JPS608254B2 - 塩化ビニリデン系共重合体水性分散体組成物 - Google Patents

塩化ビニリデン系共重合体水性分散体組成物

Info

Publication number
JPS608254B2
JPS608254B2 JP56026769A JP2676981A JPS608254B2 JP S608254 B2 JPS608254 B2 JP S608254B2 JP 56026769 A JP56026769 A JP 56026769A JP 2676981 A JP2676981 A JP 2676981A JP S608254 B2 JPS608254 B2 JP S608254B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dispersion
vinylidene chloride
copolymer
weight
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP56026769A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS57141443A (en
Inventor
直 阿部
正博 青木
孝 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YUKA BAADEITSUSHE KK
Original Assignee
YUKA BAADEITSUSHE KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YUKA BAADEITSUSHE KK filed Critical YUKA BAADEITSUSHE KK
Priority to JP56026769A priority Critical patent/JPS608254B2/ja
Publication of JPS57141443A publication Critical patent/JPS57141443A/ja
Publication of JPS608254B2 publication Critical patent/JPS608254B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、バリャー性に優れ、熱水処理により白化変質
せず、かつ優れた耐ブロッキング性及びホットスリップ
性等を有する塗膜を与える塩化ビニリデン系共重合体水
性分散体組成物に関する。
塩化ビニリデン系共重合体分散体は、その乾燥塗膜がバ
リャー性、耐溶剤性及び低透湿性等の特性に優れていて
、食品包装分野等において用いられるプラスチックフィ
ルムや紙等の表面加工に広く使用されている。しかし、
この種の公知の分散体は、通常、塩化ビニリデン含有率
が約9刃重量%禾満の単量体混合物の乳化重合によって
得られた分散体であり、その塗膜は、たとえば食品殺菌
のためにコーティング直後の塗膜を熱水処理した場合に
白化変質する欠点があった。
また、この種分散体の塗布乾燥フィルムは、ロール状に
巻き取った場合の塗布面どうしがブロッキングを起しや
すく、また塗布面どうしのスリップ性(すべり性)、特
に製袋時のヒートシールの際に必要なヒートスリップ性
が劣る等の欠点があった。他方、塩化ビニリデン共重合
比率の高い重合体は、成膜直後の結晶化速度が遠くて結
晶性に殴れ、熱水処理時に白化変質せず、耐ブロッキン
グ性、ヒートスリップ性等にも優れているが、塩化ビニ
リデン含有率の高い重合体の水性分散体は「貯蔵安定性
(保存安定性)が悪く、保存中に分散体の凝集、すなわ
ち樹脂分の凝固による水相と樹脂相の分離を起しやすく
、分散体の可使用期間が著しく短かく、さらに分散体の
保存によりその成膜性が低下する等の欠点があった。
本発明者等は、さきに塩化ビニリデン系重合体水性分散
体の上記の欠点を改良したものとして、塩化ビニリデン
含有率の比較的に低い共重合体の分散体と、塩化ビニリ
デン含有率の比較的に高くて結晶性の高い共重合体の分
散体とを混合した塩化ビニリデン系共重合体分散体組成
物を提案した(椿顕昭55−133017号(特関昭5
