JP4226187B2 - 木質床材とその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、寸法安定性に優れている木質床材とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、合板等の木質材料からなる基板の表面または表裏両面に中比重木質繊維板(MDF)を接着することによって複合板を形成し、この複合板の木質繊維板の表面に突き板や合成樹脂製化粧シート又は印刷紙等の化粧シートを貼着したり、塗装等によって表面化粧層を形成してなる化粧板を床材に使用することが行われているが、このような床材では、キャスタ−付ワゴン等による動的荷重を受けると、中比重木質繊維板に層間剥離が生じて強度が低下すると共に表面の外観を損なう虞れがある。
【0003】
このため、本願出願人等は、特開平成9−279821号公報に記載したように、床材の基板を中比重木質繊維板によって形成すると共にこの中比重木質繊維板の表層部分にポリウレタン系合成樹脂の浸透硬化層を設け、この浸透硬化層上に木質化粧単板を貼着してなる木質床材を開発した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記木質床材によれば、床材の基板を形成している中比重木質繊維板の表層部がポリウレタン系合成樹脂の浸透硬化層によって強化されているため、層間剥離が生じ難く且つ耐衝撃性も向上するが、寸法安定性は期待できないという問題点がある。
【0005】
即ち、中比重木質繊維板は、床材の基板として広く採用されている合板に比べて吸水試験による厚さ膨張率、線膨張率が共に大きく、従って、寸法安定性に難点を有しているものであり、このため、上記のように中比重木質繊維板の表層部をポリウレタン系合成樹脂の浸透硬化層によって強化し且つその表面に木質化粧単板を貼着しても、床材の表層側と中比重木質繊維板の芯層部や裏層部との収縮率の差が大きくなり、床材に反りや膨れが発生する等の寸法安定性に問題が生じることになる。また、中比重木質繊維板の裏面側から湿気が浸入し、寸法安定性が一層阻害されるという問題点がある。
【0006】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、中比重木質繊維板を床材の基板として採用しているにもかかわらず、優れた寸法安定性と耐水性を発揮し得る木質床材及びこの木質床材の製造方法を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の木質床材は、請求項1に記載したように、中比重木質繊維板を床材基板としてこの基板の表面に化粧シートを貼着してなる木質床材であって、上記床材基板を形成している中比重木質繊維板には、その表裏いずれかの面に、該中比重木質繊維板の厚みの1/2以上に達する深さを有し且つ中比重木質繊維板の全幅に亘って貫通した溝が長さ方向に小間隔毎に設けられていると共に、これらの溝と該溝を設けている面とにポリウレタン系合成樹脂の浸透硬化層を形成し、この浸透硬化層を溝の底部から該溝を設けている面とは反対側の中比重木質繊維板の他の面にまで浸透させた構造としている。
【0008】
上記木質床材において、請求項2に係る発明は、床材基板を上記中比重木質繊維板とこの中比重木質繊維板の裏面に貼着された一定厚みの合板とから形成していることを特徴としている。
【0009】
請求項3に係る発明は上記木質床材の製造方法であって、一定厚みを有する中比重木質繊維板の表裏いずれかの面に、該中比重木質繊維板の厚みの1/2以上に達する深さを有し且つこの中比重木質繊維板の全幅に亘って貫通した溝を長さ方向に小間隔毎に設けたのち、この溝を設けている面側にポリウレタン系の合成樹脂液を塗布することによりその面と全ての溝内から上記塗布したポリウレタン系合成樹脂液を中比重木質繊維板内に浸透させ、浸透したポリウレタン系合成樹脂液を硬化させることによって一部が上記面とは反対側の面に達している浸透硬化層を形成し、この浸透硬化層を形成した中比重木質繊維板からなる床材基板の表面に化粧シートを貼着することを特徴としている。
