JP2001234118A - コーティング剤組成物 - Google Patents

コーティング剤組成物

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JP2001234118A
JP2001234118A JP2000048858A JP2000048858A JP2001234118A JP 2001234118 A JP2001234118 A JP 2001234118A JP 2000048858 A JP2000048858 A JP 2000048858A JP 2000048858 A JP2000048858 A JP 2000048858A JP 2001234118 A JP2001234118 A JP 2001234118A
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diisocyanate
polycarbonate diol
polyurethane resin
polyol
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JP2000048858A
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Toshiyuki Ozu
俊之 小津
Hideo Taniguchi
英夫 谷口
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Arakawa Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Arakawa Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コーティング剤として、優れた耐性を有し、
弾性に富み、種々のプラスチック成形品に優れた密着性
を有するコーティング剤を提供すること。 【解決手段】 (1)ポリカーボネートジオール、
(2)高分子ポリオール、(3)ジイソシアネート化合
物ならびに(4)鎖伸長剤および/または(5)重合停
止剤を反応させて得られるポリウレタン樹脂を含有して
なるコーティング剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規にして有用なコ
ーティング剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、建設業界、自動車業界、包装業
界、オーディオ・ビジュアル産業など各種の産業分野に
て、多種多様のプラスチック成形品が使用されるように
なってきている。これら各種のプラスチック成形品を対
象としたコーティング剤には、密着性に優れており、汎
用性のあるポリウレタン樹脂が広く用いられている。
【0003】ポリウレタン系コーティング剤は大きく二
タイプに分けられる。一つは反応型と称されるものであ
り、ハイソリッドで塗工できる、硬化後の皮膜が極めて
強靭であるという特徴があるが、硬化に時間を要すると
いう欠点があり、短時間で乾燥し成膜する必要のあるラ
イン塗装や塗工または印刷等には適さない。反応型ポリ
ウレタン系コーティング剤には、主に高分子ポリオ−ル
からなる主剤とポリイソシアネート化合物からなる助剤
を使用直前に混合する二液型や、イソシアネート末端プ
レポリマーからなる一液型(湿気硬化型)がある。
【0004】もう一つのタイプはポリマー型(ラッカー
タイプ)と称されるものであり、高分子ポリオール、ジ
イソシアネート、鎖伸長剤が反応して分子量が数万〜数
十万になったポリウレタンを溶剤に溶解したものであ
る。ポリマー型ポリウレタン系コーティング剤はこれを
単に塗工するだけで、溶剤が揮散した後にポリマー皮膜
が得られるという特徴を有しており、短時間で乾燥、成
膜する必要のあるライン塗装や塗工または印刷等に適し
ている。そして、短時間で成膜しかつ極めて強靭な皮膜
を得たいときは、トリレンジイソシアネートやジフェニ
ルメタンジイソシアネート系のポリイソシアネート化合
物を配合して用いられることもある。更に本タイプは、
鎖伸長剤を用いない場合や鎖伸長剤にエチレングリコー
ルや1,6−ヘキサンジオール等の低分子グリコールを
使用したいわゆる純ポリウレタン樹脂と、鎖伸長剤にエ
チレンジアミンやイソホロンジアミン等のジアミンを使
用した、いわゆるポリウレタンポリウレア樹脂に分かれ
る。
【0005】しかし、ポリウレタン樹脂は、通常ポリオ
ールにポリエーテル系ポリオールやポリエステル系ポリ
オールを用いるため、吸湿や加水分解によって塗膜の耐
水性が劣るといった欠点がある。これらを改良するため
にアクリル樹脂などと混合して使用することがあるが、
ポリウレタン樹脂はアクリル樹脂との相溶性が悪く、塗
料やインキなどコーティング剤としての安定性に欠け、
均一な塗膜とならない場合がある。さらに、アクリル樹
脂などと混合して使用する場合には塗膜の弾性も劣化す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はコーティング
剤として、優れた耐性を有し、弾性に富み、種々のプラ
スチック成形品に優れた密着性を有するコーティング剤
を提供することを目的とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記従来技
術の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記のよ
うなポリウレタン樹脂を用いることにより前記従来技術
の課題をことごとく解決しうることを見出し本発明を完
成するに至った。
【0008】すなわち本発明は、(1)ポリカーボネー
トジオール、(2)高分子ポリオール、(3)ジイソシ
アネート化合物ならびに(4)鎖伸長剤および/または
(5)重合停止剤を反応させて得られるポリウレタン樹
脂を含有してなるコーティング剤組成物に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の(1)ポリカーボネート
ジオールは、一般に多価アルコールとジメチルカーボネ
ートの脱メタノール縮合反応、多価アルコールとジフェ
ニルカーボネートの脱フェノール縮合反応または多価ア
ルコールとエチレンカーボネートの脱エチレングリコー
ル縮合反応など公知の反応で得られる。これら反応で使
用される多価アルコールとしては1,6−ヘキサンジオ
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、ペンタンジオール、3−メチル
−1,5−ペンタンジオール、オクタンジオール、1,
4−ブチンジオール、ジプロピレングリコール等の飽和
もしくは不飽和の各種公知の低分子グリコール類、1,
4−シクロヘキサンジグリコール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノールなどの脂環族グリコールなどが挙げら
れる。なお、本発明に使用するポリカーボネートジオー
ルは構造中に構造A:
【0010】
【化4】
【0011】および構造B:
【0012】
【化5】
【0013】で表される繰り返し単位を有するポリカー
ボネートジオールである場合には耐加水分解性および柔
軟性等が向上するため好ましい。構造Aおよび構造Bを
有するポリカーボネートジオールは、例えば、上記多価
アルコールとして1,6−ヘキサンジオールおよび3−
メチル−1,5−ペンタンジオールを用い、上記縮合反
応により製造することができる。
【0014】(2)高分子ポリオールとしては、例えば
酸化エチレン、酸化プロピレン、テトラヒドロフラン等
の重合体または共重合体等のポリエーテルポリオール