7−57741号公報))。
本発明は、この塩化ビニリデン系共重合体分散体組成物
をさらに改良したものである。
すなわち、上記の提案に係る塩化ピニリデン系共重合体
分散体組成物は優れたものであるが、なおその乾燥塗膜
等の耐ブロッキング性及び耐溶剤性等が若干不充分であ
ったのを、本発明はその分散体を構成する塩化ビニ1」
デン系共重合体として、潜在的な自己架橋性(自己交叉
結合性)を有する単量体成分、すなわちQ,8−エチレ
ン性不飽和カルボン酸のNーアルキロィルアミド誘導体
及びQ,8−不飽和酸のN−アルコキシアルキルアミド
誘導体より選ばれた1種以上の単量体成分を含有する共
重合体を用いることにより、塗膜等の耐ブロッキング性
及び耐溶剤性をさらに改良することができたのである。
すなわち、本発明の塩化ビニリデン系共重合体水性分散
体組成物は、{a}塩化ビニリデン系 85.0
〜93.5重量%‘b} Q,3−エチレン性不飽和カ
ルボン酸のN−アルキロィルアミド譲導体及びQ,8ー
ェチレン性不飽和カルボン酸のNーアルコキシアルキル
アミド誘導体より選ばれた1種以上の単量体 0.1
〜7.の重量%【c} 前記‘a}及び【b}‘こ記載
した以外の塩化ビニリデンと共重合可能な単量体
0.1〜15重量%を含有する塩化ビニリデン系共重
合体(1)の水性分散体と、(i〕塩化ビニリデン
93.5〜聡重量%(ii) モノオレフィ
ン性不飽和スルホン酸及びそのナトリウム塩、カリウム
塩、アンモニウム塩より選ばれた単量体 0
.1〜2.の重量%(iii) 前記(i)及び(ii
〕に記載した以外の塩化ビニリデンと共重合可能な単量
体 6.の重量%以下を含有する共重合体であっ
て、その塩化ビニリデン含有率が前記塩化ビニリヂン系
共重合体(1)の塩化ビニリデン含有率よりも0.5〜
13重量%高い塩化ビニリデン系共重合体(ロ)の水性
分散体とを、前記の塩化ビニリデン系共重合体(1)1
0の重量部に対し前記塩化ビニリデン系共重合体(m)
が0.5〜5の重量部になる割合において混合してなる
組成物である。
本発明において用いる分散体を組成する塩化ビーニリデ
ン系共重合体(1)は、塩化ビニリデンを主成分とし、
Q,8−エチレン性不飽和カルボン酸のNーアルキロィ
ルアミド誘導体及びQ,8−エチレン性不飽和カルボン
酸のN−アルコキシアルキルアミド誘導体より選ばれた
1種以上の単量体成分を0.1〜7.0重量%含有する
共重合体、すなわち下記の{a}〜‘c}の単量体成分
をそれぞれの範囲内で含有する英重合体である。
‘a} 塩化ビニリデン 85.0〜93.
5重量%‘bー Q,3−エチレン性不飽和カルボン酸
のN−アルキロィルアミド誘導体及びQ,8ーェチレン
性不飽和カルボン酸のN−アルコキシアルキルアミド誘
導体より選ばれた1種以上の単量体0.1〜7.の重量
%‘c} 前記【a}及び{b}に記載した以外の塩化
ビニリデンと共重合可能な単量体 0.1〜15
重量%塩化ビニリデン系共重合体(1)における塩化ビ
ニリデン‘aーの含有率が多くなりすぎると、(殊に9
3.5重量%を超えると)その分散体、特に最終分散体
組成物の安定性が悪くなるし、その含有率が少なくなり
すぎると(殊に85重量%未満になると)、共重合体(
1)の結晶性が著しく低下し、本発明の最終分散体組成
物の塗膜等が熱水処理時の白化変質が著しくなり、また
塗膜等のスリップ性も悪くなる。
好ましい塩化ビニリデン含有量は88〜93.の重量%
である。単量体{bにおけるQ,8−エチレン性不飽和
カルボン酸のNーアルキロイルアミド誘導体としては、
たとえばN−メチロールアクリルアミド、N−エタノー
ルアクリルアミド、Nープロパノールアクリルアミド、
N−メチロールメタクリルアミド、Nーヱタノールメタ
クリルアミド、N一メチロールマレイミド、N−メチロ
ールマレイアミド、N−〆チロールマレアミック酸、N
−〆チロールマレアミック酸ェステル、芳香族ビニルカ
ルボン酸のN−アルキロールアミド、たとえばN−メチ
ロール−p−ビニルベンザミド等があげられる。
特に好ましいQ,B−エチレン性不飽和カルボン酸のN
−アルキロィルアミド誘導体は、〇,Bーモノオレフイ
ン性不飽和カルポン酸のNーアルキロールアミド、たと
