JP2000223403A - 塗布膜の形成方法および塗布処理システム - Google Patents

塗布膜の形成方法および塗布処理システム

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JP2000223403A
JP2000223403A JP2498399A JP2498399A JP2000223403A JP 2000223403 A JP2000223403 A JP 2000223403A JP 2498399 A JP2498399 A JP 2498399A JP 2498399 A JP2498399 A JP 2498399A JP 2000223403 A JP2000223403 A JP 2000223403A
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coating
substrate
coating liquid
resist
discharge nozzle
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JP2498399A
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Kosuke Yoshihara
孝介 吉原
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Tokyo Electron Ltd
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  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種形態で現れる塗布不良を速やかに解消し
て、健全な塗布膜を形成することができる塗布膜形成方
法および塗布処理システムを提供すること。 【解決手段】 基板上に形成された塗布膜表面に発生す
る局部的な塗布不良を解消するための対策を塗布不良の
種類毎に予め把握しておき、基板上に塗布膜を形成して
塗布膜に局部的に発生した塗布不良を検出する。そし
て、予め把握された塗布膜表面に発生する局部的な塗布
不良を解消するための対策に基づいて、検出された塗布
不良の形態に応じた対策を講じ、対策後の条件でその後
の基板に塗布膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハや液
晶表示装置(LCD)基板等の基板の表面上に例えばレ
ジスト膜のような塗布膜を形成する塗布膜形成方法およ
び塗布処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体デバイスの製造プロセスに
おけるフォトリソグラフィー工程においては、半導体ウ
エハの表面にレジスト膜を形成するレジスト塗布処理
と、レジスト塗布後の半導体ウエハに対して所定のパタ
ーンの露光処理を行った後にそのパターンを現像する現
像処理とが行われている。このレジスト塗布処理におい
ては、半導体ウエハ表面にレジスト液を均一に塗布する
ための方法としてスピンコーティング法等が多用されて
いる。
【0003】図13は、このスピンコーティング法を利
用した従来の塗布処理ユニットの概要を示すものであ
る。例えばスピンチャック141により真空吸着によっ
て半導体ウエハWを固定保持した状態で、図示しない回
転手段によりスピンチャック141とともに半導体ウエ
ハWを回転させ、半導体ウエハWの上方に配置されたレ
ジストノズル142からウエハW表面の中央にレジスト
液を滴下する。滴下されたレジスト液は、遠心力によっ
てウエハWの径方向外方に向かって広げられる。その後
レジスト液の滴下は停止し、半導体ウエハを所定速度で
回転させて、残余のレジストを振り切るとともに乾燥さ
せている。これにより、半導体ウエハ上に所定の膜厚を
有するレジスト膜が形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、レジスト液
をウエハに塗布する際には、レジスト液を均一にムラな
く塗布する必要があるが、レジスト液が局部的に塗布さ
れていない、レジスト液が局部的に薄くまたは厚く塗布
されているといった塗布不良(塗布ムラ)が生じること
がある。
【0005】このような塗布不良は、レジスト液の塗布
中または塗布後にウエハ上に生じるが、その分布形態と
しては、レジスト液がウエハの中心または近傍に局部的
に薄くまたは厚く塗布されている場合、レジスト液がウ
エハの中心と外縁との間の中間部に局部的に薄くまたは
厚く塗布されている場合等種々のものがある。
【0006】このような各種の局部的塗布不良は種々の
原因で生じるが、これを解消するため、従来は、技術者
各人の経験に基づき、試行錯誤により個々別々の手段を
講じて塗布不良を解消するようにしており、各種の形態
で現れる塗布不良の防止に関して、体系だった方策とい
ったものが存在しない。
【0007】したがって、塗布膜に局部的な塗布不良が
発生した場合に、その原因を突き止め、塗布不良を解消
するのに時間がかかり、生産性を悪化させてしまう。
【0008】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、各種形態で現れる塗布不良を速やかに解消し
て、健全な塗布膜を形成することができる塗布膜形成方
法および塗布処理システムを提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の第1の観点によれば、基板上に形成された
塗布膜表面に発生する局部的な塗布不良を解消するため
の対策を塗布不良の種類毎に予め把握しておく工程と、
基板上に塗布膜を形成する工程と、塗布膜に局部的に発
生した塗布不良を検出する工程と、前記予め把握された
塗布膜表面に発生する局部的な塗布不良を解消するため
の対策に基づいて、検出された塗布不良の形態に応じた
対策を講じる工程と、対策後の条件でその後の基板に塗
布膜を形成する工程とを具備することを特徴とする塗布
