JP2001518890A - Hivインテグラーゼの阻害剤としてのキノリン誘導体 - Google Patents

Hivインテグラーゼの阻害剤としてのキノリン誘導体

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、式(I)に対応するキノリン誘導体に関する。この式において、Ra、RbおよびRcは、互いに同一または異なっており、それ自体同一または異なっている、各環の任意の位置を占める、一つまたは複数の置換基を表しており、これら一つまたは複数の置換基は、−(CH2)n-Yまたは-CH=CH-Y基(ここでYはハロゲン原子)、-OH、-OR、-COH、-COR、-COOH、COOR、-COH、-COR、-CONH2、-CON(Rx,Ry)、-CH=NOH、-CO-CH=NOH、-NH2、-N(Rx,Ry)、-NO2、-PO(OR)2、-SH2、-SR、-SO2R、-SO2NHR、CN、またはZ(Rc)(ここでRは、炭素原子1〜8個のアルキル基、またはアリール基または複素環基を表し、RxおよびRyは、同一または異なっており、炭素原子1〜5個のアルキル基を表し、Zはアリール基または複素環基を表し、nは0または1〜5の整数である)の各基の中から選ばれ、Rbはさらに水素原子を表してもよく、かつ、Yが-RcにおいてCOOHまたは-COOR基を表す場合、Zは、もしそれがアリール基を表すならば、少なくとも3個の置換基を有するか、またはキノリン核がトリ置換され、Xはエチレン二重結合を表すか、または-(CH2)n(ここでnは1〜5の整数)、-CH(Rd)-CH(Re)(ここでRdおよびReは、同一または異なっており、水素、ハロゲン原子、水酸基またはエポキシ基を表す)、または-(CH2)n'-O-C(O)-(CH2)m-、-(CH2)n'-C(O)-O-(CH2)m-、-(CH2)n'-O−(CH2)m-、-(CH2)n'-N(Q)-(CH2)m-または-(CH2)n'-S(O)t-(CH2)m-(ここでn'は0〜8の整数、mは0〜8の整数、tは0または1または2の整数、かつQは水素原子、またはアルキル基またはアリール基である)から選ばれる基である。本発明はこれら誘導体の薬理学上許容される塩類、それらのジアステレオアイソマー形態およびエナンチオマー形態にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】 HIVインテグラーゼの阻害剤としてのキノリン誘導体 本発明は、特に、ヒト免疫不全ウイルスのインテグラーゼを阻害する特性を持 ったキノリン誘導体に関する。 また本発明は、これら誘導体の合成方法およびそれらの生物学的適用に関する 。 ウイルスの複製には、感染した細胞の染色体中にHIVの遺伝子DNAを組み 込むことがどうしても必要である。宿主の染色体中にウイルスのDNAを組み込 ませる働きをするウイルス酵素がインテグラーゼである。したがって、インテグ ラーゼ阻害剤は必然的に、HIVによる感染を阻止する働きをするはずであり、 場合によっては有望な特効薬となる可能性がある。HIVの複製を条件づける3 種類のウイルス酵素、すなわち逆転写酵素、プロテアーゼ、インテグラーゼのう ち、インテグラーゼは治療薬の標的としてもっとも有力である。短時間に進化す るウイルスに、現在有効に対抗できる唯一の方法であると思われる多重治療の現 状において、組み込み酵素(インテグラーゼ)の阻害剤の獲得は不可欠な課題と なっている。 世界中のさまざまな研究グループがインテグラーゼ 阻害剤の開発を行っており、これら分子の中には、ケルセタジェン(quercetagen ine)のような生体外阻害活性を有するものもある。その他、カフェー酸のフェニ ルエチルエステル、コサレーン(cosalane)、5,8-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキ ノン、ククルミン(cucurmine)、1,10-フェナントロリン、プリマキン(primaq uine)、クロロキン、ポドフィロトキシンまたはビス・没食子エステルといった いくつかの誘導体のように、期待される活性を有する化合物がある。しかし、こ れらさまざまな生成物の活性は生体外でしか報告されていないものであり、生体 内での活性は明らかになっていない。 最近、キナ酸のビス・カフェー酸エステルが生体内で活性であるという報告が されたが、これはあらかじめ薬剤とウイルスを接触させる手順をとったものであ る。 この分野における専門家はキノリン誘導体の研究に取り組むようになり、生体 外と同様生体内でも抗インテグラーゼ特性があること、またこの特性はまったく 無害であることを明らかにした。 したがって、本発明は、とりわけ、生体外および生体内でHIVのインテグラ ーゼ活性を阻止することができる、新たなキノリン誘導体の提供を対象としてい る。 同様に、本発明は、産業レベルにおいて容易に実施 できる、これら誘導体の合成方法を対象とする。 さらに本発明は、薬品の製造にこれら誘導体の抗インテグラーゼ特性を有効利 用することを対象とする。 本発明による誘導体は、一般式Iに対応するキノリン誘導体、これら誘導体の 薬理学上許容される塩類、それらのジアステレオアイソマー形態およびエナンチ オマー形態であることを特徴とする。 この式において、 − Ra、RbおよびRcは、互いに同一または異なっており、各環の任意の位置を 占め、それ自体同一または異なっている一つまたは複数の置換基を表しており、 これら一つまたは複数の置換基は、-(CH2)n-Yまたは-CH=CH-Y基(ここでYはハロ ゲン原子)、-OH、-OR、-COH、-COR、-COOH、COOR、-COH、-COR、-CONH2、-CON( Rx,Ry)、-CH=NOH、-CO-CH=NOH、-NH2、-N(Rx,Ry)、-NO2、-PO(OR)2、SH2、-SR 、-SO2R、-SO2NHR、CN、またはZ(Rc)(ここでRは、炭素原子1〜8個のアルキル基 、またはアリール基または複素環基を表し、RxおよびRyは、同一または異なって おり、炭素原子1〜5個のア ルキル基を表し、Zはアリール基または複素環基を表し、nは0または1〜5の整数 である)の各基から選ばれ、 Rbはさらに水素原子を表してもよく、 かつ、Yが-Rcにおいて(またはRcが)-COOHまたは-COOR基を表すこともできる 。