JP2001257143A - ステージ装置及び露光装置、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

ステージ装置及び露光装置、並びにデバイス製造方法

Info

Publication number
JP2001257143A
JP2001257143A JP2000064663A JP2000064663A JP2001257143A JP 2001257143 A JP2001257143 A JP 2001257143A JP 2000064663 A JP2000064663 A JP 2000064663A JP 2000064663 A JP2000064663 A JP 2000064663A JP 2001257143 A JP2001257143 A JP 2001257143A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stage
wafer
movement
stages
exposure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000064663A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Yoda
安史 依田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2000064663A priority Critical patent/JP2001257143A/ja
Priority to US09/801,683 priority patent/US6654100B2/en
Publication of JP2001257143A publication Critical patent/JP2001257143A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces
    • G03F7/707Chucks, e.g. chucking or un-chucking operations or structural details
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B27/00Photographic printing apparatus
    • G03B27/32Projection printing apparatus, e.g. enlarger, copying camera
    • G03B27/42Projection printing apparatus, e.g. enlarger, copying camera for automatic sequential copying of the same original
    • G03B27/426Projection printing apparatus, e.g. enlarger, copying camera for automatic sequential copying of the same original in enlargers
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces
    • G03F7/707Chucks, e.g. chucking or un-chucking operations or structural details
    • G03F7/70708Chucks, e.g. chucking or un-chucking operations or structural details being electrostatic; Electrostatically deformable vacuum chucks

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Details Of Measuring And Other Instruments (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステージの位置制御性を良好に維持すること
が可能なステージ装置を提供する。 【解決手段】 ステージ装置12は、ステージST1が
第1基準面44aに沿って移動可能である第1状態と、
ステージST1が第2基準面97a〜97dに沿って移
動可能である第2状態とを、相互に切り替える切り替え
装置を備えている。切り替え装置は、ステージST2に
ついても同様に第1状態と第2状態とを切り替える。こ
のため、第1基準面が定盤44に形成され、第2基準面
がガイド67A〜67Dに形成されていても、ステージ
ST1、ST2の移動にとって何らの不都合も生じな
い。このため、第1基準面と第2基準面とが同一の部材
に形成される場合に比べて、定盤44を小型化すること
ができる。従って、基準面の加工の困難性を克服できる
とともに、要求される精度に応じてステージの位置制御
性を良好に維持できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステージ装置及び
露光装置、並びにデバイス製造方法に係り、更に詳しく
は、物体が載置されたステージを駆動するステージ装置
及び該ステージ装置を例えば基板の駆動装置として備え
る露光装置、並びに該露光装置を用いるデバイス製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子、液晶表示素子等
を製造するためのリソグラフィ工程では、マスク又はレ
チクル(以下、「レチクル」と総称する)に形成された
パターンを投影光学系を介してレジスト等が塗布された
ウエハ又はガラスプレート等の基板(以下、「ウエハ」
と総称する)上に転写する露光装置が用いられている。
【0003】この種の露光装置では、ウエハを高精度に
露光位置に位置決めするため、ウエハを保持したウエハ
ホルダのX,Y,Z、θx、θy、θzの6自由度方向
の位置・姿勢を制御するステージ装置が用いられてい
る。この種のステージ装置としては、1つのY軸駆動用
リニアモータと一対のX軸駆動用リニアモータとによっ
てXY2次元方向に駆動されるXYステージと、このX
Yステージ上に搭載されたθzテーブルと、このθzテ
ーブル上に搭載され、ウエハを保持するウエハホルダを
Z、θx、θyの3自由度方向で駆動する3自由度駆動
テーブル(Z・レべリングテーブル)とを備えた構造の
ものが比較的多く用いられている。
【0004】上記XYステージは、一般には滑らかな基
準面を有する定盤(ステージベース)上を移動するが、
XYステージは、その底部に設けられた非接触ベアリン
グ、例えばエアベアリングなどにより前記基準面の上方
に数μmのクリアランスを介して非接触で支持される。
これにより、前記基準面に対するXYステージの姿勢を
一定に保ち、且つ機械的な摩擦を回避して長寿命とする
のである。
【0005】一方、従来の露光装置では、XYステージ
上に載置されたウエハに対する露光動作が終了すると、
ウエハ交換、アライメント(サーチアライメント、ファ
インアライメント)を行い、それから露光を行い、再び
ウエハ交換を行うというように(ウエハ交換→アライメ
ント→露光→ウエハ交換……のように)、大きく3つの
動作が繰り返し行われていた。このため、ウエハ交換、
アライメントにかかる時間(以下、適宜「オーバーへッ
ド時間」と呼ぶ)が、装置のスループットを低下させる
原因となっていた。そこで、ステージを複数用意し、一
つのステージ上のウエハの露光中に、別のステージ上で
ウエハ交換、アライメントを行うという同時並行処理に
よりスループットを向上しようとする複数ステージ技術
が多数提案されている(例えば、特開平8−51069
号公報及びWO98/24115号公報等参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような複数ステ
ージを有する露光装置では、単一ステージタイプの露光
装置に比べて、ステージ移動面積が必然的に大きくな
り、これにより、ステージの移動の際の基準面、ひいて
はその基準面が形成される定盤を大型化(大面積化)す
る必要がある。定盤、特に基準面は、ステージの移動の
際の基準となるため、ステージの安定性、位置制御性を
良好に維持するためにも、その表面精度として非常に高
い加工精度が要求される。しかしながら、表面精度が高
く、かつ大面積の定盤を作製することは、非常に困難で
あり、また、コストも高くなってしまう。また、定盤が
大型化すると、その自重による撓みの影響を基準面に出
さずに、定盤を支持することは困難になる。その結果、
ステージの位置制御性の悪化を招くこととなる。
【0007】また、複数ステージに限らず、単一ステー
ジを備えたタイプの露光装置であっても、今後の露光装
置では、露光波長の短波長化に伴い、投影光学系として
反射屈折系の採用の可能性が高い。この反射屈折系は底
部の径が大きいので、露光部とアライメント部、あるい
はウエハ交換部との距離が必然的に遠くなる。また、反
射屈折系に限らず、屈折系であっても高N.A.化のた
めに投影光学系の径が大きくなると、同様に露光部とア
ライメント部、あるいはウエハ交換部との距離が必然的
に遠くなる。これらのことは、ステージの移動範囲の面
積増加による上記定盤の大型化を招いてしまう。これに
加え、ウエハ交換、アライメントの動作から露光の動作
に移るまでにかかる時間が必然的に長くなるため、スル
ープットを低下させる要因ともなる。従って、この時間
を如何にして短くするかが、今後スループットを向上す
るための1つの課題となっている。
【0008】また、スループットを向上させるために露
光動作とアライメント動作及び基板交換動作とを複数の
ステージで同時並行的に行う場合、1つのステージの駆
動による振動が定盤を介して他のステージに伝達される
ため、各ステージの位置制御性が悪化してしまう。
【0009】本発明は、かかる事情の下になされたもの
で、その第1の目的は、ステージの位置制御性を良好に
維持することが可能なステージ装置を提供することにあ
る。
【0010】また、本発明の第2の目的は、ステージ上
の基板に対する露光精度の向上とスループットの向上と
を同時に実現することができる露光装置を提供すること
にある。
【0011】更に、本発明の第3の目的は、高集積度の
デバイスの生産性を向上させることができるデバイス製
造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係るステージ装置は、物体(W1)を保持して移動する
ステージ(ST1)と;該ステージが移動する際の基準
となる第1移動基準面(44a)が形成された第1基準
部材(44)と;前記第1移動基準面と異なる第2移動
基準面(97a〜97d等)が形成された第2基準部材
(67A、67B)と;前記ステージが前記第1移動基
準面に沿って移動可能である第1状態と、前記ステージ
が前記第2移動基準面に沿って移動可能である第2状態
とを相互に切り替える切り替え装置(38、66A、6
6B、68A、68B、99A、99B)と;を備える
ことを特徴とする。
【0013】これによれば、切り替え装置により、ステ
ージが第1移動基準面に沿って移動可能である第1状態
と、ステージが第2移動基準面に沿って移動可能である
第2状態とが、相互に切り替えられる。このため、第1
移動基準面が形成された第1基準部材と、第2移動基準
面が形成された第2基準部材とを物理的に分離して配置
しても、ステージの移動にとって何らの不都合も生じな
い。これにより、第1移動基準面と第2移動基準面とが
同一の基準部材に形成される場合に比べて、各基準部材
の基準面の面積を小型化することができる。従って、例
えば、第1基準部材、第2基準部材として、共に定盤を
用いる場合であっても、それぞれの基準面を精度良く加
工することが可能となる。これにより、基準面の加工の
困難性を克服できるとともに、第1、第2基準面を基準
とする移動の際のステージの安定性を良好に確保するこ
とができるとともに、その位置制御性をも良好に維持す
ることができる。
【0014】この場合において、第1、第2基準部材を
同一種類の部材によって構成することは勿論可能である
が、種類の異なる部材によって構成することも可能であ
る。後者の場合、例えば、請求項2に記載の発明の如
く、前記第1基準部材は定盤であり、前記第2基準部材
は、一対のガイドであることとすることができる。かか
る場合には、第1基準部材及び第2基準部材をともに定
盤とする場合に比べ、ステージ装置全体の軽量化を図る
ことができる。また、例えば、特定の領域ではステージ
の高精度な位置制御性(安定性を含む)が要求され、特
定の領域外ではそれ程の高精度な位置制御性が要求され
ない場合には、ステージの特定の領域部分の第1移動基
準面が形成された第1基準部材を定盤によって構成し、
ステージの特定の領域外部分の第2移動基準面が形成さ
れた第2基準部材を一対のガイドによって構成すること
ができる。従って、定盤が小型化され加工が容易である
ことは勿論、要求されるステージの位置制御性の精度を
常に満足できる。
【0015】請求項3に記載の発明に係るステージ装置
は、特定領域部分を含む第1領域内を移動可能な第1ス
テージ(ST1)と;前記特定領域部分を含む第2領域
内を移動可能な第2ステージ(ST2)と;前記第1、
第2ステージの前記特定領域部分での移動基準面(44
a)が形成された第1基準部材(44)と;前記第1、
第2ステージの内の少なくとも一方のステージである特
定ステージの前記特定領域外部分での移動基準面(97
a〜97d等)が形成された少なくとも1つの第2基準
部材(67A〜67D)と;前記特定ステージが前記特
定領域部分を移動可能である第1状態と、前記特定ステ
ージが前記特定領域外部分を移動可能である第2状態と
を相互に切り替える切り替え装置(38、66A〜66
D、68A〜68D、99A、99B)と;を備えるこ
とを特徴とする。
【0016】ここで、「特定ステージの前記特定領域外
部分での移動基準面が形成された少なくとも1つの第2
基準部材と」あるのは、特定ステージが、第1ステージ
及び第2ステージの一方であるか両方であるか、及び第
2基準部材が1つであるか複数であるかによって、それ
ぞれ次のような内容を指すこととなる。a.特定ステー
ジが、第1ステージ及び第2ステージの一方である場合
には、第2基準部材にその一方のステージの特定領域外
部分の移動基準面が形成され、第1基準部材に他方のス
テージの特定領域外部分の移動基準面が形成されている
ことを意味する。b.特定ステージが、第1ステージ及
び第2ステージの両方であり、第2基準部材が1つの場
合には、第2基準部材に両ステージの特定領域外部分の
移動基準面が形成されていること、すなわち、第1領
域、第2領域がほぼ同一領域であることを意味する。
c.特定ステージが、第1ステージ及び第2ステージの
両方であり、第2基準部材が複数の場合には、両ステー
ジの特定領域外部分の移動基準面が異なる第2基準部材
に形成されていることを意味する。
【0017】これによれば、第1、第2ステージの特定
領域部分での移動基準面が形成された第1基準部材と、
第1、第2ステージの内の少なくとも一方のステージで
ある特定ステージの特定領域外部分での移動基準面が形
成された少なくとも1つの第2基準部材が設けられてい
る。そして、切り替え装置により、特定ステージが第1
基準部材の移動基準面に沿って特定領域部分を移動可能
である第1状態と、特定ステージが第2基準部材の移動
基準面に沿って特定領域外部分を移動可能である第2状
態とが、相互に切り替えられる。このため、特定領域部
分での移動基準面が形成された第1基準部材と、特定領
域外部分での移動基準面が形成された第2基準部材と
を、物理的に分離して配置しても、第1、第2ステージ
の内の少なくとも一方のステージである特定ステージの
特定領域部分及び特定領域外部分での移動にとって何ら
の不都合も生じない。従って、特定領域部分の移動基準
面と第1、第2ステージの特定領域外部分の移動基準面
とが同一の基準部材に形成される場合に比べて、各基準
部材の面積を小型化することができる。特に、特定ステ
ージが第1、第2ステージの両者であり、かつ第2基準
部材が2つある場合には特定領域部分の移動基準面の面
積、すなわち第1基準部材を最も小さくすることができ
る。
【0018】従って、例えば、第1基準部材及び第2基
準部材として、共に定盤を用いる場合であっても、それ
ぞれの移動面を精度良く加工することが可能となる。こ
れにより、移動基準面の加工の困難性を克服して、第
1、第2基準部材の移動基準面を基準とする移動の際の
各ステージの安定性を良好に確保することができるとと
もに、その位置制御性をも良好に維持することができ
る。
【0019】この場合において、第1基準部材のみでな
く、第2基準部材も両ステージに共通のものであっても
良いが、請求項4に記載の発明の如く、前記第2基準部
材は、前記第1、第2ステージに対応して別個に2つ設
けられていることが望ましい。かかる場合には、前述の
如く、第1基準部材の移動基準面の面積を最も小さくす
ることができるとともに、各ステージに対応して第2基
準部材が別々に設けられているので、切り替え装置によ
って第1、第2ステージの第1状態と第2状態とがそれ
ぞれ切り替えられる際に、両ステージが同時に1つの基
準部材を共用しないようにすることが可能である。従っ
て、一方のステージの移動による振動が基準部材を介し
て他方のステージへ常に伝わらないようにすることがで
き、各ステージの位置制御性を一層良好なものとするこ
とができる。
【0020】上記請求項3及び4に記載の各発明におい
て、第1、第2基準部材を同一種類の部材によって構成
することは勿論可能であるが、種類の異なる部材によっ
て構成することも可能である。後者の場合、例えば、請
求項5に記載の発明の如く、前記第1基準部材は定盤で
あり、前記第2基準部材は、一対のガイドであることと
することができる。かかる場合には、第1基準部材及び
第2基準部材をともに定盤とする場合に比べ、ステージ
装置全体の軽量化を図ることができる。また、例えば、
特定領域部分ではステージの高精度な位置制御性(安定
性を含む)が要求され、特定領域外部分ではそれ程の高
精度な位置制御性が要求されない場合には、両ステージ
の特定領域部分の移動基準面が形成された第1基準部材
を定盤によって構成し、少なくとも一方のステージの特
定領域外部分の移動基準面が形成された第2基準部材を
一対のガイドによって構成することができる。従って、
定盤が小型化され加工が容易であることは勿論、要求さ
れるステージの位置制御性の精度を常に満足できる。
【0021】上記請求項3〜5に記載の各発明におい
て、請求項6に記載の発明の如く、前記切り替え装置
は、前記第1基準部材と前記第2基準部材とを前記移動
基準面に直交する方向に相対移動する移動装置(99
A,99B)と、前記特定ステージを前記移動基準面に
沿って駆動する駆動装置(66A〜66D,68A〜6
8D)とを含むこととすることができる。かかる場合に
は、第1基準部材に形成された特定ステージの特定領域
部分の移動基準面と、第2基準部材に形成された特定領
域外部分の移動基準面との該移動基準面に直交する方向
(以下、便宜上「法線方向」と呼ぶ)の位置関係が所望
の位置関係からずれている場合であっても、移動装置に
より前記第1基準部材と前記第2基準部材とを法線方向
に相対移動することにより、上記所望の位置関係に調整
することができる。この調整後に駆動装置により特定ス
テージを特定領域部分と特定領域外部分との相互間でそ
れぞれの移動基準面に沿って駆動することにより、特定
ステージを前述した第1状態と第2状態との相互間で切
り換えることができる。
【0022】ここで、移動装置は、第1基準部材及び第
2基準部材のいずれかを前記法線方向に駆動しても良い
し、両方を法線方向に相対的に駆動しても良い。
【0023】この場合において、請求項7に記載の発明
の如く、前記移動装置は、機械的な動力伝達機構、電磁
気的な力発生機構、電気−機械変換素子を利用した機
構、及び空圧を利用した機構の少なくとも1つを含むこ
ととすることができる。
【0024】上記請求項3〜5に記載の各発明におい
て、請求項8に記載の発明の如く、前記切り替え装置
は、前記切り替えに際し、前記特定ステージと前記第1
基準部材との間の真空予圧力と加圧気体の静圧とのバラ
ンスにより前記第1基準部材上方に前記特定ステージを
支持する第1支持状態と、前記特定ステージと前記第2
基準部材との間の真空予圧力と加圧気体の静圧とのバラ
ンスにより前記第2基準部材上方に前記特定ステージを
支持する第2支持状態とを相互に切り替えることとして
も良い。
【0025】かかる場合には、切り換え装置により、特
定ステージが第1状態と第2状態との相互間で切り替え
られる際に、併せて、特定ステージの前記第1支持状態
と前記第2支持状態とが相互に切り替えられる。このた
め、第1基準部材上の移動基準面と第2基準部材上の移
動基準面との面積が全く異なる場合に、それぞれの移動
基準面の面積に対応した加圧気体の噴き出しが行われる
ので、それぞれの支持状態に応じた適切な加圧気体の噴
き出し状態を実現することができる。これにより、加圧
気体の無駄な噴き出しを防止することができる。また、
この場合、特定ステージの上記第1支持状態及び第2支
持状態の少なくとも一方における前記バランスの調整に
より、特定ステージと第1基準部材及び第2基準部材の
少なくとも一方との法線方向の相対位置の調整が可能と
なる。この結果、特定ステージの上記第1支持状態及び
第2支持状態の少なくとも一方における前記バランスの
調整により、前述した第1基準部材と第2基準部材との
法線方向の相対位置の調整を、実質的に行なうことがで
きる。
【0026】上記請求項6に記載の発明において、請求
項9に記載の発明の如く、前記駆動装置は、前記特定ス
テージを前記特定領域部分で駆動する第1アクチュエー
タ(66A〜66D)と、前記特定領域外部分で駆動す
る第2アクチュエータ(68A〜68D)とを備えるこ
ととしても良い。かかる場合には、駆動装置が、特定ス
テージを特定領域部分で駆動する第1アクチュエータ
と、特定領域外部分で駆動する第2アクチュエータとを
備えることから、例えば一方のステージが特定ステージ
である場合に、その特定ステージが第2基準部材上の移
動基準面を基準として移動する際の振動が、第1基準部
材に形成された移動基準面を基準として移動する他方の
ステージに、基準部材を介して伝達されるのを防止でき
るとともに、駆動装置を介して伝達されるのをも防止す
ることができる。特に、特定ステージが両方のステージ
である場合、一方のステージの移動が他方のステージの
振動要因となるのをほぼ確実に防止することが可能にな
る。従って、ステージの位置制御性を一層向上させるこ
とが可能となる。
【0027】請求項10に記載の発明に係るステージ装
置は、特定領域(A領域)部分を含む第1領域内を移動
可能な第1ステージ(ST1)と;前記特定領域部分を
含む第2領域内を移動可能な第2ステージ(ST2)
と;前記第1、第2ステージが前記特定領域部分を移動
する際の基準となる第1移動基準面(44a)と、該第
1移動基準面の前記第1、第2ステージの移動方向の両
側に位置し、前記第1、第2ステージそれぞれが前記特
定領域外部分を移動する際の基準となる第2、第3移動
基準面(44b,44c)とが形成されたステージベー
ス(44’)とを備え、前記第1移動基準面より前記第
2、第3移動基準面の方が表面精度が粗いことを特徴と
する。
【0028】これによれば、ステージベース上には、両
ステージの所定の移動方向に沿って、第1ステージが特
定領域外部分を移動する際の基準となる第2移動基準
面、両ステージが特定領域部分を移動する際の基準とな
る第1移動基準面、第2ステージが特定領域外部分を移
動する際の基準となる第3移動基準面が順次配置形成さ
れている。また、第1移動基準面より第2、第3移動基
準面の方が表面精度が粗く形成されている。このため、
両ステージについて、特定領域部分の移動の際に高精度
なステージの位置制御性(安定性を含む)が要求され、
特定領域外部分の移動の際にそれほど高精度なステージ
の位置制御性(安定性を含む)が要求されない場合に
は、両ステージともに特定領域部分、特定領域外部分に
ついて要求される位置制御性を維持することができる。
この場合、ステージベース上に形成される第1移動基準
面、第2移動基準面、第3移動基準面の内の第1移動基
準面のみの表面精度を高くすれば良いので、第1、第2
ステージが移動する際の基準となる移動基準面が1つの
ステージベースに形成されるにもかかわらず、ステージ
ベースの基準面の加工を容易に行うことが可能となる。
【0029】この場合において、請求項11に記載の発
明の如く、前記第1、第2ステージが前記特定領域部分
を移動する際の前記第1、第2ステージと前記第1移動
基準面との間のクリアランスと、前記第1、第2ステー
ジが前記特定領域外部分を移動する際の前記第1、第2
