JP2001317585A - 振動制御装置およびその駆動方法 - Google Patents

振動制御装置およびその駆動方法

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JP2001317585A
JP2001317585A JP2000142233A JP2000142233A JP2001317585A JP 2001317585 A JP2001317585 A JP 2001317585A JP 2000142233 A JP2000142233 A JP 2000142233A JP 2000142233 A JP2000142233 A JP 2000142233A JP 2001317585 A JP2001317585 A JP 2001317585A
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control device
vibration control
vibration
liquid
displacement
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Masashi Yasuda
正志 安田
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Tokkyokiki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低周波域での優れたアクティブ振動遮断性能
を維持しつつ、固有振動数が低く高周波域でのパッシブ
振動遮断性能に優れた小型の振動制御装置を提供する。 【解決手段】 作用子5、液体室6および駆動板7を具
備した変位拡大のために用いられる液体梃子機構4と、
液体室6の容積を変化させる方向に変位可能なピエゾア
クチュエータ2と、液体梃子機構4およびピエゾアクチ
ュエータ2との間にこれらに対して直列に配置された弾
性部材である防振ゴム3とを備えている。防振ゴム3と
して弾性係数の大きいコンパクトなものを用いることが
できるので、振動制御装置1の小型化を図ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、床などの環境振動
から精密機器を能動的に除振するアクティブ除振装置や
微振動環境のシミュレーションや機器の微振動感度を計
測する微振動加振装置に用いることが可能であってしか
もパッシブな振動遮断性能を有効に利用することが可能
である、固体アクチュエータを具備した振動制御装置お
よびその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、圧電(ピエゾ)素子および磁歪素
子などの固体アクチュエータは、防振、除振といった振
動制御や振動発振などの様々な分野において使用されて
いる。しかしながら、これらの固体アクチュエータは、
それ単独での変位が比較的小さいために所定の目的を達
成できないことが多い。そこで、大径ピストンと小径ピ
ストンの間に液体を満たした変位拡大機構と固体アクチ
ュエータとを組み合わせた振動制御装置を用いることが
提案されている(例えば特開平7−301354号公報
参照)。このような変位拡大機構と固体アクチュエータ
とを組み合わせた振動制御装置により、大径ピストンと
小径ピストンとの面積比に応じて固体アクチュエータの
変位を拡大して小径ピストン側から出力することが可能
となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したような変位拡
大機構および固体アクチュエータを具備した振動制御装
置は、固体アクチュエータを駆動してアクティブ制御を
行った際における低周波域での振動遮断性能(アクティ
ブ振動遮断性能)の点で優れている。しかしながら、ア
クティブ制御は発振の可能性を潜在的に持っているの
で、高周波域での振動制御をアクティブ制御によって行
うのは困難である。そこで、高周波域においては、振動
制御装置自体がもつ固有の振動遮断特性(パッシブ振動
遮断特性)を有効に利用して振動制御を行うことが望ま
しい。ところが、上述したような変位拡大機構および固
体アクチュエータを備えた振動制御装置は、その固有振
動数が比較的高く、高周波域でのパッシブ振動遮断特性
の点で満足のいくものではない。一方で、固体アクチュ
エータを備えた振動制御装置の小型化への要求が益々大
きくなっている。
【0004】そこで、本発明の主な目的は、比較的小型
であり、低周波域での優れたアクティブ振動遮断性能を
維持しつつ、固有振動数が低く高周波域でのパッシブ振
動遮断性能に優れた振動制御装置を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の振動制御装置は、第1および第2の可動
部を有し、前記第1の可動部に入力された変位が拡大さ
れて前記第2の可動部から出力されるような変位拡大機
構と、前記第1の可動部に対して前記第2の可動部とは
反対側に配置されており、供給された電気信号に基づい
て前記変位拡大機構の前記第1の可動部を移動させる方
向に変位可能な固体アクチュエータと、前記第2の可動
部と前記固体アクチュエータとの間に両者に対して直列
に配置された内側弾性部材とを備えている。
【0006】請求項1の振動制御装置では、第1の可動
部に入力された変位を拡大して第2の可動部から出力す
る変位拡大機構の第1の可動部側に固体アクチュエータ
が配置されている。このような変位拡大機構を用いるこ
とによって、固体アクチュエータの変位を拡大すること
ができる。そのため、例えば制振や除振を行う場合に低
周波域において優れたアクティブ振動遮断性能が得られ
る。
【0007】従来の圧電素子などの固体アクチュエータ
を用いたアクティブ除振装置は、固体アクチュエータの
ストロークを稼ぐために固体素子を多段に積み重ねたア
クチュエータを用いてきた。例えば、ピエゾ素子を用い
た固体アクチュエータでは、d33形のピエゾ素子を1
0cmほど積み重ねることで70μmほどの変形量を得
ることができる。これに対して、本発明では、変位拡大
率10倍の変位拡大機構を用いれば、長さ20mmほど
の積層ピエゾを用いて150μmほどの変形量を容易に
得ることができるのである。このことによるコストメリ
ットは大変に大きく、アクティブ振動制御装置の普及に
大きく寄与することができる。
【0008】そして、変位拡大機構を採用することによ
って、大きな変位が容易に得られるために、空気アクチ
ュエータでなければ実用できなかった位置制御、姿勢制
御にも振動制御装置を適用することができる。また、変
位拡大機構をもたない振動制御装置では、制御対象部材
が比較的柔らかいものである場合(特に、アクチュエー
タおよび制御対象部材を支持している支持系の剛性が十
分でない場合)に変位が制御対象部材の変形に吸収され
てしまい、制御対象部材に対する適切な制御を行うこと
ができなかった。しかし、上述した150μmほどの変
位量はこのような場合にも適切な制御を行うことができ
る十分な大きさである。そのため、固体アクチュエータ
を用いた振動制御装置の用途を大幅に広げることができ
る。
【0009】また、請求項1によると、変位拡大機構お
よび固体アクチュエータに加えて内側弾性部材が直列に
配置されているために、この振動制御装置の固有振動数
が従来よりも低下したものとなり、高周波域において優
れたパッシブ振動遮断性能が得られる。例えば、内側弾
性部材を具備していない振動制御装置の固有振動数が1
0〜20Hz程度であるとすると、これに内側弾性部材
を付加した振動制御装置の固有振動数を1〜10Hz程
度に低下させることができる。
【0010】つまり、請求項1の振動制御装置では、内
側弾性部材の変位(ストローク)の大小に拘わらず、柔
らかい(すなわち、固有振動数が小さい)支持系を作る
ことができるという、パッシブ除振系にとって好適な特
性を得ることができる。内側弾性部材を固体アクチュエ
ータおよび変位拡大機構と直列に配置することは内側弾
性部材の変形によるロスが発生することから今まで採用
