JP2001327912A - 薄膜形成方法 - Google Patents

薄膜形成方法

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JP2001327912A
JP2001327912A JP2000148247A JP2000148247A JP2001327912A JP 2001327912 A JP2001327912 A JP 2001327912A JP 2000148247 A JP2000148247 A JP 2000148247A JP 2000148247 A JP2000148247 A JP 2000148247A JP 2001327912 A JP2001327912 A JP 2001327912A
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liquid
thin film
pattern
droplets
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JP2000148247A
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English (en)
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Akikazu Kiyokawa
顕千 清川
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スピン塗布において、基板表面への塗布液付
着工程を改善することにより、塗布液の使用効率を大幅
に向上させる。 【解決手段】 薄膜形成装置は、基板1を保持して所望
の回転速度で回転させるスピンユニット10と、その上
方にインクジェットヘッド20とを備えている。インク
ジェットヘッド20は複数の微小径ノズル21を有し、
これらのノズル21は、基板の半径方向に一定間隔で配
列されている。塗布液付着工程では、基板を低速回転さ
せながら、ノズル21から液滴22を所要のタイミング
で吐出し、基板表面に液滴22を最適パターンで付着さ
せる。薄膜形成工程では基板を高速回転させ、付着液滴
23を遠心力により基板表面上で広げるとともに、余剰
の塗布液を振り切り飛散させる。インクジェットヘッド
20はピエゾ型のものが好ましく、これによれば粘度が
10Pa・sまでの、比較的高粘度の液体を吐出するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピン塗布方式
(回転塗布方式)の薄膜形成方法に関し、特に、微小径
ノズルから液体を基板表面に滴下し、この液滴を基板の
高速回転により基板表面上で広げて薄膜を形成する方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、基板表面などへの薄膜形成方
法としてスパッタ、CVD、印刷、ロール塗布、スピン
塗布等が多く用いられており、これらのなかで、特にス
ピン塗布が半導体プロセスにおいてレジスト塗布、反射
防止膜塗布、保護膜塗布、現像液塗布等に広範囲に採用
されている。
【0003】従来の一般的なスピン塗布方法について、
図5を参照して説明する。図5(a)はスピン塗布装置
(スピンコータ)の構造および塗布液付着工程の説明
図、図5(b)はスピン工程(薄膜形成工程)の説明図
である。図5(a)においてスピンユニット101は、
回転軸102およびこれと一体の基板保持部材103か
らなり、この基板保持部材103の中心部直上に、液滴
供給用の塗布ノズル110が配備されている。基板保持
部材103は、回転軸102の回転により水平方向に回
転自在である。
【0004】このように構成されたスピンコータにおい
て、図5(a)に示すように、基板保持部材103に保
持された基板120の中心部に、塗布ノズル110から
所要量の塗布液111を滴下する。符号112は、基板
120上の付着液滴である。ついで図5(b)に示すよ
うに、基板120を回転軸102の回転により所要の回
転速度で回転させ(薄膜形成回転)、その遠心力により
付着液滴112を基板120上で広げるとともに、塗布