膜形成方法が提供される。
【0010】本発明の第2の観点によれば、基板上にノ
ズルから塗布液を供給して塗布膜を形成する工程と、基
板上に形成された塗布膜に局部的に発生する塗布不良を
検出する工程と、発生した塗布不良の形態に応じて、
(i)塗布液吐出ノズルのセンタリング状態の調整、
(ii)塗布液吐出ノズルに接続された塗布液供給管に
介装された開閉バルブまたはサックバックバルブの調
整、(iii)塗布液吐出ノズルのダミーディスペンス
の実施、(iv)基板を回転するための回転条件の調
整、および(v)塗布液の吐出量の増大、の対策のうち
いずれかを実施する工程と、上記いずれかの対策を実施
後の条件でその後の基板の塗布膜を形成する工程とを具
備することを特徴とする塗布膜形成方法が提供される。
【0011】本発明の第3の観点によれば、基板を回転
させながら、塗布液供給ノズルから塗布液を基板に吐出
して、基板に塗布膜を形成する塗布処理ユニットと、基
板に形成された塗布膜に発生した局部的な塗布不良を検
出するための検出手段とを具備し、前記検出手段により
検出された塗布不良の形態に応じて、 i)塗布液吐出ノズルのセンタリング状態の調整、 ii)塗布液吐出ノズルに接続された塗布液供給管に介
装された開閉バルブまたはサックバックバルブの調整、 iii)塗布液吐出ノズルのダミーディスペンスの実
施、 iv)基板を回転するための回転条件の調整、および v)塗布液の吐出量の増大、のいずれかを実施すること
を特徴とする塗布処理システムが提供される。
【0012】本発明においては、本発明者らが塗布不良
を生じさせる原因を分析することにより、各原因に対応
する塗布不良を解消するための対策を塗布不良の形態毎
に予め把握し、これら予め把握された塗布不良毎の対策
に基づいて、検出された塗布不良形態に応じた対策を講
じ、その対策後の条件で以後の基板に塗布膜を形成する
ので、各種の形態で現れる塗布不良を速やかに解消する
ことができ、生産性を悪化させることなく、局部的な塗
布不良が存在しない健全な塗布膜を形成することができ
る。
【0013】また、本発明においては、検出された局部
的な塗布不良の形態に応じて、(i)塗布液吐出ノズル
のセンタリング状態の調整、(ii)塗布液吐出ノズル
に接続された塗布液供給管に介装された開閉バルブまた
はサックバックバルブの調整、(iii)塗布液吐出ノ
ズルのダミーディスペンスの実施、(iv)基板を回転
するための回転条件の調整、および(v)塗布液の吐出
量の増大、の対策のうちいずれかを実施するので、塗布
不良の形態に応じて、塗布不良を解消するための最適な
手段を速やかに講じることができる。したがって、技術
者が試行錯誤をすることなく、迅速に塗布不良を解消す
ることができ、生産性を悪化させることなく、局部的な
塗布不良が存在しない健全な塗布膜を形成することがで
きる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図に基
づいて説明する。図1ないし図3は、各々本発明の実施
の形態が採用された半導体ウエハ(以下、「ウエハ」と
いう)の塗布現像処理システム1の全体構成の図であっ
て、図1は平面、図2は正面、図3は背面をそれぞれ示
している。
【0015】この塗布現像処理システム1は、図1に示
すように、被処理基板としてウエハWをウエハカセット
CRで複数枚、例えば25枚単位で外部からシステムに
搬入したり、あるいはシステムから搬出したり、ウエハ
カセットCRに対してウエハWを搬入・搬出したりする
ためのカセットステーション10と、塗布現像工程の中
で1枚ずつウエハWに所定の処理を施す枚葉式の各種処
理ユニットを所定位置に多段配置してなる処理ステーシ
ョン11と、この処理ステーション11に隣接して設け
られる露光装置(図示せず)との間でウエハWを受け渡
しするためのインターフェイス部12とを一体に接続し
た構成を有している。
【0016】前記カセットステーション10では、図1
に示すように、カセット載置台20上の位置決め突起2
0aの位置に、複数個例えば4個までのウエハカセット
CRが、夫々のウエハ出入口を処理ステーション11側
に向けてX方向に一列に載置され、このカセット配列方
向(X方向)およびウエハカセットCR内に収納された
ウエハのウエハ配列方向(Z方向:垂直方向)に移動可
能なウエハ搬送体21が各ウエハカセットCRに選択的
にアクセスするようになっている。
【0017】さらにこのウエハ搬送体21は、θ方向に
回転自在に構成されており、後述するように処理ステー
ション11側の第3の処理ユニット群Gの多段ユニッ
ト部に属するアライメントユニット(ALIM)および
イクステンションユニット(EXT)にもアクセスでき
るようになっている。
【0018】前記処理ステーション11には、図1に示
すように、ウエハ搬送装置を備えた垂直搬送型の主ウエ
ハ搬送機構22が設けられ、その周りに全ての処理ユニ
ットが1組または複数の組に亘って多段に配置されてい
る。
【0019】主ウエハ搬送機構22は、図3に示すよう
に、筒状支持体49の内側に、ウエハ搬送装置46を上
下方向(Z方向)に昇降自在に装備している。筒状支持
体49はモータ(図示せず)の回転軸に接続されてお
り、このモータの回転駆動力によって、前記回転軸を中
心としてウエハ搬送装置46と一体に回転し、それによ
りこのウエハ搬送装置46は、θ方向に回転自在となっ
ている。なお筒状支持体49は前記モータによって回転
される別の回転軸(図示せず)に接続するように構成し
てもよい。
【0020】ウエハ搬送装置46は、搬送基台47の前
後方向に移動自在な複数本の保持部材48を備え、これ
らの保持部材48によって各処理ユニット間でのウエハ
Wの受け渡しを実現している。
【0021】また、図1に示すように、この例では、5
つの処理ユニット群G、G、G 、G、Gが配
置可能な構成であり、第1および第2の処理ユニット群
、Gの多段ユニットは、システム正面(図1にお
いて手前)側に配置され、第3の処理ユニット群G
多段ユニットはカセットステーション10に隣接して配
置され、第4の処理ユニット群Gの多段ユニットはイ
