JP2001269607A - 塗布処理装置および塗布処理方法 - Google Patents

塗布処理装置および塗布処理方法

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JP2001269607A
JP2001269607A JP2000088467A JP2000088467A JP2001269607A JP 2001269607 A JP2001269607 A JP 2001269607A JP 2000088467 A JP2000088467 A JP 2000088467A JP 2000088467 A JP2000088467 A JP 2000088467A JP 2001269607 A JP2001269607 A JP 2001269607A
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coating
chamber
lid
gas inlet
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JP2000088467A
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Yoshiharu Ota
義治 太田
Keisuu Otsuka
慶崇 大塚
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Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば、液晶ディスプレイ(LCD)用ガラ
ス基板や半導体ウエハ等の基板の表面にレジスト液等を
塗布液を塗布して塗布膜を形成し、その後に塗布膜の減
圧乾燥等の処理を行う塗布処理装置および塗布処理方法
を提供する。 【解決手段】 基板Gに塗布液を塗布する処理装置22
は、レジスト液吐出ノズル73a等の基板Gに塗布液を
塗布する塗布手段と、ガス導入口58a・58bを閉口
することにより内部の減圧が可能となるチャンバ43を
具備する。塗布液を基板G上に供給した後に塗布膜を形
成し、チャンバ43内を減圧保持して塗布膜を予備的に
乾燥させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、液晶ディ
スプレイ(LCD)用ガラス基板や半導体ウエハ等の基
板の表面にレジスト液等の塗布液を塗布して塗布膜を形
成し、その後に塗布膜の減圧乾燥等の処理を行う塗布処
理装置および塗布処理方法に関する。
【従来の技術】
【0002】例えば、液晶ディスプレイ(LCD)の製
造においては、ガラス製の矩形のLCD基板にフォトレ
ジスト液を塗布してレジスト膜を形成し、回路パターン
に対応してレジスト膜を露光し、これを現像処理すると
いう、いわゆるフォトリソグラフィ技術により所定のパ
ターンが形成される。
【0003】このような回路パターンの形成は、複数の
処理ユニットが集約されたレジスト塗布・現像システム
を用いて行われる。このようなシステムにおいては、ま
ず、基板に対して必要に応じて紫外線照射により表面改
質・洗浄処理が行われた後、洗浄ユニットによりブラシ
洗浄および超音波水洗浄が施される。その後、基板はレ
ジストの安定性を高めるために、アドヒージョン処理ユ
ニットにて疎水化処理(HMDS処理)され、引き続
き、レジスト塗布処理ユニットにてレジスト塗布が行わ
れる。こうして、レジスト膜が形成された基板には、加
熱処理ユニットによるプリベーク、露光装置による所定
のパターンの露光、現像処理ユニットでの現像処理、加
熱処理ユニットでのポストベーク処理が順次施され、基
板に所定の回路パターンが形成される。
【0004】ここで、レジストの塗布からプリベーク前
までの処理工程について、より詳しく説明すると、まず
疎水化処理された基板を、水平回転可能なスピンチャッ
クに吸着保持し、基板上部よりレジスト液を供給した後
に基板を回転させる。これにより、レジスト液は遠心力
により拡散して基板上に膜状に形成される。
【0005】このとき、基板の周縁部では、形成された
レジスト膜が不均一な厚みを有し、また、基板の側面や
裏面にレジストが付着する場合が殆どである。このよう
なレジストは、その後の基板の搬送過程等においてパー
ティクル等の発生の原因となり、また、基板の搬送装置
を汚す原因にもなることから、これらのレジストは、シ
ンナー等の処理液を基板周縁の所定位置に吐出すること
により除去され、基板はその後にプリベーク処理へと送
られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したレジスト膜の
形成からプリベーク前の基板周縁および裏面のレジスト
の除去に至る工程を用いた場合には、その後に基板がプ
リベーク処理等され、または基板が露光されて現像処理
されたときに、プリベーク処理等の加熱処理に際して基
板を支持する固定ピンや基板を昇降させるリフトピン等
との接触跡が、基板に転写されることがあった。これ
は、レジストの乾燥が不十分な状態から急峻に加熱乾燥
を行った場合に、リフトピン等の接触部分とリフトピン
等が接触しない部分とで、熱履歴が異なること等が主な
原因である。
【0007】また、レジスト膜が形成された後すぐに、
基板の周縁部のレジストを除去する工程へと基板を搬送
した場合には、レジスト膜の乾燥が不十分であることか
ら、搬送中に膜厚が変化する可能性があり、また、パー
ティクル等が付着し易く、製品の品質を低下させたり、
不良品の発生を招く可能性も高い。さらに、基板を搬送
するアーム等へ未乾燥のレジストが付着して基板を汚染
することも起こり得る。
