JP2002043129A - 積層インダクタンス素子 - Google Patents

積層インダクタンス素子

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JP2002043129A
JP2002043129A JP2000222645A JP2000222645A JP2002043129A JP 2002043129 A JP2002043129 A JP 2002043129A JP 2000222645 A JP2000222645 A JP 2000222645A JP 2000222645 A JP2000222645 A JP 2000222645A JP 2002043129 A JP2002043129 A JP 2002043129A
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coil
inductance element
cavity
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laminated
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Shinzo Fujii
信三 藤井
Mikio Kitaoka
幹雄 北岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数の増加に伴いインダクタンス値が減少
する領域におけるインダクタンス値の変動量を抑えるこ
とができてインダクタンス値の周波数特性も良好で、Q
値も高くすることのできる積層インダクタンス素子を提
供すること 【解決手段】 導体パターンと電気絶縁体層とを交互に
積層することで、矩形状の誘電体チップ10の内部に導
体パターンが螺旋状に繋がったコイル11を設ける。こ
のコイル11は、内部に空洞15が形成され、その空洞
が螺旋状に繋がっている。さらに、空洞内には、非導電
材料16が充填されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層インダクタン
ス素子に関するもので、より具体的には、チップ内に設
置されるコイル部分の構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図1に示すように、積層インダクタンス
素子は、導体パターンと電気絶縁体層とを交互に印刷形
成して順次積層することで、矩形状のチップ1の内部に
導体パターンが螺旋状に繋がったコイル2を設ける。
【0003】銀ペーストを所定のパターンに印刷する工
程を複数回繰り返すことにより所望の厚さの導体パター
ンが形成される。従って、厚さは印刷回数を変えること
により制御する。そして、コイル2を構成する導体パタ
ーン3の断面は、図2に示すように、矩形状となり、内
部は稠密となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の積層インダクタンス素子では、以下に示す問題
を有している。すなわち、積層インダクタンス素子のイ
ンダクタンス値(L値)は、周波数特性が悪い。つま
り、周波数の増加に伴いインダクタンス値が減少し、あ
る一定の周波数より高くなるとインダクタンス値は急激
に上昇する。そして、上記のインダクタンス値の減少量
が大きく、所定の周波数の範囲内におけるインダクタン
ス値の変動量が大きいという問題がある。またQ値も低
いという問題もある。
【0005】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題を解決
し、周波数の増加に伴いインダクタンス値が減少する領
域におけるインダクタンス値の変動量を抑えることがで
きてインダクタンス値の周波数特性も良好で、Q値も高
くすることのできる積層インダクタンス素子を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明に係る積層インダクタンス素子は、導体パ
ターンと電気絶縁体層を適宜の順で積層することで、矩
形状のチップの内部に前記導体パターンが螺旋状に繋が
ったコイルを設けるように構成した積層インダクタンス
素子を前提とする。そして、前記コイルの内部に空洞を
設けるように構成した。そして、好ましくは前記空洞
は、前記コイルの螺旋に従って連続するように構成する
ことである。
【0007】なお、前記コイルの外部への引き出しは、
例えば前記コイルの両端に設けた引出電極の先端を前記
チップの側面に位置させ、その側面に形成した外部電極
と前記引き出し電極を導通させることにより実現でき
る。もちろん、これ以外の構造でも良い。
【0008】この発明によれば、比較的低い周波数帯域
でのインダクタンス値は、従来の空洞のないコイルから
なる積層インダクタンス素子に比べて低くなるものの、
周波数が高くなったときのインダクタンス値の低下量を
抑制し、結果として広い周波数範囲でインダクタンス値
の変動幅の少ない周波数特性の良好な素子となる。さら
に、Q値も高くなる。これは、以下の理由によると推定
できる。
【0009】良く知られているように、インダクタンス
値は、コイルを鎖交する磁束数によって決定される。そ
して、高周波領域では、導体内に渦電流が生じ、導体内
での電流の流れが周波数に応じて変化することに伴い、
インダクタンス値も変動する。そこで、予めコイル(導
体)内に空洞(非導電材料)を設けることにより、周波
数が変わっても導体内での電流分布が変動しにくくな
り、これによりL値が安定する。つまり、周波数特性が
良好になると考えられる。
【0010】また、Q値は、L/Rに比例する。ここ
で、Lはインダクタンス値で、Rは直流抵抗成分と交流
抵抗成分のそれぞれの抵抗値を加算した値である。そし
て、外形寸法が同じとすると、空洞を設けることによ
り、導体部分の断面積が小さくなり、直流抵抗成分は従
来のものよりも大きくなる。その点では、Q値は低下す
ることになる。しかし、高周波数領域になると、空洞を
設けたほうが交流抵抗成分が下がり、結果として高周波
数領域におけるQ値が向上することになる。
【0011】一方、前記空洞は、内部に特別な部材が挿
入配置されずに、空間のままとしてもよいし、空洞内
に、非導電材料を充填するようにしてもよい。製造工程
を考慮すると、非導電材料を空洞内に配置するのが好ま
しい。そして、前記非導電材料は、前記電気絶縁体層の
構成材料と同一とすると、さらに製造工程が容易とな
る。
【0012】
【発明の実施の形態】図3,図4は、本発明に係る積層
インダクタンス素子の好適な一実施の形態の要部を示し
ている。本形態でも基本構成は従来と同じである。すな
わち、電気絶縁層(誘電体セラミックシート)を積層し
