JP2001326202A - ウェーハの研磨方法及びウェーハの研磨装置 - Google Patents

ウェーハの研磨方法及びウェーハの研磨装置

Info

Publication number
JP2001326202A
JP2001326202A JP2000140838A JP2000140838A JP2001326202A JP 2001326202 A JP2001326202 A JP 2001326202A JP 2000140838 A JP2000140838 A JP 2000140838A JP 2000140838 A JP2000140838 A JP 2000140838A JP 2001326202 A JP2001326202 A JP 2001326202A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
wafer
carrier plate
polished
top ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000140838A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Suwabe
仁 諏訪部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2000140838A priority Critical patent/JP2001326202A/ja
Publication of JP2001326202A publication Critical patent/JP2001326202A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウェーハ10の被研磨面11を、キャリヤプ
レート20を介し、研磨定盤15の研磨面16へより均
一な圧力で平行に圧接させ、極めて高い研磨精度を得る
ことができること。 【解決手段】 トップリング30の下面31に装着さ
れ、トップリング30によりキャリヤプレート20を押
圧した際、キャリヤプレート20の上面24の外周縁近
傍にリング状に圧接され、トップリング30の下面31
とキャリヤプレート20の上面24との間に圧力室38
を区画する弾性リング35と、圧力室38に圧力気体を
供給して加圧する加圧装置40と、加圧装置40による
圧力室38の圧力を調節する圧力調節装置42とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウェーハの研磨方
法およびウェーハの研磨装置に関し、さらに詳細には、
ウェーハが保持される保持面を有する円板状のキャリヤ
プレートにウェーハを保持させ、該キャリヤプレート
を、ウェーハの保持された前記保持面を下にして、ウェ
ーハを研磨する研磨定盤の研磨面の上に載せ、該研磨定
盤の研磨面に載せられた前記キャリヤプレートを上方か
ら押圧するトップリングで、前記ウェーハの被研磨面と
前記研磨面とを圧接させると共に、前記被研磨面と前記
研磨面とを相対的に運動させ、前記被研磨面を研磨する
ウェーハの研磨方法、及びその方法に用いるウェーハの
研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高精度な研磨が求められるウェーハの代
表例に、半導体装置用のシリコンウェーハがある。この
シリコンウェーハの研磨には、シリコンウェーハ自体を
製造するためのものと、そのウェーハ表面にデバイスを
形成する過程での堆積形成された層間絶縁膜や金属配線
等を平坦に研磨するものが含まれる。このシリコンウェ
ーハにかかる研磨の分野では、半導体装置における急速
な高集積化の進展に伴い、研磨精度の要求が益々高くな
ってきている。また、シリコンウェーハは大型化が進行
しており、その大型化に対応すると共に、研磨精度を一
段と向上させることが要請されている。
【0003】半導体装置用のシリコンウェーハ(以下、
単に「ウェーハ」と記す)の表面(被研磨面)を鏡面に
研磨するポリシングでは、一般的に、例えば、複数のウ
ェーハが、円板状のキャリヤプレートの一面である保持
面に貼付(接着)されることで保持され、そのキャリヤ
プレートに接着された複数のウェーハを単位として研磨
がなされる。このようにキャリヤプレートを介在するこ
とで、複数のウェーハを研磨装置に対してまとめて供給
・排出できるなど、生産効率を向上できると共に、ウェ
ーハを好適に保持できるため研磨精度を向上できる等の
