JP2002021189A - ユニット式建物 - Google Patents

ユニット式建物

Info

Publication number
JP2002021189A
JP2002021189A JP2000202247A JP2000202247A JP2002021189A JP 2002021189 A JP2002021189 A JP 2002021189A JP 2000202247 A JP2000202247 A JP 2000202247A JP 2000202247 A JP2000202247 A JP 2000202247A JP 2002021189 A JP2002021189 A JP 2002021189A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
building
reinforcing beam
large space
reinforcing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000202247A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4527852B2 (ja
Inventor
Yoshiyuki Fukuzawa
義之 福沢
Yutaka Komatsu
裕 小松
Atsushi Tanaka
敦史 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Misawa Homes Co Ltd
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Misawa Homes Co Ltd filed Critical Misawa Homes Co Ltd
Priority to JP2000202247A priority Critical patent/JP4527852B2/ja
Publication of JP2002021189A publication Critical patent/JP2002021189A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4527852B2 publication Critical patent/JP4527852B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)
  • Rod-Shaped Construction Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】補強梁の重量を増大することなく、補強梁の鉛
直荷重に対する剛性が充分に確保されるとともに、接続
部材と補強梁との接合部分の構造が簡素化されるユニッ
ト式建物の提供。 【解決手段】大空間用建物ユニット20B の天井梁52A の
側面に近接する側面を有する筒状の補強梁70と、この補
強梁70の両側に配置された前記大空間用建物ユニット20
B に接続される接続部材72とを設ける。これにより、補
強梁70の側面が大空間用建物ユニット20B の天井梁52A
の側面に近接しているので、接合部材72の大空間用建物
ユニット20B に接合される接合部分と補強梁70の側面と
の間の寸法が、板状の補強梁を用いた場合よりも小さく
なり、補強梁70と接合部材72との接合部分を補強する必
要がなくなり、当該接合部分の構造を簡素化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、四本の柱のうちの
一本が省略されたフレームを有する箱状の建物ユニット
を複数備え、その内部に、柱のない大空間を形成するた
めに補強梁が設けられたユニット式建物に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、工場で製造した箱状の建物ユニ
ットを、建築現場で複数組合わせて建築されるユニット
式建物が利用されている。ユニット式建物を形成する建
物ユニットとしては、四隅の柱の上下端に天井梁および
床梁で連結した直方体状のフレームを有するものが一般
的である。建物ユニットのフレームには、天井梁に支持
される天井面材、床梁に支持される床面材および部屋を
仕切る間仕切壁等の内装材や、軽量気泡コンクリート等
で形成された外壁等が工場で組付けられる。このような
ユニット式建物によれば、工場において、建物ユニット
に対して内装材や外壁材の組付作業まで工場で行い、後
は、建物ユニットの接合作業を行うだけで、建物が完成
するようになるので、建築現場での作業が大幅に削減さ
れ、建築工事を短期間で完了できるというメリットが得
られる。
【0003】このようなユニット式建物では、その内部
