JP2001342317A - 塩化ビニリデン系共重合体ラテックス - Google Patents

塩化ビニリデン系共重合体ラテックス

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JP2001342317A
JP2001342317A JP2000161681A JP2000161681A JP2001342317A JP 2001342317 A JP2001342317 A JP 2001342317A JP 2000161681 A JP2000161681 A JP 2000161681A JP 2000161681 A JP2000161681 A JP 2000161681A JP 2001342317 A JP2001342317 A JP 2001342317A
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vinylidene chloride
copolymer latex
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latex
coating
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English (en)
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Takeshi Harada
剛 原田
Hideki Sakai
秀樹 坂井
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Asahi Kasei Corp
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 厚塗り適性の優れた塩化ビニリデン系ラテッ
クスを提供する。 【解決手段】 ポリアクリル酸ナトリウムの水溶液を微
量添加した塩化ビニリデン系共重合体ラテックスは、プ
ラスチックフィルムへの塗工性に優れ、高塗布量域でも
塗面クラックなどの塗膜外観不良問題を発生させない。
該塩化ビニリデン系共重合体ラテックスは、塩化ビニリ
デン50〜94重量%とそれと共重合可能な1種以上の
単量体50〜6重量%を乳化重合して得られたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、厚塗りコート適性
の優れた塩化ビニリデン系共重合体ラテックスに関す
る。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニリデン系共重合体ラテックスを
コートしたプラスチックフィルムや紙等は、バリヤー性
に優れているという特徴をもっており、主に食品包装材
料用や医薬品包装材料用として酸素や水蒸気を遮断し、
包装された食品、医薬品を湿ったり酸化させずに長期間
保存することを可能にするために使用されている。フィ
ルムの中には、酸素あるいは水蒸気に対するバリヤー性
に優れたものはあるが、酸素と水蒸気の両方を高度な水
準で遮断できるものは塩化ビニリデン系共重合体を除い
ては稀有である。そのため、一般には、塩化ビニリデン
系共重合体ラテックスを塗工した包装材が広く使用され
ている。
【0003】塩化ビニリデン系共重合体ラテックスをコ
ートしたプラスチックフィルム等のバリヤー性は塩化ビ
ニリデン系共重合体ラテックスの塗膜厚みにより決ま
り、塗膜厚みが大きい程、高いバリヤー性を発揮出来
る。しかしながら、塩化ビニリデン系共重合体ラテック
スの塗膜厚みを大きくする為、一度に多くの量をコーテ
ィングした場合、その乾燥過程において塗膜にクラック
やヨレが発生する問題が生じる。このような塗膜外観不
良が発生すると商品としての外観を損なうばかりか、期
待するバリヤー性を発揮出来ないものになってしまう。
【0004】塩化ビニリデン系共重合体ラテックスの塗
膜厚みを大きくする方法として、一旦コーティングした
フィルムの上に塩化ビニリデン系共重合体ラテックスを
複数回重ね塗りする方法が採られているがこの場合、乾
燥に係るエネルギー費、作業が煩雑である等からコスト
的に問題があった。そのため、一回のコーティングで期
待するバリヤー性を発揮出来る充分な塗膜厚みを外観不
良が発生することなく形成出来る塩化ビニリデン系共重
合体ラテックスが求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、厚塗り適性
の優れたフィルムコート用塩化ビニリデン系共重合体ラ
テックスを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するため鋭意検討した結果、特定の添加剤を微量添
加した塩化ビニリデン系共重合体ラテックスがフィルム
への厚塗り適性に優れかつ、優れた塗膜物性を発揮する
ことを見いだし、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明は、下記の通りである。 (1)塩化ビニリデン50〜94重量%と塩化ビニリデ
ンと共重合可能な1種以上の単量体50〜6重量%を乳
