JP2001256872A - 熱応動スイッチ - Google Patents

熱応動スイッチ

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JP2001256872A
JP2001256872A JP2000076396A JP2000076396A JP2001256872A JP 2001256872 A JP2001256872 A JP 2001256872A JP 2000076396 A JP2000076396 A JP 2000076396A JP 2000076396 A JP2000076396 A JP 2000076396A JP 2001256872 A JP2001256872 A JP 2001256872A
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JP2000076396A
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Hideaki Sato
秀昭 佐藤
Kyozo Saito
恭造 斎藤
Daiichi Hashimoto
大一 橋本
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Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バイメタル片と抵抗体などのヒーター素子を
並設した熱応動スイッチの構造で、スイッチの小型化が
可能であると共に、固定端子への抵抗体の取り付けが容
易で、廉価対応が可能となる熱応動スイッチの構造を提
供する。 【解決手段】 ハウジング1と、このハウジング1に取
付けられ、一端側に固定接点3が形成されると共に他端
側が前記ハウジング1の外方へ導出された第1の端子2
と、一端側に可動接点6が固着され、温度に応じて反転
し前記固定接点3と接離可能なバイメタル片5と、前記
ハウジング1に取り付けられ、一端側に前記バイメタル
片5の他端側が固着されると共に他端側が前記ハウジン
グ1の外方へ導出された第2の端子4とを備え、前記第
1の端子2、及び前記第2の端子4を、カーボン抵抗体
膜8により接続するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱応動スイッチに
係り、バイメタル片の熱応動によって可動接点を反転さ
せて電気接点を開閉させるスイッチの構造で、特に過電
流に反応して回路を遮断する保護回路構造に関する。
【0002】
【従来の技術】熱応動スイッチは、熱膨張係数の異なる
金属を複数枚張り合わせた熱応動素子(バイメタル)を
可動片とする可動電極と、この可動電極と共に常時閉接
点形の回路を構成する固定電極とが設けられており、電
気機器の回路に接続されてその電気機器を保護してい
る。
【0003】すなわち、電気機器の回路に接続された熱
応動スイッチは、その電気機器に過大な電流が流れた
り、周囲温度が異常に高くなった時には、バイメタルの
湾曲反転作用でスイッチ接点を開く構造になっているた
め、電気機器への給電が遮断されるようになっている。
そして、電気機器への給電が遮断されることにより周囲
温度が低下することで、バイメタルが自動復帰し、スイ
ッチ接点は再び閉じ給電を再開することから、危険防止
に役立つと共に電気機器を常に所定の温度範囲で動作さ
せることが可能となっている。また、過電流保護回路と
してバイメタルに対して並列に抵抗体を設けて、定格以
上の過剰電圧がかかり、過剰電流が流れた場合にはこの
抵抗体が焼き切れることにより回路をオフにし、電気機
器を保護するようになっているものも知られている。
【0004】この従来の熱応動スイッチの構造として
は、合成樹脂などの絶縁材で箱状に形成されたハウジン
グに、導電性の金属からなる一対の固定端子が一定の間
隔をおいて対向して配設されている。この一方の固定端
子には固定接点が形成されており、また他方の固定端子
には一端側に可動接点が固着されたバイメタル片が片持
ち状に固着されたものとなっている。また、前記可動接
点は、前記固定接点と接離可能なように一定の間隔を開
けて対向して配設されており、前記バイメタル片には、
中央にドーム状の反転部が形成されており、この反転部
が温度の変化に応じて反転可能なように形成されてい