液111の膜厚を薄くして薄膜113を形成する。この
薄膜113の膜厚は100μm以下、一般には10μm
以下とする。図5(b)中、符号114は遠心力により
振り切られて飛散する余剰液である。
【0005】ところで、図5のスピン塗布において重要
なことは、所望膜厚の薄膜を基板表面の所望範囲にわた
って形成する場合に、液体使用量すなわち、塗布ノズル
110から基板120に滴下する塗布液の使用量を、で
きるだけ少量に抑えることである。しかしながら、現実
には、基板120に滴下した塗布液111のごく一部し
か薄膜形成に有効利用されておらず、上記スピン工程に
おける余剰液体114の量は、滴下塗布液111の90
%以上となっている。
【0006】図5のスピン塗布において、上記のように
滴下塗布液の有効利用率が極めて低いのは、図6に示す
ように、基板回転による付着液滴112の広がりが物理
的に特定方向に制限され、遠心力によってその方向に広
がっていくためであり、基板120の全面に広げるには
無駄になる液の量が多くなることによる。
【0007】したがって、液体使用量を低減する(塗布
液の使用効率を向上させる)ことができるスピン塗布方
法が、スピン塗布装置メーカーから種々提案されてい
る。そのうちの一つは、基板の表面状態を改質するもの
である。この方法では、液体塗布に先だって基板に表面
状態改質用の薬液を塗布し、基板表面の濡れ性を向上さ
せる。こうすることで、基板表面への塗布液の付着率を
向上させ、これにより基板回転による液体飛散量を低下
させる。
【0008】もう一つは、2段階回転方法であって、図
7に示すように、上記した薄膜形成回転を2段階に分け
て制御することにより、前記の物理的な特定方向をより
多方面にして、塗布液の使用効率を向上させるものであ
る。しかしながら、これらの方法では使用効率向上に限
界があり、理想的な方法とは言えない。
【0009】また、特開平8−196983号公報に
は、基板表面への液体塗布をインクジェットヘッドを用
いて行うことにより、液体使用量を削減する方法が提案
されている。しかしながら、この方法は図8に示すよう
に、インクジェットヘッド210のノズル(ノズル孔:
液体吐出口)211から塗布液212を、基板120表
面全体に滴下塗布した後、高速回転でこの塗布液を振り
切って薄膜を形成するものであり、従来方法よりも改善
されてはいるが、あらかじめ基板120の全面に液体を
塗布する方法であるため、液体使用量の削減効果には限
界がある。なお、図8において符号201はスピンユニ
ット、符号213は付着液滴である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のスピ
ン塗布方法における上記問題点を抜本的に解決しようと
するもので、その目的は、基板表面への塗布液付着工程
を改善することにより、塗布液の使用効率を大幅に向上
させることができる薄膜形成方法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る薄膜形成方
法は基板と、該基板の表面に向けて液体を吐出する複数
の微小径ノズルを有するインクジェットヘッドとを相対
的に移動させることにより、前記基板表面に液滴を最適
なパターンで付着させる工程と、前記液滴を付着させた
基板を所要の回転速度で回転させることにより、前記最
適なパターンで付着させた液滴を前記基板表面上で広げ
て均一膜厚の薄膜を形成するとともに、余剰の液体を振
り切り飛散させる工程とを有することを特徴とする。
【0012】本発明において、「基板表面に液滴を最適
なパターンで付着させる」とは、液滴を基板表面に付着
させた後、基板の高速回転による遠心力で前記付着液体
を基板表面上で広げることにより、基板表面の所要領域
に所望の均一膜厚の薄膜(塗布液膜)を形成するとき
に、基板表面に付着させた液体を薄膜形成に最大限に有
効利用する(基板から飛散する余剰液の割合を最小限に
抑える)ことができるようなパターンで液体を基板表面
に付着させることを意味する。
【0013】本発明の薄膜形成方法において、基板表面
に液滴を最適なパターンで付着させる方法としては、例
えば、(1)前記インクジェットヘッドを一つ設け、そ
の複数の微小径ノズルの液体吐出動作を、それぞれ独立