利点がある。
【0004】従来のポリシングを行うウェーハの研磨装
置では、図5に示すように、キャリヤプレート20に保
持された各ウェーハ10の全面を、研磨定盤15の研磨
面16へ均一に圧接させるように、中押し機構60を備
えるものがある。この中押し機構60は、研磨面16に
載せられたキャリヤプレート20を上方から押圧するト
ップリング30の下方に開いた凹部30b内に設けられ
たシリンダ装置61によって構成されている。62はシ
リンダ室、63はピストン、64はロッドであり、その
ロッド64の下端には、押圧部材65が設けられてい
る。また、66は圧力流体の供給源であり、例えば、空
気の場合はコンプレッサ装置であり、液体の場合はポン
プである。また、35は弾性リングであり、トップリン
グ30の下面で外周縁近傍にリング状に形成されたリン
グ溝34に装着されている。この弾性リング35は、錘
(ウエイト32)の荷重を受けて、キャリヤプレート2
0の上面24の外周縁近傍にリング状に圧接される。な
お、研磨定盤15は、通常、定盤17の上に研磨布18
が貼付されて設けられ、その研磨布18によってウェー
ハ10を研磨する研磨面16が形成されたものである。
【0005】この従来のウェーハの研磨装置では、外周
縁近傍の弾性リング35のみによってキャリヤプレート
20を押圧した場合、剛性の高い材質から成るキャリヤ
プレート20であっても僅かであるが、上面24が中高
の凸面となるように撓んだ状態になり、研磨面16への
押圧力が均一にならない。つまり、その押圧力は、キャ
リヤプレート20の周縁部が高く、中央部が小さくなっ
てしまう。これに対して、中押し機構60によって、キ
ャリヤプレート20の中央部を上方から押圧すること
で、その撓みを矯正することができる。これによって、
ウェーハ10を、キャリヤプレート20を介して研磨定
盤15へ好適に押圧でき、被研磨面11と研磨面16と
の圧接状態を均一化できる。
【0006】また、この方法に限らず、トップリング3
0の下面にゴム等の弾性体から成る薄膜を張り付け、そ
の薄膜と前述したような凹部30bとで画される密閉空
間を圧力室(加圧室)としてもよい。これによれば、そ
の加圧室に圧力流体を供給することで薄膜を介して、キ
ャリヤプレート20を押圧でき、前記の中押し機構60
の場合と同等の効果を得ることができる。なお、前記圧
力流体が、圧縮空気であれば、一種のエアバックとして
機能する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
中押し機構60によってキャリヤプレート20を押圧す
る場合は、キャリヤプレート20の上面24全面を均一
に押圧するものではないため、撓みが矯正された曲面
は、変曲点が発生するような波を打つ状態になってしま
う。すなわち、研磨面16にウェーハ10の被研磨面1
1を好適に倣わせて、ウェーハ10の全面と研磨定盤1
5とをより高度に平行に保ちつつ、ウェーハ10を研磨
することが難しい。このため、ウェーハ10の被研磨面
11を極めて精度高く平坦に研磨することが要請される
場合には、対応できないという課題があった。
【0008】また、前述したような薄膜を用いる場合
は、流体圧によるため、より均一にキャリヤプレート2
0の上面24に接触することが可能であるが、その薄膜
自体の弾性力を無視することができない。つまり、少な
くとも前記加圧室に所定圧以上の圧力流体を供給しても
破裂すること等のない強度が必要であるから、薄膜自体
に弾性力がある。その弾性力が薄膜全面について均等に
作用するように薄膜を張設することは困難である。特に
薄膜の周縁の固定部近傍については加圧時に張力が大き
くなり易く、その部分では流体圧が相殺されてキャリヤ
プレート20を十分に押圧できないと考えられる。従っ
て、中押し機構60の場合と同様、極めて高い研磨精度
が要請される場合には、対応できないという課題があ
る。
【0009】そこで、本発明の目的は、ウェーハの被研
磨面を、キャリヤプレートを介し、研磨定盤の研磨面へ
より均一な圧力で平行に圧接させ、極めて高い研磨精度
を得ることが可能なウェーハの研磨方法及びウェーハの
研磨装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は次の構成を備える。すなわち、本発明は、
円板状のキャリヤプレートの保持面にウェーハを保持さ
せ、該キャリヤプレートを、ウェーハの保持された前記
保持面を下にして研磨定盤の研磨面の上に載せ、前記キ
ャリヤプレートを上方から押圧するトップリングで押圧