る。尚、通常の状態では前記可動接点は前記固定接点と
接触されており、スイッチ回路はオンの状態となってい
る。
【0005】また、前記ハウジングに配設された一対の
固定端子には、前記バイメタル片に対して並列となるよ
うにニクロム線などの電気抵抗体が接続されている。こ
の電気抵抗体は、前記バイメタル片が電気機器の温度の
変化に応じて反転してスイッチ回路がオープンとなった
場合に、前記電気抵抗体に電流が流れることによりヒー
ター素子として働き、常時前記バイメタル片を加熱する
ことによりバイメタル片の反復反転(チャタリング)に
よる破損を防止するようになっている。また、回路に定
格以上の過剰電流が流れた場合には、前記電気抵抗体が
焼き切れることで、電気機器の保護を行うものとなって
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の熱応動スイッチの構造においては、前記電気抵
抗体としてニクロム線などを使用し、発熱効果を上げる
ために途中で折り曲げたり、コイル状に形成したりして
前記固定端子同士の間に溶接固着していたことから、電
気抵抗体の取り付けスペースを確保しなければならない
ため、ハウジングの厚みを薄くすることができずスイッ
チの小型化対応が困難であると言う問題があった。
【0007】また、前記固定端子同士の間にニクロム線
などの前記電気抵抗体を取り付けなければならないこと
から、組立工程が煩雑となり、廉価対応が困難であると
いう問題があった。
【0008】したがって、本発明では上述した問題点を
解決し、バイメタル片と抵抗体などのヒーター素子を並
設した熱応動スイッチの構造で、スイッチの小型化が可
能であると共に、固定端子への抵抗体の取り付けが容易
で、廉価対応が可能となる熱応動スイッチの構造を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では第1の手段として、ハウジングと、このハ
ウジングに取付けられ、一端側に固定接点が形成される
と共に他端側が前記ハウジングの外方へ導出された第1
の端子と、一端側に可動接点が固着され、温度に応じて
反転し前記固定接点と接離可能なバイメタル片と、前記
ハウジングに取り付けられ、一端側に前記バイメタル片
の他端側が固着されると共に他端側が前記ハウジングの
外方へ導出された第2の端子とを備え、前記第1の端
子、及び前記第2の端子は、カーボン抵抗体膜により接
続されていることを特徴とする。
【0010】また、第2の手段として、前記ハウジング
の底面側に窓孔部を形成すると共に、この窓孔部に前記
第1の端子、及び第2の端子を表出させ、前記ハウジン
グの底面側に前記カーボン抵抗体膜を形成することによ
り前記第1の端子、及び第2の端子とを接続したことを
特徴とする。
【0011】また、第3の手段として、前記カーボン抵
抗体膜は、それぞれ抵抗率の異なる低抵抗値からなる第
1の抵抗体膜と高抵抗値からなる第2の抵抗体膜とから
なり、前記第1、及び第2の抵抗体膜を前記第1の端
子、及び第2の端子に並列に接続したことを特徴とす
る。
【0012】また、第4の手段として、前記第1の抵抗
体膜と前記第2の抵抗体膜を、抵抗率が同じ材料で構成
し、前記第1、及び第2の抵抗体膜の体積比率を異なら
せしめて前記第1の端子、及び第2の端子に並列に接続
したことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1乃至
図9に示す。図1乃至図5は本発明の熱応動スイッチの
第1の実施例図を示し、図1は熱応動スイッチのカバー
を外した状態を示す平面図、図2は同じく断面図、図3
は同じく底面図、図4はカーボン抵抗体膜の形成前の断
面図、図5は同じく底面図である。
【0014】図において、ハウジング1は、合成樹脂等
の絶縁材で上面が開口された箱状に形成されている。こ
のハウジング1の内底部には、後述する各端子が配設さ
れており、この各端子の一端部は前記ハウジング1の両
側面側から外方へ導出されたものとなっている。また、
前記ハウジング1の内底面の中央には、この内底面から
半球状に突出した支持突起部1aが設けられている。
【0015】また、前記ハウジング1の一端側には、長
方形状の溝部1bが形成されており、この溝部1bに、
後述するバイメタル片5の延出腕部5bが係合され位置