に、例えば広い居間等のような柱のない大空間を形成す
るために、建物ユニットのフレームに設けられた四本の
柱のうちの一つを省略する場合がある。この際、一の柱
を省略すると、当該建物ユニットの剛性が低下し、上方
に載置される建物ユニット等の荷重を支持しきれなくな
る。このため、当該柱が省略された部分を挟んでその両
側に配置される柱の間には、剛性を補うために、通常の
2スパン分の長さを有する補強梁が設けられている(特
開平8−277580号公報等参照)。
【0004】ところで、ユニット式建物を建築する際に
は、隣接した建物ユニット同士を連結する必要がある。
建物ユニット同士の連結には、近接配置される角隅部の
上面に突設された位置決めピンと、これらの位置決めピ
ンに対応した孔が形成された一枚の金属板(以下、「シ
アプレート」という。)とが利用されている。ここで、
ユニット式建物の内部に柱のない大空間を形成する場合
に、大空間用建物ユニット同士を連結するのにも、シア
プレートを利用したいが、補強梁とシアプレートとが同
じ空間を占有するので、両者を同時に設けることができ
ず、大空間用建物ユニットの連結には、シアプレートの
利用が困難である。そこで、補強梁にその長手方向に沿
って延びるスリットを設け、シアプレートと同様に、位
置決め孔を有する板状の接続部材を、補強梁のスリット
に挿入する、あるいは、補強梁の側面に接続部材を取付
けることが考えられる。このようにすれば、補強梁の両
側に配置される建物ユニットの鉛直荷重が接続部材を介
して補強梁に伝達されるようになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、板状の
補強梁を用いる構造では、接続部材の建物ユニットに接
合される接合部分と補強梁の側面との間が離れてしま
い、鉛直方向の荷重を伝えるためには、補強梁の側面と
接続部材との間を補強する必要が生じる。このため、補
強梁および接続部材の接合部分の構造が複雑となるとい
う問題がある。
【0006】本発明の目的は、補強梁の重量を増大する
ことなく、補強梁の鉛直荷重に対する剛性が充分に確保
されるとともに、接続部材と補強梁との接合部分の構造
が簡素化されるユニット式建物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、図面をも参照
して説明すると、四隅の柱41の上下端を天井梁42および
床梁43で連結して直方体状に形成された通常のフレーム
40から柱51が一本省略された大空間用フレーム50を有す
る複数の大空間用建物ユニット20B を備え、これらの大
空間用建物ユニット20B の前記柱51が省略された角隅部
20D を寄せ合わせた状態で、前記複数の大空間用建物ユ
ニット20B が配置され、前記柱51が省略された前記角隅
部20D を補強する補強梁70が前記大空間用建物ユニット
20B の天井梁52A の側面間に設けられたユニット式建物
10であって、前記補強梁70として、筒状に形成され、前
記大空間用建物ユニット20B の天井梁52A の側面に近接
する側面を有する補強梁70が設けられ、この補強梁70の
両側に配置された前記大空間用建物ユニット20B に接続
される接続部材72が設けられていることを特徴とする。
このような本発明では、接続部材72を補強梁70の両側の
側壁の二点で支持すれば、補強梁70の側面が大空間用建
物ユニット20B の天井梁52A の側面に近接しているの
で、接合部材72の大空間用建物ユニット20B に接合され
る接合部分と補強梁70の側面との間の寸法が、板状の補
強梁を用いた場合よりも小さくなる。これにより、補強
梁70と接合部材72との接合部分を補強する必要がなくな
り、当該接合部分の構造が簡素化されるようになる。ま
た、補強梁70の梁背および幅寸法を充分に確保しても、
補強梁70の内部が中空となっているので、補強梁70の重
量の増大が回避される。
【0008】以上において、前記補強梁70は、断面形状
が細長い長方形状に形成されていることが望ましい。こ
のような補強梁70の幅寸法Wを大空間用建物ユニット20
B の間に形成される隙間に応じた寸法に設定すれば、補
強梁70が大空間用建物ユニット20B 間の隙間に隙間なく
挿入されるようになり、補強梁70の両側に配置される天
井梁52A と補強梁70とが一体化され、剛性が高い大梁が
形成され、上階からの鉛直荷重による天井梁52A の変
形、いわゆる梁の転びが防止され、当該大空間用建物ユ
ニット20B に設けられる天井や床が撓みにくくなる。
【0009】また、前記補強梁70,73A〜73Gとしては、
断面C字型に形成された一対の長尺材74を、互いの凹部
を対向させた状態で接合することにより形成されたも
の、あるいは、断面長方形状の一体成形された筒材から
形成されたものの両方が採用できる。このような長尺の