ステージと前記第2、第3移動基準面との間のクリアラ
ンスとを変更するクリアランス変更装置(38、51A
〜51D、78A,78B)を、更に備えることとする
ことができる。かかる場合には、クリアランス変更装置
が、各ステージが表面精度の高い第1移動基準面を基準
として移動する際には、そのステージと移動基準面との
クリアランスを小さくしてステージの位置制御性を高
め、各ステージが表面精度の低い第2又は第3移動基準
面を基準として移動する際には、そのステージとその移
動基準面とのクリアランスを大きくすることにより、表
面精度が低い移動基準面に対してステージが接触するの
を避けることが可能となる。
【0030】上記請求項10に記載の発明において、請
求項12に記載の発明の如く、前記第1、第2ステージ
を前記第1移動基準面に沿ってそれぞれ駆動する第1、
第2アクチュエータと、該第1、第2アクチュエータと
はそれぞれ独立に設けられ、前記第1、第2ステージを
前記第2、第3基準面にそれぞれ沿って駆動する第3、
第4アクチュエータとを備えることとすることができ
る。かかる場合には、一方のステージが移動する際の振
動がアクチュエータを介して他方のステージに伝わらな
いので、両ステージの位置制御性をより一層高めること
が可能となる。
【0031】この場合において、請求項13に記載の発
明の如く、前記第1アクチュエータと前記第3アクチュ
エータとは、可動子(64A,64B)を共有し、固定
子が相互に異なるリニアモータであり、前記第2アクチ
ュエータと前記第4アクチュエータとは、可動子(64
C,64D)を共有し、固定子が相互に異なるリニアモ
ータであり、かつ前記第1アクチュエータと前記第2ア
クチュエータとは、固定子を相互に共有することとする
ことができる。かかる場合には、第1ステージが第1、
第3アクチュエータにより駆動され、第2ステージが第
2、第4アクチュエータにより駆動される。そして、そ
れぞれのステージを駆動する際の可動子が共通であり、
特定領域部分において両ステージを駆動する固定子が共
通である。したがって、ステージ装置が4対のアクチュ
エータを有していても、実際は3対の固定子と2対の可
動子のみで足りるので、ステージ装置全体の軽量化を図
ることが可能となる。また、たとえば、特定領域部分に
両方のステージが同時に存在しないようにすれば、一方
のステージの振動がアクチュエータを介して他方のステ
ージに伝わらないようにすることができるので、各ステ
ージの位置制御性を向上することも可能となる。
【0032】請求項14に記載の発明は、エネルギビー
ムにより基板(W1、W2)を露光して所定のパターン
を前記基板上に転写する露光装置であって、前記第1ス
テージ、前記第2ステージにそれぞれ基板が載置される
請求項3〜13のいずれか一項に記載のステージ装置を
備え、前記特定領域部分が前記基板の露光時の前記第
1、第2ステージの移動領域であり、前記特定領域外部
分の少なくとも一部が、前記各ステージ上で前記基板の
アライメント及び基板交換の少なくとも一方が行われる
際の前記第1、第2ステージの移動領域であることを特
徴とする。
【0033】これによれば、請求項3〜13に記載の各
発明に係るステージ装置により、特定領域部分、特定領
域外部分のいずれにおいても各ステージの位置制御性を
要求される精度応じて良好に維持することができる。ま
た、特定領域部分において、第1、第2ステージ上の基
板に対する露光が行われ、特定領域外部分の少なくとも
一部で第1、第2ステージ上で基板のアライメント及び
基板交換の少なくとも一方が行われるので、2つのステ
ージの同時並行処理を行なうことができる。従って、露
光精度の向上とスループットの向上とを同時に図ること
が可能となる。
【0034】この場合において、請求項15に記載の発
明の如く、前記第1、第2ステージは、前記基板がそれ
ぞれ載置される移動テーブル(TB1,TB2)と、該
移動テーブルを第1方向に駆動するとともに、前記第1
方向に直交する第2方向に移動可能な移動ガイド(6
0,70)とをそれぞれ備え、前記基板のアライメント
が終了した前記一方の移動テーブルを、前記他方の移動
テーブル上の前記基板の露光中に、前記露光が行われる
位置の近傍で待機させる制御装置(16、38)を、更
に備えることとすることができる。かかる場合には、各
ステージが、基板が載置される移動テーブルと、該移動
テーブルを第1方向に駆動するとともに、第1方向に直
交する第2方向に移動可能な移動ガイドと、を備えてい
るので、結果的にそれぞれの移動テーブル(及び基板)
は、2次元方向に移動可能となっている。また、基板の
アライメントが終了した一方の移動テーブルを、前記他
方の移動テーブル上の前記基板の露光中に、前記露光が
行われる位置の近傍で待機させる制御装置を更に備える
ことから、一方のステージの露光終了後直ちに他方のス
テージ上の基板の露光動作を開始することができ、スル
ープットを一層向上させることが可能となる。また、露
光位置とアライメント位置の距離が大きくなる場合にも
スループットの低下を抑制することができる。
【0035】請求項16に記載の発明は、リソグラフィ
工程を含むデバイス製造方法であって、前記リソグラフ
ィ工程で、請求項14又は15に記載の露光装置を用い
て露光を行うことを特徴とする。
【0036】これによれば、リソグラフィ工程で請求項
14及び15に記載の各露光装置を用いて露光が行われ
るので、露光精度及びスループットの向上により高集積
度のデバイスの生産性を向上することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】《第1の実施形態》以下、本発明
の第1の実施形態を図1〜図14に基づいて説明する。
【0038】図1には、第1の実施形態に係る露光装置
10の概略構成が示されている。この露光装置10は、
ステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置、す
なわちいわゆるスキャニング・ステッパである。
【0039】この露光装置10は、不図示の光源及び照
明ユニットILUを含み、露光用照明光によりマスクと
してのレチクルRを上方から照明する照明系、レチクル
Rを主として所定の走査方向、ここでは第1方向として
のY軸方向(図1における紙面直交方向)に駆動するレ
チクル駆動系、レチクルRの下方に配置された露光用光
学系としての投影光学系PL、該投影光学系PLの下方
に配置され、基板(及び物体)としてのウエハW1,W
2をそれぞれ保持して独立して2次元面(XY面)上を
移動する移動テーブルとしてのウエハテーブルTB1,
TB2を含む基板の駆動装置としてのステージ装置12
等を備えている。
【0040】このうち、不図示の光源を除く上記各部
は、超クリーンルームの床面上に設置され、温度、湿度
等が精度良く管理された環境制御チャンバ(以下、「チ
ャンバ」という)14内に収納されている。
【0041】前記光源としては、ここではF2レーザ光
源(出力波長157nm)あるいはArFエキシマレー
ザ光源(出力波長193nm)などの、真空紫外域のパ
ルス紫外光を出力するパルスレーザ光源が用いられてい
る。この光源は、チャンバ14が設置される超クリーン
ルームとは別のクリーン度が低いサービスルーム、ある
いはクリーンルーム床下のユーティリティスペースなど
に設置され、不図示の引き回し光学系を介してチャンバ
14内の照明ユニットILUに接続されている。
【0042】光源は、そのパルス発光の繰り返し周波数
(発振周波数)やパルスエネルギなどが、主制御装置1
6(図1では図示せず、図9参照)の管理下にあるレー
ザ制御装置18(図1では図示せず、図9参照)によっ
て制御されるようになっている。
【0043】なお、光源として、KrFエキシマレーザ
光源(出力波長248nm)などの紫外光源、あるいは
Ar2レーザ光源(出力波長126nm)などの他の真
空紫外光源を用いても良い。
【0044】前記照明ユニットILUは、内部を外気に
対して気密状態にする照明系ハウジング20と、この照
明系ハウジング20内に所定の位置関係で収納された、
2次光源形成光学系、ビームスプリッタ、集光レンズ
系、レチクルブラインド、及び結像レンズ系(いずれも
図示省略)等から成る照明光学系とによって構成され、
レチクルR上の矩形(あるいは円弧状)の照明領域IA
R(図2参照)を均一な照度で照明する。照明光学系と
しては、例えば特開平9−320956号公報などに開
示されるものと同様の構成のものが用いられている。
【0045】前記照明系ハウジング20内には、空気
(酸素)の含有濃度が数ppm未満とされたクリーンな
ヘリウムガス(He)あるいは乾燥窒素ガス(N2)な
どが充填されている。
【0046】前記レチクル駆動系は、図1に示されるレ
チクルチャンバ22内に収容されている。また、レチク
ルチャンバ22と照明系ハウジング20との接続部分に
は、ホタル石などから成る光透過窓が形成されている。
また、このレチクルチャンバ22内には、空気(酸素)
の含有濃度が数ppm程度とされたクリーンなヘリウム
ガス(He)あるいは乾燥窒素ガス(N2)などが充填
されている。
【0047】前記レチクル駆動系は、レチクルRを保持
して図1に示されるレチクルベース盤24に沿ってXY
2次元面内で移動可能なレチクルステージRSTと、こ
のレチクルステージRSTを駆動する不図示のリニアモ
ータ等を含むレチクル駆動部26(図1では図示せず、
図9参照)と、このレチクルステージRSTの位置を計
測するレチクル干渉計システム28とを備えている。
【0048】これを更に詳述すると、レチクルステージ
RSTは、実際には、不図示の非接触ベアリング、例え
ば真空予圧型気体静圧軸受け装置を介してレチクルベー
ス盤24上に浮上支持され、不図示のリニアモータによ
って、走査方向であるY軸方向に所定ストローク範囲で
駆動されるレチクル粗動ステージと、該レチクル粗動ス
テージに対しボイスコイルモータ等からなる駆動機構に
よってX軸方向、Y軸方向及びθz方向(Z軸回りの回
転方向)に微少駆動されるレチクル微動ステージとから
構成される。このレチクル微動ステージ上に不図示の静
電チャック又は真空チャックを介してレチクルRが吸着
保持されている。なお、本実施形態では、図示は省略さ
れているが、レチクル粗動ステージの移動により発生す
る反力は、例えば、特開平8−63231号公報に開示
されるように、レチクル粗動ステージを駆動するための
リニアモータの可動子と固定子とをレチクルベース盤2
4に対して互いに逆向きに相対移動させることによって
排除するようになっている。
【0049】上述のように、レチクルステージRST
は、実際には、2つのステージから構成されるが、以下
においては、便宜上、レチクルステージRSTは、レチ
クル駆動部26(図1では図示せず、図9参照)により
X軸、Y軸方向の微少駆動、θz方向の微少回転、及び
Y軸方向の走査駆動がなされる単一のステージであるも
のとして説明する。なお、レチクル駆動部26は、リニ
アモータ、ボイスコイルモータ等を駆動源とする機構で
あるが、図9では図示の便宜上から単なるブロックとし
て示されている。
【0050】レチクルステージRST上には、図2に示
されるように、X軸方向の一側(+X側)の端部に、レ
チクルステージRSTと同じ素材(例えばセラミック
等)から成る平行平板移動鏡39がY軸方向に延設され
ており、この移動鏡39のX軸方向の一側の面には鏡面
加工により反射面が形成されている。この移動鏡39の
反射面に向けて図1の干渉計システム28を構成する測
長軸BI6Xで示される干渉計からの干渉計ビームが照
射され、その干渉計ではその反射光を受光して基準面に
対する相対変位を計測することにより、レチクルステー
ジRSTの位置を計測している。ここで、この測長軸B
I6Xを有する干渉計は、実際には独立に計測可能な2
本の干渉計光軸を有しており、レチクルステージRST
のX軸方向の位置計測と、ヨーイング量の計測が可能と
なっている。この測長軸BI6Xを有する干渉計は、後
述するウエハテーブル側の測長軸BI1X(又はBI2
X)を有する干渉計32(又は34)(図3参照)から
のウエハテーブルTB1(又はTB2)のヨーイング情
報やX位置情報に基づいてレチクルとウエハの相対回転
(回転誤差)をキャンセルする方向にレチクルステージ
RSTを回転制御したり、X方向同期制御(位置合わ
せ)を行うために用いられる。
【0051】一方、レチクルステージRSTの走査方向
(スキャン方向)であるY軸方向の一側(図1における
紙面手前側)には、一対のコーナーキューブミラー36
A,36Bが設置されている。そして、不図示の一対の
ダブルパス干渉計から、これらのコーナーキューブミラ
ー36A,36Bに対して図2に測長軸BI7Y,BI
8Yで示される干渉計ビームが照射される。これらの干
渉計ビームは、レチクルベース盤24上に設けられた不
図示の反射面にコーナーキューブミラー36A,36B
より戻され、そこで反射したそれぞれの反射光が同一光
路を戻り、それぞれのダブルパス干渉計で受光され、そ
れぞれのコーナーキューブミラー36A,36Bの基準
位置(レファレンス位置で前記レチクルベース盤24上
の反射面)からの相対変位が計測される。そして、これ
らのダブルパス干渉計の計測値がステージ制御装置38
(図1では図示せず、図9参照)に供給され、その平均
値に基づいてレチクルステージRSTのY軸方向の位置
が計測される。このY軸方向位置の情報は、後述するウ
エハ側の測長軸BI2Yを有する干渉計54(図3参
照)の計測値に基づくレチクルステージRSTとウエハ
テーブルTB1又はTB2との相対位置の算出、及びこ
れに基づく走査露光時の走査方向(Y軸方向)のレチク
ルとウエハの同期制御に用いられる。
【0052】すなわち、本実施形態では、測長軸BI6
Xで示される干渉計及び測長軸BI7Y,BI8Yで示
される一対のダブルパス干渉計によってレチクル干渉計
システム28が構成されている。
【0053】なお、レチクルRを構成するガラス基板の
素材は、使用する光源によって使い分ける必要がある。
例えば、光源としてF2レーザ光源等の真空紫外光源を
用いる場合には、ホタル石やフッ化マグネシウム、フッ
化リチウム等のフッ化物結晶、あるいは水酸基濃度が1
00ppm以下で、かつフッ素を含有する合成石英(フ
ッ素ドープ石英)などを用いる必要があり、ArFエキ
シマレーザ光源あるいはKrFエキシマレーザ光源を用
いる場合には、上記各物質の他、合成石英を用いること
も可能である。
【0054】図1に戻り、前記投影光学系PLは、その
鏡筒の上端部近傍がレチクルチャンバ22に隙間無く接
合されている。投影光学系PLとしては、ここでは、物
体面側(レチクル側)と像面側(ウエハ側)の両方がテ
レセントリックで1/4(又は1/5)縮小倍率の縮小
系が用いられている。このため、レチクルRに照明ユニ
ットILUから照明光(紫外パルス光)が照射される
と、レチクルR上に形成された回路パターン領域のうち
の紫外パルス光によって照明された部分からの結像光束
が投影光学系PLに入射し、その回路パターンの部分倒
立像が紫外パルス光の各パルス照射の度に投影光学系P
Lの像面側の視野の中央にスリット状又は矩形状(多角
形)に制限されて結像される。これにより、投影された
回路パターンの部分倒立像は、投影光学系PLの結像面
に配置されたウエハW上の複数ショット領域のうちの1
つのショット領域表面のレジスト層に縮小転写される。
【0055】投影光学系PLとしては、光源としてAr
Fエキシマレーザ光源あるいはKrFエキシマレーザ光
源を用いる場合には、屈折光学素子(レンズ素子)のみ
から成る屈折系が主として用いられるが、F2レーザ光
源、Ar2レーザ光源等を用いる場合には、例えば特開
平3−282527号公報に開示されているような、屈
折光学素子と反射光学素子(凹面鏡やビームスプリッタ
等)とを組み合わせたいわゆるカタディオプトリック系
(反射屈折系)、あるいは反射光学素子のみから成る反
射光学系が主として用いられる。但し、F2レーザ光源
を用いる場合に、屈折系を用いることは可能である。
【0056】反射屈折型の投影光学系としては、上記の
他、例えば特開平8―171054号、特開平10−2
0195号公報などに開示される、反射光学素子として
ビームスプリッタと凹面鏡とを有する反射屈折系を用い
ることができる。また、特開平8−334695号公
報、特開平10−3039号公報などに開示される、反
射光学素子としてビームスプリッタを用いずに凹面鏡な
どを有する反射屈折系を用いることができる。
【0057】この他、米国特許第5,031,976
号、第5,488,229号、及び第5,717,51
8号に開示される、複数の屈折光学素子と2枚のミラー
(凹面鏡である主鏡と、屈折素子又は平行平面板の入射
面と反対側に反射面が形成される裏面鏡である副鏡)と
を同一軸上に配置し、その複数の屈折光学素子によって
形成されるレチクルパターンの中間像を、主鏡と副鏡と
によってウエハ上に再結像させる反射屈折系を用いても
良い。この反射屈折系では、複数の屈折光学素子に続け
て主鏡と副鏡とが配置され、照明光が主鏡の一部を通っ
て副鏡、主鏡の順に反射され、さらに副鏡の一部を通っ
てウエハ上に達することになる。
【0058】また、投影光学系PLを構成するレンズの
素材(硝材)も使用する光源によって使い分ける必要が
ある。ArFエキシマレーザ光源あるいはKrFエキシ
マレーザ光源を用いる場合には、合成石英及びホタル石
の両方を用いても良いが、光源としてF2レーザ光源等
の真空紫外光源を用いる場合には、全てホタル石を用い
る必要がある。
【0059】本実施形態では、投影光学系PLの鏡筒内
には、空気(酸素)の含有濃度が数ppm未満とされた
クリーンなヘリウムガス(He)あるいは乾燥窒素ガス
(N 2)が充填されている。
【0060】前記ステージ装置12は、図1に示される
ように、内部にウエハ室40を形成するチャンバ42の
内部に設置されている。このチャンバ42の上壁には、
投影光学系PLの鏡筒の下端部近傍が隙間無く接合され
ている。
【0061】ウエハ室40内には、空気(酸素)の含有
濃度が数ppm程度とされたクリーンなヘリウムガス
(He)あるいは乾燥窒素ガス(N2)が充填されてい
る。また、図1では図示が省略されているが、図3に示
されるように、このウエハ室40を形成するチャンバ4
2の−Y側(図1における紙面手前側)の位置には、ウ
エハローダ室を区画するウエハローダチャンバ17が隣
接して配置されている。ウエハローダ室は、X軸方向に
隣接する3つの部屋46、47、48に区画されてい
る。中央に位置する部屋47の−Y側の側壁には、外部
からウエハを出し入れするための外部搬出入口47aが
設けられている。この外部搬出入口47aには、開閉扉
29が設けられている。また、部屋47の中央部には、
ウエハを搭載するための不図示のテーブルが設置されて
いる。また、この部屋47のX軸方向両側の側壁には、
所定高さの位置に開口部47b、47cが設けられ、こ
れらの開口部47b、47cが上下方向のスライド扉3
1、33によってそれぞれ開閉されるようになってい
る。
【0062】部屋47の両側に位置する部屋46、48
の内部には、水平多関節ロボット(スカラーロボット)
から成るウエハローダ41A、41Bがそれぞれ配置さ
れている。また、部屋46、48の+Y側の側壁には、
所定高さの位置に開口部46a、48aがそれぞれ形成
されている。これらの開口部46a、48aは、上下方
向のスライド扉43、45によってそれぞれ開閉される
ようになっている。
【0063】開口部46a、48aの外部側には、接続
部35、37がそれぞれ設けられ、これらの接続部3
5、37を介してチャンバ42の−Y側の側壁に設けら
れたウエハ出し入れ口42a、42bが開口部46a、
48aに連通している。
【0064】本実施形態では、ウエハローダ41A、4
1Bによって、部屋47と部屋46,48との間のウエ
ハのやり取り、及び、部屋46、48とウエハ室40内
のウエハテーブルTB1、TB2との間のウエハのやり
取りが行われるようになっている。なお、図示は省略さ
れているが、部屋46、48内には、ウエハを複数枚収
納保管するウエハキャリアがそれぞれ設置されている。
【0065】ここで、前記3つの部屋46、47、48
の内部にも、ヘリウムガスあるいは乾燥窒素ガスが充填
されているが、部屋47内のヘリウムガス等の純度が最
も低く、部屋46、48内のヘリウムガス等の純度は、
それより幾分高く、ウエハ室40内より幾分低くなって
いる。すなわち、部屋47、部屋46,48、ウエハ室
40の順にヘリウムガスの純度が徐々に高くなるように
設定されている。
【0066】図1に戻り、チャンバ42内部の底面に
は、平面視長方形の第1ベースBS1が水平に設置さ
れ、該第1ベースBS1上に複数の防振ユニット72A
を介して平面視長方形の第2ベースBS2がほぼ水平に
支持されている。この場合、第2ベースBS2は、第1
ベースBS1より一回り小さく形成されている。さら
に、第2ベースBS2のX軸方向の中央部上方には、複
数の防振ユニット72Bを介して定盤(及び第1基準部
材)としてのステージ定盤44が、ほぼ水平に支持され
ている。防振ユニット72A、72Bは、床面から第1
ベースBS1を介して第2ベースBS2へ伝達される微
振動、床面から第1、第2ベースBS1、BS2を介し
てステージ定盤44に伝達される微振動を、それぞれマ
イクロGレベルで絶縁する。なお、これらの防振ユニッ
ト72A、72Bとして、ステージ装置12の所定個所
にそれぞれ固定された半導体加速度計等の振動センサの
出力に基づいて第2ベースBS2、ステージ定盤44を
それぞれ積極的に制振するいわゆるアクティブ防振装置
を用いることは勿論可能である。
【0067】ステージ装置12は、図3に示されるよう
に、第1ベースBS1、第2ベースBS2及びステージ
定盤44の他、第1ステージST1,第2ステージST
2、及びこれらのステージST1,ST2を駆動する駆
動系等から主に構成される。ここで、このステージ装置
12について詳述する。
【0068】図4には、チャンバ42内に収納されたス
テージ装置12の概略斜視図が示されている。この図4
において、第1ステージST1は、Y軸方向をその長手
方向とし、電磁力によりそのY軸方向に直交するX軸方
向(第2方向)へ移動可能な移動ガイドとしての第1移
動体60と、該移動体60に沿ってY軸方向に移動する
ウエハテーブルTB1とを含んで構成されている。同様
に、第2ステージST2は、Y軸方向をその長手方向と
し、電磁力によりそのY軸方向に直交するX軸方向へ移
動可能な移動ガイドとしての第2移動体70と、該移動
体70に沿ってY軸方向に移動するウエハテーブルTB
2とを含んで構成されている。
【0069】前記第1ステージST1を構成する第1移
動体60の長手方向の両端部には、YZ断面がコ字状の
一対の磁極ユニット64A、64Bが設けられている。
これらの磁極ユニット64A、64Bにそれぞれ対応し
て一対の電機子ユニット62A、62BがXY面に平行
にかつX軸方向に沿って延設されている。これらの電機
子ユニット62A、62Bは、第1ベースBS1の上面
のステージ定盤44のY軸方向両側に、X軸方向に所定
長さで延設された一対のフレーム58A、58Bの内面
側の第1ベースBS1上面を基準とする同一高さ位置に
片持ち支持状態でそれぞれ固定されている。これらの電
機子ユニット62A、62Bの内部には、不図示の電機
子コイルがX軸方向に沿って所定間隔で配設されてい
る。
【0070】前記一方の磁極ユニット64Aは、図5に
示されるように、断面コ字状(U字状)のヨーク92
と、このヨーク92の上下対向面にX軸方向に沿って所
定間隔でそれぞれ配設された複数の界磁石108とを有
している。このとき、X軸方向に隣り合う界磁石108
同士、Z軸方向で向かい合う界磁石108同士が逆極性
とされている。このため、ヨーク92の内部空間には、
X軸方向に関して交番磁界が形成されている。前記他方
の磁極ユニット64Bは、上記磁極ユニット64Aと同
様に構成されている。
【0071】従って、電機子ユニット62A、62Bを
それぞれ構成する電機子コイルを流れる電流と、磁極ユ
ニット64A、64Bをそれぞれ構成する界磁石の発生
する磁界(交番磁界)との間の電磁相互作用により発生
するローレンツ力により、磁極ユニット64A、64B
(すなわち第1移動体60)が電機子ユニット62A、
62Bに沿ってX軸方向に駆動される。すなわち、本実
施形態では、磁極ユニット64A、64Bと電機子ユニ
ット62A、62Bとによって、ムービングマグネット
型のリニアモータから成る、第1アクチュエータとして
の一対のX軸リニアモータ66A、66Bが、それぞれ
構成される(図9参照)。従って、以下では、電機子ユ
ニット62A、62Bを固定子62A、62Bとも呼
び、磁極ユニット64A、64Bを可動子64A、64
Bとも呼ぶ。
【0072】前記第1移動体60は、図5に示されるよ
うに、Y軸方向に延びる断面L字状の電機子ユニット6
1Aと、該電機子ユニット61AのX軸方向一側(−X