【0008】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、種々の塗布液を用いて基板に塗布膜を形成す
るに当たって、基板における転写発生の防止および塗布
膜の厚み変化の防止、ならびに基板へのパーティクル等
の付着防止を図った塗布処理装置および塗布処理方法を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題の1つである転
写の発生を解決するために、本出願人は、特願平10−
233599号、同10−369306号において、基
板にレジストを塗布するレジスト塗布処理ユニットと、
レジスト膜が形成された基板を減圧乾燥する減圧乾燥ユ
ニットと、減圧乾燥後の基板から周縁部のレジストを除
去する周縁レジスト除去ユニットとを一列に配した処理
装置を提案している。
【0010】しかしながら、このようなレジスト塗布処
理ユニット、減圧乾燥ユニット、周縁レジスト除去ユニ
ットを別々に設けた構成では、各ユニットが占有するス
ペースが広くなるために、装置が大型化する問題があっ
た。また、同装置は、レジスト塗布処理ユニットから減
圧乾燥ユニットへの基板の搬送過程では、レジスト膜の
乾燥は必ずしも十分なものではないことから、従来と同
様に、膜厚の変化やパーティクルの付着の問題を内在す
るものであった。
【0011】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、第1の発明は、チャンバ内に載置
された基板に塗布液を塗布する処理装置であって、前記
チャンバが、下部容器と下部容器を閉塞する蓋体とから
なり、前記蓋体に開閉自在なガス導入口が形成され、前
記ガス導入口を閉口することにより前記チャンバ内の減
圧が可能となることを特徴とする塗布処理装置、を提供
する。
【0012】第2の発明は、基板に塗布液を塗布する処
理装置であって、基板に塗布液を塗布する処理装置であ
って、ガス導入口が形成された蓋体を有し、前記ガス導
入口を閉口することにより内部の減圧が可能となり、基
板が収容されるチャンバと、前記基板に塗布液を塗布す
る塗布手段と、を具備することを特徴とする塗布処理装
置、を提供する。
【0013】第3の発明は、基板に塗布液を塗布する処
理装置であって、ガス導入口が形成された蓋体を有し、
前記ガス導入口を閉口することにより内部の減圧が可能
となり、基板が収容されるチャンバと、前記基板に塗布
液を塗布する塗布手段と、前記チャンバ内を減圧する排
気手段と、を具備することを特徴とする塗布処理装置、
を提供する。
【0014】第4の発明は、基板に塗布液を塗布し、形
成された塗布膜に乾燥処理を施す処理装置であって、ガ
ス導入口が形成された蓋体を有し、前記ガス導入口を閉
口することにより内部の減圧が可能となり、基板が収容
されるチャンバと、前記基板に塗布液を塗布する塗布手
段と、前記基板の周縁部の塗布膜および裏面に付着した
塗布液を除去する周縁塗布膜除去装置と、前記基板を、
前記チャンバと前記周縁塗布膜除去装置との間で搬送す
る搬送手段と、を具備することを特徴とする塗布処理装
置、を提供する。
【0015】上述した本発明の塗布処理装置では、塗布
膜が形成された状態で基板を搬送することなく、ガス導
入口を開口した状態ではガス導入口からチャンバ内に流
入するガスによって、また、チャンバ内を減圧雰囲気と
することによって、基板に形成された塗布膜の乾燥を促
進することができることから、その後に周縁塗布膜除去
装置へと基板を搬送しても、塗布膜厚の変化が起こり難
く、しかも、パーティクル等が付着し難くなる。
【0016】また、塗布液の塗布処理を行うチャンバへ
減圧手段を設けることで、別途、周縁塗布膜除去装置の
前段に減圧乾燥ユニットを設ける必要がなくなることか
ら、装置自体のコンパクト化が図られる。さらに、基板
周縁の塗布膜等の除去後に加熱処理ユニットにおいて乾
燥を行う際には、塗布膜が予備的に乾燥されていること
から、加熱時の熱履歴による転写の発生が抑制される。
【0017】本発明によれば、このような装置を用いた
第1の塗布処理方法として、ガス導入口が形成された蓋
体を有するチャンバ内に載置された基板に塗布液を塗布
する処理方法であって、前記蓋体を上空待機させた状態
で、静止した基板に塗布液を供給する第1工程と、前記
基板に塗布膜を形成する第2工程と、前記蓋体を降下さ
せてチャンバに処理室を形成し、前記ガス導入口を開口
して前記処理室にガスを導入しながら前記塗布膜の厚み
を調整する第3工程と、前記ガス導入口を閉口し、前記
チャンバ内を減圧して所定時間保持することにより、前
記塗布膜を乾燥させる第4工程と、を有することを特徴
とする塗布処理方法、を提供する。
【0018】また、第2の塗布処理方法として、ガス導
入口が形成された蓋体と回転可能な内側カップおよび固
定された外側カップを有する下部容器とからなるチャン
バ内に載置された基板に、塗布液を塗布する処理方法で
あって、前記蓋体を上空待機させた状態で、静止した基
板に塗布液を供給する第1工程と、前記基板を回転させ
て塗布膜を形成する第2工程と、前記蓋体を降下させて
チャンバに処理室を形成し、前記ガス導入口を開口して
前記処理室にガスを導入しながら前記塗布膜の厚みを調
整する第3工程と、前記基板の回転を停止または減速し
て前記ガス導入口を閉口し、前記内側カップを回転させ
ることによって前記処理室内を減圧して所定時間保持す
ることにより、前記塗布膜を乾燥させる第4工程と、を
有することを特徴とする塗布処理方法、が提供される。
【0019】これらの塗布処理方法では、チャンバに排
気手段を設け、第4工程中に、および/または第4工程
後に、チャンバ内をさらに減圧して所定時間保持する第