て形成される誘電体チップ10内に、積層方向に重畳し
たコイル11が形成される。
【0013】この誘電体チップ10は、矩形状に形成さ
れ、長手方向の両端の側面10a及びその側面10aに
隣接する各面の一部に連続するようにして外部電極12
が形成されている。そして、コイル11の両端に連続し
て形成した引出電極13を上記側面10aに達するよう
に延長形成し、これにより、引出電極13と外部電極1
2を導通させる。
【0014】ここで本形態では、図4に示すように、コ
イル11の内部を空洞15に形成した。つまり、導体パ
ターンを適宜に形成することにより、断面形状がロ字状
の中空の筒状の導体を構成し、その筒状の導体を螺旋状
に配置する。この空洞15は、コイルの全体にわたって
形成され、内部で連続している。
【0015】さらに、その中空の空洞15内には、何も
充填しないようにしても良いし、非導電材料16を充填
してもよい。充填する場合の具体的な材料としては、例
えば電気絶縁層と同一(アルミナ)のものを用いると製
造工程上好ましいが、電気絶縁層と異なる材料で構成し
ても良い。
【0016】また、本形態の導体パターンを製造するに
は、例えば、図5(a)に示すように、非導電材料(電
気絶縁体層)の上に、所定パターンのマスクを用いて導
体ペースト(銀ペースト)を印刷して、導体パターン
(コイル)を形成する。つまり、1回目にコイルの幅w
を有する所定の平面形状を有する第1導体パターン11
aを印刷し、2回目は第1導体パターン11aの上に重
なるように第2導体パターン11bを印刷する。このと
き、中心線上、つまり空洞15の部分には導電ペースト
(銀ペースト)を成膜しない。次に、3回目の印刷処理
では、空洞15部分に、アルミナ等の非導電材料16を
塗布する。その後、4回目の印刷処理では、第2導体パ
ターン11b及び非導電材料16を覆うようにして第3
導体パターン11cを成膜する。
【0017】このようにすると、第1〜第3導体パター
ン11a〜11cによって、断面がロ字状の筒状の導体
が形成される。また、非導電材料16に替えて、バイン
ダを充填すると、その後の焼成処理時にバインダが蒸発
し、空洞15内を空間にすることができる。
【0018】なお、図5(b)に示すように、空洞を設
けない従来のタイプの場合には、同一形状からなる第1
〜第3導体パターン3a〜3cを、3回に分けて積層す
ることになるので、本形態では、従来タイプに比べて印
刷工程数が1回増える程度ですむので、さほど問題がな
い。
【0019】次に、本発明の効果を実証するために、以
下に示すシミュレーションを行った。まず、積層インダ
クタンス素子の寸法形状としては、図6(a),(b)
に示すように、誘電体チップ10の幅をX,奥行きを
Y,高さをZとし、内蔵するコイル11の幅をw,厚さ
をtとした。そして、コイル11に空洞15を設ける場
合には、幅並びに厚さをそれぞれコイルの1/3にし
た。そして、具体的なチップサイズは、全ての素子で、
X=1000μm,Y=500μm,Z=500μmと
し、導体幅wは、60μmとした。
【0020】さらに、コイル11の誘電体チップ10の
外周囲からの各距離をa,b,c,dとした場合、それ
ぞれa=550μm,b=165μm,c=190μ
m,d=95μmとした。上記した各値は、各積層イン
ダクタンス素子で共通とする。そして、ターン数,コイ
ルを構成する導体の厚さt,上下の導体の間隔s,チッ
プ表面から導体までの距離eを、図7に示すように変更
した場合の各積層インダクタンス素子の周波数特性(イ
ンダクタンス値,Q値)を算出し、その結果を図8以降
に示す。
【0021】すると、図8,図9に示すように、ターン
数の大小にかかわらず、空洞を設けたほうが、周波数の
変化に対するインダクタンス値の変動幅を小さくでき、
周波数特性が良好となる。また、図10,図11に示す
ように、ターン数の大小にかかわらず、空洞を設けたほ
うが、Q値が高くなることが確認できた。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る積層インダ
クタンス素子では、内部に空洞を有する導体でコイルを
形成したため、周波数の増加に伴う電流分布の変動が少
なくなり、インダクタンス値が減少する領域におけるイ
ンダクタンス値の変動量を抑えることができてインダク
タンス値の周波数特性が良好となる。また、空洞を設け
たことにより、高周波数領域における交流抵抗成分が減
少するため、Q値も高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例を示す図である。
【図2】従来例を示す図である。
【図3】本発明に係る積層インダクタンス素子の好適な
一実施の形態を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る積層インダクタンス素子の好適な
一実施の形態を示す断面図である。
【図5】コイルの製造プロセスを示す図である。
【図6】シミュレーションに用いた素子の寸法形状を説
明する図である。
【図7】パラメータの具体的な値を示す図である。
【図8】周波数特性(インダクタンス値)の一例を示す
グラフである。
【図9】周波数特性(インダクタンス値)の一例を示す
グラフである。
【図10】周波数特性(Q値)の一例を示すグラフであ
る。
【図11】周波数特性(Q値)の一例を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
10 誘電体チップ 10a 側面 11 コイル 11a〜11c 第1〜第3導体パターン 12 外部電極 13 引出電極 15 空洞 16 非導電材料

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体パターンと電気絶縁体層を適宜の順
    で積層することで、矩形状のチップの内部に前記導体パ
    ターンが螺旋状に繋がったコイルを設けるように構成し
    た積層インダクタンス素子において、 前記コイルの内部に空洞を設けたことを特徴とする積層
    インダクタンス素子。
  2. 【請求項2】 前記空洞は、前記コイルの螺旋に従って
    連続していることを特徴とする請求項1に記載の積層イ
    ンダクタンス素子。
  3. 【請求項3】 前記空洞内に、非導電材料を充填したこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の積層インダク
    タンス素子。
  4. 【請求項4】 前記非導電材料は、前記電気絶縁体層の
    構成材料と同一としたことを特徴とする請求項3に記載
    の積層インダクタンス素子。
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