側)に所定間隔を隔ててY軸方向に延設されたガイド6
3Aと、これら電機子ユニット61A及びガイド63A
の長手方向の両端部にそれぞれ設けられ、これら電機子
ユニット61A及びガイド63Aを一体化する取り付け
部材65A、65Bと、これらの取付け部材65A、6
5Bの電機子ユニット61A及びガイド63Aとの反対
側の面にそれぞれ固定された前記可動子64A、64B
とを備えている。
【0073】取り付け部材65A、65Bは、YZ断面
がL字状の形状を有しており、その底面には、真空予圧
型の気体静圧軸受け装置(以下、単に「軸受け装置」と
呼ぶ)51A、51B(図9及び図14参照)が設けら
れている。従って、この移動体60は、ステージ定盤4
4の上方にあるとき、軸受け装置51A、51Bからス
テージ定盤44の上面に形成された第1移動基準面44
aに向けて噴き出される加圧気体(例えばヘリウム又は
窒素ガス(あるいはクリーンな空気)など)の静圧によ
り、第1移動基準面44aの上方に数μm程度のクリア
ランスを介して浮上支持されるようになっている。
【0074】これを更に詳述すると、前記軸受け装置5
1Aは、図6に示されるように、取付け部材65Aの底
部に、不図示の接着剤等により固着されている。この軸
受け装置51Aでは、その本体91の底面に周囲より僅
かに凹んだ軸受け面91aが設けられている。この軸受
け面91aのほぼ中央に、本体91に形成された給気用
通路55が連通し、この給気用通路55は不図示の加圧
気体源(例えば、ヘリウムガスボンベあるいは窒素ガス
ボンベ等)に不図示の供給用配管を介して接続されてい
る。また、軸受け面91aには、その給気用通路55を
取り囲むように環状の凹溝57が形成されている。この
環状凹溝57の一部の内底部に、本体91に形成された
排気用通路59が開口している。この排気用通路59
は、不図示の真空ポンプ等の真空源に接続されている。
前記軸受け装置51Bは、軸受け装置51Aと同様にし
て構成され、取付け部材65Bの底部に取り付けられて
いる。
【0075】従って、これらの軸受け装置51A、51
Bが取付け部材65A、65Bを介して取り付けられた
第1移動体60は、該移動体60の自重と軸受け装置5
1A、51Bの排気用通路59を介して与えられる負圧
(真空予圧力)との合計である下向きの力と、軸受け装
置51A、51Bから対向する第1移動基準面44aに
向けて噴き出された加圧気体の軸受け装置51A、51
Bの軸受け面と第1移動基準面44aとの間の静圧(い
わゆる隙間内圧力)による上向きの力とのバランスによ
り、上記クリアランスを介して第1移動基準面の上方に
浮上支持される。この場合、真空予圧力と加圧気体の静
圧とを調整することにより、上記のクリアランスは調整
可能であり、本実施形態では、この調整を主制御装置1
6からの指示に応じてステージ制御装置38が行うよう
になっている(図9参照)。
【0076】また、軸受け装置51A、51Bから第1
移動基準面44aに向かって吹き出された加圧気体は、
環状凹溝57を介して排気用通路59内に排気されるの
で、加圧気体が、軸受け装置51A、51Bの外部に漏
出するのを防止できるようになっている。従って、例え
ば、加圧気体として、加圧空気等を用いても、ウエハ室
40内のヘリウム等の純度が低下するのを防止できるよ
うになっている。なお、排気用通路は、内側から外側へ
順次真空度が高くなるように複数段の排気用通路を設け
ても勿論良い。
【0077】さらに、取り付け部材65A,65Bの底
面には、図14等では図示が省略されているが、実際に
は、取り付け部材65A,65Bの底面(又は複数の軸
受け装置51A,51B)と第1移動基準面44aとの
間のギャップを計測するギャップセンサGS1(図9参
照)が設けられている。このギャップセンサGS1の計
測値に基づいて、ステージ制御装置38では、上記のク
リアランスの調整を行っても勿論良いが、本実施形態で
は後述するステージの移動基準面の切り替え時にこのギ
ャップセンサGS1が主として用いられる。
【0078】前記電機子ユニット61Aの内部には、Y
軸方向に沿って所定間隔で複数の電機子コイルが配置さ
れている。
【0079】さらに、可動子64Aの底面には、図14
(A)に示されるように、複数の真空予圧型気体静圧軸
受け装置(以下、「軸受け装置」と呼ぶ)53Aが、Y
軸方向に所定間隔を隔ててかつX軸方向に沿って所定間
隔で配置されている。他方の可動子64Bの底面にも、
同様の配置で複数の真空予圧型気体静圧軸受け装置(以
下、「軸受け装置」と呼ぶ)53B(図9参照)が設け
られている。これらの軸受け装置53A、53Bとして
は、前述した軸受け装置51Aと同様の構成のものが用
いられている。なお、これらの軸受け装置53A、53
Bを設けた理由については後述する。
【0080】前記ウエハテーブルTB1は、図7に示さ
れるように、ウエハW1を保持する基板テーブル98A
と、該基板テーブル98AをZ・チルト駆動機構96A
(図7では図示せず、図9参照)を介して支持するステ
ージ本体100Aとを備えている。
【0081】ステージ本体100Aは、XZ断面がコ字
状(U字状)の磁石保持部74aと、該磁石保持部74
aの上下の対向面にそれぞれ設けられた一対の磁極ユニ
ット76A、76Bとを備えている。これらの磁極ユニ
ット76A、76Bは、ステージ装置に組み込まれた状
態では、前述した電機子ユニット61Aを介して相互に
対峙している(図4、図5等参照)。
【0082】磁極ユニット76A、76Bは、磁石保持
部材74aの上下の対向面にそれぞれ固定された磁性体
部材77a、77bと、これらの磁性体部材77a、7
7bの下面、上面にそれぞれY軸方向に沿って所定間隔
で配置された複数の界磁石79a、79bとからそれぞ
れ構成されている。
【0083】この場合、隣接する界磁石79a同士及び
界磁石79b同士、並びに相互に対向する界磁石79a
と界磁石79bとは、相互に逆極性とされている。従っ
て、相互に対向する磁極ユニット76A、76B間の空
隙には、Y軸方向に関して交番磁界が形成される。
【0084】従って、電機子ユニット61Aを構成する
複数の電機子コイルに供給される電流と、ステージ本体
100Aの磁極ユニット76A、76B相互間に形成さ
れる交番磁界との間の電磁相互作用により発生するロー
レンツ力によりウエハテーブルTB1がY軸方向に駆動
されるようになっている。すなわち、電機子ユニット6
1Aと、磁極ユニット76A、76Bとによって、ウエ
ハテーブルTB1を走査方向であるY軸方向に駆動する
ムービングマグネット型のY軸リニアモータ75A(図
9参照)が構成されている。以下においては、電機子ユ
ニット61Aを固定子61Aとも呼び、磁極ユニット7
6A、76Bを纏めて可動子81Aとも呼ぶものとす
る。
【0085】ステージ本体100Aは、磁石保持部材7
4aの−X側の面に固定された断面コ字状(逆U字状)
の軸受け取付け部材74bを更に有する。この軸受け取
付け部材74bは、下端面が開口しており、ステージ装
置に組み込まれた状態では、その内部空間に前述したガ
イド63Aが挿入されるようになっている(図5参
照)。この軸受け取付け部材74bの対向面には、気体
静圧軸受け装置(以下、単に「軸受け装置」とよぶ)9
4Aが、Y軸方向に所定間隔を隔てて少なくとも各2個
配置されている。
【0086】各軸受け装置94Aからガイド63AのX
軸方向両側のガイド面にそれぞれ噴き出された加圧気体
(例えばヘリウム又は窒素ガス(あるいはクリーンな空
気)など)の静圧のバランスにより、ガイド63Aと各
軸受け装置94Aとのクリアランスの調整が可能であ
る。従って、このクリアランスを一定に維持することに
より、ステージ本体100A、すなわちウエハテーブル
TB1がY軸リニアモータ75AによってY軸方向に駆
動される際のウエハテーブルTB1のθz回転(ヨーイ
ング)の発生を防止できるようになっている。各軸受け
装置94Aからの加圧気体の噴き出し圧力及び噴き出し
流量は、主制御装置16からの指示に応じてステージ制
御装置38により制御されるようになっている(図9参
照)。
【0087】また、ステージ本体100Aの磁石保持部
74aの底面には、図14(A)に示されるように、ス
テージ本体100Aがステージ定盤44の上方に存在す
るとき、第1移動基準面44aに対して加圧気体(例え
ばヘリウム又は窒素ガス(あるいはクリーンな空気)な
ど)を噴出する真空予圧型気体静圧軸受け装置(以下、
「軸受け装置」という)78Aが複数設けられている。
本実施形態では、主制御装置16からの指示に応じてス
テージ制御装置38が、前述と同様に、これらの複数の
軸受け装置78Aによる真空予圧力と加圧気体の静圧と
を調整することにより、ステージ本体100A、すなわ
ちウエハテーブルTB1が第1移動基準面44aの上方
に数μm程度のクリアランスを介して非接触で支持され
るようになっている。
【0088】さらに、ステージ本体100Aの底面に
は、図14等では図示が省略されているが、実際には、
ステージ本体100Aの底面(又は複数の軸受け装置7
8A)と第1移動基準面44aとの間のギャップを計測
するギャップセンサGS2(図9参照)が設けられてい
る。このギャップセンサGS2の計測値に基づいて、ス
テージ制御装置38では、上記のクリアランスの調整を
行っても勿論良いが、本実施形態では後述するステージ
の移動基準面の切り替え時にこのギャップセンサGS2
が主として用いられる。
【0089】更に、磁極ユニット76Aを構成する隣接
する界磁石79aの間の空隙にも、図14(A)に示さ
れるように、真空予圧型気体静圧軸受け装置(以下、
「軸受け装置」という)95Aが設けられている。この
軸受け装置95Aを設けた理由については後述する。
【0090】図7に戻り、基板テーブル98Aの上面に
は、X軸方向の一端(−X側の端部)にY軸方向に延び
るX移動鏡102aが設けられ、Y軸方向の一端(+Y
側の端部)には、X軸方向に延びるY移動鏡102bが
設けられている。また、基板テーブル98Aの上面に
は、不図示のウエハホルダを介してウエハW1が静電吸
着又は真空吸着により固定されている。さらに、基板テ
ーブル98Aの上面には、その表面がウエハW1の高さ
とほぼ同一高さに設定された基準マーク板FM1が固定
されている。この基準マーク板FM1には、後述する各
種基準マークが形成されている。この基準マーク板FM
1は、例えばウエハテーブルTB1の基準位置を検出す
る際に用いられる。
【0091】前記Z・チルト駆動機構96Aは、ステー
ジ本体100Aの上面にほぼ正三角形の頂点となる位置
に配置され、基板テーブル98Aをそれぞれ支持すると
ともに、独立してZ軸方向に微少駆動する3つのボイス
コイルモータ(図示省略)を含んで構成されている。従
って、Z・チルト駆動機構96Aによって、基板テーブ
ル98AはZ軸方向、θx方向(X軸回りの回転方
向)、及びθy方向(Y軸回りの回転方向)の3自由度
方向について微少駆動されるようになっている。本実施
形態では、このZ・チルト駆動機構96Aは、主制御装
置16によってステージ制御装置38を介して制御され
る。これについては後述する。
【0092】第2ステージST2は、上述した第1ステ
ージST1と左右対称ではあるが、同様にして構成され
ている。
【0093】すなわち、第2ステージST2を構成する
第2移動体70は、図8に示されるように、Y軸方向に
延びる断面L字状の電機子ユニット61Bと、該電機子
ユニット61BのX軸方向他側(+X側)に所定間隔を
隔ててY軸方向に延設されたガイド63Bと、これら電
機子ユニット61B及びガイド63Bの長手方向の両端
部にそれぞれ設けられ、これら電機子ユニット61B及
びガイド63Bを一体化する取り付け部材65C、65
Dと、これらの取付け部材65C、65Dの電機子ユニ
ット61B及びガイド63Bとの反対側の面にそれぞれ
固定された磁極ユニット(可動子)64C、64Dとを
備えている。
【0094】取り付け部材65C、65Dの底面には、
前述した軸受け装置51A、51Bと同様の構成の軸受
け装置51C、51D(図9参照)がそれぞれ設けられ
ている。また、取り付け部材65C,65Dの底面に
は、図14等では図示が省略されているが、実際には、
取り付け部材65C,65Dの底面(又は複数の軸受け
装置51C,51D)と第1移動基準面44aとの間の
ギャップを計測するギャップセンサGS3(図9参照)
が設けられている。更に、可動子64C、64Dの底面
には、軸受け装置51Aと同様の構成の複数の軸受け装
置53C、53D(図9参照)が、Y軸方向に所定間隔
を隔ててかつX軸方向に沿って所定間隔でそれぞれ配置
されている。なお、これらの軸受け装置53C、53D
を設けた理由については後述する。
【0095】ウエハテーブルTB2は、図8に示される
ように、ウエハW2を保持する基板テーブル98Bと、
該基板テーブル98BをZ・チルト駆動機構96B(図
9参照)を介して支持するステージ本体100Bとを備
え、前述したウエハテーブルTB1と同様にかつ左右対
称に構成されている。
【0096】この場合、ウエハテーブルTB2上面(よ
り詳細には基板テーブル98Bの上面)には、図2に示
されるように、X移動鏡102c及びY移動鏡102
d、並びに基準マーク板FM2が固定されている。
【0097】また、ウエハテーブルTB2は、前述した
Y軸リニアモータ75Aと同様にして構成されたY軸リ
ニアモータ75B(図9参照)によって、固定子61B
に沿ってY軸方向に駆動されるようになっている。
【0098】ステージ本体100Bの磁石保持部材に
は、ガイド63BのX軸方向両側のガイド面に対してそ
れぞれ加圧気体(例えばヘリウム又は窒素ガス(あるい
はクリーンな空気)など)を噴き出す軸受け装置94A
と同様の構成の軸受け装置94B(図9参照)がそれぞ
れ設けられている。そのため、これらの軸受け装置94
Bとガイド63Bとの間の静圧を調整することにより、
ステージ本体100B、すなわちウエハテーブルTB2
がY軸リニアモータ75BによってY軸方向に駆動され
る際のウエハテーブルTB2のθz回転(ヨーイング)
の発生を防止できるようになっている。各軸受け装置9
4Bからの加圧気体の噴き出し圧力及び噴き出し流量
は、主制御装置16からの指示に応じてステージ制御装
置38により制御されるようになっている(図9参
照)。
【0099】また、ステージ本体100Bの底面には、
前述した軸受け装置51Aと同様の構成の軸受け装置7
8B(図9参照)が複数設けられている。本実施形態で
は、ウエハテーブルTB1が後述するステージの切り替
えにより、ステージ定盤44の上方にあるとき、主制御
装置16からの指示に応じてステージ制御装置38が、
前述と同様に、複数の軸受け装置78Bによる真空予圧
力と加圧気体の静圧とをに調整することにより、ウエハ
テーブルTB1が第1移動基準面44aの上方に数μm
程度のクリアランスを介して非接触で支持されるように
なっている。
【0100】さらに、ステージ本体100Bの底面に
は、ギャップセンサGS4(図9参照)が設けられてい
る。
【0101】更に、ステージ本体100B側の磁極ユニ
ットを構成する隣接する界磁石間の空隙には、軸受け装
置51Aと同様の構成の複数の軸受け装置95B(図9
参照)が設けられている。これらの軸受け装置95B
は、次のような理由によって設けられている。すなわ
ち、図4に示される状態では、ウエハテーブルTB2の
下方には、ステージ定盤44が存在せず、このため、ス
テージ本体100Bの底面に設けられた複数の軸受け装
置78BによってはウエハテーブルTB2の浮上力を得
ることができない。このため、ステージ本体100Bを
支持する支持力がなければ、ステージ本体100Bの自
重により、該ステージ本体100Bを構成するY軸リニ
アモータ75Bの可動子が固定子61Bに接触してしま
う。本実施形態では、このような事態が発生するのを防
止すべく、ステージ本体100Bがステージ定盤44の
上方にないとき、上記の軸受け装置95Bから固定子6
1Bの上面に加圧気体を噴き出して、該加圧気体の静圧
により、固定子61Bに対してステージ本体100Bを
構成するY軸リニアモータ75Bの可動子を非接触で支
持するようになっている。すなわち、このような目的で
軸受け装置95Bが設けられている。前述した軸受け装
置95Aも、これと同様に、ステージ本体100Aがス
テージ定盤44の上方にないとき、固定子61Aに対し
てステージ本体100Aを構成するY軸リニアモータ7
5Aの可動子81Aを非接触で支持する目的で設けられ
ている。
【0102】さらに、本実施形態では、図4に示される
ように、第2ベースBS2上面の−X側端部でかつY軸
方向の一側、他側の近傍に、X軸方向に伸びる一対のガ
イド67A、67Bが搭載されている。
【0103】ガイド67A上面には、図4に示されるよ
うに、上面に段付きのガイド溝88AがX軸方向に沿っ
て形成されている。このガイド溝88Aの下部の両側壁
には、図4では図示が省略されているが、実際には、図
14(A)に示されるように、例えば磁極ユニットから
成る固定子90Aが埋め込まれている。これに対応し
て、ガイド溝88A内には、図14(A)に示されるよ
うに、下端部に例えば電機子ユニットから成る可動子9
3Aを一体的に備える逆T字状のスライダ69Aが配設
されている。この場合、固定子90Aと可動子93Aと
によって、スライダ69AをX軸方向に駆動する第2ア
クチュエータとしてのX軸リニアモータ68A(図9参
照)が構成されている。
【0104】同様に、ガイド67Bには、図4に示され
るように、ガイド溝88BがX軸方向に沿って形成さ
れ、このガイド溝88B内に、図14(A)に示される
ように、下端部に可動子93Bを一体的に備える逆T字
状のスライダ69Bが配設されている。この場合も、図
14(A)に示されるように、ガイド67Bに埋め込ま
れた固定子90Bと前記可動子93Bとによってスライ
ダ69BをX軸方向に駆動する第2アクチュエータとし
てのX軸リニアモータ68B(図9参照)が構成されて
いる。
【0105】前記スライダ69A、69Bによって、後
述するステージの切り替えが行われた際に、第1移動体
60両端部の可動子64A、64Bが下方から支持され
るようになっている。
【0106】また、図4に示されるように、ガイド67
Aのガイド溝88AのY方向一側と他側の上端面97
a、97bは同一面とされ、それぞれの表面が高精度に
仕上げられている。同様に、ガイド67Bのガイド溝8
8BのY方向一側と他側の上端面97c、97dは、前
述した面97a、97bと同一面とされ、それぞれの表
面が高精度に仕上げられている。本実施形態では、これ
らの面97a、97b、97c、97dによって、第1
ステージST1の第2移動基準面が形成されるととも
に、該第2移動基準面が形成された一対のガイド67
A、67Bによって第2基準部材が構成されている。
【0107】後述するステージの切り替えにより、スラ
イダ69A、69B上に第1ステージST1が載せられ
たとき、前記第2移動基準面97a、97bに、前述し
た可動子64Aの底面に設けられた軸受け装置53Aが
それぞれ対向し、前記第2移動基準面97c、97dに
前述した可動子64Bの底面に設けられた軸受け装置5
3Bがそれぞれ対向するようになっている(図14
(C)参照)。すなわち、軸受け装置53A、53B
は、第1ステージST1が第2移動基準面(97a〜9
7d)を基準として移動する際に、ステージST1を移
動基準面の上方に所定のクリアランスを介して浮上支持
するために設けられている。勿論、スライダ69A、6
9Bがガイド67A、67Bに沿って駆動される際に、
両者間の摩擦を回避するために、これら両者の間にも気
体静圧軸受け装置等を設けることが望ましい。
【0108】上述と同様に、第2ベースBS2上面の−
X側端部でかつY軸方向の一側、他側の近傍には、図4
及び図8に示されるように、前述したガイド67A、6
7Bとほぼ同一のX軸方向にそれぞれ伸びる一対のガイ
ド67C、67Dが搭載されている。これらのガイド6
7C、67Dも、前述したガイド67A、67Bと同様
に構成され、それぞれのガイド溝内をスライダ69A、
69Bと同様のスライダ69C、69Dが移動可能な構
成となっている。勿論、これらのスライダ69C、69
Dの駆動は、前述したX軸リニアモータ68A、68B
と同様にして構成された第2アクチュエータとしてのX
軸リニアモータ68C、68D(図9参照)によって行
われる。
【0109】また、ガイド67C、67Dの上端面は、
前述した面97a〜97dと同様に、相互に同一面とさ
れ、その表面が高精度に仕上げられた、第2ステージS
T2の第2移動基準面とされている。
【0110】図4及び図8においては、第2ステージS
T2が、スライダ69C、69Dによって下方から支持
され、X軸リニアモータ68C、68Dによって駆動可
能な状態が示されている。この状態では、ガイド67
C、67Dに形成された第2移動基準面に、可動子64
C、64Dの底面に設けられた軸受け装置53C、53
D(図9参照)がそれぞれ対向している。すなわち、軸
受け装置53C、53Dは、第2ステージST2が第2
移動基準面を基準として移動する際に、第2ステージS
T2を移動基準面の上方に所定のクリアランスを介して
浮上支持するために設けられている。勿論、スライダ6
9C、69Dがガイド67C、67Dに沿って駆動され
る際に、両者間の摩擦を回避するために、これら両者の
間にも気体静圧軸受け装置等を設けることが望ましい。
【0111】前記ガイド67Aは、図8に破断して示さ
れるように、その底面にV字状の傾斜面が形成されてい
る。そして、この傾斜面のV字の頂点の−X側の斜面
は、第2ベースBS2上に固定された固定楔型部材87
Aによって当接支持されており、前記V字の頂点の+X
側の斜面は、X軸方向にスライド可能な可動楔型部材8
6Aによって当接支持されている。従って、図8から容
易にわかるように、可動楔型部材86AをX軸方向に沿
ってスライドすることにより、ガイド67Aを上下方向
に駆動することができるようになっている。
【0112】前記ガイド67Aと同一直線上に配置され
たガイド67Cは、ガイド67Aと同様にその底面にV
字状の傾斜面が形成され、楔型部材86A,87Aと左
右対称に配置された固定楔型部材(図示省略)及び可動
楔型部材86Cによって上記と同様にして支持されてい
る。
【0113】可動楔型部材86Aは、第2ベースBS2
の上面の上方にX軸方向に伸びる棒状部材84の一端に
固定され、この棒状部材84の他端には、可動楔型部材
86Cが固定されている。棒状部材84は、第2ベース
BS2上の−Y側端部のX軸方向中央に設けられた駆動
装置85によって、X軸方向にスライド可能に構成され
ている。この場合、例えば、棒状部材84をボールねじ
によって構成し、駆動装置85を、ボールねじに螺合す
るボールナットと、該ボールナットを駆動機構を介して
回転駆動するモータ等とによって構成することができ
る。
【0114】この場合、駆動装置85によって、棒状部
材84が中立点の位置から−X側に駆動されると、可動
楔型部材86Aが−X側に駆動されて、その駆動量に応
じてガイド87Aが初期状態の位置から上昇駆動される
とともに、可動楔型部材86Aが−X側に駆動されて、
その駆動量に応じてガイド67Cが初期状態の位置から
下降駆動される。反対に、棒状部材84が中立点の位置
から+X側に駆動されると、可動楔型部材86Cが+X
側に駆動されて、その駆動量に応じてガイド67Cが初
期状態の位置から上昇駆動されるとともに、可動楔型部
材86Aが+X側に駆動されて、その駆動量に応じてガ
イド67Aが初期状態の位置から下降駆動される。
【0115】すなわち、本実施形態では、上記の一対の
可動楔型部材、一対の固定楔型部材、棒状部材84、及
び駆動装置85によって、ガイド67A、67Cを同時
に、上下動、すなわち、ステージ定盤44に対してZ軸
方向に相対駆動する第1移動装置99A(図9参照)が
構成されている。
【0116】上記第1移動装置99Aと同様に、第2ベ
ースBS2上の+Y側端部のX軸方向中央に設けられた
駆動装置と、X軸方向にスライド可能な棒状部材と、該
棒状部材の両端に固定された一対の可動楔型部材と、一
対の固定楔型部材とを含んで、ガイド67B、67Dを
同時に上下動、すなわち、ステージ定盤44に対してZ
軸方向に相対駆動する第2移動装置99B(図9参照)
が構成されている。
【0117】本実施形態では、主制御装置16からの指
示に応じて、ステージ制御装置38が、第1、第2移動
装置99A、99Bを構成する駆動装置を常に同一量だ
け制御するようになっている。従って、ガイド67Aと
ガイド67B、ガイド67Cとガイド67Dとは、常に
同一量だけ上下方向に駆動される。
【0118】但し、上記の移動装置99A、99Bの構
成は一例であり、これに限らず、その他の機械的な動力
伝達機構を用いて、ガイド67A、67B、67C、6
7Dを上下動する構成の移動装置を採用しても良い。そ
の他、ピエゾ素子(圧電素子)等の電気−機械変換素子
を用いて、ガイド67A、67B、67C、67Dを上
下動する構成の移動装置を採用しても良いし、あるい
