JP2002006661A - 定着部材 - Google Patents

定着部材

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JP2002006661A
JP2002006661A JP2000190455A JP2000190455A JP2002006661A JP 2002006661 A JP2002006661 A JP 2002006661A JP 2000190455 A JP2000190455 A JP 2000190455A JP 2000190455 A JP2000190455 A JP 2000190455A JP 2002006661 A JP2002006661 A JP 2002006661A
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fixing
roller
belt
fixing member
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JP2000190455A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Murata
紀之 村田
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Nitto Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nitto Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】定着性を良好に維持することの出来る定着部材
を提供することである。 【構成】この発明に係わる定着部材は、エンドレスの連
続表面を有する基材と、この基材の前記連続表面上に液
状シリコーンゴムをコーティングする事により設けられ
た弾性層とを具備し、この弾性層のろ波最大うねり(W
cm)が5μm以下で、及び/又は該弾性層の光沢度が
55以上であることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリ等において、記録媒体上の未定着トナ
ーを溶融圧着し、該記録媒体に定着させるための定着装
置に用いられる定着部材に関する。
【0002】
【従来の技術】近時の電子写真装置用の定着装置におい
ては、図7に概略的に示すように、定着ローラR1と加
熱兼テンションローラ(以下、単に「加熱ローラ」と略称
する。)R3間に定着部材としてのエンドレス状の定着
ベルトBを張設し、この定着ベルトBを介して下方より
押圧する加圧ローラR2を設けたベルト定着方式と、記
録媒体Dの予熱とを組み合わせた技術が開発されて、実
用に供されている。
【0003】このようなベルト定着方式を採用すること
により、予熱によりニップ部の温度を低く設定でき、熱
容量の小さい定着ベルトBを用いることで、ニップ部通
過時に定着ベルトBの温度を急速に冷却させ、ニップ部
出口での定着ベルトBと分離するトナーの凝集力を高め
ることで、定着ベルトBとトナーとの離型性を高めて、
オイルレス或いは微量のオイルしか塗布しない場合で
も、オフセットの無い鮮明な定着画像が得られることに
なる。この装置は、加熱ローラ方式では解決できなかっ
た離型性とオイルの塗布の問題を解決した定着装置とし
て知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなベルト定着
式の定着装置では、上述したように、定着部材としてエ
ンドレス状の定着ベルトが用いられることになる。この
定着ベルトとしては、例えばニッケル電鋳製のエンドレ
ス基体の外周面に、離型性を有する弾性層としてのシリ
コーンゴムを被覆したものが従来より用いられている。
【0005】ここで、エンドレス基体の外周面にシリコ
ーンゴムを被覆するために、従来では、エンドレス基体
の外周面にシリコーンゴムを例えばスプレー塗装する事
により形成する技術が採用されていた。しかしながら、
このようにスプレー塗装する事により形成されたシリコ
ーンゴム層は、その層厚を薄く設定することが出来るも
のの、基体の外周面に習った外周面となり、基体の外周
面が有するうねりが、そのままの形で、シリコーンゴム
層の外周面に現れることとなる。