補強梁70,73A〜73Gを採用すれば、例えば、上階の床を
パーチクルボードで形成するにあたり、補強梁70,73A
〜73Gの両側に配置される床梁43A および補強梁70,73A
〜73Gの三部材のすべてにパーチクルボードを打ち付け
ることにより、補強梁70,73A〜73Gおよび床梁43A の三
部材がさらに一体化され、一体化された大梁の剛性をさ
らに向上できる。
【0010】また、前記補強梁70は、前記大空間用建物
ユニット20B の角隅部20C,20Dに応じた位置に形成され
たスリット71B を有し、このスリット71B は、前記補強
梁70の長手方向に沿って延びるとともに、前記接続部材
72が挿通され、この接続部材72は、前記補強梁70の両側
面から突出していることが望ましい。このような接続部
材72を補強梁70の両側面から突出して設けたので、隣接
する大空間用建物ユニット20B 同士を接続部材72で連結
する連結構造として、通常の建物ユニット20A,30A同士
を連結する連結構造と同一のものが採用可能となり、通
常の建物ユニット20A,30Aの連結作業と同様に、大空間
用建物ユニット20B の連結作業が容易に行えるようにな
る。
【0011】さらに、前記接続部材72は、建物ユニット
20A 同士を連結する通常のシアプレートをそのまま流用
したものであることが望ましい。このようにすれば、建
物ユニット20A を連結する通常のシアプレートを接続部
材72として利用可能なので、従来の建物ユニット20A,2
0Bの連結構造を何ら変更する必要がなくなるうえ、補強
梁70専用の接続部材72を別途製造する必要がなくなり、
建物ユニット20A,20Bおよび接続部材72の製造効率が損
なわれない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面に基づいて説明する。図1には、本実施形態に係るユ
ニット式建物10が示されている。このユニット式建物10
は、基礎11の上に形成される建物本体12と、この建物本
体12の上に形成される屋根13とを備えたものである。こ
のうち、建物本体12は、箱状に形成された建物ユニット
20,30を複数組合わせて形成されたものである。
【0013】ユニット式建物10の一階部分には、下階建
物ユニットである建物ユニット20A,20B が設けられて
いる。詳しくは、ユニット式建物10の一階部分は、図2
に示されるように、建物本体12の外周縁に沿ってL字形
状に配置された5個の建物ユニット20A と、当該建物ユ
ニット20A が形成するL字の入隅部分に配置された4個
の建物ユニット20B とで形成されている。図1に戻っ
て、ユニット式建物10の二階部分には、上階建物ユニッ
トである建物ユニット30A が設けられている。
【0014】このうち、下階建物ユニット20A および上
階建物ユニット30A は、図3に示されるように、四隅の
柱41の上下端を連結する天井梁42および床梁43を有する
直方体状のフレーム40を有する通常の建物ユニットであ
る。このうち、柱41、天井梁42および床梁43は、それぞ
れ接合部材44を介して連結されている。なお、接合部材
44としては、柱41の柱頭側に配置される柱頭接合部材44
A および柱41の柱脚側に配置される柱脚接合部材44B が
設けられている。柱脚接合部材44B には、水平方向に隣
接配置された建物ユニット20B の位置を決定するための
位置決めピン54C が挿入される位置決め孔(図示省略)
と、隣接配置された建物ユニット20B,30A同士を相互に
連結するためのボルト・ナットからなる締結具81が挿通
される挿通孔44C とが形成されている(図6参照)。フ
レーム40の天井梁42としては、長さの異なる短辺天井梁
42A および長辺天井梁42B の二種類が設けられ、フレー
ム40の床梁43としては、長さの異なる短辺床梁43A およ
び長辺床梁43B の二種類が設けられている。対向する長
辺天井梁42B の間には、図示しない、天井面材を支持す
るために天井小梁が架け渡され、また、対向する長辺床
梁43B の間には、図示しない、床を形成するパーチクル
ボード等の床面材を支持するために複数の根太が架け渡
されている。
【0015】一方、図2において、一点鎖線のハッチン
グで示される4個の大空間用建物ユニット20B は、図4
に示されるように、各々の一つの角隅部20D 同士が寄せ
合わされた状態で隣接配置されている。建物ユニット20
B は、通常の下階建物ユニット20A のフレーム40から柱
51が一本省略され、つまり、寄せ合わされた角隅部20D
の柱51が省略され、三本の柱51を有する略直方体状の大
空間用フレーム50を備えた大空間用建物ユニットとなっ
ている。これにより、4個の建物ユニット20B の中心部
分には、天井と床との間に柱51等の突出物が何ら存在し
ない広い大空間60が形成される。大空間用建物ユニット
