JP2001269907A - 木質床材とその製造方法 - Google Patents

木質床材とその製造方法

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JP2001269907A JP2000083749A JP2000083749A JP2001269907A JP 2001269907 A JP2001269907 A JP 2001269907A JP 2000083749 A JP2000083749 A JP 2000083749A JP 2000083749 A JP2000083749 A JP 2000083749A JP 2001269907 A JP2001269907 A JP 2001269907A
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正行 筧
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中比重木質繊維板を床材基板に使用している
寸法安定性に優れた木質床材を提供する。 【解決手段】 中比重木質繊維板の表裏いずれかの面に
該中比重木質繊維板の厚みの1/2以上の深さに達する
多数条の溝を形成して、この溝を設けている面にポリウ
レタン系の合成樹脂液を塗布することにより溝内に浸入
した合成樹脂液を中比重木質繊維板の芯層部及び反対側
の面にまで浸透させた状態で硬化させてあり、このよう
に表裏両面に合成樹脂液の浸透硬化層を設けることによ
って優れた寸法安定性を付与してなる中比重木質繊維板
を床材基板としてその表裏面に表面化粧板又は化粧シー
トと木材単板とを貼着することにより木質床材を構成し
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、寸法安定性に優れ
ている木質床材とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、合板等の木質材料からなる基
板の表面または表裏両面に中比重木質繊維板(MDF)
を接着することによって複合板を形成し、この複合板の
木質繊維板の表面に突き板や合成樹脂製化粧シート又は
印刷紙等の化粧シートを貼着したり、塗装等によって表
面化粧層を形成してなる化粧板を床材に使用することが
行われているが、このような床材では、キャスタ−付ワ
ゴン等による動的荷重を受けると、中比重木質繊維板に
層間剥離が生じて強度が低下すると共に表面の外観を損
なう虞れがある。
【0003】このため、本願出願人等は、特開平成9−
279821号公報に記載したように、床材の基板を中
比重木質繊維板によって形成すると共にこの中比重木質
繊維板の表層部分にポリウレタン系合成樹脂の浸透硬化
層を設け、この浸透硬化層上に木質化粧単板を貼着して
なる木質床材を開発した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記木質床材によれ
ば、床材の基板を形成している中比重木質繊維板の表層
部がポリウレタン系合成樹脂の浸透硬化層によって強化
されているため、層間剥離が生じ難く且つ耐衝撃性も向
上するが、寸法安定性は期待できないという問題点があ
る。
【0005】即ち、中比重木質繊維板は、床材の基板と
して広く採用されている合板に比べて吸水試験による厚
さ膨張率、線膨張率が共に大きく、従って、寸法安定性
に難点を有しているものであり、このため、上記のよう
に中比重木質繊維板の表層部をポリウレタン系合成樹脂
の浸透硬化層によって強化し且つその表面に木質化粧単
板を貼着しても、床材の表層側と中比重木質繊維板の芯
層部や裏層部との収縮率の差が大きくなり、床材に反り
や膨れが発生する等の寸法安定性に問題が生じることに
なる。また、中比重木質繊維板の裏面側から湿気が浸入
し、寸法安定性が一層阻害されるという問題点がある。
