JP2001314921A - プレス加工による局部肉厚増加方法 - Google Patents

プレス加工による局部肉厚増加方法

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JP2001314921A JP2000129658A JP2000129658A JP2001314921A JP 2001314921 A JP2001314921 A JP 2001314921A JP 2000129658 A JP2000129658 A JP 2000129658A JP 2000129658 A JP2000129658 A JP 2000129658A JP 2001314921 A JP2001314921 A JP 2001314921A
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Hideji Saito
秀次 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フランジ部を直立成形して深皿状もしくはカ
ップ状の成形品をプレス成形するにあたり、フランジ部
の根元部に相当するコーナー部の肉厚寸法を相対的に厚
肉化する。 【解決手段】 前工程で成形されたフランジ部2をその
高さ方向に据え込む据え込み成形に際しては、コーナー
部5の外側曲率面5Bの曲率半径を成形品に必要とされ
る正規曲率半径よりも小さく成形して、コーナー部5の
板厚寸法Tを他の部位の板厚tよりも厚肉化する(図8
の(A)〜(C))。据え込み成形に続く二次成形の際
には(図8の(D))、コーナー部5の外側曲率面5b
の曲率半径を正規曲率半径とするべく印圧するも、その
厚肉化された板厚寸法Tはそのまま維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレス加工による
局部肉厚増加方法に関し、特に板金製の板状ワークの端
部に直立成形されるフランジ部のうち少なくともその根
元部となるコーナー部の肉厚を母材板厚寸法よりも厚肉
化する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば深皿状もしくはカップ状のワーク
を均一板厚の母材から曲折成形するにあたり、直立成形
されることになるフランジ部を局部的に厚肉化する方法
として、例えば特開平6−218442号公報に記載さ
れたものがある。
【0003】この従来の技術では、上記フランジ部の先
端面となるべき端面を平板状の母材段階で予めテーパ状
に形成した上でダイとポンチとで略カップ状に絞り成形
し、次いで、上記フランジ部の根元部のコーナー部の内
側曲率面の曲率半径よりも小さな曲率半径をもつポンチ
にてワークを拘束しつつ上記フランジ部の高さ寸法を縮
小化する方向に据え込むことでそのフランジ部を厚肉化
するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような加工方法で
は、フランジ部の厚肉化が可能ではあるものの、あくま
でフランジ部そのものの肉厚の厚肉化を目的としている
ため、上記フランジ部の根元コーナー部のうちその底壁
面側への材料の回り込みが十分でなく、コーナー部その
ものの厚肉化には限界がある。したがって、上記ワーク
が例えば回転部品であるような場合に、コーナー部その
ものの厚肉化によって剛性向上を図るにもおのずと限界
がある。
【0005】また、前加工として上記フランジ部の先端
面となるべき端面を平板状の母材段階で予めテーパ状に
形成する必要があるため、加工工程数の増加とそれによ
るコストアップが余儀なくされる。
【0006】本発明は以上のような課題に着目してなさ
れたもので、前加工としての素材端面のテーパ加工が不
要で、しかもフランジ部の根元コーナー部そのものの局
部的な厚肉化を可能とした加工方法を提供しようとする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、板状ワークの端部に直立成形されるフランジ部のう
ち少なくともそのフランジ部の根元部となるコーナー部
の肉厚を母材板厚よりも厚肉化する方法であって、予め
直立成形されたフランジ部をダイとポンチとを用いてそ
のフランジ高さを縮小化する方向に据え込むにあたり、
前記コーナー部の外側曲率面の成形を司るダイまたはポ
ンチの成形面の曲率半径を規定寸法よりも予め小さく設
定しておくことにより、そのコーナー部の外側曲率面の