されなかったと思われるが、振動絶縁系を考えるときに
は上述のメリットがそのデメリットを越えるものであ
る。このことによって、固体アクチュエータが有する小
容積という特徴を十分に生かした振動制御系を作ること
ができる。例えば変位拡大機構による変位拡大率を10
倍、内側弾性部材の弾性定数をKとすると、第2の可動
部の支持弾性定数は0.1Kとなり、内側弾性部材の1
/10の弾性定数が簡単に得られる。このとき、固体ア
クチュエータの制御力は1/10に減じて取り出される
ことになるが、微振動では制御力は小さくても通常問題
はほとんどない。
【0011】また、固体アクチュエータを用いることの
利点に高周波域まで作動することがあげられるが、この
特性は請求項1の振動制御装置のように内側弾性部材が
直列に配置されているものでも十分に生かすことができ
る。なぜなら、固体アクチュエータは加えた電気信号
(電流)に比例して変位するので、十分に高周波までエ
ネルギーを供給できるアンプを用いれば、振幅一定の出
力を得ることができるからである。この振幅をxとする
と、上述のように変位拡大機構の変位拡大率を10倍、
内側弾性部材の弾性定数をKとした場合に第2の可動部
から取り出される作用力は0.1Kxとなり、これは一
定の制御力を高い周波数まで出力できるということを意
味している。
【0012】また、請求項1では、内側弾性部材が第2
の可動部と固体アクチュエータとの間に両者に対して直
列に配置されているので、内側弾性部材が第2の可動部
に対して第1の可動部とは反対側に配置されている場合
に比べて弾性係数が大きく変位が小さい(言い換える
と、硬い)内側弾性部材を用いることが可能である。そ
のため、内側弾性部材の体積を縮小することができるこ
とになり、振動制御装置の小型化を図ることが可能とな
る。
【0013】本発明において、内側弾性部材としては、
ゴムやばねなど公知のものをいずれも用いることができ
る。具体的には、ドリフトや温度変化による特性変化の
少ないもの(例えば、複数の小さなコイルスプリングが
並列に配置されたばねユニットや、このユニットがゲル
でモールドされたもの、或いは、皿ばねなど)を用いる
ことが好ましい。
【0014】また、請求項2の振動制御装置は、前記変
位拡大機構が、内部に液体が封入された液体室を有する
液体変位拡大機構であって、前記第1の可動部が前記液
体室内の液体と接触しており、前記第2の可動部が前記
第1の可動部よりも小さい接触面積で前記液体室内の液
体と接触していることを特徴とするものである。
【0015】請求項2の振動制御装置において、液体変
位拡大機構は、内部に液体が封入された液体室、第1の
可動部、および、前記第1の可動部よりも液体との接触
面積が小さい第2の可動部を有し、第1の可動部側に固
体アクチュエータが配置されたものとなっている(以
下、このような構造を有する機構を本明細書において、
「液体梃子機構」ということがある)。
【0016】液体梃子機構においては力伝達が液体で行
われることから、力を作用させる場所や方向を高い自由
度で変更できるというメリットがある。このことを用い
れば、固体アクチュエータをメンテナンスしやすい場所
に配置し、第2の可動部を制御対象部材の近くに配置し
た振動制御装置を構成することができるという従来の装
置では実現できない効果が得られる。
【0017】さらに、液体梃子機構は、例えばレバーを
用いるなどした機械的な変位拡大機構と比べた場合に、
非剛体内部自由度による高次振動モードをほとんど持た
ないという利点がある。
【0018】液体室内部の液体としてはシリコンオイル
などの不揮発性で安定なものを用いることが好ましい
が、これに限定されるものではない。液体自身は振動に
対する減衰性を持っている必要はなく、むしろ粘度が小
さく流動性がよい方が制御の立ち上がりに優れている。
【0019】請求項3の振動制御装置は、前記流体室内
の圧力を調整するための機構をさらに備えている。例え
ば、液体室内に外部からピストンを挿入して第2の可動
部の位置を変更するという手段は簡便である。従来の固
体アクチュエータを備えた振動制御装置では、固体アク
チュエータの少ないストロークを少しでも有効に使うた
めに、固体アクチュエータの位置調整を厳密に行う必要
があり、しかもその調整はジャッキを用いるなど難度が
高いものであった。本発明では、液体室内の圧力を変更
することで簡易に固体アクチュエータに与えられる予圧
レベルの調整を行うことができる。
【0020】請求項4の振動制御装置では、前記第1の
可動部の周縁が、前記内側弾性部材によってシールされ
ている。液体梃子にとって液体の漏れがないように液体
室の第1および第2の可動部を確実にシールすることは
重要であり、第1の可動部の周縁を内側弾性部材によっ
てシールすることで、液体の漏れを高い確率で防止する
とともに、内側弾性部材とは別の部材でシールを行う場
合に比べて部品点数および製造工程数が削減され、製造
コストを低下させることができる。
【0021】請求項5の振動制御装置では、前記内側弾
性部材が液体室の内部に配置されている。これにより、
液体室の外部に別に内側弾性部材を配置する必要がなく
なって、振動制御装置のより一層コンパクトにすること
ができる。
【0022】請求項6の振動制御装置は、前記内側弾性
部材が、前記第1の可動部と前記固体アクチュエータと
の間に配置されたものである。請求項6によると、内側
弾性部材が第1の可動部と固体アクチュエータとの間に
配置されるので、例えば第1の可動部と第2の可動部の
間の液体室内に内側弾性部材が配置される場合に比べ
て、内側弾性部材のメンテナンスが容易となる。
【0023】請求項7の振動制御装置は、前記内側弾性
部材の変形方向の両端に剛性部材が配置されたものであ
る。請求項7の振動制御装置では、内側弾性部材の変形
方向の両端に剛性部材が配置されているために、局所的
に配置された固体アクチュエータの変位を効率的に変位
拡大機構に与えることができる。
【0024】請求項8の振動制御装置は、前記変位拡大
機構、前記固体アクチュエータおよび前記内側弾性部材
が、1つのケース内に組み入れられたものである。これ
により、振動制御装置をより小型化することが可能であ
る。
【0025】請求項9の振動制御装置は、前記固体アク
チュエータに加えられる負荷を制御することが可能に構
成されている。そして、請求項10の振動制御装置は、
前記固体アクチュエータと並列に配置された内側並列弾
性部材をさらに備えているものである。
【0026】請求項9、10によると、固体アクチュエ
ータに負荷される荷重を制御して固体アクチュエータを
最適動作させることができるようになる。つまり、支持
荷重を全て固体アクチュエータに分担させると、固体ア
クチュエータをその作動の最適点で作動させることがで
きない。そこで、請求項9のようにそれぞれの固体アク
チュエータをその最適点で使うためには荷重の調整を行
うことが好ましく、請求項10ではそれを実現するため
に固体アクチュエータと並列に内側並列弾性部材が配置
されている。
【0027】請求項11の振動制御装置は、前記固体ア
クチュエータを被覆する被覆部材をさらに備えている。
このような構造は、固体アクチュエータを弾性部材など
でモールドすることによって実現することができる。ま
た、固体アクチュエータを内側並列弾性部材でモールド
することによって、固体アクチュエータを外部湿度の影
響から遮断することもでき、固体アクチュエータの長寿
命化を図ることができる。
【0028】また、請求項12の振動制御装置は、内部
に液体が封入されているとともに弾性的に体積可変であ
る多数の小粒が分散された液体室、前記液体室内の液体
と接触している第1の可動部、および、前記第1の可動
部よりも小さい接触面積で前記液体室内の液体と接触し
ている第2の可動部を有する変位拡大機構と、前記第1
の可動部に対して前記第2の可動部とは反対側に配置さ
れており、供給された電気信号に基づいて前記変位拡大
機構の前記第1の可動部を移動させる方向に変位可能な
固体アクチュエータとを備えている。
【0029】請求項12によると、請求項1、2と同様
に、液体梃子機構によって固体アクチュエータの変位を