【0006】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、中比重木質繊維板
を床材の基板として採用しているにもかかわらず、優れ
た寸法安定性と耐水性を発揮し得る木質床材及びこの木
質床材の製造方法を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の木質床材は、請求項1に記載したように、中
比重木質繊維板を床材基板としてこの基板の表面に化粧
シートを貼着してなる木質床材であって、上記床材基板
を形成している中比重木質繊維板には、その表裏いずれ
かの面に、該中比重木質繊維板の厚みの1/2以上に達
する深さを有し且つ中比重木質繊維板の全幅に亘って貫
通した溝が長さ方向に小間隔毎に設けられていると共
に、これらの溝と該溝を設けている面とにポリウレタン
系合成樹脂の浸透硬化層を形成し、この浸透硬化層を溝
の底部から該溝を設けている面とは反対側の中比重木質
繊維板の他の面にまで浸透させた構造としている。
【0008】上記木質床材において、請求項2に係る発
明は、床材基板を上記中比重木質繊維板とこの中比重木
質繊維板の裏面に貼着された一定厚みの合板とから形成
していることを特徴としている。
【0009】請求項3に係る発明は上記木質床材の製造
方法であって、一定厚みを有する中比重木質繊維板の表
裏いずれかの面に、該中比重木質繊維板の厚みの1/2
以上に達する深さを有し且つこの中比重木質繊維板の全
幅に亘って貫通した溝を長さ方向に小間隔毎に設けたの
ち、この溝を設けている面側にポリウレタン系の合成樹
脂液を塗布することによりその面と全ての溝内から上記
塗布したポリウレタン系合成樹脂液を中比重木質繊維板
内に浸透させ、浸透したポリウレタン系合成樹脂液を硬
化させることによって一部が上記面とは反対側の面に達
している浸透硬化層を形成し、この浸透硬化層を形成し
た中比重木質繊維板からなる床材基板の表面に化粧シー
トを貼着することを特徴としている。
【0010】
【作用】床材の基板を形成している中比重木質繊維板に
は、その表裏いずれかの面に、該中比重木質繊維板の幅
方向に貫通する溝が長さ方向に小間隔毎に形成され、且
つこれらの溝は、中比重木質繊維板の厚みの1/2以上
に達する深さにまで形成されているので、該溝内から浸
透、硬化してなるポリウレタン系合成樹脂の浸透硬化層
は、中比重木質繊維板の芯層部は勿論、溝を設けている
面とは反対側の面にまで達しており、従って、中比重木
質繊維板全体がポリウレタン系合成樹脂の浸透硬化層に
よって強化されていると共に表面側と裏面側との伸縮率
が極めて小さくなり、且つ収縮率の差が殆どなくなって
反りや膨れが発生し難い優れた寸法安定性を発揮する。
【0011】さらに、中比重木質繊維板の両面に、上述
したようにポリウレタン系合成樹脂の浸透硬化層を形成
しているので、そのいずれか一方の面を表面として該面
に化粧シートを貼着することによって床材を構成するこ
とができ、化粧シートがキャスタ−付ワゴン等による動
的荷重を受けても、中比重木質繊維板に層間剥離が生じ
る虞れがなく且つ耐衝撃性にも優れ、その上、裏面側の
浸透硬化層によって裏面側から湿気が浸入するのを防止
し、耐水性にも優れた床材を構成し得るものである。
【0012】また、中比重木質繊維板における上記多数
の溝が形成されている面側にポリウレタン系合成樹脂液
を塗布して浸透硬化層を形成するものであるから、浸漬
による形成手段と異なってポリウレタン系合成樹脂液の
使用量が少量で済み、経済的であるばかりでなく、上記
溝はその深さを中比重木質繊維板の厚みの1/2以上に
達する深さに形成しているから、これらの溝内に塗布し
た合成樹脂液を、中比重木質繊維板の芯層内部は勿論の
こと、溝を設けている面とは反対側の面にまで容易に浸
透させることができ、片面に合成樹脂液を塗布するだけ
で両面に上記合成樹脂液の浸透硬化層を能率よく確実に
形成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