ンターフェイス部12に隣接して配置され、第5の処理
ユニット群Gの多段ユニットは背面側に配置されるこ
とが可能である。
【0022】図2に示すように、第1の処理ユニット群
では、カップCP内でウエハWをスピンチャックに
載せて所定の処理を行う2台のスピンナ型処理ユニッ
ト、例えばレジスト塗布処理ユニット(COT)および
現像ユニット(DEV)が下から順に2段に重ねられて
いる。第2の処理ユニット群Gでも、2台のスピンナ
型処理ユニット、例えばレジスト塗布処理ユニット(C
OT)および現像ユニット(DEV)が下から順に2段
に重ねられている。これらレジスト塗布処理ユニット
(COT)は、レジスト液の排液が機械的にもメンテナ
ンスの上でも面倒であることから、このように下段に配
置するのが好ましい。しかし、必要に応じて適宜上段に
配置することももちろん可能である。
【0023】図3に示すように、第3の処理ユニット群
では、ウエハWを載置台SPに載せて所定の処理を
行うオーブン型の処理ユニット、例えば冷却処理を行う
クーリングユニット(COL)、レジストの定着性を高
めるためのいわゆる疎水化処理を行うアドヒージョンユ
ニット(AD)、位置合わせを行うアライメントユニッ
ト(ALIM)、イクステンションユニット(EX
T)、露光処理前の加熱処理を行うプリベーキングユニ
ット(PREBAKE)および露光処理後の加熱処理を
行うポストベーキングユニット(POBAKE)が、下
から順に例えば8段に重ねられている。
【0024】第4の処理ユニット群Gでも、オーブン
型の処理ユニット、例えばクーリングユニット(CO
L)、イクステンション・クーリングユニット(EXT
COL)、イクステンションユニット(EXT)、クー
リングユニット(COL)、プリベーキングユニット
(PREBAKE)およびポストベーキングユニット
(POBAKE)が下から順に、例えば8段に重ねられ
ている。
【0025】このように処理温度の低いクーリングユニ
ット(COL)、イクステンション・クーリングユニッ
ト(EXTCOL)を下段に配置し、処理温度の高いベ
ーキングユニット(PREBAKE)、ポストベーキン
グユニット(POBAKE)およびアドヒージョンユニ
ット(AD)を上段に配置することで、ユニット間の熱
的な相互干渉を少なくすることができる。もちろん、ラ
ンダムな多段配置としてもよい。
【0026】前記インターフェイス部12は、図1に示
すように、奥行方向(X方向)については、前記処理ス
テーション11と同じ寸法を有するが、幅方向について
はより小さなサイズに設定されている。そしてこのイン
ターフェイス部12の正面部には、可搬性のピックアッ
プカセットCRと、定置型のバッファカセットBRが2
段に配置され、他方、背面部には周辺露光装置23が配
置され、さらに、中央部には、ウエハ搬送体24が設け
られている。このウエハ搬送体24は、X方向、Z方向
に移動して両カセットCR、BRおよび周辺露光装置2
3にアクセスするようになっている。前記ウエハ搬送体
24は、θ方向にも回転自在となるように構成されてお
り、前記処理ステーション11側の第4の処理ユニット
群Gの多段ユニットに属するイクステンションユニッ
ト(EXT)や、さらには隣接する露光装置側のウエハ
受け渡し台(図示せず)にもアクセスできるようになっ
ている。
【0027】また前記塗布現像処理システム1では、図
1に示すように、既述の如く主ウエハ搬送機構22の背
面側にも破線で示した第5の処理ユニット群Gの多段
ユニットが配置できるようになっているが、この第5の
処理ユニット群Gの多段ユニットは、案内レール25
に沿って主ウエハ搬送機構22からみて、側方へシフト
できるように構成されている。したがって、この第5の
処理ユニット群Gの多段ユニットを図示の如く設けた
場合でも、前記案内レール25に沿ってスライドするこ
とにより、空間部が確保されるので、主ウエハ搬送機構
22に対して背後からメンテナンス作業が容易に行える
ようになっている。なお第5の処理ユニット群Gの多
段ユニットは、そのように案内レール25に沿った直線
状のスライドシフトに限らず、図1中の一点鎖線の往復
回動矢印で示したように、システム外方へと回動シフト
させるように構成しても、主ウエハ搬送機構22に対す
るメンテナンス作業のスペース確保が容易である。
【0028】このようなレジスト塗布現像処理システム
においては、カセットステーション10において、ウエ
ハ搬送体21によりウエハカセットCRから一枚のウエ
ハWが取り出され、処理ユニット群Gのイクステンシ
ョンユニット(EXT)に搬送される。そして、ウエハ
Wは、主ウエハ搬送機構22のウエハ搬送装置46によ
り、まず、アドヒージョン処理ユニット(AD)におい
て、レジストの定着性を高めるための疎水化処理(HM
DS処理)が施される。この処理は加熱を伴うため、そ
の後ウエハWは、ウエハ搬送装置46により、クーリン
グユニット(COL)に搬送されて冷却される。引き続
き、ウエハWは、ウエハ搬送装置46によりレジスト塗
布ユニット(COT)に搬送され、後述するようにして
塗布膜が形成される。
【0029】塗布処理終了後、ウエハWはプリベーキン
グユニット(PREBAKE)にてプリベーク処理さ
れ、その後クーリングユニット(COL)にて冷却され
る。冷却されたウエハWは、アライメントユニット(A
LIM)に搬送され、そこでアライメントされた後、処
理ユニット群Gのイクステンションユニット(EX
T)に搬送される。
【0030】その後、ウエハWはウエハ搬送体24によ
りインターフェイス部12に搬送去れ、周辺露光装置2
3により周辺露光されて余分なレジストが除去された
後、インターフェイス部12に隣接して設けられた図示
しない露光装置により所定のパターンに露光される。
【0031】露光後のウエハWは、再びインターフェイ
ス部12に戻され、ウエハ搬送体24により、イクステ
ンションユニット(EXT)に搬送される。そして、ウ
エハWは、ウエハ搬送装置46により、いずれかのポス
トベーキングユニット(POBAKE)に搬送されてポ