この場合、Zは、もしそれがアリール基を表すならば、少なくとも3個の置換基 を有するか、またはキノリン核がトリ置換(すなわち3つの位置で置換)されて いる、 − Xはエチレン二重結合を表すか、または-(CH2)n(ここでnは1〜5の整数) 、-CH(Rd)-CH(Re)(ここでRdおよびReは、同一または異なっており、水素原子、 ハロゲン原子、水酸基またはエポキシ基を表す)、または-(CH2)n'-O-C(O)-(CH2 )m-、-(CH2)n'-C(O)-O-(CH2)m-、-(CH2)n'-O-(CH2)m-、-(CH2)n'-N(Q)-(CH2)m- または-(CH2)n'-S(O)t-(CH2)m-(ここでn'は0〜8の整数、mは0〜8の整数、tは0 または1または2の整数、かつQは水素原子、またはアルキル基またはアリール基 である)から選ばれる基を表す。 Yは、-OH、-OR、-COH、-COR、-COOH、COOR、-COH、-COR、-CONH2、-CON(Rx,Ry )、-CH=NOH、-CO-CH=NOH、-NH2、-N(Rx,Ry)、-NO2、-PO(OR)2、SH2、-SR、-SO2 R、-SO2NHR、CN、またはZ(Rc)であってもよい。 「アリール基」とは、フェニル基またはナフチル基である。「複素環」は、N 、Sまたは0から選ばれる1、 2、3または4個のヘテロ原子を含む5または6個の元素を有する環を意味する。「 ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素または、トリハロゲノメチル、特にトリクロ ロメチル基を意味する。「アルキル」は、他の詳細な説明がなければ、炭素原子 1〜5個の基を意味する。 本発明による誘導体の好ましい族系統(family)は、少なくとも一つのエチレン 二重結合を有している。 これは特に、Raおよび/またはXがエチレン系の不飽和基を表す誘導体である 。 この族系統の好ましい基において、Xはエチレン二重結合を表し、Raは-CH=CH- COOH、-CH=CH-COOR、-CH=CH-COH、-CH=CH-COR、-CH=CH-CONH2、-CON(Rx,Ry)お よび-CH=CH-Z(Rc)から選ばれる基を表す。 この族系統の別の基では、Xは-CH(Rd)-CH(Re)-または-(CH2)n-基を表し、Raは 、上記の基と関連して与えられた一定の意義を持つ。 さらに別の基では、Xはエチレン二重結合を表し、Raは、-OH、-COOHまたは薬 理学上許容される塩から選ばれる基、または-CNである。 この基のこれら物質は以下の式を有する。 この式で、 − Raは、-OH、-COOH基または薬理学上許容される塩から選ばれる少なくとも 一つの置換基、または-CN,好ましくは2個の置換基(そのうちの一つは-OH基で あり、他方は上記意義の一つを示す)を表し、 − Rcは、2または3個の置換基-OHを表す。 本発明の別の好ましい族系統では、キノリン誘導体はエチレン二重結合を含ま ない。 この族系統の好ましい基は、Raが-(CH2)n-Y基を表し、Xが-CH(Rd)-CH(Re)ま たは-(CH2)n-である誘導体で構成されている。 この族系統のもう一つの好ましい基では、Xはヘテロ原子を有している。これ は特に、Xが、-(CH2)n'-O-C(O)-(CH2)m-、-(CH2)n'-C(O)-O-(CH2)m-、-(CH2)n' 、-O-(CH2)m-、-(CH2)n'-N(Q)-(CH2)m-、または-(CH2)n'-S(O)t−(CH2)m(ここ でn'は0〜8の整数、mは0〜8の整数、tは0、1または2の整数、Qは水素原子、アル キル基またはアリール基を表す)から選ばれる基であるような物質である。 本発明の特に有利な物質は、2-[2-[(3,4-ジヒドロキシフェニル)エテニル]]キ ノリン、8-ヒドロキシ-2-[2-[(3,4-ジヒドロキシフェニル)エテニル]]キノリン 、8-ヒドロキシ-2-[2-[(3,4-ジヒドロキシフェニル)エテニル]]7-キノリンカル ボン酸、8-ヒドロキシ-2-[2-[(3,4-ジヒドロキシフェニル)エテニル7-キノリン カルボン酸のナトリウム塩、7-シアノ-8-ヒドロキシ-2-[2-[(3,4-ジヒドロキシ フェニル)エテニル]]キノリン、8-ヒドロキシ-2-[2-[(3,4,5-トリヒドロキシフ ェニル)エテニル]]7-キノリンカルボン酸、および2-[2-[(3,4-ジヒドロキシフェ ニル)エテニル]]5,7-キノリンジカルボン酸を含む。 本発明は、また、上記で定義した誘導体の合成方法も対象とする。 本方法は、以下の2つの工程を含むことを特徴とする。 − 式IIIのキノリンと、適切な阻害基を有する式IVの芳香族またはヘテロ 芳香族誘導体との反応 (これらの式において、AおよびBは、上記で定義したようなX基を生成すること のできる反応基を表し、Ra、Rb、RcおよびZは、式Iに関連した一定の意義を示 すが、結果として障害(blocking)基すなわち保護基を有 する) − 保護基の除去 本発明の実施態様により、Xがヘテロ原子を表さないキノリン誘導体を得るた めに、 − 式Vのキナルジンと、適切な障害基を有する式VIの芳香族またはヘテロ芳 香族誘導体との間で、パーキン型縮合を行う、(これらの式において、さまざまな置換基は、式Iに関連した一定の意義を持つ が、結果として障害基を含む)、 − 保護基を除去する。 ピリジン・水の混合物中で、およそ2時間〜3日間、還流を行う。 たとえば、式IIに対応する誘導体を調製するには、Raが、-OH基または-COOH基 、またはオキシム、かつ好ましくは2個の置換基(一つは-OH基、もう一つは上記 の意義の一つを有する)の中から選ばれる少なくとも一つの置換基を表すような 式Vのキナルジンと、式VIIのアセトキシベンザルデヒドとを反応させるのが有 利 である。 (ここでRcは、保護基によってブロックされた少なくとも二つの-OH基を表す。 ) 縮合工程で、式IにおいてXで表される二重結合を含んだキノリン誘導体を形 成し、もし希望するのであれば、従来の技術に従って処理を行って、所望の置換 基RdおよびReを導入してもよい。 障害基を加水分解により除去する。 