決めされるものとなっている。また、前記ハウジング1
の底面側には、対向して一対の窓孔1cが形成されてお
り、この窓部1cに後述する第1の端子2、及び第2の
端子4が表出されたものとなっている。
【0016】第1の端子2は、黄銅等の導電性の金属材
で平板状に形成されている。この第1の端子2の一端側
には、前記ハウジング1の内底面に表出する小円形の平
面からなる固定接点3が設けられており、その自由端側
が前記ハウジング1の底面側へ屈曲されて前記窓孔1c
に表出されている。また、この第1の端子2の他端側に
は、前記ハウジング1の側面部から外方へ導出されて他
の電気機器の回路等に接続される接続端子部2bが設け
られている。
【0017】また、前記第1の端子2には、前記固定接
点3と前記接続端子部2bとの間で、前記固定接点3の
近傍に幅広状の開口部2cが設けられている。この開口
部2cは、前記第1の端子2の長手方向の、前記固定端
子3を通る中心線上に形成されており、かつ、前記第1
の端子2の幅方向に、前記開口部2cの幅が前記固定端
子3の外周幅よりも大きくなるように形成されている。
また、前記開口部2cは、前記固定接点3の外周に合わ
せて周回するように切り込み形成されたものとなってい
る。
【0018】また、前記第1の端子2には、前記開口部
2cを含む部分に傾斜部2dが設けられており、この傾
斜部2dを介して前記固定接点3と、前記接続端子部2
bとが接続された構成となっている。前記第1の端子2
が前記ハウジング1に取付けられる場合には、前記傾斜
部2d部分が前記ハウジング1の内底部に埋設されて取
付けられるものとなっている。
【0019】第2の端子4は、同じく黄銅等の導電性の
金属材で平板状に形成されている。この第2の端子4の
一端側には、プレスなどで偏肉させて突出部4aが形成
されており、この突出部4aは後述するバイメタル片5
の一端部を固着する溶着部となっている。また、その自
由端側が前記ハウジング1の底面側へ屈曲されて前記窓
孔1cに表出されている。この第2の端子4の他端側に
は、前記ハウジング1の側面部から外方へ導出されて他
の電気機器の回路等に接続される接続端子部4bが設け
られている。
【0020】また、前記第2の端子4には、後述するバ
イメタル片5を固着する前記突出部4aと前記接続端子
部4bとの間で、前記突出部4aの近傍に幅広状の開口
部4cが設けられている。この開口部4cは、前記第2
の端子4の長手方向の、前記突出部4aを通る中心線上
に形成されており、かつ、前記第2の端子4の幅方向
に、前記開口部4cの幅が前記突出部4aの幅よりも大
きくなるように形成されている。また、前記開口部4c
は、前記突出部4aの外周に合わせて周回するように切
り込み形成されたものとなっている。
【0021】また、前記第2の端子4には、前記開口部
4cを含む部分に傾斜部4dが設けられており、この傾
斜部4dを介して後述するバイメタル片が固着される突
出部4aと、前記接続端子部4bとが接続された構成と
なっている。前記第2の端子4が前記ハウジング1に取
付けられる場合には、前記傾斜部4d部分が前記ハウジ
ング1の内底部に埋設されて取付けられるものとなって
いる。
【0022】上述したように、前記第1及び第2の端子
2、4に、前記開口部2c、4cを設けたことにより、
例え、輸送時や取付け時等に、前記接続端子部2b、4
bに外力が加わり、この接続端子部2b、4bに板厚方
向に曲げられる等の応力が加わったとしても、前記開口
部2c、4cによってこの応力が遮断されることから、
後述するバイメタル片や可動接点、との固着部や、前記
固定接点3との固着部への外部応力の影響を緩和するこ
とができ、各接点部の位置変位への影響を少なくするこ
とができ、温度特性の安定した熱応動スイッチが得られ
るものとなる。
【0023】また、前記開口部2c、4cを含む部分に
傾斜部2d、4dを設け、この傾斜部2d、4d部分を
前記ハウジング1の内底部に埋設して取付けたことか
ら、前記第1及び第2の端子2、4の埋設部分を長くと
ることができ、前記ハウジング1の外形を大きくするこ
となしに、強固に固定できるため、小型化の対応が可能
となる。また、半田付け時の、内部へのフラックスの侵
入を防止することができる。
【0024】バイメタル片5は、例えば、電気抵抗の高
い材料からなる高膨張材と、電気抵抗の低い材料からな