は、空圧を利用した機構を用いてガイド67A、67
B、67C、67Dを上下動する構成の移動装置を採用
しても良い。あるいは、電磁石による磁気力、ローレン
ツ力等の電磁気的な力発生機構によりガイド67A、6
7B、67C、67Dを上下動する移動装置を採用して
も良い。これらの場合において、上述と同様に、ガイド
67Aとガイド67B、ガイド67Cとガイド67D
を、それぞれ同時に上下動することとしても良いし、ガ
イド67A、67B、67C、67Dを個別に上下動す
ることとしても良い。
【0119】また、ガイド67A、67B、67C、6
7D等の第2基準部材を固定とし、その代わりに、ステ
ージ定盤44の方を上下動する移動装置を採用しても良
い。あるいは、第2基準部材とステージ定盤44とを相
対的に上下動する移動装置を採用しても良い。
【0120】さらに、本実施形態では、図4に示される
状態からステージの入れ替えが後述するようにして行わ
れた場合には、可動子64Cが、固定子62Aとの間の
電磁相互作用によって生じるローレンツ力によりX軸方
向に駆動され、可動子64Dが、固定子62Bとの間の
電磁相互作用によって生じるローレンツ力によりX軸方
向に駆動され、これにより、第2ステージST2が非走
査方向であるX軸方向に駆動される。
【0121】すなわち、本実施形態では、磁極ユニット
64C、64Dと電機子ユニット62A、62Bとによ
って、ムービングマグネット型のリニアモータから成
る、第2ステージをX軸方向に駆動する、第1アクチュ
エータとしての一対のX軸リニアモータ66C、66D
が、それぞれ構成される(図9参照)。
【0122】前記ウエハテーブルTB1、TB2(より
正確には基板テーブル)上に設けられた各移動鏡102
a〜102dの外面側は鏡面仕上げがなされた反射面と
なっている。これらの反射面に、一例として図2に示さ
れるように、後述する干渉計システム30(図9参照)
を構成する、各測長軸の干渉計からの干渉計ビームが投
射され、それぞれの反射光が各干渉計で受光され、各反
射面の基準位置(一般には投影光学系側面や、アライメ
ント光学系の側面に固定ミラーを配置し、そこを基準面
とする)からの変位が上記各干渉計によって計測され
る。これにより、ウエハテーブルTB1、TB2の2次
元位置がそれぞれ計測されるようになっている。なお、
干渉計システム30の測長軸の構成等については、後に
詳述する。
【0123】本実施形態では、ステージ装置12が以上
のようにして構成されていることから、ウエハテーブル
TB1のX軸方向への駆動は、一対のX軸リニアモータ
66A,66B及び一対のX軸リニアモータ68A,6
8Bのいずれかによって行われ、ウエハテーブルTB2
のX軸方向への駆動は、一対のX軸リニアモータ66
C,66D及び一対のX軸リニアモータ68C,68D
のいずれかによって行われるようになっている。
【0124】すなわち、本実施形態においては、露光動
作時には、第1ステージST1(ウエハテーブルTB
1)のX軸方向への駆動が、ステージ定盤44上面の第
1移動基準面を基準として、X軸リニアモータ66A,
66Bによって行われるとともに、第2ステージST2
(ウエハテーブルTB2)のX軸方向への駆動は、ステ
ージ定盤44上面の第1移動基準面44aを基準とし
て、X軸リニアモータ66C,66Dによって行われ
る。
【0125】また、ウエハアライメント及びウエハ交換
時には、第1ステージST1のX軸方向への駆動が、ガ
イド67A、67B上端面の第2移動基準面を基準とし
て、X軸リニアモータ68A,68Bによって行われる
とともに、第2ステージST2のX軸方向への駆動は、
ガイド67C,67Dの上端面の第2移動基準面を基準
として、X軸リニアモータ68C,68Dによって行わ
れる。なお、各ステージST1,ST2の移動基準面の
切り替え及びX軸リニアモータの切り替えについては後
に詳述する。
【0126】図1に戻り、前記投影光学系PLのX軸方
向の両側には、同じ機能を持ったオフアクシス(off-ax
is)方式のアライメント光学系ALG1、ALG2が、
投影光学系PLの光軸中心(レチクルパターン像の投影
中心と一致)よりそれぞれ同一距離だけ離れた位置に設
置されている。これらのアライメント光学系ALG1、
ALG2は、LSA(Laser Step Alignment)系、FI
A( Filed Image Alignment)系、LIA(Laser Inte
rferometric Alignment )系の3種類のアライメントセ
ンサを有しており、基準マーク板上の基準マーク及びウ
エハ上のアライメントマークのX、Y2次元方向の位置
計測を行なうことが可能である。
【0127】ここで、LSA系は、レーザ光をマークに
照射して、回折・散乱された光を利用してマーク位置を
計測する最も汎用性のあるセンサであり、従来から幅広
いプロセスウエハに使用される。FIA系は、ハロゲン
ランプ等のブロードバンド(広帯域)光でマークを照明
し、このマーク画像を画像処理することによってマーク
位置を計測するセンサであり、アルミ層やウエハ表面の
非対称マークに有効に使用される。また、LIA系は、
回折格子状のマークに周波数をわずかに変えたレーザ光
を2方向から照射し、発生した2つの回折光を干渉させ
て、その位相からマークの位置情報を検出するセンサで
あり、低段差や表面荒れウエハに有効に使用される。
【0128】本実施形態では、これら3種類のアライメ
ントセンサを、適宜目的に応じて使い分け、ウエハ上の
3点の一次元マークの位置を検出してウエハの概略位置
計測を行なういわゆるサーチアライメントや、ウエハ上
の各ショット領域の正確な位置計測を行なうファインア
ライメント等を行なうようになっている。
【0129】この場合、アライメント光学系ALG1
は、ウエハテーブルTB1上に保持されたウエハW1上
のアライメントマーク及び基準マーク板FM1上に形成
された基準マークの位置計測等に用いられる。また、ア
ライメント光学系ALG2は、ウエハテーブルTB2上
に保持されたウエハW2上のアライメントマーク及び基
準マーク板FM2上に形成された基準マークの位置計測
等に用いられる。
【0130】これらのアライメント光学系ALG1、A
LG2を構成する各アライメントセンサからの情報は、
アライメント制御装置136(図9参照)によりA/D
変換され、デジタル化された波形信号を演算処理してマ
ーク位置が検出される。この結果が主制御装置16に送
られ、主制御装置16からその結果に応じてステージ制
御装置38に対し、露光時の同期位置補正等が指示され
るようになっている。
【0131】さらに、本実施形態の露光装置10では、
図1では図示が省略されているが、レチクルRの上方
に、例えば特開平7−176468号公報等に開示され
る、投影光学系PLを介してレチクルR上のレチクルマ
ーク(図示省略)と基準マーク板FM1、FM2上のマ
ークとを同時に観察するための露光波長を用いたTTR
(Through The Reticle )アライメント光学系から成る
一対のレチクルアライメント顕微鏡138A、138B
(図9参照)が設けられている。これらのレチクルアラ
イメント顕微鏡138A、138Bの検出信号は、主制
御装置16に供給されるようになっている。
【0132】また、図1では図示が省略されているが、
投影光学系PL、アライメント光学系ALG1、ALG
2のそれぞれには、合焦位置を調べるためのオートフォ
ーカス/オートレベリング計測機構(以下、「AF/A
L系」という)がそれぞれ設けられている。
【0133】このように、投影光学系PL及び一対のア
ライメント光学系ALG1、ALG2のそれぞれに、オ
ートフォーカス/オートレベリング計測機構を設けた露
光装置の構成は、例えば特開平10−214783号公
報に詳細に開示されており、公知であるから、ここでは
これ以上の説明を省略する。
【0134】従って、本実施形態では、上記特開平10
−214783号公報に記載の露光装置と同様に、アラ
イメント光学系ALG1、ALG2によるアライメント
センサの計測時に、露光時と同様のAF/AL系の計
測、制御によるオートフォーカス/オートレベリングを
実行しつつアライメントマークの位置計測を行なうこと
により、高精度なアライメント計測が可能になる。換言
すれば、露光時とアライメント時との間で、ステージの
姿勢によるオフセット(誤差)が発生しなくなる。
【0135】次に、ウエハテーブルTB1、TB2の位
置を管理する干渉計システム30について、図2及び図
3を参照しつつ説明する。
【0136】これらの図に示されるように、投影光学系
PLの投影中心とアライメント光学系ALG1,ALG
2のそれぞれの検出中心とを通るX軸に沿ってウエハテ
ーブルTB1上のX移動鏡102aには、干渉計32
(図1参照)からの測長軸BI1Xで示される干渉計ビ
ームが照射され、同様に、投影光学系PLの投影中心と
アライメント光学系ALG1,ALG2のそれぞれの検
出中心とを通るX軸に沿ってウエハテーブルTB2のX
移動鏡102cには、干渉計34(図1参照)からの測
長軸BI2Xで示される干渉計ビームが照射されてい
る。そして、干渉計32、34ではこれらの反射光を受
光することにより、各反射面の基準位置からの相対変位
を計測し、ウエハテーブルTB1、TB2のX軸方向位
置を計測するようになっている。ここで、干渉計32、
34は、図2に示されるように、各3本の光軸を有する
3軸干渉計であり、ウエハテーブルTB1、TB2のX
軸方向位置の計測以外に、チルト計測及びヨーイング量
(θz回転)計測が可能となっている。各光軸の出力値
は独立に計測できるようになっている。
【0137】なお、測長軸BI1X、測長軸BI2Xの
各干渉計ビームは、ウエハテーブルTB1、TB2の移
動範囲の全域で常にウエハテーブルTB1、TB2のX
移動鏡102a,102cに当たるようになっているの
で、X軸方向については、投影光学系PLを用いた露光
時、アライメント光学系ALG1、ALG2を用いたア
ライメント時等いずれのときにもウエハテーブルTB
1、TB2の位置は、測長軸BI1X、測長軸BI2X
の計測値に基づいて管理される。
【0138】さらに、図3に示されるように、投影光学
系PLの投影中心で測長軸BI1X,BI2Xと垂直に
交差する測長軸BI2Yを有する干渉計54と、アライ
メント光学系ALG1の検出中心で測長軸BI1X,B
I2Xとそれぞれ垂直に交差する測長軸BI1Yを有す
る干渉計52と、アライメント光学系ALG2の検出中
心で測長軸BI1X,BI2Xとそれぞれ垂直に交差す
る測長軸BI3Yを有する干渉計56とが設けられてい
る。
【0139】本実施形態では、投影光学系PLを用いた
露光時のウエハテーブルTB1、TB2のY方向位置計
測には、投影光学系PLの投影中心、すなわち光軸AX
を通過する測長軸BI2Yの干渉計54の計測値が用い
られる。また、アライメント光学系ALG1を用いたア
ライメント時におけるウエハテーブルTB1のY方向位
置計測には、アライメント光学系ALG1の検出中心、
すなわち光軸SX1を通過する測長軸BI1Yの干渉計
52の計測値が用いられる。また、アライメント光学系
ALG2を用いたアライメント時におけるウエハテーブ
ルTB2のY方向位置計測には、アライメント光学系A
LG2の検出中心、すなわち光軸SX2を通過する測長
軸BI3Yの干渉計56の計測値が用いられる。
【0140】従って、各使用条件により、Y軸方向の干
渉計測長軸がウエハテーブルTB1、TB2の反射面よ
り外れることとなるが、少なくとも1つの測長軸、すな
わち測長軸BI1X、BI2Xはそれぞれのウエハテー
ブルTB1、TB2のX移動鏡の反射面から外れること
がない。そのため、使用するY軸方向の干渉計測長軸が
移動鏡の反射面上に入った適宜な位置でY側の干渉計の
リセットを行なうことができる。この干渉計のリセット
方法については、後に詳述する。
【0141】なお、上記Y計測用の測長軸BI1Y、B
I2Y、BI3Yの各干渉計は、各2本の光軸を有する
2軸干渉計であり、ウエハテーブルTB1、TB2のY
軸方向の計測以外に、チルト計測が可能となっている。
各光軸の出力値は独立に計測できるようになっている
【0142】本実施形態では、測長軸BI1X,BI2
Xをそれぞれ有する干渉計32、34及び測長軸BI1
Y、BI2Y、BI3Yをそれぞれ有する干渉計52,
54,56の合計5つの干渉計によって、ウエハテーブ
ルTB1、TB2の2次元座標位置を管理する干渉計シ
ステム30が構成されている(図9参照)。
【0143】また、本実施形態では、後述するように、
ウエハテーブルTB1、TB2の内の一方が露光シーケ
ンスを実行している間に、他方がウエハ交換、ウエハア
ライメントシーケンスを実行するが、この際に各ウエハ
テーブルTB1,TB2の干渉が発生しないように、各
干渉計の出力値に基づき、主制御装置16からの指令に
応じてステージ制御装置38により、ウエハテーブルT
B1、TB2の移動が管理されている。
【0144】図9には、本実施形態に係る露光装置10
の制御系の主要な構成が示されている。この制御系は、
装置全体を統括的に制御する主制御装置16及び、この
主制御装置16の配下にあるステージ制御装置38、ア
ライメント制御装置136等を中心として構成されてい
る。
【0145】ここで、制御系の上記構成各部の動作を中
心に本実施形態に係る露光装置10におけるステップ・
アンド・スキャン露光時の動作について説明する。な
お、前述の如く、第1ステージST1上のウエハに対し
て露光が行われる際には、第1ステージST1は、X軸
リニアモータ66A,66BによってX軸方向に駆動さ
れ、第2ステージST2上のウエハに対して露光が行わ
れる際には、第2ステージST2は、X軸リニアモータ
66C,66DによってX軸方向に駆動される。
【0146】ウエハテーブルTB1上のウエハW1に対
して露光が行われる場合には、ステージ制御装置38で
は、主制御装置16からアライメント結果に基づいて与
えられる指令に応じ、前述した干渉計システム30の測
長軸BI2Yと測長軸BI1Xの計測値をモニタしつ
つ、X軸リニアモータ66A,66B及びY軸リニアモ
ータ75Aを制御してウエハW1の第1ショットの露光
のための走査開始位置にウエハテーブルTB1を移動す
る。
【0147】次に、ステージ制御装置38では、主制御
装置16の指示に応じてレチクルRとウエハW1、すな
わちレチクルステージRSTとウエハテーブルTB1と
のY軸方向の相対走査を開始し、両者RST、TB1が
それぞれの目標走査速度に達し、等速同期状態に達する
と、照明ユニットILUからの紫外パルス光によってレ
チクルRのパターン領域が照明され始め、走査露光が開
始される。上記の相対走査は、ステージ制御装置38
が、前述した干渉計システム30の測長軸BI2Yと測
長軸BI1X及びレチクル干渉計システム28の測長軸
BI7Y、BI8Yと測長軸BI6Xの計測値をモニタ
しつつ、レチクル駆動部26及びX軸リニアモータ66
A,66B、Y軸リニアモータ75Aを制御することに
より行われる。
【0148】この走査露光の開始に先立って、レチクル
ステージRSTとウエハテーブルTB1とがそれぞれの
目標走査速度に達した時点で、主制御装置16では、レ
ーザ制御装置18に指示してパルス発光を開始させてい
るが、ステージ制御装置38によって不図示のブライン
ド駆動装置を介して照明ユニットILU内の可動レチク
ルブラインドの所定のブレードの移動がレチクルステー
ジRSTの移動と同期制御されている。これにより、レ
チクルR上のパターン領域外への紫外パルス光の照射が
遮光されることは、通常のスキャニング・ステッパと同
様である。
【0149】ステージ制御装置38は、レチクル駆動部
26及びX軸リニアモータ66A,66B、Y軸リニア
モータ75Aを介してレチクルステージRST及びウエ
ハテーブルTB1を同期制御する。その際、特に上記の
走査露光時には、レチクルステージRSTのY軸方向の
移動速度VrとウエハテーブルTB1のY軸方向の移動
速度Vwとが、投影光学系PLの投影倍率(1/4倍あ
るいは1/5倍)に応じた速度比に維持されるように同
期制御を行う。
【0150】そして、レチクルRのパターン領域の異な
る領域が紫外パルス光で逐次照明され、パターン領域全
面に対する照明が完了することにより、ウエハW1上の
第1ショットの走査露光が終了する。これにより、レチ
クルRのパターンが投影光学系PLを介して第1ショッ
トに縮小転写される。
【0151】また、不図示のブラインド駆動装置では、
ステージ制御装置38からの指示に基づき、走査露光終
了の直後のレチクルR上のパターン領域外への紫外パル
ス光の照射を遮光すべく、可動レチクルブラインドの所
定のブレードの移動をレチクルステージRSTの移動と
同期制御するようになっている。
【0152】上述のようにして、第1ショットの走査露
光が終了すると、主制御装置16からの指示に基づき、
ステージ制御装置38により、X軸リニアモータ66
A,66B及びY軸リニアモータ75Aを介してウエハ
テーブルTB1がX、Y軸方向にステップ移動され、第
2ショットの露光のための走査開始位置に移動される。
このステッピングの際に、ステージ制御装置38では干
渉計システム30の測長軸BI2Yと測長軸BI1Xの
計測値に基づいてウエハテーブルTB1のX、Y、θz
方向の位置変位をリアルタイムに計測する。この計測結
果に基づき、ステージ制御装置38では、ウエハテーブ
ルTB1のXY位置変位が所定の状態になるようにウエ
ハテーブルTB1の位置を制御する。また、ステージ制
御装置38ではウエハテーブルTB1のθz方向の変位
の情報に基づいてレチクル駆動部26を制御し、そのウ
エハ側の回転変位の誤差を補償するようにレチクルステ
ージRST(レチクル微動ステージ)を回転制御する。
【0153】そして、主制御装置16の指示に応じて、
ステージ制御装置38、レーザ制御装置18により、上
述と同様に各部の動作が制御され、ウエハW1上の第2
ショットに対して上記と同様の走査露光が行われる。
【0154】このようにして、ウエハW1上のショット
の走査露光と次ショット露光のためのステッピング動作
とが繰り返し行われ、ウエハW1上の露光対象ショット
の全てにレチクルRのパターンが順次転写される。
【0155】また、ウエハテーブルTB2上のウエハW
2に対して露光を行う場合も上記と同様にして行われ
る。すなわち、ステージ制御装置38が、干渉計システ
ム30の測長軸BI2Yと測長軸BI2Xの計測値をモ
ニタしつつ、主制御装置16からの指示に基づき、X軸
リニアモータ66C,66D及びY軸リニアモータ75
Bを制御することで、ウエハW2上のショットの走査露
光と次ショット露光のためのステッピング動作とが繰り
返し行われ、ウエハW2上の露光対象ショットの全てに
レチクルRのパターンが順次転写される。
【0156】なお、上記走査露光中にウエハ上の各点に
与えられるべき積算露光量の制御は、主制御装置16に
より、レーザ制御装置18又はステージ制御装置38を
介して、不図示の光源の発振周波数(パルス繰り返し周
波数)、光源から出力される1パルス当たりのパルスエ
ネルギ、照明ユニット内の減光部の減光率、及びウエハ
テーブルとレチクルステージとの走査速度の少なくとも
1つを制御することにより行われる。
【0157】さらに、主制御装置16では、例えば、走
査露光時にレチクルステージとウエハテーブルの移動開
始位置(同期位置)を補正する場合、これらの移動を制
御するステージ制御装置38に対して補正量に応じた移
動位置の補正を指示する。
【0158】次に、露光装置10におけるウエハ交換時
の動作について、簡単に説明する。ここでは、図10を
参照して、右側のウエハローディング位置にあるウエハ
テーブルTB2上でウエハW2’からウエハW2へ交換
が行われる場合を採り上げて説明する。このウエハ交換
は、主制御装置16と不図示のウエハローダ制御装置と
が連携しながら、各部を制御することにより行われる
が、以下においては、説明の簡略化のため主制御装置1
6及びウエハローダ制御装置に関する記述は省略する。
【0159】まず、ウエハテーブルTB2上の不図示の
ウエハホルダによるウエハW2’の吸着が解除され、ウ
エハテーブルTB2上の基板受け渡し機構(以下、「セ
ンターアップ」と呼ぶ)180が所定量上昇してウエハ
W2’を所定位置まで持ち上げる。
【0160】次いで、ウエハローダ41Bのアームがウ
エハテーブルTB2上のウエハW2’の真下まで移動す
る。
【0161】この状態で、センターアップ180が所定
位置まで下降し、その下降の途中で、ウエハW2’がウ
エハローダ41Bのアームに受け渡される。
【0162】次いで、ウエハローダ41BがウエハW
2’を前述の部屋48内の不図示のキャリア内に搬入し
た後、アームにより新たなウエハW2を保持してウエハ
テーブルTB2の上方まで搬送する。
【0163】この状態で、センターアップ180が上昇
し、センターアップ180によりウエハW2が下方から
持ち上げられる。次いで、ウエハローダ41Bのアーム
がウエハテーブルTB2上から退避し、この退避開始と
同時にセンターアップ180が下降を開始してウエハW
2をウエハテーブルTB2上の不図示のウエハホルダに
載置し、当該ウエハホルダのバキュームがオンにされ
る。これにより、ウエハ交換の一連のシーケンスが終了
する。
【0164】他方のウエハテーブルTB1側では、図1
2に示される左側のローディング位置にあるときに、ウ
エハローダ41A及び不図示のセンターアップによって
上記と同様にしてウエハ交換が行われる。
【0165】次に、図10〜図12に基づいて、2つの
ウエハテーブルTB1,TB2による並行処理について
説明する。
【0166】図10には、ウエハテーブルTB1上のウ
エハW1に対し投影光学系PLを介して露光動作を行な
っている間に、右側ローディング位置にて上述のように
してウエハテーブルTB2とウエハローダ41Bとの間
でウエハ交換が行なわれている状態の平面図が示されて
いる。ウエハテーブルTB1上では、前述したウエハ交
換に引き続いて後述するようにしてウエハアライメント
動作が行なわれる。なお、図10において、露光動作中
のウエハテーブルTB1の位置は、ステージ制御装置3
8が、主制御装置16からの指示に応じ、干渉計システ
ム30の測長軸BI1X、BI2Yの計測値に基づい
て、X軸リニアモータ66A,66B、Y軸リニアモー
タ75Aを制御することにより管理されている。また、
ウエハ交換が行なわれるウエハテーブルTB2の位置
は、ステージ制御装置38が、主制御装置16からの指
示に応じ、干渉計システム30の測長軸BI2X、BI
3Yで示される干渉計の計測値に基づいて、X軸リニア
モータ68C,68D及びY軸リニアモータ75Bをサ
ーボ制御することにより管理されている。
【0167】この場合、図10に示される右側のローデ
ィング位置では、アライメント光学系ALG2の真下に
ウエハテーブルTB2の基準マーク板FM2上の基準マ
ークMK2(図13参照)が来るような配置となってい
る。主制御装置16では、アライメント光学系ALG2
により基準マーク板FM2上の基準マークMK2を検出
する以前に、ステージ制御装置38を介して干渉計シス
テム30を構成する測長軸BI3Yを有する干渉計のリ
セットを実行している。
【0168】前記基準マークMK2の検出に際しては、
アライメント光学系ALG2のFIA系のセンサにより
基準マークMK2の画像が取り込まれ、その画像信号が
前述したアライメント制御装置136(図9参照)に送
られる。アライメント制御装置136では、この画像信
号に所定の処理を施し、その処理後の信号を解析するこ
とでアライメント光学系ALG2のFIA系のセンサの
指標中心を基準とする基準マークMK2の位置を検出す
る。主制御装置16では、その基準マークMK2の位置
の検出結果と測長軸BI2X、BI3Yの干渉計の計測
結果とに基づいて、測長軸BI2XとBI3Yを用いた
座標系における基準マーク板FM2上の基準マークMK
2の座標位置を算出する。
【0169】上述した基準マークMK2の座標位置の算
出に引き続いて、サーチアライメントが行なわれる。こ
のウエハ交換後に行なわれるサーチアライメントとは、
ウエハW2の搬送中になされるプリアライメントだけで
は位置誤差が大きいため、ウエハテーブルTB2上で再
度行なわれるプリアライメントのことである。具体的に
は、ウエハテーブルTB2上に載置されたウエハW2上
に形成された3つのサーチアライメントマーク(図示せ
ず)の位置をアライメント光学系ALG2のLSA系の
センサ等を用いて計測し、その計測結果に基づいてウエ
ハW2のX、Y、θz方向の位置合わせを行なう。この
サーチアライメントの際の各部の動作は、主制御装置1
6により制御される。
【0170】このサーチアライメントの終了後、ウエハ
W2上の各ショット領域の配列をEGA(エンハンスト
・グローバル・アライメント)を使って求めるファイン
アライメントが行なわれる。具体的には、干渉計システ
ム30の測長軸BI2X、BI3Yにより、ウエハテー
ブルTB2の位置を管理しつつ、設計上のショット配列