について説明すると、図1は木質床材の一実施例を示す
もので、木質床材Aは、床材基板を形成した一定厚み
(8mm程度)を有する中比重木質繊維板1と、この中比
重木質繊維板1の表面に貼着されている突板からなる厚
みが0.2mm 〜2mmの化粧シート2と、裏面に貼着してい
る厚みが0.2mm 〜2mmの木材単板3と、この木材単板3
に貼着されているクッション材4とからなり、上記中比
重木質繊維板1にはその表面に、該表面から裏面に向か
ってこの中比重木質繊維板1の厚みの1/2以上の深さ
を有する溝5を長さ方向に小間隔毎に形成されていると
共に、中比重木質繊維板1の表面と上記全ての溝5とに
ポリウレタン系の合成樹脂液の浸透硬化層6A、6Bが設け
られてあり、さらに、中比重木質繊維板1の裏面側に
は、上記溝5からの合成樹脂液の浸透による浸透硬化層
6Cが設けられている。
【0014】中比重木質繊維板1に形成されている上記
全ての溝5はその長さ方向を中比重木質繊維板1の幅方
向に向けてこの中比重木質繊維板1の全幅に亘って貫通
した状態に設けられている。また、木質床材Aの基板と
して必要な強度を発揮させるために、その溝幅を1mm以
下の小幅に形成していると共に溝間のピッチを中比重木
質繊維板1の厚みの1〜2倍に形成している。この溝間
のピッチを中比重木質繊維板1の厚みの2倍以上にする
と、溝5内を通じて中比重木質繊維板1の厚みと直交す
る方向に浸透する合成樹脂液が溝5、5間の中間部にま
で達することができなくなって中比重木質繊維板1の芯
層部に弱体部が形成されるので好ましくない。
【0015】また、中比重木質繊維板1の表面全面に塗
布された上記合成樹脂液によって中比重木質繊維板1の
表層部には全体に亘って上記浸透硬化層6Aが形成され、
溝5内を通じて中比重木質繊維板1の表裏面に平行する
方向に浸透した合成樹脂液によって中比重木質繊維板1
の芯層部に全体に亘って上記浸透硬化層6Bが形成されて
いるものである。さらに、各溝5の底部から中比重木質
繊維板1の裏面側に向かって浸透、拡散した合成樹脂液
によって上記浸透硬化層6Cが形成されているが、溝5の
底面と中比重木質繊維板1の裏面との間に残存する中比
重木質繊維板1の厚みが余り薄くすると床材基板を形成
するための中比重木質繊維板1が折損する虞れが生じ、
上記厚みが厚すぎると、溝5の底面から中比重木質繊維
板1の裏面にまで上記合成樹脂液を浸透させることがで
きなくなるので、溝5の底面と中比重木質繊維板1の裏
面との間に残存する中比重木質繊維板1の厚みを2〜3
mmにしている。
【0016】この中比重木質繊維板1の表面に貼着する
化粧シート2としては、突板に限定されることなく、W
PC単板、印刷紙、塩化ビニールシートであってもよ
い。塗料の塗布層であってもよい。
【0017】このように構成した木質床材Aにおいて、
床材基板を形成している上記中比重木質繊維板1は溝5
を上向き、即ち、表面側に向けてその表面に木質化粧板
等からなる化粧シート2を貼着しているが、図2に示す
ように、溝5を下向きにして該溝5が開口している面を
裏面とし、この裏面に上記木材単板3を貼着する一方、
溝5が開口していない面を表面としてこの面に上記化粧
シート2を貼着した構造としておいてもよい。また、図
3、図4に示すように、中比重木質繊維板1の裏面に木
材単板3を貼着することなく直接、クッション材4を貼
着した構造としておいてもよい。
【0018】図5は本発明木質床材の別な実施例を示す
もので、床材基板として上記のように多数条の溝5と浸
透硬化層6A〜6Cを設けている中比重木質繊維板1Aとこの
中比重木質繊維板1Aの裏面に貼着した一定厚みの合板7
とから形成しているものである。この場合、中比重木質
繊維板1Aと合板7との厚みの和が上記実施例における中
比重木質繊維板1の厚みに等しくなるように形成されて
いる。この床材基板の表面、即ち、中比重木質繊維板1A
の表面に上記実施例と同様に化粧シート2を貼着し、合