本発明のもう一つの実施態様により、Xがヘテロ原子を含むキノリン誘導体を 得るために、式VIIIのキナルジン誘導体(ここで、Wは、-NH2、-NH(Q)、-OH、-PO3H2、-Cl、-Br、-CO2Hまたは-CHOを表 し、Qは水素原子、アルキル 基またはアリール基を表す。) または、式IXのキナルジン誘導体 (ここで、Waは、-Cl、-Br、-NH2、-OHまたは-NH(Q)(Qは水素原子、またはアル キル基またはアリール基を表す)を表し、Wbは-Hを表す) を活用する。 さらに特別に、以下の各々の反応を行う。 − W=OHの式VIIIのキナルジン誘導体と、式X:Z(Rc)(CH2)nCOClとの反応、 反応を以下の図に示す。 この反応は、ピリジン媒質において行うのが有利である。 − -CH(Wa,b)基が-CH2-NH2を表す式IXのキナルジ ン誘導体と、式 XI:OHC(CH2)nZ(Rc)の誘導体との反応、 反応を以下の図に示す。 この反応は、酢酸媒質において、NaBH2CNの存在下に行うのが有利である。 − -CH(Wa,Bb)基が、-CH2Br基を表す式IXのキナルジン誘導体と、式XII:Na S(CH2)Z(Rc)誘導体との、ジクロロメタンの存在下に有利に行われる反応。結合 反応の後に過ヨウ化ナトリウムとの反応が続き、対応するスルホキシドが得られ る。望ましくは、スルホキシドとKHSO5を反応させることで、対応するスルホン が得られる。反応を以下の図に示す。 これらの合成で出発物質として使用するキナルジン誘導体は市販されており、 または当業者にとっては合成により容易に得ることができるものである。 したがって、たとえば、Wが-NH2を表す式VIIIの誘導体は、以下の工程を含む 方法により得ることができる。 − デーブナー・ミラー(Doebner-Miller)反応による、酸性媒質(たとえば 6NのHCl)における処理および加熱によって、芳香族アミン(1)アルデヒド(2)と の縮合、 − ジクロロメタン媒質における、メタクロロ過安息香酸(mcpba)によるキナ ルジン(3)の酸化を、室温でおよそ14時間行い、N-オキサイド(4)を得る。 − クロロホルム媒質において、塩化トシル(TsCl)によるN-オキサイド(4) の活性化を、室温でおよそ3 時間行い、その後アンモニア水で処理をして、2-アミノキノリン(5)を得る。 この方法を以下の図で例証する。 WがClを表す式VIIIの誘導体を得るには、キノリン(3)を次亜塩素酸ナトリウム と反応させる。こうして2-ヒドロキシキノリン誘導体(6)を得る。これをオキシ 塩化燐により処理することで、2-クロロキノリン(7)を得る。 この方法を以下の図で例証する。 Wが-COOHを表す式VIIIの誘導体を得るには、以下の工程を含む方法を行うのが 有利である。 − アミン(1)とアルデヒド(8)との、酸性媒質(たとえば、HCl 6N)における 加熱による縮合。キナルジン(9)を得る、 − 二酸化セレニウムによるメチルの酸化(たとえば、ジオキサン媒質におい て加熱する)により、アルデヒド(10)を得る。さらに条件を整えて、酸(11)を得 る。別の方法としては、酢酸媒質において、シアノ水素化ホウ素(cyanoborohydr ure)によりアルデヒドの還元アミノ化を行って、アミノメチルキノリン(12)を得 る。 この方法を以下の図に例証した。 これらの式において、各置換基は上記のように定義される。 Xが-CH(Wa,Wb)基を表し、Wa=BrおよびWb=Hである式VIIIのキノリン誘導体を 得るには、キナルジンメチル(methyle de quinaldine)(9)の臭素化を、たとえば N-ブロムスクシンイミド(NBS)を使って行う。これにより有利に化合物(13)を得 ることができる。 この反応を以下の図により例証した。 本発明の各誘導体の生物学的特性を調べたところ、HIVのインテグラーゼお よび酵素EcoRIに対する、生体外における、阻害活性が明らかになった。さらに 、生体内で行った実験では、HIVの複製に対する阻害効果が証明され、HIV 複製の後期に対しては効果のないことが分かった。これらの結果は、毒性調査で これら誘導体がまったく無害であることが明らかになったことから、尚更、この ウイルスによる感染治療に対して非常に有望であることを保証するものである。 したがって、本発明は、薬理学上許容される担持体と共に、上記で定義したよ うな、少なくとも一つの誘導体の有効量を含むことを特徴とする、薬理学組成物 を対象とする。 これら組成物は、他の抗HIV薬剤、特に逆転写酵素および/またはプロテア ーゼに対して阻止効果のある薬剤と共に使用するのが有利である。 薬量および服用方法は、用いられる治療法が1回、2回または3回かにより、調 整を行う。 同様に、本発明は、上記で定義した誘導体を、特に、ウイルス感染に関するメ カニズムの研究に用いる生物学的試薬として使用することを対象とする。 本発明のその他の特徴および利点は、式XII の誘導体合成に関する、 およびこの式に対応する誘導体の、抗ウイルス特性の研究に関する下記の実施例 中において示している。 I 本発明の誘導体の合成 実施例1:2-[2-[(3,4-ジヒドロキシフェニル)エテニル]]キノリン(I、R1=R2 =R3=R4=H) 第1工程:2-[(3,4-ジアセトキシフェニル)エテニル]キノリンの調製。 無水酢酸10ml中の、キナルジン(0.90g、6.3mmol)と3,4-ジアセトキシベンザ ルデヒド(1.15g、7.0mmol)との混合物を12時間還流する。20℃に冷却した後、 反応混合物を減圧下に濃縮し、残滓を混合物(シクロヘキサン/酢酸エチル:50/ 50)により溶出するシリカカラム上でクロマトグラフィーにかけ、2-[(3,4-ジア セトキシフェニル)エテニル]キノリン2.08g(95%)を得る。これはその他の精 製は行わず、次の工程で使用する。 第2工程:2-[(3,4-ジヒドロキシフェニル)エテニル ]キノリンの調製。 ピリジン(20ml)中の、先の(工程1)エステル(2.00g、5.76mmol)溶液に、 水8mlを加える。3時間還流した後、混合物を20℃に戻して、ジクロロメタン20ml を加える。各相を分離して、ジクロロメタンで水相を抽出する。集めた有機相を 硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で濃縮して、黄色の固体を得る。これをイ ソプロパノールから再結晶化する(1.51g、96%)。 融点246-251℃ IR(KBr、cm-1)n3536、1602 実施例2:8-ヒドロキシ-2-[2-[(3,4-ジヒドロキシフェニル)エテニル]]キノリ ン(I、R1=H、R2=OH、R3=H、R4=H) 第1工程:8-アセトキシ-2-[(3,4-ジアセトキシフェニル)エテニル]キノリンの 調製。 