ストエクスポージャーベーク処理が施され、次いで、ク
ーリングユニット(COL)により冷却される。
【0032】その後、ウエハWは現像ユニット(DE
V)に搬送され、そこで露光パターンを現像する。現像
終了後、ウエハWはいずれかのポストベーキングユニッ
ト(POBAKE)に搬送されてポストベーク処理が施
され、次いで、クーリングユニット(COL)により冷
却される。このような一連の処理が終了後、処理ユニッ
ト群Gのイクステンションユニット(EXT)を介し
てカセットステーション10に戻され、いずれかのカセ
ットCRに収容される。
【0033】これらの処理は、複数のウエハWが次々に
処理ステーション11に供給されて連続的に行われる。
【0034】次に、本実施形態におけるレジスト塗布処
理ユニット(COT)について説明する。図4および図
5は、レジスト塗布処理ユニット(COT)の全体構成
を示す概略断面図および概略平面図である。
【0035】このレジスト塗布処理ユニット(COT)
の中央部には環状のカップCPが配置され、カップCP
の内側にはスピンチャック52が配置されている。スピ
ンチャック52は真空吸着によってウエハWを固定保持
した状態で駆動モータ54によって回転駆動される。駆
動モータ54は、ユニット底板50に設けられた開口5
0aに昇降移動可能に配置され、たとえばアルミニウム
からなるキャップ状のフランジ部材58を介してたとえ
ばエアシリンダからなる昇降駆動手段60および昇降ガ
イド手段62と結合されている。駆動モータ54の側面
にはたとえばSUSからなる筒状の冷却ジャケット64
が取り付けられ、フランジ部材58は、この冷却ジャケ
ット64の上半部を覆うように取り付けられている。
【0036】レジスト塗布時、フランジ部材58の下端
58aは、開口50aの外周付近でユニット底板50に
密着し、これによってユニット内部が密閉される。スピ
ンチャック52と主ウエハ搬送機構22の保持部材48
との間でウエハWの受け渡しが行われる時は、昇降駆動
手段60が駆動モータ54ないしスピンチャック52を
上方へ持ち上げることでフランジ部材58の下端がユニ
ット底板50から浮くようになっている。
【0037】ウエハWの表面にレジスト液を吐出するた
めのレジストノズル86は、レジスト供給管88を介し
て、後述するエアーオペレーションバルブ130(図
6)に接続されている。このレジストノズル86はレジ
ストノズルスキャンアーム92の先端部にノズル保持体
100を介して着脱可能に取り付けられている。このレ
ジストノズルスキャンアーム92は、ユニット底板50
の上に一方向(Y方向)に敷設されたガイドレール94
上で水平移動可能な垂直支持部材96の上端部に取り付
けられており、図示しないY方向駆動機構によって垂直
支持部材96と一体にY方向に移動するようになってい
る。
【0038】また、レジストノズルスキャンアーム92
は、レジストノズル待機部90でレジストノズル86を
選択的に取り付けるためにY方向と直角なX方向にも移
動可能であり、図示しないX方向駆動機構によってX方
向にも移動するようになっている。
【0039】さらに、レジストノズル待機部90でレジ
ストノズル86の吐出口が溶媒雰囲気室の口90aに挿
入され、中で溶媒の雰囲気に晒されることで、ノズル先
端のレジスト液が固化または劣化しないようになってい
る。また、複数本のレジストノズル86が設けられ、例
えばレジスト液の種類に応じてそれらのノズルが使い分
けられるようになっている。
【0040】また、レジストノズルスキャンアーム92
の先端部(ノズル保持体100)には、ウエハ表面への
レジスト液の吐出に先立ってウエハ表面にウエハ表面を
濡らすための溶剤例えばシンナーを吐出するシンナーノ
ズル101が取り付けられている。このシンナーノズル
101は図示しない溶剤供給管を介してシンナー供給部
に接続されている。シンナーノズル101とレジストノ
ズル86はレジストノズルスキャンアーム92のY移動
方向に沿う直線上に各々の吐出口が位置するように取り
付けられている。
【0041】さらに、ガイドレール94上には、レジス
トノズルスキャンアーム92を支持する垂直支持部材8
6だけでなく、リンスノズルスキャンアーム120を支
持しY方向に移動可能な垂直支持部材122も設けられ
ている。このリンスノズルスキャンアーム120の先端
部にはサイドリンス用のリンスノズル124が取り付け
られている。Y方向駆動機構(図示せず)によってリン
スノズルスキャンアーム120およびリンスノズル12
4はカップCPの側方に設定されたリンスノズル待機位
置(実線の位置)とスピンチャック52に設置されてい
るウエハWの周辺部の真上に設定されたリンス液吐出位
置(点線の位置)との間で並進または直線移動するよう
になっている。
【0042】次に、図6を参照して、レジスト液の供給
系について説明する。図6の(a)は、レジスト供給管
に介装したエアーオペレーションバルブおよびサックバ
ックバルブの模式図であり、図6の(b)は、サックバ
ックバルブの断面図である。
【0043】図6の(a)に示すように、レジスト供給
管88には、エアーオペレーションバルブ130(開閉
バルブ)およびサックバックバルブ131が一体的に介
装されている。エアーオペレーションバルブ130は、
エアー供給管132により供給されたエアーにより弁体
(図示略)を開閉して、レジスト供給管88内のレジス
ト液の流出と停止とを切り換えるようになっている。ま
た、このエアーオペレーションバルブ130に設けたス
ピードコントローラ130aを調整することにより、弁
体(図示略)の開閉速度を調整できるようになってい
る。
【0044】サックバックバルブ131には、図6の
(b)に示すように、エアー供給管133が接続された
ハウジング134が設けられ、このハウジング134内
には、弁体135が摺動自在に介装されている。この弁
体135は、バネ136によりレジスト供給管88内の
レジスト液を引く方向(図6の(b)で右方向)に付勢
されている。
【0045】また、エアー供給管133に介装された切