5工程を加えることも好ましい。このような方法を用い
た場合には、第3工程では、ガス導入口からチャンバ内
へ流入するガスが塗布膜からの揮発成分と共に排出さ
れ、また、第4工程では弱い減圧乾燥によって塗布膜の
乾燥が行われるので、強制的な排気を行う第5工程を加
えても、塗布膜の急激な乾燥や脱気が起こらず、膜性状
に悪影響を与えることがない。
【0020】なお、特開平7−283108号公報に
は、薄膜形成後に減圧乾燥を行い、その後に端縁洗浄、
加圧乾燥を行う基板処理装置および基板処理方法が開示
されており、薄膜形成を行うスピンコータ内で減圧乾燥
が行える旨、記載されている。しかしながら、同公報に
開示された減圧乾燥は、膜形成の直後に真空ポンプ等の
排気手段を用いて行うものであり、本発明のように、膜
形成の段階でガス導入口から流入したガスがチャンバ内
を流れつつ塗布膜の乾燥が行われることや、真空ポンプ
等の排気手段を用いることなく、基板および基板が載置
されたステージやチャンバの構成要素を回転させること
によってチャンバ内部を減圧することについては記載さ
れていない。また、同公報に記載の減圧乾燥は、膜厚変
化の防止や端縁処理後の加熱処理時間の短縮を目的とし
ているが、転写防止については何ら触れられていない。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態について、LCD基板に塗布液としてのレ
ジストを塗布し、処理するレジスト塗布・現像処理シス
テムを例に説明する。
【0022】図1はレジスト塗布・処理システムの平面
図であり、このレジスト塗布・処理システムは、複数の
基板Gを収容するカセットCを載置するカセットステー
ション1と、基板Gにレジスト塗布および現像を含む一
連の処理を施すための複数の処理ユニットを備えた処理
部2と、露光装置(図示せず。)との間で基板Gの受け
渡しを行うためのインターフェイス部3とを備えてお
り、処理部2の両端にそれぞれカセットステーション1
およびインターフェイス部3が配置されている。
【0023】カセットステーション1は、カセットCと
処理部2との間で基板Gの搬送を行うための搬送機構1
0を備えている。そして、カセットステーション1にお
いてカセットCの搬入出が行われる。また、搬送機構1
0はカセットの配列方向に沿って設けられた搬送路10
a上を移動可能な搬送アーム11を備え、この搬送アー
ム11によりカセットCと処理部2との間で基板Gの搬
送が行われる。
【0024】処理部2は、前段部2aと中段部2bと後
段部2cとに分かれており、それぞれ中央に搬送路12
・13・14を有し、これら搬送路の両側に各処理ユニ
ットが配設されている。そして、これらの間には中継部
15・16が設けられている。
【0025】前段部2aは、搬送路12に沿って移動可
能な主搬送装置17を備えており、搬送路12の一方側
には、2つの洗浄ユニット(SCR)21a・21bが
配置されており、搬送路12の他方側には紫外線照射ユ
ニット(UV)と冷却ユニット(COL)とが2段に重
ねられた処理ブロック25、加熱処理ユニット(HP)
が2段に重ねられてなる処理ブロック26および冷却ユ
ニット(COL)が2段に重ねられてなる処理ブロック
27が配置されている。
【0026】また、中段部2bは、搬送路13に沿って
移動可能な主搬送装置18を備えており、搬送路13の
一方側には、レジスト塗布/減圧乾燥処理ユニット(C
T/VD)22が設けられている。レジスト塗布/減圧
乾燥処理ユニット(CT/VD)22の隣には、レジス
ト塗布/減圧乾燥処理ユニット(CT/VD)22にお
いてレジスト膜が形成された後の基板Gの周縁部のレジ
ストを除去する周縁レジスト除去ユニット(ER)23
が設けられている。
【0027】搬送路13の他方側には、加熱処理ユニッ
ト(HP)が2段に重ねられてなる処理ブロック28、
加熱処理ユニット(HP)と冷却処理ユニット(CO
L)が上下に重ねられてなる処理ブロック29、および
アドヒージョン処理ユニット(AD)と冷却ユニット
(COL)とが上下に重ねられてなる処理ブロック30
が配置されている。
【0028】さらに、後段部2cは、搬送路14に沿っ
て移動可能な主搬送装置19を備えており、搬送路14
の一方側には、3つの現像処理ユニット(DEV)24
a・24b・24cが配置されており、搬送路14の他
方側には加熱処理ユニット(HP)が2段に重ねられて
なる処理ブロック31、およびともに加熱処理ユニット
(HP)と冷却処理ユニット(COL)が上下に重ねら
れてなる処理ブロック32・33が配置されている。
【0029】なお、処理部2は、搬送路を挟んで一方の
側に洗浄処理ユニット21a、レジスト塗布/減圧乾燥
処理ユニット(CT/VD)22、現像処理ユニット2
4aのようなスピナー系ユニットのみを配置しており、
他方の側に加熱処理ユニットや冷却処理ユニット等の熱
系処理ユニットのみを配置する構造となっている。
【0030】また、中継部15・16のスピナー系ユニ
ット配置側の部分には、薬液供給ユニット34が配置さ
れており、さらに主搬送装置のメンテナンスを行うため
のスペース35が設けられている。
【0031】主搬送装置17・18・19は、それぞれ
水平面内の2方向のX軸駆動機構、Y軸駆動機構、およ
び垂直方向のZ軸駆動機構を備えており、さらにZ軸を
中心に回転する回転駆動機構を備えており、それぞれ基
板Gを支持するアーム(図示せず。)を有している。
【0032】主搬送装置17は、搬送機構10のアーム
11との間で基板Gの受け渡しを行うとともに、前段部
2aの各処理ユニットに対する基板Gの搬入・搬出、さ
らには中継部15との間で基板Gの受け渡しを行う機能