拡大することができ、低周波域において優れたアクティ
ブ振動遮断性能が得られるとともに、固有振動数が従来
よりも低下したものとなって高周波域で優れたパッシブ
振動遮断性能が得られる。また、内側弾性部材の代わり
に液体室内に弾性的に体積可変である多数の小粒が分散
されており、これが請求項1の弾性部材と同様の機能を
果たすので、液体室の外に別の弾性部材を配置する必要
がなく、振動制御装置をさらに小型化することが可能と
なる。
【0030】また、請求項14の振動制御装置は、内部
に気体が封入されており弾性的に容積可変である気体
室、前記気体室内の気体と接触している第1の可動部、
および、前記第1の可動部よりも小さい接触面積で前記
気体室内の気体と接触している第2の可動部を有する変
位拡大機構と、前記第1の可動部に対して前記第2の可
動部とは反対側に配置されており、供給された電気信号
に基づいて前記変位拡大機構の前記第1の可動部を移動
させる方向に変位可能な固体アクチュエータとを備えて
いる。
【0031】請求項14によると、請求項1と同様の原
理にしたがって、気体梃子機構によって固体アクチュエ
ータの変位を拡大することができ、低周波域において優
れたアクティブ振動遮断性能が得られるとともに、固有
振動数が従来よりも低下したものとなって高周波域で優
れたパッシブ振動遮断性能が得られる。また、内側弾性
部材の代わりに弾性的に容積可変である気体室を用いて
おり、これが請求項1の弾性部材と同様の機能を果たす
ので、気体室の外に別の弾性部材を配置する必要がな
く、振動制御装置をさらに小型化することが可能とな
る。
【0032】請求項16の振動制御装置は、前記第1の
可動部および前記第2の可動部の周縁が、弾性シール部
材によってそれぞれシールされたものである。液体梃子
機構や気体梃子機構にとって液体、気体の漏れがないよ
うに液体室または気体室の第1、第2の可動部を確実に
シールすることは重要である。本発明の振動制御装置は
主として微振動制御に用いられるため、請求項16のよ
うに弾性シール部材を採用することで、液体または気体
の漏れを高い確率で防止している。
【0033】請求項17の振動制御装置は、前記第2の
可動部に対して前記第1の可動部とは反対側に配置され
た緩衝弾性部材をさらに備えている。これにより、第2
の可動部の移動方向と交差する方向の剪断力が外部から
加えられた場合に、緩衝弾性部材が剪断力の緩衝部材
(言い換えると、剪断力を逃がすための部材)として機
能するために第2の可動部の破損を防止することができ
る。
【0034】請求項18の振動制御装置は、前記緩衝弾
性部材が、前記第2の可動部と直列および並列に配置さ
れたものである。請求項18の振動制御装置では、緩衝
弾性部材が前記第2の可動部と並列にも配置されている
ことにより、第2の可動部に負荷される力を調整するこ
とが可能となって、固体アクチュエータに負荷される力
の制御も可能である。つまり、第2の可動部の負担を減
らして第2の可動部には制御力だけを分担させることが
できる。このような並列配置される緩衝弾性部材は、第
2の可動部の変位方向だけに弾性変形して弾性力を生じ
る。また、並列配置される緩衝弾性部材での振動減衰が
少なくなるほど、制御効率が高められる。
【0035】請求項19の振動制御装置は、前記緩衝弾
性部材が、鋼板および樹脂板の少なくともいずれか一方
とエラストマとが交互に積層された部分を有するもので
ある。請求項19の振動制御装置のように、弾性部材
が、鋼板および樹脂板の少なくともいずれか一方とエラ
ストマとを交互に積層したもの(以下、「非干渉化弾性
部材」という)は、剪断力の緩衝部材として良好に機能
する。
【0036】請求項20の振動制御装置は、複数の前記
固体アクチュエータが並列に配置されたものである。こ
れにより、大きな作用力を生成することができる。
【0037】請求項21の振動制御装置は、1つの前記
変位拡大機構に対し複数の前記第2の可動部が並列に設
けられたものである。これにより、一つの変位拡大機構
で複数の第2の可動部を同時に作動させることができ、
例えば作用力を及ぼすべき物体を安定して駆動すること
ができたり、2つの異なる物体に同時に作用力を与える
ことができるという効果をもたらす。
【0038】請求項22の振動制御装置は、それぞれ複
数設けられた前記第1の可動部および前記固体アクチュ
エータが、前記変位拡大機構の両端に対向するように配
置されたものである。請求項22によると、外部に逃げ
る作用力が減少するので作用力を高い割合で第2の可動
部に与えることが可能になる。これは、特に請求項12
のような弾性的に体積可変である多数の小粒が分散され
た液体室を有する変位拡大機構や、請求項14のような
弾性的に容積可変である気体室を有する変位拡大機構に
対して有効である。また、狭い平面積内に比較的多くの
ピエゾアクチュエータを配置して大きな作用力を得るこ
とが可能となる。
【0039】請求項23の振動制御装置は、前記第2の
可動部に対して前記第1の可動部とは反対側に配置され
た制御対象部材までの距離を測定するためのセンサをさ
らに備えてたものである。これにより、固体アクチュエ
ータを用いて制御対象部材の位置および配向(すなわ
ち、姿勢)の制御を的確に行うことができるようにな
る。
【0040】請求項24の振動制御装置は、前記固体ア
クチュエータがピエゾ素子を含むものであり、請求項2
5の振動制御装置は、前記固体アクチュエータが超磁歪
素子を含むものである。特に超磁歪素子を含む固体アク
チュエータは変位が大きく壊れにくいという点で有利で
ある。
【0041】また、上述の振動制御装置を請求項26〜
28のように駆動することにより、制御対象部材の振動
発生および振動抑制のための装置として適切に動作させ
ることができる。また、請求項29の駆動方法のように
複数の前記固体アクチュエータのうち破損したものへの
通電を遮断することで、省電力駆動を実現することがで
きる。この際、固体アクチュエータの制御回路内にヒュ
ーズ機構が組み込まれており、適当なヒューズを切断す
ることで、破損した固体アクチュエータへの通電が遮断
されるようになっていてもよい。
【0042】次に、本発明の振動制御装置の具体的な用
途について説明する。昨今の精密機器は設置環境の微振
動の影響を受けてその精度が低下したり、生産能力が低
下したりするため、その対処として圧電素子などの固体
アクチュエータを有するアクティブ除振装置が用いられ
ている。アクティブ除振装置は床振動を能動的に制御し
て振動を抑制するとともに機器自体が発生する振動に対
しても抑制能力を有している。アクティブ除振装置の制
御は一般に3次元6自由度で行われており、直交方向に
配向された複数の固体アクチュエータが使用される。こ
のような目的で開発されたアクティブ除振装置のアクチ
ュエータとしては、空気圧素子、リニアモータ、ピエゾ
素子、超磁歪素子が実用化されている。本発明はこれら
アクティブ除振装置の高性能化を図ることを可能とした
ものである。
【0043】また、微振動のシミュレーションを可能と
する微振動加振台が開発されているが、このような微振
動加振台も、除振と加振の双方を広い周波数範囲で可能
とする本発明の振動制御装置の有望な適用対象である。
さらに質量体を振動させてその反力で制振するというア
クティブ制振装置が実用されているが、本発明の振動制
御装置は、この領域にも有効な装置となり得る。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、図面を参照しつつ説明する。
【0045】図1は、本発明の第1の実施の形態にかか
る振動制御装置の断面図である。図1に示すように、本
実施の形態の振動制御装置1は、ピエゾ(圧電)素子を
含むピエゾアクチュエータ2と、弾性部材である防振ゴ
ム3と、変位拡大機構である液体梃子機構4とが、シリ
ンダケース8内に直列に配置されたものである。液体梃
子機構4は、内部に液体が封入された液体室6と、液体
室6内の液体と接触するように且つ液体室6と防振ゴム
3との間に配置された駆動板7と、液体室6内の液体と
接触するように且つ液体室6に対して駆動板7とは反対