曲率半径が製品形状に要求される曲率半径よりも小さく
なるように前記フランジ部を据え込み成形する。そし
て、この据え込み成形に続いて、フランジ部を先の据え
込み高さ寸法に拘束しながら前記コーナー部の外側曲率
面の曲率半径が製品形状に要求される曲率半径となるよ
うに二次成形することを特徴としている。
【0008】上記据え込み成形の際に、コーナー部の外
側曲率面の曲率半径とともに内側曲率面の曲率半径を小
さくすると、厚肉化効果もしくは増肉化効果は大きくな
るものの内側曲率面に座屈が発生しやすくなり、逆にコ
ーナー部の外側曲率面の曲率半径とともに内側曲率面の
曲率半径を大きくすると、上記のような座屈の発生はな
くなるものの厚肉化効果もしくは増肉化効果が小さいも
のとなるので、上記の外側曲率面の曲率半径の設定にあ
たっては適度な大きさに設定する。
【0009】したがって、この請求項1に記載の発明で
は、据え込み成形の際に外側曲率面の曲率半径を規定寸
法よりも予め小さく設定することで、その外側曲率面側
に材料を積極的に確保してコーナー部自体の厚肉化効果
もしくは増肉化効果を得る。
【0010】この段階では、そのコーナー部の外側曲率
面および内側曲率面ともに規定寸法とはなっていないの
で、上記据え込み成形に続いて、フランジ部を先の据え
込み高さ寸法に拘束しながら少なくともコーナー部の外
側曲率面および内側曲率面の曲率半径がそれぞれ製品形
状に要求される曲率半径となるように二次成形する。こ
うすることにより、上記コーナー部自体の厚肉化効果も
しくは増肉化効果を維持しながらも塑性流動により材料
が移動し、コーナー部の外側曲率面および内側曲率面の
曲率半径が規定寸法に仕上げられる。
【0011】このような手順で成形された成形品は、直
立成形されたフランジ部の根元部たるコーナー部での肉
厚が局部的に厚肉化されているものであるから、成形品
が例えばカップ状もしくは深皿状のものであって且つ回
転部品として使用される場合に、上記厚肉化されたコー
ナー部の剛性が高いために機械的強度の面で著しく有利
となる。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明を前提としつつも、コーナー部の外側曲率面の成
形を司るダイまたはポンチの成形面の曲率半径を規定寸
法よりも予め小さく設定しておくとともに、その成形面
に凹状段部を予め形成しておき、前記コーナー部の外側
曲率面の曲率半径が製品形状に要求される曲率半径より
も小さくなり且つ前記凹状段部の形状が外側曲率面に転
写されるように前記フランジ部を据え込み成形する。そ
して、その据え込み成形に続く二次成形の際には、外側
曲率面に転写成形された凹状段部形状を消去復元しなが
らその外側曲率面がほぼ平坦なC面取り形状となるよう
に印圧成形することを特徴としている。
【0013】したがって、この請求項2に記載の発明で
は、コーナー部の外側曲率面を規定寸法よりも小さく形
成するのと同時に凹状段部形状を転写形成することでそ
の外側曲率面側に一段と積極的に材料を確保できること
になる。そして、据え込み成形に続く二次成形の際に
は、外側曲率面に転写成形された凹状段部形状を消去復
元するべくその外側曲率面がほぼ平坦なC面取り形状と
なるように印圧成形すると、請求項1に記載の発明と同
様に、上記コーナー部自体の厚肉化効果もしくは増肉化
効果を維持しながらも塑性流動により材料が移動し、コ
ーナー部の外側曲率面および内側曲率面の曲率半径が規
定寸法に仕上げられる。
【0014】特に請求項3に記載の発明のように、前記
ダイまたはポンチの成形面に形成される凹状段部が、外
側曲率面の成形を司る部分のうち反フランジ部寄りの位
置に形成されていると、据え込み成形の際にその凹状段
部が抵抗となることで材料が積極的にフランジ部側に流
れるように塑性流動が制御される。これにより、上記コ
ーナー部の外側曲率面での厚肉化効果もしくは増肉化効
果が一段と顕著となる。
【0015】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、直立成
形されたフランジ部の根元部たるコーナー部の外側曲率
面の曲率半径が規定寸法よりも小さくなるようにフラン
ジ部を据え込み成形し、それに続いて上記外側曲率面の
曲率半径が規定寸法となるように二次成形して上記コー
ナー部の肉厚を局部的に厚肉化するものであるから、そ
のコーナー部が局部的に厚肉化された成形品を少ない工