して、前記ウェーハの被研磨面と前記研磨面とを圧接さ
せると共に、前記トップリングと前記研磨定盤とを相対
的に運動させ、前記被研磨面を研磨するウェーハの研磨
方法において、 前記トップリングにより前記キャリヤ
プレートを押圧する際、前記トップリングの下面に装着
された弾性リングを、前記キャリヤプレートの上面の外
周縁近傍にリング状に圧接させ、前記トップリングの下
面と前記キャリヤプレートの上面との間に圧力室を区画
し、該圧力室に圧力気体を供給することで、前記キャリ
ヤプレートの上面に均一荷重を直接かけて加圧しつつ、
前記被研磨面を研磨することを特徴とする。
【0011】また、前記ウェーハが保持された前記キャ
リヤプレートの保持面が、前記研磨面と平行になって該
研磨面に倣うように、前記圧力室の圧力を調節して研磨
することで、被研磨面をより精度よく平坦に研磨でき
る。
【0012】また、本発明は、ウェーハが保持される保
持面を有する円板状のキャリヤプレートと、ウェーハを
研磨する研磨面を有する研磨定盤と、ウェーハの保持さ
れた前記保持面を下にして前記研磨面に載せられた前記
キャリヤプレートを上方から押圧し、前記ウェーハの被
研磨面と前記研磨面とを圧接させるトップリングとを備
え、前記トップリングと前記研磨定盤とを相対的に運動
させ、前記被研磨面を研磨するウェーハの研磨装置にお
いて、前記トップリングの下面に装着され、該トップリ
ングにより前記キャリヤプレートを押圧した際、前記キ
ャリヤプレートの上面の外周縁近傍にリング状に圧接さ
れ、前記トップリングの下面と前記キャリヤプレートの
上面との間に圧力室を区画する弾性リングと、前記圧力
室に圧力気体を供給して加圧する加圧装置と、該加圧装
置による前記圧力室の圧力を調節する圧力調節装置とを
備えることを特徴とするウェーハの研磨装置にもある。
【0013】また、前記加圧装置により前記圧力室に供
給される圧力気体を清浄化するエアフィルタ装置を備え
ることで、空気汚染を防止でき、より高精度の研磨が可
能になる。前記キャリヤプレートが、高剛性材質である
セラミックスの板によって形成されていることで、より
高精度の研磨が可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るウェーハの研
磨装置の好適な実施の形態について、添付図面に基づい
て詳細に説明する。図1は、本発明に係るウェーハの研
磨装置の一実施例を模式的に原理を説明する正面断面図
である。また、図2は、図1の実施例の作動状態を模式
的に説明する正面断面図である。なお、本実施例は、半
導体装置用のシリコンウェーハ(以下、「ウェーハ」と
いう)を鏡面に研磨する装置であって、研磨精度がサブ
ミクロン単位或いはそれ以下の研磨精度を要求される分
野にかかる装置である。
【0015】20はキャリヤプレートであり、均一厚さ
の円板状に形成されており、ウェーハ10が保持される
保持面22を、一面として有する。このキャリヤプレー
ト20は、高剛性、高ヤング率材質であるセラミックス
の板によって形成されているとよい。キャリヤプレート
20を形成するセラミックスとしては、アルミナ(Al
23)、炭化ケイ素(SiC)等、公知の高剛性を有す
る材質を適宜選択して用いればよい。また、キャリヤプ
レート20の保持面22には、複数のウェーハ10が、
例えば接着によって張り付けられることで保持される。
【0016】15は研磨定盤であり、ウェーハ10を研
磨する研磨面16を有する。この研磨面16に、キャリ
ヤプレート20がウェーハ10の保持された保持面22
を下にして載せられる。また、この研磨定盤15は図示
しない運動機構によって自転運動される。また、前述し
たように、研磨面16は、通常、定盤17に貼付された
研磨布18によって形成されている。この研磨面16
は、完全な平坦で変形しないものが理想的である。しか
し、現実には加工精度の限界や、温度変化による伸縮に
よって、完全に平坦な面とすることは不可能である。特
に研磨定盤15の直径が、ウェーハ10大径化に伴い大
きくなっており、研磨面16の精度向上にも限界があ
る。また、研磨面16は、一般的に、直径が例えば1〜
2m程度の定盤17について、数十ミクロン程度までの
ミクロン単位であるが、中央部が僅かに高い中高の凸曲
面に形成されている。このため、ウェーハ10をキャリ
ヤプレート20によって完全に平坦に保持した場合は、
かえって、ウェーハ10研磨精度を低下させてしまう結
果となる。
【0017】30はトップリングであり、ウェーハ10