20B の柱51、天井梁52および床梁53は、それぞれ接合部
材54を介して連結されている。なお、接合部材54として
は、柱51の柱頭側に配置される柱頭接合部材54A および
柱51の柱脚側に配置される柱脚接合部材54B が設けられ
ている。柱頭接合部材54A には、水平方向に隣接配置さ
れた建物ユニット20B の位置を決定するための位置決め
ピン54C と、隣接配置された建物ユニット20B,30A同士
を相互に連結するためのボルト・ナットからなる締結具
81が挿通される挿通孔54D とが形成されている(図6参
照)。
【0016】また、建物ユニット20B の柱51、天井梁52
および床梁53は、建物ユニット20A,,30A と同様に、そ
れぞれ接合部材54を介して連結されている。大空間用フ
レーム50の天井梁52としては、長さの異なる短辺天井梁
52A および長辺天井梁52B の二種類が設けられ、大空間
用フレーム50の床梁53としては、長さの異なる短辺床梁
53A および長辺床梁53B の二種類が設けられている。こ
のような柱51が省略され、かつ、寄せ合わされた角隅部
20D を間においたその両側の角隅部20C に配置される柱
51の間には、剛性を補うために補強梁70が架け渡されて
いる。
【0017】補強梁70は、大空間用建物ユニット20B の
柱51が省略された天井梁52A を補強するためのものであ
り、当該大空間用建物ユニット20B の短辺方向に沿って
延びる筒状部材である。この補強梁70は、角隅部20D の
両側の角隅部20C に配置される柱51を連結する長さ寸法
を有する長尺の部材となっている。
【0018】補強梁70は、図5に示されるように、断面
が細長い長方形状に形成されるとともに、継目のない長
尺部材で一体成形されている。補強梁70の下端側には、
空調機等の配管を挿通するための挿通孔71A が所定の間
隔をあけて複数形成されている。また、補強梁70には、
当該補強梁70の長手方向に沿って水平に延びるスリット
71B が複数設けられている。これらのスリット71B は、
大空間用建物ユニット20B の角隅部20D およびこの角隅
部20D の両側の角隅部20C に対応した位置にそれぞれ形
成されている。各スリット71B には、接続部材72が挿通
されるようになっている。
【0019】補強梁70の梁背Hは、図7に示されるよう
に、上階建物ユニット30A の床梁43A の上面から大空間
用建物ユニット20B の天井梁52A の下面までの間に納ま
る寸法となっている。ここで、補強梁70は、その上面が
床梁43A の上面から上方へ突出せず、その下面が天井梁
52A から下方へ突出しないので、床梁43A の上面に載置
される床面材は、他の建物ユニット30A の床面材と同一
高さレベルとなっているとともに、天井梁52A の下面に
設けられる天井面材は、他の建物ユニット20A の天井面
材と同一高さレベルとなっている。また、補強梁70の幅
寸法Wは、隣接する大空間用建物ユニット20B の間に形
成される隙間とほぼ同一となっている。これにより、補
強梁70の側面は、隣接する大空間用建物ユニット20B の
天井梁52A の側面と当接している。
【0020】図5に戻って、接続部材72は、平板材から
形成されたものである。接続部材72は、スリット71B に
挿通され、かつ、補強梁70の両側面から突出している。
この接続部材72は、補強梁70の両側の側壁の二点で支持
されている。接続部材72は、補強梁70に対して当該補強
梁70の幅方向に移動可能となっている。接続部材72に
は、図6に示されるように、大空間用建物ユニット20B
の柱頭接合部材54A の上面に設けられた複数の位置決め
ピン54C が挿通される複数の位置決め孔72A と、大空間
用建物ユニット20B およびこの大空間用建物ユニット20
Bの上に載置される上階建物ユニット30A とを相互に連
結する締結具81を挿通するための挿通孔72B とが形成さ
れている。ここで、接続部材72は、下階建物ユニット20
A および上階建物ユニット30A を相互に連結する通常の
シアプレートとなっている。この接続部材72の厚さ寸法
は、通常のシアプレートの厚さ寸法と同一となってい
る。
【0021】このような隣接配置された大空間用建物ユ
ニット20B の四本の天井梁52A は、隣接配置された上階
建物ユニット30A の四本の床梁43A とともに、上階建物
ユニット30A 側から、上階建物ユニット30A の柱脚接合
部材44B 、接続部材72、大空間用建物ユニット20B の柱
頭接合部材54A を貫通する締結具81により、相互に連結
されている。特に、四本の天井梁52A の寄せ集められた
部分は、補強梁70の中央部分、すなわち、角隅部20D の
上方部分において、四つの締結具81で接合され、強固に