を有している。また、主搬送装置18は中継部15との
間で基板Gの受け渡しを行うとともに、中段部2bの各
処理ユニットに対する基板Gの搬入・搬出、さらには中
継部16との間の基板Gの受け渡しを行う機能を有して
いる。さらに、主搬送装置19は中継部16との間で基
板Gの受け渡しを行うとともに、後段部2cの各処理ユ
ニットに対する基板Gの搬入・搬出、さらにはインター
フェイス部3との間の基板Gの受け渡しを行う機能を有
している。なお、中継部15・16は冷却プレートとし
ても機能する。
【0033】インターフェイス部3は、処理部2との間
で基板を受け渡しする際に一時的に基板を保持するエク
ステンション36と、さらにその両側に設けられた、バ
ッファーカセットを配置する2つのバッファステージ3
7と、これらと露光装置(図示せず。)との間の基板G
の搬入出を行う搬送機構38とを備えている。搬送機構
38はエクステンション36およびバッファステージ3
7の配列方向に沿って設けられた搬送路38a上を移動
可能な搬送アーム39を備え、この搬送アーム39によ
り処理部2と露光装置との間で基板Gの搬送が行われ
る。
【0034】このように各処理ユニットを集約して一体
化することにより、省スペース化および処理の効率化を
図ることができる。
【0035】このように構成されたレジスト塗布・処理
システムにおいては、カセットC内の基板Gが、処理部
2に搬送され、処理部2では、まず、前段部2aの処理
ブロック25の紫外線照射ユニット(UV)で表面改質
・洗浄処理が行われ、冷却処理ユニット(COL)で冷
却された後、洗浄ユニット(SCR)21a・21bで
スクラバー洗浄が施され、処理ブロック26のいずれか
の加熱処理ユニット(HP)で加熱乾燥された後、処理
ブロック27のいずれかの冷却ユニット(COL)で冷
却される。
【0036】その後、基板Gは中段部2bに搬送され、
レジストの定着性を高めるために、処理ブロック30の
上段のアドヒージョン処理ユニット(AD)にて疎水化
処理(HMDS処理)された後、下段の冷却処理ユニッ
ト(COL)で冷却される。次いで、レジスト塗布/減
圧乾燥処理ユニット(CT/VD)22において、基板
Gにレジストが塗布される。
【0037】このレジスト塗布工程では、後に詳細に説
明するように、基板Gの処理面にレジスト液が供給され
た後に、基板Gを回転させる等して基板G全面にレジス
ト液を拡げ、次いで、処理室を形成する蓋体に設けられ
たガス導入口からガスを流入させつつ、レジスト中の揮
発成分とともに排出されるようにして、徐々にレジスト
膜を乾燥させつつ、レジスト膜の厚みを調整する。その
後、必要に応じて基板の回転等を停止し、または減速す
るとともに、ガス導入口を閉口して処理室内を所定の減
圧雰囲気に保持して、レジスト膜の減圧乾燥を行う。
【0038】このようなレジスト塗布/減圧乾燥処理ユ
ニット(CT/VD)22での処理の終了後に、基板G
は周縁レジスト除去ユニット(ER)23へ搬送され、
基板Gの周縁部のレジストの除去(以下、このような処
理を「エッジリムーブ」という。)が行われる。なお、
エッジリムーブは、基板Gのレジスト膜が形成された面
の周縁部のレジストの除去と、基板Gの側面ならびに基
板Gの裏面に付着したレジストの除去と、を行う処理を
いうものとする。
【0039】その後、基板Gは、中段部2bの中の加熱
処理ユニット(HP)の1つでプリベーク処理され、処
理ブロック29または30の下段の冷却ユニット(CO
L)で冷却される。次いで、基板Gは中継部16から主
搬送装置19にてインターフェイス部3を介して露光装
置に搬送されてそこで所定のパターンが露光される。そ
して、基板Gは再びインターフェイス部3を介して搬入
され、必要に応じて後段部2cの処理ブロック31・3
2・33のいずれかの加熱処理ユニット(HP)でポス
トエクスポージャーベーク処理を施した後、現像処理ユ
ニット(DEV)24a・24b・24cのいずれかで
現像処理され、所定の回路パターンが形成される。
【0040】現像処理された基板Gは、後段部2cのい
ずれかの加熱処理ユニット(HP)にてポストベーク処
理が施された後、いずれかの冷却ユニット(COL)に
て冷却され、主搬送装置19・18・17および搬送機
構10によってカセットステーション1上の所定のカセ
ットに収容される。
【0041】次に、本発明の塗布処理装置の一形態であ
るレジスト塗布/減圧乾燥処理ユニット(CT/VD)
22について詳細に説明する。図2は、レジスト塗布/
減圧乾燥処理ユニット(CT/VD)22を模式的に示
す断面図であって、蓋体45を下部容器44に装着した
状態を示している。
【0042】図2に示されるように、レジスト塗布/減
圧乾燥処理ユニット(CT/VD)22には、基板Gを
主面を水平にした状態で吸着保持するスピンチャック4
0が回転自在に設けられている。基板Gとスピンチャッ
ク40を内部に配置することとなるチャンバ43は、下
部容器44と蓋体45から構成され、さらに、下部容器
44は、回転可能な内側カップ44aと、内側カップ4
4aの外周側と下方側を覆う外側カップ44bとからな
り、外側カップ44bは固定されている。蓋体45は、
内側カップ44aを閉塞し、内側カップ44aと共に回
転可能な内蓋45aと、外側カップ44bを閉塞する外
蓋45bから構成されている。
【0043】スピンチャック40は連結棒56により駆
動モータ41と連結されており、駆動モータ41により
回転され、従って、スピンチャック40上の基板Gもま
た回転される。また、スピンチャック40は、例えば、
駆動モータ41や連結棒56とともに昇降させるような
昇降機構(図示せず。)により昇降可能に構成されてお