化重合して得られる塩化ビニリデン系共重合体ラテック
スの樹脂成分100重量部に対し、ポリアクリル酸ナト
リウムを0.01〜0.5重量部含むことを特徴とする
塩化ビニリデン系共重合体ラテックス。
【0007】(2)(1)記載の塩化ビニリデン系共重
合体ラテックスを塗布してなるフィルム。ここで、塩化
ビニリデン系共重合体ラテックスを塗工する対象のフィ
ルムとしては、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミ
ド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリビニルアルコ
ール、セロファン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、エ
チレンービニルアルコール共重合体、ポリカーボネート
等のプラスチックフィルム及び上質紙、中質紙、クラフ
ト紙等の紙類等が挙げられる。
【0008】本発明に用いられる塩化ビニリデン系共重
合体ラテックスは、塩化ビニリデンの比率が94重量%
を越える場合には、成膜性に乏しくなり実用上好ましく
ない。また、50重量%未満の場合にはバリヤー性に乏
しく実用上好ましくない。そのため共重合体の塩化ビニ
リデン含有量は50〜94重量%の範囲内であることが
必要であり、80〜92重量%の範囲内がより好まし
い。塩化ビニリデンと共重合可能な単量体の具体例とし
て、例えば塩化ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸ブチル、2−エチルヘキシルアクリ
レート、2−ヒドロキシエチルアクリレートなどのアク
リル酸エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸グ
リシジル等のメタクリル酸エステル、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、及びアクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸等の
うち一種または二種以上を選択して用いることができ
る。
【0009】添加するポリアクリル酸ナトリウムの量は
塩化ビニリデン系共重合体ラテックスの樹脂成分100
重量部に対し、0.01重量部〜0.50重量部であ
る。0.01重量部より少ないと厚塗り適性への改良効
果が少なく好ましくない。0.50重量部より多い場合
は塩化ビニリデン系共重合体ラテックスを塗布した包装
材のバリヤー性が損なわれて好ましくない。また添加す
るポリアクリル酸ナトリウムの平均重合度は特に規定さ
れるものではないが500〜10000が好ましい。平
均重合度が小さいと厚塗り適性を満足させるには多くの
添加量が必要となり、結果としてバリヤー性が低下する
懸念があり、平均重合度が大きい場合は添加した塩化ビ
ニリデン系ラテックスの粘度が上昇してしまい実用上問
題となる可能性がある。添加剤をラテックス中に添加す
る場合には水にあらかじめ溶解して添加することが好ま
しい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、実施例によりさらに具体的
に説明するが、本発明は実施例により限定されるもので
はない。また、例中で単に部または%としているのは、
重量部または重量%のことである。なお、物性評価は以
下の方法によった。 (1)サンプルフィルムの作成 コロナ放電処理を施したOPPフィルム(厚み20μ
m)のコロナ処理面にアンカーコート剤(武田薬品社
製、タケラックA−310/タケネートA−3/酢酸エ
チル=12/2/98重量比)を、塗工量0.2g/m
2となるよう塗布乾燥し、次いで塩化ビニリデン系ラテ
ックスをメイヤーロッドを用いて乾燥後塗膜重量が15
g/m2となるように塗布し、熱風循環乾燥機中120
℃、10秒にて乾燥した。 このフィルムを用いて以下
の試験を行った。
【0011】(2)塗工性 上述(1)項に記載した条件からメイヤーロッドの番手
を変更し乾燥後塗膜重量を変えたサンプルフィルムを作
成し、その塗膜外観を目視観察し、下記の判定を行っ
た。
【0012】(3)酸素透過率 上述(1)項によって作成した塗工フィルムを、40℃
で2日間エージングした後、室温で相対湿度100%に
て充分調湿した後、OX−TRAN100(Moder
n Control社製)を用い、20℃、相対湿度8
0%にて測定した。 (4)水蒸気透過率 上述(1)項によって作成した塗工フィルムを、40℃
で2日間エージングした後、室温で相対湿度100%に
て充分調湿した後、PERMATRAN W3/31
(Modern Control社製)を用い、40
℃、相対湿度100%にて測定した。
【0013】
【実施例1】ガラスライニングを施した耐圧反応器内
に、イオン交換水100部、ドデシルスルホン酸ナトリ
ウム0.2部、過硫酸ナトリウム0.2部を仕込み脱気
を行った後内容物の温度を50℃に保った。別の容器に
塩化ビニリデン90重量%、メタクリロニトリル5重量
%、メタクリル酸メチル4.5重量%、アクリル酸0.