一体化されている。なお、建物ユニット20B の角隅部20
D には、輸送治具である仮柱80が着脱可能に設けられ、
輸送時においては、床梁53A,53Bの連結部分である柱脚
接合部材54B と、天井梁52A,52Bの連結部分である柱頭
接合部材54A とが連結されるようになっている。
【0022】次に、柱51等の突出物が何ら存在しない広
い大空間60の形成手順を説明する。まず、工場で建物ユ
ニット20,30および補強梁70を製作した後、建築現場に
搬送する。建物ユニット20,30および補強梁70の製作の
際、搬送時の建物ユニット20B の変形を防止するため
に、角隅部20D に仮柱80を設けておく。そして、これら
の建物ユニット20B を、図8に示されるように、平面視
で隣接配置し、隣接する短辺天井梁52A の間に形成され
る隙間に補強梁70を挿入する。
【0023】この際、角隅部20D および角隅部20D の両
側の角隅部20C において、図6に示したように、隣接配
置された大空間用建物ユニット20B の位置決めピン54C
を接続部材72の位置決め孔72A に挿入することにより、
当該大空間用建物ユニット20B を位置決めする。
【0024】その後、図9に示されるように、上階建物
ユニット30A を大空間用建物ユニット20B の上に載置す
る。これにより、隣接する短辺床梁43A の間には、補強
梁70が配置される。そして、上階建物ユニット30A およ
び大空間用建物ユニット20B を締結具81で連結すること
により、上階建物ユニット30A 、大空間用建物ユニット
20B および補強梁72を一体化させる。この後、仮柱80を
取外すと、天井および床との間に柱51等の突出物が何ら
存在しない広い大空間60が形成される。
【0025】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果がある。すなわち、接続部材72を補強梁70の両側
の側壁の二点で支持し、補強梁70の側面を大空間用建物
ユニット20B の天井梁52A の側面に当接させているの
で、接合部材72の大空間用建物ユニット20B に接合され
る接合部分と補強梁70の側面との間の寸法が、板状の補
強梁を用いた場合よりも小さくなる。これにより、補強
梁70と接合部材72との接合部分を補強する必要がなくな
り、当該接合部分の構造を簡素化できる。また、筒状の
補強梁70の梁背および幅寸法を充分に確保しても、補強
梁70の内部が中空となっているので、補強梁70の重量の
増大を回避できる。
【0026】また、補強梁70の幅寸法Wを大空間用建物
ユニット20B の間の隙間とほぼ同一寸法にしたので、補
強梁70が大空間用建物ユニット20B 間の隙間に隙間なく
挿入されるようになり、補強梁70の両側に配置される天
井梁52A と補強梁70とが一体化され、剛性が高い大梁が
形成され、上階からの鉛直荷重による天井梁52A の変
形、いわゆる梁の転びが防止され、当該大空間用建物ユ
ニット20B に設けられる天井や床が撓みにくくなる。
【0027】さらに、一体成形された長尺の補強梁70と
したので、上階の床をパーチクルボードで形成するにあ
たり、補強梁70の両側に配置される床梁43A および補強
梁70の三部材のすべてにパーチクルボードを打ち付ける
ことにより、補強梁70および床梁43A の三部材がさらに
一体化され、一体化された大梁の剛性をさらに向上でき
る。
【0028】また、接続部材72を補強梁70の両側面から
突出した状態で設けたので、隣接する大空間用建物ユニ
ット20B 同士を接続部材72で連結する連結構造として、
通常の建物ユニット20A,30A同士を連結する連結構造と
同一のものが採用可能となり、通常の建物ユニット20
A,30Aの連結作業と同様に、大空間用建物ユニット20B
の連結作業が容易に行うことができる。
【0029】さらに、建物ユニット20A を連結する通常
のシアプレートを接続部材72として利用可能なので、従
来の建物ユニット20A,20Bの連結構造を何ら変更する必
要がなくなるうえ、補強梁70専用の接続部材72を別途製
造する必要がなくなり、建物ユニット20A,20Bおよび接
続部材72の製造効率が損なわれない。
【0030】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を
含み、以下に示すような変形などを含むものである。す
なわち、補強梁としては、継目のない長尺部材で一体成
形されたものに限らず、断面C字型に形成された一対の
長尺材を、互いの凹部を対向させた状態で接合する接合
型のものでもよい。この際、接合型の補強梁としては、
図10に示されるように、例えば、C字型に形成された
長尺材74の端部同士を接合した補強梁73A 、長尺材74同
士を互い違いに配置した状態で接合した補強梁73B 、長