り、外側カップ44bの上面よりも上方に突出できるよ
うになっている。こうして、主搬送装置18から基板G
を受け取り、または後処理である周縁レジスト除去ユニ
ット(ER)23への基板Gの搬送を容易に行うことが
できる構造となっている。なお、基板Gの授受が行える
ように、スピンチャック40を固定して、下部容器44
を昇降可能な構成とすることもできる。
【0044】内側カップ44aは回転機構42により、
筒状体57の周りに回転可能な構造となっており、回転
機構42は、駆動モータ41とは別に設けられた駆動機
構(図示せず。)により、スピンチャック40とは独立
して回転することが可能となっている。
【0045】内側カップ44aの底部外縁には流出口5
0が形成されており、基板Gから飛散したレジスト液
と、蓋体45に形成されたガス導入口58aからチャン
バ43内へ流入したガスがこの流出口50から、外側カ
ップ44bの底部外縁へ向けて排出される。一方、外側
カップ44bには仕切板47が設けられており、仕切板
47は、外側カップ44b内でのガス流路を形成すると
ともに、流出口50から排出されたレジスト液を外側カ
ップ44bの底部外縁へ導く役割を果たしている。
【0046】なお、ガス導入口58aからチャンバ43
内へ流入するガスは、レジスト塗布/減圧乾燥処理ユニ
ット(CT/VD)22が配置される場所の雰囲気ガス
であることが一般的であり、多くの場合、空気である。
しかしながら、例えば、ガス導入口58aにガス導入管
を取り付けて、特にパーティクルの含有量が少ないよう
に調整されたガス等を流入させることも可能である。
【0047】図2記載の内側カップ44aには、その底
部下面の外縁部にフィン59が配設されており、フィン
59は、内側カップ44aを回転させたときに、排出口
50からのレジスト液やガスの排出を促進させるよう
に、チャンバ43内に気流を起こす形状に設計されてい
る。従って、ガス導入口58a・58bを閉塞した状態
において、内側チャンバ44aを回転させると、チャン
バ43内に負圧を発生させることも可能である。
【0048】外側カップ44bの底部外縁にはドレイン
排出口46aが形成されており、内側カップ44aから
排出されたレジスト液は、このドレイン排出口46aか
ら外部へ排出される。また、外側カップ44bの底部に
は、排気口46bが形成されており、チャンバ43内に
流入したガスが自然排気されるようになっている。排気
口46bは、工場ダクト等の弱い排気機構に連通するよ
うに構成され、逆に、この排気機構によりガス導入口5
8a・58bからチャンバ43内部にガスが導入され
る。
【0049】さらに、外側カップ44bには、ガス流路
からガスの一部を強制的に取り込み、排気するための排
気管48が、ガス流路に開口部を有するように配設され
ている。排気管48を用いたチャンバ43内の強制排気
は、排気管48に取り付けられた真空ポンプ等の減圧ポ
ンプ49により行われる。
【0050】内蓋45aの上部中央には、支持部材52
が取り付けられており、支持部材52の上端には、係止
部材61が配設されている。これら内蓋45aと支持部
材52および係止部材61の中央を貫通するように、ガ
ス導入口58aが形成されており、係止部材61上に
は、ガス導入口58aからチャンバ43内へのガスの流
入を制御することができるように、弁54を有する開閉
装置53が配設されている。こうして、例えば、開閉装
置53および後述する開閉装置55を用いてガス導入口
58a・58bを閉じて排気管48からの強制排気を行
うことにより、チャンバ43内を、より真空度の高い減
圧雰囲気とすることが容易に行える。
【0051】内蓋45aの下部には、内蓋45aと微小
隔離するように整流板51が形成されている。従って、
ガス導入口58aから流入したガスは、図2中の矢印で
示されるように、整流板51と内蓋45aとの間を流れ
て、排出口50から外側カップ44bへ導かれ、排気口
46bまたは排気管48を通って、排気される。
【0052】外蓋45bの上部には、ガス導入口58b
が形成されており、ガス導入口58bは開閉装置55に
より、開閉可能となっている。図2では、開閉装置55
として、左右方向にスライドするものを示しているが、
このような形態に限定されるものではない。ガス導入口
58bからチャンバ43内へ流入したガスは、内蓋45
aと外蓋45bとの間を通って、内側カップ44aに形
成された排出口50から排出されるガス等と混合されな
がら、外側カップ44bに形成されているガス流路を通
って、排気口46bあるいは排気管48から、外部へと
排出される。
【0053】外蓋45bの中央部には、支持部材52が
貫通しており、支持部材52と外蓋45bとの間は気密
にシールされているが、これらの部材は固定はされてお
らず、従って、外蓋45bは支持部材52の上下方向に
可動である。
【0054】外蓋45bの上面に取り付けられた支持棒
62には、上面に突起部65bが形成された円環状のベ
ース部材63が固定されており、突起部65bは、係止
部材61の下面に形成されている凹部65aと嵌合する
形状となっている。こうして、昇降機構64により支持
棒62を上昇させた場合には、支持棒62と共に外蓋4
5bとベース部材63がまず上昇し、ベース部材63と
係止部材61とが突起部65bと凹部65aが嵌合して
接触した時点から、係止部材61と支持部材52および
内蓋45aも上昇し、チャンバ43全体が開口した状態
となる。
【0055】図3の断面図は、上述のようにして、チャ
ンバ43が開口した状態を示している。図3の状態から
支持棒62を降下させた場合には、内蓋45aが内側カ
ップ44aの上開口部を閉塞した後に係止部材61とベ