の保持された保持面22を下にして研磨定盤15の研磨
面16に載せられたキャリヤプレート20を上方から押
圧し、ウェーハ10の被研磨面11と研磨面16とを圧
接させる。また、このトップリング30は軸心を中心に
回転自在に設けられている。32はウエイト(錘)であ
り、トップリング30の本体30a上に積層されてお
り、キャリヤプレート20を介してウェーハ10を所定
の圧力で研磨定盤15へ押圧する。このウエイト32と
しては、例えば、鉛板の錘が採用される。なお、荷重を
かかる加圧手段としては、これに限定されることなく、
シリンダ装置による流体圧等を利用することも可能であ
る。
【0018】35は弾性リングであり、トップリング3
0の下面31に装着され、そのトップリング30により
キャリヤプレート20を押圧した際、キャリヤプレート
20の上面24の外周縁近傍にリング状に圧接される。
そして、この弾性リング35によりトップリング30の
下面31とキャリヤプレート20の上面24との間に後
述する圧力室38を区画する。この弾性リング35は、
リング溝34に嵌められることで、トップリング30の
下面31に装着されている。リング溝34は、トップリ
ング30の外周部に、下方へ向けて筒状で、所定の壁幅
を備えることで形成された帯状の下面(下端面31a)
に、下方に開いてリング状に形成されている。つまり、
リング溝34は、トップリング30の本体30aに形成
され、下方に開いた筒状の側周壁33の下端面31a
に、下方に開いた断面矩形状に形成されている。このリ
ング溝34に、弾性リング35が、その下部が下端面3
1aから適度に下方へ出た状態で嵌まっている。
【0019】そして、弾性リング35は、その弾性の効
果によって、トップリング30側と、キャリヤプレート
20の上面24の両方に好適に密着できる。従って、ト
ップリング30とキャリヤプレート20との合わせ部を
好適に気密する気密リングとして作用する。また、この
弾性リング35は、合成ゴム材等の摩擦係数の高い材料
で形成されており、トップリング30とキャリヤプレー
ト20とが滑らないように摩擦リングとしても作用す
る。この摩擦リングとしての機能によれば、トップリン
グ30とキャリヤプレート20とが一体的になって、研
磨面16上での回転等の研磨運動が好適になされる。ま
た、本実施例の弾性リング35は、例えば合成ゴム材か
ら成る’O’−リングであるが、これに限定されること
はなく、上記の作用を奏するものであれば、その材質や
断面形状等は適宜選択的に設定できる。
【0020】38は圧力室であり、弾性リング35によ
ってシールされ、トップリング30の下面31側とキャ
リヤプレートの上面24側とで画されて形成されてい
る。すなわち、トップリング30とキャリヤプレート2
0とが合わされた両者の間に弾性リング35が好適な気
密材となって、圧力室38が設けられている。また、ト
ップリング30の下面31側に下方に開いて設けられて
いる凹部30bが、圧力室38を形成する好適な空間と
なっている。
【0021】40は加圧装置であり、圧力室38に圧力
気体を供給して加圧する。圧力室38に連通路41、後
述するエアフィルタ装置43及び圧力調節装置42を介
して接続されている。本実施例の圧力室38に供給され
る圧力気体は、例えば、コンプレッサによって加圧さ
れ、エアフィルタ装置43によって濾過・清浄化された
圧縮空気であればよい。なお、エアフィルタ装置43は
圧力室38と圧力調節装置42の間に接続されている。
このように圧力室38に供給される圧縮空気は、キャリ
ヤプレート20毎の研磨工程が終了すると、トップリン
グ30がキャリヤプレート20から離れるため、その都
度、大気に開放されることになる。このように、圧縮空
気は、大気に開放することになるため、クリーン度(清
浄度)が高いことが要求される。つまり、粉塵及び金属
イオン等の空気汚染が起こらないように、それらの汚染
物質が除去されていることを要する。これに対しては、
近年のエアフィルタ技術(空気清浄化技術)が発達した
ことによって、好適に対応できるようになった。なお、
従来技術では、液体を含む圧力流体が洩れ出ることは周
囲を汚染することになるから、厳密に密閉しており、本
発明の技術思想と全く異なるということができる。
【0022】なお、圧力気体は本実施例の圧縮空気に限
定されることなく その他の清浄化された気体を圧力気
体として用いることができるのは勿論である。また、加
圧装置40としては、コンプレッサに限定されず、圧力
ボンベ等から適宜な特性を有する圧力気体を供給するこ