尺材74と長尺材74よりも大きさが一回り小さい長尺材75
とを互い違いに配置した状態で接合した補強梁73C 、長
尺材74の端部同士を突き合わせた状態で、ジョイント材
76を介して接合された補強梁73D が採用できる。ジョイ
ント材76の配置位置は、任意であり、例えば、図10
(D)〜(G)に示されるように、長尺材74の上面およ
び下面、長尺材74の対向する内周面、長尺材74の上面お
よび下面側内周面、長尺材74の下面および上面側内周面
であってもよい。
【0031】また、補強梁としては、一つの角隅部20D
同士が寄せ合わされた状態で隣接配置された四つの大空
間用建物ユニット20B を補強するものに限らず、図11
に示されるように、長辺側が接するように配置されると
ともに、短辺側に建物ユニット20E が配置された二つの
大空間用建物ユニット20B を補強するものでもよい。さ
らに、接続部材としては、スリットに挿通され、補強梁
に当該補強梁に対して水平方向に移動可能に設けられた
ものに限らず、スリットに挿入された状態で補強梁に溶
接により固定されるものでもよく、補強梁の側面に固定
されたスチフナに支持されるものでもよい。
【0032】また、接続部材としては、一枚の金属板か
ら形成され、補強梁70の両側に配置される大空間用建物
ユニット20B の柱頭部のそれぞれに接続される接続部が
一体化されたものに限らず、図12に示されるように、
補強梁70の両側に配置される大空間用建物ユニット20B
の天井梁52A に接続部が左右別個に設けられた接合部材
72C でもよい。左右別個に設けられた接合部材72C を採
用する場合、当該接合部材72C は、図13に示されるよ
うに、一端が補強梁70の片側の側壁を貫通し、他端が補
強梁70の内側面に設けられた係止部材77の溝部77A に嵌
め込まれていることが望ましい。
【0033】
【発明の効果】本発明のユニット式建物によれば、次の
ような効果が得られる。すなわち、請求項1に記載のユ
ニット式建物によれば、接続部材を補強梁の両側の側壁
の二点で支持すると、補強梁の側面が大空間用建物ユニ
ットの天井梁の側面に近接しているので、接合部材の大
空間用建物ユニットに接合される接合部分と補強梁の側
面との間の寸法が、板状の補強梁を用いた場合よりも小
さくなる。これにより、補強梁と接合部材との接合部分
を補強する必要がなくなり、当該接合部分の構造を簡素
化できる。また、補強梁の梁背および幅寸法を充分に確
保しても、補強梁の内部が中空となっているので、補強
梁の重量の増大を回避できる。
【0034】また、請求項2に記載のユニット式建物に
よれば、このような補強梁の幅寸法を大空間用建物ユニ
ットの間に形成される隙間に応じた寸法に設定すれば、
補強梁が大空間用建物ユニット間の隙間に隙間なく挿入
されるようになり、補強梁の両側に配置される天井梁と
補強梁とが一体化され、剛性が高い大梁が形成され、上
階からの鉛直荷重による天井梁の変形、いわゆる梁の転
びが防止され、当該大空間用建物ユニットに設けられる
天井や床が撓みにくくなる。
【0035】さらに、請求項3に記載のユニット式建物
によれば、このような長尺の補強梁を採用すれば、例え
ば、上階の床をパーチクルボードで形成するにあたり、
補強梁の両側に配置される床梁および補強梁の三部材の
すべてにパーチクルボードを打ち付けることにより、補
強梁および床梁の三部材がさらに一体化され、一体化さ
れた大梁の剛性をさらに向上できる。
【0036】また、請求項4に記載のユニット式建物に
よれば、このような長尺の補強梁を採用すれば、例え
ば、上階の床をパーチクルボードで形成するにあたり、
補強梁の両側に配置される床梁および補強梁の三部材の
すべてにパーチクルボードを打ち付けることにより、補
強梁および床梁の三部材がさらに一体化され、一体化さ
れた大梁の剛性をさらに向上できる。
【0037】さらに、請求項5に記載のユニット式建物
によれば、このような接続部材72を補強梁の両側面から
突出して設けたので、隣接する大空間用建物ユニット同
士を接続部材で連結する連結構造として、通常の建物ユ
ニット同士を連結する連結構造と同一のものが採用可能
となり、通常の建物ユニットの連結作業と同様に、大空
間用建物ユニットの連結作業を容易に行うことができ
る。
【0038】また、請求項6に記載のユニット式建物に
よれば、建物ユニットを連結する通常のシアプレートを
接続部材として利用可能なので、従来の建物ユニットの
連結構造を何ら変更する必要がなくなるうえ、補強梁専
用の接続部材を別途製造する必要がなくなり、建物ユニ
ットおよび接続部材の製造効率が損なわれない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るユニット式建物を示
す全体斜視図である。
【図2】前記実施形態に係る一階部分の概略平面図であ
る。