【0010】
【作用】
床材の基板を形成している中比重木質繊維板には、その表裏いずれかの面に、該中比重木質繊維板の幅方向に貫通する溝が長さ方向に小間隔毎に形成され、且つこれらの溝は、中比重木質繊維板の厚みの1/2以上に達する深さにまで形成されているので、該溝内から浸透、硬化してなるポリウレタン系合成樹脂の浸透硬化層は、中比重木質繊維板の芯層部は勿論、溝を設けている面とは反対側の面にまで達しており、従って、中比重木質繊維板全体がポリウレタン系合成樹脂の浸透硬化層によって強化されていると共に表面側と裏面側との伸縮率が極めて小さくなり、且つ収縮率の差が殆どなくなって反りや膨れが発生し難い優れた寸法安定性を発揮する。
【0011】
さらに、中比重木質繊維板の両面に、上述したようにポリウレタン系合成樹脂の浸透硬化層を形成しているので、そのいずれか一方の面を表面として該面に化粧シートを貼着することによって床材を構成することができ、化粧シートがキャスタ−付ワゴン等による動的荷重を受けても、中比重木質繊維板に層間剥離が生じる虞れがなく且つ耐衝撃性にも優れ、その上、裏面側の浸透硬化層によって裏面側から湿気が浸入するのを防止し、耐水性にも優れた床材を構成し得るものである。
【0012】
また、中比重木質繊維板における上記多数の溝が形成されている面側にポリウレタン系合成樹脂液を塗布して浸透硬化層を形成するものであるから、浸漬による形成手段と異なってポリウレタン系合成樹脂液の使用量が少量で済み、経済的であるばかりでなく、上記溝はその深さを中比重木質繊維板の厚みの1/2以上に達する深さに形成しているから、これらの溝内に塗布した合成樹脂液を、中比重木質繊維板の芯層内部は勿論のこと、溝を設けている面とは反対側の面にまで容易に浸透させることができ、片面に合成樹脂液を塗布するだけで両面に上記合成樹脂液の浸透硬化層を能率よく確実に形成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面について説明すると、図1は木質床材の一実施例を示すもので、木質床材Aは、床材基板を形成した一定厚み(8mm程度)を有する中比重木質繊維板1と、この中比重木質繊維板1の表面に貼着されている突板からなる厚みが0.2mm 〜2mmの化粧シート2と、裏面に貼着している厚みが0.2mm 〜2mmの木材単板3と、この木材単板3に貼着されているクッション材4とからなり、上記中比重木質繊維板1にはその表面に、該表面から裏面に向かってこの中比重木質繊維板1の厚みの1/2以上の深さを有する溝5を長さ方向に小間隔毎に形成されていると共に、中比重木質繊維板1の表面と上記全ての溝5とにポリウレタン系の合成樹脂液の浸透硬化層6A、6Bが設けられてあり、さらに、中比重木質繊維板1の裏面側には、上記溝5からの合成樹脂液の浸透による浸透硬化層6Cが設けられている。
【0014】
中比重木質繊維板1に形成されている上記全ての溝5はその長さ方向を中比重木質繊維板1の幅方向に向けてこの中比重木質繊維板1の全幅に亘って貫通した状態に設けられている。また、木質床材Aの基板として必要な強度を発揮させるために、その溝幅を1mm以下の小幅に形成していると共に溝間のピッチを中比重木質繊維板1の厚みの1〜2倍に形成している。この溝間のピッチを中比重木質繊維板1の厚みの2倍以上にすると、溝5内を通じて中比重木質繊維板1の厚みと直交する方向に浸透する合成樹脂液が溝5、5間の中間部にまで達することができなくなって中比重木質繊維板1の芯層部に弱体部が形成されるので好ましくない。
【0015】