る低膨張材との、熱膨張率の異なる2種類の金属材料を
平板状に積層接合して形成されている。このバイメタル
片5の自由端となる一端側には、前記固定接点3と接離
する、銀酸化錫等からなる可動接点6がレーザー溶接等
の方法で固着されており、一方、他端側は、前記第2の
端子4に設けられた前記突出部4aにレーザー溶接等の
方法で固着されたものとなっている。この場合、前記第
2の端子4と前記バイメタル片5の他端側との結合箇所
は、面全体ではなく、前記突出部4aでのみの部分的結
合となることから、前記バイメタル片5が反転動作する
場合に動作特性を阻害しないようになっている。
【0025】また、前記バイメタル片5の中央部には、
反転作用を助長するための膨出したドーム状の反転部5
aが形成されており、この反転部5aを形成すること
で、前記バイメタル片5の、温度特性、すなわち、温度
に応じた反転動作を確実に行えるようにしている。
【0026】また、前記バイメタル片5の他端側で、前
記第2の端子4との固着位置より外方には、前記反転部
5aの形成位置とは反対側に延出する延出腕部5bが形
成されている。この延出腕部5bは、前記可動接点6と
前記第2の端子4との固着部とを結ぶ中心線に対して直
交する方向で、且つ平面方向へそれぞれ対向して一対延
出した状態で形成されている。また、前記延出腕部5b
の自由端側には、対向する両側面側に弧状に膨出する係
合突部5cが形成されており、この係合突部5cが前記
ハウジング1の前記溝部1bの内壁部と係合されること
により、前記バイメタル片5が前記ハウジング1に位置
決め保持されるものとなっている。
【0027】この場合、前記延出腕部5bは、前記第2
の端子4との固着部を介して、前記反転部5aの形成位
置とは反対側に延設されていることから、前記バイメタ
ル片5を前記ハウジング1に組込む際に、前記バイメタ
ル片5の反転部5aの変形を防止することができ、組立
を容易に行うことが可能となっている。また、前記延出
腕部5bの自由端側には、対向する両側面側に弧状に膨
出する係合突部5cが形成されており、この係合突部5
cが前記ハウジング1の前記溝部1bの内壁部と係合さ
れることから、前記バイメタル片5の回転方向の動きを
効果的に抑制することが可能となり、位置決め精度が向
上されるものとなる。
【0028】また、前記延出腕部5bには、前記ハウジ
ング1の上面の開口方向へ向けて突出する折り曲げ片5
dが形成されている。この折り曲げ片5dを形成するこ
とにより、前記バイメタル片5を前記ハウジング1内に
組み込む際に、組込み治具などで前記折り曲げ片5dを
挟持することができることから、前記バイメタル片5を
変形させることなく組み込むことが可能となり、組立を
容易に行うことができる。
【0029】カバー7は、合成樹脂などの絶縁材から略
板状に形成されており、前記ハウジング1の開口部上に
取り付けられ、前記ハウジング1の内部に配設された前
記第1、第2の端子2、4、前記バイメタル片5、及び
前記可動接点6、前記固定接点3等への塵埃やガスなど
の影響を防止している。
【0030】前記ハウジング1の底面側に対向して設け
られた一対の前記窓孔1cから表出された前記第1の端
子2、及び第2の端子4には、厚膜印刷法などの方法に
よりカーボン抵抗体膜8が印刷形成されており、このカ
ーボン抵抗体膜8により前記第1の端子2、及び前記第
2の端子4とが電気的に接続されたものとなっている。
このカーボン抵抗体膜8の形成工程としては、まず前記
第1、及び第2の端子2、4をフープ状にプレス加工
し、この第1、及び第2の端子2、4に銀メッキを施し
た後、前記ハウジング1の内低部にインサート成形をし
て埋設する。次に、前記ハウジング1の底面側の一対の
前記窓孔1cに表出された前記第1、及び第2の端子
2、4上に、ペースト状の前記カーボン抵抗体膜8を厚
膜状に印刷形成することで前記カーボン抵抗体膜8の形
成が終了する。尚、このカーボン抵抗体膜8は、前記バ
イメタル片5とは並列に配設されている。
【0031】次に、上述した本発明の熱応動スイッチの
動作を、バッテリーパックに使用した場合について説明
する。常温及び通常の使用温度においては、お互いに対
向されて配置されている前記可動接点6と前記固定接点
3は、お互いに接触して接点がオン状態となっている。
この状態から何らかの原因(バッテリー端子のショート