【図3】前記実施形態に係る建物ユニットのフレームを
示す斜視図である。
【図4】前記実施形態に係る大空間用建物ユニットを示
す分解斜視図である。
【図5】前期実施形態に係る補強梁を示す分解斜視図で
ある。
【図6】前記実施形態に係る建物ユニットの接合部分を
示す分解斜視図である。
【図7】前記実施形態に係る建物ユニットの接合部分を
示す断面図である。
【図8】前記実施形態に係る大空間用建物ユニットの設
置方法を説明するための図である。
【図9】前記実施形態に係る建物ユニットの接合方法を
説明するための図である。
【図10】本発明の変形例を示す断面図である。
【図11】本発明の他の変形例を示す概略平面図であ
る。
【図12】本発明のさらに異なる変形例を示す平面図で
ある。
【図13】図12に示す変形例の要部を示す立面図であ
る。
【符号の説明】
10 ユニット式建物 20A,30A 建物ユニット 20B 大空間用建物ユニット 40 フレーム 41 柱 42 天井梁 43 床梁 50 大空間用フレーム 51 柱 52 天井梁 53 床梁 70,73A〜73G 補強梁 71B スリット 72 接続部材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】四隅の柱の上下端を天井梁および床梁で連
    結して直方体状に形成された通常のフレームから柱が一
    本省略された大空間用フレームを有する複数の大空間用
    建物ユニットを備え、これらの大空間用建物ユニットの
    前記柱が省略された角隅部を寄せ合わせた状態で、前記
    複数の大空間用建物ユニットが配置され、前記柱が省略
    された前記角隅部を補強する補強梁が前記大空間用建物
    ユニットの天井梁の側面間に設けられたユニット式建物
    であって、 前記補強梁として、筒状に形成され、前記大空間用建物
    ユニットの天井梁の側面に近接する側面を有する補強梁
    が設けられ、この補強梁の両側に配置された前記大空間
    用建物ユニットに接続される接続部材が設けられている
    ことを特徴とするユニット式建物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のユニット式建物におい
    て、前記補強梁は、断面形状が細長い長方形状に形成さ
    れていることを特徴とするユニット式建物。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載のユニット
    式建物において、前記補強梁は、断面C字型に形成され
    た一対の長尺材を、互いの凹部を対向させた状態で接合
    することにより形成されていることを特徴とするユニッ
    ト式建物。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2に記載のユニット
    式建物において、前記補強梁は、断面長方形状の一体成
    形された筒材から形成されていることを特徴とするユニ
    ット式建物。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれかに記載
    のユニット式建物において、前記補強梁は、前記大空間
    用建物ユニットの角隅部に応じた位置に形成されたスリ
    ットを有し、このスリットは、前記補強梁の長手方向に
    沿って延びるとともに、内部に前記接続部材が挿通さ
    れ、この接続部材は、前記補強梁の両側面から突出して
    いることを特徴とするユニット式建物。
  6. 【請求項6】請求項1ないし請求項5のいずれかに記載
    のユニット式建物において、前記接続部材は、建物ユニ
    ット同士を連結する通常のシアプレートをそのまま流用
    したものであることを特徴とするユニット式建物。
JP2000202247A 2000-07-04 2000-07-04 ユニット式建物 Expired - Lifetime JP4527852B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000202247A JP4527852B2 (ja) 2000-07-04 2000-07-04 ユニット式建物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000202247A JP4527852B2 (ja) 2000-07-04 2000-07-04 ユニット式建物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002021189A true JP2002021189A (ja) 2002-01-23
JP4527852B2 JP4527852B2 (ja) 2010-08-18