【0006】ここで、このシリコーンゴム層の外周面
は、未定着トナー像が担持された未定着シート表面に直
接に接触するものであり、このシリコーンゴム層の外周
面のうねり等の表面状態が、定着性に悪影響を与える虞
があった。また、シリコーンゴム層を厚く形成させよう
とすると、スプレー塗装を繰り返し行わなければなら
ず、層厚にムラ等の発生する虞もあり、これも定着性に
悪影響を与える虞があり、同様に、改善が要望されてい
た。
【0007】この発明は、上述した事情に鑑みなされた
もので、この発明の主たる目的は、定着性を良好に維持
することの出来る定着部材を提供することである。
【0008】また、この発明の他の目的は、弾性層の外
周面のうねりを所定の範囲内に納めて、定着性を改善す
ることの出来る定着部材を提供することである。
【0009】また、この発明の別の目的は、弾性層の外
周面の光沢度を所定の範囲内に納めて、定着性を改善す
ることの出来る定着部材を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するため、この発明に係わる定着部材は、請
求項1の記載によれば、エンドレスの連続表面を有する
基材と、この基材の前記連続表面上に液状シリコーンゴ
ムをコーティングする事により設けられた弾性層とを具
備し、この弾性層のろ波最大うねり(Wcm)が5μm
以下であることを特徴としている。
【0011】また、この発明に係わる定着部材は、請求
項2の記載によれば、エンドレスの連続表面を有する基
材と、この基材の前記連続表面上に液状シリコーンゴム
をコーティングする事により設けられた弾性層とを具備
し、この弾性層の光沢度が55%以上であることを特徴
としている。
【0012】また、この発明に係わる定着部材は、請求
項3の記載によれば、エンドレスの連続表面を有する基
材と、この基材の前記連続表面上に液状シリコーンゴム
をコーティングする事により設けられた弾性層とを具備
し、この弾性層のろ波最大うねり(Wcm)が5μm以
下で、且つ、該弾性層の光沢度が55%以上であること
を特徴としている。
【0013】また、この発明に係わる定着部材は、請求
項4の記載によれば、前記基材は、エンドレスベルトで
あることを特徴としている。
【0014】また、この発明に係わる定着部材は、請求
項5の記載によれば、前記エンドレスベルトは、金属製
であることを特徴としている。
【0015】また、この発明に係わる定着部材は、請求
項6の記載によれば、前記金属製エンドレスベルトは、
ニッケル電鋳製であることを特徴としている。
【0016】また、この発明に係わる定着部材は、請求
項7の記載によれば、前記基材は、ローラであることを
特徴としている。
【0017】また、この発明に係わる定着部材は、請求
項8の記載によれば、前記ローラは金属製であることを
特徴としている。
【0018】
【発明を実施する形態】以下に、この発明に係わる定着
部材を、ベルト式定着装置に適用した一実施例の構成
を、添付図面を参照して以下に詳細に説明する。
【0019】{定着装置10の概略説明}先ず、図1に
示すように、この一実施例の定着装置10は、ハウジン
グ構造として、図示しない電子式画像形成装置、例え
ば、電子プリンタのフレームに固定されるハウジング
(図示せず)を備えている。
【0020】また、この定着装置10は、ローラ構成と
して、図示しないハウジングに固定軸線回りに回転自在
に軸支された定着ローラ12と、定着ローラ12の略下
方(具体的には、斜め下方)でこれに転接する状態で、
且つ、定着ローラ12の固定軸線と平行に設定された可
動軸線回りに回転自在に支持された加圧ローラ14と、
定着ローラ12の略上方に位置する状態で揺動レバー
(図示せず)に取付けられ、自身の中心軸線回りに回動
自在に支持された支持ローラ16とを備えて構成されて
いる。
【0021】また、この定着装置10は、支持ローラ1
6の内部に配設された、例えばハロゲンランプ等の加熱
源18と、定着ローラ12と支持ローラ16とに渡りエ
ンドレスに巻回された定着部材としての定着ベルト(熱
伝達ベルト)20とを更に備えている。即ち、この実施
例においては、支持ローラ16は、加熱源としてのハロ
ゲンランプ18が内蔵された加熱ローラとして機能して
いる。なお、以下の説明において、支持ローラ16は加
熱ローラとして説明する。