に制御することにより、基板表面に液滴を最適なパター
ンで付着させるもの、(2)インクジェットヘッドを複
数設けるとともに、これらインクジェットヘッドの液体
吐出動作を独立に制御して、基板表面に液滴を最適なパ
ターンで付着させることにより、所要の最適パターンを
短時間で形成するものが挙げられる。
【0014】前記インクジェットヘッドとしては、一般
にドロップオンデマンド方式として知られている、電圧
を印加すると変形するセラミックス(ピエゾ素子)を用
いて液体を吐出する、ピエゾ型インクジェットヘッドを
用いることが望ましい。こうすることで、比較的高粘度
の液体を他のインクジェットヘッドに比べて確実・安定
に、かつ精確に吐出することができ、粘度10Pa・s
(100cp)までの液体の吐出に有効に用いることが
できる。
【0015】また、本発明において、「基板表面に液滴
を最適なパターンで付着させる」ための条件を設定する
には、使用する液体の特性や、基板表面の物性(基板の
表面状態を含む)などを考慮した液体解析等のシミュレ
ーションを用いるのが極めて有効である。
【0016】基板表面の全面に薄膜を形成する場合にお
いて、基板表面に液滴を付着させる工程では、基板中心
部に該基板の中心と同心で円形の液滴付着パターンと、
その外周側に複数の、前記円形パターンと同心で円環状
の液滴付着パターンとを、互いに等しい厚さで形成する
とともに、これら円形パターンの面積および円環状パタ
ーンの面積では、円形パターンのそれを最小とし、円環
状パターンの面積を、基板内周部から外周部に向かって
漸次増大させることが好ましい。こうすることで、基板
表面に液滴を最適なパターンで付着させることができ
る。なお、中心孔を設けた基板の表面全面に薄膜を形成
する場合には、円環状の液滴付着パターンを、基板中心
を中心として複数同心状に、かつ互いに等しい厚さで形
成するとともに、これら円環状パターンの面積を、基板
内周部から外周部に向かって漸次増大させることが好ま
しい。
【0017】このように、本発明の薄膜形成方法によれ
ば、インクジェットヘッドのノズルから塗布液を基板表
面に付着塗布した後、基板の高速回転で余剰の塗布液を
振り切り飛散させて均一膜厚の薄膜を形成するスピン塗
布において、塗布液の使用効率を大幅に向上させること
ができる。
【0018】本発明の薄膜形成方法を実施するための装
置としては、以下のものが使用できる。すなわち、この
薄膜形成装置は、基板を保持して水平方向に回転させる
基板回転手段と、液体を吐出する複数の微小径ノズルを
有し、前記基板回転手段で保持した基板の表面に液体を
滴下するインクジェットヘッドと、前記基板回転手段の
動作を制御する基板回転制御手段と、前記インクジェッ
トヘッドの動作を制御するヘッド制御手段とを備えてな
る薄膜形成装置であって、前記基板回転制御手段が、基
板表面に付着した液滴が遠心力で広がらない程度の回転
速度で前記基板を回転させる低速回転と、基板表面に付
着した液滴が遠心力で広がるとともに余剰の液体が基板
から振り切られて飛散する高速回転とに切り換えること
ができるものであることを特徴とする。
【0019】当然のことながら、この薄膜形成装置は、
上記した「基板表面に液滴を最適なパターンで付着させ
る」ことができるように構成する必要がある。それには
例えば、インクジェットヘッドを一つ設け、その複数の
微小径ノズルの液体吐出動作を、それぞれ独立に制御す
るようにしたものが好ましい。この場合、インクジェッ
トヘッドを水平方向に微小距離ずつ移動させる移動手段
と、該移動手段の動作を制御する制御手段とを設け、該
制御手段によりインクジェットヘッドを水平方向に所定
の態様で移動させるように構成するのが好ましく、基板
表面に液滴を、より簡便に最適パターンで付着させるこ
とができる。
【0020】薄膜形成装置の別例としては、インクジェ
ットヘッドを複数設け、これらインクジェットヘッドの
液体吐出動作を独立に制御することにより、基板表面に
液滴を最適なパターンで付着させることができるように
したものが挙げられる。またインクジェットヘッドとし
ては、上記した理由からピエゾ型インクジェットヘッド
が好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、図