とも可能である。ところで、圧力気体に代えて純水等の
液体による流体圧を利用することも考えられる。しかし
ながら、本実施例のような100mm水柱単位程度の微
細な圧力調節が要求される場合、液体の自重が大きく影
響することになり、液体による流体圧を利用することは
難しい。
【0023】また、42は圧力調節装置であり、加圧装
置40と圧力室38との間に接続され、圧力室38の圧
力を精密に調節する。例えば、空気圧レギュレータを用
いることができる。この圧力調節装置42による圧力の
調節は、通常の場合、0〜0.05Mpa程度の範囲内
であることで、好適に行うことができる。圧力気体にか
かる圧力調節の最小調節単位が、1000pa以下、好
ましくは100paであることで、ウェーハ10を、キ
ャリヤプレート20を介して極めて精密に研磨面16へ
平行に押し当てつつ研磨できる。従って、被研磨面11
の平坦度を格段に向上させることができる。
【0024】次に図3及び図4に基づいて、以上の構成
が用いられるウェーハの研磨装置(全体機構)の一実施
例について、模式的に説明する。この実施例は、いわゆ
るバッチ式のウェーハの研磨装置であり、複数のウェー
ハ10を同時に効率良く研磨することができる。このウ
ェーハの研磨装置は、ウェーハ10の被研磨面11を研
磨面16に圧接させ、トップリング30(被研磨面1
1)と研磨定盤15(研磨面16)とを相対的に運動さ
せて、その被研磨面11を鏡面に研磨するポリシング装
置である。
【0025】前記研磨定盤15は、回転駆動装置50に
よって軸心51を中心に回転する。前記トップリング3
0は、上下動機構52によって研磨面16に対して接離
動可能に設けられていると共に、軸心53を中心に回転
自在に設けられている。54はセンターローラであり、
研磨定盤15の中央に、軸心55を中心に回転自在に設
けられている。56はガイドローラであり、研磨定盤1
5の周辺に所定間隔をおいて複数個が回転自在に配設さ
れている。このガイドローラ56は、ウェーハ10を保
持面22に貼り付けて研磨定盤15上に載せられたキャ
リヤプレート20を、センターローラ54との間で挟持
する位置、及びその挟持を解除してフリーとする位置と
の間で移動するように設けられている。
【0026】このウェーハの研磨装置の使用方法は、先
ず、研磨定盤15上のキャリヤプレート20供給位置に
対して研磨定盤15回転方向の最遠のガイドローラ56
を、キャリヤプレート20の挟持位置に移動する。そし
て、前記供給位置に供給されたキャリヤプレート20
を、研磨定盤15の回転によりセンターローラ54と前
記最遠のガイドローラ56との間で挟持する位置まで搬
送する。次いで、同様に最遠から2番目のガイドローラ
56とセンターローラ54との間でキャリヤプレート2
0を挟持するというように、他のキャリヤプレート20
を順次セットする。
【0027】そして、キャリヤプレート20を介して複
数のウェーハ10を、トップリング30によって研磨定
盤15へ押圧しつつ、その研磨定盤15を回転させてウ
ェーハ10の研磨を行う。キャリヤプレート20は、セ
ンターローラ54とガイドローラ56とによって受け止
められているため、研磨定盤15の中心と周辺の周速の
差によって自転させられる。これにより、多数のウェー
ハ10を当時に均等に研磨できる。この研磨工程では、
被研磨面11と研磨面16とが磨り合わせられる部分
に、研磨剤(研磨加工液)が供給される。この研磨剤
は、微細な砥粒、及びウェーハ10を適度に侵蝕し得る
薬液を含み、両者の作用によってウェーハ10の被研磨
面11を高精度に鏡面に研磨することができる。なお、
本発明が適用されるウェーハの研磨装置は、以上に説明
したものに限定されるものではなく、例えば、トップリ
ング30に、キャリヤプレート20を強制的に回転させ
る回転駆動機構が設けられたものであっても良いのは勿
論である。
【0028】次に、以上の構成から成るウェーハの研磨
装置を用い、ウェーハの研磨を行う方法について説明す
る。先ず、円板状のキャリヤプレート20の保持面22
にウェーハ10を保持させる。この際のウェーハ10の
保持手段としては、ウェーハ10の被保持面に接着剤で
あるワックスを塗布して、保持面22に貼り付ける方法
や、水張り用の湿式発泡ウレタン等から成るバッキング
材をキャリヤプレート20の一面に貼って保持面22と
し、水の表面張力を利用して保持面22にウェーハ10
を張り付ける方法、或いは真空吸着等の公知の技術を用
いることができる。