【0022】ここで、詳細は後述するが、定着ローラ1
2は弾性ローラとして構成され、一方、加圧ローラ14
は弾性ローラより硬いローラ上硬度を有するローラとし
て構成されている。
【0023】また、この定着装置10は、定着ベルト2
0の外表面にシリコーンオイルを塗布すると共に、この
定着ベルト20の外表面をクリーニングするためのオイ
ル塗布ローラ22を備え、このオイル塗布ローラ22に
はこれを定着ベルト20に直交する状態で圧接させて、
定着ベルト20に所定のテンションを付与させる付勢部
材(図示せず)が接続されている。
【0024】また、定着ローラ12と加圧ローラ14と
の間に形成されるニップ部(転接部)の図中右側(即
ち、記録媒体搬送方向に関して上流側に隣接する位置に
は、未定着トナーが上面に担持された未定着記録媒体
を、ニップ部に向けて案内するためのガイド板24が取
り付けられている。
【0025】ここで、このガイド板24は、ニップ部に
近づくにつれてその高さが高まるように図中左斜め上方
に傾斜した状態で取付けられている。そして、ガイド板
24の導出側端部、即ち、図中左上側の端部は、定着ロ
ーラ12と加圧ローラ14とのニップ部に対向した状態
に位置決めされている。
【0026】このように概略構成される定着装置10に
おいては、図示しない搬送機構を介してガイド板24上
に搬送されてきた未定着記録媒体Sは、未定着トナーが
付着していない下面をガイド板24に接触・支持される
と共に、定着ベルト20が巻かれた定着ローラ12と加
圧ローラ14との転接部(ニップ部)に向けて案内さ
れ、両者12、14の間を圧接された状態で挿通される
ことにより、記録媒体上の未定着トナーが熱圧着されて
記録媒体上に定着されるように設定されている。以下、
上述した種々の構成要素を順次個別に説明する。
【0027】{定着ローラ12の説明}上述した定着ロ
ーラ12は、ハウジングに図示しないベアリングを介し
て回転自在に軸支される芯金部12Aと、この芯金部1
2Aの外周に同軸に配設され、定着ベルト20が巻回さ
れるローラ本体12Bとを備えて構成され、ローラ外径
をこの一実施例では30.0mmに設定されている。こ
こで、この一実施例において、芯金部12Aは、直径2
2mmの鉄製シャフトから形成され、ローラ本体12B
は、芯金部12Aの外周に厚さ4mmで取り付けられた
シリコーンゴム耐熱弾性体(具体的には、ローラ上にて
JIS A硬度で15度)から形成されている。
【0028】{加圧ローラ14の説明}上述した加圧ロ
ーラ14は、ハウジングに回転自在に軸支される芯金部
14Aと、この芯金部14Aの外周に同軸に配設された
ローラ本体14Bとを備えて構成され、ローラ外径を3
0mmに設定されている。ここで、この一実施例におい
て、芯金部14Aは、内径20mm、外径27mmの鉄
製パイプから形成され、ローラ本体14Bは、芯金部1
4Aの外周に厚さ1.5mmで取り付けられたシリコー
ンゴム耐熱弾性体(具体的には、上述した定着ローラ1
2よりも硬めのローラ上にてJIS A硬度で25度の
もの)から形成されている。
【0029】{加熱ローラ16の説明}上述した加熱源
18を内蔵する加熱ローラ16は、この一実施例におい
ては、直径30mmで、肉厚1.5mmのアルミパイプ
芯金に、厚さ20μmのPTFEの被覆層をコーティン
グしたもので、両端の軸受け部には、耐熱樹脂のポリエ
ーテルエーテルケトン(PEEK)製の外径36mmの
カラー(図示せず)が挿入されており、これにより、定
着ベルト20の蛇行や片寄りを防止している。
【0030】この加熱ローラ16の内部には、加熱源1
8が内蔵されているが、この一実施例においては、この
加熱源18は、最大出力が1kWのハロゲンランプ18
から構成されている。
【0031】{定着ベルト20の説明}この発明の一実
施例に係わる定着ベルト20は、加熱ローラ16からの
熱を得て、未定着記録媒体S上の未定着トナーを定着温
度まで過剰な熱量を与えることなく定着できるように、
その定着ベルト20の1平方cm当たりの熱容量が、
0.002cal/℃乃至0.025cal/℃の範囲
内のものが好ましいものである。このため、この一実施
例においては、図2に示すように、定着ベルト20は、
内径が60mm、厚さが40μmのニッケル電鋳製の無
端状のベルト基体20Aと、このベルト基体20Aの外