程数で容易に成形できるほか、成形品のコーナー部の機
械的強度が大幅に向上する効果がある。
【0016】特に請求項2に記載の発明のように、凹状
段部の転写成形を併用すると上記コーナー部での厚肉化
効果もしくは増肉化効果が顕著となるとともに、請求項
3に記載の発明のように、上記凹状段部の転写成形をコ
ーナー部のうち反フランジ部寄りの位置に限定するとそ
の効果が一段と顕著となる。
【0017】
【発明の実施の形態】図3以下の図面は本発明に係る加
工方法のより具体的な実施の形態を示す図で、図1,2
に示すような成形品1を成形する場合の例を示してい
る。
【0018】この図1,2に示す成形品1は、円板状の
素材をもってフランジ部2を直立成形するべく絞り成形
を施すことにより略深皿状に形成されているもので、底
壁部3側には環状凸部4が膨出形成されている。そし
て、母材板厚tを例えば5.0mmとすると、成形品1
の機能の上から、そのフランジ部2と底壁部3とのなす
コーナー部5の内側曲率面5aの曲率半径はR1は例え
ばR6以上、コーナー部5の肉厚Tは例えば5.5mm
以上であることが要求されている。なお、上記コーナー
部5での板厚Tは単純計算の上では母材板厚tの1.1
倍以上であるが、通常の絞り成形の場合にはコーナー部
5での板厚はその伸び変形のために母材板厚tよりも小
さくなることから、上記コーナー部5の要求板厚寸法T
は従来寸法に比べ実質的に1.2倍以上となる。
【0019】上記成形品1の成形手順の概略は次の通り
である。先ず図3に示すように、円板状の板金素材(板
状ワーク)Wを用いて単動プレス型6により一次絞り成
形(張り出し成形)を施して上方に膨らんだ単純な湾曲
形状に成形し、次いで図4に示すように、同じく単動プ
レス型7にて二次絞り成形を施して、上記底壁部3側の
環状凸部4の概略を成形する。さらに図5に示すよう
に、同じく単動プレス型8にてフランジ曲げ加工(フラ
ンジダウン加工)を施し、母材からフランジ部2を直立
成形することで略深皿状に成形する。この時、フランジ
部2の高さは特に拘束されていない。
【0020】上記フランジ部2が成形されたならば、図
6に示すように板金素材Wを別の単動プレス型9に移し
替えて、フランジ部2の先端面を拘束しながら前工程と
同じ上型形状をもって底壁部3側から潰し変形させるこ
とによりフランジ部2をその高さ方向に据え込んで、全
体形状を整えながら上記フランジ部2の根元部たるコー
ナー部5の板厚寸法Tを厚肉化させる。
【0021】なお、上記単動プレス型9は、ポンチ10
と、このポンチ10に対し相対移動可能なポンチホルダ
11に固定されたフローティングポンチ12とで下型が
形成されている一方、下型に対して昇降動作する上型
は、ダイホルダ13に固定されたダイ14と、このダイ
14に対し相対移動可能なフローティングダイ15とで
形成されている。そして、上型を形成しているダイ14
とフローティングダイ15との境界部がフランジ部2の
根元部付近に設定されていることから、フローティング
ダイ15が主として成形品Wの底壁部3の成形を司って
いるのに対して、ダイ14は主としてフランジ部2の側
面を拘束しつつそのフランジ部2の根元部におけるコー
ナー部5の成形を司っている。
【0022】ここで、図7に示すように、上記コーナー
部5のうち内側曲率面5aの成形を司っているポンチ1
0のアール成形面10aの曲率半径は、図2に示した成
形品1の形状に要求される内側曲率面5aの曲率半径R
1と同等の大きさに設定されているのに対して、コーナ
ー部5の外側曲率面5bの成形を司っているダイ14側
のアール成形面14aの曲率半径は、成形品1の形状に
要求される外側曲率面5bの曲率半径よりも予め小さく
設定されている。
【0023】上記据え込み成形時の挙動を図8にて説明
すると、同図(A)に示すようにフランジ部2の先端面
を早い時期からフローティングポンチ12にて規制する
と、上面からフローティングダイ15の加圧拘束力が作
用したとしても、ダイ14が下死点に達していない状態
では、底壁部3のうちコーナー部5に近い部分ではポン
チ10から浮き上がった状態にある。この状態からダイ
14がフローティングダイ15とともに、もしくは単独
でさらに下降すると、同図(B)に示すように底壁部3
が潰れ変形するのに伴い、塑性流動によって材料が底壁
部3側に流れるのと同時にフランジ部2側にも流れるこ
とになる。
【0024】そして、同図(C)に示すようにダイ14
が下死点に達すると、ポンチ10とフローティングポン