えばN−メチロールアクリルアミド及びNーメチロール
メタクリルアミドである。また、単量体‘b}における
Q,8−エチレン性不飽和カルボン酸のNーアルコキシ
アルキルアミド誘導体としては、たとえばN−メトキシ
メチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリル
アミド、Nーイソプロポキシメチルアクリルアミド、N
ーイソプロポキシメチルメタクリルアミド、Nーブトキ
シメチルアクリルアミド、Nーブトキシメチルメタクリ
ルアミド、N−イソプトキシメチルアクリルアミド、N
ーイソブトキシメチルメタクリルアミド等があげられる
単量体‘b}‘ま共重合体(1)中に1種を含有せしめ
てもよいし、2種以上を含有せしめることも可能である
単量体【b地潜在的な自己架橋性(交叉結合性)を有す
るから、これを共重合成分として含む塩化ビニリデン系
共重合体(1)は、潜在的な自己架橋性能がある。した
がって、この共重合体(1)を含む水性分散体の塗膜等
は乾燥すれば容易に結合して架橋結合が形成される。さ
らに、その塗膜等を100〜180ooの温度で1〜3
0分間加熱処理すると高度に架橋結合した重合体となる
。そのために、この共重合体(1)を含む水性分散体の
塗膜等は耐ブロッキング性及び耐溶剤性に優れている。
共重合体(1)中の単量体{b}の含有率が少なすぎる
と(殊に0.1重量%未満では)、架橋成分が少なすぎ
るので充分な耐ブロッキング性及び耐溶剤性の改良効果
が得られない。
また、その含有率の多すぎる英重合体(1)は、乳化重
合時に多量の凝塊物を生成し、場合によっては乳化重合
によるその分散体の製造自体が不可能になることがある
し、その共重合体の水性分散体及び本発明の最終分散体
組成物の貯蔵期間が短かくなる等の欠点が生ずる。単量
体‘c}としては、たとえば塩化ピニル、アクリル酸ェ
ステル、メタクリル酸ェステル、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、ビニルエステル(たとえば酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル等)、ビニルェーテル(たとえ
ばビニルメチルェーテル、ビニルェチルェーテル等)、
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ィタコン酸、
マレイン酸、フマル酸、これら各酸のナトリウム、カリ
ウム、アンモニウム等の塩、さらにアクリルアミド、メ
タクリルアミド等があげられる。
単量体{c)‘ま1種類を含有せしめてもよいし、2種
以上を含有せしめてもよい。単量体‘c)の含有量は共
重合体(1)に対して0.1〜15重量%である。本発
明に用いるもう一つの分散体を組成する塩化ビニリデン
系共重合体(0)は、塩化ビニリデン系共重合体(1)
の塩化ビニリデン含有率よりも塩化ビニリデン含有率が
0.5〜13重量%高い、下記の(i〕〜側の単量体成
分をそれぞれの割合で含有する共重合体である。(i)
塩化ビニリデン 93.5〜弊重量%(i
i〕モノオレフィン性不飽和スルホン酸及びそのナトリ
ウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩より選ばれた単量
体 0.1〜2.の重量%(ili) 前
記{i}及び(ii)に記載した以外の塩化ビニリデン
と共重合可能な単量体 6.の重量%以下塩化ビ
ニリデン系共重合体(0)において、塩化ビニリデン(
i〕の含有率が93.5重量%未満になると、成膜直後
の結晶化速度が遅く「結晶性が低いために本発明の最終
分散体組成物の塗膜等の耐ブロッキング性やスリップ性
の物性を充分に向上できなくなる。
また「 その含有率が9頚重量%を超えると、共重合体
(ロ)の分散体及び最終分散体組成物の安定性「特に貯
蔵安定性が悪くなる。単量体(ii)‘ま、親水性の単
重体であり、これを共重合させることにより共重合体(
0)の自己乳化性が向上し、粒子を安定化させる。その
モノオレフィン性不飽和スルホン酸としては「たとえば
ビニルスルホン酸、メチルアクリルアミドプロパンスル
ホン酸等があげられる。単量体(ii}の含有率が0.
