JP2001245682A - 骨および軟骨誘導蛋白質 - Google Patents

骨および軟骨誘導蛋白質

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JP2001245682A
JP2001245682A JP2001016118A JP2001016118A JP2001245682A JP 2001245682 A JP2001245682 A JP 2001245682A JP 2001016118 A JP2001016118 A JP 2001016118A JP 2001016118 A JP2001016118 A JP 2001016118A JP 2001245682 A JP2001245682 A JP 2001245682A
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bone
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Rodney M Hewick
ロッドニー・エム・ヒューウィック
Jack H Wang
ジャック・エイチ・ウォング
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 骨および/または軟骨欠損並びに創傷治癒お
よび関連する組織修復に使用できる蛋白質をコードする
DNAおよび当該DNAを使用して上記蛋白質を提供す
ること。 【解決手段】 精製した軟骨および/または骨誘導体蛋
白質およびその製造法を記載している。また、それら蛋
白質のアミノ酸配列およびそれをコードするDNAの塩
基配列を記載している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本出願は1990年5月16日出願
のアメリカ合衆国特許出願第07/525357号および1991年
1月15日出願のアメリカ合衆国特許出願第07/641204号
の一部継続出願である。
【0002】本発明は軟骨および/又は骨形成誘導能を
示す精製蛋白質およびこれらを得るための方法に関す
る。これらの蛋白質は骨および/又は軟骨形成を誘導す
るためおよび傷の治療および組織の修復に用いることが
出来る。本発明は、BMP-8蛋白質と称する新規蛋白質を
提供する。うしおよびおそらくは他の種のBMP-8蛋白質
は、
【表10】 を含むアミノ酸配列と同一又は実質的に同一の少なくと
も一種のアミノ酸配列を含むことを特徴とする。
【0003】本発明のBMP-8蛋白質は更に、ドデシル硫
酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PA
GE)により測定した見かけの分子量が28000〜38000ダル
トンであることを特徴とする。SDS-PAGEの還元条件下
で、蛋白質は約14000〜20000ダルトンの範囲である。
【0004】BMP-8蛋白質はまた、少なくとも一種の以
下のDNA配列を含む、BMP-8蛋白質をコードするDNA配列
を特徴とする:
【表11】
【0005】本発明の蛋白質は軟骨および/又は骨の形
成を刺激、促進、又はその他の方法で誘導することが出
来る。
【0006】前記のアミノ酸配列は本明細書において以
下に記載するようにうしの骨調製品から得られる。他の
「BMP」蛋白質の知見に基づくと、ひとの配列はうしの配
列と同一又は相同であると考えられる。本発明は更にひ
とBMP-8蛋白質および#75010で本明細書において開示さ
れるひとBMP-8蛋白質をコードするDNAを包含する。
【0007】本発明は更に、本発明のBMP-8蛋白質をコ
ードするDNA配列を得るための方法を包含する。本方法
は標準的技術を用いてひと遺伝子又はそのフラグメント
に関してライブラリーをスクリーンするためのプローブ
をデザインするために前記アミノ酸配列又はその一部を
利用する。
【0008】本発明の蛋白質はBMP-8蛋白質をコードす
るDNA配列を用いて形質転換された細胞を培養し、培地
から
【表12】
【表13】 を含むアミノ酸配列と同一または実質的に同一の少なく
とも一種のアミノ酸配列を含むことを特徴とする蛋白質
を回収し、精製することによりえられる。
【0009】発現された蛋白質は培地から単離され、回
収され、精製される。精製され、発現された蛋白質は、
同時に生産される他の蛋白質性物質ならびに他の不純物
を実質的に含まない。回収された精製蛋白質は軟骨およ
び/又は骨形成活性を示す。
【0010】本発明の蛋白質は更に以下に記載するラッ
ト骨形成検定において軟骨および/又は骨形成活性を示
す能力を有することを特徴とする。更に、本発明の蛋白
質はこのラット骨形成検定において形成された骨1gあた
り0.5μ〜500μgの濃度で活性を示す。更にこれらの蛋
白質はこの分析において骨1g当たり1μ〜50μgの濃度
で活性を示す。更に詳細には、これらの蛋白質はラット
骨形成検定において1μgの蛋白質の能力が少なくとも
+2点であることを特徴とする。
【0011】本発明の他の態様は、医薬上許容される賦
形剤または担体中に治療上有効な量の本発明の蛋白質を
含有する医薬組成物を提供する。本発明の組成物は骨お
よび/又は軟骨形成を誘導するのに用いることが出来
る。これらの組成物は、傷の治療および組織修復にも用
いることが出来る。更に、本発明の組成物は本発明の蛋
白質のほかに少なくとも一種の他の医薬上有用な薬剤、
例えばPCT公開WO88/00205号およびWO89/10409号
において開示されているBMP-1、BMP-2(以前BMP-2Aま
たはBMP-2・クラスIとも称する)BMP-3、BMP-4(以前B
MP2BまたはBMP2・クラス2とも称した);およびPCT公開W
O90/11366号において開示されているBMP-5、BMP-6お
よびBMP-7等と称する蛋白質を含んでもよい。
【0012】他の医薬上有用な薬剤としては、表皮成長
因子(EGF)、線維芽細胞成長因子(FGF)、および形質転
換成長因子(TGF-aおよびTGF-b)などの成長因子を含む。
本発明の組成物は例えば、組成物の支持および/又は骨
および/又は軟骨の成長のための表面を提供するための
適切なマトリックスを含んでもよい。このマトリックス
はBMP蛋白質をゆっくり放出するか又はBMP蛋白質の呈示
に適切な環境を提供する。
【0013】該組成物は、多くの骨および/又は軟骨欠
損、および歯周疾患の治療法に採用される。これらはま
た種々の傷の治療および組織修復においても用いられ
る。本発明に基づくこれらの方法では、このような骨お
よび/又は軟骨形成、傷の治療又は組織修復を必要とす
る患者に治療上有効な量の本発明の蛋白質を投与する。
これらの方法では、本発明の蛋白質(又はその一部)
を、前記出願において開示されている「BMP」蛋白質
(又はその一分)の少なくとも一種と組み合わせて投与
する。更に、これらの方法は、EGF、FGF、TGF-aおよびT
GF-bを含む他の成長因子とともに本発明の蛋白質を投与
することも包含する。
【0014】本発明の更に他の態様は、本発明のBMP-8
蛋白質の発現をコードするDNA配列である。このような
配列は、前記ペプチド配列と同一又は実質的に同一の少
なくとも一種のペプチド配列またはそのフラグメントを
コードするヌクレオチド配列を含む。
【0015】本発明の別の態様では、前記のごとくその
発現制御配列と操作可能に結合している本発明の BMP-
8蛋白質をコードするDNA配列を含有するベクターを提
供する。BMP-8蛋白質の生産において用いるためにこの
ようなベクターを用いて形質転換された宿主細胞も本発
明により提供される。BMP-8をコードするDNA配列を含有
する宿主細胞は本発明の蛋白質の新規製造法において用
いることが出来る。この形質転換された宿主細胞を適当
な培地中で培養し、本発明の蛋白質を細胞、細胞溶解
物、又は調整培地から通常の技術により単離し、精製す
る。この方法では、多くの公知の細胞(原核および真核
の両方)をポリペプチドの発現のための宿主細胞として
用いてもよい。
【0016】本発明の他の態様および利点は以下の詳細
な記述および好ましい具体例の考察により明らかであ
る。
【0017】図面の簡単な説明 第1図は、ジチオスレイトールを用いた還元後の骨誘導
性フラクション(28000〜38000ダルトン、非還元)のSD
S-PAGE分析を示す。
【0018】発明の詳細な記載 本発明の精製BMP-8軟骨/骨蛋白質は、
【表14】 を含むアミノ酸配列と同一又は実質的に同一の少なくと
も一種のアミノ酸配列を含むことを特徴とする。
【0019】精製BMP-8蛋白質は、同時に生産される蛋
白質性物質ならびに他の不純物を実質的に含まない。こ
れらの蛋白質は更に軟骨および/又は骨形成誘導能を特
徴とする。この活性は実施例3において記載するラット
