え
ば、ガラス、プラスチック等といった透光性材料によっ
て形成された大面積の原料ボード24bを用意し、その
原料ボード24bの表面上に液晶パネル複数個分、本実
施形態では3×7=21個分のパネルパターンを形成す
る(工程P6)。このパネルパターンは、液晶パネルを
形成する上で、素子基板形成工程におけるパネルパター
ン形成工程P1において形成されるパネルパターンの残
りのパネルパターンである。つまり、工程P1において
形成されるパネルパターンと工程P6において形成され
るパネルパターンとが組み合わされたときに、1つの液
晶パネルのパネルパターンが形成されることになる。
【0065】このパネルパターン形成工程P6におい
て、具体的には、カラー表示を行う場合であればカラー
フィルタが形成され、その上に例えばITO等によって
対向電極が形成される。もちろん、カラー表示を行わな
い場合には、カラーフィルタを設ける必要はない。図2
では対向電極としてのデータ線52がストライプ状に形
成される状態を示している。なお、図2では便宜上、数
個の液晶パネル分のデータ線52だけを示してあるが、
実際には全ての液晶パネル部分に関してデータ線52等
といったパネルパターンが形成される。
【0066】その後、原料ボード24bの表面にポリイ
ミド等によって一様な厚さの配向膜を形成し(工程P
7)、さらにその配向膜に対してラビング処理等といっ
た配向処理を施す(工程P8)。これにより、対向基板
用のマザーボード43bが形成される。
【0067】その後、図1の素子基板用マザーボード4
3aと図2の対向基板用マザーボード43bとをシール
材6を間に挟んでアライメント、すなわち位置合わせし
た上で、図10(b)に示すように互いに貼り合わせる
(工程P9)。そしてその後、接着材42を硬化させる
ための接着材硬化工程を実施する(工程P10)。接着
材42を硬化させるための方法としては種々考えられる
が、本実施形態では、図10(b)に示すように、素子
基板用マザーボード43aと対向基板用マザーボード4
3bとの貼り合わせ部分の側方向からUV発光源44に
よって紫外線Rを照射する。
【0068】この紫外線照射により、接着材42が硬化
して素子基板用マザーボード43aの辺端部と対向基板
用マザーボード43bの辺端部とをしっかりと固着す
る。一般の液晶装置の製造過程においては、しばしば、
素子基板用マザーボード43a及び対向基板用マザーボ
ード43bの一方又は両方が、例えば、図13に符号A
で示すように反りを生じていることがある。
【0069】このことに関し、本実施形態のようにマザ
ーボード43a及び43bの辺端部の間に介在させた接
着材42を硬化させて両マザーボードの辺端部を接着す
れば、図10(a)に示すように、マザーボードの一方
又は双方に生じていた反りを解消して、マザーボード4
3a及び43bの辺端部Bの剥離を確実に防止できる。
【0070】次に、工程P11において、マザーボード
43a及び43bの一方又は双方から紫外線を照射し
て、又はその他の樹脂硬化処理を施してシール材6を硬
化させる。これにより、液晶パネル複数個分のパネル部
分を含んでいて未だ液晶が封入されていない状態の空の
パネル構造体が形成される。
【0071】その後、完成した空のパネル構造体の所定
位置にスクライブ溝、すなわち切断用溝L1(図1及び
図2参照)を形成し、さらにそのスクライブ溝L1を基
準にしてパネル構造体をブレイク、すなわち切断する
(工程P12)。これにより、各液晶パネル部分のシー
ル材6の液晶注入口6aが該部へ露出する状態の、いわ
ゆる短冊状の空のパネル構造体が形成される。
【0072】その後、露出した液晶注入口6aを通して
各液晶パネル部分の内部に液晶Lを注入し、さらに各液
晶注入口6aを樹脂等によって封止する(工程P1
3)。通常の液晶注入処理は、例えば、貯留容器の中に
液晶を貯留し、その液晶が貯留された貯留容器と短冊状
の空パネルをチャンバー等に入れ、そのチャンバーを真
空状態にしてから液晶の中に短冊状の空パネルを浸漬
し、チャンバーを大気圧に開放することによって行われ
る。液晶注入処理後の液晶パネル構造体のまわりには液
晶が付着するので、液晶注入処理後のパネル母材、すな
わちマザーパネルは工程P14において洗浄処理を受け
る。
【0073】その後、液晶注入及び洗浄が終わった後の
短冊状のマザーパネルに対して再び所定位置にスクライ
ブ溝L2(図1及び図2参照)を形成し、さらにそのス
クライブ溝L2を基準にして短冊状マザーパネルを切断
することにより、複数個の液晶パネルが個々に切り出さ
れる(工程P15)。こうして作製された個々の液晶パ
ネル2に対して、図4に示すように、液晶駆動用IC8
a及び8bを実装し、制御基板5を実装し、さらにFP
C3a及び3bを接続することにより、目標とする液晶
装置1が完成する(工程P16)。
【0074】以上に説明したように、本実施形態の液晶
装置の製造方法では、図1の素子基板用マザーボード4
3aを形成する際に、原料ボード24aの辺端部に接着
材42を形成した。従って、この素子基板用マザーボー
ド43aを図2の対向基板用マザーボード43bと貼り
合わせたとき、それらのマザーボードの両端部が接着材
42によってしっかりと接着され、このため、仮にマザ
ーボード43a及び43bの一方又は双方に反りが生じ
ている場合であっても、両マザーボード43a及び43
b間に剥離が発生することを防止できる。この結果、最
終的に得られる液晶パネル2にセルギャップムラ等とい
った不良品が生じることを回避できる。
【0075】以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を