周面(表層)に厚さ200μmでコーティングされたシ
リコーンゴムの耐熱弾性離型層(以下、単に弾性層と呼
ぶ。)20Bとを備えて構成されている。
【0032】ここで、この弾性層20Bは、以下に詳述
するように、この実施例においては、従来のようにスプ
レー塗装ではなく、ドクターブレードを用いてベルト基
体20A上に均一に塗布することにより形成したシリコ
ーンゴム層(以下、ドクターコート層と呼ぶ。)から構
成されている。
【0033】即ち、このドクターコート層の形成に際し
ては、図3に示すように、先ず、ベルト基体20Aを2
軸26A,26Bに弛みが無い状態で張設し、このベル
ト基体20Aの外周面上に、液状のシリコーンゴムSG
(KE1330:信越化学工業社製)を厚く塗り付け
る。
【0034】そして、ドクターブレード28を一方の軸
26Aの外周面に接触するベルト基体20Aの部分から
弾性層20Bの厚さ(200μm)を規定する所定の距
離だけ離間した状態で、一方の軸26Aと平行にセット
し、少なくとも一方の軸26A,26Bを回転駆動し
て、ベルト基体20Aをエンドレス走行させる。このベ
ルト基体20Aのエンドレス走行に伴い、厚く塗りつけ
られた液状のシリコーンゴムSGは、ドクターブレード
28との間を通過する際に、その厚さを制限され、弾性
層20Bの層厚(200μm)が正確に規定されること
になる。
【0035】尚、具体的には、この実施例においては、
ドクターブレード28の、軸方向に沿う長さ(換言すれ
ば、ベルト基体20Aの幅方向に沿う長さ)は、ベルト
基体20Aの全幅よりも長く設定されている。このた
め、ドクターブレード28をベルト基体20Aに対して
離間可能に支持し、塗布動作に際して、図示しない移動
機構を介して離間できるように構成されている。
【0036】即ち、このドクターブレード28は、最
初、ベルト基体20Aから、軸26Aの径方向外方に、
上述した所定距離だけ離間した位置に設定されており、
塗布動作が終了すると、径方向外方に更に離間するよう
に設定されている。
【0037】このように、ベルト基体20A上に厚く塗
り付けられたシリコーンゴムを、ドクターブレード28
を介して均一に塗り広げることにより、ベルト基体20
A上には、シリコーンゴム層が均一な厚さ(200μm)
で塗布(ドクターコート)されることになる。この後、
このようにシリコーンゴム層が外周面に均一な厚さで形
成されたベルト基体20Aを、図示しない焼成炉におい
て所定温度(例えば、150℃)で所定時間(例えば、
30分)だけ焼成させることにより、シリコーンゴム層
は架橋されて弾性層20Bとして構成されることとな
る。
【0038】このように、この実施例においては、定着
ベルト20はドクターコートした弾性層20Bを備えて
いるので、この弾性層20Bの外周面形状の「うねり
(ろ波最大うねり)」及び外周面の「光沢度」が、共
に、スプレー塗装した弾性層の場合と比較して共に向上
し、定着性に悪影響を与えないことが判明した。
【0039】以下に、弾性層20Bの「うねり」及び
「光沢度」の測定につき、ドクターコート層から形成す
る場合を実施例1乃至実施例5とし、スプレー塗装層か
ら形成する場合を比較例1乃至比較例5として、詳細に
説明する。
【0040】先ず、10本のニッケル電鋳製のベルト基
体を準備した。これら10本のベルト基体のうち、5本
を実施例用として用い、残りの5本を比較例用として用
いた。
【0041】{実施例1の説明}上述した弾性層20Bの
形成方法に従い、1本目のニッケル電鋳製のベルト基体
20Aの外周面上に、ドクターコート層から構成された
弾性層20Bを形成して、実施例1に係わる定着ベルト
20を製造した。
【0042】この実施例1に係わる定着ベルト20を、
上述した2軸26A,26Bに弛みの無い状態で張り渡
し、一方の軸26Aの外周面に密着している定着ベルト
20の部分の外周面のろ波最大うねり(Wcm)及び光
沢度を、表面粗さ形状測定器(サーフコム575A:東
京精密社製、但し、ピックアップとしてE−DT−S0
1Aを用い、測定子として0102501を用いた。)
及び光沢度計(VGS−1001DP;日本電色工業社
製)で、夫々測定した。
【0043】尚、ろ波最大うねり(Wcm)の測定に関
しては、JIS B0610に準拠した状態で、fh
(高域カットオフ)=0.8mm、L(基準長さ)=2