骨形成検定における活性で示される。更に、これらの蛋
白質は、検定において形成される骨1グラムあたり0.5
μ〜500μgの濃度で活性を示す。これらの蛋白質は更に
この分析において骨1グラムあたり1μg〜50μgの濃度
で活性を示す。この蛋白質は更にもとの又は修飾された
得点法のいずれかを用いてこの検定において1μgの能力
が最低+2であることを特徴とする。
【0020】本発明の蛋白質は更に、ドデシル硫酸ナト
リウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)によ
り測定すると見かけの分子量が28000〜38000ダルトンで
あることを特徴とする。SDS-PAGEにおける還元条件下
で、蛋白質は約14000〜20000ダルトンの範囲である。
【0021】更に別の態様では、本発明は、本発明のBM
P-8骨/軟骨蛋白質をコードするDNA配列を得る方法を提
供する。DNA配列を得る方法は前記アミノ酸配列を利用
して標準的方法を用いてライブラリーをスクリーンする
ためのプローブをデザインする。このようにして同定さ
れたうし配列又はひと遺伝子はひとセルライン又は類似
の軟骨/骨蛋白質を合成する組織を同定するためのプロ
ーブとしても用いられる。cDNAライブラリーを合成し、
ひとまたはうしコード化配列由来のプローブでスクリー
ンする。このようにして同定されたひと配列を宿主細胞
中に形質転換し、該宿主細胞を培養し、蛋白質を培地か
ら回収し、単離し、精製する。精製蛋白質は実施例3の
ラット骨形成検定において軟骨および/又は骨形成活性
を示すことが予想される。
【0022】本発明で提供される蛋白質は、前記配列に
よりコードされる因子も含むが、その配列に対する修飾
は自然におこなわれるか(例えば、ポリペプチドにおけ
るアミノ酸変更を誘導しうるヌクレオチド配列における
対立遺伝子的改編)又は慎重な工学的処理により行われ
る。同様に、BMP-8蛋白質の蛋白質のアミノ酸残基の連
続配列を全体的又は部分的に複製する合成ポリペプチド
も本発明に包含される。これらの配列は、本発明の他の
軟骨/骨蛋白質と共有の一次、二次又は三次構造および
立体配座特性により、共通して骨および/または軟骨成
長因子生物的特性を有し得る。従って、これらは治療方
法において天然に存在する蛋白質の生物学的活性代用物
として用いることも出来る。
【0023】本明細書において記載された本発明の蛋白
質の配列の他の特異的突然変異体はグリコシル化部位が
修飾されていてもよい。これらの修飾はO-結合又はN-結
合グリコシル化部位を含む。例えば、グリコシル化の不
存在又は一部のみのグリコシル化は、本発明の蛋白質の
配列に存在するアスパラギン結合グリコシル化認識部位
におけるアミノ酸置換又は欠失に起因する。アスパラギ
ン結合グリコシル化認識部位は、適当な細胞のグリコシ
ル化酵素により特異的に認識されるトリペプチド配列を
含む。これらのトリペプチド配列は、アスパラギン-X-
トレオニン又はアスパラギン-X-セリン(但し、Xは通常
任意のアミノ酸である)のいずれかでである。グリコシ
ル化認識部位の第一又は第三アミノ酸位の一方又は両方
における様々なアミノ酸置換又は欠失(および/又は第
二位におけるアミノ酸欠失)は、修飾トリペプチド配列
における非グリコシル化をもたらす。このように変更さ
れたヌクレオチド配列の発現はその部位でグリコシル化
されていない変種をもたらす。
【0024】また本発明は、他の蛋白質性材料をコード
するDNA配列との組み合わせを含まず、本発明の蛋白質
の発現をコードする新規DNA配列を包含する。更に、ス
トリンジェント・ハイブリダイゼーション条件下で前記
方法にしたがって単離されるDNA配列とハイブリダイゼ
ーションし、ラット骨形成検定における軟骨および/又
は骨形成活性を示す配列を含む[ティー・マニアチス
ら、「モレキュラー・クローニング(ア・ラボラトリー
・マニュアル)、コールド・スプリング・ハーバー・ラ
ボラトリー(1982)、387〜389頁参照 ]。このようなス
トリンジェント・ハイブリダイゼーション条件の一例と
しては、65℃にて4xSSCでハイブリダイゼーションし、
続いて、65℃にて1時間0.1xSCC中で洗浄する。ある
いは、ストリンジェント・ハイブリダイゼーション条件
の一例としては、50%ホルムアミド、4xSSC中42℃で
行う。
【0025】同様に、前記のようにして単離されたBMP-
8蛋白質をコードするが遺伝子コードの退縮またはアレ
リック変異(アミノ酸変更を誘導する場合もしない場合
もありうる種の集団に起こる天然塩基の変形)故にコド
ン配列が異なるDNA配列もまた、本明細書に記載された
本発明の蛋白質をコードする。点突然変異又は誘導修飾
(挿入、欠失および置換を誘導)により起こるそれによ
りコードされるポリペプチドの活性、半減期又は生産の
向上が誘発されるDNA配列における変形も本発明に包含
される。
【0026】本発明の別の態様は、本発明の蛋白質の新
規製造法を提供する。この方法は、既知調節配列の制御
下、本発明の蛋白質の発現をコードするDNA配列により
形質転換した適当なセルラインの培養を含む。調節配列
は、プロモーターフラグメント、ターミネーターフラグ
メントおよび適当な宿主細胞におけるBMP-8蛋白質の発
現を行う他の適当な配列を含む。本発明の精製BMP-8蛋
白質を培地から回収し、単離し、精製する。精製蛋白質
は、
【表15】 を含むアミノ酸配列と同一又は実質的に同一の少なくと
も一種の配列を含むことを特徴とする。
【0027】適当な細胞又はセルラインはほ乳類細胞、
例えばチャイニーズ・ハムスター卵巣細胞(CHO)であり
得る。適当なほ乳類宿主細胞の選択ならびに形質転換、
培養、増幅、スクリーニング、および製品の製造および
精製の方法は当業界では周知である。例えば、ゲシング
およびサンブルック、「ネイチャー」、293、620〜625
(1981)または別法としてカウフマンら、「モレキュラ
ー・アンド・セルラー・バイオロジー」、5(7)1750〜
1759(1985)又はハウレイら、アメリカ合衆国特許第44
19446号参照。後記実施例記載の別の適当なほ乳類セル
ラインは、さるCOS-1セルラインである。ほ乳類細胞CV-
1も適当である。更に、典型的なほ乳類宿主細胞として
は、特に霊長類セルラインおよび齧歯類セルライン(形
質転換セルラインを含む)が挙げられる。通常の倍数細
胞、一次組織のインビトロ培養由来の細胞種、ならびに
一次移植片も適当である。候補となる細胞は、選択遺伝
子が遺伝子型的に欠失しているか又は圧倒的な活動選択
遺伝子を含有する。他の適当なほ乳類セルラインは、ヒ
ーラ、マウスL-929細胞、スイスBalb-cまたはNIHマウス
由来の3T3ライン、BHKまたはHaKハムスターセルライ
ンであるがこれに限定されない。
【0028】細菌細胞もまた適当な宿主である。例え
ば、エシェリヒア・コリのような様々な株(例、HB10
1、MC1061)はバイオテクノロジー分野において宿主細胞
としてよく知られている。バシルス・サブチリス、プソ
イドモナス、他のかん菌などの様々な株もまたこの方法
において使用され得る。
【0029】当業界の熟練者には周知の多くの酵母細胞
株もまた、この発明のポリペプチドの発現用の宿主細胞
として利用され得る。更に、所望により、昆虫細胞もこ
の発明の方法における宿主細胞として利用され得る。例
えば、ミラーら、「ジェネティック・エンジニアリン
グ」、8、227〜298(プレナム・プレス1986)およびそ
の引用文献参照。
【0030】本発明の別の態様は、本発明の蛋白質の発
現方法で使用されるベクターを提供する。好ましくは、
これらのベクターは、本発明の新規軟骨/骨蛋白質をコ
ードする前述の完全な新規BMP-8 DNA配列を含む。更に
また、これらのベクターは、蛋白質配列を発現させる適
当な発現制御配列を含む。他方、上記切断又は修飾配列
が組み込まれたベクターはまた、この発明の具体例であ
り、本発明の蛋白質の製造に有用である。これらのベク
ターはセルラインの形質転換方法で使用され得、選択さ
れた宿主細胞におけるその複製および発現を指向し得る
本発明のDNAコード配列と機能的に組み合わせて選択さ
れた調節配列を含み得る。これらのベクターに有用な調
節配列は当業界の熟練者には周知であり、選択された宿
主細胞に応じて選択され得る。この選択は常套的であ
り、本発明の一部を形成するものではない。ベクターの
成分、例えばレプリコン、選択遺伝子、エンハンサー、
プロモーターなどは、天然源から得られるかまたは既知
の方法により合成される。カウフマンら、「ジャーナル
・オブ・モレキュラー・バイオロジー」、159:511〜52
1(1982)、およびカウフマン、「プロシーディングズ・
オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシ
ーズ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステーツ・オブ・アメ
リカ」、82:689〜693(1985)参照。このようなベクタ
ーにより形質転換された宿主細胞および軟骨/骨蛋白質
の生産に用いるその子孫もまた本発明により提供され
る。
【0031】骨および/又は軟骨が正常には形成されな
い様な環境において軟骨および/又は骨形成を誘導する
本発明の蛋白質は、ひとおよび他の動物における骨折お
よび軟骨欠損の治癒に適用性を有する。本発明の蛋白質
の一種を用いる製剤は閉鎖および複雑骨折の縮小ならび
に人口関節の固定改善における予防的用途を有し得る。
骨原性薬剤により新たに誘導される骨形成は、先天的、
外傷性又は腫瘍切除による頭顔欠損の修復に貢献し、美
容形成外科においても有用である。本発明の蛋白質は、
歯周病の処置および他の歯修復プロセスにおいて用いる
ことが出来る。これらの薬剤は、骨形成細胞を誘引し、
骨形成細胞の成長を刺激し、又は骨形成細胞の原始細胞
の分化を誘導する。数種の骨形成性、軟骨誘導性および
骨誘導性因子が既に報告されている。ヨーロッパ特許出
願第148155号および第169016号参照。
【0032】本発明の蛋白質は、傷の治療および関連す
る組織の修復に用いることが出来る。傷の種類として
は、火傷、切り傷および潰瘍が挙げられるが、これに限
定されるわけではない(例えば、傷の治療および関連す
る組織修復の考察に関してはPCT特許公開WO84/01106号
参照)。
【0033】本発明の更に別の態様は骨折および骨およ
び/又は軟骨欠損に関連した他の症状又は歯周病の治療
のための治療法および組成物を包含する。更に、本発明
は、傷の治療および組織修復のための治療法および組成
物を含む。このような組成物は、医薬上許容される賦形
剤、担体またはマトリックスとの混合物中、治療上有効
量の少なくとも一種の本発明の蛋白質を含む。本発明の
蛋白質は、他の1種以上の関連する蛋白質および成長因
子と共同して、あるいはおそらくは相乗的に作用すると
考えられる。本発明の治療法および組成物はしたがっ
て、1種以上の本発明の蛋白質を含む。更に、本発明の
治療法および組成物はしたがって、治療的量の少なくと
も1種の本発明の蛋白質を、前記同時係属中のアメリカ
合衆国特許出願に開示されている治療的量の少なくとも
1種の他の「BMP」蛋白質とともに含む。このような本
発明の方法および組成物は、本発明の蛋白質又はその一
部を前述の「BMP」蛋白質又はその一部と共に含む。こ
のような組み合わせは各蛋白質又は各蛋白質の一部によ
り形成されるヘテロ分子由来の個々の分子を含んでもよ
い。本発明の方法および組成物はしたがって、本発明の
蛋白質又は前記の異なる「BMP」蛋白質の一部と結合し
た部分を含み、ヘテロ分子を形成する。例えば、BMP-8
サブユニットはBMP-2、BMP-3、BMP-4、BMP-5、BMP-
6、BMP-7又は他のBMP蛋白質のサブユニットと結合し
ていてもよい。このような結合は、ジスルフィド結合を
含む。
【0034】更に、本発明の治療法および組成物は、本
発明の蛋白質又はその一部を骨および/又は軟骨欠損、
傷又は問題となる組織の治療に有用な他の薬剤と組み合
わせて含む。これらの薬剤は、様々な成長因子、例え
ば、表皮成長因子(EGF )、線維芽細胞成長因子(FG
F)、血小板由来成長因子(PDGF)、形質転換成長因子(TGF
-aおよびTGF-b)、およびインシュリン様成長因子(IGF)
などの成長因子を含む。これらの薬剤の一部もまた本発
明の組成物に用いてもよい。
【0035】pH、等張性、安定性などに関して必要な注
意を払ったこのような生理学的に許容しうる蛋白組成物
の製造および製剤は当業界で知られている。また、この
治療組成物は軟骨および骨成長因子蛋白質における明ら
かな種特異性がないことのために現在獣医学的用途に関
して有用である。ひとのほか、家畜およびサラブレッド
の馬は本発明の蛋白質を用いたこのような治療の望まし
い患者である。
【0036】この治療方法は、インプラント又は装置と
して、組成物を局所的、全身的または局部的に投与する
ことを含む。投与される場合、もちろんこの発明で使用
される治療組成物は、発熱物質を含まない、生理学的に
許容しうる形態を呈する。更にこの組成物は、望ましく
は軟骨および/または骨または組織損傷部位への送達に
適した粘稠性形態で封入又は注射され得る。局所投与は
傷の治癒および組織修復に有用であり得る。好ましく
は、骨および/又は軟骨形成のために、この組成物は、
本発明の軟骨および/又は骨蛋白質を骨および/又は軟
骨損傷部位に送達し、成長する骨および軟骨構造を提供
し、最適状態で体内に再吸収され得るマトリックスを含
む。このようなマトリックスは、他の移植医学適応例で
現在使用されている材料により形成され得る。
【0037】マトリックス材料の選択は、生理学的適合
性、生物分解性、機械特性、美容的外観および界面特性
にもとづいて行われる。特定の本発明の組成物の適用性
は適当な製剤を限定する。組成物に適用され得るマトリ
ックスは、生物分解性で化学的に定義されるもの、例え
ば、硫酸カルシウム、燐酸トリカルシウム、ヒドロキシ
アパタイト、ポリ乳酸およびポリ無水物である。他の有
効なマトリックスは、生物分解性で生物学的に明確に定
義されるもの、例えば骨もしくは皮膚コラーゲンであ
る。他のマトリックスは純粋な蛋白質又は細胞外マトリ
ックス成分を含む。他の有効なマトリックスは、非生物
分解性で化学的に定義されるもの、例えば、焼結ヒドロ
キシアパタイト、生体ガラス、アルミン酸塩、又は他の
セラミックである。マトリックスは、前述のタイプの材
料の組み合わせ、例えばポリ乳酸およびヒドロキシアパ
タイト又はコラーゲンおよび燐酸トリカルシウムであり
得る。生体セラミックもまた組成物、たとえばカルシウ
ム−アルミン酸塩-燐酸塩において改変され得、例え
ば、孔サイズ、粒子サイズ、粒子形状および生物分解性
の改変が行われ得る。
【0038】投与量については、本発明の蛋白質の作用
を修飾する様々な要因を考慮して担当医が決定する。本
発明の蛋白質の作用を修飾する要因としては、形成され
るべき骨の重量、骨の損傷部位、損傷した骨の状態、傷
の大きさ、損傷組織の種類、患者の年令、性別および治
療食、感染の重症度、投与時間および他の臨床要因が挙
げられる。用量は、再構成および組成物中に存在する骨
および/軟骨蛋白質のタイプにより変動し得る。最終組
成物への他の既知成長因子、例えばEGF、PDGF、TGF-a、
TGF-bおよびIGF-Iの添加もまた用量に影響を与え得る。
【0039】経過は軟骨および/又は骨成長および/又
は修復の定期的評価によりモニターすることが出来る。
経過は、例えばX線、組織形態計測およびテトラサイク
リンラベリングを用いてモニターすることが出来る。以
下、実施例により、本発明のうし軟骨および/又は骨蛋
白質の回収および特性検定、これらの蛋白質の使用によ
る対応するひと蛋白質の回収および組み換え技術による
蛋白質の発現における本発明の実施態様を説明する。
【0040】実施例1 うし軟骨/骨誘導蛋白質の単離 ウリストら、「プロシーディングズ・オブ・ザ・ナショ
ナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・オブ・ザ・
ユナイテッド・ステーツ・オブ・アメリカ」、70:3511
(1973)の方法に従い、破砕したうしの骨粉(20〜120
メッシュ、コーラ・テック)を製造する(但し、下記の
とおりいくつかの抽出工程を除く)。10kgの粉末を、4
℃で48時間激しい撹拌下、0.6NのHClを連続交換しなが
ら脱塩する。得られた懸濁液を26リットルの0.5M EDTA
中に4時間かけて抽出する。残さを蒸留水で2回洗浄した
後、「クリニカル・オーソペディックス・アンド・リレ
ーテッド・レサーチ」、171:213(1982)の記載に従
い、10リットルの4Mグアニジン塩酸塩[GuCl]、1mM
N-エチルマレイミド、1mM ヨード酢酸、1mM フェニル
メチルスルホニルフルオリド中に再懸濁する。16〜20時
間後、上清を除去し、別の6リットルのGuCl緩衝液と置
き換える。6リットルのGuCl緩衝液での最終抽出を16時
間行う。
【0041】粗GuCl抽出物を合し、0.45mMデュッラポア
タンジェンシャルフローフィルターパケットでペリコン
装置を通してろ過し、10000分子量遮断膜を備えたアミ
コンRA2000装置上で約50倍に濃縮し、次いで、20mM ト
リス、0.05M NaCl、6M尿素(pH7.1)、第一カラム用出
発緩衝液中で透析する。十分透析後、蛋白質を2リット
ルDEAEセルロースカラムに仕込み、非結合フラクション
を集める。
【0042】非結合フラクションを濃縮し、6M尿素中5
0mM NaAc、50mM NaCl(pH 4.6)に対して透析する。非結