ース部材63が離れて、ベース部材63と外蓋45b
が、外蓋45bが外側カップ44bを閉塞するまで下降
する。こうして、チャンバ43全体が閉塞された図2記
載の状態となる。
【0056】外側カップ44bの外側には支持柱70が
立設されており、支持柱70からは基板Gにレジスト液
や溶剤を供給するためのヘッド72を先端に有するアー
ム71が延出している。図2および図3に記載のヘッド
72は、塗布液であるレジスト液を吐出するためのレジ
スト液吐出ノズル73aと、シンナー等の溶剤を吐出す
るための溶剤吐出ノズル73bとを有しており、多系統
のノズルユニットを構成している。
【0057】アーム71は、支持柱70内の機構(図示
せず。)により、回転可能および昇降可能に構成され、
ヘッド72は、レジスト液や溶剤の供給時には、図3に
示されるように基板Gの中央部上空に位置され、一方、
蓋体45で下部容器44を閉塞する際には、図2に示さ
れるように退避位置へ移動されるようになっている。
【0058】次に、以上のように構成されるレジスト塗
布/減圧乾燥処理ユニット(CT/VD)22における
処理方法について説明する。図4は、以下に説明する処
理動作の簡単なフローチャートである。まず、図3に示
されるように、蓋体44を上昇させてチャンバ43を開
口した状態とする(ST1)。このとき、アーム71に
ついては図2に示されるようにヘッド72が退避位置に
ある状態とする。次いで、スピンチャック40を上昇さ
せて、主搬送装置18から基板Gをスピンチャック40
上へ載置、固定する(ST2)。
【0059】スピンチャック40を、基板Gとともに内
側カップ44a内に収容して、図3に示されるように、
アーム71を回動させてヘッド72を基板Gの中央部上
方に位置させ、例えば、溶剤吐出ノズル73bからシン
ナー等の溶剤を基板Gに吐出した後、レジスト液吐出ノ
ズル73aからレジスト液を基板Gに塗布する(ST
3)。レジスト液の塗布後には、アーム71を回動させ
てヘッド72を退避位置へ移動させ、基板Gおよびスピ
ンチャック40を、例えば1500rpm程度の回転速
度で回転させる(ST4)。こうして生じる遠心力によ
り、レジスト液は外周へ向けて拡散されて、基板G上に
レジスト膜が形成され、飛散したレジスト液は、排出口
50を経て外側カップ44b下部へ導かれ、ドレイン排
出口46aより外部に排出される。所定時間ほど基板G
を回転させた後、一旦、基板Gの回転を停止する(ST
5)。
【0060】その後、蓋体45を降下させて、内側カッ
プ44a、外側カップ44bをそれぞれ内蓋45a、外
蓋45bにより閉塞した状態とし(ST6)、また、ガ
ス導入口58a・58bを開口させた状態とする(ST
7)。この状態において、基板Gを、例えば1340r
pmで回転させる(ST8)。これによりレジスト膜の
膜厚が調整される。なお、この膜厚調整の際に基板Gか
ら飛散したレジスト液は、レジスト液の拡散処理時と同
様に、排出口50を経て外部へ排出される。
【0061】このレジスト膜の膜厚調整の際には、内側
カップ44aは内蓋45aによって閉塞されているため
に、処理に悪影響を及ぼす気流の発生を防止することが
でき、これにより、膜厚の均一化が図られる。また、内
蓋45aには整流板51が設けられていることから、ガ
ス導入口58aから流入したガスは直接に基板Gに当た
ることがないために、レジスト膜へ悪影響を及ぼさな
い。さらに、流入したガスは整流板51と内蓋45aと
の間を外周方向へ流され、排出口50から外側カップ4
4bへと流出することから、レジスト膜厚が変化し易い
基板Gの周縁部近傍に積極的に気流が形成されて、その
部分の乾燥状態が制御されることから、基板Gの周縁部
の膜厚を制御して、レジスト膜の膜厚均一性の向上が図
られる。
【0062】レジスト膜の膜厚が均一になったら、基板
Gの回転数をレジスト膜に厚みの変化が起きない程度に
まで落とすか、または停止させ(ST9)、ガス導入口
58aを閉じてガスが内側カップ44aと内蓋45aに
より形成される処理室内に導入されないようにする(S
T10)。次に、内側カップ44aと内蓋45aを所定
の回転数、例えば、1340rpmで回転させる(ST
11)。この内側カップ44aの回転により、内側カッ
プ44a内に残留していたレジスト液は、外側カップ4
4bへと排出される。
【0063】この内側カップ44aと内蓋45aの回転
初期においては、ガス導入口58bは開口した状態とし
ておくことが好ましい。ガス導入口58bから外側カッ
プ44b内に導入されたガスにより、回転する内側カッ
プ44aと固定された外側カップ44bとの間での乱流
の発生が防止され、排気をスムーズに行うことが可能と
なる。また、内側カップ44aから排出されるレジスト
液やそのミストが、外側カップ44b内で飛散すること
を防止することができる。
【0064】内側カップ44a内のレジスト液が排出さ
れた状態となった後には、ガス導入口58bを閉口する
(ST12)。これにより、内側カップ44aの底部下
面の外縁部に設けられたフィン59は、チャンバ43内
に残留するガスを、外部へ排出するように機能し、チャ
ンバ43内に負圧を発生させる。こうしてチャンバ43
内が減圧されることにより、レジスト膜中の揮発成分の
蒸発が促進され、レジスト膜の減圧乾燥を行うことが可
能となる。
【0065】しかしながら、このフィン59によって発
生する負圧は、フィン59の形状や内側カップ44aの
回転数によって変化し、従って、必ずしも十分に大きい
負圧を得ることができない場合もあることから、状況に
応じて、排気ポンプ49を動作させて、排気管48より
強制的に排気を行うことも好ましい(ST13)。こう
して、チャンバ43内を所定の減圧状態、例えば、0.