1重量%未満では共重合体(日)の分散体及び最終分散
体組成物の安定化に充分な効果を発揮できなくなるし「
その含有率が2.の重量%を超えると、共重合体(8
)の親水性が過剰になりすぎて、最終分散体組成物の塗
膜等は水蒸気透明性が大きすぎて実用性がなくなる。単
量体(ill}としては〜たとえば塩化ビニル「アクリ
ル酸ェステル、メタクリル酸ェステル、アクリロニトリ
ル「メタクリルニトリル、ビニルエステル(たとえば酢
酸ビニル「プロピオン酸ビニル等)、ビニルヱーテル(
たとえばビニルメチルェーテル、ビニルェチルェーテル
等)トアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ィタコ
ン酸「マレィン酸、フマル酸トこれら各酸のナトリウム
、カリウム、アンモニウム塩、アクリルアミド、メタク
リルアミド等があげられる。
これら単量体(iii)1の含有率は共重合体(D)に
対して6.0重量%以下である。上記の単量体(ii)
及び(凧ま、共重合体(0)中にそれぞれの群の.単量
体を1種類含有せしめてもよいし、2種以上を併用して
含有せしめることも可能である。
本発明で用いる共重合体(1)の水性分散体、及び共重
合体(0)の水性分散体は、それぞれの共重合体を構成
する単量体の乳化重合により容易に得られる。そして、
その乳化重合は通常の方法で行なわせることができ、そ
の重合温度は、通常、35〜70qoの範囲から適宜に
選択される。なお、この種単量体の乳化重合においては
、通常、用いた単量体が実質上全部重合するので、用い
た単量体の組成割合と実質的に同一組成割合の共重合体
が得られる。その乳化重合における乳化剤としては、た
とえば高級アルコール硫酸ェステル塩、アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩「ポリオキシェチレンアルキルサルフェ
ート塩tポリオキシェチレンアルキルフェノールヱーテ
ルサルフェート塩等の陰イオン性界面活性剤トポリオキ
シェチレンアルキルェーナル「ポリオキシヱチレンアル
キルフエノールエーテル、エチレンオキサイドプロピレ
ンオキサイドブロック共重合体「 ソルビタン誘導体等
の非イオン性界面活性剤が好適に使用できる。
また〜その乳化重合における重合開始剤としては、たと
えば過硫酸カリウム〜過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩
、過酸化水素、ベンゾィルパーオキサイド、クメンハイ
ドロ/ぐーオキサイド「 t−ブチルハィドロパーオキ
サィド等の過酸化物「アゾビスィソブチロニトリル等が
一般的に用いられ「特に水溶性開始剤及び水溶性のレド
ツクス型開始剤が好適に使用される。
本発明における共重合体(1)の水性分散体と共重合体
(0)の水性分散体との配合割合は「共重合体(1)i
o唯重量部に対し共重合体(ロ)が0,5〜50重量部
「好ましくは5〜30重量部の割合である。
共重合体(D)の配合割合が少なすぎると、後述するよ
うに最終分散体組成物の結晶性等の改善効果が充分に得
られなくなるし、多すぎると共重合体(0)の欠点があ
らわれ、たとえば最終分散体組成物の安定性「特にその
貯蔵安定性が悪くなり「成膜性も悪くなる。すなわち、
本発明で用いる共重合体(1)の水性分散体のみでは、
造膜直後における結晶化速度が遅くトそのために塗膜等
が熱水処理時に白化変質しやすい。
また得られる塗膜等のスリップ性やホットスリップ性等
の性能も悪い。他方「本発明で用いる共重合体(ロ)の
分散体は、造膜直後における結晶化速度が遠く、造膜直
後でも結晶化度が高く、耐ブ。
ッキング性、スリップ性「 ホットスljップ性に優れ
、その塗膜等を熱水処理しても白化変質しないが「その
反面におし、てこれ単独では分散体の安定性、特に貯蔵
安定性に乏しく、かつ貯蔵中に速やかに結晶化して成膜
性、特に3び0以下の低温での成膜性が悪い。しかるに