8-ヒドロキシキナルジン(2.23g、14mmol)と3,4-ジアセトキシベンズアルデ ヒド(2.6g、12mmol)を無 水酢酸30ml中で混合し、12時間還流する。20℃に冷却した後、反応混合物を減圧 下で濃縮し、エーテルに戻し濾過する。固体残滓をエーテルで数回洗浄して、8- アセトキシ-2-[(3.4-ジアセトキシフェニル)エテニル]キノリン3.5g(61%)を 得る。その他の精製を行わず、これを次の工程で使用する。 第2工程:8-ヒドロキシ-2-[(3,4-ジヒドロキシフェニル)エテニル]キノリンの 調製。 ピリジン(10ml)中の、先の(段階1)エステル(1.40g、3.4mmol)溶液に、 水5mlを加える。3時間還流した後、混合物を20℃に戻し、水30mlで希釈する。こ こで反応混合物を20℃で放置する。12時間後、得られた結晶を濾過し、水、エタ ノール次いでエーテルで洗浄する。キシレンから再結晶化させた後、黄色の結晶 0.6g(63%)を得る。 融点232-235℃ IR(KBr,cm-1)n3410、1589。 実施例3:8-ヒドロキシ-2-[2-[(3,4-ジヒドロキシフェニル)エテニル]]7-キノ リンカルボン酸(I、R1=CO2H、R2=OH、R3=H、R4=H) 8-ヒドロキシ-7-キナルジンカルボン酸(1.20g、6mmol)と3,4-ジアセトキシ ベンズアルデヒド(1.8g、8mmol)を無水酢酸(15ml)中に混合し、12時間還流 する。 8-ヒドロキシ-7-キナルジンカルボン酸を、J.Chem.Engineering data,1969 ,14,388-391のMeekらの方法に従って操作して合成する。 20℃に冷却した後、反応混合物を圧力下に濃縮する。得られた残滓をピリジン (20ml)中に溶解し、水8mlを添加する。3時間還流した後、混合物を20℃に戻し 、水20mlで希釈する。混合物をジクロロメタンで抽出し、有機相を取り除いて、 水相を20℃で放置する。12時間後、得られた結晶を濾過して、水、エタノール次 いでエーテルで洗浄し、真空下で乾燥して、鮮やかな赤色の結晶を0.96g(50% )得る。 融点≧300℃ IR(KBr,cm-3)n3091,1667,1589 実施例4:8-ヒドロキシ-2-[2-[(3,4-ジヒドロキシフェニル)エテニル]]7-キノ リンカルボン酸ナトリウム塩(I、R1=CO2Na、R2=OH、R3=H、R4=H) 酸(I、R1=CO2H、R2=OH、R3=H)(0.1g、0.3mmol)を、窒素雰囲気下に維持され ている0.1M苛性ソーダ溶液に分量毎に添加する。次いで混合物を凍結乾燥(-40 〜+40℃)し、灰茶色をした固体のナトリウム塩(定量)0.11gを得る。 IR(KBr,cm-1)n 3436、1598、1561。 実施例5:7-シアノ-8-ヒドロキシ-2-[2-[(3.4-ジヒドロキシフェニル)エテニ ル]]キノリン(I、R1=CN、R2=OH、R3=H、R4=H) 第1工程:8-ヒドロキシ-7-キナルジンカルバルデヒドのオキシムの調製。 酢酸(20ml)中の8-ヒドロキシ-7-キナルジンカルバルデヒド(1g、53mmol) の溶液に、塩酸ヒドロキシルアミン0.73g(10mmol)、次いで酢酸ナトリウム0.8 7g(0.01mmol)を順次添加する。8-ヒドロキシ-7-キナルジンカルバルデヒドを 、J.Heterocycl.Chem.,1967,4,131-2,Przystalらによる方法に従って合成 する。 混合物を100℃で1時間加熱し、次いで減圧下で濃縮する。残滓を水20mlで戻し 、ジクロロメタンで抽出する。有機相を集め、MgSO4上で乾燥して濃縮し、黄色 固体の所望のオキシム0.7gを得る(65%)。 融点=171-175℃ IR(KBr,cm-1)n 3200-2800、1643、1614、1563。 NMRのスペクトルを分析したところ、シン/アンチの二つの異性体の存在が明 らかになった。優勢異性体だけを以下に記載する。 第2工程:7-シアノ-8-アセトキシ-2-[(3,4-ジアセ トキシフェニル)エテニル]キノリンの調製。 無水酢酸10ml中の、8-ヒドロキシ-7-キナルジンカルバルデヒドのオキシム(0 .60g、2.9mmol)と3,4-ジアセトキシベンザルデヒド(0.78g、3.4mmol)との混 合物を12時間還流する。20℃に冷却した後、反応混合物を減圧下で濃縮する。得 られた残滓を、混合物(シクロヘキサン/酢酸エチル:50/50)により溶出するシ リカカラム上でクロマトグラフィにかけ、淡黄色の固体0.77g(62%)を得る。 IR(KBr,cm-1)n2941,2223,1782,1600,1504 第3工程:7-シアノ-8-ヒドロキシ-2-[(3,4-ジヒドロキシフェニル)エテニル] キノリンの調製。 ピリジン(10ml)中の、先の(工程2)トリエステル(0.60g、1.4mmol)溶液 に、水5mlを加える。3時間還流した後、混合物を20℃に戻し、水20mlで希釈する 。各相を分離して水相をジクロロメタンで抽出する。集めた有機相を硫酸マグネ シウム上で乾燥し、減圧下で濃縮して黄色固体を得、これをイソプロパノール中 で再結晶化する(0.3g、71%)。 融点239-244℃ IR(KBr,cm-1)n3411,2194,1603,1554 実施例6:8-ヒドロキシ-2-[2-[(3,4,5-トリヒドロキシフェニル)エテニル]]7- キノリンカルボン酸(I,R1=CO2H、R2=R3=OH、R4=H) 無水酢酸7ml中の、8-ヒドロキシキナルジンカルボン酸(0.23g、1.13mmol)と 3,4,5-トリアセトキシベンズアルデヒド(0.32g、1.16mmol)との混合物を48時 間還流する。20℃に冷却した後、反応混合物を減圧下に濃縮する。得られた残滓 をピリジン(7ml)中に溶解し、水3mlを添加する。3時間の還流後、混合物を20 ℃に戻し、水20mlで希釈する。混合物をジクロロメタンで抽出し、有機相を除去 して、水相を20℃で放置する。12時間後、得られた結晶を濾過し、水、エタノー ル、次いでエーテルで洗浄した後、真空下で乾燥して、鮮やかな赤色の結晶0.15 g(40%)を得る。 