合フラクションをカルボキシメチルセルロースカラムに
適用する。カラムに結合していない蛋白質を出発緩衝液
で十分洗浄することにより除去し、ローゼン修飾サンパ
ス・レディ検定(以下の実施例3に記載)で測定される
骨および/又は軟骨形成活性を有する蛋白質を含有する
材料を50mM NaAc、0.25mM NaCl、6M 尿素(pH 4.6)によ
りカラムから脱着させる。この段階溶離から得られた蛋
白質を20〜40倍に濃縮し、次いで80mM KPO、6M 尿素
(pH 6.0)に対して十分透析する。80mM KPO、6M 尿素
(pH 6.0)中で平衡状態にしたヒドロキシアパタイトカラ
ム(IBF)に試料を適用し、同緩衝液でカラムを洗浄する
ことにより、未結合蛋白質をすべて除去する。骨および
/又は軟骨形成活性を有する蛋白質を100mM KPO(pH
7.4)および6M 尿素により溶離させる。
【0043】この蛋白質を0.1875M NaCl、6M尿素溶液で
5倍に希釈し、最終濃度を20mM KPO 、150mM NaCl 、6M
尿素とする。この材料を、20mM KPO、150mM NaCl 、
6M尿素中で平衡状態にしたヘパリン-セファロースカラ
ムに適用する。出発緩衝液でカラムを十分洗浄後、骨お
よび/軟骨誘導活性を有する蛋白質を20mM KPO、700m
M NaCl 、6M 尿素(pH 7.4)により溶離させる。このフラ
クションを10〜20倍に濃縮し、50mM NaAc、6M尿素(pH
4.6)に対して透析し、ファルマシア・モノSHRカラムに
適用する。カラムを1.0M NaCl、50mM NaAc、6M 尿素(pH
4.6)への勾配により展開する。吸光度280mMのフラクシ
ョンをすべてプールする。このモノSステップは現在か
ならずしも必要でないと考えられており、将来省略でき
るであろう。この材料を0.1%TFA中4.7x30cmウォータ
ーズ・プレパック500C4カートリッジに適用し、カラ
ムを95%アセトニトリル、0.1%TFAへの勾配により1分
あたり45mlで100分間展開する。フラクションを軟骨お
よび/又は骨形成活性に関して検定する。
【0044】マッコナヘイら、「インターナショナル・
アーカイブス・オブ・アラージー」、29:185〜189(19
66)、ボルトンら、「バイオケミカル・ジャーナル」、
133:529(1973)およびボーウェン-ポープ、「ジャー
ナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー」、237:5
161(1982)の中の一法により、適当なフラクションの
アリコートをヨウ素化する。これらのフラクション中に
存在するヨウ素化蛋白質をSDSゲル電気泳動により分析
する。
【0045】実施例2 うし軟骨/骨誘導因子の特性検定 A.分子量 実施例1により得られた0.1%TFAおよび約45%アセト
ニトリル中フラクションを含有する活性BMP由来の約2.5
mgの蛋白質をサバント・スピード・ヴァック濃縮器で乾
燥し、レムリ試料緩衝液で可溶化し、12.5%ポリアクリ
ルアミドゲルに適用し、SDS-PAGE[レムリ、ネイチャ
ー、227:680〜685(1970)]に付す(試料をジチオスレイ
トールで還元しない)。分子量をヨウ素化バイオ-ラド
分子量標準と比べて測定する。固定されていないゲルの
オートラジオグラフィーの後、約28000〜38000ダルトン
のバンドを切除し、蛋白質を電気泳動でゲルから溶離す
る[ハンカピラーら、メソッズ・イン・エンザイモロジ
ー、91:227〜236(1983)]。前記同時係属中の「BMP」
出願中に記載されている同様の精製骨フラクションにお
いては骨および/又は軟骨活性は約28000〜38000領域に
おいて見られるが、これにもとづいて、このバンドは骨
および/又は軟骨誘導フラクションを含むと推定され
る。
【0046】B.サブユニット特性検定 単離されたうし骨蛋白質のサブユニット組成物も測定す
る。前記の溶離蛋白質を完全に還元し、ヨードアセテー
トおよび標準的方法を用いて2%SDS中でアルキル化す
る。完全に還元し、アルキル化された試料を次いで更に
12.5%ゲル上SDS-PAGEに適用し、得られたダブレット/
トリプレットを呈する約14000〜20000ダルトンの領域は
未固定ゲルのオートラジオグラフィーにより検出され
る。試料の銀染色法[メリルら、サイエンス、211:1437
(1981)]を分子量標識と共に第1図に示す。14000〜20
000ダルトン領域は括弧で示す。したがって、約28000〜
30000ダルトン蛋白質は14000〜20000の広い領域をもた
らす。
【0047】実施例3 ローゼン修飾サンパス-レディ検定 サンパスおよびレディ、「プロシーディングズ・オブ・
ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・
オブ・ザ・ユナイテッド・ステーツ・オブ・アメリ
カ」、80:6591〜6595(1983)に記載されたラット骨形
成検定の変法を用いて、本発明の蛋白質の骨および/又
は軟骨活性を評価する。この修飾検定を、本明細書にお
いては、ローゼン修飾サンパス-レディ検定と称する。
サンパス-レディ法のエタノール沈殿工程の代わりに検
定フラクションの水に対する透析(組成物が溶液の場
合)またはダイアフィルタリング(溶液が懸濁液の場
合)を行う。溶液又は懸濁液を0.1%TFA中に再溶解し、
得られた溶液を20mgのラット・マトリックスに加える。
蛋白質で処理していないモック・ラット・マトリックス
試料を対照とする。この材料を冷凍し、凍結乾燥し、生
成した粉末を#5ゼラチンカプセルに封入する。カプセ
ルを21〜49日令の雄ロング・エバンス・ラットの腹部胸
領域に皮下内植する。7〜14日後インプラントを除去す
る。各インプラントの半分を用いてアルカリ性ホスファ
ターゼ分析をする。[レディら、プロシーディンブズ・
オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシ
ーズ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステーツ・オブ・アメ
リカ」、69:1601(1972)参照]。
【0048】各インプラントの残り半分を固定し、組織
分析を行う。グリコメタクリレート部分(1μm)をボン
・コッサおよび酸性フーシン(fuschin)又はトルイジン
ブルーで染色することにより、各インプラント中存在す
る誘導された骨および軟骨形成の量を採点する。+1〜
+5は新しい骨および/又は軟骨細胞および新たに形成
された骨およびマトリックスに占められたインプラント
の各組織片の領域を示す。+5点は、インプラントの50
%以上がインプラント中の蛋白質の直接の結果として生
成する新しい骨および/又は軟骨であることを示す。+
4点、+3点、+2点および+1点はそれぞれインプラント
の40%、30%、20%、10%以上が新しい軟骨および/又
は骨を含有することを示す。
【0049】マトリックス試料の試料を含有する軟骨お
よび/又は骨誘導性蛋白質の用量応答性は、形成された
骨および/又は軟骨の量が試料中の軟骨/骨誘導蛋白質
の量と共に増加することを示す。対照試料はいかなる骨
および/又は軟骨形成も示さない。
【0050】他の軟骨および/又は骨誘導蛋白質、例え
ば前記「BMP」蛋白質に関しては、形成された骨および
/又は軟骨はマトリックスによりふさがれた空間に物理
的に閉じ込められる。試料をSDSゲル電気泳動および等
電点電気泳動で分析し、次いでオートラジオグラフィー
を行う。活性は蛋白質バンドおよびpIと相関関係を示
す。1OD/mg-cmの消衰係数を蛋白質に関する推定値とし
て使用し、特定フラクション中の蛋白質の純度を評価
し、蛋白質をSDS PAGEにかけ、続いて銀染色法またはラ
ジオヨードネーションおよびオートラジオグラフィーに
かける。
【0051】実施例4 うし蛋白質組成物 実施例2Bに記載された約14000〜20000ダルトン領域の
ゲルスライスを切除し、蛋白質を電気泳動でゲルから溶
離する(ハンカピラーら、前掲)。この単離された蛋白
質試料を次いで5容積の90%n-プロパノールで希釈後30
X2.1MMブラウンリーRP-18に結合させることによりSDS
から除く[シンプソンら、ヨーロピアン・ジャーナル・
オブ・バイオケミストリー、165:21〜29(1987)]。40
%n-プロパノール、0.1%TFAの段階を用いて溶離するこ
とにより蛋白質を回収する。溶離された蛋白質ピークを
含有するフラクションをプールし、サバント・バック濃
縮器中で乾固寸前にする。蛋白質を次いで0.1M炭酸水素
アンモニウムで再溶解し、1μgTPCK処理トリプシン(ワ
ーシントン)で16時間37℃にて消化する。別の1μg用量
のトリプシンを添加し、消化を更に4時間続ける。得ら