チ12、ダイ14およびフローティングダイ15の四者
によって密閉された空間に材料が充満して、特にコーナ
ー部5の外側曲率面5Bにはダイ14側のアール成形面
14aの形状が転写されて、その外側曲率面5Bの曲率
半径は先に述べたように最終的に成形品1の形状に要求
される外側曲率面5bの曲率半径よりも小さく成形され
る。この時、図7にも示すように、底壁部3が潰れ変形
する際の挙動によってはコーナー部5の内側曲率面5a
がポンチ10側のアール成形面10aに密着せずに両者
の間に空間Gができることもあるが、後工程にて二次成
形が施されるので問題はない。以上をもって成形される
コーナー部5の肉厚Tは母材板厚tよりも大きいものと
なる。
【0025】ここで、上記コーナー部5の板厚の厚肉化
もしくは増肉化効果は、先に述べたようにダイ14側の
アール成形面14aの曲率半径を成形品1の形状に要求
される外側曲率面5bの曲率半径よりも予め小さく形成
したことによって得られるものであるが、図9の(A)
に示すように外側曲率面5Bの曲率半径とともにダイ1
0側のアール成形面10aによって成形される内側曲率
面5aの曲率半径を小さくすると上記厚肉化もしくは増
肉化効果が顕著となるとともに、その内側曲率面5aに
座屈Qが発生しやすくなり、逆に同図(B)に示すよう
に外側曲率面5Bの曲率半径とともに内側曲率面5aの
曲率半径を大きくすると内側曲率面5aでの座屈の発生
は防止できるものの、上記厚肉化もしくは増肉化効果は
期待できなくなる。そこで、本実施の形態では、内側曲
率面5aに座屈Qが発生しない程度に、例えばその内側
曲率面5aの成形を司るアール成形面10aの曲率半径
を、最終的に成形品1の内側曲率面5aに必要とされる
曲率半径R1と同じ大きさに設定する。
【0026】この後、上記据え込み成形を終えた板金素
材Wを図8の(D)に示すように前工程と同等の別の単
動プレス型のポンチ16とダイ17とで加圧拘束して仕
上げ成形たる二次成形を施し、上記コーナー部5のうち
外側曲率面5Bが成形品1として必要な大きさの曲率半
径の外側曲率面5bとなるように印圧成形する。この
時、ポンチ16側のアール成形面16aの曲率半径は前
工程のものと同じ大きさであり、他方、ダイ17側のア
ール成形面17aの曲率半径は成形品1のコーナー部5
のうちその外側曲率面5bの曲率半径と同じ大きさであ
る。
【0027】これにより、図7および図8の(C)に示
すように,外側曲率面5bと据え込み成形用のダイ14
側のアール成形面14aとの差に相当する部分の材料の
一部が同図の空間Gを埋めるかのごとく塑性流動するも
のの、その外側曲率面5Bの曲率半径を成形品1の形状
に要求される曲率半径の外側曲率面5bとなるように二
次成形したとしても、前工程でのコーナー部5の板厚の
厚肉化もしくは増肉化効果はそのまま維持され、図1,
2に示したようにコーナー部5の板厚Tが局部的に厚肉
化された成形品1が得られることになる。
【0028】本実施の形態によれば、上記コーナー部5
の板厚の厚肉化もしくは増肉化効果として、従来のもの
と比べて20パーセント以上の増加が確認できた。
【0029】図10の(A),(B)は本発明に係る加
工方法の好ましい第2の実施の形態を示す図で、この実
施の形態では、図8と比較すると明らかなように、フラ
ンジ部2の据え込み成形の際に外側曲率面5Bの成形を
司るダイ14側のアール成形面14aの曲率半径を成形
品1に必要な外側曲率面5bの曲率半径よりも小さく成
形するのと同時に、アール成形面14aのうち底壁部3
に近い部分すなわち反フランジ部2寄りの位置に凹状段
部19を形成したものである。
【0030】この実施の形態では、図10の(A)と図
8の(B)とを比較すると明らかなように、板金素材W
の底壁部3が潰れ変形する過程で上記凹状段部19の端
部が素材Wに噛み込むようになるとこれが抵抗となっ
て、塑性流動による底壁部3側への材料の動きが一部制
限されるかたちとなる。その結果、コーナー部5には上
記凹状段部19の形状がそのまま転写されるようなかた
ちとなり、コーナー部5のうちその外側曲率面5B側に
より多くの材料が保有されるようになって、コーナー部
5での厚肉化もしくは増肉化効果が顕著となる。ただ
し、図10の(B)から明らかなように相対的に内側曲
率面5a側に回り込む材料が減ぜられるために、内側曲
率面5aとポンチ10側のアール成形面10aとの間に
は空間Gができやすくなる。
【0031】そして、上記据え込み成形に続く二次成形