融点≧300℃ IR(KBr,cm-1)n 3600-2400,1630,1585 実施例7:2-[2-[(3,4,-ジヒドロキシフェニル)エテニル]]5,7-キノリンジカル ボン酸(R1=R4=CO2H、R2=R3=H) 第1工程:2-メチル-5,7-キノリンジカルボン酸の調製。 6N塩酸60ml中の、5-アミノ-1,3-ベンゼンジカルボン酸(5.3g、29mmol)溶液 を還流する。クロトンアル デヒド2.6ml(32mmol)を、1滴ずつ1時間かけて添加し、1時間加熱を続ける。20 ℃に冷却した後、混合物をエーテルで抽出する。有機相を除去し、水相を30%水 酸化アンモニウム溶液で塩基化する。沈殿物を濾過し、水次いでエーテルで洗浄 した後、真空下で乾燥して、2-メチル-5,7-キノリンジカルボン酸2.5g(収率:3 7%)を得る。 第2工程:2-[2-[(3,4-ジヒドロキシフェニル)エテニル]]5,7-キノリンジカル ボン酸の調製。 無水酢酸10ml中の、2-メチル-5,7-キノリンジカルボン酸(0.60g、2.6mmol) と3,4-ジアセトキシベンズアルデヒド(0.71g、3.1mmol)との混合物を48時間還 流する。20℃に冷却した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残滓をピリジン(10 ml)中に戻す。この混合物を還流した後、水3mlを加える。3時間還流して、混合 物を20℃に戻し、25mlの酢酸水溶液を添加する。混合物をジクロロメタンで抽出 する。有機相を集め、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で濃縮して、赤色の 固体を得、これをイソプロパノールで再結晶化する。 II−本発明による誘導体の、HIV−1インテグラーゼに対する抗ウイルス特 性の研究 以下に、次の化合物の抗インテグラーゼおよび抗ウイルス活性を、例として記 載する。 − 化合物(1):8-ヒドロキシ-2-[2-[(3,4-ジヒドロキシフェニル)エテニル]] 7-キノリンカルボン酸(R1=CO2H、R2=OH、R3=R4=H) − 化合物(2):8-ヒドロキシ-2-[2-[(3,4-ジヒドロキシフェニル)エテニル]] 7-キノリンカルボン酸ナトリウム塩(R1=CO2Na、R2=OH、R3=R4=H) − 化合物(3):8-ヒドロキシ-2-[2-[(3,4,5-トリヒドロキシフェニル)エテニ ル]]7-キノリンカルボン酸(R1=CO2H、R2=R3=OH、R4=H) − 化合物(7):2-[2-[(3,4-ジヒドロキシフェニル)エテニル]]5,7-キノリン カルボン酸(R1=R4=COOH、R2=R3=H) 実施例1:HIV−1インテグラーゼの生体外での活性阻止 HIV−1のインテグラーゼ活性は、以下の3種類のテストで測定する。 1 − 蛋白質の内部核溶解(endonucleolytique)活性を、5'末端に放射線標識 した、21対の塩基のオリ ゴヌクレオチド二重鎖(二重ストランドstrand)上でテストする。インテグラー ゼの活性は、3'末端でのジヌクレオチドの脱離反応によって現れる。 2 − 鎖の転移テストは、3'末端ジヌクレオチドが除かれているウイルスD NAの末端をまねた、21対の塩基のオリゴヌクレオチド二重鎖を使って行う。蛋 白質の活性は、このオリゴヌクレオチドの、相同のオリゴヌクレオチド内への共 有挿入により示される。 3 − 分解(disintegration)テストは、組み込まれたウイルスDNA構造 をまねた基質(substrate)を使って行い、インテグラーゼによって切除されたD NAの量を計測する。この最後のテストは、蛋白質の触媒活性だけを数量化する もので、DNA上へのその固定活性テストは省かれる。 本発明による化合物(1)および(3)は、HIV−1インテグラーゼの3種類の活性 を阻止する。分解を阻止することから、それが触媒活性阻害剤であることを暗示 している。それぞれの化合物に対する3種類のテストにおける阻害の度合いを比 較すると、化合物(1)および(3)は、インテグラーゼのその基質上への固定を妨害 しないことが分かった。表Iは、本発明による化合物の阻害活性を示している。 阻害は、HIV−1のインテグラーゼ活性を50%妨げるために必要な濃度で表さ れている。 表I:本発明の化合物(1)および化合物(3)による、HIV−1インテグラー ゼの生体外活性の阻害。 注意事項:遊離酸1のナトリウム塩である化合物(2)は、生体外での活性テスト と同じ抗インテグラーゼ活性を有している。化合物(2)は、10mMの水に可溶であ るが、化合物1はDMSOに可溶である。 実施例2:制限酵素EcoRIの阻止 HIV−1インテグラーゼの触媒部位は、制限酵素EcoRIの触媒部位に極めて近 い場所にある。したがって、2つの蛋白質を一度に阻止する化合物は、インテグ ラーゼの触媒阻害剤ということになる。 本発明による化合物(1)は、酵素EcoRIによる線状プラスミドの切断を阻止する 。テストは次の方法で行う。プラスミドpSP65を線状にし、その5'末端を、ポリ ヌクレオチドキナーゼにより放射性標識する。線状になったプラスミドを、酵素 EcoRI0.1単位の存在下に4時間インキュベートする。酵素が活性になると、アガ ロース1.2%ゲル上に切断物質が出現する。 本発明による化合物(1)の存在下では、EcoRIによる切断が著しく阻害される。 したがって、この化合物は 、蛋白質の触媒活性の阻害剤である。 実施例3:化合物(1)による逆転写の阻害欠如 本発明による化合物の、インテグラーゼに対する特異性を、HIV−1の逆転 写酵素に対する活性テストによって評価する。このテストは次の方法で行う。C EM細胞(既成リンパ球系)の培養で生き残ったウイルス粒子を、毎分3万回転 の遠心分離機によって濃縮する。これらウイルス粒子を、非イオン洗浄剤の中で 溶解し、それらの逆転写活性を、マトリックスpolyrC上でハイブリッド合成した プライマーオリゴ(dG)から形成した基質上でテストする。放射性標識をしたヌ クレオチドdGの存在下では、転写活性は、トリクロロ酢酸中で沈殿性であっても よい標識ポリヌクレオチドの形成で示される。ジデオキシヌクレオチドddGが、 酸沈殿性形成を阻害することが確認された。 化合物(1)の存在下では、マトリックスpolyrCの逆転写の阻害はまったく観測 されなかった。この結果から、化合物(1)の、ウイルス性インテグラーゼに対す る優れた選択性が読み取れる。 