換弁(図示略)により、ハウジング134内へのヘアー
の供給と、ハウジング134からのエアーの排出とを切
り換えるようになっている。
【0046】したがって、ハウジング134内に供給さ
れたエアーが排出されると、バネ136の付勢力によ
り、弁体135が右方に移動されて、レジスト供給管8
8内のレジスト液がハウジング134内に引き入れら
れ、所定量のレジスト液がサックバックされる。一方、
エアー供給管133からハウジング134内にエアーが
供給されると、弁体135は、エアーによりバネ136
の付勢力に抗して左方に押圧され、サックバックしたレ
ジスト液がレジスト供給管88に戻される。
【0047】このレジスト液のサックバック量は、弁体
135の移動量により規定され、サックバック量の調整
は、弁体135の移動量を調整することにより行うこと
ができる。また、サックバック速度は、エアー供給管1
33の切換弁(図示略)におけるエアーの排出速度を調
整して、弁体135の移動速度を調整することにより行
うことができる。具体的には、サックバックバルブ13
1に設けたスピードコントローラ131a(図6
(a))を調整することにより、サックバック速度を調
整できるようになっている。
【0048】図7は、レジスト塗布処理ユニット(CO
T)の制御系の構成を示す図である。塗布処理ユニット
のコントローラ137は、レジスト塗布処理ユニット
(COT)内の各部を制御するものであり、例えば、ウ
エハWを回転するための駆動モータ54、レジスト液の
供給と停止とを切り換えるエアーオペレーションバルブ
130、レジスト液をサックバックするサックバックバ
ルブ131、およびシンナーを供給するためのシンナー
供給部138を制御するようになっている。
【0049】このように構成されたレジスト塗布装置ユ
ニット(COT)において、レジスト液の消費量が従来
よりも少ない省レジスト方式のレジスト液の塗布処理動
作について、以下に説明する。
【0050】主ウエハ搬送機構22の保持部材48によ
ってレジスト塗布処理ユニット(COT)内のカップC
Pの真上までウエハWが搬送されると、そのウエハW
は、例えばエアシリンダからなる昇降駆動手段60およ
び昇降ガイド手段62によって上昇してきたスピンチャ
ック52によって真空吸着される。主ウエハ搬送機構2
2はウエハWをスピンチャック52に真空吸着せしめた
後、保持部材48をレジスト塗布処理ユニット(CO
T)内から引き戻し、レジスト塗布処理ユニット(CO
T)へのウエハWの受け渡しを終える。
【0051】次いで、スピンチャック52はウエハWが
カップCP内の定位置まで下降し、駆動モータ54によ
ってスピンチャック52の回転駆動が開始される。その
後、レジストノズル待機部90からのノズル保持体10
0の移動が開始される。このノズル保持体100の移動
はY方向に沿って行われる。
【0052】図8の(a)に示すように、シンナーノズ
ル101の吐出口がスピンチャック52の中心(ウエハ
Wの中心)上に到達したところで、シンナーを回転する
ウエハWの表面に供給する。ウエハWの表面に供給され
たシンナーは遠心力によってウエハW中心からその周囲
全域にむらなく拡げられる。このように、レジスト液の
塗布に先立ってシンナー等の溶剤で半導体ウエハW表面
の表面全体を濡らす、いわゆるプリウエット処理を行う
ことにより、レジストがより拡散しやすくなり、結果と
してより少量のレジスト液量で均一なレジスト膜を形成
することができる。
【0053】続いて、ノズル保持体100は、図8
(b)に示すように、レジストノズル86の吐出口がウ
エハWの中心上に到達するまでY方向に移動される。レ
ジスト消費量削減の観点から、レジストの吐出量を少な
くする場合には、レジスト液吐出の際のウエハWが高速
で回転される。例えば、レジスト吐出量が1〜1.5m
l程度の場合には、3000rpm程度に設定され、
0.5ml程度と極めて少ない場合には、5000rp
mに設定される。この状態で、レジストノズル86の吐
出口からレジスト液が、回転するウエハWの表面の中心
に滴下され、遠心力によりウエハWの中心から周辺に向
けて拡散されて、ウエハW上にレジスト膜が形成され
る。
【0054】このレジストノズル86からのレジスト液
の吐出開始時には、図9の(a)に示すように、ノズル
の先端部86aから気泡をかみこまないように、エアー
オペレーションバルブ130のスピードコントローラ1
30aを調整する。
【0055】このレジスト液の吐出終了時には、図9の
(b)に示すように、エアーオペレーションバルブ13
0のスピードコントローラ130aを調整して、弁体
(図示略)の開閉速度を調整することにより、レジスト
液の液面の高さをノズル先端から、例えば、0.5〜1
mmの高さまで引き上げる。
【0056】これにより、レジストの吐出終了時にノズ
ル86の先端に存在していたレジスト液がノズル86内
に引き入れられ、ウエハWに滴下することが防止され
る。したがって、レジスト液の塗布ムラや膜厚不均一を
効果的に防止することができる。特に、本実施形態のよ
うに、レジスト液を削減する観点から基板を高速回転す
る場合には、レジスト液の吐出終了後にウエハWにレジ
スト液が滴下されると、レジスト液の塗布ムラや膜厚不
均一が生じやすくなるが、このようにレジスト液の滴下
が防止されることから、基板を高速回転させる場合であ
っても、レジスト液の塗布ムラや膜厚不均一を効果的に
防止することができる。
【0057】次いで、レジスト液の吐出終了時から所定
時間、例えば2秒間に、図9の(c)に示すように、サ
ックバックバルブ131のサックバック量を調整するこ
とにより、レジスト液の液面高さをさらに引き上げ、ノ
ズル86先端から例えば2〜3mmの高さに来るように
する。
【0058】この第2段目のレジスト液面の引き上げを
行うことにより、レジストノズル86の移動時などに、
レジスト液が乾燥することが防止され、また、不用意に
落下することも防止される。したがって、レジスト液に
よるパーティクルの発生を効果的に防止することができ
る。
【0059】その後、レジスト液の滴下終了後には、ウ