、本発明にしたがって前記共重合体(1)の分散体と前
記共重合体(ロ)の分散体とを、共重合体(1)10の
重量部に対して英重合体(ロ)0.5〜6の重量部、好
ましくは5〜3の重量部になるような割合で混合すると
、結晶性の高い共重合体(0)が結晶核として働き、共
重合体(1)の結晶化速度を促進させるので、最終分散
体組成物は造膜直後においても結晶化速度が速くなり、
そのために耐ブロッキング性、スリップ性、ホットスリ
ップ性等の性能も共重合体(1)の分散体単独より形成
される塗膜等と比較してより優れたものとなり、同時に
その塗膜等を熱水処理しても全く白化変質しなくなる。
またガスバリャー性についても共重合体(D)の分散体
を単独で用いた場合には、結晶化度が高いために分散体
粒子が硬く、通常の成膜条件での造膜過程において十分
な粒子の融着がおこらず、塩化ビニリデン系共重合体本
来の性能であるガス遮断性を十分に発揮できない。しか
るに、共重合体(0)の分散体に英重合体(1)の分散
体を混合すると、共重合体(0)の粒子が共重合体(1
)の分散体内であたかも結晶化度を高めるフィラーのよ
うに作用し、最終分散体組成物より得られる塗膜等はガ
ス遮断性が著しく向上するとともに共重合体(0)の粒
子は共重合体(1)の粒子によって造膜を助けられて成
膜も容易となる。これは、成膜後のフィルムを考えれば
、比較的に結晶化度の低い分散体塗際中に結晶化度の高
いフィラーが存在するのと同様となり、その結晶核フィ
ラーは周囲の比較的結晶化度の低い部分の結晶化を促進
させるので、最終分散体組成物は、造膜直後においても
結晶化速度が速く、その時点における結晶化度も十分に
高いので、最終分散体組成物より得られる塗膜等のガス
遮断・性は、共重合体(1)の分散体単独の塗膜等より
も十分に優れたものとなる。しかも、その最終分散体組
成物は、貯蔵安定性及び長期保存後の成膜性も著しく良
好である。さらに、既述のように共重合体(1)には自
己架橋性(交叉結合性)を有する単量体成分{b}が含
有されているので、共重合体(1)を含む本発明の最終
分散体組成物の塗膜等は、それを乾燥するだけで容易に
架橋結合が形成されるし、さらに100〜180qoの
温度で1〜30分間加熱処理すると高度に架橋結合した
重合体となるから、耐ブロックング性及び耐溶剤性が極
めて良好となる。
なお、本発明の最終分散体組成物において、共重合体(
0)の割合が増加してくると、その増加とと共に塗膜の
耐ブロッキング性「ホットスリップ性などが改善されて
くるが、逆にガスバリャ−性能は分散体(0)のそれに
近づき、悪くなる。
これは、最終分散体組成物中に硬い(結晶化度の高い)
分散体粒子が多く含まれてくる結果、通常の成膜条件で
は十分な粒子の融着及び架橋が起らないためである。し
かし、その塗膜を加熱すると粒子の融着及び架橋が行な
われ、塗膜の耐ブロッキング性、ホットスリップ性が向
上すると同時にガスバリャー性も向上してくる。本発明
の共重合体水性分散体組成物には、顔料、セメント、無
機フィラー、ガラス粉等の充填剤、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニリデン等の増粘剤、ポリエチレンワックス
、酸化ポリエチレンワックス、モンタンワツクス、力ル
ナバワツクス等のワックスを主成分とする抗ブロッキン
グ剤を配合してもよい。
これらは、組成物中の共重合体固型分に対し、充填剤が
5〜150重量%、顔料が3〜1の重量%、抗ブロッキ
ング剤及び増粘剤が0.5〜1の重量%の割合で配合さ
れる。以下に分散体例、実施例及び比較例をあげてさら
に詳述する。
これらの例における部及び%は、特に付記しない限り重
量基準によるものである。分散体例 1′温度調節器、
櫨梓機、供給容器、温度計及び窒素ガス導入管を備えた
反応容器内に、水
20碇邦N−メチロールアクリルアミド 16.