データ(アライメントマーク位置データ)をもとに、ウ
エハテーブルTB2を順次移動させつつ、ウエハW2上
の所定のサンプルショットのアライメントマーク位置を
アライメント光学系ALG2のFIA系のセンサ等で計
測し、この計測結果とショット配列の設計座標データと
に基づいて最小自乗法による統計演算により、全てのシ
ョット配列データを演算する。これにより、上記の測長
軸BI2X、BI3Yを用いた座標系上で各ショット領
域の座標位置が算出される。なお、このEGAの際の各
部の動作は主制御装置16により制御され、上記の演算
は主制御装置16により行なわれる。
【0171】そして、主制御装置16では、各ショット
領域の座標位置から前述した基準マークMK2の座標位
置を減算することで、図13に示されるように、基準マ
ークMK2に対する各ショット領域の相対位置関係を算
出する。
【0172】ウエハテーブルTB2側で、上記のウエハ
交換、アライメント動作が行なわれている間に、ウエハ
テーブルTB1側では、前述したステップ・アンド・ス
キャン方式によりウエハW1上の各ショット領域にレチ
クルRのパターンが転写される。
【0173】具体的には、前述したウエハW2側と同様
にして事前に基準マーク板FM1上の基準マークMK2
に対する各ショット領域の相対位置関係の算出が行われ
ている。この結果と、一対のレチクルアライメント顕微
鏡138A、138Bによる基準マーク板FM1上の基
準マークMK1,MK3とそれに対応するレチクル上マ
ークのウエハ面上投影像の相対位置検出の結果とに基づ
いて、ウエハW1上のショット領域の露光のための走査
開始位置にウエハテーブルTB1を順次位置決めする。
そして、位置決めしつつ、各ショット領域の露光の都
度、レチクルステージRSTとウエハテーブルTB1と
を同期して走査方向(Y軸方向)に相対走査することで
走査露光方式により各ショット領域にレチクルパターン
が転写される。
【0174】上述した図10に示される、2つのウエハ
テーブルTB1、TB2上で並行して行なわれる露光シ
ーケンスとウエハ交換・アライメントシーケンスとは、
通常、ウエハ交換・アライメントシーケンスの方が先に
終了する。このため、アライメントが終了したウエハテ
ーブルTB2は、所定の待機位置(これについては後述
する)で待ち状態となるが、本実施形態では、次のよう
な理由により、その待機位置に移動するのに先立って、
図11に示されるように、ウエハテーブルTB2は一端
前述した右側ローディング位置に戻る。
【0175】すなわち、アライメントシーケンスの後、
露光シーケンスに移行する際に、ウエハテーブルTB2
は、図12に示される投影光学系PLの光軸AX中心
(投影中心)の真下に基準マーク板FM2上の基準マー
クMK2が位置する露光時基準位置まで移動されるが、
この移動の途中で測長軸BI3Yの干渉計ビームが、ウ
エハテーブルTB2のY移動鏡に入射されなくなるの
で、アライメント終了後直ちに図12の位置までウエハ
テーブルTB2を移動させることは困難である。しかる
に、先に説明したように、本実施形態では右側ローディ
ング位置にウエハテーブルTB2がある場合に、アライ
メント光学系ALG2の真下に基準マーク板FM2が来
るように設定されており、この位置で測長軸BI3Yの
干渉計がリセットされているので、この位置までウエハ
テーブルTB2を一旦戻し、その位置から予めわかって
いるアライメント光学系ALG2の検出中心と投影光学
系PLの光軸中心(投影中心)との距離(便宜上BLと
する)に基づいて、干渉計ビームの切れることのない測
長軸BI2Xの干渉計34の計測値をモニタしつつ、ウ
エハテーブルTB2を距離BLだけ−X側に移動させ
る。これにより、図12に示される位置までウエハテー
ブルTB2を移動させることができるからである。
【0176】ウエハテーブルTB2は、図11に示され
る位置から−X方向に移動して、所定の待機位置で待機
する。
【0177】そして、ウエハテーブルTB1上のウエハ
W1に対する露光が終了した時点で、ウエハテーブルT
B1,TB2(すなわち、第1、第2ステージST1、
ST2)のそれぞれは、後述する基準面切り替え位置へ
の移動、並びにその基準面切り替え位置における移動基
準面の切り替え及びX軸リニアモータの切り替えが行わ
れる。これらについては、後に詳述する。
【0178】そして、移動基準面及びX軸リニアモータ
の切り替えの完了後、ウエハテーブルTB1、TB2
は、ステージ制御装置38により、それぞれX軸リニア
モータ68A,68B、X軸リニアモータ66C、66
Dを介して図12に示される位置まで、それぞれ駆動さ
れる。
【0179】次いで、主制御装置16では、一対のレチ
クルアライメント顕微鏡(図示省略)により露光光を用
いて基準マーク板FM2上の基準マークMK1,MK3
とそれに対応するレチクル上マークのウエハ面上投影像
の相対位置検出を行なう。
【0180】ここで、主制御装置16では、上記の相対
位置検出(レチクルアライメント顕微鏡による前記各マ
ーク像の画像信号の取り込み)をするのに先立って、測
長軸BI2Yの干渉計をリセットしている。リセット動
作は、次に使用する測長軸がY移動鏡を照射できるよう
になった時点で実行することができる。
【0181】このため、上記の相対位置検出では、測長
軸BI2X、BI2Yを用いた座標系における基準マー
ク板FM2上の基準マークMK1,MK3の座標位置
と、レチクルR上マークのウエハ面上投影像座標位置が
検出される。そして、両者の差により露光位置(投影光
学系PLの投影中心)と基準マーク板FM2上の基準マ
ークMK1,MK3の座標位置との相対位置関係が求め
られる。
【0182】そして、主制御装置16では、先に求めた
基準マーク板FM2上の基準マークMK2に対するウエ
ハW2上の各ショットの相対位置関係、及び露光位置と
基準マーク板FM2上の一対の基準マークMK1,MK
3の座標位置との相対位置関係より、最終的に露光位置
と各ショットの相対位置関係を算出する。そして、その
算出結果に基づいて、前述したウエハW1の場合と同様
に、ウエハW2上のショット領域の露光のための走査開
始位置にウエハテーブルTB2を順次位置決めしつつ、
各ショット領域の露光の都度、レチクルステージRST
とウエハテーブルTB2とを同期して走査方向に相対走
査することにより、走査露光が行われることとなる。
【0183】一方、図12に示される左側ローディング
位置では、右側ローディング位置と同様にアライメント
光学系ALG1の下に基準マーク板FM1上の基準マー
クMK2が位置づけられるようになっており、前述のウ
エハ交換動作が実行されることとなる。勿論、干渉計シ
ステム30の測長軸BI1Yを有する干渉計52のリセ
ット動作は、アライメント光学系ALG1による基準マ
ーク板FM1上の基準マークMK2の検出に先立って実
行される。
【0184】上述のように、干渉計のリセット動作を行
なっても高精度アライメントが可能な理由は、アライメ
ント光学系ALG1により基準マーク板FM1上の基準
マークを計測した後、ウエハW1上の各ショット領域の
アライメントマークを計測することにより、基準マーク
と、ウエハマークの計測により算出された仮想位置との
間隔を同一のセンサにより算出しているためである。こ
の時点で基準マークと露光すべき位置の相対位置関係
(相対距離)が求められていることから、露光前にレチ
クルアライメント顕微鏡により露光位置と基準マーク位
置との対応がとれていれば、その値に前記相対距離を加
えることにより、Y軸方向の干渉計の干渉計ビームがウ
エハステージの移動中に切れて再度リセットを行なった
としても高精度な露光動作を行なうことができるからで
ある。
【0185】また、アライメント終了位置から図12の
位置にウエハテーブルTB2が移動する間に、測長軸B
I3Yが切れないような場合には、測長軸BI2X、B
I3Yの計測値をモニタしつつ、アライメント終了後に
直ちに、図12の位置までウエハテーブルTB2を直線
的に移動させてもよいことは勿論である。この場合、ウ
エハテーブルTB2のY移動鏡102dに投影光学系P
Lの光軸AXを通る測長軸BI2Yがかかった時点以
後、レチクルアライメント顕微鏡による基準マーク板F
M2上の基準マークMK1,MK3とそれに対応するレ
チクル上マークのウエハ面上投影像の相対位置検出より
以前のいずれの時点で干渉計のリセット動作を行なうよ
うにしても良い。
【0186】ウエハテーブルTB1が露光終了位置から
図12に示される左側のローディング位置まで移動する
際にも、上記と同様にして、測長軸BI1Yの干渉計の
リセット動作を行なえば良い。
【0187】本実施形態では、上述の如く、一方のウエ
ハテーブル上のウエハの全てのショット領域に対する露
光が終了すると、その一方のウエハテーブルは、ウエハ
交換及びウエハ交換後の新たなウエハに対するアライメ
ント動作に移行し、他方のウエハテーブルはアライメン
ト動作から露光動作に移行する。この間において、第
1、第2ステージST1、ST2の移動の際の基準とな
る移動基準面の切り替え及びX軸方向の駆動装置である
X軸リニアモータの切り換えが行われる。
【0188】以下、この移動基準面の切り替え及びX軸
リニアモータの切り換えについて、図14(A)〜図1
4(C)を参照しつつ説明する。
【0189】図14(A)には、露光動作(露光シーケ
ンス)が終了した一方のウエハテーブルTB1がステー
ジ定盤44上方に存在する状態を+X方向から(−X方
向に)見た図が模式的に示されている。この図14
(A)に示される露光終了時の状態では、第1ステージ
ST1は、ステージ定盤44上面の第1移動基準面44
aを基準として、X軸リニアモータ66A,66Bによ
ってX軸方向に駆動可能である。このとき、ウエハテー
ブルTB1は、該ウエハテーブルTB1(ステージ本体
100A)の底面に設けられた軸受け装置78Aを介し
て前述のようにして第1移動基準面44aの上方に所定
のクリアランスを介して浮上支持されている。ここで
は、図14(A)に示されるように、一例として上記の
クリアランスがAμmであるものとし、このクリアラン
スAμmが、ステージ本体100Aの底面(又は複数の
軸受け装置78A)に設けられたギャップセンサGS2
により計測されているものとする。
【0190】また、図14(A)の状態では、第1移動
体60は、その両端部近傍に設けられた取り付け部材6
5A及び65Bの底面部に設けられた軸受け装置51A
及び51Bを介して上記ウエハテーブルTB1と同様に
第1移動基準面44a上方に浮上支持されている。この
ときの第1移動体60の底面(具体的には、軸受け装置
51A及び51Bの底面)と第1移動基準面44aとの
クリアランスは、前記ギャップセンサGS1によりBμ
mと計測されているものとする。ここで、上記クリアラ
ンスAμmと上記クリアランスBμmとは、同一値であ
っても良く、異なる値であっても良い。
【0191】また、図14(A)の状態では、前述した
スライダ69A、69Bは、ステージ定盤44の−X方
向端部近傍の当該スライダ69A、69Bの+X側の移
動限界位置(基準面切り替え位置)に待機している。こ
の基準面切り替え位置に69A、69Bが待機している
状態が、前述した図4に示されている。
【0192】図14(A)の状態から、第1ステージS
T1は、ウエハ交換及び交換後の次のウエハのアライメ
ントシーケンスの実行のため、左側ローディング位置
(図12参照)に向かって−X方向(図14(A)にお
ける紙面奥側)に移動する。この移動は、ステージ制御
装置38によりX軸リニアモータ66A,66Bを介し
て行われる。また、この移動の途中で、次のようにし
て、第1ステージST1の移動の際の移動基準面の切り
替え及びX軸リニアモータの切り替えが行われる。
【0193】この切り替え動作は、主制御装置16の管
理の下、ステージ制御装置38によって行われる。ま
ず、ステージ制御装置38では、第1ステージST1が
前述した基準面切り替え位置に到達するまでの間に、ウ
エハテーブルTB1及び第1移動体60を図14(A)
の位置からさらに上方に浮上させるべく、ウエハテーブ
ルTB1の底面(ステージ本体100Aの底面)に設け
られた軸受け装置78A、及び取付け部材65A、65
Bの底面に設けられた軸受け装置51A、51Bの浮上
力を高める動作を行う。ここで、「浮上力を高める」と
は、移動基準面44aに対するクリアランスを大きくす
るように軸受け装置78A、51A、51Bの真空予圧
力と加圧気体の圧力又は噴き出し流量との少なくとも一
方を調整することにより、各軸受け装置と移動基準面4
4aとの間の加圧気体の静圧を真空予圧力に対して相対
的に大きくするという意味で用いている。ここでは、真
空ポンプ等の真空源の動作を停止させ、真空予圧力を零
にすることにより、軸受け装置78A、51A、51B
の浮上力を高めるという最も簡単な手法を採用するもの
とする。
【0194】上記の動作により、ウエハテーブルTB1
及び第1移動体60、すなわち第1ステージST1が浮
上(+Z方向に移動)を開始すると、ステージ制御装置
38では、ギャップセンサGS1,GS2の計測値をモ
ニタする。そして、第1ステージST1が基準面切り換
え位置に達し、ギャップセンサGS1,GS2の計測値
が、予め定められたA’(=A+α)μm、B’(=B
+γ)μm(ここで、α、γは、例えば数10μmであ
る)となると、そのときのクリアランスA’μm、B’
μmを維持するように、軸受け装置78A、51A、5
1Bからの加圧気体の圧力等を制御する。このときの状
態が、図14(B)に示されている。なお、α=γであ
ることが望ましいが、これに限らずα、γが共に所定範
囲内の値であれば良い。
【0195】次いで、ステージ制御装置38では、前記
第1移動装置99A、第2移動装置99Bを制御してガ
イド67A、67Bを上方(+Z方向)へ駆動する。こ
れにより、ガイド67A、67Bと一体でスライダ69
A、69Bが上昇する。そして、予め定めた所定量だけ
スライダ69A、69Bがガイド67A、67Bととも
に上昇し(このとき、ガイド67C、67Dが同一量だ
けスライダ69C、69Dと一体で下降する)、可動子
64A,64Bの底面とスライダ69A、69Bの上面
とが接触すると、その駆動を停止する。このときの状態
が図14(C)に示されている。
【0196】次いで、ステージ制御装置38では、ウエ
ハテーブルTB1の底面に設けられた軸受け装置78A
及び取り付け部材65A,65Bの底面に設けられた軸
受け装置51A,51Bからの加圧気体の吹き出しをそ
れぞれ停止する。これと同時に、ステージ制御装置38
では、ウエハテーブルTB1を構成する界磁石79aの
間の空隙に設けられた軸受け装置95Aからの加圧気体
の噴き出し及び真空吸引を開始して軸受け装置95Aの
軸受け面と固定子61Aとの間の隙間内圧力を所定の値
に設定するとともに、可動子64A、64Bの底面にそ
れぞれ設けられた軸受け装置53A、53Bからの加圧
気体の噴き出し及び真空吸引を開始して軸受け装置53
A、53Bの軸受け面とガイド67A,67Bの上端面
である第2移動基準面97a,97b,97c,97d
との間の隙間内圧力を所定の値に設定する。
【0197】これにより、第1ステージST1は、ガイ
ド67A,67Bの上端面である第2移動基準面97
a,97b,97c,97dの上方で所定のクリアラン
スを介して浮上支持され、該第2移動基準面97a,9
7b,97c,97dを基準としてX軸リニアモータ6
8A,68BによりX軸方向に駆動可能な状態となる。
【0198】これにより、第1ステージST1の移動基
準面の切り換え及びX軸リニアモータの切り替えが終了
する。その後、第1ステージST1は、ステージ制御装
置38によりX軸リニアモータ68A,68Bを介して
左側ローディング位置に向かって駆動されることにな
る。
【0199】この一方、第1ステージST1が、上述の
如くして露光終了位置から基準面切り替え位置に移動し
て基準面の切り替え等が行われている間に、第2ステー
ジST2側では次のような動作が行われる。
【0200】すなわち、ウエハテーブルTB1側で露光
が終了した時点では、第2ステージST2は、ウエハテ
ーブルTB2上のウエハW2に対するアライメントが終
了して所定の待機位置(ステージ定盤44の+X方向端
部近傍のスライダ69A、69Bの−X側の移動限界位
置である基準面切り替え位置近傍の位置)に待機してい
る。このとき、第2ステージST2は、ガイド67C、
67D上面の第2移動基準面の上方に軸受け装置53
C、53Dにより浮上支持され、第2移動基準面を基準
としてX軸リニアモータ68C、68DによってX軸方
向に駆動可能な状態にある。
【0201】そして、第2ステージST2は、ウエハW
2の露光シーケンスの実行のため、基準面切り替え位置
に移動する。この移動は、ステージ制御装置38により
X軸リニアモータ68C,68Dを介して行われる。そ
して、第2ステージST2が、上記の基準面切り替え位
置に到達すると、次のようにして、第2ステージST2
の移動の際の移動基準面の切り替え及びX軸リニアモー
タの切り替えが行われる。
【0202】第2ステージST2が基準面切り替え位置
に到達した時点では、ウエハテーブルTB2及び第2移
動体70は、ステージ定盤44の上方に位置している。
そこで、ステージ制御装置38では、ウエハテーブルT
B2の底面に設けられた軸受け装置78B及び取り付け
部材65C,65Dの底面に設けられた軸受け装置51
C,51Dからの加圧気体の吹き出しをそれぞれ開始す
る。これと同時に、ステージ制御装置38では、ウエハ
テーブルTB2を構成する界磁石79aの間の空隙に設
けられた軸受け装置95Bからの加圧気体の噴き出し及
び真空吸引を停止するとともに、可動子64C、64D
の底面にそれぞれ設けられた軸受け装置53C、53D
からの加圧気体の噴き出し及び真空吸引を停止する。
【0203】次いで、ステージ制御装置38では、前記
第1移動装置99A、第2移動装置99Bを制御して、
ガイド67C、67Dを下方(−Z方向)へ駆動する。
なお、このガイド67C、67Dの下方への駆動は、実
際には、先に説明した第1ステージST2の移動基準面
の切り替えの際に行われるガイド67A、67Bの上昇
駆動の結果必然的に行われるものである。これにより、
ガイド67C、67Dと一体でスライダ69C、69D
が下降する。そして、予め定めた所定量だけスライダ6
9C、69Dがガイド67C、67Dとともに下降した
時点(すなわち、スライダ69A、69Bがガイド67
A、67Bとともに上昇した時点)で、その駆動が停止
される。これにより、固定子64C、64Dの底面とス
ライダ69C、69Dの上面との間に所定のクリアラン
スが生じるが、この時点では、ウエハテーブルTB2及
び第2移動体70は、ステージ定盤44上面の第1移動
基準面44aの上方に浮上支持されているので、何らの
支障もない。
【0204】これにより、第2ステージST2の移動の
際の移動基準面が第2移動基準面から第1移動基準面に
切り替えられ、この時点以後、第2ステージST2は、
第1移動基準面44aを基準としてX軸リニアモータ6
6C、66DによってX軸方向に駆動可能な状態とな
る。
【0205】その後、第2ステージST2は、ウエハテ
ーブルTB2上のウエハW2の露光のため、前述した露
光時基準位置に向かって−X方向に移動する。第2ステ
ージST2が露光時基準位置に到達するまでの間に、ス
テージ制御装置38では、ウエハテーブルTB2の底面
に設けられた軸受け装置78B及び取り付け部材65
C,65Dの底面に設けられた軸受け装置51C,51
Dによるバキュームを開始してギャップセンサGS4、
GS3の計測値がそれぞれAμm、Bμmになるよう
に、それぞれの軸受け装置の隙間内圧力の調整を行う。
【0206】また、第1ステージST1のウエハ交換及
びアライメントシーケンスが終了し、露光シーケンスへ
移る際の移動基準面及びX軸リニアモータの切り替え
は、上記第2ステージST2の場合と同様にして行われ
る。また、ウエハW2の露光シーケンスが終了し、ウエ
ハ交換・アライメントシーケンスに移る際の第2ステー
ジST2の移動基準面及びX軸リニアモータの切り替え
は、上記第1ステージST1の場合と同様にして行われ
る。
【0207】なお、上では特に説明をしなかったが、そ
れぞれのウエハテーブルTB1、TB2上のウエハに対
する露光終了時のステージST1、ST2の位置がそれ
ぞれのステージの基準面切り替え位置になるべく近くな
り、アライメント終了時のステージST1、ST2の待
機位置がそれぞれのステージの基準面切り替え位置にな
るべく近くなるような、制御シーケンスを採用すること
が望ましい。このようにすれば、一方のウエハテーブル
上のウエハに対する露光終了後により早く他方のウエハ
テーブル上のウエハに対する露光を開始できるので、そ
の分全体のスループットが向上する。
【0208】以上詳細に説明したように、本実施形態に
よると、第1、第2ステージST1、ST2のウエハに
対する露光が行われる領域(特定領域)部分の移動基準
面(第1移動基準面)44aが形成されたステージ定盤
44と、第1、第2ステージST1、ST2の前記特定
領域外部分での移動基準面(第2移動基準面)がそれぞ
れ形成された各一対のガイド67A,67B、67C,
67Dが設けられている。
【0209】そして、ウエハテーブルTB1、TB2上
のウエハの露光シーケンスからウエハ交換シーケンスに
移行するとき、前述の如く、主制御装置16からの指示
に基づいてステージ制御装置38によって、第1、第2
ステージST1、ST2の移動基準面が、第1移動基準
面から第2移動基準面へ切り替えられる。すなわち、第
1、第2ステージST1、ST2のそれぞれが第1移動
基準面に沿って特定領域部分を移動可能である第1状態
から、第1、第2ステージST1、ST2のそれぞれが
第2移動基準面に沿って特定領域外部分を移動可能であ
る第2状態に切り替えられる。
【0210】一方、ウエハテーブルTB1、TB2上の
ウエハのアライメントシーケンスから露光シーケンスに
移行するとき、前述の如く、主制御装置16からの指示
に基づいてステージ制御装置38によって、第1、第2
ステージST1、ST2の移動基準面が、上記第2移動
基準面から第1移動基準面へ切り替えられる。すなわ
ち、第1、第2ステージST1、ST2のそれぞれが第
2移動基準面に沿って特定領域外部分を移動可能である
第2状態から第1、第2ステージST1、ST2のそれ
ぞれが第1移動基準面に沿って特定領域部分を移動可能
である第1状態に切り替えられる。
【0211】このため、特定領域部分での移動基準面4
4aが形成されたステージ定盤44と、特定領域外部分
での移動基準面が形成されたガイド67A,67B,6
7C,67Dとが、物理的に分離して配置されているに
もかかわらず、第1、第2ステージST1、ST2の特
定領域部分及び特定領域外部分での移動にとって何らの
不都合も生じない。
【0212】従って、第1、第2ステージST1、ST
2の特定領域部分の移動基準面と特定領域外部分の移動
基準面とが同一の基準部材に形成される場合に比べて、
各基準部材、すなわちステージ定盤44、ガイド67
A,67B、ガイド67C,67Dの面積を小型化する
ことができる。この場合、ガイド67A〜67Dのみで
なく、ステージ定盤44についても移動基準面を精度良
く加工することが可能になり、移動基準面の加工の困難
性を克服して、ステージ定盤44、ガイド67A,67
B又はガイド67C,67Dの移動基準面を基準とする
移動の際の各ステージの安定性を良好に確保することが
できるとともに、その位置制御性をも良好に維持するこ
とができる。
【0213】また、第2基準部材として各一対のガイド
67A,67B、67C,67Dが、第1、第2ステー
ジST1、ST2に対応して別個に2つ(この場合2
対)設けられているので、第1基準部材としてのステー
ジ定盤44の移動基準面44aの面積を可能な限り小さ
くすることができるとともに、各ステージに対応して第
2基準部材が別々に設けられているので、第1、第2ス
テージが、上述の如く、それぞれ第1状態と第2状態と
が切り替えられる際に、両ステージが同時に1つの基準
部材を共用しないようにすることが可能である。
【0214】従って、一方のステージの移動による振動
が基準部材を介して他方のステージへ常に伝わらないよ
うにすることができ、各ステージの位置制御性を一層良
好なものとすることができる。
【0215】また、特定領域内の移動基準面が形成され
た第1基準部材がステージ定盤44であり、第2基準部
材が、各一対のガイドであることから、第1基準部材及
び第2基準部材をともに定盤とする場合に比べ、ステー
ジ装置12全体の軽量化を図ることができる。
【0216】また、本実施形態では、第1、第2ステー
ジST1、ST2の高精度な位置制御性(安定性を含
む)が要求される露光が行われる領域(特定領域)部分
では、両ステージの移動基準面44aが形成されたステ
ージ定盤44を基準部材として用い、いずれのステージ
についても特定領域部分程の高精度な位置制御性が要求
されないウエハ交換及びウエハアライメントが行われる