れた消化物を次にC4Vydac RPHPLCカラムおよび0.1%TFA
-水、0.1%TFA水-アセトニトリル勾配を用いてRPHPLCに
付す。得られたペプチドピークを214および280nmでのUV
吸光度によりモニターし、アプライド・バイオシステム
気相配列分析装置(470A型)を用いて直接アミノ末端ア
ミノ酸配列分析に付す。アミノ酸の標準的な3文字で表
示した(括弧内のアミノ酸は配列中で不明確であること
を示す)以下のアミノ酸配列を有する3種のトリプシン
消化性フラグメントを標準的方法により単離する。
【表16】
【0052】4種のアミノ酸配列はPCT公開出願WO88/0
0205号およびWO89/10409号において開示されているBMP
-2、BMP-3およびBMP-4、およびUSSN第437409号、第4900
33号、および第438919号(それぞれ、1989年11月15日、
1989年11月15日、1989年11月17日出願)中に開示されて
いるBMP-5、BMP-6およびBMP-7等の他のBMP蛋白質と相同
性を示す。特に、前記アミノ酸配列
【表17】 は以下の人相同性配列を含有するBMP-2、BMP-3、BMP-
4、BMP-5、BMP-6およびBMP-7と相同性を示す。
【表18】 第二のアミノ酸配列
【表19】 はこれらのBMP分子の以下のひと配列と相同性を示す。
【表20】 第三のアミノ酸配列
【表21】 はこれらのBMP分子
【表22】 と相同性を示す。
【0053】第四のアミノ酸配列は、PCT公開出願WO88/
00205号およびWO89/10409号において開示されているBMP
-3と相同性(即ち、Asn-Glu-Leu-Pro-)を示す。本発明
のBMP-8蛋白質はこれらのBMP蛋白質BMP-2〜BMP-7と構造
的に類似している。成熟BMP-8蛋白質はポリペプチドサ
ブユニットと結合したジスルフィドのダイマーを含む。
【0054】実施例5 DNAの単離 BMP-8蛋白質をコードするDNA配列は当業界において周知
の様々な技術を用いて単離することができる。以下に記
載するように、オリゴヌクレオチドプローブを前項で同
定したトリプシンフラグメントのアミノ酸配列にもとづ
いて設計し、自動DNAシンセサイザーで合成する。プロ
ーブは、レイズ、「ジャーナル・オブ・モレキュラー・
バイオロジー」、183(1):1〜12(1985)の方法にし
たがってトリプシン配列から設計されたオリゴヌクレオ
チドのプール又は特有のオリゴヌクレオチドからなる。
【0055】3種の前記アミノ酸配列のBMP-2からBMP-7
との同義性にもとづいて、本発明のBMP-8蛋白質はアミ
ノ酸配列(3)およびアミノ酸配列(2)が以下のよう
に互いににすぐ隣に位置する構造を有し得る。
【表23】
【0056】以下の4種のオリゴヌクレオチドは前項で
同定されたトリプシンフラグメント[BMP-8アミノ酸配列
(2)Leu-(Ser)-Ala-Thr-Ser-Val-Leu-Tyr-Tyr-Asp-Se
r-Ser-Asn-Asn-Val-Ile-Leu-Arg]にもとづいて設計さ
れ、自動DNAシンセサイザーで合成される。
【表24】
【0057】オリゴヌクレオチド#1〜#4のはじめの
9種のヌクレオチド(下線部)は特異的に増幅された、
BMP-8蛋白質をコードし、前記アミノ酸配列(2)由来
でないDNA配列の操作を促進するために、制限エンドヌ
クレアーゼXbaIの認識配列を含有する。
【0058】以下のオリゴヌクレオチドは他のすでに同
定したトリプシンフラグメント[BPM-8アミノ酸配列
(3)Ala-Cys-Cys-Ala-Pro-Thr-Lys]のアミノ酸配列に
もとづいて設計され、自動DNAシンセサイザーで合成さ
れる。
【表25】
【0059】オリゴヌクレオチド#5のはじめの8種の
ヌクレオチド(下線部)は制限エンドヌクレアーゼBamH
Iの認識配列を含有し、前記の理由のために、アミノ酸
配列(3)由来でない。すでに同定した標準的ヌクレオ
チドのシンボルは以下のとおりである:A:アデノシン、
C:シトシン、G:グアニン、T:チミン、N:アデノシン
又はシトシン又はグアニン又はチミン、R:アデノシン
またはグアニン、Y:シトシン又はチミン、およびH:ア
デノシンまたはシトシンまたはチミン。
【0060】すでに同定したオリゴヌクレオチド#4お
よび#5は、プライマーとして用いられ、うしゲノムDN
A由来の特定のヌクレオチド配列を増幅させる。増幅反
応は以下のようにして行う。
【0061】うしゲノムDNA(源:うしの肝臓)を100℃
にて5分間変性させ、次いで氷上で冷却し、それぞれ200
μMのトリ燐酸デオキシヌクレオチド(dATP、dGTP、dCT
PおよびdTTP)、10mMトリス-HCl pH8.3、50mM KCl、1.5
mM MgCl、0.001%ゼラチン、1.25単位Taq DNAポリメ
ラーゼ、100pM オリゴヌクレオチド#4および100pMオ
リゴヌクレオチド#5を含有する反応混合物に添加す
る。この反応混合物を94℃にて2分間培養し、以下の方
法で熱的サイクルに付す 。94℃にて1分、40℃にて1
分、72℃にて1分を3サイクル、次いで94℃にて1分、55
℃にて1分、72℃にて1分を37サイクル、続いて72℃にて
7分。
【0062】この反応で特異的に増幅されたDNAをエタ
ノールで沈殿させ、制限エンドヌクレアーゼXbaIおよび
BamHIで消化し、アガロースゲル電気泳動にかける。ゲ
ルの領域を切断し、DNAを電気的に溶離し、80塩基対の
生成物をプラスミドベクターpGEM3中ポリリンカーのXba
IおよびBamHI位間にサブクローン化する。得られたサブ
クローンのDNA配列分析により、特異的に増幅されたDNA
配列生成物がトリプシンフラグメント(2)および(3)
においてのべたアミノ酸配列をコードすることがわか
る。
【0063】DNA配列(配列表5)及びこの特異的に増幅
されたDNAフラグメントの誘導されたアミノ酸配列(配
列表6)は以下のとおりである。
【表26】
【0064】この配列のヌクレオチド1〜24は、オリ
ゴヌクレオチド#5の一部を含み、ヌクレオチド58〜80
は、特異的増幅反応を行うために用いられるオリゴヌク
レオチド#4のリバースコンプリメントの一部を含む。
増幅反応を開始する際のオリゴヌクレオチド#4および
#5の機能のために、これらは正確に、BMP-8蛋白質を
コードする実際の配列に対応せず、したがって、前記ア
ミノ酸誘導体中に翻訳されない。
【0065】以下のオリゴヌクレオチドプローブは前記
うしDNA配列にもとづいて設計され、自動DNA シンセサ
イザーで合成される。
【表27】
【0066】このオリゴヌクレオチドプローブを32
で放射性標識を行い、ベクターλ EMBL3中に構築された
うしゲノムライグラリーをスクリーニングするために用
いる。400000のうしゲノム組換え体ライブライリーを50
のプレート上、1プレート当たり組換え体8000個の割合
で培養する。これらの培地から組換えバクテリオファー
ジプラークの重複ニトロセルロースレプリカを作成し、
増幅する。オリゴヌクレオチドプローブ#6をハイブリ
ダイゼーションしてニトロセルロースレプリカを65℃に
てSHB(標準的ハイブリダイゼーション緩衝液)中に増
幅し、65℃にて1xSSC、0.1% SDSで洗浄する。11の陽性
ハイブリダイゼーション組換え体を得、プラーク精製す
る。バクテリオファージプレートストックを作成し、バ
クテリオファージDNAを11のプラーク精製組換え体の各
々から単離する。λ 9800-10で示される組み換え体の1
種のオリゴヌクレオチドハイブリダイゼーション領域を
0.4kb PstIフラグメントに対して局在化する。このフラ
グメントをプラスミドベクター(pGEM-3)中にサブクロ
ーン化し、DNA配列分析を行う。クローンλ9800-10のこ
の領域の部分的DNA配列(配列表7)および誘導されたア
ミノ酸配列(配列表8)を第1表に示す。バクテリオフ
ァージλ 9800-10を1991年5月15日に受託番号12301とし
てアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション
(「ATCC」)(メリーランド、ロックビル、パークロー
ン・ドライブ12301)に寄託した。この寄託物は、特許
手続きを目的とする微生物の寄託の国際的承認に関する
ブダペスト条約およびその下での規則の必要条件を満た
している。 第1表
【表28】
【0067】ヌクレオチド95は「T」であるので、前記D
NAフラグメント中で対応するヌクレオチドは「C」であ
る。このλ 9800-10クローンは本発明のうしBMP-8蛋白
質少なくとも一部をコードする。このクローン由来のBM
P-8ペプチド配列は49アミノ酸長で、ヌクレオチド30か
らヌクレオチド176のDNA配列によりコードされる。牛骨
28〜30kD材料から単離されたトリプシンフラグメント