実施例4:ヒト免疫不全ウイルスの複製阻害 活性テストは、既成のリンパ球系細胞、CEM細胞を、感染性ウイルス粒子を 含んでいる感染させた生残細胞に接触させるものである。テストは次の方法で行 う。胎児の子牛の血清10%を補ったRPMI媒質中で、懸濁状で培養したCEM 細胞を、0.5の感染倍数で、生残ウイルスによって感染させる。感染の2時間後、 細胞をRPMI媒質と共に2度洗浄して、生残ウイルス粒子を除去する。最後に 、本発明による化合物を含むRPMI媒質の中に細胞を戻す。ウイルス仕込物を 、72時間培養した後に評価を行う。ウイルス仕込物は次の2通りの方法で計量す る。 1)ウイルス蛋白質p24の量をテストELISAにより測定する。 2)感染性ウイルスの仕込物を、HeLaβ-galCD4+細胞の感染により評価する( パラグラフ4を参照)。 化合物の毒性を、細胞のミトコンドリアデヒドロゲナーゼによる、MTTのホ ルマザンへの生体内変化テストでテストする。 2つの活性テストでは、本発明による化合物(1)は、HIV−1によるCEM細 胞の感染に対して防御効果を有している。この防御効果は、ウイルス粒子産生阻 止が、HeLaβ-galテストでは、4μMの50%の有効性で、テストp24では28μMの50 %の有効性で示される。MTTテストによれば、化合物(1)は、CEM細胞に対 して、テストした最大濃度、100μMで毒性がない。 化合物(2)は、CEM細胞の感染の際、ELISAp24テストで計測される、ウ イルス粒子の産生を阻止する。この化合物もまた、100μMまでのMTTテスト によれば、毒性を持たない。 これらの結果を表IIに要約した。 遊離酸(1)のナトリウム塩に相当する化合物(2)は、72時間のCEM細胞中での 複製阻止によって計測して、同じ抗ウイルス効果を示した。 実施例5:化合物(1)による、HIV−1複製の後期阻止欠如 本発明による化合物を、HIV−1の複製後期に対してテストした。テストは 以下の通りである。HIV−1のウイルスDNAを組み込んだACH2細胞を使用 する。この細胞はウイルス性蛋白質を表出(express)せず、したがってTNF で活性化されない限りウイルスを産生しない。細胞をTNFの存在下に置くと、 細胞は組み込まれたプロウイルスからHIVウイルスを表出する。活性化の24時 間後に、ウイルス粒子の産生を検出する。生残ウイルス仕込物をELISA p24 テストにより計量する。 ACH2細胞を、100μMまでの化合物(1)濃度で処理した場合、24時間のウイ ルス粒子産生に対して、なんら有意な効果を検出しなかった。50μM以上になる と、わずかな阻害を観察したが、100μMで阻害濃度50%に達しない。 表II:化合物(1)の抗ウイルス効果 表III:化合物(7)の抗ウイルス効果 a 全抗ウイルス効果 b 後期に対する効果 i 生体内変化による毒性 j 比色テスト k ELISAテスト 結論として、例に挙げた各化合物は、行った3種類のテストにおいて、HIV −1インテグラーゼの生体外活性を選択的に阻害する。モデルとして用いた細胞 内で100μMまでの細胞毒性を持たない化合物1は、複製サイクルの早期段階と競 合しながら、HIV複製を阻止する。生体外での逆転写に対する効果が欠如して いることから、恐らくこの段階は、感染した細胞のゲノム内への、ウイルスゲノ ムの組み込み段階と思われる。
【手続補正書】特許法第184条の4第4項 【提出日】平成10年11月30日(1998.11.30) 【補正内容】 特許請求の範囲 1.一般式Iで示されるキノリン誘導体、それらの薬理学上許容される塩類、ジ アステレオアイソマー形態またはエナンチオマー形態 式中、Ra、RbおよびRcは、互いに同一もしくは異なり、(Raに関しては 少なくとも2つの置換基を表し、それらのうちの1つは、他の1つまたは複数の 置換基がフッ素を表す場合は、−OH基であり)、互いに同一もしくは異なる1 または複数の置換基を表し、該1または複数の置換基は環上の任意の位置を占め 、−(CH2n−Y基または−CH=CH−Y基(ここでYはハロゲン原子)、 −OH、−OR、−COH、−COR、−COOH、−COOR、−COH、− COR、−CONH2、−CON(Rx,Ry)、−CH=NOH、−CO−C H=NOH、−NH2、−N(Rx,Ry)、−NO2、−PO(OR)2、−S H2、−SR、−SO2R、−SO2NHR、−CNまたは基Z(Rc) (ここ でRは炭素数1〜8のアルキ ル基、またはアリール基もしくは複素環基を表し、RxおよびRyは、互いに同 一もしくは異なり、炭素数1〜5のアルキル基を表し、Zはアリール基もしくは 複素環基を表し、nは0または1〜5の整数を表す)から選ばれ、 Rbはさらに水素原子であってもよく、 かつRcにおいてYが−COOH基または−COOR基であるとき、Zは、こ れがアリール基を表す場合は、少なくとも3個の置換基を含むか、またはキノリ ン環がトリ置換され、 Xはエチレン二重結合であるかまたは−(CH2n−基(ここでnは1〜5の 整数)または−CH(Rd)−CH(Re)−基(ここでRdおよびReは、互 いに同一もしくは異なり、水素原子、ハロゲン原子、水酸基またはエポキシ基で ある)、または−(CH2n'−O−C(O)−(CH2m−、−(CH2n'− C(O)−O−(CH2m−、−(CH2n'−O−(CH2m−、−(CH2n '−N(Q)−(CH2m−または−(CH2n'−S(O)、−(CH2m− (ここでn’は0または1〜8の整数、mは0または1〜8の整数、tは0、1 または2、およびQは水素原子、アルキル基またはアリール基である。)である 。 2.該誘導体が少なくとも1つのエチレン二重結合を 含み、かつ特にRaおよび/またはXがエチレン性不飽和基である請求項1記載 の誘導体。 3.Xがエチレン二重結合であるか、または−CH(Rd)−CH(Re)−基 または−(CH2n−基であり、Raが−CH=CH−COOH、−CH=CH −COOR、−CH=CH−COH、−CH=CH−COR、−CH=CH−C ONH2、−CON(Rx,Ry)および−CH=CH−Z(Rc)から選ばれ た基である請求項2記載の誘導体。 4.Xがエチレン二重結合で、Ra置換基が−OH、−COOHまたはその薬学 学上許容される塩から選ばれ、または−CNであり、特に (Raは2つの置換基を表し、一方は−OH基で他方は上記意義の1つを表し、 Rcは2または3の−OH置換基を表す)を有する請求項2記載の誘導体。 5.