特定領域外部分では、それぞれのステージの移動基準面
が形成された一対のガイド67A,67B、67C,6
7Dを基準部材として用いている。このため、ステージ
定盤44が小型化されその表面の移動基準面44aの加
工が容易であることは勿論、いずれのステージについて
も要求される精度の位置制御性を確保することができ
る。
【0217】また、これまでの説明から明らかなよう
に、本実施形態に係るステージ装置12では、移動装置
99A、99Bと、X軸リニアモータ66A〜66D及
び68A〜68Dと、これらを制御するステージ制御装
置38とを含んで、切り替え装置が構成されている。こ
のため、ステージ定盤44に形成された第1、第2ステ
ージST1、ST2の特定領域部分の移動基準面44a
と、ガイド67A〜67Dに形成された特定領域外部分
の移動基準面とのZ軸方向の位置関係が所望の位置関係
からずれている場合であっても、移動装置99A、99
Bによりガイド67A,67B又はガイド67C,67
DをZ軸方向に移動することにより、ステージ定盤44
とガイド67A,67B又はガイド67C,67Dとを
所望の位置関係に調整することができる。この調整後
に、X軸リニアモータ66A,66Bにより第1ステー
ジST1を第1移動基準面44aに沿って駆動し、ある
いはX軸リニアモータ68A,68Bによって第1ステ
ージST1を第2移動基準面に沿って駆動することによ
り、第1ステージST1を前述した第1状態と第2状態
との相互間で切り換えることができる。同様に、上記の
調整後に、X軸リニアモータ66C,66Dにより第2
ステージST2を第1移動基準面44aに沿って駆動
し、あるいはX軸リニアモータ68C,68Dによって
第2ステージST2を第2移動基準面に沿って駆動する
ことにより、第2ステージST2を前述した第1状態と
第2状態との相互間で切り換えることができる。
【0218】また、本実施形態では、上記切り替え装置
は、第1ステージST1の第1状態と第2状態との相互
間での切り替えに際し、第1ステージST1とステージ
定盤44との間の真空予圧力と加圧気体の静圧とのバラ
ンスによりステージ定盤44上方に第1ステージST1
を支持する第1支持状態と、第1ステージST1とガイ
ド67A,67Bとの間の真空予圧力と加圧気体の静圧
とのバランスによりガイド67A,67B上方に第1ス
テージST1を支持する第2支持状態とを相互に切り替
える。このため、ステージ定盤44の第1移動基準面4
4aとガイド67A,67B上の移動基準面との面積に
それぞれ応じて、加圧気体の噴き出しが行われる。その
ため、それぞれの支持状態に応じた適切な加圧気体の噴
き出し状態を実現することができる。これにより、加圧
気体の無駄な噴き出しを防止することができる。また、
この場合、第1ステージST1の上記第1支持状態及び
第2支持状態の少なくとも一方における前記バランスの
調整により、第1ステージST1とステージ定盤44及
びガイド67A,67Bの少なくとも一方とのZ軸方向
の相対位置の調整が可能となる。この結果、第1ステー
ジST1の上記第1支持状態及び第2支持状態の少なく
とも一方における前記バランスの調整により、ステージ
定盤44とガイド67A,67BとのZ軸方向の相対位
置の調整を実質的に行なうことができる。
【0219】上記切り替え装置は、上記と同様に、第2
ステージST2の第1状態と第2状態との相互間での切
り替えに際し、第2ステージST2の第1支持状態と第
2支持状態とを相互に切り替えることにより、それぞれ
の支持状態に応じた適切な加圧気体の噴き出し状態を実
現することができ、これにより、加圧気体の無駄な噴き
出しを防止することができる。また、この場合も、上述
と同様に、第2ステージST2の上記第1支持状態及び
第2支持状態の少なくとも一方における前記バランスの
調整により、ステージ定盤44とガイド67C,67D
とのZ軸方向の相対位置の調整を実質的に行うことがで
きる。
【0220】また、本実施形態では、第1ステージST
1を特定領域部分で駆動するX軸リニアモータ66A,
66Bと、特定領域外部分で駆動するX軸リニアモータ
68A,68Bとを含んで第1ステージST1の駆動装
置が構成され、第2ステージST2を特定領域部分で駆
動するX軸リニアモータ66C,66Dと、特定領域外
部分で駆動するX軸リニアモータ68C,68Dとを含
んで第2ステージST2の駆動装置が構成されている。
このため、一方のステージの移動によって生じる反力
が、基準部材及び駆動装置を介して他方のステージに伝
達されるのを防止することができ、これにより一方のス
テージの移動が他方のステージの振動要因となるのをほ
ぼ確実に防止することが可能になる。従って、それぞれ
のステージの位置制御性を一層向上させることが可能と
なる。
【0221】また、本実施形態に係る露光装置10で
は、2つのウエハテーブルTB1、TB2を独立して2
次元方向に移動させながら、各ウエハテーブル上のウエ
ハW1、W2に対して露光シーケンスと、ウエハ交換・
アライメントシーケンスとを並行して行なう。このた
め、ウエハ交換→アライメント→露光をシーケンシャル
に行う場合に比べて、スループットの向上が可能であ
る。
【0222】また、本実施形態に係るステージ装置12
では、前述の如く、一方のステージの移動に伴う振動に
よって、他方のステージが影響を受けない。そのため、
一方のウエハテーブル上で行われる動作が外乱要因とし
て、他方のウエハテーブル上で行われる動作に悪影響を
及ぼすこともない。従って、並行処理する動作のうち、
外乱要因となる動作同士、あるいは外乱要因とならない
動作同士が同時に行われるように、各動作のタイミング
調整を図る等の工夫は不要である。
【0223】《第2の実施形態》次に、本発明の第2の
実施形態を図15及び図16に基づいて説明する。ここ
で、前述した第1の実施形態と同一若しくは同等の構成
部分については同一の符号を用いるとともに、その説明
を簡略化し若しくは省略するものとする。
【0224】この第2の実施形態に係る露光装置は、前
述した第1の実施形態に係る露光装置10と比べて、ス
テージ装置の構成が一部異なるのみで、その他の部分の
構成等は同一である。従って、以下では、この相違点を
中心として説明する。
【0225】図15には、本第2の実施形態に係るステ
ージ装置112が一部破断して斜視図にて概略的に示さ
れている。このステージ装置112は、第1、第2ステ
ージST1,ST2が、露光動作時とウエハ交換・アラ
イメント時とで、それぞれ同一のリニアモータによって
X軸方向に沿って駆動される点に特徴を有する。
【0226】図15に示されるように、ステージ装置1
12は、第2ベースBS2上のX軸方向中央部に配置さ
れ、その上面に第1移動基準面44aが形成されたステ
ージ定盤44、第2ベースBS2のX軸方向両端部でか
つY軸方向両端部に相互に対向して配置された各一対の
ガイド168A,168B,ガイド168C,168
D、第1、第2ステージST1、ST2、及びこれらの
ステージST1、ST2をそれぞれX軸方向に駆動する
X軸リニアモータ等を備えている。
【0227】前記ガイド168A、168Bは、図15
に示されるように、逆T字状の断面形状を有し所定長さ
でX軸方向に延びるとともに、それぞれの上端面に第1
ステージST1のウエハ交換及びアライメント時の移動
の際の基準となる第2移動基準面167a,167bが
形成されている。前記ガイド168C、168Dは、逆
T字状の断面形状を有し、ガイド168A、168Bと
それぞれ左右対称に配置され、それぞれの上端面に第2
ステージST2のウエハ交換及びアライメント時の移動
の際の基準となる第2移動基準面167c,167dが
形成されている。また、ガイド168A,168C、ガ
イド168B,168Dは、第1の実施形態と同様に、
棒状部材84、駆動装置85、可動楔型部材及び固定楔
型部材を含む第1移動装置99A、第2移動装置99B
によって、Z軸方向(上下方向)に微少駆動できるよう
になっている。
【0228】本実施形態では、第1移動体60の長手方
向の両端部には、その内部にX軸方向に沿って所定間隔
で配設された複数の電機子コイルを内蔵する電機子ユニ
ットから成る可動子64A、64Bがそれぞれ設けられ
ており、これらの可動子に対応して、磁極ユニットから
それぞれ構成される固定子62A、62Bが設けられて
いる。また、第2移動体70の長手方向の両端部には、
可動子64A,64Bと同様の電機子ユニットから成る
可動子64C、64Dがそれぞれ設けられている。
【0229】一方の固定子62Aは、断面コ字状(U字
状)でX軸方向に伸びる固定子ヨークと、該固定子ヨー
クの上下の対向面にX軸方向に沿って所定間隔でそれぞ
れ配設された複数の界磁石とを備えている。この固定子
62Aは、フレーム58Aを介して第1ベースBS1の
上方で支持されている。この場合、相互に隣接する界磁
石同士、相互に対向する界磁石同士が逆極性となってお
り、固定子ヨークの内部空間にX軸方向に関して交番磁
界が形成されている。他方の固定子62Bは、フレーム
58Bを介して第1ベースBS1の上方で支持され、固
定子62Aと左右対称ではあるが、同様に構成されてい
る。
【0230】従って、固定子62A、62Bの内部空間
に形成される交番磁界と、可動子64A、64Bの電機
子コイルを流れる電流との間の電磁相互作用により発生
するローレンツ力により、移動体60及びウエハテーブ
ルTB1が、X軸方向に駆動され、同様に、固定子62
A、62Bの内部空間に形成される交番磁界と、可動子
64C、64Dの電機子コイルを流れる電流との間の電
磁相互作用により発生するローレンツ力により、移動体
70及びウエハテーブルTB2が、X軸方向に駆動され
るようになっている。すなわち、固定子62A,62B
と可動子64A,64Bとによって、第1ステージST
1をX軸方向に駆動するムービングコイル型のX軸リニ
アモータが構成されるとともに、固定子62A,62B
と可動子64C,64Dとによって、第2ステージST
2をX軸方向に駆動するムービングコイル型のX軸リニ
アモータが構成されている。
【0231】また、図15に示されるように、取り付け
部材65A、65Bの−X側端部の可動子64A、64
Bの下方には、軸受け取付け部材169A、169Bが
それぞれ固定されている。これらの軸受け取付け部材1
69A、169Bの底面には、ガイド168A、168
Bの上面にそれぞれ形成された第2移動基準面167
a、167bに対して加圧気体をそれぞれ吹き付けてそ
の加圧気体の静圧により第1ステージST1を浮上支持
する真空予圧型の気体静圧軸受け装置(以下、単に「軸
受け装置」と呼ぶ)73A、73B(図16(A)参
照)がそれぞれ固定されている。
【0232】同様に、取り付け部材65C、65Dの+
X側端部の可動子64A、64Bの下方には、軸受け取
付け部材169C,169Dがそれぞれ固定されてい
る。これらの軸受け取付け部材169C、169Dの底
面には、ガイド168C、168Dの上面にそれぞれ形
成された第2移動基準面167c、167dに対して加
圧気体を吹き付けてその加圧気体の静圧により第2ステ
ージST2を浮上支持する真空予圧型の気体静圧軸受け
装置(以下、便宜上「軸受け装置73C、73D」と呼
ぶ)がそれぞれ固定されている。
【0233】ステージ装置112のその他の部分の構成
は、前述した第1の実施形態のステージ装置12と同様
となっている。
【0234】本第2の実施形態の露光装置では、前述し
た第1の実施形態と同様、一方のウエハテーブル上のウ
エハに対する露光が終了すると、そのウエハテーブル
は、ウエハ交換及びウエハ交換後の新たなウエハに対す
るアライメント動作に移行し、他方のウエハテーブルは
アライメント動作から露光動作に移行する。この間にお
いて、各ステージの移動の際の基準となる移動基準面の
切り替えが行われる。
【0235】以下、この移動基準面の切り替えについて
図16(A)〜(C)を参照しつつ簡単に説明する。な
お、各図において斜線が付されている軸受け装置は、そ
の時点で使用されている軸受け装置を表している。
【0236】図16(A)には、露光動作(露光シーケ
ンス)が終了した一方のウエハテーブルTB1がステー
ジ定盤44上方に存在する状態を+X方向から(−X方
向に)見た図が模式的に示されている。この図16
(A)に示される露光終了時の状態では、第1ステージ
ST1は、ステージ定盤44上面の第1移動基準面44
aを基準としてX軸方向に駆動可能となっている。この
とき、ウエハテーブルTB1は、第1の実施形態の場合
と同様に、該ウエハテーブルTB1の底面に設けられた
軸受け装置78Aを介して第1移動基準面44aの上方
に所定のクリアランスを介して浮上支持されている。
【0237】また、図16(A)の状態では、第1移動
体60は、その両端部近傍の取り付け部材65A及び6
5Bの底面部に設けられた軸受け装置51A,51Bを
介して上記ウエハテーブルTB1と同様に第1移動基準
面44a上方に浮上支持されている。
【0238】図16(A)の状態から、第1ステージS
T1は、ウエハ交換及び交換後の新たなウエハに対する
アライメントシーケンスの実行のため、第1の実施形態
の場合と同様に左側ローディング位置に向かって−X方
向(図16(A)における紙面奥側)に移動する。ま
た、この移動の途中で、次のようにして、第1ステージ
ST1の移動の際の移動基準面の切り替えが行われる。
【0239】この切り替え動作は、主制御装置16の管
理の下、ステージ制御装置38によって行われる。ま
ず、ステージ制御装置38では、第1ステージST1が
所定の基準面切り替え位置に到達するまでの間に、ウエ
ハテーブルTB1及び第1移動体60を図16(A)の
位置からさらに上方に浮上させるべく、軸受け装置78
A、51A,51Bの真空予圧力を零にする等により浮
上力を高める動作を行う。
【0240】上記の動作により、ウエハテーブルTB1
及び第1移動体60、すなわち第1ステージST1が浮
上(+Z方向に移動)を開始し、ギャップセンサGS
1、GS2をモニタすることによって、そのクリアラン
スが所望の値になるように軸受け装置の加圧気体の圧力
等を制御する。
【0241】次いで、ステージ制御装置38では、第1
の実施形態と同様にしてガイド168A、168Bを上
方(+Z方向)へ駆動する。そして、予め定めた所定量
だけガイド168A、168Bが上昇し、軸受け装置7
3A、73Bの軸受け面と対向する第2移動基準面16
7a,167bとの間隔が所望の間隔になった段階で、
その駆動を停止する。このときの状態が図16(B)に
示されている。
【0242】次いで、ステージ制御装置38では、軸受
け装置78A、51A、51Bのステージ定盤44に対
する加圧気体の噴き出しをそれぞれ停止する。これと同
時に、ステージ制御装置38では、軸受け装置95Aか
らの加圧気体の噴き出し及び真空吸引を開始して軸受け
装置95Aの軸受け面と固定子61Aとの間の隙間内圧
力を所定の値に設定するとともに、軸受け装置73A、
73Bからの加圧気体の噴き出し及び真空吸引を開始し
て軸受け装置73A、73Bの軸受け面と第2移動基準
面167a,167bとの間の隙間内圧力を所定の値に
設定する。
【0243】これにより、図16(C)に示されるよう
に、第1ステージST1は、第2移動基準面167a,
167bの上方で所定のクリアランスを介して浮上支持
され、該第2移動基準面167a,167bを基準とし
てX軸方向に駆動可能な状態となる。
【0244】以上の動作により、第1ステージST1の
移動基準面の切り換えは終了する。その後、第1ステー
ジST1は、第1の実施形態で説明した左側ローディン
グ位置に向かって駆動されることになる。
【0245】この一方、第1ステージST1が、上述の
如くして露光終了位置から基準面切り替え位置に移動
し、基準面の切り替えが行われている間に、第2ステー
ジST2側では次のような動作が行われる。
【0246】すなわち、ウエハテーブルTB1側で露光
が終了した時点では、第2ステージST2は、ウエハテ
ーブルTB2上のウエハW2に対するアライメントが終
了して所定の待機位置(ステージ定盤44の+X側端部
近傍で、かつガイド168C,168Dの−X側端部近
傍の基準面切り替え位置近傍の位置)に待機している。
このとき、第2ステージST2は、ガイド168C、1
68D上端面の第2移動基準面167c,167d上方
に軸受け装置73C、73Dにより浮上支持され、X軸
方向に駆動可能な状態にある。
【0247】そして、第2ステージST2は、ウエハW
2の露光シーケンスの実行のため、基準面切り替え位置
に移動する。そして、第2ステージST2が、上記の基
準面切り替え位置に到達すると、次のようにして、第2
ステージST2の移動の際の移動基準面の切り替えが行
われる。
【0248】第2ステージST2が基準面切り替え位置
に到達した時点では、ウエハテーブルTB2及び第2移
動体70は、ステージ定盤44の上方に位置している。
そこで、ステージ制御装置38では、軸受け装置78
B、51C、51Dからの加圧気体の噴き出しをそれぞ
れ開始する。これと同時に、ステージ制御装置38で
は、ウエハテーブルTB2を構成する界磁石79aの間
の空隙に設けられた軸受け装置95Bからの加圧気体の
噴き出し及び真空吸引を停止するとともに、軸受け装置
73C、73Dからの加圧気体の噴き出し及び真空吸引
を停止する。
【0249】次いで、ステージ制御装置38では、第1
の実施形態と同様にしてガイド168C、168Dを下
方(−Z方向)へ予め定めた所定量だけ駆動する。これ
により、軸受け取付け部材169C、169Dの底面と
ガイド168C、168Dの上端面との間に所定のクリ
アランスが生じるが、この時点では、ウエハテーブルT
B2及び第2移動体70は、ステージ定盤44上面の第
1移動基準面44aの上方に浮上支持されているので、
何らの支障もない。
【0250】これにより、第2ステージST2の移動の
際の移動基準面が第2移動基準面から第1移動基準面に
切り替えられ、この時点以後、第2ステージST2は、
第1移動基準面44aを基準としてX軸方向に駆動可能
な状態となる。
【0251】その後、第2ステージST2は、ウエハテ
ーブルTB2上のウエハW2の露光のため、第1の実施
形態で説明した露光時基準位置に向かって−X方向に移
動する。第2ステージST2が露光時基準位置に到達す
るまでの間に、ステージ制御装置38では、ウエハテー
ブルTB2の底面に設けられた軸受け装置及び取り付け
部材65C,65Dの底面に設けられた軸受け装置によ
るバキュームを開始して、それぞれの軸受け装置の隙間
内圧力の調整を行う。
【0252】また、第1ステージST1のウエハ交換及
びアライメントシーケンスが終了し、露光シーケンスへ
移る際の移動基準面の切り替えは、上記第2ステージの
場合と同様にして行われる。また、ウエハW2の露光シ
ーケンスが終了し、ウエハ交換・アライメントシーケン
スに移る際の第2ステージの移動基準面の切り替えは、
上記第1ステージの場合と同様にして行われる。
【0253】なお、本実施形態では、ガイド68Aの上
昇とガイド68Cの下降、ガイド68Bの上昇とガイド
68Dの下降とが、それぞれ同時に行われる構成となっ
ているので、第1ステージST1の移動基準面の切り替
え、及び第2ステージST2の移動基準面の切り替え
は、同時に行うことが望ましい。
【0254】なお、移動基準面の切り替えの際には、第
1の実施形態と同様に、ステージのZ方向位置が変化す
るが、その変化量は前述の如く数十μm程度であるの
で、露光時とウエハ交換・アライメント時のX軸方向へ
の駆動を同一のX軸リニアモータによって行うことは十
分に可能である。
【0255】以上説明したように、本第2の実施形態に
係るステージ装置112及び露光装置によると、前述し
た第1の実施形態と同等の効果を得ることができる他、
第1ステージST1、第2ステージST2を、露光時と
ウエハ交換及びアライメント時とで、それぞれ同一のX
軸リニアモータによって駆動するので、第1ステージS
T1、第2ステージST2の駆動系の構成を簡略化する
ことができる。但し、第1ステージST1をX軸方向に
駆動するリニアモータと第2ステージST2をX軸方向
に駆動するリニアモータとが、固定子62A、62Bを
共用するので、一方のステージのX軸方向への駆動が、
他方のステージの駆動時の振動要因となるおそれがあ
る。そこで、かかる事態が生じないように、固定子62
A、62Bを、適宜な箇所で分割する構成を採用しても
良い。
【0256】なお、上記第1、第2の実施形態では、第
1、第2ステージST1、ST2の露光時の移動の基準
となる第1移動基準面が定盤44上に形成され、ウエハ
交換・アライメント時の移動の基準となる第2移動基準
面がそれぞれ一対のガイドに形成された場合について説
明したが、本発明がこれに限定されるものではない。ま
た、上記第1、第2の実施形態では、第1、第2ステー
ジの両方が本発明の特定ステージである場合について説
明したが、本発明がこれに限定されないことは勿論であ
る。
【0257】例えば、第1、第2ステージの両方が特定
ステージである場合に、両ステージの特定領域(例えば
露光時の移動領域)内の移動基準面44aをステージ定
盤44に形成し、両ステージの特定領域外の移動基準面
を前記ステージ定盤44と異なる同一の定盤に形成して
も良い。そして、2つのステージが交互に各定盤上を行
き来するようにすれば良い。このようにすれば、移動基
準面の全てを1枚のステージ定盤に形成するのに比べ、
加工の困難性を克服できるとともに、一方のステージの
駆動の際の振動が、移動基準面が形成された基準部材を
介して他方のステージに伝達されることがない。そのた
め、特定領域及び特定領域外の領域のいずれにおいても
各ステージの位置制御性及び安定性を良好に確保するこ
とができる。
【0258】あるいは、第1、第2ステージの両方が特
定ステージである場合に、3枚のステージ定盤を基準部
材として用意し、これらを例えば非走査方向に沿って並
べ、中央のステージ定盤の上面に両方のステージの特定
領域内の移動基準面を形成し、両端のステージ定盤の上
面にそれぞれのステージの特定領域外の移動基準面を形
成しても良い。この場合、特定領域を露光時のステージ
の移動領域とし、特定領域外の領域の少なくとも一部を
それぞれのステージのウエハ交換及びアライメント時の
移動領域とすることができる。このようにしても、各ス
テージ定盤の面積はそれほど大きくならないので、その
表面を高精度に仕上げることは比較的に容易である。特
定領域及び特定領域外の領域のいずれにおいても各ステ
ージの位置制御性及び安定性を良好に確保することがで
きる。
【0259】あるいは、特定ステージが第1ステージ、
第2ステージの所定の一方である場合、比較的長さが長
く大面積の第1ステージ定盤と、その長さ及び面積が前
記第1ステージ定盤のほぼ半分の第2ステージ定盤とを
用意し、これらを第1ステージ定盤の長手方向に並べ、
第1ステージ定盤の第2ステージ定盤寄りの半分の部分
に両方のステージの特定領域内の移動基準面を形成し、
第2ステージの上面に特定ステージの特定領域外の領域
の移動基準面を形成しても良い。この場合、残りのステ
ージの特定領域外の領域の移動基準面は、第1ステージ
定盤の残り半分の部分に形成されることになる。このよ
うにしても、2つのステージの全移動範囲の移動基準面
を1枚の定盤に形成する場合と比べると、定盤の加工の
困難性を改善することができる。勿論、第2ステージ定
盤に代えて、一対のガイドを設けても良い。
【0260】また、特定ステージが第1ステージ、第2
ステージの所定の一方である場合、前述した第1の実施
形態と同様にその特定ステージを駆動する駆動装置が、
特定領域部分で駆動する第1アクチュエータと、特定領
域外部分で駆動する第2アクチュエータとを備えていて
も良い。このような場合には、その特定ステージが第2
基準部材上の移動基準面を基準として移動する際の振動
が、第1基準部材に形成された移動基準面を基準として
移動する他方のステージに、基準部材を介して伝達され
るのを防止できるとともに、駆動装置を介して伝達され
るのをも防止することができる。
【0261】また、上記実施形態では、第2基準部材と
してのガイドを上下方向に駆動する第1、第2移動装置
を含んで切り替え装置が構成される場合について説明し
たが、本発明がこれに限定されるものではない。第1、
第2移動装置に代えて、第1基準部材としてのステージ
定盤44を上下方向に駆動する移動装置、あるいは第1
基準部材と第2基準部材とをともに上下方向に駆動する
移動装置を用いても良い。
【0262】《第3の実施形態》次に、本発明の第3の
実施形態について図17に基づいて説明する。ここで、
前述した第1、第2の実施形態と同一若しくは同等の構
成部分については同一の符号を用いるとともに、その説
明を簡略化し若しくは省略するものとする
【0263】本第3の実施形態の露光装置は、第2の実
施形態と同様、ウエハの駆動装置としてのステージ装置
の構成のみが、前述した第1の実施形態に係る露光装置
10と異なり、その他の部分の構成等は同様になってい