5部ドデーシルベンゼンスルホン酸ソーダ
1部 過硫酸カリウム 1.6部を仕込
み「内部を窒素ガス置換してから減圧にし、再び窒素ガ
ス導入をしてから減圧にした。
次いで、この反応容器内を5000に保って櫨拝しなが
ら、これに窒素ガス置換をした別容器内より塩化ビニリ
デン 50碇邦アクリル酸メチル
24.5部アクリル酸
9部水
2磯部ドデーシルベンゼンスルホン酸ソーダ
1碇都よりなる混合物を定量ポ
ンプを用いてlq時間かけて連続的に送入した。
所定量の送入を終了後、反応器の内圧がok9/c確G
になるまで50qoの温度に保って縄拝を続け、固形分
合有量が約55%の塩化ビニリデン系共重合体水性分散
体を得た。
以下、この分散体「分散体1′」という。なお、この分
散体1′の共重合体の組成は下のとおりであった。
塩化ビニリデン 90.9%アク
リル酸メチル 4.45%N−メチロ
ールアクリルアミド 3.0%アクリル酸
1.6%分散体1″及び1′′′単
量体の組成を下記の表1に示すように変更し、そのほか
は分散体1′の製造法と同様にして分散体を製造した。
これらの分散体1′をそれぞれ「分散体r」及び「分散
体1′′′」という。比較分散体単量体の組成を表1に
示すように変化させて、すなわち分散体1′の製造にお
いて用いた自己架橋性単量体のNーメチロールアクリル
アミドを用いずに、分散体1′の製造法に準じて分散体
を製造した。
この分散体を「比較分散体」という。分散体 0′分散
体1′において用いたと同一の反応容器内に、水
25礎部ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ソーダ 1部 過硫酸カリウム 1.5部を仕込
み、分散体1′の製造におけると同機にして窒素ガス置
換をした後減圧にしてから、反応容器内を5000に保
って蝿拝しながら、これに窒素ガス置換をした別容器内
より、塩化ビニリデン 475部
アクリル酸メチル 15部アクリル
酸 7.5部ビニルスルホン
酸 2.5部水
25碇邦ドデシルベンゼンスルホン
酸ソーダ 8部 よりなる混合物を定量ポンプで1餌時間かけて連続的に
送入した。
所定量の送入を終了後、反応器内圧がok9/鮒Gにな
るまで50ご○の温度を保って縄梓を続け、固形分含有
量が約50%の塩化ビニリデン系共重合体水性分散体を
得た。
この分散体を固形分合有量が25%になるように水で希
釈した。以下、この分散体を「分散体0′」という。な
お、この分散体0′の共重合体の組成は下記のとおりで
あった。
塩化ビニリデン 95%アクリル
酸メチル 3%アクリル酸
1.5%ビニルスルホン酸
0.5%上記の分散体1′、分散体1″、分散体
1′′′、比較分散体、及び分散体0′における共重合
体の組成、並びにこれらの分散体及びその塗膜の物性を
試験した結果は表1に示すとおりであった。
表 1表1の柱: 各試験方法及びその評価は下記によった。
(1)耐ブロッキング性 肉厚12〃のポリエステル系フィルムく三菱樹脂株式会
社商品名 ヌーィァホィル)に、乾燥塗布量が5夕/〆
になるようK分散体を塗布し、その塗膜を下記のいずれ
かの方法で処理した。
(i)100℃で3分間乾燥させる。
(ii)IUO℃で2分間乾燥後、160℃で1分間熱
処理し、その後100℃で30秒間エージング処理をす
る。
以上の2通りの方法のいずれかで処理をなし得られたフ
ィルムの塗布面どうしを重ね合わせ、250夕/cその
荷重を加えて40℃の温度で24時間処理したのち、塗
布面の粘着性を調べて下記のとおり評価した。
A・・・・・・全く抵抗もろく塗布面どうしが剥離する
B・・・・・・指先で2 ,3.度軽くこすった後、サ
ラリと剥離する。C・・・・・・若干抵抗があるが、塗
布面に傷がつくことなく剥離する。D・・・・・・剥が
すときに抵抗があり、塗布面に傷かつ〈。‘2)ホット
スリップ性(1′において得られた塗布乾燥フィルムの
塗布面どうしを重ね合わせ、そのすべり性を調べ下記の
とおりK評価した。
A・・・・・・なんの抵抗もろく滑る。
B・・・・・・殆んど抵抗なく滑る。
C……滑るが若干抵坑がある。
○・・・・・・かなり抵抗があり、滑りにくい。
(3」 耐熱水白化性肉厚15仏のポリァミドフィルム
(ュニチヵ社商品名 ェムプレン)に、乾燥塗布量が5
夕/〆Kなるように分散体を塗布し、100℃で3分間
乾燥後、95℃の熱水に30分浸潰し、取り出したフィ
ルムの白化変質の程度を調べて下記のとおり評価した。
A……透 明B・・・・・・ぅす青〈呈色 C……青白〈呈色 D・・・・・・白 化 ■ 酸素バリャー 川で得られた塗布フィルムについて、(i)の方法で処
理したもの、すなわち100℃で3分間乾燥させたもの
については、さらに60℃で1時間ェ−ジング処理し、
(ii)の方法で処理したもの、すなわち100℃で2
分間乾燥後、160℃で1分間熱処理したものについて
は、さらにloo℃で30秒i間エージング処理したの
ち、酸素透過率測定装置(MoCoN社製OX−Tra
nloo型)を用いて、20℃、相対湿度(RH)10
0多の条件下で酸素バリャ−性を測定した。
評価数値の単位は下記のとおりである。
cc′イ〆 .2 4hr .2 0 ℃ .10 0
%RHG)貯蔵安定性分散体を常温で放置し、凝固を起
すまでの期間で評価した。
(6)保存後の成膜性分散体を常温で放置して一定期間
保存したものの下記の成膜条件下の成膜性を調べて評価