側に配置された作用子5とを有している。また、液体室
6内の液体との接触面積は、駆動板7よりも作用子5の
方が小さくなっている。作用子5の液体室6とは反対側
の端部は、シリンダケース8に設けられた孔を通ってそ
の外部に露出している。このようにピエゾアクチュエー
タ2を含めすべての部材がシリンダケース8内に収納さ
れているために、本実施の形態の振動制御装置1は小型
であり、省スペースに寄与することが可能なものとなっ
ている。
【0046】ピエゾアクチュエータ2は、図示しないド
ライバから供給された電気信号に基づいて微小振動す
る。その振動の方向は、ピエゾアクチュエータ2と防振
ゴム3と液体梃子機構4とが直列配置された方向と平行
となっている。また、この直列配置方向における防振ゴ
ム3の両端には、例えば金属や樹脂などからなる肉薄の
剛性板9a、9bがそれぞれ配置されている。このよう
に防振ゴム3の両側に剛性板9a、9bを配置しておく
ことで、局所的に配置されたピエゾアクチュエータ2の
変位を液体室6内の液体に対して効率的に与えるように
している。
【0047】また、作用子5および駆動板7の側面とシ
リンダケース8との間には、その間隙を埋めて液体室6
内の液体が漏れないようにするための弾性シール部材1
0a、10bがそれぞれ配置されている。本実施の形態
では、駆動板7の周縁にある弾性シール部材10aの液
体室内の液体との接触面積が駆動板7の液体室内の液体
との接触面積の1%未満となっている。そのため、作用
子5および駆動板7の変位時に液体室6の内圧によって
弾性シール部材10aが変形したとしても液体室の容積
変化量が少なく、作用子5への力の伝達効率を高く維持
することができる。なお、弾性シール部材10aは、剪
断力が加えられた際に作用子5を保護するという役割を
も有している。
【0048】駆動板7に対して液体室6とは反対側であ
ってピエゾアクチュエータ2、防振ゴム3および剛性板
9a、9bが配置されていない空間には空気が充填され
ており、その空気圧は図示しないバルブやコンプレッサ
などの装置(図11参照)によって調整可能となってい
る。つまり、この空間は空気圧調整が可能で、ピエゾア
クチュエータ2と並列に配置された空気ばねとして機能
する。従って、当該空間の空気圧を調節することで、ピ
エゾアクチュエータ2に負荷される荷重を制御してピエ
ゾアクチュエータ2を最適動作させることができるよう
になる。
【0049】このように構成された本実施の形態の振動
制御装置1の動作について説明する。振動制御装置1で
は、ピエゾアクチュエータ2を駆動することによって振
動が生じると、その振動が防振ゴム3を介して駆動板7
に与えられる。駆動板7はピエゾアクチュエータ2の変
位量とほぼ同じだけ変位するが、作用子5の液体との接
触面積が駆動板7のそれよりも小さいために、両者の比
の分だけ作用子5の変位が拡大される。つまり、作用子
5と駆動板7の液体接触面積比が1:10であれば、作
用子5と駆動板7の変位量比は10:1となる。このよ
うに、本実施の形態によると、液体梃子機構4が設けら
れているために、ピエゾアクチュエータ2の変位を大き
く拡大して取り出すことが可能である。そのためピエゾ
アクチュエータの積層数を従来よりも減少させることが
できて、製造コストを大幅に低下させることができる。
【0050】しかも、本実施の形態の振動制御装置1に
おいては、液体梃子機構4、ピエゾアクチュエータ2お
よび防振ゴム3が直列に配置されているために、防振ゴ
ム3が直列に配置されていないものと比較して振動制御
装置1の固有振動数が従来よりも小さくなっている。そ
のため、高周波域で優れたパッシブ振動遮断性能が得ら
れる。
【0051】この点について図2を参照して説明する。
図2は、本実施の形態の振動制御装置1、および、直列
配置の防振ゴム3を持たないという点以外はこれと同様
に構成された別の振動制御装置の固有振動特性およびそ
れぞれの振動制御装置でアクティブ制御を行った際の振
動遮断特性を示したグラフである。図2において、曲線
21は振動制御装置1の固有振動特性を表しており、曲
線22は防振ゴム3を持たない振動制御装置の固有振動
特性を表している。また、曲線23は振動制御装置1で
アクティブ制御を行った際の振動遮断特性を表してお
り、曲線24は防振ゴム3を持たない振動制御装置でア
クティブ制御を行った際の振動遮断特性を表している。
【0052】図2から明らかなように、曲線21は曲線
22が全体的に低周波側にシフトしたものとなってい
る。また、曲線23および曲線24について見ると、低
周波域ではそれぞれが有するアクティブ振動遮断性能に
よって振動の伝達率が低下している一方で、曲線21お
よび曲線22にそれぞれ漸近する高周波域ではそれぞれ
が有するパッシブ振動遮断性能によって振動の伝達率が
低下している。
【0053】周波数が同じときの伝達率を比較すると明
らかなように、本実施の形態の振動制御装置1は、直列
配置された防振ゴム3を持たない振動制御装置と比較し
て、高周波になるほど伝達率の低下が大きくパッシブ振
動遮断性能が優れているといえる。従って、本実施の形
態の振動制御装置1によると、小容積で高速応答可能で
あるというピエゾアクチュエータ2が有する利益を保持
しつつ、低周波域では変位の大きな優れたアクティブ振
動遮断性能を発揮することができ、しかも高周波域では
優れたパッシブ振動遮断性能を発揮することができると
いういままでの振動制御装置によっては実現できなかっ
た振動制御系が比較的低コストで構成される。
【0054】また、本実施の形態の振動制御装置1にお
いては、防振ゴム3が液体梃子機構4とピエゾアクチュ
エータ2との間に両者に対して直列に配置されているの
で、防振ゴム3が作用子5に対して駆動板7とは反対側
に配置されている場合と比較して、防振ゴム3として弾
性係数が大きく変位が小さいものを用いることが可能で
ある。これにより、比較的体積の小さい防振ゴム3を用
いることができて、振動制御装置1の一層の小型化を実
現することができる。
【0055】さらに、変位拡大機構として液体梃子機構
を用いた本実施の形態の振動制御装置1は、例えば後述
する第2の実施の形態のようにレバーを用いるなどした
機械的な変位拡大機構を用いたものと比較して、構成が
比較的簡単であり且つ非剛性内部自由度における高次振
動モードをほとんど持たないという点からも好ましい。
【0056】次に、本発明の第2の実施の形態について
図3を参照して説明する。なお、本実施の形態において
第1の実施の形態と同等の部材については同じ符号を用
いその説明を省略する。本実施の形態の振動制御装置3
1においては、第1の実施の形態において用いられてい
た液体梃子機構4に代わって、機械式梃子機構37が配
置されている。
【0057】機械式梃子機構37は、防振ゴム3側に配
置された駆動板32と、後述するように駆動板32の変
位を拡大するレバー34と、レバー34に対して駆動板
32とは反対側に配置された作用子36とを有してい
る。作用子36のレバー34とは反対側の端部は、シリ
ンダケース8に設けられた孔を通ってその外部に露出し
ている。レバー34は、その一端34aにおいてシリン
ダケース8と回動可能に接続されているとともに、他端
34bにおいて作用子36と回動可能に接続されてい
る。また、レバー34は、駆動板32上に設けられた支
持部32aと比較的狭い面積で接触することで駆動板3
2に支持されている。
【0058】このように構成された本実施の形態の振動
制御装置31では、ピエゾアクチュエータ2を駆動する
ことによって振動が生じると、その振動が防振ゴム3を
介して駆動板32に与えられる。駆動板32が上下に変
位すると、支持部32aから力が与えられたレバー34
は端部34aを中心として回動し、作用子36は上下に
変位する。このとき、(作用子36の変位の大きさ:駆
動板32の変位の大きさ)は、(レバー34の両端部3
4a、34b間の距離:レバー34の端部34a−支持
部32a間の距離)となり、駆動板32の変位は拡大さ
れて作用子36から取り出される。
【0059】このように、本実施の形態によると、機械