など)で過剰電流が流れたり電池内の温度が上昇する
と、前記可動接点6が固着されている前記バイメタル片
5に設けられた前記反転部5aが、温度の上昇に応じて
反転動作を行う。この時、前記バイメタル片5に固着さ
れている前記可動接点6は、前記バイメタル片5と共に
駆動され、前記固定接点3から離間することとなり、接
点がオフ状態となる。この場合、反転した前記バイメタ
ル片5の前記反転部5aは、その膨出部が反転し、前記
固定接点3の方向、即ち、前記ハウジング1の内底面の
方向へ突出する。
【0032】この時、前記第1の端子2と前記第2の端
子4間は、前記バイメタル片5と並列に接続された前記
カーボン抵抗体膜8によって接続されているが、前記バ
イメタル片5の固有抵抗値に比較して前記カーボン抵抗
体膜8の固有抵抗値が大きい(約45オーム)ことか
ら、前記カーボン抵抗体膜8を流れる電流は制御される
ため、接点はオフ状態を維持するものとなっている。ま
た、前記バイメタル片5が反転して接点がオフ状態とな
ると、前記カーボン抵抗体膜8に電流が流れることによ
り、このカーボン抵抗体膜8が発熱してヒーター素子と
して働き、常時前記バイメタル片5を加熱することによ
り前記バイメタル片5が頻繁に反転動作、復帰動作を行
うのを防止すると共に、前記バイメタル片5の破損を防
止するようになっている。また、充電時に、充電器の破
損などの原因で過剰電流や電池温度が上昇した場合にお
いても、同様に前記バイメタル片5が反転し、上述した
状態を維持するものとなっている。また、例えば、シガ
レットライタなどからの充電時に、変圧回路の故障など
によって回路に定格以上の過電圧がかかり過電流が流れ
た場合には、前記カーボン抵抗体膜8が焼き切れること
で、回路を完全にオフ状態とすることから電気機器の保
護を行うことが可能となっている。
【0033】更に、この状態から温度が下降して元の常
温に戻ると、前記バイメタル片5の前記反転部5aは温
度の下降に応じて反転復帰し、前記固定接点3の方向と
は反対の方向へ突出することから、前記可動接点6が前
記固定接点3に接触して接点がオン状態となり、初期の
状態に復帰するものとなる。
【0034】上述した、本発明の熱応動スイッチの構造
においては、前記バイメタル片5の中央部に、温度に応
じて反転する際の、反転作用を助長するための膨出した
ドーム状の反転部5aが形成されていることから、反転
動作が確実に行われるものである。尚、前記ハウジング
1の内底面には前記支持突起部1aを設けている。その
ため、温度の下降時に、万が一、前記反転部5aが徐々
に温度が変化した(徐冷された)ことにより反転されず
に復帰した場合には、前記反転部5aがこの支持突起部
1aに当接することから、前記可動接点6と前記固定接
点3との接触が離間状態に保たれ、温度上昇時に再度反
転する場合の可動接点6と固定接点3との接点のチャタ
リングの発生防止が図れるものとなっている。
【0035】図6、及び図7は本発明の第2の実施例で
ある熱応動スイッチの構造を示し、図6は熱押動スイッ
チの断面図、図7は同じく底面図である。なお、図1乃
至図5で説明した同一部品については、同一符号を付し
てその説明を省略する。
【0036】この場合、第1の実施例との相違点は、前
記第1の端子2と前記第2の端子4を接続する前記カー
ボン抵抗体膜8の構成が若干異なっている点である。即
ち、本発明の第2の実施例である熱応動スイッチのカー
ボン抵抗体膜9の構成は、それぞれ抵抗率の異なる低抵
抗値(約45オーム)からなる第1の抵抗体膜9aと高
抵抗値(約500オーム)からなる第2の抵抗体膜9b
とから形成されており、前記第1、及び第2の抵抗体膜
9a、9bを前記第1の端子2、及び第2の端子4にそ
れぞれ並列に接続した構成となっている。
【0037】上記した本発明の第2の実施例の構成によ
れば、例えば、シガレットライタなどからの充電時に、
変圧回路の故障などによって回路に定格以上の過電圧が
かかり過電流が流れた場合には、前記カーボン抵抗体膜
9のうちの低抵抗値からなる前記第1の抵抗体膜9aが
焼き切れることで、回路をオフ状態とし、電気機器の保
護を行うものとなっている。この時、前記第1の端子2
と前記第2の端子4間は、高抵抗値からなる前記第2の
抵抗体膜9bによって接続されているが、前記バイメタ
ル片5の固有抵抗値に比較して前記第2の抵抗体膜9b