(2)および(3)に対応するアミノ酸配列は第1表の
下線部分である。インフレーム停止コドン(TGA)[ヌクレ
オチド177〜179]は、このクローンが、本発明のうしBMP
-8蛋白質のカルボキシ末端部分をコードすることを示
す。このヌクレオチド1〜29はコンセンサススプライス
部位(ジヌクレオチドAGの前のピリミジン濃厚域)の存
在およびコードされたアミノ酸の他のBMP蛋白質との相
同性の欠如に基づきイントロン配列であると考えられ
る。
【0068】以下の2種のオリゴヌクレオチドは前記ト
リプシンフラグメントのアミノ酸配列
【表29】 (配列表1)にもとづいて設計される。
【表30】
【0069】これらのオリゴヌクレオチドは42℃にてSH
B中クローンλ 9800-10とハイブリダイゼーションさ
れ、42℃で5xSSC、0.1%SDSで洗浄する。前記オリゴ#
7および#8の両方のハイブリダイゼーション領域を含有
するクローンλ 9800-10の制限フラグメントをプラスミ
ドベクター(pGEM-3)中にサブクローン化し、DNA配列分
析を行う。クローンl 9800-10のこの領域の部分的DNA
配列(配列表9)および誘導されたアミノ酸配列(配列表
10)を第2表示す。 第2表
【表31】
【0070】クローンλ 9800-10のこの領域は、本発明
のうしBMP-8蛋白質の他の部分をコードする。このクロ
ーンから得られるBMP-8ペプチド配列は37アミノ酸長で
あり、DNA配列のヌクレオチド51からヌクレオチド161に
よりコードされる。牛骨28〜30kD材料から単離されるト
リプシンフラグメント(1)(配列表1) の対応するア
ミノ酸配列の一部は第2表の下線部である。ヌクレオチ
ド1〜50はコンセンサススプライス部位の存在および誘
導されたアミノ酸のトリプシンフラグメント(1)の残
りとの相同性の欠如に基づきイントロン配列であると考
えられる。同様に、ヌクレオチド配列162〜172もまたイ
ントロン配列であると考えられる。
【0071】クローンλ 9800-10の別のPstI制限フラグ
メントをサブクローン化し、前記と同様の方法で配列決
定する。部分的DNA配列(配列表11)およびクローンλ
9800-10のこの領域の誘導されたアミノ酸配列(配列表1
2)を第3表に示す。 第3表
【表32】 クローンλ 9800-10のこの領域は、本発明のBMP-8蛋白
質の他の部分をコードする。このクローンのBMP-8ペプ
チド配列は26アミノ酸長であり、ヌクレオチド20からヌ
クレオチド99の配列によりコードされる。牛骨28〜30kD
材料から単離されるトリプシンフラグメント(1)に対
応するアミノ酸配列の残りの部分は第3表の下線部分で
ある。この配列は、牛骨28〜30kD材料から単離されるト
リプシンフラグメント(4)の一部
【表33】 を含むペプチド配列をコードすることも重要である。こ
のトリプシンペプチドに対応するアミノ酸配列も第3表
の下線部分である。ヌクレオチド配列1〜19および100〜
120もすでに記載したような理由に基づきイントロン配
列であると考えられる。
【0072】第1、2および3表においてすでに記載し
た誘導されたアミノ酸配列に基づき、本発明のうしBMP-
8蛋白質は第4表のアミノ酸配列(配列表13)を含有す
る。 第4表
【表34】
【0073】この配列は他のBMP蛋白質と相同性である
ことがわかる。例えば、カルボキシ末端システイン濃厚
域(第4表のアミノ酸#11〜#112)は以下のアミノ酸
同一性を示す:BMP-2: 55%、BMP-3: 41%、BMP-4: 55%、
BMP-5: 74%、BMP-6: 75%、BMP-7: 75%
【0074】実施例6 ひとBMP-8 第1表において記載した配列を含む0.4kb PstI うしゲ
ノムBMP-8フラグメントを 32Pで放射線標識を行い、ベ
クターλ FIX中に構築されたひとゲノムライブラリー
[ストレートジーン・クローニング・システム(カタロ
グ#944201)]をスクリーニングするためのプローブと
して用いる。このひとゲノムライブラリーの1000000の
組換え体を、1プレート当たりバクテリオファージ20000
個の割合で培養する。組換え体バクテリオファージプラ
ークの重複ニトロセルロースレプリカを作成し、65℃に
てSHB中うしゲノムプローブとハイブリダイゼーション
し、65℃にて0.2xSSC、0.1% SDSで洗浄する。25陽性を
得、再培養する。以下のオリゴヌクレオチドプローブを
第2表において記載したDNA配列のヌクレオチド57から
ヌクレオチド86にもとづいて設計し、自動DNAシンセサ
イザーで合成する。
【表35】
【0075】以下のオリゴヌクレオチドプローブを第3
表において記載したDNA配列のヌクレオチド20からヌク
レオチド43にもとづいて設計し、自動DNAシンセサイザ
ーで合成する。
【表36】
【0076】二次フィルターの1セットをSHB中65℃に
てプローブ#9とハイブリダイゼーションし、65℃にて
1xSSC、0.1%SDSで洗浄し、二次フィルターの別のセッ
トをSHB中50℃にてプローブ#10とハイブリダイゼーシ
ョンし、50℃にて5xSSC、0.1%SDSで洗浄する。2種の
クローンは両方のオリゴヌクレオチドプローブとハイブ
リダイゼーションすることがわかる。オリゴヌクレオチ
ド#9および#10のこれらの2種のひとゲノムクローン
との陽性ハイブリダイゼーションにより、これらは本発
明のBMP-8蛋白質のひと同等体をコードするヌクレオチ
ド配列の少なくとも一部を含有することがわかる。これ
らのクローンの1種は、λ H8 12-1と称し、1991年5月1
5日受託番号#75010として「ATCC」に寄託された。この
寄託物は、特許手続きを目的とする微生物の寄託の国際
的承認に関するブダペスト条約およびその下での規則の
必要条件を満たしている。
【0077】ひと軟骨および/又は骨誘導因子分子の一
部をコードするDNAを含有する組換え体バクテリオファ
ージを得、ひとコード配列を骨誘導因子を合成するひと
セルラインまたは組織を同定するプローブとして用いる
ことができる。あるいは、うしコード配列は、このよう
なひとセルライン又は組織を同定するためのプローブと
して用いられる。簡単にいうと、RNAを選択した細胞又
は組織源から抽出し、ホルムアルデヒドアガロースゲル
上で電気泳動し、ニトロセルロースに移入するか又はホ
ルムアルデヒドと反応させ、直接ニトロセルロース上に
スポットする。ニトロセルロースを次いでうしまたはひ
と軟骨および/又は骨誘導蛋白質のコード配列由来のプ
ローブとハイブリダイゼーションする。mRNAをオリゴ(d
T)セルロースクロマトグラフィーにより選択し、cDNAを
確立された技術により(ツールら、前出)ラムダgt10に
クローン化する。
【0078】当業者に周知の別の方法を用いて、本発明
のひとおよび他の種の軟骨/骨蛋白質を単離することが
出来る。前記の方法を用いてうしまたはひと蛋白質をプ
ローブ源として用いることにより問題となる他の関連し
た蛋白質を単離してもよい。このような他の蛋白質はな
かでも骨折の修復、傷の治癒および組織修復に同様の有
用性がある。
【0079】実施例7 軟骨/骨蛋白質の発現 本発明のうし、ひとまたは他のほ乳類の蛋白質を製造す
るために、常用的遺伝子工学技術によりそれをコードす
る前記のように単離したDNAを適当な発現ベクターに移
入し、ほ乳類細胞または他の好ましい真核生物又は原核
生物宿主に導入する。トランスフェクションの方法とし
ては、エレクトロポーレーション、CaPO 沈殿、プロト
プラストフュージョン、マイクロ注入およびリポフェク
ションがあげられる。宿主細胞を形質転換し、次いで安
定な形質転換体を標準的免疫学的生物学的または酵素検
定により生成物の発現に関してスクリーニングする。こ
のBMP-8ポリペプチドををコードするDNAおよびmRNAを、
サザンおよびノザンブロット法等の標準的方法により検
出し、高発現セルラインをクローン化するかまたは適当
な選択性のレベルで再クローン化して、より相同性の高
い細胞集団を得る。
【0080】選択された形質転換宿主細胞を培養し、そ
れにより発現した本発明のBMP-8蛋白質を回収し、単離
し、精製する。標準的技術を用いて発現した蛋白質の特
性検定を行う。例えば、特性検定は、[35 S]メチオニ
ンまたはシステインでのパルス標識、ポリアクリルアミ
ド電気泳動による分析を包含する。組み換え発現された
BMP-8蛋白質は、同時に生産され、元々天然で結合して
いる蛋白質性材料を含まず、例えば細胞メディアに見ら
れる物質のような他の不純物も含まない。
【0081】本発明の生物学的に活性な組換えひと蛋白
質の好ましい発現システムは、安定に形質転換されたほ
乳類細胞である。一時的な発現に関しては、選択される
セルラインはSV40形質転換アフリカグリーンモンキーの