説明したが、本発明はその実施形態に限定されるもので
なく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変
できる。
【0076】例えば、上記実施形態では、図1の素子基
板用マザーボード43aに接着材42を設けたが、図2
の対向基板用マザーボード43bの方に接着材を設ける
こともできる。また、上記実施形態では接着材としてU
V硬化型樹脂を用いたが、その他の種類の接着剤を用い
ることもできる。
【0077】また、上記実施形態では、図10(b)に
示すように、素子基板用マザーボード43aと対向基板
用マザーボード43bとの貼り合わせ部分の側方向から
紫外線Rを照射することによって接着材42を硬化させ
たが、紫外線Rは上記方向以外の他の任意の方向から照
射しても良い。
【0078】また、上記実施形態では、図1において、
接着材42をシール材6と同じ材料によって同時に形成
したが、接着材42とシール材6とを別工程によって別
の材料によって形成することもできる。
【0079】また、図1の実施形態では接着材42を3
本平行に配列させて形成したが、3本以外の複数本とす
ることもできるし、1本とすることもできる。また、図
1の実施形態では、接着材42を原料ボード24aの端
辺のほぼ全域に沿って直線状に、すなわち途中で途切れ
ることなく形成したが、接着材42は図11に符号Fで
示すように途中で途切れるような形状とすることもでき
る。
【0080】また、上記実施形態では、MIM素子等と
いったTFD素子をアクティブ素子として用いるアクテ
ィブマトリクス方式の液晶装置に本発明を適用したが、
本発明はTFD素子以外のアクティブ素子、例えばTF
T(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)素子を
用いるアクティブマトリクス方式の液晶装置や、アクテ
ィブ素子を用いない単純マトリクス方式の液晶装置等に
適用することもできる。
【0081】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係るマ
ザーボード及び本発明に係る液晶装置の製造方法によれ
ば、素子基板用マザーボード等といった第1原料ボード
と、対向基板用マザーボード等といった第2原料ボード
とを互いに貼り合わせたとき、それらの辺端部は接着材
によってしっかりと固着される。よって、第1原料ボー
ド及び/又は第2原料ボードに反りが生じている場合で
も、それらのボードがその反りに起因して剥離すること
を確実に防止でき、それ故、それらのボードを貼り合わ
せて形成したマザーパネルを切り出すことによって作製
された液晶パネルにセルギャップムラその他の不都合が
生じることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマザーボードの一実施形態である
素子基板用マザーボードを示す平面図である。
【図2】図1のマザーボードと協働してマザーパネルを
構成するマザーボードである対向基板用マザーボードを
示す平面図である。
【図3】本発明に係る液晶装置の製造方法の一実施形態
を示す工程図である。
【図4】本発明に係る製造方法を用いて作製される液晶
装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図5】図4の液晶装置の断面構造を示す断面図であ
る。
【図6】図4に示す液晶装置を構成する液晶パネルの電
気的構成を模式的に示す図である。
【図7】図6に示す液晶パネルの1画素分の構造を示す
図であって、(a)はその平面図を示し、(b)はその
断面図を示している。
【図8】図7に示す画素構成を製造するための製造方法
の一部工程を示す工程図である。
【図9】図8に続く工程を示す工程図である。
【図10】図3に示す工程図における一工程を模式的に
示す図である。
【図11】本発明に係るマザーボードの他の実施形態を
示す平面図である。
【図12】従来のマザーボードの一例を示す平面図であ
る。
【図13】従来のマザーボードを用いて形成されるマザ
ーパネルの従来例の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 液晶装置 2 液晶パネル 3a,3b FPC 4 導光体 5 制御基板 6 シール材(パネルパターン) 6a 液晶注入口 7a 素子基板 7b 対向基板 17a,17b 基台 18 配線パターン 19 スルーホール 24a,24b 原料ボード 41 ダミーパターン 42 接着材 43a 素子基板用マザーボード 43b 対向基板用マザーボード 44 発光源 51 走査線(パネルパターン) 52 データ線(パネルパターン) 53 画素(パネルパターン) 54 液晶層(パネルパターン) 55 ブリッジ部 56 TFD素子(パネルパターン) 61 下地層 62 第1金属層 63 絶縁層 62a,64b 第2金属層 66 画素電極(パネルパターン) A 剥離部 B 辺端部 L 液晶 L1,L2 スクライブ線 R 紫外線
フロントページの続き Fターム(参考) 2H088 FA03 FA04 FA27 HA01 HA02 HA06 HA12 MA17 MA20 5C094 AA03 AA43 AA46 AA48 BA03 BA04 BA43 CA19 CA24 DA12 EB02 EC02 ED03 FA01 FB01 FB15 GB10 5G435 AA07 AA17 BB12 CC09 CC12 HH20 KK02 KK05

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料ボード上に液晶パネルの一部分のパ