面を参照しながら説明する。 第1の実施の形態 図1は薄膜形成装置(スピンコータ)の要部構造およ
び、これによる基板表面への塗布液付着工程を示す概略
正面図である。この薄膜形成装置では、複数の微小径ノ
ズル21を有するインクジェットヘッド20を基板保持
用の保持部材12の上方に、図略のヘッド移動手段によ
り水平方向に移動自在に設ける。また、このヘッド移動
手段の動作を制御するヘッド移動制御手段(図略)およ
び、上記ノズル21の液体吐出動作を制御するノズル制
御手段(図略)を設ける。インクジェットヘッド20は
上記ノズル制御手段からの電気信号によって、ノズル2
1から液滴(塗布液)22を基板1の表面に向けて吐出
するものである。また、複数のノズル21,21,…
は、所定のパターンで、すなわち基板1の半径方向に一
定間隔(一般に40μmから300μm)で配列する。
【0022】基板1を保持して水平方向に回転させるた
めの基板回転手段であるスピンユニット10は回転軸1
1および、これと一体の上記保持部材12を備えてい
る。上記回転軸11は、その回転速度を制御する基板回
転制御手段(図略)を備えている。この基板回転制御手
段は、基板表面に付着した液滴が遠心力で広がらない程
度の回転速度で基板1を回転させる低速回転と、基板表
面に付着した液滴を遠心力で広げるとともに余剰の液体
を基板から振り切り飛散させるに足る高速回転とに切り
換えることができるものである。
【0023】上記薄膜形成装置を用いる塗布液付着工程
では、上記ノズル制御手段により、所要のタイミングで
ノズル21から液滴22を吐出することで、基板1表面
に最適パターンで液滴を付着させる。図1において、符
号23は付着液滴である。より具体的に説明すると、基
板1を所要の回転速度て回転させながら、ノズル21か
ら塗布液22を液滴の状態で基板表面に、特定の周波数
で断続的に付着させる。この場合、基板回転速度および
ノズル21からの塗布液の吐出周波数は、基板表面に塗
布液滴を最適パターンで付着させることができるもので
あれば良い。また、インクジェットヘッド20において
複数のノズル21の配列ピッチが所要の最適パターンの
配列ピッチに比べて開いているときには、インクジェッ
トヘッド20を、上記ヘッド移動手段によって基板1の
半径方向に逐次移動させながら、基板1を所定の複数の
回転速度で回転させて、塗布液滴を基板1表面に最適な
パターンで付着させる。
【0024】塗布液滴が基板表面に最適パターンで付着
したことを確認した後、基板1を所定の回転速度で回転
させ、余剰の塗布液を振り切り飛散させて、所要の薄膜
を形成する。このように、インクジェットヘッド20に
よって、ごく微小の液滴を基板上にパターン形成するこ
とで、均一膜厚の薄膜を形成することができるうえ、振
り切り飛散させる余剰塗布液の量(割合)を大幅に低減
することができる。
【0025】第2の実施の形態 図2は薄膜形成装置の要部構造および、これによる基板
表面への塗布液付着工程を示す概略正面図である。イン
クジェット方式には大別して、連続的に吐出しているイ
ンクを選択的に被塗布面に着弾させるコンティニュアス
方式と、選択的にインクを吐出するドロップオンデマン
ド方式とがある。以前はどちらかというとコンティニュ
アス方式が盛んに使用されていたが、近年では、技術的
に高度な特性を有するオンデマンド方式が圧倒的多数で
使用されている。
【0026】このドロップオンデマンド方式のインクジ
ェットヘッドには、インクを急激に加熱し、発生したバ
ブルによりインクを吐出させるバブル方式と、電圧を印
加すると変形するセラミック(ピエゾ素子)を用いてイ
ンクを吐出させるピエゾ方式とがある。このうちバブル
方式はその特性上、使用する液体が限定されるので使用
範囲が狭い。
【0027】一方、ピエゾ方式のインクジェットヘッド
は、液体の粘度に使用限界があるものの適用液体の種類
が多く、また粘度の高い液体を吐出する場合の問題を解
決する手段も開発されており、粘度10Pa・s(10
0cp)までの液体を吐出することが可能である。
【0028】図2において符号30はスピンユニット、
符号31は回転軸、符号32は基板保持用の保持部材で
ある。上記スピンユニット30の構造は図1のスピンユ