腎臓COS-1で、これは典型的にはプラスミド中に1〜4日
間で中程度の量の蛋白質を生産する。更に、好ましいほ
乳類細胞はCHO細胞である。
【0082】当業界の熟練者であれば、本発明のDNA配
列ならびに既知ベクター、例えばpCD「岡山ら、モレキ
ュラー・アンド・セルラー・バイオロジー」、2:161〜
170(1982)およびpJL3、pJL4「ゴフら、EMBO・ジャー
ナル」、4:645〜653(1985)を用いることによりほ乳
類発現ベクターの構築は可能である。これらのベクター
の適当な宿主細胞への形質転換により、本発明の蛋白質
が発現され得る。当業界の熟練者であれば、コード配列
の側面に位置するほ乳類調製配列を削除又はこれを細菌
性配列と置き換えることにより本発明の配列を操作し、
細菌細胞による細菌内又は細菌外発現用細菌性ベクター
を構築することが可能である。例えば、コード配列は更
に操作(例、他の既知リンカーまたは他の公知技術によ
るそこからの非コード配列の欠失もしくは存在するヌク
レオチドの改変による修飾)され得る。次いで修飾コー
ド配列は、例えば谷口ら、「プロシーディングズ・オブ
・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ
・オブ・ザ・ユナイテッド・ステーツ・オブ・アメリ
カ」、77:5230〜5233(1980)に記載された方法を用い
て既知細菌性ベクターに挿入され得る。次いで、この実
例的細菌性ベクターにより細菌宿主細胞を形質転換し、
本発明の蛋白質を発現させ得る。細菌細胞における本発
明の軟骨および/骨蛋白質の細胞外発現の実施法につい
ては、例えばヨーロッパ特許出願EPA177343を参照。
【0083】昆虫細胞で発現させる昆虫性ベクターの構
築についても同様の操作が実施され得る[例えば、公開
されたヨーロッパ特許出願155476記載の方法を参照]。
酵母ベクターもまた、酵母細胞による本発明の因子の細
胞内又は細胞外発現を目的とする酵母調節配列を用いて
構築されうる。[例えば、公開PCT出願WO86/00639およ
びヨーロッパ特許出願EPA123289参照]。
【0084】ほ乳類細胞から高レベルの本発明蛋白質を
製造する方法は、本発明の蛋白質をコードする異種遺伝
子の多数のコピーを含む細胞の構築を含む。異種遺伝子
は、増幅可能なマーカー、例えばジヒドロ葉酸還元酵素
(DHFR)遺伝子(この場合、カウフマンおよびシャープ、
「ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー」、
159:601〜629(1982)の方法に従い、多量の遺伝子コピ
ーを含む細胞が、メトトレキセート(MTX)の高濃縮液に
おける伸長に関して選択され得る)に結合され得る。こ
の方法はいくつかの異なる細胞タイプにより使用され得
る。例えば、本発明の蛋白質に関するDNA配列を含むプ
ラスミドは、その発現を可能にする他のプラスミド配列
およびDHFR発現プラスミドpAdA26SV(A)3[カウフマンお
よびシャープ、「モレキュラー・アンド・セルラー・バ
イオロジー」、2:1304(1982)]と効果的に組み合わさ
れて、燐酸カルシウム共沈殿およびトランスフェクショ
ン、エレクトロポーレーションまたはプロトプラストフ
ュージョンによりDHFR-欠失CHO細胞、DUKX-BII中に共に
導入され得る。DHFR発現形質転換体を、透析うし胎児血
清を含むアルファ培地での成長に関して選択し、続いて
MTX高濃縮液(0.02、0.2、1.0および5μM MTXにおける
連続段階) での成長による増幅に関して選択する[カ
ウフマンら、「モレキュラー・アンド・セルラー・バイ
オロジー」、5:1750(1983)]。形質転換体をクローン
化し、本発明の蛋白質を培地から回収し、単離し、精製
する。前記実施例3に記載したローゼン-修飾サンパス-
レディ・ラット骨形成検定により生物学的活性蛋白質発
現をモニターする。蛋白質発現は、MTX耐性のレベルが
高くなると、増加すべきである。同様の方法は、他の関
連した蛋白質にも使用され得る。
【0085】実施例8 発現した軟骨/骨蛋白質の生物学的活性 上記実施例6で得られた発現したBMP-8蛋白質の生物学
的活性を測定するために、蛋白質をヘパリンセファロー
スカラムにおいて部分的に精製し、当業者に周知の標準
的精製技術を用いて更に精製する。例えば、培地から集
めたポストトランスフェクション調節培地上清を限外ろ
過により濃縮し、透析し、ヘパリンセファロースカラム
にかける。
【0086】調製的NaDodSO/PAGE[レムリ、「ネイチ
ャー」、227:680〜685(1970)]により更に精製が行わ
れる。例えば、蛋白質をゲルに適用する。回収率は、前
記のようにしてヘパリン-セファロースで精製したL-[
35S]メチオニン標識BMP蛋白質を添加することにより
評価することが出来る。蛋白質は、隣接レーンの銅染色
により可視化される[リーら、「アナリティカル・バイ
オケミストリー」、166:308〜312(1987)]。適当なバン
ドを切断し、抽出する。
【0087】得られた溶液の適量を20mgのラットマトリ
ックスと混合し、次いでインビボ骨および/又は軟骨形
成活性に関してローゼン修飾サンパス-レディ検定によ
り検定する。モックトランスフェクション上清分画を対
照として使用する。特定量の本発明のひと蛋白質が加え
られたラットマトリックスを含有するインプラントを7
日後にラットから除去し、組織評価を行う。各インプラ
ントからの代表的部分を新規骨無機質の存在に対してボ
ン・コッサおよび酸性フーシンにより染色し、軟骨特異
的マトリックス形成の存在に対してトルイジンブルーに
より染色する。その部分内に存在する細胞のタイプおよ
びこれらの細胞が表現型を示す程度を評価し、実施例3
に記載したように採点する。
【0088】以上、本発明の好ましい実施態様について
詳細に記載した。その実施に際し、これらの記載事項を
考慮して多くの修正および変更が行われることは当業界
の熟練者であれば容易に想到し得るはずである。それら
の修正および変更も後記請求の範囲内に包含されるもの
と考えられる。
【0089】
【配列表】(1)一般的情報 (i)出願人: ヒューイック、ロドニー・エムワン
グ、ジャック・エイチ (ii)発明の名称: 骨および軟骨誘導蛋白質 (iii)配列数: 13 (iv)通信のあて名 (A)名宛先: ジェネティックス・インスティテュー
ト・インコーポレイテッド、リーガル・アフェアーズ (B)町名番地: ケンブリッジパーク・ドライブ 8
7番 (C)市名: ケンブリッジ (D)州名: マサチューセッツ (E)国名: アメリカ合衆国 (F)郵便番号: 02140 (v)コンピューター読取り形式 (A)媒体の型: フロッピー(登録商標)ディスク (B)コンピューター: IBM PC コンパチブル (C)オペレイティング・システム: PC−DOS/
MS−DOS (D)ソフトウェア: パテントイン・リリース ♯
1.0、バージョン ♯1.25 (vi)現在の出願データ (A)出願番号: US (B)出願日: 1991年5月15日 (C)分類: (viii)委任/代理人情報 (A)名前: カピノス、エレン・ジェイ (B)登録番号: 32,245 (C)件名/事件簿: GI5182X−PCT (ix)遠隔通信情報 (A)電話: 617−876−1170 (B)ファクシミリ: 617−876−5851 (2)配列番号1に関する情報 (i)配列の特徴 (A)長さ: 23アミノ酸残基 (B)型: アミノ酸 (C)鎖の数: 1本鎖 (D)トポロジー: 未詳 (ii)配列の種類: ペプチド (iii)ハイポセティカル: 否 (iv)アンチセンス: 否 (vi)起源 (F)組織の種類: 骨 (xi)配列: 配列番号1
【表37】 (2)配列番号2に関する情報 (i)配列の特徴 (A)長さ: 18アミノ酸残基 (B)型: アミノ酸 (C)鎖の数: 1本鎖 (D)トポロジー: 未詳 (ii)配列の種類: ペプチド (iii)ハイポセティカル: 否 (iv)アンチセンス: 否 (v)フラグメント型: 中間部 (vi)起源 (A)生物名: ボス・タウルス (F)組織の種類: 骨 (xi)配列: 配列番号2
【表38】 (2)配列番号3に関する情報 (i)配列の特徴 (A)長さ: 7アミノ酸残基 (B)型: アミノ酸 (C)鎖の数: 1本鎖 (D)トポロジー: 未詳 (ii)配列の種類: ペプチド (iii)ハイポセティカル: 否 (iv)アンチセンス: 否 (vi)起源 (A)生物名: ボス・タウルス (F)組織の種類: 骨 (xi)配列: 配列番号3
【表39】 (2)配列番号4に関する情報 (i)配列の特徴 (A)長さ: 23アミノ酸残基 (B)型: アミノ酸 (C)鎖の数: 1本鎖 (D)トポロジー: 未詳 (ii)配列の種類: ペプチド (iii)ハイポセティカル: 否 (iv)アンチセンス: 否 (vi)起源 (A)生物名: ボス・タウルス (F)組織の種類: 骨 (xi)配列: 配列番号4