した。
成膜条件 肉厚12〃のポリェステル系フィルム(三菱樹脂株式会
社商品名 ダィァホィル)に、乾燥塗布量が5夕/〆に
なるょぅに分散体を塗布し、100℃で3分間乾燥させ
た。
実施例 1〜3分散体1′(固形分55%)の10戊部
‘こ対して、分散体0′(固形分25%)を約4部(共
重合体比100/1.82)(実施例1)、又は約22
部(共重合体比100/10)(実施例2)、又は約6
6部(共重合体比100/30)(実施例3)の割合で
それぞれ混合し縄泣して各分散体組成物を得た。
比較例 比較分散体(固形分55%)の100部に対して、分散
体ロ′(固形分25%)を約4部(共重合体比100/
1.82)の割合で混合し、燈拝して分散体組成物を得
た。
実施例 4〜6 分散体1′の代りに分散体r又は分散体1川を用い、そ
のほかは実施例2又は3におけると同様にして各分散体
組成物を調製した。
上記の各実施例及び比較例で得られた分散体組成物の組
成割合、並びに分散体組成物及びその塗膜について物性
試験をした。
その結果は表2に示すとおりであった。表 2 表2の注)試験方法及び評価は表1の注に同じ。
表2に示された結果から明らかなように、分散・体1′
、1″又は1′′′に分散体ロ′を混合することにより
、混合分散液の貯蔵安定性及び保存後の成膜性が著しく
良好となるとともに、その塗腰の各種の物性も著しく向
上する。また、実施例1と比較例との対比から明らかな
ように、自己架橋性単量体成分を含有する共重合体の分
散体1′を配合した場合には、自己架橋性単量体成分を
含有しない共重合体の分散体である比較分散体を配合し
たものと較べて塗膜の耐ブロッキング性が良好となる。
実施例 7 分散体1′100部に対して、分散体0′を1戊部、及
びモンタンワックスを20%含有するワックス水性ェマ
ルジョン5部を配合し、蝿拝して分散体組成物を得た。
この分散体組成物より得た塗膜の物性は次の通りであ
った。貯蔵安定性 1ヶ月以上

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a)塩化ビニリデン85.0〜93.5重量%(
    b)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸 のN−アルキロイル アミド誘導体及びα, β−エチレン性不飽 和カルボン酸のN− アルコキシアルキル アミド誘導体より選 ばれた1種以上の単 量体0.1〜7.0重量% (c)前記(a)及び(b)に 記載した以外の塩化 ビニリデンと共重合 可能な単量体0.1〜15重量% を含有する塩化ビニリデン系共重合体(I)の水性分散
    体と、(i)塩化ビニリデン93.5〜98重量%(ii
    )モノオレフイン性不飽和スルホン酸 及びそのナトリウム 塩、カリウム塩、ア ンモニウム塩より選 ばれた単量体0.1〜2.0重量% (iii)前記(i)及び(ii)に 記載した以外の塩化 ビニリデンと共重合 可能な単量体6.0重量%以下 を含有する共重合体であつて、その塩化ビニリデン含有
    率が前記塩化ビニリデン系共重合体(I)の塩化ビニリ
    デン含有率よりも0.5〜13重量%高い塩化ビニリデ
    ン系共重合体(II)の水性分散体とを、前記の塩化ビニ
    リデン系共重合体(I)100重量部に対し前記塩化ビ
    ニリデン系共重合体(II)が0.5〜50重量部になる
    割合において混合してなる塩化ビニリデン系共重合体水
    性分散体組成物。
JP56026769A 1981-02-27 1981-02-27 塩化ビニリデン系共重合体水性分散体組成物 Expired JPS608254B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56026769A JPS608254B2 (ja) 1981-02-27 1981-02-27 塩化ビニリデン系共重合体水性分散体組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56026769A JPS608254B2 (ja) 1981-02-27 1981-02-27 塩化ビニリデン系共重合体水性分散体組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS57141443A JPS57141443A (en) 1982-09-01
JPS608254B2 true JPS608254B2 (ja) 1985-03-01

Family

ID=12202493

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP56026769A Expired JPS608254B2 (ja) 1981-02-27 1981-02-27 塩化ビニリデン系共重合体水性分散体組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS608254B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
USRE49370E1 (en) 2013-12-30 2023-01-17 Vitaworks Ip, Llc Cyclic process for the production of taurine from monoethanolamine