ニット10と同様である。一方、インクジェットヘッド
40の内部には、塗布液51を貯留する液室41が形成
され、この液室41は塗布液供給口42を介して図略の
塗布液供給部に連なっている。インクジェットヘッド4
0の下方部位には、ノズル43が多数配列形成されてい
る。また、インクジェットヘッド40の上方部位(液室
41の背面)には、液室41内の塗布液をノズル43か
ら吐出するための圧電素子44と、この圧電素子44を
動作させるためのドライバーIC45とが配備されてい
る。
【0029】また、パルス発生回路およびCPUを備え
た駆動回路61が、上記ドライバーIC45と、保持部
材32上の基板1の回転位置を検出するための回転位置
検出回路62とに連絡され、この回転位置検出回路62
は上記回転軸31に連絡されている。さらに、インクジ
ェットヘッド40を水平方向に、つまり基板1の表面に
沿って移動させるヘッド移動手段(図略)と、該ヘッド
移動手段の動作を制御するヘッド移動制御手段(図略)
とが設けられている。
【0030】このように構成されたスピンコータの動作
を以下に説明するが、薄膜形成の基本的な方法は図1の
スピンコータと同じである。まず、基板1を所要の回転
速度で回転させる。上記回転位置検出回路62からの位
置検出情報によって駆動回路61でドライバーIC45
の動作を制御し、このドライバーIC45から圧電素子
44に駆動電圧を印加し、ノズル43から塗布液51を
吐出し、基板1表面に付着させる。図2において符号5
2は基板表面の付着液滴である。
【0031】上記塗布液付着工程では、インクジェット
ヘッド40のノズル43の液滴吐出動作をそれぞれ独立
に制御することで、所要の最適な液滴付着パターンを、
より容易に形成することができる。この場合、インクジ
ェットヘッド40を上記ヘッド移動手段により、所定の
態様で移動させながら行うこともできるし、インクジェ
ットヘッド40の位置を固定したままで塗布液を吐出す
ることもできる。また、使用する液体の特性および基板
表面の物性に合わせて、流体解析等の科学的シミュレー
ションを用いることで、最適な塗布パターンを得るのも
非常に有効である。インクジェットヘッド40と基板表
面との距離は一般には1mm〜1.5mmに設定する
が、液滴付着パターン形成の精度を高めるには、0.5
mm程度に設定すれば良く、約±10μm程度の高い着
弾精度が得られる。
【0032】そして、基板表面に最適な液滴付着パター
ンが形成されたことを確認した後、基板1を所定の回転
速度で回転させ、余剰の塗布液を振り切り飛散させて、
所要の薄膜を形成する。このように、インクジェットヘ
ッド40によって、ごく微小な液滴の塗布パターンを基
板上に形成することで、均一膜厚の薄膜を形成すること
ができるうえ、振り切り飛散させる余剰塗布液の割合を
大幅に低減することができる。
【0033】第3の実施の形態 図3は薄膜形成装置の要部構造および、これによる基板
表面への塗布液付着工程を示す概略正面図である。図3
において符号70は、回転軸71および基板1保持用の
保持部材72を有するスピンユニット、符号80a,8
0b,80cはインクジェットヘッドである。なお、イ
ンクジェットヘッドの配備数は2個とすることもできる
し、4個以上にすることもできる。
【0034】このように構成されたスピンコータの動作
を以下に説明するが、薄膜形成の基本的な方法は図1の
スピンコータと同じである。基板1を所要の回転速度で
回転させながら、上記複数のインクジェットヘッド80
a〜80cのノズル83から、塗布液90を液滴の状態
で基板1の表面に、特定の周波数で断続的に付着させ
る。この場合の基板回転速度および、ノズル83からの
液体吐出周波数は、基板表面に塗布液滴の最適パターン
が形成できるような条件であれば良く、複数のインクジ
ェットヘッドを上記のように動作させることにより、最
適パターン塗布を短時間で実現することができる。なお
図3において、符号90aは付着液滴である。
【0035】基板上に最適な液滴付着パターンが形成さ
れたことを確認した後、基板1を所定の回転速度で回転
させ、余剰の塗布液を振り切り飛散させて、所要の薄膜
を形成する。このように、複数のインクジェットヘッド