【0029】次に、キャリヤプレート20を、ウェーハ
の10保持された保持面22を下にして、研磨定盤15
の研磨面16の上に載せる。そして、そのキャリヤプレ
ート20上にトップリング30を載せる。これにより、
キャリヤプレート20が上方から押圧され、ウェーハ1
0の被研磨面11と研磨面16とが圧接させる。この
際、トップリング30の下面に装着された弾性リング3
5が、キャリヤプレート20の上面24の外周縁近傍に
リング状に圧接される。これにより、弾性リング35に
よって、トップリング30の下面31とキャリヤプレー
ト20の上面24との間がシールされ、その弾性リング
35、下面31及び上面24とによって画された圧力室
28が形成される。つまり、トップリング30とキャリ
ヤプレート20との間に圧力室28が区画される。
【0030】次に、この圧力室28に、精密な圧力調節
装置42を介して加圧装置40によって圧力気体を供給
することで、キャリヤプレート20の上面24に均一荷
重を直接かけて加圧しつつ、キャリヤプレート20と共
に運動するトップリング30(被研磨面11)と研磨定
盤15(研磨面16)とを相対的に運動させ、被研磨面
11を研磨する。また、その際、ウェーハ10が保持さ
れたキャリヤプレート20の保持面22が、研磨面16
と平行になってその研磨面16に倣うように、圧力調節
装置42によって圧力室28の圧力を調節する。この圧
力調節装置42よる圧力室28の圧力の調節は、研磨状
況を検出しつつ、その情報をフィードバックさせ、リア
ルタイムで調整することで、さらに研磨精度を向上でき
る。
【0031】本発明によれば、空気圧等の流体圧(気体
圧)で、キャリヤプレート20の上面を、全面的に、直
接且つ均一に押圧できる。従って、このキャリヤプレー
ト20を介して、ウェーハ10を均一な圧力で全面的に
押圧できる。このため、キャリヤプレート20と共にウ
ェーハ10を研磨面16に沿って、その面形状に倣うよ
うに撓み変形させ、平行に押圧できる。これにより、被
研磨面11の平坦度が格段に向上できるように、その被
研磨面11を研磨するができる。なお、キャリヤプレー
ト20の弾性リング35が当接した部分から周端縁まで
の間は、圧力室38の外になるため、空気圧が作用しな
い。しかしながら、その距離はキャリヤプレート20の
直径に比べて極めて小さいため、その部分の影響は無視
できる。
【0032】また、以上に説明したウェーハの研磨装置
によれば、シリコンウェーハの他にウェーハ状のワーク
(例えばガラス薄板材、水晶等の硬脆性薄板材の表面)
を研磨する装置としても好適に利用できるのは勿論であ
る。また、以上に説明した実施例は、いわゆるバッチ式
の装置であるが、本発明はこれに限定されることはな
く、一枚ずつウェーハをキャリヤプレートに保持して研
磨するいわゆる枚葉式の装置に応用可能である。これに
よれば、ウェーハの大径化に好適に対応できる。以上、
本発明の好適な実施例について種々述べてきたが、本発
明はこの実施例に限定されるものではなく、発明の精神
を逸脱しない範囲内でさらに多くの改変を施し得るのは
勿論のことである。
【0033】
【発明の効果】本発明にかかるウェーハの研磨方法及び
ウェーハの研磨装置によれば、キャリヤプレートを、気
体圧によって均一な圧力で全面的に、直接押圧すること
ができる。従って、ウェーハの被研磨面を、研磨定盤の
研磨面に倣わせてより均一な圧力で平行に圧接させるこ
とができ、極めて高い精度で研磨できるという著効を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るウェーハの研磨装置の一実施例を
説明する正面断面図である。
【図2】図1の実施例の作動状態を説明する正面断面図
である。
【図3】図1の実施例が用いられる装置全体の一実施例
を説明する平面図である。
【図4】図3の実施例の正面図である。
【図5】従来技術を説明する正面断面図である。
【符号の説明】
10 ウェーハ 11 被研磨面 15 研磨定盤 16 研磨面 17 定盤 18 研磨布 20 キャリヤプレート 22 保持面 24 上面 30 トップリング 31 下面 32 ウエイト 34 リング溝 35 弾性リング 38 圧力室 40 加圧装置 42 圧力調節装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円板状のキャリヤプレートの保持面にウ
    ェーハを保持させ、該キャリヤプレートを、ウェーハの
    保持された前記保持面を下にして研磨定盤の研磨面の上