Family

ID=18699797

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000202247A Expired - Lifetime JP4527852B2 (ja) 2000-07-04 2000-07-04 ユニット式建物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4527852B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008240334A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Sekisui Chem Co Ltd 梁構造、建物ユニット、建物及び梁構造の施工方法
JP2009035990A (ja) * 2007-08-03 2009-02-19 Misawa Homes Co Ltd 補強梁、ユニット式建物及びユニット式建物の施工方法
US7501171B2 (en) 2004-06-25 2009-03-10 Taiyo Yuden Co., Ltd. Optical information recording medium
JP2010281164A (ja) * 2009-06-08 2010-12-16 Sekisui Chem Co Ltd ユニット建物

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05148907A (ja) * 1991-11-28 1993-06-15 Misawa Homes Co Ltd 住戸ユニツトからなる建築物
JPH09317021A (ja) * 1996-05-28 1997-12-09 Sekisui Chem Co Ltd ユニット建物とその施工方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05148907A (ja) * 1991-11-28 1993-06-15 Misawa Homes Co Ltd 住戸ユニツトからなる建築物
JPH09317021A (ja) * 1996-05-28 1997-12-09 Sekisui Chem Co Ltd ユニット建物とその施工方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7501171B2 (en) 2004-06-25 2009-03-10 Taiyo Yuden Co., Ltd. Optical information recording medium
JP2008240334A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Sekisui Chem Co Ltd 梁構造、建物ユニット、建物及び梁構造の施工方法
JP2009035990A (ja) * 2007-08-03 2009-02-19 Misawa Homes Co Ltd 補強梁、ユニット式建物及びユニット式建物の施工方法
JP2010281164A (ja) * 2009-06-08 2010-12-16 Sekisui Chem Co Ltd ユニット建物

Also Published As

Publication number Publication date
JP4527852B2 (ja) 2010-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002097722A (ja) ユニット式建物およびユニット式建物用コーナ補強材
JP4527852B2 (ja) ユニット式建物
JP5128313B2 (ja) ユニット式建物
JP3831545B2 (ja) ユニット式建物
JP3741596B2 (ja) ユニット式建物
JP4759240B2 (ja) 建物ユニットの連結構造
JP4717245B2 (ja) ユニット式建物およびユニット式建物用コーナ補強材
JP3893061B2 (ja) ユニット式建物
JP4801856B2 (ja) ユニット式建物
JP4749611B2 (ja) ユニット式建物およびその建築方法
JP3877421B2 (ja) 床パネル及び建物ユニット
JP4676609B2 (ja) ユニット式建物
JP5000881B2 (ja) ユニット式建物およびそのユニット式建物の施工方法
JP4700178B2 (ja) ユニット式建物
JP3995083B2 (ja) ユニット式建物
JP3780278B2 (ja) 補強梁及びユニット式建物
JP3707941B2 (ja) ユニット建物とその施工方法
JP4381631B2 (ja) ユニット式建物の小屋組構造
JP2001059275A (ja) 補強梁及びユニット式建物
JP2010163864A (ja) 建物ユニットの連結構造
JPH09235821A (ja) 外壁パネル
JP2001132108A (ja) ユニット建物
JP2003056067A (ja) ユニット式住宅
JPH11247331A (ja) 間仕切用壁パネルおよび壁構造
JPH07286367A (ja) ユニット式建物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070628

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070704

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070827

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20080108

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080131

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100309

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100507

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100601

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100604

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130611

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4527852

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

EXPY Cancellation because of completion of term