板6の裏面にクッション材4を貼着して木質床材Aを構
成している。
【0019】この木質床材Aにおいても、中比重木質繊
維板1Aに設けている多数条の溝5の向きを同図に示すよ
うに表面側に向けておいてもよく、また、図6に示すよ
うに裏面側に向けておいてもよい。
【0020】次に、上記木質床材Aの製造方法の一例を
述べると、まず、中比重木質繊維板1から床材基板を形
成する。この際、中比重木質繊維板のみによって床材基
板を形成する場合には、厚みが8mm程度の中比重木質繊
維板を用いるが、中比重木質繊維板と合板とから床材基
板を形成する場合には薄い中比重木質繊維板を用いる。
この中比重木質繊維板1の表裏いずれかの面に、図7に
示すように、該中比重木質繊維板1の厚みの1/2以上
に達する深さを有する多数条の溝5を中比重木質繊維板
1の長さ方向に小間隔毎に形成する。
【0021】上記溝5は、回転軸10に薄肉円形刃11を小
間隔毎に固着してなるスリッタを用い、このスリッタに
中比重木質繊維板1を送入することによって形成するこ
とができる。即ち、中比重木質繊維板1をスリッタに送
り込むと、各円形刃11によって該円形刃11の厚みに等し
い溝幅を有し且つ円形刃11の切り込み深さに等しい深さ
を有する溝5が刻設され、中比重木質繊維板1がスリッ
タを通過すると、全ての溝5は中比重木質繊維板1の全
幅に亘って貫通した状態となるものである。
【0022】こうして中比重木質繊維板1に多数条の溝
5を形成したのち、次に、溝5の開口端を上向きにして
この中比重木質繊維板1の上面にポリウレタン系の合成
樹脂液を塗布し、上面と溝5内を通じて該合成樹脂液を
中比重木質繊維板1の内部に浸透させる。中比重木質繊
維板1の上面に対する合成樹脂液の塗布手段としては刷
毛、或いはスプレー、又はロールコータなどを用いて行
えばよい。
【0023】中比重木質繊維板1に対するポリウレタン
系の合成樹脂液の塗布量は、中比重木質繊維板1の表裏
両面と芯層部とに上記浸透硬化層6A〜6Cを形成するのに
必要な量であればよく、多すぎると塗布作業性が悪くな
ると共にコスト高になるので10〜15g/30.3cm2 が望ま
しい。また、この合成樹脂液の粘度が1ポイズ以上であ
ると中比重木質繊維板1に対する浸透性が悪くなるの
で、1ポイズ以下、望ましくは0.5 ポイズ以下とする。
【0024】中比重木質繊維板1の上面に上記合成樹脂
液を塗布すると、各溝5に対しては該溝5の開口端から
溝5内に合成樹脂液が浸入する一方、これらの溝5の開
口端以外の平坦な上面に塗布された合成樹脂液は該上面
から中比重木質繊維板1の上層部内に浸透して表層部全
体に亘って浸透層を形成する。さらに、上記溝5内に浸
入した合成樹脂液はこれらの溝5の垂直な対向壁面から
中比重木質繊維板1の表裏面に平行する方向に浸透して
隣接する溝5、5から浸透した合成樹脂液同士が連続
し、中比重木質繊維板1の中間層部(芯層部)に全体的
に合成樹脂液の浸透層が形成される。また、各溝5の底
部から中比重木質繊維板1の下面側に向かって浸透、拡
散した合成樹脂液が中比重木質繊維板1の下面に達して
該下面全面に連続した浸透層を形成する。
【0025】こうして、中比重木質繊維板1にポリウレ
タン系の合成樹脂液を浸透処理したのち、この中比重木
質繊維板1を加熱して浸透層を硬化させることにより図
8に示すように、中比重木質繊維板1に上述した浸透硬
化層6A〜6Cを形成するものである。次いで、この中比重
木質繊維板1を床材基板としてその表裏面に接着剤によ
って化粧シート2と木材単板3とをそれぞれ重ね合わせ
ることにより複合板を形成し、この複合板をホットプレ
スによって熱圧処理することにより中比重木質繊維板1
の表裏面に接着剤によって化粧シート2と木材単板3と
を一体に貼着してなる木質床材を得るものである。
【0026】なお、中比重木質繊維板1に浸透した上記
合成樹脂液の浸透層は、予め、硬化処理しておくことな
く、このホットプレスによる加熱時に硬化させてもよ