    に載せ、前記キャリヤプレートを上方から押圧するトッ
    プリングで押圧して、前記ウェーハの被研磨面と前記研
    磨面とを圧接させると共に、前記トップリングと前記研
    磨定盤とを相対的に運動させ、前記被研磨面を研磨する
    ウェーハの研磨方法において、 前記トップリングにより前記キャリヤプレートを押圧す
    る際、 前記トップリングの下面に装着された弾性リングを、前
    記キャリヤプレートの上面の外周縁近傍にリング状に圧
    接させ、前記トップリングの下面と前記キャリヤプレー
    トの上面との間に圧力室を区画し、 該圧力室に圧力気体を供給することで、前記キャリヤプ
    レートの上面に均一荷重を直接かけて加圧しつつ、前記
    被研磨面を研磨することを特徴とするウェーハの研磨方
    法。
  2. 【請求項2】 前記ウェーハが保持された前記キャリヤ
    プレートの保持面が、前記研磨面と平行になって該研磨
    面に倣うように、前記圧力室の圧力を調節して研磨する
    ことを特徴とする請求項1記載のウェーハの研磨方法。
  3. 【請求項3】 ウェーハが保持される保持面を有する円
    板状のキャリヤプレートと、ウェーハを研磨する研磨面
    を有する研磨定盤と、ウェーハの保持された前記保持面
    を下にして前記研磨面に載せられた前記キャリヤプレー
    トを上方から押圧し、前記ウェーハの被研磨面と前記研
    磨面とを圧接させるトップリングとを備え、前記トップ
    リングと前記研磨定盤とを相対的に運動させ、前記被研
    磨面を研磨するウェーハの研磨装置において、 前記トップリングの下面に装着され、該トップリングに
    より前記キャリヤプレートを押圧した際、前記キャリヤ
    プレートの上面の外周縁近傍にリング状に圧接され、前
    記トップリングの下面と前記キャリヤプレートの上面と
    の間に圧力室を区画する弾性リングと、 前記圧力室に圧力気体を供給して加圧する加圧装置と、 該加圧装置による前記圧力室の圧力を調節する圧力調節
    装置とを備えることを特徴とするウェーハの研磨装置。
  4. 【請求項4】 前記加圧装置により前記圧力室に供給さ
    れる圧力気体を清浄化するエアフィルタ装置を備えるこ
    とを特徴とする請求項3記載のウェーハの研磨装置。
  5. 【請求項5】 前記キャリヤプレートが、高剛性材質で
    あるセラミックスの板によって形成されていることを特
    徴とする請求項3及び4記載のウェーハの研磨装置。
JP2000140838A 2000-05-12 2000-05-12 ウェーハの研磨方法及びウェーハの研磨装置 Pending JP2001326202A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000140838A JP2001326202A (ja) 2000-05-12 2000-05-12 ウェーハの研磨方法及びウェーハの研磨装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000140838A JP2001326202A (ja) 2000-05-12 2000-05-12 ウェーハの研磨方法及びウェーハの研磨装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001326202A true JP2001326202A (ja) 2001-11-22

Family

ID=18648055

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000140838A Pending JP2001326202A (ja) 2000-05-12 2000-05-12 ウェーハの研磨方法及びウェーハの研磨装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001326202A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6927617B1 (ja) * 2020-11-19 2021-09-01 不二越機械工業株式会社 ワーク研磨装置およびトップリング用樹脂マット体

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05293747A (ja) * 1992-04-20 1993-11-09 Kawasaki Steel Corp 半導体基板の研磨加工方法およびその装置