また、中比重木質繊維板1の表面全面に塗布された上記合成樹脂液によって中比重木質繊維板1の表層部には全体に亘って上記浸透硬化層6Aが形成され、溝5内を通じて中比重木質繊維板1の表裏面に平行する方向に浸透した合成樹脂液によって中比重木質繊維板1の芯層部に全体に亘って上記浸透硬化層6Bが形成されているものである。さらに、各溝5の底部から中比重木質繊維板1の裏面側に向かって浸透、拡散した合成樹脂液によって上記浸透硬化層6Cが形成されているが、溝5の底面と中比重木質繊維板1の裏面との間に残存する中比重木質繊維板1の厚みが余り薄くすると床材基板を形成するための中比重木質繊維板1が折損する虞れが生じ、上記厚みが厚すぎると、溝5の底面から中比重木質繊維板1の裏面にまで上記合成樹脂液を浸透させることができなくなるので、溝5の底面と中比重木質繊維板1の裏面との間に残存する中比重木質繊維板1の厚みを2〜3mmにしている。
【0016】
この中比重木質繊維板1の表面に貼着する化粧シート2としては、突板に限定されることなく、WPC単板、印刷紙、塩化ビニールシートであってもよい。塗料の塗布層であってもよい。
【0017】
このように構成した木質床材Aにおいて、床材基板を形成している上記中比重木質繊維板1は溝5を上向き、即ち、表面側に向けてその表面に木質化粧板等からなる化粧シート2を貼着しているが、図2に示すように、溝5を下向きにして該溝5が開口している面を裏面とし、この裏面に上記木材単板3を貼着する一方、溝5が開口していない面を表面としてこの面に上記化粧シート2を貼着した構造としておいてもよい。また、図3、図4に示すように、中比重木質繊維板1の裏面に木材単板3を貼着することなく直接、クッション材4を貼着した構造としておいてもよい。
【0018】
図5は本発明木質床材の別な実施例を示すもので、床材基板として上記のように多数条の溝5と浸透硬化層6A〜6Cを設けている中比重木質繊維板1Aとこの中比重木質繊維板1Aの裏面に貼着した一定厚みの合板7とから形成しているものである。この場合、中比重木質繊維板1Aと合板7との厚みの和が上記実施例における中比重木質繊維板1の厚みに等しくなるように形成されている。この床材基板の表面、即ち、中比重木質繊維板1Aの表面に上記実施例と同様に化粧シート2を貼着し、合板6の裏面にクッション材4を貼着して木質床材Aを構成している。
【0019】
この木質床材Aにおいても、中比重木質繊維板1Aに設けている多数条の溝5の向きを同図に示すように表面側に向けておいてもよく、また、図6に示すように裏面側に向けておいてもよい。
【0020】
次に、上記木質床材Aの製造方法の一例を述べると、まず、中比重木質繊維板1から床材基板を形成する。この際、中比重木質繊維板のみによって床材基板を形成する場合には、厚みが8mm程度の中比重木質繊維板を用いるが、中比重木質繊維板と合板とから床材基板を形成する場合には薄い中比重木質繊維板を用いる。この中比重木質繊維板1の表裏いずれかの面に、図7に示すように、該中比重木質繊維板1の厚みの1/2以上に達する深さを有する多数条の溝5を中比重木質繊維板1の長さ方向に小間隔毎に形成する。
【0021】
上記溝5は、回転軸10に薄肉円形刃11を小間隔毎に固着してなるスリッタを用い、このスリッタに中比重木質繊維板1を送入することによって形成することができる。即ち、中比重木質繊維板1をスリッタに送り込むと、各円形刃11によって該円形刃11の厚みに等しい溝幅を有し且つ円形刃11の切り込み深さに等しい深さを有する溝5が刻設され、中比重木質繊維板1がスリッタを通過すると、全ての溝5は中比重木質繊維板1の全幅に亘って貫通した状態となるものである。
【0022】
こうして中比重木質繊維板1に多数条の溝5を形成したのち、次に、溝5の開口端を上向きにしてこの中比重木質繊維板1の上面にポリウレタン系の合成樹脂液を塗布し、上面と溝5内を通じて該合成樹脂液を中比重木質繊維板1の内部に浸透させる。中比重木質繊維板1の上面に対する合成樹脂液の塗布手段としては刷毛、或いはスプレー、又はロールコータなどを用いて行えばよい。
【0023】
中比重木質繊維板1に対するポリウレタン系の合成樹脂液の塗布量は、中比重木質繊維板1の表裏両面と芯層部とに上記浸透硬化層6A〜6Cを形成するのに必要な量であればよく、多すぎると塗布作業性が悪くなると共にコスト高になるので10〜15g/30.3cm2 が望ましい。また、この合成樹脂液の粘度が1ポイズ以上であると中比重木質繊維板1に対する浸透性が悪くなるので、1ポイズ以下、望ましくは0.5 ポイズ以下とする。