的梃子機構37が設けられているために、ピエゾアクチ
ュエータ2の変位を大きく拡大して取り出すことが可能
である。そのためピエゾアクチュエータの積層数を従来
よりも減少させることができて、製造コストを大幅に低
下させることができる。しかも、本実施の形態の振動制
御装置31においては、機械式梃子機構3、ピエゾアク
チュエータ2および防振ゴム3が直列に配置されている
ために、防振ゴム3が直列に配置されていないものと比
較して振動制御装置31の固有振動数が従来よりも小さ
くなっている。そのため、高周波域で優れたパッシブ振
動遮断性能が得られる。さらに、防振ゴム3の小型化に
より振動制御装置31をコンパクトに構成することが可
能である。なお、これらの効果は、後述する実施の形態
においても同様に得ることが可能である。
【0060】次に、本発明の第3の実施の形態について
図4を参照して説明する。なお、本実施の形態において
第1および第2の実施の形態と同等の部材については同
じ符号を用いその説明を省略する。本実施の形態の振動
制御装置41においては、第1の実施の形態において液
体梃子機構4とピエゾアクチュエータ2との間に配置さ
れていた防振ゴム3に加えて、作用子5の液体室6とは
反対側の先端部5aに積層弾性体46が配置されてい
る。積層弾性体46は、鋼板(若しくは樹脂板またはこ
れらの両方)と防振ゴムなどのエラストマとを交互に積
層した非干渉化弾性部材である。積層弾性体46の両端
には、剛性板49a、49bがそれぞれ配置されてい
る。
【0061】このように、本実施の形態では、作用子5
の液体室6とは反対側の先端部5aにピエゾアクチュエ
ータ2および液体梃子機構4と直列配置された積層弾性
体46が配置されていることにより、作用子5の変位方
向(つまり直列配置方向)と交差する方向の剪断力が外
部から加えられた場合に、積層弾性体46が剪断力の緩
衝部材として作用子5に大きな剪断力がかからないよう
に機能する。従って、作用子5の破損を効果的に防止す
ることができる。なお、積層弾性体46は積層されてい
ない通常の弾性体であってもよいが、本実施の形態のよ
うに積層された非干渉化弾性部材は剪断力の緩衝部材と
して良好に機能する。
【0062】また、本実施の形態の振動制御装置41
は、液体室6内の圧力を調整するための液体室圧力制御
機構42をさらに具備している。液体室圧力制御機構4
2は、液体室6内への侵入が可能なピストン部44と、
例えばねじの回動による前後移動に応じてピストン部4
4の液体室6内への侵入深さを任意の深さに調節するた
めのピストン位置調節部43とを有している。ピストン
部44の周縁は、弾性シール部材10cによってシール
されており、液体室6内の液体が外部に漏れないように
なっている。
【0063】本実施の形態では、ピストン位置調整部4
3でピストン部44の液体室6内への侵入深さを調節す
ることで、液体室6内の圧力を制御することができる。
従って、ピエゾアクチュエータ2に与えられる予圧レベ
ルの調整を簡易に行うことができる。
【0064】次に、本発明の第4の実施の形態について
図5を参照して説明する。なお、本実施の形態において
第1〜第3の実施の形態と同等の部材については同じ符
号を用いその説明を省略する。本実施の形態の振動制御
装置51は、液体室6の外側に作用子5と直列および並
列に防振ゴム53を配置したものである。防振ゴム53
の両端には、剛性板59a、59bがそれぞれ配置され
ている。
【0065】防振ゴム53のうち作用子5との並列部分
53aは外部から加えられる力を作用子5と分担して作
用子5に加えられる外力負担を減らす役割を有してい
る。そのため、より精度の高い振動制御が行えるように
なり、防振ゴム53での振動減衰が少なくなるほど制御
効率が高められる。また、防振ゴム53のうち作用子5
との直列部分53bは、上述した第2および第3の実施
の形態における積層弾性体32と同様に、作用子5に加
えられる剪断力の緩衝部材として機能する。なお、並列
部分53aと直列部分53bとは、別体として設けられ
ていてもよい。
【0066】次に、本発明の第5の実施の形態について
図6を参照して説明する。なお、本実施の形態において
第1〜第4の実施の形態と同等の部材については同じ符
号を用いその説明を省略する。本実施の形態の振動制御
装置61は、第4の実施の形態の振動制御装置51にお
いて、防振ゴム53を作用子5に対する直列部分の積層
弾性体46と並列部分の防振ゴム63とに置き換えたも
のである。そして、これらの両端部および境界部には、
剛性板69a、69b、69cがそれぞれ配置されてい
る。本実施の形態では、直列部分が非干渉化弾性体であ
る積層弾性体46に置き換えられているために、外部か
ら加えられた剪断力をより効果的に逃がして作用子5を
好適に保護することができる。
【0067】次に、本発明の第6の実施の形態について
図7を参照して説明する。なお、本実施の形態において
第1〜第5の実施の形態と同等の部材については同じ符
号を用いその説明を省略する。本実施の形態の振動制御
装置71は、第1の実施の形態の振動制御装置1におい
て、1つのピエゾアクチュエータ2を互いに離隔して並
列配置された3つのピエゾアクチュエータ2a、2b、
2cに置き換えたものである。3つのピエゾアクチュエ
ータ2a、2b、2cは図示しない駆動部からの信号に
したがって同期駆動される。これにより、本実施の形態
の振動制御装置71は、大きな制御力を生成することが
できるものとなっている。
【0068】次に、本発明の第7の実施の形態について
図8を参照して説明する。なお、本実施の形態において
第1〜第6の実施の形態と同等の部材については同じ符
号を用いその説明を省略する。本実施の形態の振動制御
装置81は、第6の実施の形態の振動制御装置71にお
いて、弾性シール部材10bの代わりに防振ゴム83に
よって液体室6がシールされるように防振ゴム83がシ
リンダケース8の内周面と密着するようにするとともに
剛性板9aを取り除いたものである。つまり、弾性シー
ル部材と防振ゴムとを別々に設ける必要がなくなって部
品点数および製造工程数が削減されるため、本実施の形
態の振動制御装置81は、比較的低いコストでの製造が
可能である。
【0069】次に、本発明の第8の実施の形態について
図9を参照して説明する。なお、本実施の形態において
第1〜第7の実施の形態と同等の部材については同じ符
号を用いその説明を省略する。本実施の形態の振動制御
装置91は、第1の実施の形態の振動制御装置1におい
て、防振ゴムの形状を変更して防振ゴム93がピエゾア
クチュエータと直列および並列に配置されるようにする
とともに剛性板99a、99bを防振ゴム93の両端に
取り付けたものである。これにより、第1の実施の形態
において空気ばねの調整により行っていたピエゾアクチ
ュエータ2の最適動作制御を防振ゴム93の並列配置部
分によって行うことができるようになる。従って、第1
の実施の形態のように空気ばねに接続されるバルブやコ
ンプレッサが不要になって装置構成が簡略化されるとい
う利点がある。また、防振ゴム93によってピエゾアク
チュエータ2を外気から遮断することができるので、ピ
エゾアクチュエータ2を外部湿度の影響から遮断するこ
とができ、ピエゾアクチュエータ2の長寿命化を図るこ
とができるという利点もある。なお、防振ゴム93の直
列配置部分と並列配置部分は別体として設けられていて
もよい。
【0070】次に、本発明の第9の実施の形態について
図10を参照して説明する。なお、本実施の形態におい
て第1〜第8の実施の形態と同等の部材については同じ
符号を用いその説明を省略する。本実施の形態の振動制
御装置101は、第7の実施の形態の振動制御装置81
において、互いに離隔して並列配置された3つのピエゾ
アクチュエータ2a、2b、2cの周囲をエラストマ1
03で被覆モールドしたものである。エラストマ103
の代わりにゲルなどの他の弾性部材を用いてもよい。ま
た、図10では、エラストマ103によって3つのピエ
ゾアクチュエータ2a、2b、2cの間隙が埋められて
いるように描かれているが、エラストマ103の間が離
隔していてもよい。