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5993646A (ja) * 1982-11-19 1984-05-30 東洋製罐株式会社 ラベル付プラスチツク容器
JPS59215346A (ja) * 1983-05-23 1984-12-05 Asahi Chem Ind Co Ltd 塩化ビニリデン系ラテツクス
CA2706024A1 (en) * 2007-11-30 2009-06-04 Unitika Ltd. Polyamide film coated with vinylidene chloride copolymer mixture and method for producing the same

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1926368A1 (de) * 1969-05-23 1970-12-17 Basf Ag Mischpolymerisate von Vinylidenhalogeniden
JPS565844A (en) * 1979-06-28 1981-01-21 Kureha Chem Ind Co Ltd Preparation of vinylidene chloride latex

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1926368A1 (de) * 1969-05-23 1970-12-17 Basf Ag Mischpolymerisate von Vinylidenhalogeniden
JPS565844A (en) * 1979-06-28 1981-01-21 Kureha Chem Ind Co Ltd Preparation of vinylidene chloride latex

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
USRE49370E1 (en) 2013-12-30 2023-01-17 Vitaworks Ip, Llc Cyclic process for the production of taurine from monoethanolamine

Also Published As

Publication number Publication date
JPS57141443A (en) 1982-09-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2798455B2 (ja) 水性プラスチック分散液及び固体支持体上での被覆物の製法
CZ20014461A3 (cs) Bimodální poly(meth)akrylátové plastisoly a způsob jejich přípravy
US2509857A (en) Compatibilized resin compositions
CN104114585A (zh) 偏二氯乙烯系共聚物乳液和泡罩包装用膜
JP4488561B2 (ja) 合成樹脂エマルジョン型接着剤
JPS608254B2 (ja) 塩化ビニリデン系共重合体水性分散体組成物
CA1052028A (en) Aqueous vinyl ester copolymer dispersions capable of being cross-linked
JPS63223018A (ja) 乳化重合体組成物の製造方法
JPH06212146A (ja) 加熱硬化型防曇剤組成物
JPH10182987A (ja) 摺動性樹脂組成物
EP0009221B1 (en) Vinylidene chloride polymer microgels and use thereof for the preparation of coatings
JPH0219146B2 (ja)
JPS6045648B2 (ja) 高結晶性塩化ビニリデン系重合体水性分散体
EP3472216A1 (en) Hydrolysis resistant vinyl ester containing latexes
US3695923A (en) Composite sheet
JPH09143444A (ja) アクリル系エマルジョン型粘着剤
US4324714A (en) Vinylidene chloride polymer microgel powder lacquer coating composition and substrates coated therewith
JPS6112922B2 (ja)
JPS6150516B2 (ja)
JPS6259724B2 (ja)
JP2000302821A (ja) 塩化ビニリデン系共重合体及びコーティング剤
US5089335A (en) Crosslinking primer for flexible packaging film
JPS59215346A (ja) 塩化ビニリデン系ラテツクス
JP2843057B2 (ja) 塩化ビニリデン系樹脂水性エマルジョン組成物
JP4433106B2 (ja) 高ニトリル共重合体を被覆したガスバリヤー性フィルム