【0024】
中比重木質繊維板1の上面に上記合成樹脂液を塗布すると、各溝5に対しては該溝5の開口端から溝5内に合成樹脂液が浸入する一方、これらの溝5の開口端以外の平坦な上面に塗布された合成樹脂液は該上面から中比重木質繊維板1の上層部内に浸透して表層部全体に亘って浸透層を形成する。さらに、上記溝5内に浸入した合成樹脂液はこれらの溝5の垂直な対向壁面から中比重木質繊維板1の表裏面に平行する方向に浸透して隣接する溝5、5から浸透した合成樹脂液同士が連続し、中比重木質繊維板1の中間層部(芯層部)に全体的に合成樹脂液の浸透層が形成される。また、各溝5の底部から中比重木質繊維板1の下面側に向かって浸透、拡散した合成樹脂液が中比重木質繊維板1の下面に達して該下面全面に連続した浸透層を形成する。
【0025】
こうして、中比重木質繊維板1にポリウレタン系の合成樹脂液を浸透処理したのち、この中比重木質繊維板1を加熱して浸透層を硬化させることにより図8に示すように、中比重木質繊維板1に上述した浸透硬化層6A〜6Cを形成するものである。次いで、この中比重木質繊維板1を床材基板としてその表裏面に接着剤によって化粧シート2と木材単板3とをそれぞれ重ね合わせることにより複合板を形成し、この複合板をホットプレスによって熱圧処理することにより中比重木質繊維板1の表裏面に接着剤によって化粧シート2と木材単板3とを一体に貼着してなる木質床材を得るものである。
【0026】
なお、中比重木質繊維板1に浸透した上記合成樹脂液の浸透層は、予め、硬化処理しておくことなく、このホットプレスによる加熱時に硬化させてもよい。また、床材基板を中比重木質繊維板と合板とによって形成する場合には、上記のように処理された中比重木質繊維板の裏面(下面)接着剤を介して合板を重ね合わせると共に表面(上面)に上記化粧シート2を重ね合わせてホットプレスにより熱圧し、木質床材としてもよい。さらに、いずれの場合においても裏面にクッション材4を配設しておいてもよい。
【0027】
次に、本発明の具体的な実施例と比較例とを示す。
〔実施例〕 7.9mm 厚の中比重木質繊維板の片面にスリッタによって10mm間隔毎に深さが5.4mm の溝を形成したのち、スポンジロールコータを用いて該溝を設けている面にポリウレタン系合成樹脂液(シンク科学工業株式会社製、商品名TC−23M)を15g/30.3cm2 の割合でもって塗布し、しかるのち、溝を裏面側に向けた状態にしてこの中比重木質繊維板の表面に突板を、裏面に該突板と同樹種の単板を接着剤を介して重ね合わせ、ホットプレスにより熱圧処理して中比重木質繊維板の表裏面に突板と単板を貼着した。さらに、突板の表面に塗装を施す一方、単板の裏面にクッション材を貼着することにより木質床材を得た。
【0028】
〔比較例〕 上記実施例において、溝加工を施していなく且つ合成樹脂液を塗布、含浸させていない7.9mm 厚の中比重木質繊維板を用い、この中比重木質繊維板の表裏面に上記実施例と同じ突板と単板とを貼着すると共に突板の表面に塗装を施し、単板の裏面にクッション材を貼着することによって木質床材を得た。
【0029】
上記実施例で得た木質床材と比較例で得た木質床材とを80℃に保持されたドライヤー室内に3時間放置し、1時間毎に長さ方向の収縮率を測定した。その測定結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
上記表から明らかなように、本発明実施例の木質床材の収縮率は比較例に比べて1/3であり、寸法安定性に優れている。
【0032】
【発明の効果】