5mmにて測定し、光沢度の測定に関しては、JIS
Z8741に準拠した状態で、測定角度20度で測定し
た値である。
【0044】また、測定個所は、図4に示すように、上
述したドクターブレード28の図4の正面図における図
中右端に相当するベルト基体20Aの一端部を基準とし
て、ここから軸方向に沿って15mm〜40mmの範囲
を第1の測定範囲とし、65mm〜90mmの範囲を第
2の測定範囲とし、115〜140mmの範囲を第3の
測定範囲とし、165mm〜190mmの範囲を第4の
測定範囲とし、215mm〜240mmの範囲を第5の
測定範囲と規定した。
【0045】また、各測定範囲1〜5においては、円周
方向に沿って、塗装終了地点(即ち、ドクターブレード
28に対向するベルト基体20Aの位置)を基準とし
て、この基準点をA地点、ここから反時計方向に90度
だけ移動した地点をB地点、更に反時計方向に90度だ
け移動した地点をC地点、更に反時計方向に90度だけ
移動した地点をD地点として、合計4地点を順次規定し
た。
【0046】即ち、この測定においては、全部で20
(=5×4)個所の測定個所が規定され、各測定個所に
おいては、軸方向に沿って25mmの範囲で、うねり及
び光沢度を測定した。
【0047】この実施例1に係わる定着ベルト20の、
各測定範囲における全ての測定結果を、表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】{実施例2の説明}上述した弾性層20Bの
形成方法に従い、2本目のニッケル電鋳製のベルト基体
20Aの外周面上に、ドクターコート層から構成された
弾性層20Bを形成して、実施例2に係わる定着ベルト
20を製造した。
【0050】上述した実施例1と同様にして弾性層20
Bのうねり及び光沢度を測定し、各測定範囲における全
ての測定結果を、表2に示す。
【0051】
【表2】
【0052】{実施例3の説明}上述した弾性層20Bの
形成方法に従い、3本目のニッケル電鋳製のベルト基体
20Aの外周面上に、ドクターコート層から構成された
弾性層20Bを形成して、実施例3に係わる定着ベルト
20を製造した。
【0053】上述した実施例1と同様にして弾性層20
Bのうねり及び光沢度を測定し、各測定範囲における全
ての測定結果を、表3に示す。
【0054】
【表3】
【0055】{実施例4の説明}上述した弾性層20Bの
形成方法に従い、4本目のニッケル電鋳製のベルト基体
20Aの外周面上に、ドクターコート層から構成された
弾性層20Bを形成して、実施例4に係わる定着ベルト
20を製造した。
【0056】上述した実施例1と同様にして弾性層20
Bのうねり及び光沢度を測定し、各測定範囲における全
ての測定結果を、表4に示す。
【0057】
【表4】
【0058】{実施例5の説明}上述した弾性層20Bの
形成方法に従い、5本目のニッケル電鋳製のベルト基体
20Aの外周面上に、ドクターコート層から構成された
弾性層20Bを形成して、実施例5に係わる定着ベルト
20を製造した。
【0059】上述した実施例1と同様にして弾性層20
Bのうねり及び光沢度を測定し、各測定範囲における全
ての測定結果を、表5に示す。
【0060】
【表5】
【0061】{比較例1の説明}上述した実施例1の場合
と、弾性層をスプレー塗装層から構成することを除い
て、実質的に同様にして、6本目のベルト基体の外周面
上に弾性層を形成して、第1の比較例に係わる定着ベル
トを製造し、この弾性層のうねり及び光沢度を上述した
実施例1と同様に測定した。各測定範囲における測定結
果を、表6に示す。
【0062】
【表6】
【0063】{比較例2の説明}上述した比較例1に係わ
る弾性層の形成方法に従い、7本目のニッケル電鋳製の
ベルト基体20Aの外周面上に、スプレー塗装層から構
成された弾性層を形成して、比較例2に係わる定着ベル
ト20を製造した。
【0064】上述した実施例1と同様にして弾性層20
Bのうねり及び光沢度を測定し、各測定範囲における全
ての測定結果を、表7に示す。
【0065】
【表7】
【0066】{比較例3の説明}上述した比較例1に係わ
る弾性層の形成方法に従い、8本目のニッケル電鋳製の
ベルト基体20Aの外周面上に、スプレー塗装層から構
成された弾性層を形成して、比較例3に係わる定着ベル