エハWが所定の回転速度で回転されて膜厚が調整され
る。次いで、ウエハWの回転速度が加速されて、残余の
レジスト液が振り切られるとともに乾燥され、所定厚さ
のレジスト膜が形成される。上記膜厚調整の際に、ウエ
ハWの回転速度を所定時間だけ減速することにより、吐
出されたレジスト液はウエハWの外周部にも中央部と同
程度に残存させることができ、ウエハWへのレジスト液
の滴下量が少ない省レジスト方式の場合であっても、レ
ジスト膜厚を均一にすることができる。
【0060】その後、ノズル保持体100がホームポジ
ションに戻され、図示しない洗浄手段により、ウエハW
の背面がバックリンスされ、また、必要があれば、図示
しない洗浄手段により、ウエハWの側縁部がサイドリン
スされる。その後、ウエハWの回転速度が加速されて、
バックリンスおよびサイドリンスのリンス液が振り切っ
て捨てられ、その後、ウエハWの回転が停止されて、塗
布処理工程が終了する。
【0061】レジストノズル86は、上述のようにサッ
クバックバルブ131によりノズル先端から2〜3mm
の高さまでレジスト液面が引き上げられた状態で待機さ
れ、後続のウエハWにレジスト液を吐出する際には、再
びウエハWの中央まで移動される。次のレジスト液の吐
出の際には、レジスト液面を変化させずにそのままの状
態で吐出するようにすることにより、移動の際に不用意
なレジスト液の滴下を防止することができる。また、後
続のウエハWへレジスト液を吐出するまでの間に、レジ
スト液の液面を例えばノズル先端から0.5〜1mm程
度まで低下させてもよい。これにより、サックバックバ
ルブ131のレジスト液面引き上げに伴うレジスト液量
の誤差を防止することができる。
【0062】以上のようにして、レジスト液の塗布ムラ
や膜厚不均一を防止しているが、種々の原因で局部的な
塗布ムラが生じることがある。本実施形態では、以下の
ような対策により種々の形態で生じる局部的な塗布ムラ
を解消している。
【0063】すなわち、まず、レジスト膜を形成する際
の塗布ムラを、図10のNo.1〜5に示す5つの形態
に分類し、各形態ごとに塗布ムラが生じる原因を分析
し、各原因に対応して塗布ムラを解消する対策を予め把
握して図10に示すような一覧を作成する。
【0064】塗布ムラのパターンを検出する工程として
は、塗布・現像工程において、一日に一回、レジスト膜
の膜厚チェックを行う際に同時に、ウエハW上の塗布ム
ラをチェックすることが考えられる。また、塗布・現像
を終えたウエハWの歩留まりが低下した場合に、その原
因を調べる一環として、塗布ムラの状態をチェックする
ことが考えられる。このようにして塗布ムラを把握する
際には、例えば、レジスト塗布現像処理システム外にお
いて、例えば目視により、またはレーザー光等を利用し
た膜厚測定装置等により行うことができる。
【0065】また、レジスト塗布現像処理システム内に
検出手段としてレーザー光等を利用した膜厚測定装置ま
たはCCDカメラ等を設ければ、例えば、レジスト塗布
を終え、プリベーキングユニット(PREBAKE)に
より露光処理前の加熱処理を行って、クーリングユニッ
ト(CDL)により冷却処理を行った後に、インライン
でウエハWの塗布ムラを把握することができる。このよ
うな検出手段は、例えば図11に示すように、処理ユニ
ット群Gの一つのクーリングユニット(COL)の代
わりに設けられた検出ユニット110に設置すれば、検
出手段により検出した塗布ムラの形態に応じて、コント
ローラ137が塗布ムラを解消するように、所定部分の
調整を行うようにすることも可能である。また、図12
に示すように、コントローラ137が、検出手段139
の信号に基づいて、塗布ムラの形態に対応する対策を表
示装置140に表示させるようにしてもよい。
【0066】次に、塗布ムラの形態と、その原因および
対策とを個々に説明する。図10のNo.1は、レジス
ト液がウエハWの中心または近傍に局部的に薄くまたは
厚く塗布されている塗布ムラ形態である。この形態の第
1の原因としては、レジストノズル86がセンタリング
ずれしているからと推測され、第2の原因としては、エ
アーオペレーションバルブ130またはサックバックバ
ルブ131の調整不十分により、レジストノズル86先
端にレジスト液の液残りが生じているからと推測され
る。第1の原因に対する対策としては、レジストノズル
86のセンタリング状態を調整して、ウエハW上でレジ
スト液が同心円状に拡がるようにすることが挙げられ
る。また、第2の原因に対する対策としては、エアーオ
ペレーションバルブ130の弁開閉速度、またはサック
バックバルブ131のサックバック量またはサックバッ
ク速度を再度調整することが挙げられる。
【0067】図10のNo.2は、レジスト液がウエハ
Wの中心と外縁との間の中間部に局部的に薄くまたは厚
く塗布されている塗布ムラ形態である。このパターンの
原因としては、エアーオペレーションバルブ130また
はサックバックバルブ131の調整が不十分であるから
と推測される。この原因に対する対策としては、エアー
オペレーションバルブ130の開閉速度、またはサック
バックバルブ131のサックバック量またはサックバッ
ク速度を再度調整することが挙げられる。
【0068】図10のNo.3は、レジスト液がウエハ
Wの径方向に延びた細長い形状に薄くまたは厚く塗布さ
れている塗布ムラ形態である。このパターンの第1の原
因としては、エアーオペレーションバルブ130または
サックバックバルブ131の調整不十分により、レジス
トノズル86先端にレジスト液の液残りが生じているか
らと推測される。また、第2の原因としては、レジスト
液の供給系に、気泡またはパーティクルが混入している
からと推測される。さらに、第3の原因としは、ウエハ
Wの表面にパーティクルが存在することからと推測され
る。第1の原因に対する対策としては、エアーオペレー
ションバルブ130の弁開閉速度、またはサックバック
バルブ131のサックバック量またはサックバック速度
を再度調整することが挙げられる。第2の原因に対する
対策としては、レジストノズル86のダミーディスペン