い。また、床材基板を中比重木質繊維板と合板とによっ
て形成する場合には、上記のように処理された中比重木
質繊維板の裏面(下面)接着剤を介して合板を重ね合わ
せると共に表面(上面)に上記化粧シート2を重ね合わ
せてホットプレスにより熱圧し、木質床材としてもよ
い。さらに、いずれの場合においても裏面にクッション
材4を配設しておいてもよい。
【0027】次に、本発明の具体的な実施例と比較例と
を示す。 〔実施例〕 7.9mm 厚の中比重木質繊維板の片面にスリ
ッタによって10mm間隔毎に深さが5.4mm の溝を形成した
のち、スポンジロールコータを用いて該溝を設けている
面にポリウレタン系合成樹脂液(シンク科学工業株式会
社製、商品名TC−23M)を15g/30.3cm2 の割合で
もって塗布し、しかるのち、溝を裏面側に向けた状態に
してこの中比重木質繊維板の表面に突板を、裏面に該突
板と同樹種の単板を接着剤を介して重ね合わせ、ホット
プレスにより熱圧処理して中比重木質繊維板の表裏面に
突板と単板を貼着した。さらに、突板の表面に塗装を施
す一方、単板の裏面にクッション材を貼着することによ
り木質床材を得た。
【0028】〔比較例〕 上記実施例において、溝加工
を施していなく且つ合成樹脂液を塗布、含浸させていな
い7.9mm 厚の中比重木質繊維板を用い、この中比重木質
繊維板の表裏面に上記実施例と同じ突板と単板とを貼着
すると共に突板の表面に塗装を施し、単板の裏面にクッ
ション材を貼着することによって木質床材を得た。
【0029】上記実施例で得た木質床材と比較例で得た
木質床材とを80℃に保持されたドライヤー室内に3時間
放置し、1時間毎に長さ方向の収縮率を測定した。その
測定結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】上記表から明らかなように、本発明実施例
の木質床材の収縮率は比較例に比べて1/3であり、寸
法安定性に優れている。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明の木質床材によれ
ば、床材基板を形成している中比重木質繊維板の表裏い
ずれかの面に、該中比重木質繊維板の厚みの1/2以上
に達する深さを有し且つ中比重木質繊維板の全幅に亘っ
て貫通した溝を長さ方向に小間隔毎に設けていると共
に、この溝を設けている面側における該面と上記全ての
溝とにポリウレタン系合成樹脂の浸透硬化層を形成して
いるので、この浸透硬化層は溝を設けている中比重木質
繊維板の面側には勿論、溝から浸透した合成樹脂によっ
て中比重木質繊維板の内部及び反対側の面にも設けられ
た構造となっており、従って、中比重木質繊維板全体が
ポリウレタン系合成樹脂の浸透硬化層によって強化され
て全体の収縮率が極めて小さく且つ表面側と裏面側との
伸縮率の差が殆どなくなり、反りや膨れが発生し難い優
れた寸法安定性を発揮するものである。
【0033】さらに、中比重木質繊維板の両面に、上述
したようにポリウレタン系合成樹脂の浸透硬化層を形成
しているので、そのいずれか一方の面を表面として該面
に化粧シートを貼着することによって床材を構成するこ
とができ、化粧シートがキャスタ−付ワゴン等による動
的荷重を受けても、中比重木質繊維板に層間剥離が生じ
る虞れがなく且つ耐衝撃性にも優れ、その上、裏面側の
浸透硬化層によって裏面側から湿気が浸入するのを防止
し、耐水性にも優れた床材を構成し得るものである。
【0034】また、本発明の木質床材の製造方法によれ
ば、一定厚みを有する中比重木質繊維板の表裏いずれか
の面に多数条の溝を形成したのち、この面側にポリウレ
タン系合成樹脂液を塗布して浸透硬化層を形成するもの
であるから、浸漬による形成手段と異なってポリウレタ
ン系合成樹脂液の使用量が少量で済み、経済的であるば
かりでなく、上記溝はその深さを中比重木質繊維板の厚
みの1/2以上に達する深さに形成しているから、これ