ト20を製造した。
【0067】上述した実施例1と同様にして弾性層20
Bのうねり及び光沢度を測定し、各測定範囲における全
ての測定結果を、表8に示す。
【0068】
【表8】
【0069】{比較例4の説明}上述した比較例1に係わ
る弾性層の形成方法に従い、9本目のニッケル電鋳製の
ベルト基体20Aの外周面上に、スプレー塗装層から構
成された弾性層を形成して、比較例4に係わる定着ベル
ト20を製造した。
【0070】上述した実施例1と同様にして弾性層20
Bのうねり及び光沢度を測定し、各測定範囲における全
ての測定結果を、表9に示す。
【0071】
【表9】
【0072】{比較例5の説明}上述した比較例1に係わ
る弾性層の形成方法に従い、10本目のニッケル電鋳製
のベルト基体20Aの外周面上に、スプレー塗装層から
構成された弾性層を形成して、比較例4に係わる定着ベ
ルト20を製造した。
【0073】上述した実施例1と同様にして弾性層20
Bのうねり及び光沢度を測定し、各測定範囲における全
ての測定結果を、表10に示す。
【0074】
【表10】
【0075】以上の測定結果に基づき、第1乃至第5の
実施例及び第1乃至第5の比較例の各々における各測定
範囲におけるうねり及び光沢度の夫々の平均値を算出
し、夫々の算出結果を表11及び表12に示すととも
に、図5及び図6にグラフとして示す。
【0076】
【表11】
【0077】
【表12】
【0078】この表11に基づき作成された図5から明
らかなように、ドクターコート層から構成される実施例
1乃至5に係わる弾性層20Bは、そのうねりが5(W
cm)以下の範囲にあるのに対して、スプレー塗装層か
ら構成される比較例1乃至5に係わる弾性層は、そのう
ねりが8(Wcm)以上の範囲にあることが判明した。
即ち、この実施例1乃至5に係わる弾性層20Bを用い
ることにより、うねりが所定範囲以下に収められ、この
弾性層20Bを有する定着ベルト20を定着装置に備え
て、定着動作に供することにより、良好な定着性を達成
することができることになる。
【0079】一方、上述した表12に基づき作成された
図6から明らかなように、ドクターコート層から構成さ
れる実施例1乃至5に係わる弾性層20Bは、その光沢
度が55以上の範囲にあるのに対して、スプレー塗装層
から構成される比較例1乃至5に係わる弾性層は、その
光沢度が53以下の範囲にあることが判明した。即ち、
この実施例1に係わる弾性層20Bを用いることによ
り、光沢度が所定範囲以上に収められ、この弾性層20
Bを有する定着ベルト20を定着装置に備えて、定着動
作に供することにより、良好な定着性を達成することが
できることになる。
【0080】勿論、この実施例においては、弾性層20
Bのうねりが5(Wcm)以下の範囲にあり、且つ、光
沢度が55以上の範囲にあるので、良好な定着性を確実
に達成することができるものである。
【0081】
【他の実施例の説明】この発明は、上述した実施例の構
成に限定されることなく、この発明の要旨を逸脱しない
範囲で種々変形可能であることは言うまでもない。
【0082】例えば、上述した実施例においては、定着
部材として定着ベルトに適用される場合につき説明した
が、この発明は、このような構成に限定されることな
く、例えば、定着ローラに適用されることは言うまでも
ない。即ち、上述した実施例におけるベルト基体に対応
する構成要素として、金属製のローラを採用することに
より、定着ローラに適用することができることになる。
【0083】この場合、金属製のローラの外周面に、上
述した実施例の場合と同様にして、ドクターブレード2
8を用いて液状シリコーンゴムを均一に塗布することに
より、上述した実施例と同様の効果を奏することができ
るものである。
【0084】また、上述した実施例においては、ベルト
基体としてニッケル電鋳製の金属ベルトを用いるように
説明したが、この発明は、このような構成に限定される
ことなく、例えば、導電性を有するポリイミド等の合成
樹脂製のベルト基材を用いることができることは言うま
でもない。
【0085】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、定着性を良好に維持することの出来る定着部材が提
供されることになる。
【0086】また、この発明によれば、弾性層の外周面