1Torr程度に減圧することが可能となり、この状態
で所定時間保持すると、さらに乾燥処理を進めることが
可能となる。なお、排気管48から強制的に排気を行う
際には、排気口46bからのガスの逆流が起こらないよ
うに、排気口46bを閉塞する等の処置を施すことが好
ましい。
【0066】所定時間の減圧乾燥処理が終了した後に
は、強制排気を行った場合には強制排気を停止し、ま
た、内側カップ44aの回転を停止する(ST14)。
その後、蓋体45を上昇させて(ST15)、基板Gを
周縁レジスト除去ユニット23へ搬送する(ST1
6)。周縁レジスト除去ユニット23において、基板G
にはエッジリムーブが施され(ST17)、周縁レジス
ト除去ユニット23に減圧機構が併設されている場合に
は、好ましくは減圧乾燥処理が行われる(ST18)。
周縁レジスト除去ユニット23での処理が終了した後に
は、基板Gは加熱処理ユニットへ搬送される(ST1
9)。
【0067】上述した処理方法に従って、レジスト塗布
/減圧乾燥処理ユニット(CT/VD)22において、
適度にレジスト膜が乾燥された基板Gは、加熱処理ユニ
ットにおける熱処理において、レジスト膜の急激な乾燥
が起こることがないために、転写の発生が抑制されるこ
ととなる。
【0068】つまり、本発明において、熱処理前の減圧
乾燥により適度にレジスト膜の乾燥を行う理由は、熱処
理後に基板Gに転写が生ずる大きな原因が、基板Gにお
いてリフトピン等が接触した部分の温度履歴が他の非接
触部分と異なるために、熱処理時にレジストの膜厚がリ
フトピン等の形状に対応して変化することと考えられ、
また、露光・現像処理後に転写が生ずる原因が、基板G
上に形成された回路パターンの線幅がリフトピン等の形
状に対応するように変化することと考えられるためであ
る。つまり、上述した工程に従ってレジスト膜を加熱処
理前に適度に乾燥させておくと、レジスト膜の流動性が
小さくなり、また、加熱による成分の急激な蒸発が起こ
らないことから、レジスト膜の膜厚が変化し難く、これ
により、基板Gにおける転写の発生が回避されることと
なる。
【0069】こうした転写発生防止の効果に加えて、レ
ジスト膜の形成後に、基板Gを搬送することなく、レジ
スト膜を減圧乾燥した場合には、次工程である周縁レジ
スト除去ユニット(ER)23への基板Gの搬送途中で
の膜厚に変化が生じ難く、また、搬送装置にレジスト液
が付着して、パーティクル等の発生の原因となり、基板
を汚す等の事態が回避される。さらに、レジスト膜やそ
の周縁や裏面に付着したレジスト液は、適度に乾燥され
ているので、エッジリムーブを容易に行うことが可能と
なる。
【0070】さて、上述したレジスト塗布/減圧乾燥処
理ユニット(CT/VD)22は、図5の平面図および
図6の断面図に示すように、周縁レジスト除去ユニット
(ER)23と連接して構成することが可能である。当
然に、図5および図6におけるレジスト塗布/減圧乾燥
処理ユニット(CT/VD)22としては、前述した図
2および図3に記載の構成を有したものを用いることが
できるが、図5および図6においては、図2および図3
のレジスト塗布/減圧乾燥処理ユニット(CT/VD)
22の細部を省略して簡略化したものを記しており、外
側カップ44bの外側に、カバー97を設けた形態とし
ている。
【0071】レジスト塗布/減圧乾燥処理ユニット(C
T/VD)22から周縁レジスト除去ユニット(ER)
23への基板Gの搬送は、ガイドレール95に沿って搬
送アーム96を移動させることにより行われる。周縁レ
ジスト除去ユニット(ER)23には、基板Gを載置す
るためのステージ93が設けられており、ステージ93
の上の2つのコーナー部には、基板Gを位置決めするた
めの2つのアライメント機構91が設けられている。
【0072】基板Gの4辺それぞれには、基板Gに形成
されたレジスト膜の外縁部分や側面および裏面に付着し
たレジストを、基板Gから除去するためのリムーバヘッ
ド92が設けられている。各リムーバヘッド92は、内
部からシンナー等の溶剤を吐出するように断面略U字状
を有し、基板Gの4辺に沿って移動するようになってい
る。従って、リムーバヘッド92は、基板Gの各辺に沿
ってシンナーを吐出しながら、かつ、吐出されたシンナ
ーおよび溶解したレジストを吸引しつつ、基板Gの4辺
の周縁のレジストを除去することができる。なお、エッ
ジリムーブの処理後には、基板Gは主搬送装置18(図
1参照。)を用いて加熱処理ユニット(HP)へと送ら
れる。
【0073】このような装置構成とすることにより、レ
ジスト塗布/減圧乾燥処理ユニット(CT/VD)22
での処理後に、近接した周縁レジスト除去ユニット(E
R)23へ基板Gが搬送されることから、基板Gの移動
時間を短縮することができ、また、搬送アーム96のレ
ジストによる汚れを低減することができる。さらに、レ
ジストの塗布、減圧乾燥、エッジリムーブの3つの作業
を独立したユニットで構成した場合と比較して、装置の
省スペース化、小型化を図ることができる。
【0074】なお、周縁レジスト除去ユニット(ER)
23を、減圧雰囲気に保持することが可能なチャンバ内
に形成することも好ましい。この場合には、エッジリム
ーブが終了した後に、チャンバ内を減圧してさらにレジ
スト膜の乾燥を促進することにより、加熱処理ユニット
(HP)での乾燥時間を短縮し、かつ、基板Gにおける
転写の発生をより効果的に防止することが可能となる。
【0075】以上、本発明の実施の形態について説明し
てきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるもので
はない。例えば、基板への塗布膜の形成方法として、基
板を回転させるスピンコートによる形態を挙げて説明し
たが、塗布膜の形成方法はこのような方法に限定される
ものではない。また、本発明の処理装置は、LCD基板
におけるカラーフィルタ用色彩レジストの塗布・現像シ
ステム、或いは半導体ウエハにおけるレジスト塗布・処
理システム等にも好適に用いられる。さらに、基板とし
てLCD基板について説明してきたが、半導体ウエハ、
CD基板等の他の基板についても用いることが可能であ
る。
【0076】
【発明の効果】上述の通り、本発明によれば、レジスト
液等の塗布液を用いて形成された塗布膜は、加熱処理前
に減圧雰囲気において予備的に乾燥されることから、熱
処理後等に基板における転写の発生が防止される。ま
た、塗布膜を適度に減圧乾燥した後に基板が搬送される
ことから、搬送途中で塗布膜厚に変化が生じ難く、ま
た、搬送装置に塗布液が付着してパーティクル等発生を
引き起こす等の基板の汚染原因を排除することが可能と
なる。さらに、塗布膜やその周縁や裏面に付着した塗布
液は適度に乾燥された状態となるので、エッジリムーブ
を容易に行うことが可能となり、エッジリムーブ後に再