る。
【0264】図17には、第3の実施形態の露光装置に
係るステージ装置212が斜視図にて示されている。こ
のステージ装置212は、ベースBS上に防振装置72
を介して支持されたステージベースとしてのステージ定
盤44’と、ベースBSの上方の所定高さに各一対のフ
レーム58A,58B、58C,58D、58E,58
Fによって、それぞれ支持された3対の固定子62A,
62B、62C,62D、62E,62Fと、これら3
対の固定子62A〜62Fのうちの−X側の2対の固定
子62A〜62Dに沿って移動する第1ステージST1
と、残りの1対の固定子を含む2対の固定子62C〜6
2Fに沿って移動する第2ステージST2とを備えてい
る。
【0265】このステージ装置212は、図17に示さ
れるように3つの領域、すなわちウエハテーブルTB
1、TB2上のウエハに対する露光が行われる特定領域
としてのA領域、ウエハテーブルTB1上でウエハ交換
及びアライメントが行われる特定領域外領域としてのB
領域、及びウエハテーブルTB2上でウエハ交換及びア
ライメントが行われる特定領域外領域としてのC領域に
区分されている。
【0266】前記ベースBSは、平面視略長方形状で、
そのY軸方向両端部の中央部近傍の一部にそれぞれ凹部
が形成されている。上方から見ると、これらの凹部に、
フレーム58C、58Dがそれぞれ嵌まり込んだ状態と
なっている。これらのフレーム58C、58Dは、チャ
ンバ42の底面に設置されている。
【0267】前記ステージ定盤44’は、ベースBSよ
りも一回りほど小さい平面視長方形状をしており、ベー
スBS上に防振装置72を介して水平に支持されてい
る。このステージ定盤44’の上面は、前記A〜C領域
に対応して、3つに区分されている。これを更に詳述す
ると、ステージ定盤44’のX軸方向の中央部には、前
記A領域に対応して第1移動基準面44aが形成され、
そのX軸方向両側の部分には、前記B領域、C領域にそ
れぞれ対応して第2移動基準面44b、第3移動基準面
44cがそれぞれ形成されている。この場合、第1移動
基準面44aは、その表面精度が高精度に加工されてお
り、第2移動基準面44b,第3移動基準面44cは、
第1移動基準面44aよりも幾分粗い表面精度に加工さ
れている。
【0268】このように移動基準面毎に表面精度に差を
設けた主たる理由は、露光時とウエハ交換及びアライメ
ント時とでは、ステージに要求される位置制御性及び位
置安定性にはある程度の差があり、露光時には、高精度
なステージの位置制御性(安定性を含む)が要求される
一方で、ウエハ交換及びアライメント時には、それほど
高精度な位置制御性(安定性を含む)は要求されないか
らである。この場合、第2、第3移動基準面44b,4
4cの表面精度を粗く出来る分、その加工が容易にな
り、結果的にステージ定盤44’そのものを容易に製造
することができる。
【0269】前記固定子62A〜62Fは、内部空間に
X軸方向に関して交番磁界を生じさせる複数の界磁石を
有する磁極ユニットによってそれぞれ構成されている。
これに対応して、移動体60の長手方向両端部に設けら
れた可動子64A,64B(但し、図17においては、
−Y側の可動子64Aは固定子62Cに隠れている)、
及び移動体70の長手方向両端部に設けられた可動子6
4C、64D(但し、図17においては、−Y側の可動
子64Cは固定子62Eに隠れている)として、内部に
不図示の複数の電機子コイルがX軸方向に沿って所定間
隔で配列された電機子ユニットが用いられている。
【0270】本実施形態では、可動子64A,64Bと
固定子62C,62Dとによって、第1ステージST1
をA領域内でX軸方向に駆動する第1アクチュエータと
しての第1X軸リニアモータが構成され、可動子64
C,64Dと固定子62C,62Dとによって、第2ス
テージST2をA領域内でX軸方向に駆動する第2アク
チュエータとしての第2X軸リニアモータが構成され
る。
【0271】また、可動子64A,64Bと固定子62
A,62Bとによって、第1ステージST1をB領域内
でX軸方向に駆動する第3アクチュエータとしての第3
X軸リニアモータが構成され、可動子64C,64Dと
固定子62E,62Fとによって、第2ステージST2
をC領域内でX軸方向に駆動する第4アクチュエータと
しての第4X軸リニアモータが構成される。
【0272】この場合、第1X軸リニアモータと第3X
軸リニアモータとは、可動子62A,62Bが共通で、
固定子が相互に異なり、第2X軸リニアモータと第4X
軸リニアモータとは、可動子62C,62Dが共通で、
固定子が相互に異なる。また、第1X軸リニアモータと
第2X軸リニアモータとは、固定子62C、62Dが共
通で、可動子が相互に異なっている。
【0273】第1、第2ステージST1,ST2は、第
1、第2の実施形態と同様、その各所に設けられた不図
示の軸受け装置によってステージ定盤44’上方で非接
触支持されている。第1、第2ステージST1,ST2
は、第2の実施形態における第1、第2ステージST
1,ST2から軸受け取付け部材及び軸受け装置73
A,73B、及び軸受け装置73C,73Dをそれぞれ
取り除いた構成となっている。
【0274】また、本実施形態では、ステージ制御装置
38は、第2移動基準面44bの上方で第1ステージS
T1を駆動する際に、第1移動基準面44aの上方で第
1ステージST1を駆動する場合に比べて、移動基準面
に対する軸受け装置51A,51B,78Aの軸受け面
のクリアランスが大きくなるように、軸受け装置51
A,51B,78Aによる加圧気体の静圧と真空予圧力
とのバランスを調整する。同様に、ステージ制御装置3
8は、第3移動基準面44cの上方で第2ステージST
2を駆動する際に、第1移動基準面44aの上方で第2
ステージST2を駆動する場合に比べて、移動基準面に
対する軸受け装置51C,51D,78Bの軸受け面の
クリアランスが大きくなるように、軸受け装置51C,
51D,78Bによる加圧気体の静圧と真空予圧力との
バランスを調整する。
【0275】ステージ装置、及び露光装置のその他の部
分の構成等は、前述した第1、第2の実施形態と同様に
なっている。
【0276】このようにして構成された第3の実施形態
のステージ装置212及び露光装置によると、高精度な
ステージの位置制御性(安定性を含む)が要求されるA
領域部分、及びそれほど高精度なステージの位置制御性
(安定性を含む)が要求されないB、C領域部分のいず
れにおいても、両ステージに要求される位置制御性を維
持することができる。
【0277】また、ステージ定盤44’に形成される第
1移動基準面44a、第2移動基準面44b、第3移動
基準面44cの内の第1移動基準面44aのみの表面精
度を高くすれば良いので、第1、第2ステージST1、
ST2が移動する際の基準となる移動基準面が1つのス
テージ定盤44’に形成されるにもかかわらず、ステー
ジ定盤44’の基準面の加工を容易に行うことが可能と
なる。
【0278】また、ステージ制御装置38が、第1、第
2ステージST1、ST2が特定領域部分(A領域部
分)を移動する際の第1、第2ステージST1、ST2
と第1移動基準面44aとの間のクリアランスが小さく
なるように、軸受け装置51A,51B,78A及び軸
受け装置51C,51D,78Bを制御するので、A領
域を移動する際のステージST1、ST2の位置制御性
を高めることができる。
【0279】この反対に、ステージ制御装置38は、第
1、第2ステージST1、ST2が特定領域外部分(B
領域部分及びC領域部分)を移動する際の第1、第2ス
テージST1、ST2と第2移動基準面44b、第3移
動基準面44cとの間のクリアランスが大きくなるよう
に、軸受け装置51A,51B,78A及び軸受け装置
51C,51D,78Bを制御するので、表面精度が低
い移動基準面44b、44cに対して第1ステージST
1、ST2がそれぞれ接触するのを避けることが可能と
なる。すなわち、本実施形態では、ステージ制御装置3
8と軸受け装置51A,51B,78Aとによって、第
1ステージと移動基準面とのクリアランスを変更するク
リアランス変更装置が構成され、ステージ制御装置38
と軸受け装置51C,51D,78Bとによって、第2
ステージと移動基準面とのクリアランスを変更するクリ
アランス変更装置が構成されている。
【0280】また、第1ステージST1が第1移動基準
面44aに沿って第1X軸リニアモータによって駆動さ
れる際には、第2ステージST2は第3移動基準面44
cに沿って第4X軸リニアモータによって駆動され、第
2ステージST2が第1移動基準面44aに沿って第2
X軸リニアモータによって駆動される際には、第1ステ
ージST1は第2移動基準面44bに沿って第3X軸リ
ニアモータによって駆動される。従って、一方のステー
ジが移動する際の振動がアクチュエータを介して他方の
ステージに伝わることがないので、両ステージの位置制
御性をより一層高めることが可能となる。
【0281】また、このステージ装置212には、実質
4種類のX軸リニアモータが存在するにもかかわらず、
3対の固定子と2対の可動子のみで足りるので、ステー
ジ装置全体の軽量化を図ることができる。但し、これに
限らず、上記第1、第2、第3、第4アクチュエータを
別個独立に設けても良いことは勿論である。かかる場合
にも、一方のステージが移動する際の振動がアクチュエ
ータを介して他方のステージに伝わることがないので、
両ステージの位置制御性をより一層高めることが可能と
なる。
【0282】さらに、本第3の実施形態では、X軸方向
の中央に位置する一対の固定子62C,62D及びそれ
を支持するフレーム58C,58Dが他の固定子62
A,62B,62E,62F及びフレーム58A,58
B,58E,58Fとは独立に設けられているので、2
つのウエハテーブル上で露光とウエハ交換及びアライメ
ントとが同時に行われてもリニアモータの固定子を介し
て、一方のステージの振動が他方に伝わらないようにな
っており、各ステージの位置制御性を高く保つことが可
能である。
【0283】なお、上記第1、第2の実施形態では、第
1、第2ステージを備えたステージ装置について説明し
たが、これに限らず、単独のステージのみを備えたステ
ージ装置にも本発明は適用できることは勿論である。か
かる場合であっても、切り替え装置により、ステージが
第1移動基準面に沿って移動可能である第1状態と、ス
テージが第2移動基準面に沿って移動可能である第2状
態とを、上記第1、第2の実施形態と同様に相互に切り
替えるように構成することは容易である。かかる場合に
も、第1移動基準面が形成された第1基準部材と、第2
移動基準面が形成された第2基準部材とを物理的に分離
して配置しても、ステージの移動にとって何らの不都合
も生じない。このため、第1移動基準面と第2移動基準
面とが同一の基準部材に形成される場合に比べて、各基
準部材の基準面の面積を小型化することができる。従っ
て、例えば、第1基準部材、第2基準部材として、共に
定盤を用いる場合であっても、それぞれの基準面を精度
良く加工することが可能となる。これにより、基準面の
加工の困難性を克服できるとともに、第1、第2基準面
を基準とする移動の際のステージの安定性を良好に確保
することができるとともに、その位置制御性をも良好に
維持することができる。
【0284】この場合において、高精度なステージの位
置制御性が要求される第1基準面が形成された第1基準
部材を定盤により構成し、それほど高いステージの位置
制御性が要求されない第2移動基準面が形成された第2
基準部材を、一対のガイドによって構成することができ
る。従って、定盤が小型化され加工が容易であることは
勿論、要求されるステージの位置制御性の精度を常に満
足できるとともに、両方の移動基準面を定盤上に形成す
る場合に比べてステージ装置全体の軽量化を図ることが
できる。
【0285】なお、上記各実施形態では、ウエハの駆動
装置に本発明に係るステージ装置が用いられる場合につ
いて説明したが、これに限らず、レチクル(マスク)の
駆動装置として本発明に係るステージ装置を用いること
もできる。かかる場合にも、ウエハの駆動装置に適用し
た場合と同等の効果を得ることができる。
【0286】なお、上記実施形態では、本発明に係るス
テージ装置が、スキャニング・ステッパに適用された場
合について例示したが、本発明の適用範囲がこれに限定
されるものではなく、本発明に係るステージ装置は、マ
スクと基板とを静止した状態で露光を行うステッパ等の
静止型の露光装置にも好適に適用できるものである。こ
のような場合であっても、ステージ装置により、基板を
保持する基板ステージの位置制御性を向上することがで
きるので、ステージに保持された基板の位置決め精度の
向上及び位置決め整定時間の短縮化が可能となり、これ
により露光精度及びスループットの向上が可能となる。
【0287】また、本発明に係るステージ装置は、投影
光学系を用いることなくマスクと基板とを密接させてマ
スクのパターンを基板に転写するプロキシミティ露光装
置にも好適に適用できる。
【0288】勿論、本発明は、半導体素子の製造に用い
られる露光装置だけでなく、液晶表示素子、プラズマデ
ィスプレイなどを含むディスプレイの製造に用いられ
る、デバイスパターンをガラスプレート上に転写する露
光装置、薄膜磁気へッドの製造に用いられる、デバイス
パターンをセラミックウエハ上に転写する露光装置、及
び撮像素子(CCDなど)やマイクロマシンの製造に用
いられる露光装置などにも適用することができる。
【0289】また、半導体素子などのマイクロデバイス
だけでなく、光露光装置、EUV(Extreme Ultraviole
t)露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置など
で使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガ
ラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写
する露光装置にも本発明を適用できる。ここで、DUV
(遠紫外)光やVUV(真空紫外)光などを用いる露光
装置では一般的に透過型レチクルが用いられ、レチクル
基板としては石英ガラス、フッ素がドープされた石英ガ
ラス、ホタル石、フッ化マグネシウム、又は水晶などが
用いられる。また、プロキシミティ方式のX線露光装
置、又は電子線露光装置などでは透過型マスク(ステン
シルマスク、メンブレンマスク)が用いられ、EUV露
光装置では反射型マスクが用いられ、マスク基板として
はシリコンウエハなどが用いられる。
【0290】さらに、本発明に係るステージ装置は、露
光装置に限らず、その他の基板の処理装置(例えば、レ
ーザリペア装置、基板検査装置その他)、あるいはその
他の精密機械における試料の位置決め装置にも広く適用
できる。
【0291】また、上記実施形態では、投影光学系とし
て縮小系を用いる場合について説明したが、投影光学系
は等倍系及び拡大系のいずれでも良い。
【0292】また、本発明に係る露光装置における露光
用光学系としては、投影光学系に限らず、X線光学系、
電子光学系等の荷電粒子線光学系を用いることもでき
る。例えば、電子光学系を用いる場合には、光学系は電
子レンズ及び偏向器を含んで構成することができ、電子
銃として、熱電子放射型のランタンへキサボライト(L
aB6)、タンタル(Ta)を用いることができる。な
お、電子線が通過する光路は真空状態にすることはいう
までもない。
【0293】更に、電子光学系を用いる露光装置に本発
明を適用する場合、マスクを用いる構成としても良い
し、マスクを用いずに電子線による直接描画により基板
上にパターンを形成する構成としても良い。すなわち、
本発明は、露光用光学系として電子光学系を用いる電子
ビーム露光装置であれば、ペンシルビーム方式、可変成
形ビーム方式、セルプロジェクション方式、ブランキン
グ・アパーチャ方式、及びEBPSのいずれのタイプで
あっても、適用が可能である。
【0294】また、本発明に係る露光装置では、露光用
照明光として、前述した遠紫外域、真空紫外域の光に限
らず、波長5〜30nm程度の軟X線領域のEUV光を
用いても良い。また、例えば真空紫外光としては、Ar
Fエキシマレーザ光やF2レーザ光などが用いられる
が、これに限らず、DFB半導体レーザ又はファイバー
レーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レ
ーザ光を、例えばエルビウム(Er)(又はエルビウム
とイッテルビウム(Yb)の両方)がドープされたファ
イバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光
に波長変換した高調波を用いても良い。
【0295】《デバイス製造方法》次に上述した露光装
置及びその露光方法をリソグラフィ工程で使用したデバ
イスの製造方法の実施形態について説明する。
【0296】図18には、デバイス(ICやLSI等の
半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、
マイクロマシン等)の製造例のフローチャートが示され
ている。図18に示されるように、まず、ステップ30
1(設計ステップ)において、デバイスの機能・性能設
計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、そ
の機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続
き、ステップ302(マスク製作ステップ)において、
設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一
方、ステップ303(ウエハ製造ステップ)において、
シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
【0297】次に、ステップ304(ウエハ処理ステッ
プ)において、ステップ301〜ステップ303で用意
したマスクとウエハを使用して、後述するように、リソ
グラフィ技術等によってウエハ上に実際の回路等を形成
する。次いで、ステップ305(デバイス組立てステッ
プ)において、ステップ304で処理されたウエハを用
いてデバイス組立てを行う。このステップ305には、
ダイシング工程、ボンディング工程、及びパッケージン
グ工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれ
る。
【0298】最後に、ステップ306(検査ステップ)
において、ステップ305で作成されたデバイスの動作
確認テスト、耐久テスト等の検査を行う。こうした工程
を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
【0299】図19には、半導体デバイス製造におけ
る、上記ステップ304の詳細なフロー例が示されてい
る。図19において、ステップ311(酸化ステップ)
においてはウエハの表面を酸化させる。ステップ312
(CVDステップ)においてはウエハ表面に絶縁膜を形
成する。ステップ313(電極形成ステップ)において
はウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ3
14(イオン打ち込みステップ)においてはウエハにイ
オンを打ち込む。以上のステップ311〜ステップ31
4それぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成
しており、各段階において必要な処理に応じて選択され
て実行される。
【0300】ウエハプロセスの各段階において、上述の
前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程
が実行される。この後処理工程では、まず、ステップ3
15(レジスト形成ステップ)において、ウエハに感光
剤を塗布する。引き続き、ステップ316(露光ステッ
プ)において、上で説明した各実施形態の露光装置及び
その露光方法によってマスクの回路パターンをウエハに
転写する。次に、ステップ318(エッチングステッ
プ)において、レジストが残存している部分以外の部分
の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステ
ップ319(レジスト除去ステップ)において、エッチ
ングが済んで不要となったレジストを取り除く。
【0301】これらの前処理工程と後処理工程とを繰り
返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターン
が形成される。
【0302】以上説明した本実施形態のデバイス製造方
法を用いれば、露光工程(ステップ316)において上
記各実施形態の露光装置が用いられるので、ステージの
位置制御性の向上による露光精度の向上と同時並行処理
によるスループットの向上により高集積度のデバイスの
生産性を向上することができる。また、真空紫外域の露
光用照明光を用いて高解像力で、かつレチクルとウエハ
との同期精度を向上したした状態で露光を行うことがで
きるので、この点においても高集積度のマイクロデバイ
スの生産性を向上することができる。
【0303】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るステ
ージ装置によれば、ステージの位置制御性を良好に維持
することができるという効果がある。
【0304】また、本発明に係る露光装置によれば、ス
テージ上の基板に対する露光精度の向上とスループット
の向上とを同時に実現することができるという効果があ
る。
【0305】更に、本発明に係るデバイス製造方法によ
れば、高集積度のデバイスの生産性を向上させることが
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る露光装置の概略構成を示
す図である。
【図2】2つのウエハテーブルとレチクルステージと投
影光学系と2つのアライメント光学系の位置関係を示す
斜視図である。
【図3】ステージ装置が収納されたチャンバと、このチ
ャンバに隣接して配置されたウエハローダチャンバ内の
ウエハローダ室とを、天井部分を取り除いた状態で概略
的に示す平面図である。
【図4】図1のステージ装置を示す概略斜視図である。
【図5】図4の第1ステージを取り出して示す斜視図で
ある。
【図6】軸受け装置51Aを示す断面図である。
【図7】第1テーブルを取り出して示す斜視図である。
【図8】図4における、フレーム58A及び固定子62
Aを取り除き、ガイド67Aを破断して示す図である。
【図9】第1の実施形態に係る露光装置における制御系
の構成を簡単に示すブロック図である。
【図10】2つのウエハテーブルによる同時並行処理に
ついて説明するための図(その1)である。
【図11】2つのウエハテーブルによる同時並行処理に
ついて説明するための図(その2)である。
【図12】2つのウエハテーブルによる同時並行処理に
ついて説明するための図(その3)である。
【図13】基準マーク板を基準とする各ショット領域の
相対位置関係を概念的に示す図である。
【図14】図14(A)〜図14(C)は、第1の実施
形態の装置における、移動基準面の切り替え及びX軸リ
ニアモータの切り換えについて説明するための図であ
る。
【図15】第2の実施形態に係るステージ装置を示す概
略斜視図である。
【図16】図16(A)〜図16(C)は、第2の実施
形態の装置における、移動基準面の切り替えについて説
明するための図である。
【図17】第3の実施形態に係るステージ装置を示す概
略斜視図である。
【図18】本発明に係るデバイス製造方法の実施形態を
説明するためのフローチャートである。
【図19】図18のステップ304における処理を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
10…露光装置、12…ステージ装置、16…主制御装
置(制御装置の一部)、38…ステージ制御装置(制御
装置の一部)、44…ステージ定盤(第1基準部材、定
盤)、44a…特定領域部分での移動基準面、60…第
1移動体(移動ガイド)、66A〜66D…X軸リニア
モータ(第1アクチュエータ,駆動装置の一部,切り替
え装置の一部)、68A〜68D…X軸リニアモータ
(第2アクチュエータ,駆動装置の一部,切り替え装置
の一部)、70…第2移動体(移動ガイド)、97a〜
97d…特定領域外部分での移動基準面、99A…第1
移動装置(切り替え装置の一部)、99B…第2移動装
置(切り替え装置の一部)、ST1…第1ステージ、S
T2…第2ステージ、TB1,TB2…ウエハテーブル
(移動テーブル)、W1、W2…ウエハ(基板、物
体)。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体を保持して移動するステージと;該
    ステージが移動する際の基準となる第1移動基準面が形
    成された第1基準部材と;前記第1移動基準面と異なる
    第2移動基準面が形成された第2基準部材と;前記ステ