らの溝内に浸入した合成樹脂液を、中比重木質繊維板の
芯層内部(中間層内部)は勿論のこと、溝を設けている
面とは反対側の面にまで容易に浸透させることができて
該面にも浸透硬化層を形成することができ、このよう
に、中比重木質繊維板の片面に合成樹脂液を塗布するだ
けで両面に上記合成樹脂液の浸透硬化層を形成し得るの
で、寸法安定性に優れた木質床材を能率よく確実に製造
することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】木質床材の縦断側面図、
【図2】その変形例を示す縦断側面図、
【図3】裏面に直接クッション材を貼着してなる木質床
材の縦断側面図、
【図4】その変形例を示す縦断側面図、
【図5】中比重木質繊維板と合板とからなる床材基板を
用いた木質床材の縦断側面図、
【図6】その変形例を示す縦断側面図、
【図7】中比重木質繊維板に溝を形成している状態の簡
略縦断側面図、
【図8】合成樹脂の浸透硬化層を形成した中比重木質繊
維板の簡略縦断側面図。
【符号の説明】
1 中比重木質繊維板 2 化粧シート 3 木材単板 4 クッション材 5 溝 6A〜6C 浸透硬化層 7 合板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 27/40 B32B 27/40 33/00 33/00 E04F 15/04 E04F 15/04 C 601 601E (72)発明者 竹原 章宏 富山県東砺波郡井波町井波1番地の1 大 建工業株式会社内 Fターム(参考) 2B230 AA08 AA15 BA01 CB25 DA02 EA20 EB01 EB05 EB13 EB28 EB29 2B250 AA05 BA04 BA05 BA06 CA11 DA04 EA02 EA13 FA09 FA21 FA28 FA31 FA33 FA37 FA41 GA03 HA01 4F100 AK51B AP01A AP02C AP03B AR00A BA03 BA07 BA10A BA10C BA13 DC13B EA061 EC182 EH461 EJ08B EJ081 EJ301 EJ82B EJ821 GB08 HB31A JL04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中比重木質繊維板からなる床材基板の表
    面に化粧シートを貼着してなる木質床材であって、上記
    床材基板を形成している中比重木質繊維板には、その表
    裏いずれかの面に、該中比重木質繊維板の厚みの1/2
    以上に達する深さを有し且つ中比重木質繊維板の全幅に
    亘って貫通した溝が長さ方向に小間隔毎に設けられてい
    ると共に、この溝を設けている面側における該面と上記
    全ての溝とにポリウレタン系合成樹脂の浸透硬化層を形
    成していることを特徴とする木質床材。
  2. 【請求項2】 床材基板は中比重木質繊維板とこの中比
    重木質繊維板の裏面に貼着された一定厚みの合板とから
    形成されていることを特徴とする請求項1に記載の木質
    床材。
  3. 【請求項3】 一定厚みを有する中比重木質繊維板の表
    裏いずれかの面に、該中比重木質繊維板の厚みの1/2
    以上に達する深さを有し且つこの中比重木質繊維板の全
    幅に亘って貫通した溝を長さ方向に小間隔毎に設けたの
    ち、この溝を設けている面側にポリウレタン系の合成樹
    脂液を塗布することによりその面と全ての溝内から上記
    塗布したポリウレタン系合成樹脂液を中比重木質繊維板
    内に浸透させ、浸透したポリウレタン系合成樹脂液を硬
    化させることによって中比重木質繊維板からなる床材基
    板を形成し、この床材基板の表面に化粧シートを貼着す
    ることを特徴とする木質床材の製造方法。
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