スを実施して、レジスト供給系から気泡またはパーティ
クルを除去することが挙げられる。第3の原因に対する
対策としては、評価ウエハの確認を行い、必要であれば
ウエハWを交換することが挙げられる。
【0069】図10のNo.4は、レジスト液がウエハ
Wの外縁部に局部的に薄くまたは厚く塗布されている形
態である。この原因としては、レジストノズル86がセ
ンタリングずれしているからと推測される。この原因に
対する対策としては、レジストノズル86のセンタリン
グ状態を調整して、ウエハW上でレジスト液が同心円状
に拡がるようにすることが挙げられる。ただし、レジス
ト液の吐出後に、ウエハWの回転を減速する減速工程を
加えることにより、基本的には発生しなくなっているは
ずである。センタリング状態を調整しても塗布ムラがで
るようであれば、上記の減速工程の回転数を500rp
m程度またはそれ以下まで下げることが考えられる。
【0070】図10のNo.5は、ウエハWの外縁部
に、レジスト液が塗布されていない多数の局部的な箇所
があわられているパターンである。このパターンの第1
の原因としては、ウエハWの回転条件が不適であるから
と推測され、第2の原因としては、レジスト液の吐出量
が不足しているからと推測される。第1の原因に対する
対策としては、ウエハWを回転するための回転条件を改
善することが挙げられる。具体的には、シンナー振り切
り時間の短縮、または、レジスト液の吐出時における回
転数を増大する。第2の原因に対する対策としては、レ
ジスト液の吐出量を増大することが挙げられる。
【0071】このようにして、図10に示したような一
覧に基づいて、検出されたウエハWの塗布不良の形態に
応じて、塗布不良を解消するための対策を講じ、対策後
の条件で次のウエハWにレジスト塗布処理を行う。
【0072】以上のように、本実施の形態では、塗布ム
ラの5つの形態とその原因およびその解消のための対策
とを予め図10に示すような一覧にまとめ、発生した塗
布ムラの形態に対応した対策を講じるようにしているの
で、塗布ムラを解消するための最適な手段を速やかに講
じることができる。したがって、技術者が試行錯誤する
ことなく、迅速にウエハWの塗布ムラを解消することが
でき、生産性を悪化させることなく、局部的な塗布不良
が存在しない健全な塗布膜を形成することができる。
【0073】また、上述したように、カメラ等の検出手
段をレジスト塗布現像処理システム内に組み込めば、イ
ンラインで塗布ムラの形態を把握することができ、一層
迅速に塗布ムラの形態の把握およびその対策を行うこと
ができ、極めて迅速にウエハWの塗布ムラを解消するこ
とができる。この場合に、図12に示すように、コント
ローラ137が、検出手段139の信号に基づいて、塗
布ムラの形態に対応する対策を表示装置140に表示さ
せるようにすれば、さらに一層迅速に塗布ムラを解消す
ることができる。
【0074】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
ず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態
では、半導体ウエハにレジスト液を塗布する塗布装置に
ついて説明したが、半導体ウエハ以外の他の被処理基
板、例えばLCD基板にレジスト液を塗布する場合にも
本発明を適用することができる。また、塗布膜としても
レジスト膜に限らず他の膜であってもよい。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
塗布不良を解消するための対策を塗布不良の形態毎に予
め把握し、これら予め把握された塗布不良毎の対策に基
づいて、検出された塗布不良形態に応じた対策を講じ、
その対策後の条件で以後の基板に塗布膜を形成するの
で、各種の形態で現れる塗布不良を速やかに解消するこ
とができ、生産性を悪化させることなく、局部的な塗布
不良が存在しない健全な塗布膜を形成することができ
る。
【0076】また、本発明によれば、検出された局部的
な塗布不良の形態に応じて、所定の対策を実施するの
で、塗布不良を解消するための最適な手段を速やかに講
じることができる。したがって、技術者が試行錯誤をす
ることなく、迅速に塗布不良を解消することができ、生
産性を悪化させることなく、局部的な塗布不良が存在し
ない健全な塗布膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である半導体ウエハの塗
布現像処理システムの全体構成を示す平面図。
【図2】図1に示す塗布現像処理システムの正面図。
【図3】図1に示す塗布現像処理システムの背面図。
【図4】図1に示した塗布現像処理システムに装着した
レジスト塗布処理ユニットの全体構成を示す断面図。
【図5】図4に示したレジスト塗布処理ユニットの平面
図。
【図6】レジスト供給管に介装したエアーオペレーショ
ンバルブおよびサックバックバルブの模式図、およびサ
ックバックバルブの断面図。
【図7】図4ないし図6に示したレジスト塗布処理ユニ
ットの制御系の構成を示す図。
【図8】シンナー供給ノズルからシンナーを吐出してい
る状態、およびレジストノズルからレジスト液を吐出し
ている状態を示す模式図。
【図9】レジスト液の吐出時および吐出後のレジストノ
ズルの状態を示す模式図。
【図10】種々の塗布ムラの形態と、各々の発生原因お
よび塗布ムラを解消する対策とを一覧にして示す図。
【図11】膜厚測定装置またはCCDカメラが設置され
た検出ユニットを備えたレジスト塗布現像システムの一
部を示す背面図。
【図12】レジスト塗布処理ユニットの制御系の他の構
成を示す図。
【図13】従来のレジスト塗布装置を示す概略構成図。