5重量%を計量混合してモノマー混合物を作成した。前
記反応器内に前述のモノマー混合物10部を添加、約2
時間反応させた後、残りのモノマー混合物90重量部を
全量とドデシルスルホン酸ナトリウム0.7部を添加し
た。その後内圧が0.8kg/cm2 低下するまで反応
を進行させた後、60℃に加熱して減圧下にて残留モノ
マーを除去した。このラテックス中にドデシルスルホン
酸ナトリウムを添加して20℃での表面張力が40mN
/mになるように調整した。
【0014】このラテックス中に、添加剤として平均重
合度750のポリアクリル酸ナトリウムをラテックスの
樹脂分100重量部に対し0.2重量部になる量を水に
溶かしてラテックス中に添加した。こうして得られた塩
化ビニリデン系共重合体ラテックスについて評価を行っ
た。
【0015】
【実施例2〜3】実施例1のポリアクリル酸ナトリウム
の添加量を0.05重量部、0.5重量部にした以外は
実施例1と同様の方法にて作成した塩化ビニリデン系共
重合体ラテックスについて評価を行った。
【0016】
【比較例1】実施例1の添加剤(ポリアクリル酸ナトリ
ウム)を全く添加しなかった以外は実施例1と同様の方
法にて作成した塩化ビニリデン系共重合体ラテックスに
ついて評価を行った。
【0017】
【比較例2】実施例1の塩化ビニリデン系共重合体ラテ
ックスに実施例1のポリアクリル酸ナトリウムを0.7
重量部添加して作成した塩化ビニリデン系ラテックスに
ついて評価を行った。
【0018】
【実施例4】実施例1の添加したポリアクリル酸ナトリ
ウムの平均重合度を10000にした以外は実施例1と
同様の方法にて作成した塩化ビニリデン系共重合体ラテ
ックスについて評価を行った。
【0019】
【実施例5】実施例1の添加したポリアクリル酸ナトリ
ウムの重合度を25000にした以外は実施例1と同様
の方法にて作成した塩化ビニリデン系共重合体ラテック
スについて評価を行った。上記の評価結果を表1に示
す。表1から明らかなように、実施例1〜5で得られた
塩化ビニリデン系共重合体ラテックスは、塗工性に優れ
ているのに対し、比較例1のものは塗面クラックが見ら
れ塗工性が満足できない。比較例2は塗工性は問題ない
もののバリヤー性の低下が見られ実用上好ましくない。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明の塩化ビニリデン系共重合体ラテ
ックスは塗膜物性を損なうことなく、厚塗り塗工適性に
優れる。結果として、外観が良好で、かつ高バリヤー性
の透明包装材を提供することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 33:02) C08L 33:02) Fターム(参考) 4F006 AA02 AA12 AA15 AA17 AA19 AA35 AA36 AA39 AB17 BA05 CA07 4J002 BD141 BG012 GG02 GH00 HA07 4J011 KB14 KB29 4J100 AC03Q AC04P AJ02Q AJ08Q AJ09Q AL03Q AL04Q AL09Q AL10Q AM02Q CA04 EA07 FA20 JA01 JA58

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニリデン50〜94重量%と塩化
    ビニリデンと共重合可能な1種以上の単量体50〜6重
    量%を乳化重合して得られる塩化ビニリデン系共重合体
    ラテックスの樹脂成分100重量部に対し、ポリアクリ
    ル酸ナトリウムを0.01〜0.5重量部含むことを特
    徴とする塩化ビニリデン系共重合体ラテックス。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の塩化ビニリデン系共重合
    体ラテックスを塗布してなるフィルム。
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