    ネルパターンが複数個形成されて成るマザーボードにお
    いて、前記複数のパネルパターンのうち前記原料ボード
    の端辺に最も近いものと該原料ボードの端辺との間に接
    着材を設けたことを特徴とするマザーボード。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記接着材はUV硬
    化型樹脂であることを特徴とするマザーボード。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、前記接
    着材は前記原料ボードの端辺のほぼ全域に沿って直線状
    に形成されることを特徴とするマザーボード。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記接着材は前記原
    料ボードの端辺のほぼ全域に沿って複数本が互いに平行
    に形成されることを特徴とするマザーボード。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4の少なくともいず
    れか1つにおいて、前記原料ボードに形成される前記パ
    ネルパターンはシール材を含むことを特徴とするマザー
    ボード。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記接着材が1本の
    ときはその1本の接着材の幅及び前記接着材が複数本の
    ときはその複数本の合計の幅は前記シール材の幅よりも
    広いことを特徴とするマザーボード。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6の少なくともいず
    れか1つにおいて、前記原料ボードはガラスボードであ
    ることを特徴とするマザーボード。
  8. 【請求項8】 第1マザーボード形成工程と、第2マザ
    ーボード形成工程と、第1マザーボードと第2マザーボ
    ードとを貼り合わせる貼合せ工程とを有し、前記第1マ
    ザーボード形成工程においては、第1原料ボード上に液
    晶パネルの一部分のパネルパターンが複数個形成され、 前記第2マザーボード形成工程においては、第2原料ボ
    ード上に液晶パネルの残りの部分のパネルパターンが複
    数個形成され、 前記第1マザーボード形成工程又は前記第2マザーボー
    ド形成工程のいずれかにおいて、前記複数のパネルパタ
    ーンのうち前記第1原料ボード又は前記第2原料ボード
    の端辺に最も近いものと、該第1原料ボード又は該第2
    原料ボードの端辺との間に接着材を形成することを特徴
    とする液晶装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8において、前記接着材はUV硬
    化型樹脂であることを特徴とする液晶装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項8又は請求項9において、前記
    貼合せ工程の後に、前記接着材を硬化する硬化工程を有
    することを特徴とする液晶装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項10において、前記硬化工程
    は、前記貼合せ工程において互いに貼り合わされた前記
    第1マザーボード及び前記第2マザーボードの貼合せ部
    分の側方向から紫外線を照射することによって行われる
    ことを特徴とする液晶装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項8から請求項11の少なくとも
    いずれか1つにおいて、前記接着材は前記第1原料ボー
    ド又は前記第2原料ボードの端辺のほぼ全域に沿って直
    線状に形成されることを特徴とする液晶装置の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 請求項12において、前記接着材は前
    記第1原料ボード又は前記第2原料ボードの端辺のほぼ
    全域に沿って複数本が互いに平行に形成されることを特
    徴とする液晶装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項8から請求項13の少なくとも
    いずれか1つにおいて、前記第1原料ボード又は前記第
    2原料ボードの一方に形成される前記パネルパターンは
    シール材を含み、前記接着材は前記シール材が形成され
    た前記第1原料ボード又は前記第2原料ボードに設けら
    れることを特徴とする液晶装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項14において、前記接着材が1
    本のときはその1本の接着材の幅及び前記接着材が複数
    本のときはその複数本の合計の幅は前記シール材の幅よ
    りも広いことを特徴とするマザーボード。
  16. 【請求項16】 請求項8から請求項15の少なくとも
    いずれか1つにおいて、前記第1原料ボード及び前記第
    2原料ボードはガラスボードであることを特徴とする液
    晶装置の製造方法。
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WO2023197364A1 (zh) * 2022-04-12 2023-10-19 武汉华星光电半导体显示技术有限公司 显示屏及其制作方法

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