【符号の説明】 52……スピンチャック(回転手段) 86……レジストノズル(塗布液吐出ノズル) 86a……ノズルの先端部 88……レジスト供給管(塗布液供給管) 130……エアーオペレーションバルブ(開閉バルブ) 130a……スピードコントローラ 131……サックバックバルブ 131a……スピードコントローラ 137……ユニットコントローラ(制御手段) W……半導体ウエハ(基板)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AB16 EA05 4D075 AC64 AC88 AC92 AC94 AC95 AC99 CA48 DA08 DB14 DC22 EA45 4F042 AA07 BA05 BA08 BA12 BA25 CB07 DD44 DE06 DH09 EB29 ED03 5F046 CD01 JA02 JA03 JA09 JA13 JA21 JA22

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された塗布膜表面に発生す
    る局部的な塗布不良を解消するための対策を塗布不良の
    種類毎に予め把握しておく工程と、 基板上に塗布膜を形成する工程と、 塗布膜に局部的に発生した塗布不良を検出する工程と、 前記予め把握された塗布膜表面に発生する局部的な塗布
    不良を解消するための対策に基づいて、検出された塗布
    不良の形態に応じた対策を講じる工程と、 対策後の条件でその後の基板に塗布膜を形成する工程と
    を具備することを特徴とする塗布膜形成方法。
  2. 【請求項2】 塗布膜に局部的に発生する塗布不良に応
    じて、 (i)塗布液吐出ノズルのセンタリング状態の調整、 (ii)塗布液吐出ノズルに接続された塗布液供給管に
    介装された開閉弁またはサックバックバルブの調整、 (iii)塗布液吐出ノズルのダミーディスペンスの実
    施、 (iv)基板を回転するための回転条件の調整、および (v)塗布液の吐出量の増大、の対策のうちいずれかを
    実行することを特徴とする請求項1に記載の塗布膜形成
    方法。
  3. 【請求項3】 基板上にノズルから塗布液を供給して塗
    布膜を形成する工程と、 基板上に形成された塗布膜に局部的に発生する塗布不良
    を検出する工程と、 発生した塗布不良の形態に応じて、 (i)塗布液吐出ノズルのセンタリング状態の調整、 (ii)塗布液吐出ノズルに接続された塗布液供給管に
    介装された開閉バルブまたはサックバックバルブの調
    整、 (iii)塗布液吐出ノズルのダミーディスペンスの実
    施、 (iv)基板を回転するための回転条件の調整、および (v)塗布液の吐出量の増大、の対策のうちいずれかを
    実施する工程と、 上記いずれかの対策を実施後の条件でその後の基板の塗
    布膜を形成する工程とを具備することを特徴とする塗布
    膜形成方法。
  4. 【請求項4】 検出された塗布不良が、塗布液が基板の
    中心またはその近傍に局部的に薄くまたは厚く塗布され
    ている形態である場合、(i)塗布液吐出ノズルのセン
    タリング状態の調整、または、(ii)塗布液吐出ノズ
    ルに接続された塗布液供給管に介装された開閉バルブま
    たはサックバックバルブの調整を実行することを特徴と
    する請求項3に記載の塗布膜形成方法。
  5. 【請求項5】 検出された塗布不良が、塗布液が基板の
    中心と外縁との間の中間部に局部的に薄くまたは厚く塗
    布されている形態である場合、(ii)塗布液吐出ノズ
    ルに接続された塗布液供給管に介装された開閉バルブま
    たはサックバックバルブの調整を実行することを特徴と
    する請求項3に記載の塗布膜形成方法。
  6. 【請求項6】 検出された塗布不良が、塗布液が基板の
    径方向に延びた細長い形状に薄くまたは厚く塗布されて
    いる形態である場合、(ii)塗布液吐出ノズルに接続
    された塗布液供給管に介装された開閉バルブまたはサッ
    クバックバルブの調整、または、(iii)塗布液吐出
    ノズルのダミーディスペンスを実施することを特徴とす
    る請求項3に記載の塗布膜形成方法。
  7. 【請求項7】 検出された塗布不良が、塗布液が基板の
    外縁部に局部的に薄くまたは厚く塗布されている形態で
    ある場合、(i)塗布液吐出ノズルのセンタリング状態
    の調整を実行することを特徴とする請求項3に記載の塗
    布膜形成方法。
  8. 【請求項8】 検出された塗布不良が、基板の外縁部
    に、塗布液が塗布されていない多数の局部的な箇所が存
    在している形態である場合、(iv)基板を回転するた
    めの回転条件の調整、または、(v)塗布液の吐出量の
    増大を実行することを特徴とする請求項3に記載の塗布
    膜形成方法。
  9. 【請求項9】 基板を回転させながら、塗布液供給ノズ
    ルから塗布液を基板に吐出して、基板に塗布膜を形成す
    る塗布処理ユニットと、 基板に形成された塗布膜に発生した局部的な塗布不良を
    検出するための検出手段とを具備し、 前記検出手段により検出された塗布不良の形態に応じ
    て、 i)塗布液吐出ノズルのセンタリング状態の調整、 ii)塗布液吐出ノズルに接続された塗布液供給管に介
    装された開閉バルブまたはサックバックバルブの調整、 iii)塗布液吐出ノズルのダミーディスペンスの実
    施、 iv)基板を回転するための回転条件の調整、および v)塗布液の吐出量の増大、のいずれかを実施すること
    を特徴とする塗布処理システム。
  10. 【請求項10】 上記検出手段により検出された局部的
    な塗布不良の形態に応じて、 i)塗布液吐出ノズルのセンタリング状態の調整、 ii)塗布液吐出ノズルに接続された塗布液供給管に介
    装された開閉バルブまたはサックバックバルブの調整、 iii)塗布液吐出ノズルのダミーディスペンスの実
    施、 iv)基板を回転するための回転条件の調整、および v)塗布液の吐出量の増大、の対策のうち最適なものを
    選択する制御手段をさらに具備することを特徴とする請
    求項9に記載の塗布処理システム。
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