【表40】 (2)配列番号5に関する情報 (i)配列の特徴 (A)長さ: 80塩基対 (B)型: 核酸 (C)鎖の数: 2本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: DNA(ゲノム) (iii)ハイポセティカル: 否 (iv)アンチセンス: 否 (vi)起源 (A)生物名: ボス・タウルス (vii)直接の起源 (B)クローン名: acc30 (viii)ゲノム内での位置 (C)単位: 塩基対 (ix)配列の特徴 (A)名称/特徴を表わす記号: CDS (B)位置: 25..57 (xi)配列: 配列番号5
【表41】 (2)配列番号6に関する情報 (i)配列の特徴 (A)長さ: 11アミノ酸残基 (B)型: アミノ酸 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: プロテイン (xi)配列: 配列番号6
【表42】 (2)配列番号7に関する情報 (i)配列の特徴 (A)長さ: 199塩基対 (B)型: 核酸 (C)鎖の数: 2本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: DNA(ゲノム) (iii)ハイポセティカル: 否 (vi)起源 (A)生物名: ボス・タウルス (vii)直接の起源 (A)ライブラリー名: うしゲノム (B)クローン名: ラムダ 9800−10 (viii)ゲノム内での位置 (C)単位: 塩基対 (ix)配列の特徴 (A)名称/特徴を表わす記号: エキソン (B)位置: 30..199 (ix)配列の特徴 (A)名称/特徴を表わす記号: イントロン (B)位置: 1..29 (ix)配列の特徴 (A)名称/特徴を表わす記号: CDS (B)位置: 30..179 (xi)配列: 配列番号7
【表43】 (2)配列番号8に関する情報 (i)配列の特徴 (A)長さ: 49アミノ酸残基 (B)型: アミノ酸 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: プロテイン (xi)配列: 配列番号8
【表44】 (2)配列番号9に関する情報 (i)配列の特徴 (A)長さ: 172塩基対 (B)型: 核酸 (C)鎖の数: 2本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: DNA(ゲノム) (iii)ハイポセティカル: 否 (vi)起源 (A)生物名: ボス・タウルス (vii)直接の起源 (A)ライブラリー名: うしゲノム (B)クローン名: ラムダ 9800−10 (viii)ゲノム内での位置 (C)単位: 塩基対 (ix)配列の特徴 (A)名称/特徴を表わす記号: エキソン (B)位置: 51..161 (ix)配列の特徴 (A)名称/特徴を表わす記号: イントロン (B)位置: 1..50 (ix)配列の特徴 (A)名称/特徴を表わす記号: イントロン (B)位置: 162..172 (ix)配列の特徴 (A)名称/特徴を表わす記号: CDS (B)位置: 51..161 (xi)配列: 配列番号9
【表45】 (2)配列番号10に関する情報 (i)配列の特徴 (A)長さ: 37アミノ酸残基 (B)型: アミノ酸 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: プロテイン (xi)配列: 配列番号10
【表46】 (2)配列番号11に関する情報 (i)配列の特徴 (A)長さ: 119塩基対 (B)型: 核酸 (C)鎖の数: 2本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: DNA(ゲノム) (iii)ハイポセティカル: 否 (vi)起源 (A)生物名: ボス・タウルス (vii)直接の起源 (A)ライブラリー名: うしゲノム (B)クローン名: ラムダ 9800−10 (viii)ゲノム内での位置 (C)単位: 塩基対 (ix)配列の特徴 (A)名称/特徴を表わす記号: エキソン (B)位置: 20..99 (ix)配列の特徴 (A)名称/特徴を表わす記号: イントロン (B)位置: 1..19 (ix)配列の特徴 (A)名称/特徴を表わす記号: イントロン (B)位置: 100..119 (ix)配列の特徴 (A)名称/特徴を表わす記号: CDS (B)位置: 22..99 (xi)配列: 配列番号11
【表47】 (2)配列番号12に関する情報 (i)配列の特徴 (A)長さ: 26アミノ酸残基 (B)型: アミノ酸 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: プロテイン (xi)配列: 配列番号12
【表48】 (2)配列番号13に関する情報 (i)配列の特徴 (A)長さ: 112アミノ酸残基 (B)型: アミノ酸 (C)鎖の数: 1本鎖 (D)トポロジー: 直鎖状 (ii)配列の種類: ペプチド (iii)ハイポセティカル: 否 (vi)起源 (F)組織の種類: ボス・タウルス (xi)配列: 配列番号13
【表49】
【表50】
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1図は、ジチオスレイトールを用いた還元
後の骨誘導性フラクション(28000〜38000ダルトン、非
還元)のSDS-PAGE分析を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/15 C12N 1/21 1/19 C12P 21/02 C 1/21 C12N 15/00 ZNAA 5/10 A61K 37/02 C12P 21/02 C12N 5/00 A (72)発明者 ジャック・エイチ・ウォング アメリカ合衆国02173マサチューセッツ、 レキシントン、ローウェル・ストリート 522番

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記配列 【表1】 (配列番号7) 【表2】 (配列番号9)および 【表3】 (配列番号11) の少なくとも1種を含む、BMP−8蛋白質をコード化
    するDNA。
  2. 【請求項2】 下記配列#9と10のオリゴヌクレオチ
    ドとハイブリダイズするDNAであって、ATCC番号
    75010として寄託されているDNAによりコード化
    されるアミノ酸配列を有する精製蛋白質: 【表4】 および 【表5】
  3. 【請求項3】 下記配列#9と10のオリゴヌクレオチ
    ドとハイブリダイズするDNAであって、BMP−8を
    コード化する、ATCC番号75010として寄託され
    ているDNA: 【表6】 および 【表7】
  4. 【請求項4】 (a)その発現制御配列と機能可能に結合
    している請求項1記載のDNAを有するベクターにより
    形質転換された細胞を培養し、 (b)軟骨および/または骨形成誘導能を特徴とする蛋白
    質を上記培養媒質から採取し、分離し、精製する段階に
    より製造される精製蛋白質。
  5. 【請求項5】 (a)その発現制御配列と機能可能に結合
    しており、下記配列#9と10のオリゴヌクレオチドと
    ハイブリダイズするDNAであって、BMP−8をコー
    ド化するATCC番号75010のDNAを含むベクタ
    ーにより形質転換された細胞を培養し、 (b)軟骨および/または骨形成誘導能を特徴とするBM
    P−8蛋白質を上記培養媒質から採取し、分離し、精製
    する段階により製造される精製蛋白質: 【表8】 および 【表9】
  6. 【請求項6】 請求項1記載のDNAで形質転換された
    宿主細胞。
  7. 【請求項7】 請求項3記載のDNAで形質転換された
    宿主細胞。
  8. 【請求項8】 (a)その発現制御配列と機能可能に結合
    している請求項1記載のDNAを有するベクターにより
    形質転換された細胞を培養し、 (b)軟骨および/または骨形成誘導能を特徴とする蛋白
    質を上記培養媒質から採取し、分離し、精製する段階を
    含む、BMP−8蛋白質の製造法。
  9. 【請求項9】 (a)その発現制御配列と機能可能に結合
    している請求項3記載のDNAを有するベクターにより
    形質転換された細胞を培養し、 (b)軟骨および/または骨形成誘導能を特徴とする蛋白
    質を上記培養媒質から採取し、分離し、精製する段階を
    含む、精製BMP−8蛋白質の製造法。
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