    ージが前記第1移動基準面に沿って移動可能である第1
    状態と、前記ステージが前記第2移動基準面に沿って移
    動可能である第2状態とを相互に切り替える切り替え装
    置と;を備えることを特徴とするステージ装置。
  2. 【請求項2】 前記第1基準部材は定盤であり、 前記第2基準部材は、一対のガイドであることを特徴と
    する請求項1に記載のステージ装置。
  3. 【請求項3】 特定領域部分を含む第1領域内を移動可
    能な第1ステージと;前記特定領域部分を含む第2領域
    内を移動可能な第2ステージと;前記第1、第2ステー
    ジの前記特定領域部分での移動基準面が形成された第1
    基準部材と;前記第1、第2ステージの内の少なくとも
    一方のステージである特定ステージの前記特定領域外部
    分での移動基準面が形成された少なくとも1つの第2基
    準部材と;前記特定ステージが前記特定領域部分を移動
    可能である第1状態と、前記特定ステージが前記特定領
    域外部分を移動可能である第2状態とを相互に切り替え
    る切り替え装置と;を備えることを特徴とするステージ
    装置。
  4. 【請求項4】 前記第2基準部材は、前記第1、第2ス
    テージに対応して別個に2つ設けられていることを特徴
    とする請求項3に記載のステージ装置。
  5. 【請求項5】 前記第1基準部材は定盤であり、 前記第2基準部材は一対のガイドであることを特徴とす
    る請求項3又は4に記載のステージ装置。
  6. 【請求項6】 前記切り替え装置は、前記第1基準部材
    と前記第2基準部材とを前記移動基準面に直交する方向
    に相対移動する移動装置と、 前記特定ステージを前記移動基準面に沿って駆動する駆
    動装置とを含むことを特徴とする請求項3〜5のいずれ
    か一項に記載のステージ装置。
  7. 【請求項7】 前記移動装置は、機械的な動力伝達機
    構、電磁気的な力発生機構、電気−機械変換素子を利用
    した機構、及び空圧を利用した機構の少なくとも1つを
    含むことを特徴とする請求項6に記載のステージ装置。
  8. 【請求項8】 前記切り替え装置は、前記切り替えに際
    し、前記特定ステージと前記第1基準部材との間の真空
    予圧力と加圧気体の静圧とのバランスにより前記第1基
    準部材上方に前記特定ステージを支持する第1支持状態
    と、前記特定ステージと前記第2基準部材との間の真空
    予圧力と加圧気体の静圧とのバランスにより前記第2基
    準部材上方に前記特定ステージを支持する第2支持状態
    とを相互に切り替えることを特徴とする請求項3〜5の
    いずれか一項に記載のステージ装置。
  9. 【請求項9】 前記駆動装置は、前記特定ステージを前
    記特定領域部分で駆動する第1アクチュエータと、前記
    特定領域外部分で駆動する第2アクチュエータとを備え
    ることを特徴とする請求項6に記載のステージ装置。
  10. 【請求項10】 特定領域部分を含む第1領域内を移動
    可能な第1ステージと;前記特定領域部分を含む第2領
    域内を移動可能な第2ステージと;前記第1、第2ステ
    ージが前記特定領域部分を移動する際の基準となる第1
    移動基準面と、該第1移動基準面の前記第1、第2ステ
    ージの移動方向の両側に位置し、前記第1、第2ステー
    ジそれぞれが前記特定領域外部分を移動する際の基準と
    なる第2、第3移動基準面とが形成されたステージベー
    スとを備え、 前記第1移動基準面より前記第2、第3移動基準面の方
    が表面精度が粗いことを特徴とするステージ装置。
  11. 【請求項11】 前記第1、第2ステージが前記特定領
    域部分を移動する際の前記第1、第2ステージと前記第
    1移動基準面との間のクリアランスと、前記第1、第2
    ステージが前記特定領域外部分を移動する際の前記第
    1、第2ステージと前記第2、第3移動基準面との間の
    クリアランスとを変更するクリアランス変更装置を、更
    に備えることを特徴とする請求項10に記載のステージ
    装置。
  12. 【請求項12】 前記第1、第2ステージを前記第1移
    動基準面に沿ってそれぞれ駆動する第1、第2アクチュ
    エータと、該第1、第2アクチュエータとはそれぞれ独
    立に設けられ、前記第1、第2ステージを前記第2、第
    3移動基準面にそれぞれ沿って駆動する第3、第4アク
    チュエータとを備えることを特徴とする請求項10に記
    載のステージ装置。
  13. 【請求項13】 前記第1アクチュエータと前記第3ア
    クチュエータとは、可動子を共有し、固定子が相互に異
    なるリニアモータであり、 前記第2アクチュエータと前記第4アクチュエータと
    は、可動子を共有し、固定子が相互に異なるリニアモー
    タであり、 かつ前記第1アクチュエータと前記第2アクチュエータ
    とは、固定子を相互に共有することを特徴とする請求項
    12に記載のステージ装置。
  14. 【請求項14】 エネルギビームにより基板を露光して
    所定のパターンを前記基板上に転写する露光装置であっ
    て、 前記第1ステージ、前記第2ステージにそれぞれ基板が
    載置される請求項3〜13のいずれか一項に記載のステ
    ージ装置を備え、 前記特定領域部分が前記基板の露光時の前記第1、第2
    ステージの移動領域であり、前記特定領域外部分の少な
    くとも一部が、前記各ステージ上で前記基板のアライメ
    ント及び基板交換の少なくとも一方が行われる際の前記
    第1、第2ステージの移動領域であることを特徴とする
    露光装置。
  15. 【請求項15】 前記第1、第2ステージは、前記基板
    がそれぞれ載置される移動テーブルと、該移動テーブル
    を第1方向に駆動するとともに、前記第1方向に直交す
    る第2方向に移動可能な移動ガイドとをそれぞれ備え、 前記基板のアライメントが終了した前記一方の移動テー
    ブルを、前記他方の移動テーブル上の前記基板の露光中
    に、前記露光が行われる位置の近傍で待機させる制御装
    置を、更に備えることを特徴とする請求項14に記載の
    露光装置。
  16. 【請求項16】 リソグラフィ工程を含むデバイス製造
    方法であって、 前記リソグラフィ工程で、請求項14又は15に記載の
    露光装置を用いて露光を行うことを特徴とするデバイス
    製造方法。
JP2000064663A 2000-03-09 2000-03-09 ステージ装置及び露光装置、並びにデバイス製造方法 Withdrawn JP2001257143A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000064663A JP2001257143A (ja) 2000-03-09 2000-03-09 ステージ装置及び露光装置、並びにデバイス製造方法
US09/801,683 US6654100B2 (en) 2000-03-09 2001-03-09 Stage device and exposure apparatus, and method of manufacturing a device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000064663A JP2001257143A (ja) 2000-03-09 2000-03-09 ステージ装置及び露光装置、並びにデバイス製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001257143A true JP2001257143A (ja) 2001-09-21

Family

ID=18584333

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000064663A Withdrawn JP2001257143A (ja) 2000-03-09 2000-03-09 ステージ装置及び露光装置、並びにデバイス製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6654100B2 (ja)
JP (1) JP2001257143A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007065589A (ja) * 2005-09-02 2007-03-15 Nsk Ltd 露光パターンの転写方法
JP2008510994A (ja) * 2004-08-23 2008-04-10 ベックマン コールター,インコーポレイティド 分析システムのためのセンサ位置合わせ装置
JP2010192905A (ja) * 2004-12-22 2010-09-02 Asml Netherlands Bv リソグラフィ装置、円形コンベヤ、及びデバイス製造方法
JP2011166173A (ja) * 2003-04-11 2011-08-25 Nikon Corp 液浸リソグラフィ装置、デバイス製造方法
KR20160145586A (ko) * 2014-04-16 2016-12-20 메카트로닉스 아게 객체의 파지, 위치 결정 및/또는 이동 장치

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6927838B2 (en) 2001-02-27 2005-08-09 Nikon Corporation Multiple stage, stage assembly having independent stage bases
JP2003086492A (ja) * 2001-09-12 2003-03-20 Canon Inc 露光装置及びその制御方法並びにデバイスの製造方法
JP4061044B2 (ja) * 2001-10-05 2008-03-12 住友重機械工業株式会社 基板移動装置
US7178227B2 (en) * 2002-09-24 2007-02-20 Ford Motor Company Workpiece presenter for a flexible manufacturing system
US7060990B2 (en) * 2003-06-16 2006-06-13 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. Stage base, substrate processing apparatus, and maintenance method for stage
TWI260154B (en) * 2003-07-03 2006-08-11 Fuji Photo Film Co Ltd Image forming device
TWI220451B (en) * 2003-10-14 2004-08-21 Ind Tech Res Inst Positioning measurement platform of optoelectronic device
JP4455004B2 (ja) * 2003-10-16 2010-04-21 キヤノン株式会社 流体軸受装置およびそれを用いたステージ装置
KR101256711B1 (ko) * 2004-01-07 2013-04-19 가부시키가이샤 니콘 적층 장치 및 집적 회로 소자의 적층 방법
US7072024B2 (en) * 2004-01-20 2006-07-04 Nikon Corporation Lithographic projection method and apparatus
US7105956B2 (en) * 2004-04-23 2006-09-12 Aerotech, Inc. High precision z-theta stage
US20060092399A1 (en) * 2004-10-29 2006-05-04 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus, a control system for controlling a lithographic apparatus, and a device manufacturing method
US7385679B2 (en) * 2004-12-29 2008-06-10 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and actuator
US7307689B2 (en) * 2004-12-29 2007-12-11 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus, reticle masking device for a lithographic apparatus, gas bearing and apparatus comprising such gas bearing
US7459701B2 (en) * 2005-06-08 2008-12-02 Asml Netherlands B.V. Stage apparatus, lithographic apparatus and device manufacturing method
JP4415980B2 (ja) * 2006-08-30 2010-02-17 株式会社日立製作所 高抵抗磁石およびそれを用いたモータ
JP2009021555A (ja) * 2007-06-12 2009-01-29 Canon Inc 露光装置
JP4485550B2 (ja) * 2007-07-30 2010-06-23 住友重機械工業株式会社 反力処理装置
TWI396249B (zh) * 2009-03-02 2013-05-11 Inotera Memories Inc 晶圓離子佈值機之移動模組
CN101551599B (zh) * 2009-04-03 2011-07-20 清华大学 一种光刻机硅片台双台交换***
US8285418B2 (en) * 2009-07-23 2012-10-09 Kla-Tencor Corporation Dual scanning stage
NL2006057A (en) * 2010-02-24 2011-08-25 Asml Netherlands Bv Lithographic apparatus and method for correcting a position of an stage of a lithographic apparatus.
JP5140103B2 (ja) * 2010-03-17 2013-02-06 株式会社日立ハイテクノロジーズ リニアモータ対、移動ステージ、及び電子顕微鏡
US8802359B2 (en) * 2011-11-29 2014-08-12 Shenzhen China Star Optoelectronics Technology Co., Ltd. UV glass production method
CN103246170B (zh) * 2012-02-09 2015-07-08 中芯国际集成电路制造(上海)有限公司 曝光装置及曝光方法
NL2022539B1 (en) * 2019-02-08 2020-08-19 Dutch United Instr B V Positioning system for positioning an object

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5365342A (en) * 1984-10-18 1994-11-15 Canon Kabushiki Kaisha Alignment and exposure apparatus and method for manufacture of integrated circuits
JP2847883B2 (ja) 1990-03-30 1999-01-20 株式会社ニコン 反射屈折縮小投影光学系
US5220454A (en) 1990-03-30 1993-06-15 Nikon Corporation Cata-dioptric reduction projection optical system
US5031976A (en) 1990-09-24 1991-07-16 Kla Instruments, Corporation Catadioptric imaging system
NL9100215A (nl) * 1991-02-07 1992-09-01 Asm Lithography Bv Inrichting voor het repeterend afbeelden van een maskerpatroon op een substraat.
JP3412704B2 (ja) 1993-02-26 2003-06-03 株式会社ニコン 投影露光方法及び装置、並びに露光装置
JP3747958B2 (ja) 1995-04-07 2006-02-22 株式会社ニコン 反射屈折光学系
JPH07176448A (ja) 1993-12-17 1995-07-14 Taiyo Yuden Co Ltd 導電性ペースト
JPH086323A (ja) 1994-06-16 1996-01-12 Ricoh Co Ltd ディジタル画像形成装置
US5715064A (en) 1994-06-17 1998-02-03 International Business Machines Corporation Step and repeat apparatus having enhanced accuracy and increased throughput
US5488229A (en) 1994-10-04 1996-01-30 Excimer Laser Systems, Inc. Deep ultraviolet microlithography system
KR100399813B1 (ko) 1994-12-14 2004-06-09 가부시키가이샤 니콘 노광장치
JPH08171054A (ja) 1994-12-16 1996-07-02 Nikon Corp 反射屈折光学系
JPH09320956A (ja) 1996-05-31 1997-12-12 Nikon Corp リソグラフィ装置
JPH103039A (ja) 1996-06-14 1998-01-06 Nikon Corp 反射屈折光学系
JPH1020195A (ja) 1996-06-28 1998-01-23 Nikon Corp 反射屈折光学系
US5717518A (en) 1996-07-22 1998-02-10 Kla Instruments Corporation Broad spectrum ultraviolet catadioptric imaging system
JPH10112493A (ja) * 1996-08-13 1998-04-28 Sony Corp 表面矯正薄板保持装置、面調整手段及び向き調整手段
SG88824A1 (en) 1996-11-28 2002-05-21 Nikon Corp Projection exposure method
EP0890136B9 (en) 1996-12-24 2003-12-10 ASML Netherlands B.V. Two-dimensionally balanced positioning device with two object holders, and lithographic device provided with such a positioning device
JP2001203140A (ja) 2000-01-20 2001-07-27 Nikon Corp ステージ装置、露光装置及びデバイス製造方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011166173A (ja) * 2003-04-11 2011-08-25 Nikon Corp 液浸リソグラフィ装置、デバイス製造方法
JP2013191884A (ja) * 2003-04-11 2013-09-26 Nikon Corp 液浸リソグラフィ装置、デバイス製造方法
JP2014222762A (ja) * 2003-04-11 2014-11-27 株式会社ニコン 液浸リソグラフィ装置、デバイス製造方法
JP2015092628A (ja) * 2003-04-11 2015-05-14 株式会社ニコン 液浸リソグラフィ装置、デバイス製造方法
JP2015172787A (ja) * 2003-04-11 2015-10-01 株式会社ニコン 液浸リソグラフィ装置、デバイス製造方法
JP2008510994A (ja) * 2004-08-23 2008-04-10 ベックマン コールター,インコーポレイティド 分析システムのためのセンサ位置合わせ装置
JP2010192905A (ja) * 2004-12-22 2010-09-02 Asml Netherlands Bv リソグラフィ装置、円形コンベヤ、及びデバイス製造方法
JP2007065589A (ja) * 2005-09-02 2007-03-15 Nsk Ltd 露光パターンの転写方法
KR20160145586A (ko) * 2014-04-16 2016-12-20 메카트로닉스 아게 객체의 파지, 위치 결정 및/또는 이동 장치
KR101892138B1 (ko) * 2014-04-16 2018-08-27 어플라이드 머티어리얼스, 인코포레이티드 객체의 파지, 위치 결정 및/또는 이동 장치

Also Published As

Publication number Publication date
US6654100B2 (en) 2003-11-25
US20020015140A1 (en) 2002-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001257143A (ja) ステージ装置及び露光装置、並びにデバイス製造方法
US6788385B2 (en) Stage device, exposure apparatus and method
US10120288B2 (en) Stage device, exposure apparatus, and method of manufacturing devices
JP5152067B2 (ja) 露光方法及び露光装置、並びにデバイス製造方法
US6721041B2 (en) Stage device and exposure apparatus
US8325326B2 (en) Stage unit, exposure apparatus, and exposure method
JP4362862B2 (ja) ステージ装置及び露光装置
JP2001203140A (ja) ステージ装置、露光装置及びデバイス製造方法
JP2003249443A (ja) ステージ装置、ステージ位置管理方法、露光方法及び露光装置、並びにデバイス製造方法
US20020075467A1 (en) Exposure apparatus and method
JP2001217183A (ja) モータ装置、ステージ装置、露光装置及びデバイス製造方法
JP2001267226A (ja) 駆動装置及び露光装置、並びにデバイス及びその製造方法
EP1191580A1 (en) Stage device and exposure device
JP2005005295A (ja) ステージ装置及び露光装置
JP4292573B2 (ja) ステージ装置及び露光装置
JP2005285881A (ja) ステージ装置及び露光装置
JP2003045785A (ja) ステージ装置及び露光装置、並びにデバイス製造方法
JP2004260115A (ja) ステージ装置、露光装置、及びデバイス製造方法
JP2002343706A (ja) ステージ装置及びステージの駆動方法、露光装置及び露光方法、並びにデバイス及びその製造方法
JP2002217082A (ja) ステージ装置及び露光装置
JP2001023896A (ja) ステージ装置及び露光装置
JP2005032812A (ja) ステージ装置及び露光装置
JP2005044883A (ja) 露光方法及び露光装置、並びに基板処理システム
JP2004080876A (ja) ステージ装置及び露光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070306

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20090521