からの微小液滴を基板に向けて吐出し、基板表面に塗布
液の最適付着パターンを形成することで、基板表面の所
望領域に均一膜厚の薄膜を形成することができるうえ、
振り切り飛散させる余剰塗布液の割合を大幅に低減する
ことができる。
【0036】図4は、第1〜第3の実施の形態で基板表
面の全面に薄膜を形成する場合において、基板表面に液
滴を最適パターンで付着させた状態を示すもので、
(a)は模式的平面図、(b)はその断面図である。こ
の液滴付着パターンでは、基板中心部に円形の液滴付着
パターン91と、その外周側に円形パターン91と同心
で円環状の液滴付着パターン92,93とが形成されて
いる。また、これらの液滴付着パターンの付着厚さは互
いに等しくなっており、かつこれらパターンの面積S9
1,S92,S93の大小関係は、S91<S92<S
93となっている。つまり、円形パターン91を形成す
る付着液の体積をV91とし、円環状の液滴付着パター
ン92,93を形成する付着液の体積をそれぞれV9
2,V93とすると、V91,V92,V93の大小関
係は、V91<V92<V93となっている。
【0037】
【発明の効果】請求項1に記載の薄膜形成方法は、基板
表面に液滴を最適なパターンで付着させる工程と、この
最適パターンで付着させた液滴を基板表面上で広げて均
一な膜厚の薄膜にするとともに、余剰の液体を振り切り
飛散させる工程とを有するスピン塗布方法である。この
ため、この薄膜形成方法によれば、基板表面の所望領域
に均一膜厚の薄膜を形成するに際して、基板表面に付着
させた塗布液のうち、基板表面から飛散するものの割合
が著しく低下し、塗布液の使用効率を、従来技術に比べ
て大幅に向上させることができる。
【0038】請求項2に記載の薄膜形成方法では、基板
表面に液滴を付着させるためのインクジェットヘッドを
一つ配備し、これに設けられた複数の微小径ノズルの液
体吐出動作をそれぞれ独立に制御するようにしたので容
易に、基板表面に液滴を最適なパターンで付着させるこ
とができる。
【0039】請求項3に記載の薄膜形成方法では、イン
クジェットヘッドを複数設けるとともに、これらインク
ジェットヘッドの液体吐出動作を独立に制御するように
したので容易に、基板表面に液滴を最適なパターンで付
着させることができる。
【0040】請求項4に記載の薄膜形成方法では、イン
クジェットヘッドとしてピエゾ型インクジェットヘッド
を使用するので、粘度が数Pa・s〜10Pa・sの範
囲にある、比較的高粘度の液体を安定して吐出すること
ができる。また、請求項5に記載の薄膜形成方法ではイ
ンクジェットヘッドから、粘度が10Pa・sまでの液
体を吐出するようにしたので、レジスト材、現像液、保
護膜などの比較例高粘度の液体を塗布することが可能で
ある。
【0041】請求項6に記載の薄膜形成方法では、前記
最適なパターンを液体の特性および基板表面の物性を考
慮した液体解析のシミュレーションを用いて設定するの
で、前記パターン設定を高精度、かつ能率的に行うこと
ができる。
【0042】請求項7に記載の薄膜形成方法では、基板
表面の全面に薄膜を形成する場合において、円形の液滴
付着パターンと、円環状の液滴付着パターンとを所定の
態様で形成するようにしたため、基板表面に最適な液滴
付着パターンを簡便な操作で、再現性良く形成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るもので、薄膜
形成装置の要部構造および、基板表面への塗布液付着工
程を示す概略正面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係るもので、薄膜
形成装置の要部構造および、基板表面への塗布液付着工
程を示す概略正面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係るもので、薄膜
形成装置の要部構造および、基板表面への塗布液付着工
程を示す概略正面図である。
【図4】本発明により基板表面の全面に液滴を最適パタ
ーンで付着させた状態を示すもので、(a)は模式的平
面図、(b)はその断面図である。
【図5】従来の一般的なスピン塗布技術に係るもので、
(a)はスピン塗布装置の要部構造および、基板表面へ