【0071】本実施の形態によっても、上述の第8の実
施の形態と同様に、ピエゾアクチュエータ2の最適動作
制御を簡単な装置構成で実現することができるという効
果が得られるとともに、エラストマ103によってピエ
ゾアクチュエータ2a、2b、2cを外気から遮断する
ことができるので、ピエゾアクチュエータ2a、2b、
2cを外部湿度の影響から遮断することができ、ピエゾ
アクチュエータ2a、2b、2cの長寿命化を図ること
ができるという効果が得られる。
【0072】次に、本発明の第10の実施の形態につい
て図11を参照して説明する。なお、本実施の形態にお
いて第1〜第9の実施の形態と同等の部材については同
じ符号を用いその説明を省略する。本実施の形態の振動
制御装置111においては、第1の実施の形態の振動制
御装置1において用いられていたピエゾアクチュエータ
2に代えて、超磁歪素子を含んだ超磁歪アクチュエータ
112が用いられている。超磁歪アクチュエータ112
は、超磁歪ロッド114と、超磁歪ロッド114の振動
変位方向の両端に配置されたバイアス永久磁石115
a、115bと、超磁歪ロッド114の側方に配置され
た駆動コイル116とを具備しており、これらはエラス
トマ117によってモールドされることにより一体とな
っている。駆動コイル116は外部の駆動回路118と
接続されており、これによって駆動されて超磁歪ロッド
114の周囲に磁界を発生する。
【0073】超磁歪ロッド114は、例えば希土類元素
と鉄が1:2で存在するものであることが好ましく、例
えばTbFe2 、DyFe2 、SmFe2 、HoFe2
、ErFe2 、Tb0.3 Dy0.7 Fe2 を用いること
ができる。このような超磁歪ロッド114を有する超磁
歪アクチュエータ112は、ピエゾアクチュエータと比
較して、最大磁歪が大きく、応答が高速であり、発生す
る応力が大きいなどの優れた特性を有しており、本実施
の形態のような振動制御装置111に用いて非常に好適
である。
【0074】また、シリンダケース8内の空隙部分は、
空気レギュレータ113を介して空気圧源119に接続
されている。これにより、上述したように、シリンダケ
ース8内の空隙部分の圧力を任意に制御して、超磁歪ア
クチュエータ112に加えられる負荷を最適値に調整す
ることが可能となっている。また、振動制御装置111
には、第3の実施の形態の振動制御装置41と同様に、
作用子5の液体室6とは反対側の先端部5aに超磁歪ア
クチュエータ112および液体梃子機構4と直列配置さ
れた積層弾性体46が配置されている。
【0075】次に、本発明の第11の実施の形態につい
て図12を参照して説明する。なお、本実施の形態にお
いて第1〜第10の実施の形態と同等の部材については
同じ符号を用いその説明を省略する。本実施の形態の振
動制御装置121は、1つの液体室6に対して3つの作
用子5a、5b、5cを並列に設けた液体梃子機構12
4を具備しており、これら3つの作用子5a、5b、5
cの先端に取り付けられた支持板125が3つの積層弾
性体46a、46b、46cを支持している。これによ
り、比較的大きな物体の異なる部分に同時に作用力を与
えて物体を安定して駆動することができたり、または、
異なる複数の物体に同時に作用力を与えてそれらを同時
に駆動することができるようになる。
【0076】次に、本発明の第12の実施の形態につい
て図13を参照して説明する。なお、本実施の形態にお
いて第1〜第11の実施の形態と同等の部材については
同じ符号を用いその説明を省略する。本実施の形態にお
いては、振動制御装置に結合された制御対象部材に対し
て振動発生または振動抑制制御を行う場合の振動制御装
置の駆動方法についても併せて説明する。なお、本実施
の形態で説明する振動制御装置の駆動方法は、他の実施
の形態の振動制御装置に対しても同様にして適用可能な
ものである。
【0077】本実施の形態の振動制御装置131では、
液体梃子機構134の一部を構成する液体室136が、
シリンダケース138内に設けられた第1液体室136
aと、作用子135が配置された下面板142に設けら
れた第2液体室136bと、両者の間を連結するパイプ
136cとに分割されている。また、作用子135の周
囲は弾性シール部材140でシールされており、作用子
135からの作用力は積層弾性体46を介して制御対象
部材である上面板141に与えられるようになってい
る。下面板142には、上面板141との間の距離を測
定するためのセンサ144が配置されており、上面板1
41にはその振動加速度を測定するためのセンサ145
が配置されている。また、シリンダケース138内に
は、エラストマ103でモールドされたピエゾアクチュ
エータ2a、2b、2c、防振ゴム83、および、駆動
板137が直列に配置収納されている。
【0078】センサ144、145から得られた検出信
号は、前置信号処理器146に供給される。制御器14
7は、前置信号処理器146からの信号に基づいて、各
ピエゾアクチュエータ2a、2b、2cに与えられる制
御信号を求める。そして、この制御信号に応じて各ピエ
ゾアクチュエータ2a、2b、2cがピエゾ素子ドライ
バ148によって駆動される。
【0079】このように、本実施の形態の振動制御装置
131では、2つの液体室136a、136bをパイプ
136cで連結することにより、ピエゾアクチュエータ
2a、2b、2cの配置場所と作用子135の配置場所
とをパイプ136cの長さに応じた任意の距離だけ離隔
させることができる。また、上述の第1〜第11の実施
の形態では、駆動板の変位方向と作用子の変位方向は常
に同じであるが、本実施の形態ではこれが全く逆になっ
ている。つまり、液体梃子機構134を採用すること
で、力を作用させる方向についても任意の方向を選択す
ることができる。従って、ピエゾアクチュエータ2a、
2b、2cをメンテナンスしやすい場所に配置する一方
で作用子135をピエゾアクチュエータ2a、2b、2
cから遠方に配置し、作用子135をピエゾアクチュエ
ータ2a、2b、2cの配向とは無関係に配向すること
も可能である。
【0080】次に、本実施の形態の振動制御装置131
の駆動方法について説明する。上面板141に所望の振
動を発生させる場合には、まず、センサ145によって
作用子135の変位方向(ここでは鉛直方向)について
の上面板141の振動信号を測定する。そして、この振
動信号に基づいてフィードバック制御を行い、上面板1
41が所定の振動を起こすような駆動信号を制御器14
7およびドライバ148で生成する。そして、この駆動
信号でピエゾアクチュエータ2a、2b、2cを駆動す
る。このような制御を行うことで、制御対象部材である
上面板141に所望の振動を起こさせることができる。
また、上面板141の振動を抑制する場合にも同様にし
て振動制御装置131が駆動されてよい。
【0081】また、センサ144からの変位信号をも加
味して制御を行うようにしてよい。すなわち、上面板1
41の相対変位をセンサ144で検出して上面板141
の目標位置からの相対的な位置誤差を制御器147で求
める。そして、上面板141が目標位置に追従するよう
に、ピエゾアクチュエータ2a、2b、2cに供給され
る電気信号を制御器147によって制御する。このよう
にすることで、上面板141と下面板142との間の距
離を適切な距離に維持することができる。
【0082】また、本実施の形態では、ピエゾアクチュ
エータ2a、2b、2cのうち破損したものへの通電を
遮断するようにしている。これにより、無駄な電力消費
を防止して省電力駆動を実現することができる。そのた
めに、各ピエゾアクチュエータ2a、2b、2cにはそ
の破損検出のためのセンサ(図示せず)が設けられてお
り、これらセンサからの検出信号が制御器147に供給
されるものとする。
【0083】次に、本発明の第13の実施の形態につい
て図14を参照して説明する。なお、本実施の形態にお
いて第1〜第12の実施の形態と同等の部材については
同じ符号を用いその説明を省略する。本実施の形態の振
動制御装置151では、液体室6を挟んで上下に駆動板
7a、7bおよびピエゾアクチュエータ2a〜2eが対