び減圧乾燥を行った場合には、基板における転写の発生
をより効果的に防止して、しかも加熱処理ユニットにお
ける熱処理時間を短縮することが可能となる。このよう
な種々の効果に加えて、塗布液の塗布、減圧乾燥、エッ
ジリムーブという3つの処理を独立して行う3つのユニ
ットからなる装置と比較して、前2者が一体的に構成さ
れたユニットを用いた装置とすることができることか
ら、装置の省スペース化、小型化にも大きく寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象となる塗布処理装置が適用される
レジスト塗布・現像システムを示す平面図。
【図2】本発明にかかるレジスト塗布/減圧乾燥処理ユ
ニットの一実施形態を示し、蓋体を下降させた状態を示
す断面図。
【図3】本発明にかかるレジスト塗布/減圧乾燥処理ユ
ニットの一実施形態を示し、蓋体を上昇させた状態を示
す断面図。
【図4】本発明の塗布処理方法の一実施形態を示す説明
図。
【図5】本発明にかかるレジスト塗布/減圧乾燥処理ユ
ニットと周縁レジスト除去ユニットの一実施形態を示す
平面図。
【図6】図5記載のレジスト塗布/減圧乾燥処理ユニッ
トと周縁レジスト除去ユニットの断面図。
【符号の説明】
22;レジスト塗布/減圧乾燥処理ユニット 23;周縁レジスト除去ユニット 40;スピンチャック 44;下部容器 44a;内側カップ 44b;外側カップ 45;蓋体 46a;ドレイン流出口 47;仕切板 48;排気管 50;流出口 51;整流板 53・55;開閉機構 58a・58b;ガス導入口 59;フィン 61;係止部材 63;ベース部材 G;基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AB13 AB16 AB17 EA05 4D075 AC64 BB56Y CA48 DA06 DB13 DC22 DC24 EA05 EA45 4F042 AA07 AA10 DC03 EB06 EB27

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャンバ内に載置された基板に塗布液を
    塗布する処理装置であって、 前記チャンバが、下部容器と下部容器を閉塞する蓋体と
    からなり、 前記蓋体に開閉自在なガス導入口が形成され、前記ガス
    導入口を閉口することにより前記チャンバ内の減圧が可
    能となることを特徴とする塗布処理装置。
  2. 【請求項2】 基板に塗布液を塗布する処理装置であっ
    て、 ガス導入口が形成された蓋体を有し、前記ガス導入口を
    閉口することにより内部の減圧が可能となり、基板が収
    容されるチャンバと、 前記基板に塗布液を塗布する塗布手段と、 を具備することを特徴とする塗布処理装置。
  3. 【請求項3】 基板に塗布液を塗布する処理装置であっ
    て、 ガス導入口が形成された蓋体を有し、前記ガス導入口を
    閉口することにより内部の減圧が可能となり、基板が収
    容されるチャンバと、 前記基板に塗布液を塗布する塗布手段と、 前記チャンバ内を減圧する排気手段と、 を具備することを特徴とする塗布処理装置。
  4. 【請求項4】 基板に塗布液を塗布し、形成された塗布
    膜に乾燥処理を施す処理装置であって、 ガス導入口が形成された蓋体を有し、前記ガス導入口を
    閉口することにより内部の減圧が可能となり、基板が収
    容されるチャンバと、 前記基板に塗布液を塗布する塗布手段と、 前記基板の周縁部の塗布膜および裏面に付着した塗布液
    を除去する周縁塗布膜除去装置と、 前記基板を、前記チャンバと前記周縁塗布膜除去装置と
    の間で搬送する搬送手段と、 を具備することを特徴とする塗布処理装置。
  5. 【請求項5】 前記チャンバおよび/または前記周縁塗
    布膜除去装置に、内部の減圧を行う排気機構が備えられ
    ていることを特徴とする請求項4に記載の塗布処理装
    置。
  6. 【請求項6】 前記チャンバが、回転可能な内側カップ
    と固定された外側カップからなる下部容器を有し、 前記蓋体が、前記内側カップを閉塞する内蓋と、前記外
    側カップを閉塞する外蓋とから構成され、 前記内蓋および外蓋のそれぞれに、開閉可能なガス導入
    口が形成されていることを特徴とする請求項1から請求
    項5のいずれか1項に記載の塗布処理装置。
  7. 【請求項7】 前記チャンバが、フィンが配設された回
    転可能な内側カップと固定された外側カップからなる下
    部容器を有し、 前記フィンが、前記内側カップを回転させたときに前記
    チャンバ内の気流を制御し、および/または、前記チャ
    ンバ内を減圧するように動作することを特徴とする請求
    項1から請求項6のいずれか1項に記載の塗布処理装
    置。
  8. 【請求項8】 ガス導入口が形成された蓋体を有するチ
    ャンバ内に載置された基板に塗布液を塗布する処理方法
    であって、 前記蓋体を上空待機させた状態で、静止した基板に塗布
    液を供給する第1工程と、 前記基板に塗布膜を形成する第2工程と、 前記蓋体を降下させてチャンバに処理室を形成し、前記
    ガス導入口を開口して前記処理室にガスを導入しながら
    前記塗布膜の厚みを調整する第3工程と、 前記ガス導入口を閉口し、前記処理室内を減圧して所定
    時間保持することにより、前記塗布膜を乾燥させる第4
    工程と、 を有することを特徴とする塗布処理方法。
  9. 【請求項9】 ガス導入口が形成された蓋体と回転可能
    な内側カップおよび固定された外側カップを有する下部
    容器とからなるチャンバ内に載置された基板に、塗布液
    を塗布する処理方法であって、 前記蓋体を上空待機させた状態で、静止した基板に塗布
    液を供給する第1工程と、 前記基板を回転させて塗布膜を形成する第2工程と、 前記蓋体を降下させてチャンバに処理室を形成し、前記
    ガス導入口を開口して前記処理室にガスを導入しながら
    前記塗布膜の厚みを調整する第3工程と、 前記基板の回転を停止または減速して前記ガス導入口を
    閉口し、前記内側カップを回転させることによって前記
    処理室内を減圧して所定時間保持することにより、前記
    塗布膜を乾燥させる第4工程と、 を有することを特徴とする塗布処理方法。
  10. 【請求項10】 前記第4工程後に、前記チャンバに配
    設された排気手段を用いて、前記チャンバ内をさらに減
    圧して所定時間保持する第5工程を有することを特徴と
    する請求項9に記載の塗布処理方法。
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