JPH10296627A (ja) * 1997-04-28 1998-11-10 Sony Corp 研磨装置及び方法
JP2000100907A (ja) * 1998-09-17 2000-04-07 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05293747A (ja) * 1992-04-20 1993-11-09 Kawasaki Steel Corp 半導体基板の研磨加工方法およびその装置
JPH10296627A (ja) * 1997-04-28 1998-11-10 Sony Corp 研磨装置及び方法
JP2000100907A (ja) * 1998-09-17 2000-04-07 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6927617B1 (ja) * 2020-11-19 2021-09-01 不二越機械工業株式会社 ワーク研磨装置およびトップリング用樹脂マット体
JP2022081156A (ja) * 2020-11-19 2022-05-31 不二越機械工業株式会社 ワーク研磨装置およびトップリング用樹脂マット体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6443823B1 (en) Carrier head with layer of conformable material for a chemical mechanical polishing system
JP4022306B2 (ja) ウェーハの接着方法及び接着装置
JP2000301450A (ja) Cmp研磨パッドおよびそれを用いたcmp処理装置
KR100730501B1 (ko) 웨이퍼 접착 장치와 웨이퍼 접착 방법 및 웨이퍼 연마방법
JP3042293B2 (ja) ウエーハのポリッシング装置
JP2015119197A (ja) 研磨装置および研磨方法
WO2000045993A1 (fr) Dispositif de maintien et de polissage de plaquette
US6695687B2 (en) Semiconductor substrate holder for chemical-mechanical polishing containing a movable plate
JP2000233366A (ja) 研磨用ワーク保持盤およびワークの研磨装置ならびにワークの研磨方法
JP2001326202A (ja) ウェーハの研磨方法及びウェーハの研磨装置
JP4051125B2 (ja) ウェーハの接着装置
JP2003165051A (ja) ウェーハ研磨ヘッド
JP4307674B2 (ja) ウェーハの研磨装置
JP3279875B2 (ja) 研磨装置
JPH09246218A (ja) 研磨方法および装置
JP2002217145A (ja) 研磨装置用チャック
KR100419135B1 (ko) 직접 공기 웨이퍼 연마 압력 장치를 구비한 헤드를 이용한화학적 기계적 연마용 장치 및 방법
JPH10156710A (ja) 薄板の研磨方法および研磨装置
JP3615592B2 (ja) 研磨装置
KR20100081695A (ko) 웨이퍼 연마 장치용 헤드 조립체
JP2003163193A (ja) ウェーハ研磨方法および研磨ヘッド
JP2001319905A (ja) バキュームチャック
TWI826630B (zh) 晶圓研磨用頭
JP3770956B2 (ja) 研磨装置及び研磨方法
JP4339494B2 (ja) ウェーハの研磨方法及びウェーハの研磨装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070511

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090917

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100817

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101018

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101130