向するように配置されている。そして、液体梃子機構1
54は、液体室6と、これを挟み込む駆動板7a、7b
と、駆動板7aの中央に設けられた作用子5とを具備し
たものとなっている。駆動板7aはピエゾアクチュエー
タ2d、2eによって駆動され、駆動板7bはピエゾア
クチュエータ2a、2b、2cによって駆動される。
【0084】また、本実施の形態においては、駆動板7
aと液体室6との間、および、駆動板7bと液体室6と
の間にそれぞれ防振ゴム156a、156bが配置され
ている。防振ゴム156a、156bは、第7の実施の
形態の防振ゴム83と同様に液体室6をシールして液体
が漏れないようにするという役割を有している。さら
に、防振ゴム156a、156bは、第1の実施の形態
の防振ゴム3と同様に、振動制御装置151の固有振動
数を低下させて高周波域で優れたパッシブ振動遮断性能
を発揮させることを可能とする。また、防振ゴム156
a、156bとしてはそれが作用子5の外側(液体室6
とは反対側)に配置されている場合と比較して弾性係数
が大きく硬いものを用いることが可能であるので、防振
ゴム156a、156bの体積の小型化により振動制御
装置151をコンパクトな構成とすることが可能とな
る。
【0085】また、本実施の形態では、シリンダケース
8に与えられて外部に逃げる作用力がほとんどなく、ピ
エゾアクチュエータ2a〜2eで生じた作用力を上述の
実施の形態よりも高い割合で作用子5に与えることが可
能であり、ピエゾアクチュエータ2a〜2eを高効率で
動作させることが可能である。また、本実施の形態のよ
うに多くのピエゾアクチュエータ2a〜2eを対向させ
て用いることにより、狭い平面積内に比較的多くのピエ
ゾアクチュエータを配置して大きな作用力を得ることが
できるという利点もある。
【0086】次に、本発明の第14の実施の形態につい
て図15を参照して説明する。なお、本実施の形態にお
いて第1〜第13の実施の形態と同等の部材については
同じ符号を用いその説明を省略する。本実施の形態の振
動制御装置161は、防振ゴム156a、156bの代
わりに弾性シール部材10bが配置されている点および
液体室166内の液体として弾性的に体積可変である多
数の小粒が分散されたものが用いられている点において
第13の実施の形態のものと相違している。弾性的に体
積可変である多数の小粒としては例えば気体が封入され
た樹脂やエラストマの粉末体が用いられてよい。
【0087】本実施の形態によると、液体室166内に
分散された多数の小粒が弾性部材と同等に機能するた
め、液体梃子機構164の液体室166の外に別に防振
ゴムなどの弾性部材を配置しなくとも、上述した第13
の実施の形態と同様の効果を得ることができる。従っ
て、上述した効果を保持しつつ振動制御装置161をよ
りコンパクトに構成することが可能である。
【0088】次に、本発明の第15の実施の形態につい
て図16を参照して説明する。なお、本実施の形態にお
いて第1〜第14の実施の形態と同等の部材については
同じ符号を用いその説明を省略する。本実施の形態の振
動制御装置171は、液体梃子機構164の代わりに気
体梃子機構174が用いられている点において第14の
実施の形態のものと相違している。気体梃子機構174
は、液体室6、166と比較して非常に高さが小さく上
下の駆動板7a、7b間の距離が接近した気体室176
を具備している。
【0089】このように構成された気体梃子機構174
の気体室176は弾性部材として機能するため、本実施
の形態によっても第14および第15の実施の形態と同
等の効果を得ることが可能である。また、気体梃子機構
174は上述した実施の形態で用いた液体梃子機構に比
べて小型であってその外部に弾性部材をさらに配置する
必要がないので、非常にコンパクトな振動制御装置を得
ることが可能となる。
【0090】以上、本発明の好適な実施の形態について
説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるも
のではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様
々な設計変更が可能なものである。例えば、第12の実
施の形態のように作用子の変位方向と制御対象物の変位
方向は同じでなくともよく、公知の作用方向変換機構を
用いることにより作用子の変位方向が制御対象物の変位
方向と90°をなすようにしてもよい。また、第3の実
施の形態で説明したような液体室圧力制御機構が、例え
ば第14および第15の実施の形態のような他の実施の
形態に用いられてもよい。また、第10および第11の
実施の形態で説明したような超磁歪アクチュエータが、
例えば第14および第15の実施の形態のような他の実
施の形態に用いられてもよい。また、第12の実施の形
態で説明したような複数の部分からなる梃子機構が、例
えば第14および第15の実施の形態のような他の実施
の形態に用いられてもよい。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の振動制御
装置によると、例えば制振や除振を行う場合に低周波域
において優れたアクティブ振動遮断性能が得られるとと
も高周波域において優れたパッシブ振動遮断性能が得ら
れ、さらに振動制御装置の小型化を図ることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる振動制御装
置の断面図である。
【図2】図1に示した振動制御装置および従来の振動制
御装置の振動特性を示したグラフである。
【図3】本発明の第2の実施の形態にかかる振動制御装
置の断面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態にかかる振動制御装
置の断面図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態にかかる振動制御装
置の断面図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態にかかる振動制御装
置の断面図である。
【図7】本発明の第6の実施の形態にかかる振動制御装
置の断面図である。
【図8】本発明の第7の実施の形態にかかる振動制御装
置の断面図である。
【図9】本発明の第8の実施の形態にかかる振動制御装
置の断面図である。
【図10】本発明の第9の実施の形態にかかる振動制御
装置の断面図である。
【図11】本発明の第10の実施の形態にかかる振動制
御装置の断面図である。
【図12】本発明の第11の実施の形態にかかる振動制
御装置の断面図である。
【図13】本発明の第12の実施の形態にかかる振動制
御装置の断面図である。
【図14】本発明の第13の実施の形態にかかる振動制
御装置の断面図である。
【図15】本発明の第14の実施の形態にかかる振動制
御装置の断面図である。
【図16】本発明の第15の実施の形態にかかる振動制
御装置の断面図である。
【符号の説明】
1 振動制御装置 2 ピエゾアクチュエータ 3 防振ゴム 4 液体梃子機構 5 作用子 6 液体室 7 駆動板 8 シリンダケース 9a、9b 剛性板 10a、10b 弾性シール部材

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1および第2の可動部を有し、前記第
    1の可動部に入力された変位が拡大されて前記第2の可
    動部から出力されるような変位拡大機構と、 前記第1の可動部に対して前記第2の可動部とは反対側
    に配置されており、供給された電気信号に基づいて前記
    変位拡大機構の前記第1の可動部を移動させる方向に変
    位可能な固体アクチュエータと、 前記第2の可動部と前記固体アクチュエータとの間に両
    者に対して直列に配置された内側弾性部材とを備えてい
    ることを特徴とする振動制御装置。
  2. 【請求項2】 前記変位拡大機構が、内部に液体が封入
    された液体室を有する液体変位拡大機構であって、前記
    第1の可動部が前記液体室内の液体と接触しており、前