の固有抵抗値が大きいことから、前記第2の抵抗体膜9
bを流れる電流は制御されるため、接点はオフ状態を維
持するものとなっている。
【0038】この時、前記カーボン抵抗体膜9が一つし
か接続されていない場合には、反転してオフ状態となっ
ている前記バイメタル片5を加熱するヒーター素子がな
いことから、前記バイメタル片5は頻繁に反転動作、復
帰動作を繰り返すこととなり、回路がオン/オフを繰り
返し、やがては接点の焼き付きが発生して発火につなが
るという問題があるが、この場合には、低抵抗値からな
る前記第1の抵抗体膜9aが焼き切れても、高抵抗値か
らなる前記第2の抵抗体膜9bが発熱することにより、
前記バイメタル片5を加熱することから、前記回路はオ
フ状態を維持して、電気機器の保護を行うことが可能と
なっている。
【0039】図8、及び図9は本発明の第3の実施例で
ある熱応動スイッチの構造を示し、図8は熱押動スイッ
チの断面図、図9は同じく底面図である。なお、図1乃
至図5で説明した同一部品については、同一符号を付し
てその説明を省略する。
【0040】この場合、第1、及び第2の実施例との相
違点は、前記第1の端子2と前記第2の端子4を接続す
る前記カーボン抵抗体膜8、9の構成が若干異なってい
る点である。即ち、本発明の第3の実施例である熱応動
スイッチのカーボン抵抗体膜10の構成は、第1の抵抗
体膜10aと第2の抵抗体膜10bは、抵抗率が同じ材
料から構成されており、前記第1、及び第2の抵抗体膜
10a、10bの体積比率を異ならせしめて前記第1の
端子2、及び第2の端子4にそれぞれ並列に接続した構
成となっている。
【0041】上記した本発明の第3の実施例の構成によ
れば2種類の抵抗値の異なるそれぞれの前記抵抗体膜1
0a、10bを同一工程(同一材料)で形成することが
できることから、組立工程の簡易化が図れると共に、廉
価対応が可能となる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の熱応動ス
イッチは、ハウジングに取付けられ、一端側に固定接点
が形成された第1の端子と、一端側に可動接点が固着さ
れ、温度に応じて反転し固定接点と接離可能なバイメタ
ル片が固着された第2の端子とを備え、第1の端子、及
び第2の端子は、カーボン抵抗体膜により接続されてい
ることから、バイメタル片が反転して接点がオフ状態と
なると、カーボン抵抗体膜に電流が流れることによりこ
のカーボン抵抗体膜がヒーター素子として働き、常時バ
イメタル片を加熱することによりバイメタル片が頻繁に
反転動作、復帰動作を行うのを防止すると共に、バイメ
タル片の破損を防止する事ができる。また、充電時に変
圧回路の故障によって回路に定格以上の過電圧がかかり
過電流が流れた場合には、カーボン抵抗体膜が焼き切れ
ることで、回路を完全にオフ状態とすることで電気機器
の保護を行うことができる。
【0043】また、ハウジングの底面側に窓孔部を形成
すると共に、この窓孔部に第1の端子、及び第2の端子
を表出させ、ハウジングの底面側にカーボン抵抗体膜を
形成することにより第1の端子、及び第2の端子とを接
続したことから、別途ヒーター素子の取り付けスペース
を確保する必要がないため、ハウジングの厚みを薄くす
ることができる。また、組立工程が簡易となり、廉価対
応が可能となる。
【0044】また、カーボン抵抗体膜は、それぞれ抵抗
率の異なる低抵抗値からなる第1の抵抗体膜と高抵抗値
からなる第2の抵抗体膜とからなり、第1、及び第2の
抵抗体膜を第1の端子、及び第2の端子に並列に接続し
たことから、回路に定格以上の過電流が流れた場合に、
カーボン抵抗体膜のうちの第1の抵抗体膜が焼き切れて
回路がオフとなったとしても、第2の抵抗体膜が発熱す
ることにより、バイメタル片を加熱することから、回路
はオフ状態を維持して、電気機器の保護を行うことが可
能となっている。
【0045】また、第1の抵抗体膜と第2の抵抗体膜
を、抵抗率が同じ材料で構成し、第1、及び第2の抵抗
体膜の体積比率を異ならせしめて第1の端子、及び第2
の端子に並列に接続したことから、2種類の抵抗値の異
なるそれぞれの抵抗体膜を同一工程で形成することがで
きるため、組立工程の簡易化が図れると共に、廉価対応
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である熱応動スイッチの