の塗布液付着工程を示す概略正面図、(b)はスピン塗
布工程(薄膜形成工程)を示す概略正面図である。
【図6】図5のスピン塗布方法の問題点説明図である。
【図7】別の従来例に係るスピン塗布方法および、その
問題点を示す説明図である。
【図8】更に別の従来例に係るスピン塗布装置の要部構
造および、基板表面への塗布液付着工程を示す概略正面
図である。
【符号の説明】
1…基板、10…スピンユニット、11…回転軸、12
…保持部材、20…インクジェットヘッド、21…ノズ
ル、22…液滴(塗布液)、23…付着液滴、30…ス
ピンユニット、31…回転軸、32…保持部材、40…
インクジェットヘッド、41…液室、42…塗布液供給
口、43…ノズル、44…圧電素子、45…ドライバー
IC、51…塗布液、52…付着液滴、61…駆動回
路、62…回転位置検出回路、70…スピンユニット、
71…回転軸、72…保持部材、80a〜80c…イン
クジェットヘッド、83…ノズル、90…塗布液、90
a…付着液滴、91…円形の液滴付着パターン、92,
93…円環状の液滴付着パターン、101…スピンユニ
ット、102…回転軸、103…基板保持部材、110
…塗布ノズル、111…塗布液、112…付着液滴、1
13…薄膜、114…余剰液、120…基板、201…
スピンユニット、210…インクジェットヘッド、21
1…ノズル(ノズル孔:液体吐出口)、212…塗布
液、213…付着液滴。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/30 502 G03F 7/30 502 5F046 H01L 21/027 H01L 21/30 564D

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、該基板の表面に向けて液体を吐
    出する複数の微小径ノズルを有するインクジェットヘッ
    ドとを相対的に移動させることにより、前記基板表面に
    液滴を最適なパターンで付着させる工程と、前記液滴を
    付着させた基板を所要の回転速度で回転させることによ
    り、前記最適なパターンで付着させた液滴を前記基板表
    面上で広げて均一膜厚の薄膜を形成するとともに、余剰
    の液体を振り切り飛散させる工程とを有することを特徴
    とする薄膜形成方法。
  2. 【請求項2】 前記インクジェットヘッドを一つ設け、
    複数の微小径ノズルの液体吐出動作をそれぞれ独立に制
    御することにより、前記基板表面に液滴を最適なパター
    ンで付着させることを特徴とする請求項1に記載の薄膜
    形成方法。
  3. 【請求項3】 前記インクジェットヘッドを複数設ける
    とともに、これらインクジェットヘッドの液体吐出動作
    を独立に制御することにより、前記基板表面に液滴を最
    適なパターンで付着させることを特徴とする請求項1に
    記載の薄膜形成方法。
  4. 【請求項4】 前記インクジェットヘッドが、ピエゾ型
    インクジェットヘッドであることを特徴とする請求項1
    に記載の薄膜形成方法。
  5. 【請求項5】 前記液体として、粘度が10Pa・s以
    下のものを用いることを特徴とする請求項1に記載の薄
    膜形成方法。
  6. 【請求項6】 前記最適なパターンを、前記液体の特性
    および前記基板表面の物性を考慮した液体解析のシミュ
    レーションを用いて設定することを特徴とする請求項1
    に記載の薄膜形成方法。
  7. 【請求項7】 前記基板表面の全面に薄膜を形成する場
    合における、基板表面に液滴を最適なパターンで付着さ
    せる工程では、前記基板の中心部に該基板の中心と同心
    で円形の液滴付着パターンと、その外周側に複数の、前
    記円形パターンと同心で円環状の液滴付着パターンとを
    互いに等しい厚さで形成するとともに、これら円形パタ
    ーンおよび円環状パターンの面積を、基板中心部から外
    周部に向かって漸次増大させることを特徴とする請求項
    1に記載の薄膜形成方法。
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