誘導体がエチレン二重結合を含まず、特にRaが −(CH2n−Y基を表し、Xが−CH(Rd)−CH(Re)−または−(C H2n−基であるか、または−(CH2)n'−O−C(O)−(CH2m−、− (CH2n'−C(O)−O−(CH2m−、−(CH2n'−O−(CH2m− 、−(CH2n'−N(Q)−(CH2m、−または−(CH2n'−S(O)t −(CH2m−であり、n、Y、Rd、Re、n’、m、tおよびQは請求項1 定義したものと同じである、請求項1記載の誘導体。 6.誘導体が8−ヒドロキシ−2−[2−[(3,4−ジヒドロキシフェニル) エテニル]]7−キノリンカルボン酸またはそのナトリウム塩であるキノリン誘 導体。 【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年3月9日(1999.3.9) 【補正内容】 特許請求の範囲 1.一般式Iで示されるキノリン誘導体、それらの薬理学上許容される塩類、ジ アステレオアイソマー形態またはエナンチオマー形態 式中、RbおよびRcは、互いに同一もしくは異なり、互いに同一もしくは異な る1または複数の置換基を表し、該1または複数の置換基は環上の任意の位置を 占め、−(CH2n−Y基または−CH=CH−Y基(ここでYはハロゲン原子 )、−OH、−OR、−COH、−COR、−COOH、−COOR、−CON H2、−CON(Rx,Ry)、−CH=NOH、−CO−CH=NOH、−N H2、−N(Rx,Ry)、−NO2、−PO(OR)2、−SH2、−SR、−S O2R、−SO2NHR、−CNまたは基Z(Rc)(ここでRは炭素数1〜8の アルキル基、またはアリール基もしくは複素環基を表し、RxおよびRyは、互 いに同一もしくは異なり、炭素数1〜5のアルキル基を表し、Zはアリール基も しくは複素環基を表し、 nは0または1〜5の整数を表す)から選ばれ、 Rbはさらに水素原子であってもよく、 かつRcにおいてYが−COOH基または−COOR基であるとき、Zは、こ れがアリール基を表す場合は、少なくとも3個の置換基を含むか、またはキノリ ン環がトリ置換され、Yが−CHO基であるとき、Rcは−(CH2n−Y基( n=1〜5)であり、 Raは同一もしくは異なる少なくとも2つの置換基を表し、RbおよびRcに 与えられた意義を有し(ただしRa=ハロゲン、アルコキシ、−CNまたは−N O2を除く)、 Xはエチレン二重結合であるかまたは−(CH2n−基(ここでnは1〜5の 整数)または−CH(Rd)−CH(Re)−基(ここでRdおよびReは、互 いに同一もしくは異なり、水素原子、ハロゲン原子、水酸基またはエポキシ基で ある)、または−(CH2n'−O−C(O)−(CH2m−、−(CH2n'− C(O)−O−(CH2m−、−(CH2n'−O−(CH2m、−、−(CH2 n'−N(Q)−(CH2m−または−(CH2n'−S(O)t−(CH2m− (ここでn’は0または1〜8の整数、mは0または1〜8の整数、tは0、1 または2、およびQは水素原子、アルキル基またはアリール基である。)である 。 2.該誘導体が少なくとも1つのエチレン二重結合を含み、かつ特にRaおよび /またはXがエチレン性不飽和基である請求項1記載の誘導体。 3.Xがエチレン二重結合であるか、または−CH(Rd)−CH(Re)−基 または−(CH2n−基であり、Raが−CH=CH−COOH、−CH=CH −COOR、−CH=CH−COH、−CH=CH−COR、−CH=CH−C ONH2、−CON(Rx,Ry)および−CH=CH−Z(Rc)から選ばれ た基である請求項2記載の誘導体。 4.Xがエチレン二重結合で、Ra置換基が−OH、−COOHまたはその薬学 学上許容される塩から選ばれ、特に (Raは2つの置換基を表し、一方は−OH基で他方は上記意義の1つを表し、 Rcは2または3の−OH置換基を表す)を有する請求項2記載の誘導体。 5.誘導体がエチレン二重結合を含まず、特にRaが−(CH2n−Y基を表し 、Xが−CH(Rd)−CH(Re)−または−(CH2n−基であるか、また は−(CH2n'−O−C(O)−(CH2m−、−(CH2n'−C(O)−O −(CH2m、−、−(CH2)n'−O−(CH2m、−、−(CH2n'−N( Q)−(CH2m、−または−(CH2n'−S(O)t−(CH2m、−であり 、n、Y、Rd、Re、n’、m、tおよびQは請求項1定義したものと同じで ある、請求項1記載の誘導体。 6.誘導体が8−ヒドロキシ−2−[2−[(3,4−ジヒドロキシフェニル) エテニル]]7−キノリンカルボン酸またはそのナトリウム塩であるキノリン誘 導体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デスマール ディディエ フランス国 フレネ リュ ロジェ サロ ングロ 2 (72)発明者 ムスカデ ジャン フランソワ フランス国 パリー リュ テーヌ 38 (72)発明者 シブラ フレデリック フランス国 パリー リュ サーント イ ゾール 8 (72)発明者 オクレール クリスチャン フランス国 パリー アヴニュー パルマ ンティエ 22

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 一般式Iに対応していることを特徴とするキノリン誘導体、これら誘導体の 薬理学上許容される塩類、それらのジアステレオアイソマー形態およびエナンチ オマー形態 この式において、 − Ra、RbおよびRc、互いに同一または異なっており、それ自体同一または異 なっている、各環の任意の位置を占める一つまたは複数の置換基を表しており、 これら一つまたは複数の置換基は、-(CH2)n-Yまたは-CH=CH-Y基(ここでYはハロ ゲン原子)、-OH、-OR、-COH、-COR、-COOH、-COOR、-COH、-COR、-CONH2、-CON (Rx,Ry)、-CH=NOH、-CO-CH=NOH、-NH2、-N(Rx,Ry)、-NO2、-PO(OR)2-SH2、-SR、 -SO2R、-SO2NHR、CN、またはZ(Rc)(ここでRは、炭素原子1〜8個のアルキル基、 またはアリール基または複素環基を表し、RxおよびRyは、同一または異なってお り、炭素原子1〜5個のアルキル基、Zはアリール基または複素環基を表し、nは0 または1〜5の整数である)の各基から選ばれ、 Rbはさらに水素原子を表してもよく、 かつ、Rcにおいて、Yが-COOHまたは-COOR基を表す場合、Zは、それがアリール 基を表すならば、少なくとも3個の置換基を有するか、またはキノリン核が3つ の位置で置換され、 − Xはエチレン二重結合であるか、または-(CH2)n(ここでnは1〜5の整数) 、-CH(Rd)-CH(Re)(ここでRdおよびReは、同一または異なっており、水素原子、 ハロゲン原子、水酸基またはエポキシ基を表す)、または-(CH2)n'-O-C(O)-(CH2 )m-、-(CH2)n'-C(O)-O-(CH2)m-、-(CH2)n'-O-(CH2)m-、-(CH2)n'-N(Q)-(CH2)m- または-(CH2)n'-S(O)t-(CH2)m-(ここでn'は0〜8の整数、mは0〜8の整数、tは0 または1または2の整数、かつQは水素原子、またはアルキル基またはアリール基 である)から選ばれる基である。 