カバーを外した状態を示す平面図である。
【図2】本発明の同じく熱応動スイッチを示す断面図で
ある。
【図3】本発明の同じく熱応動スイッチを示す底面図で
ある。
【図4】本発明の同じく熱押動スイッチのカーボン抵抗
体膜の形成前を示す断面図である。
【図5】本発明の同じく熱押動スイッチのカーボン抵抗
体膜の形成前を示す底面図である。
【図6】本発明の第2の実施例である熱応動スイッチを
示す断面図である。
【図7】本発明の同じく熱応動スイッチを示す底面図で
ある。
【図8】本発明の第3の実施例である熱応動スイッチを
示す断面図である。
【図9】本発明の同じく熱応動スイッチを示す底面図で
ある。
【符号の説明】
1 ハウジング 1a 支持突起部 1b 溝部 1c 窓孔 2 第1の端子 2b 接続端子部 2c 開口部 2d 傾斜部 3 固定接点 4 第2の端子 4a 突出部 4b 接続端子部 4c 開口部 4d 傾斜部 5 バイメタル片 5a 反転部 5b 延出腕部 5c 係合突部 5d 折り曲げ片 6 可動接点 7 カバー 8,9,10 カーボン抵抗体膜 9a,10a 第1の抵抗体膜 9b,10b 第2の抵抗体膜
フロントページの続き Fターム(参考) 5G041 AA09 AA13 BB11 CC10 DA12 DB01 DB06 DC02 5G502 AA01 BA10 BB01 BB13 BB16 FF02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと、このハウジングに取付け
    られ、一端側に固定接点が形成されると共に他端側が前
    記ハウジングの外方へ導出された第1の端子と、一端側
    に可動接点が固着され、温度に応じて反転し前記固定接
    点と接離可能なバイメタル片と、前記ハウジングに取り
    付けられ、一端側に前記バイメタル片の他端側が固着さ
    れると共に他端側が前記ハウジングの外方へ導出された
    第2の端子とを備え、前記第1の端子、及び前記第2の
    端子は、カーボン抵抗体膜により接続されていることを
    特徴とする熱応動スイッチ。
  2. 【請求項2】 前記ハウジングの底面側に窓孔部を形成
    すると共に、この窓孔部に前記第1の端子、及び第2の
    端子を表出させ、前記ハウジングの底面側に前記カーボ
    ン抵抗体膜を形成することにより前記第1の端子、及び
    第2の端子とを接続したことを特徴とする請求項1記載
    の熱応動スイッチ。
  3. 【請求項3】 前記カーボン抵抗体膜は、それぞれ抵抗
    率の異なる低抵抗値からなる第1の抵抗体膜と、高抵抗
    値からなる第2の抵抗体膜とからなり、前記第1、及び
    第2の抵抗体膜を前記第1の端子、及び第2の端子に並
    列に接続したことを特徴とする請求項1、又は2記載の
    熱応動スイッチ。
  4. 【請求項4】 前記第1の抵抗体膜と前記第2の抵抗体
    膜を、抵抗率が同じ材料で構成し、前記第1、及び第2
    の抵抗体膜の体積比率を異ならせしめて前記第1の端
    子、及び第2の端子に並列に接続したことを特徴とする
    請求項3記載の熱応動スイッチ。
JP2000076396A 2000-03-14 2000-03-14 熱応動スイッチ Withdrawn JP2001256872A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20050036726A (ko) * 2003-10-15 2005-04-20 알프스 덴키 가부시키가이샤 열응동 스위치 및 그 제조방법
KR100503102B1 (ko) * 2001-12-20 2005-07-21 알프스 덴키 가부시키가이샤 열응동 스위치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100503102B1 (ko) * 2001-12-20 2005-07-21 알프스 덴키 가부시키가이샤 열응동 스위치
KR20050036726A (ko) * 2003-10-15 2005-04-20 알프스 덴키 가부시키가이샤 열응동 스위치 및 그 제조방법

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