    記第2の可動部が前記第1の可動部よりも小さい接触面
    積で前記液体室内の液体と接触していることを特徴とす
    る請求項1に記載の振動制御装置。
  3. 【請求項3】 前記流体室内の圧力を調整するための機
    構をさらに備えていることを特徴とする請求項2に記載
    の振動制御装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の可動部の周縁が、前記内側弾
    性部材によってシールされていることを特徴とする請求
    項2または3に記載の振動制御装置。
  5. 【請求項5】 前記内側弾性部材が液体室の内部に配置
    されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1
    項に記載の振動制御装置。
  6. 【請求項6】 前記内側弾性部材が、前記第1の可動部
    と前記固体アクチュエータとの間に配置されていること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の振動
    制御装置。
  7. 【請求項7】 前記内側弾性部材の変形方向の両端に剛
    性部材が配置されていることを特徴とする請求項6に記
    載の振動制御装置。
  8. 【請求項8】 前記変位拡大機構、前記固体アクチュエ
    ータおよび前記内側弾性部材が、1つのケース内に組み
    入れられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれ
    か1項に記載の振動制御装置。
  9. 【請求項9】 前記固体アクチュエータに加えられる負
    荷を制御することが可能に構成されていることを特徴と
    する請求項1〜8のいずれか1項に記載の振動制御装
    置。
  10. 【請求項10】 前記固体アクチュエータと並列に配置
    された内側並列弾性部材をさらに備えていることを特徴
    とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の振動制御装
    置。
  11. 【請求項11】 前記固体アクチュエータを被覆する被
    覆部材をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜
    10のいずれか1項に記載の振動制御装置。
  12. 【請求項12】 内部に液体が封入されているとともに
    弾性的に体積可変である多数の小粒が分散された液体
    室、前記液体室内の液体と接触している第1の可動部、
    および、前記第1の可動部よりも小さい接触面積で前記
    液体室内の液体と接触している第2の可動部を有する変
    位拡大機構と、 前記第1の可動部に対して前記第2の可動部とは反対側
    に配置されており、供給された電気信号に基づいて前記
    変位拡大機構の前記第1の可動部を移動させる方向に変
    位可能な固体アクチュエータとを備えていることを特徴
    とする振動制御装置。
  13. 【請求項13】 前記流体室内の圧力を調整するための
    機構をさらに備えていることを特徴とする請求項12に
    記載の振動制御装置。
  14. 【請求項14】 内部に気体が封入されており弾性的に
    容積可変である気体室、前記気体室内の気体と接触して
    いる第1の可動部、および、前記第1の可動部よりも小
    さい接触面積で前記気体室内の気体と接触している第2
    の可動部を有する変位拡大機構と、 前記第1の可動部に対して前記第2の可動部とは反対側
    に配置されており、供給された電気信号に基づいて前記
    変位拡大機構の前記第1の可動部を移動させる方向に変
    位可能な固体アクチュエータとを備えていることを特徴
    とする振動制御装置。
  15. 【請求項15】 前記気体室内の圧力を調整するための
    機構をさらに備えていることを特徴とする請求項14に
    記載の振動制御装置。
  16. 【請求項16】 前記第1の可動部および前記第2の可
    動部の周縁が、弾性シール部材によってそれぞれシール
    されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれか
    1項に記載の振動制御装置。
  17. 【請求項17】 前記第2の可動部に対して前記第1の
    可動部とは反対側に配置された緩衝弾性部材をさらに備
    えていることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1
    項に記載の振動制御装置。
  18. 【請求項18】 前記緩衝弾性部材が、前記第2の可動
    部と直列および並列に配置されていることを特徴とする
    請求項17に記載の振動制御装置。
  19. 【請求項19】 前記緩衝弾性部材が、鋼板および樹脂
    板の少なくともいずれか一方とエラストマとが交互に積
    層された部分を有していることを特徴とする請求項17
    または18に記載の振動制御装置。
  20. 【請求項20】 複数の前記固体アクチュエータが並列
    に配置されていることを特徴とする請求項1〜19のい
    ずれか1項に記載の振動制御装置。
  21. 【請求項21】 1つの前記変位拡大機構に対し複数の
    前記第2の可動部が並列に設けられていることを特徴と
    する請求項1〜20のいずれか1項に記載の振動制御装
    置。
  22. 【請求項22】 それぞれ複数設けられた前記第1の可
    動部および前記固体アクチュエータが、前記変位拡大機
    構の両端に対向するように配置されていることを特徴と
    する請求項1〜21のいずれか1項に記載の振動制御装
    置。
  23. 【請求項23】 前記第2の可動部に対して前記第1の
    可動部とは反対側に配置された制御対象部材までの距離
    を測定するためのセンサをさらに備えていることを特徴
    とする請求項1〜22のいずれか1項に記載の振動制御
    装置。
  24. 【請求項24】 前記固体アクチュエータがピエゾ素子
    を含んでいることを特徴とする請求項1〜23のいずれ
    か1項に記載の振動制御装置。
  25. 【請求項25】 前記固体アクチュエータが超磁歪素子
    を含んでいることを特徴とする請求項1〜23のいずれ
    か1項に記載の振動制御装置。
  26. 【請求項26】 請求項1〜25のいずれか1項に記載
    の振動制御装置の駆動方法において、 前記第2の可動部の変位に基づく制御対象部材の振動信
    号を測定し、 前記振動信号に基づいて、前記制御対象部材が所定の振
    動を起こすような駆動信号を生成し、 前記駆動信号で前記固体アクチュエータを駆動すること
    を特徴とする振動制御装置の駆動方法。
  27. 【請求項27】 請求項1〜25のいずれか1項に記載
    の振動制御装置の駆動方法において、 前記第2の可動部の変位に基づく制御対象部材の振動信
    号を測定し、 前記振動信号に基づいて、前記制御対象部材の振動を抑
    制するような駆動信号を生成し、 前記駆動信号で前記固体アクチュエータを駆動すること
    を特徴とする振動制御装置の駆動方法。
  28. 【請求項28】 前記制御対象部材の相対変位を検出し
    て前記制御対象部材の目標位置からの位置誤差を求め、 前記制御対象部材が目標位置に追従するように、前記固
    体アクチュエータに供給される電気信号を制御すること
    を特徴とする請求項26または27に記載の振動制御装
    置の駆動方法。
  29. 【請求項29】 複数の前記固体アクチュエータのうち
    破損したものへの通電を遮断することを特徴とする請求
    項26〜28のいずれか1項に記載の振動制御装置の駆
    動方法。
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