のうねりを所定の範囲内に納めて、定着性を改善するこ
との出来る定着部材が提供されることになる。
【0087】また、この発明によれば、弾性層の外周面
の光沢度を所定の範囲内に納めて、定着性を改善するこ
との出来る定着部材が提供されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる定着装置の一実施例の構成を
概略的に示す正面図である。
【図2】図1に示す定着装置に用いられる定着ベルトを
取出して示す正面図である。
【図3】図2に示す定着ベルトを製造するに際して、ベ
ルト基体上に弾性層を形成させる装置を概略的に示す正
面図である。
【図4】弾性層のうねり及び光沢度を測定する測定個所
を示す正面図及び側面図である。
【図5】弾性層のうねりを、ドクターコート層から形成
される場合(実施例1乃至5)と、スプレー塗装層から
形成される場合(比較例1乃至5)とで夫々測定した結
果を、比較して示す線図である。
【図6】弾性層の光沢度を、ドクターコート層から形成
される場合(実施例1乃至5)と、スプレー塗装層から
形成される場合(比較例1乃至5)とで夫々測定した結
果を、比較して示す線図である。
【図7】従来のベルト式の定着装置の構成を概略的に示
す図である。
【符号の説明】
10 定着装置 12 定着ローラ 12A 芯金部 12B ローラ本体 14 加圧ローラ 14A 芯金部 14B ローラ本体 14C 軸部 16 加熱ローラ 18 加熱源(ハロゲンランプ) 20 定着ベルト 20A ベルト基体 20B 弾性層 22 オイル塗布ローラ 24 ガイド板 26A;26B 軸 28 ドクターブレード SG 液状シリコーンゴム

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンドレスの連続表面を有する基材と、 この基材の前記連続表面上に液状シリコーンゴムをコー
    ティングする事により設けられた弾性層とを具備し、 この弾性層のろ波最大うねり(Wcm)が5μm以下で
    あることを特徴とする定着部材。
  2. 【請求項2】エンドレスの連続表面を有する基材と、 この基材の前記連続表面上に液状シリコーンゴムをコー
    ティングする事により設けられた弾性層とを具備し、 この弾性層の光沢度が55%以上であることを特徴とす
    る定着部材。
  3. 【請求項3】エンドレスの連続表面を有する基材と、 この基材の前記連続表面上に液状シリコーンゴムをコー
    ティングする事により設けられた弾性層とを具備し、 この弾性層のろ波最大うねり(Wcm)が5μm以下
    で、且つ、該弾性層の光沢度が55%以上であることを
    特徴とする定着部材。
  4. 【請求項4】前記基材は、エンドレスベルトであること
    を特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の定着
    部材。
  5. 【請求項5】前記エンドレスベルトは、金属製であるこ
    とを特徴とする請求項4に記載の定着部材。
  6. 【請求項6】前記金属製エンドレスベルトは、ニッケル
    電鋳製であることを特徴とする請求項5に記載の定着部
    材。
  7. 【請求項7】前記基材は、ローラであることを特徴とす
    る請求項1乃至3の何れか1項に記載の定着部材。
  8. 【請求項8】前記ローラは金属製であることを特徴とす
    る請求項7に記載の定着部材。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007086228A (ja) * 2005-09-20 2007-04-05 Fuji Xerox Co Ltd 定着方法、並びに、これを用いた定着装置及び画像形成装置
JP2007322471A (ja) * 2006-05-30 2007-12-13 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着ベルト、定着装置及び画像形成装置
CN110727190A (zh) * 2018-07-17 2020-01-24 富士施乐株式会社 定影构件及其制造方法、定影装置、及图像形成装置

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