2. 少なくとも一つのエチレン二重結合を有していること、かつ、特にRaおよび /またはXはエチレン系の不飽和基を表すことを特徴とする、請求項1記載の誘導 体。 3. Xは、エチレン二重結合、または-CH(Rd)-CH(Re)-、または-(CH2)n-を表し、 Raは、-CH=CH-COOH、-CH=CH-COOR、-CH=CH-COH、-CH=CH-COR、-CH=CH-CONH2、-C ON(Rx,Ry)および-CH=CH-Z(Rc)から選ばれる基である、請求項2記載の誘導体。 4. Xはエチレン二重結合を表し、Raは、-OH、-COOHまたは薬理学上許容される 塩から選ばれる基、または-CNであり、特に式II (ここで、−Raは、-OH、-COOHまたは薬理学上許容される塩から選ばれる少なく とも一つの置換基、または-CN、好ましくは、二つの置換基(そのうちの一つは- OH基、他方は上記した意義の一つを示す)を表し、 − Rcは2つまたは3つの置換基-OHを表す) を示すことを特徴とする、請求項2記載の誘導体。 5. エチレン二重結合を含まず、特に、Raは-(CH2)n-Y基を表し、Xは-CH(Rd)-CH (Re)-または-(CH2)n-であり、またはヘテロ原子を含み、かつ-(CH2)n'-O-C(O)-( CH2)m-、-(CH2)n'-C(O)-O−(CH2)m-、-(CH2)n'、-O-(CH2)m-、-(CH2)n'-N(Q)-(C H2)m-、または-(CH2)n'-S(O)t-(CH2)m-の各基のうちの一つに対応しており、 n、Y、Rd、Re、n'、m、tおよびQは請求項1で定義したものであることを特徴とす る、請求項1記載の誘導体。 6. 2-[2-[(3,4-ジヒドロキシフェニル)エテニル]]キノリン、8-ヒドロキシ-2-[ 2-[(3,4-ジヒドロキシフェニル)エテニル]]キノリン、8-ヒドロキシ-2-[2-[(3,4 -ジヒドロキシフェニル)エテニル]]7-キノリンカルボン酸、8-ヒドロキシ-2-[2- [(3,4-ジヒドロキシフェニル)エテニル7-キノリンカルボン酸のナトリウム塩、7 -シアノ-8-ヒドロキシ-2-[2-[(3,4-ジヒドロキシフェニル)エテニル]]キノリン 、8-ヒドロキシ-2-[2-[(3,4,5-トリヒドロキシフェニル)エテニル]]7-キノリン カルボン酸、および2-[2-[(3,4-ジヒドロキシフェニル)エテニル]]5,7-キノリン ジカルボン酸であることを特徴とする、キノリンの誘導体。 7. − 式IIIのキノリンと、適切な障害基を有している式IVの芳香族またはヘ テロ芳香族誘導体との反応、 (これら二つの式の中で、AおよびBは、上記で定義したような、X基を生成させ ることのできる反応基を表 し、Ra,Rb、RcおよびZは、式Iに関して与えられた意義を持つが、結果として 障害基を有する)、および − 保護基の除去 の工程を有するすることを特徴とする、請求項1記載の誘導体の合成方法。 8. Xがヘテロ原子を表さないような式Iの誘導体を調製するために、 − 式Vのキナルジンと、適切な障害基を有する式VIの芳香族またはヘテロ芳 香族とを反応させる、(これらの式において、さまざまな置換基は、式Iに関連して与えられた意義を 有するが、結果的に障害基を伴う)、および − 障害基を除去する 工程を有することを特徴とする、請求項7記載の方法。 9. 請求項4記載の式IIの誘導体を調製するために、 式V(ここでRaは、-OH、-COOH基から選ばれる少なくとも一つの置換基、また はオキシム、好ましくは二つの置換基(一つは-OH基であり、もう一つは前記意 義の一つを示す)を表す)のキナルジンを、式VII (ここで、Rcは、保護基により阻止された少なくとも2つの-OH基を表す) のアセトキシベザルデヒドと反応させる、 工程を有することを特徴とする、請求項8記載の方法。 10.Xがヘテロ原子を有するようなキノリン誘導体を調製するために、キナルジ ン誘導体として、式VIII (ここで、Wは、-NH2、-NH(Q)、-OH、-PO3H2、-Cl、-Br、-CO2Hまたは-CHOを表 し、Qは水素原子、アルキル 基またはアリール基を表す) の誘導体、 または式IX (ここで、Waは-Cl、-Br、-NH2、-OHまたは-NH(Q)(Qは水素原子またはアルキル またはアリール基を表す) を表し、Wb-Hを表す) のキナルジン誘導体を使用することを特徴とする、請求項7記載の方法。 11. − W=OHの式VIIIのキナルジン誘導体と、式X:Z(Rc)(CH2)nCOClの誘導 体との反応 − -CH(Wa,Wb)が-CH2-NH2を表す式IXのキナルジン誘導体と、式 XI:OHC(CH2)nZ(Rc)の誘導体との反応、 − -CH(Wa、Wb)基が-CH2Br基を表す式IXのキナルジン誘導体と、式 XII:NaS(CH2)nZ(Rc)との反応、 を含み、 この反応の後に、過ヨウ素酸ナトリウムとの反応が続き、対応するスルホキシ ドを得、かつ、望ましくは スルホキシドとKHSO5とを反応させ、対応するスルホンを得る工程を含むことを 特徴とする、請求項10記載の方法。 12.薬理学上許容される担持体と共に、請求項1〜6のいずれか1項に定義された ような少なくとも一つの誘導体の有効量を含むことを特徴とする、薬理学組成物 。 13.請求項1〜6のいずれか1項記載の誘導体の、生物学的試薬としての使用。
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