以上のように本発明の木質床材によれば、床材基板を形成している中比重木質繊維板の表裏いずれかの面に、該中比重木質繊維板の厚みの1/2以上に達する深さを有し且つ中比重木質繊維板の全幅に亘って貫通した溝を長さ方向に小間隔毎に設けていると共に、この溝を設けている面側における該面と上記全ての溝とにポリウレタン系合成樹脂の浸透硬化層を形成しているので、この浸透硬化層は溝を設けている中比重木質繊維板の面側には勿論、溝から浸透した合成樹脂によって中比重木質繊維板の内部及び反対側の面にも設けられた構造となっており、従って、中比重木質繊維板全体がポリウレタン系合成樹脂の浸透硬化層によって強化されて全体の収縮率が極めて小さく且つ表面側と裏面側との伸縮率の差が殆どなくなり、反りや膨れが発生し難い優れた寸法安定性を発揮するものである。
【0033】
さらに、中比重木質繊維板の両面に、上述したようにポリウレタン系合成樹脂の浸透硬化層を形成しているので、そのいずれか一方の面を表面として該面に化粧シートを貼着することによって床材を構成することができ、化粧シートがキャスタ−付ワゴン等による動的荷重を受けても、中比重木質繊維板に層間剥離が生じる虞れがなく且つ耐衝撃性にも優れ、その上、裏面側の浸透硬化層によって裏面側から湿気が浸入するのを防止し、耐水性にも優れた床材を構成し得るものである。
【0034】
また、本発明の木質床材の製造方法によれば、一定厚みを有する中比重木質繊維板の表裏いずれかの面に多数条の溝を形成したのち、この面側にポリウレタン系合成樹脂液を塗布して浸透硬化層を形成するものであるから、浸漬による形成手段と異なってポリウレタン系合成樹脂液の使用量が少量で済み、経済的であるばかりでなく、上記溝はその深さを中比重木質繊維板の厚みの1/2以上に達する深さに形成しているから、これらの溝内に浸入した合成樹脂液を、中比重木質繊維板の芯層内部(中間層内部)は勿論のこと、溝を設けている面とは反対側の面にまで容易に浸透させることができて該面にも浸透硬化層を形成することができ、このように、中比重木質繊維板の片面に合成樹脂液を塗布するだけで両面に上記合成樹脂液の浸透硬化層を形成し得るので、寸法安定性に優れた木質床材を能率よく確実に製造することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】木質床材の縦断側面図、
【図2】その変形例を示す縦断側面図、
【図3】裏面に直接クッション材を貼着してなる木質床材の縦断側面図、
【図4】その変形例を示す縦断側面図、
【図5】中比重木質繊維板と合板とからなる床材基板を用いた木質床材の縦断側面図、
【図6】その変形例を示す縦断側面図、
【図7】中比重木質繊維板に溝を形成している状態の簡略縦断側面図、
【図8】合成樹脂の浸透硬化層を形成した中比重木質繊維板の簡略縦断側面図。
【符号の説明】
1 中比重木質繊維板
2 化粧シート
3 木材単板
4 クッション材
5 溝
6A〜6C 浸透硬化層
7 合板
Claims (3)
- 中比重木質繊維板からなる床材基板の表面に化粧シートを貼着してなる木質床材であって、上記床材基板を形成している中比重木質繊維板には、その表裏いずれかの面に、該中比重木質繊維板の厚みの1/2以上に達する深さを有し且つ中比重木質繊維板の全幅に亘って貫通した溝が長さ方向に小間隔毎に設けられていると共に、この溝を設けている面側における該面と上記全ての溝とにポリウレタン系合成樹脂の浸透硬化層を形成していることを特徴とする木質床材。
- 床材基板は中比重木質繊維板とこの中比重木質繊維板の裏面に貼着された一定厚みの合板とから形成されていることを特徴とする請求項1に記載の木質床材。
- 一定厚みを有する中比重木質繊維板の表裏いずれかの面に、該中比重木質繊維板の厚みの1/2以上に達する深さを有し且つこの中比重木質繊維板の全幅に亘って貫通した溝を長さ方向に小間隔毎に設けたのち、この溝を設けている面側にポリウレタン系の合成樹脂液を塗布することによりその面と全ての溝内から上記塗布したポリウレタン系合成樹脂液を中比重木質繊維板内に浸透させ、浸透したポリウレタン系合成樹脂液を硬化させることによって中比重木質繊維板からなる床材基板を形成し、この床材基板の表面に化粧シートを貼着することを特徴とする木質床材の製造方法。
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