に際しては、図11の(A)に示すように前工程とほぼ
同様の単動プレス型のポンチ20とダイ21とで、コー
ナー部5側に成形された凹状段部19の転写形状を消去
復元しながら、外側曲率面に平坦なC面取りを施すべく
印圧成形して面取り部5cを成形する。これにより、先
に凹状段部19の転写形状をもって外側曲率面側に積極
的に保有された材料が、ポンチ20側のアール成形面2
0aと内側曲率面5aとの間にできた空間Gを埋めるべ
く流動して所定形状に仕上げられる。この時、図11の
(A)と、図10の(B)に相当する図11の(B)と
比較すると明らかなように、先の据え込み成形時の厚肉
化もしくは増肉化効果によって形成されたコーナー部5
の板厚寸法T1と、二次成形後の板厚寸法T2との間に
変化はなく、据え込み成形時の厚肉化もいくは増肉化効
果は二次成形後もそのまま引き継がれる。
【0032】本実施の形態によれば、上記の凹状段部1
9NIよる肉寄せ効果のために、第1の実施の形態に比
べコーナー部5の板厚寸法Tの厚肉化もしくは増肉化効
果が一段と顕著となる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】コーナー部を局部的に厚肉化した成形品の一例
を示す半断面図。
【図2】図1のA部拡大図。
【図3】図1の成形品を成形するための第1工程の説明
図。
【図4】図1の成形品を成形するための第2工程の説明
図。
【図5】図1の成形品を成形するための第3工程の説明
図。
【図6】本発明の第1の実施の形態として、図1の成形
品を成形するための据え込み成形工程の説明図。
【図7】図6の要部拡大図。
【図8】上記据え込み成形時の詳細を示す工程説明図。
【図9】コーナー部の内側および外側曲率面の曲率半径
と増肉効果との相関を示す説明図。
【図10】本発明の第2の実施の形態を示す図で、図8
の(B),(C)に相当する据え込み成形時の要部拡大
図。
【図11】同じく二次成形時の要部拡大図。
【符号の説明】
1…成形品 2…フランジ部 3…底壁部 5…コーナー部 5b,5B…外側曲率面 5c…面取り部 10…ポンチ 14…ダイ 14a…アール成形面 19…凹状段部 t…母材板厚 T…コーナー部の板厚 W…板金素材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状ワークの端部に直立成形されるフラ
    ンジ部のうち少なくともそのフランジ部の根元部となる
    コーナー部の肉厚を母材板厚よりも厚肉化する方法であ
    って、 予め直立成形されたフランジ部をダイとポンチとを用い
    てそのフランジ高さを縮小化する方向に据え込むにあた
    り、前記コーナー部の外側曲率面の成形を司るダイまた
    はポンチの成形面の曲率半径を規定寸法よりも予め小さ
    く設定しておくことにより、そのコーナー部の外側曲率
    面の曲率半径が製品形状に要求される曲率半径よりも小
    さくなるように前記フランジ部を据え込み成形し、 この据え込み成形に続いて、フランジ部を先の据え込み
    高さ寸法に拘束しながら前記コーナー部の外側曲率面の
    曲率半径が製品形状に要求される曲率半径となるように
    二次成形することを特徴とするプレス加工による局部肉
    厚増加方法。
  2. 【請求項2】 前記コーナー部の外側曲率面の成形を司
    るダイまたはポンチの成形面の曲率半径を規定寸法より
    も予め小さく設定しておくとともに、その成形面に凹状
    段部を予め形成しておき、 前記コーナー部の外側曲率面の曲率半径が製品形状に要
    求される曲率半径よりも小さくなり且つ前記凹状段部の
    形状が外側曲率面に転写されるように前記フランジ部を
    据え込み成形し、 据え込み成形に続く二次成形の際には、外側曲率面に転
    写成形された凹状段部形状を消去復元しながらその外側
    曲率面がほぼ平坦なC面取り形状となるように印圧成形
    することを特徴とする請求項1に記載のプレス加工によ
    る局部肉厚増加方法。
  3. 【請求項3】 前記ダイまたはポンチの成形面に形成さ
    れる凹状段部は、外側曲率面の成形を司る部分のうち反
    フランジ部寄りの位置に形成されていることを特徴とす
    る請求項2に記載のプレス加工による局部肉厚増加方
    法。
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