類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,
3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,
4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタ
ンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,4
−ブチンジオール、ジプロピレングリコール等の飽和も
しくは不飽和の各種公知の低分子グリコール類またはn
−ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリ
シジルエーテル等のアルキルグリシジルエーテル類、バ
ーサティック酸グリシジルエステル等のモノカルボン酸
グリシジルエステル類と、アジピン酸、マレイン酸、フ
マル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
コハク酸、しゅう酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸等の二塩基
酸またはこれらに対応する酸無水物やダイマー酸などと
を脱水縮合せしめて得られるポリエステルポリオール
類;環状エステル化合物を開環重合して得られるポリエ
ステルポリオール類;ポリブタジエングリコール類、ビ
スフェノールAにエチレンオキサイドまたはプロピレン
オキサイドを付加して得られたグリコール類等の一般に
ポリウレタン樹脂の製造に用いられる各種公知の高分子
ポリオールがあげられる。これらの中では、一般式
(a):
【0015】
【化6】
【0016】で表されるグリコール(式中R1およびR
2は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示し、
mは1〜3の整数、nは0〜4の整数を示す)および2
塩基酸を縮合して得られる高分子ポリオールを用いるこ
とが、密着性等を向上させるという点から好ましい。一
般式(a)で表される高分子ポリオールとしては、例え
ばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、
1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、
1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペ
ンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、オクタンジオール等の
グリコールとアジピン酸、セバシン酸等の2塩基酸の縮
合物が挙げられる。
【0017】なお、前記(2)高分子ポリオールのうち
グリコール類と二塩基酸とから得られる高分子ポリオー
ルの場合には、該グリコール類のうち5モル%までは以
下の各種ポリオールに置換することができる。たとえば
グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロール
エタン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4
−ブタントリオール、ソルビトール、ペンタエリスリト
ール等があげられる。
【0018】前記(1)ポリカーボネートジオールおよ
び(2)高分子ポリオールの数平均分子量は、得られる
ポリウレタン樹脂の溶解性等を考慮して適宜決定され、
通常は500〜10000程度、好ましくは1000〜
6000の範囲内とするのがよい。数平均分子量が50
0未満になると溶解性の低下に伴ない安定性が低下する
傾向があり、また10000を越えると弾性が低下する
傾向がある。更には、上記ポリウレタン樹脂の性能を逸
脱しない範囲内で、前記高分子ポリオール成分の一部を
低分子ポリオール類に置換して使用することもでき、通
常ポリオール成分中におけるその使用量は20重量%以
下、好ましくは10重量%以下とされる。該低分子ポリ
オール類としては、前記高分子ポリオールの製造に用い
られる各種の低分子ポリオールを例示しうる。低分子ポ
リオール類の使用割合が20重量%を越えた場合は、得
られるコーティング剤のプラスチックに対する密着性や
弾性、稀釈溶剤に対する溶解性が低下する傾向にあり好
ましくない。
【0019】(3)のジイソシアネート化合物としては
芳香族、脂肪族または脂環族の各種公知のジイソシアネ
ート類を使用することができる。たとえば、1,5−ナ
フチレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルジメチルメ
タンジイソシアネート、4,4′−ジベンジルイソシア
ネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネー
ト、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネー
ト、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フ
ェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネー
ト、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネー
ト、メチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチ
ルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサ
ン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、水素化キシリレンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ジシク
ロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート、1,
3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メ
チルシクロヘキサンジイソシアネート、m−テトラメチ
ルキシリレンジイソシアネートやダイマー酸のカルボキ
シル基をイソシアネート基に転化したダイマージイソシ
アネート等がその代表例としてあげられる。
【0020】また(4)鎖伸長剤としては、たとえば前
記ポリエステルポリオールの項で述べた低分子グリコー
ル類、またはエチレンジアミン、プロピレンジアミン、
ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ジ
エチレントリアミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘ
キシルメタン−4,4′−ジアミン、ダイマー酸のカル
ボキシル基をアミノ基に転化したダイマージアミン等の
ジアミン類が挙げられる。また、ジアミン類としては2
−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシ
エチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチル
エチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレ
ンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミ
ン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン等の
分子内に水酸基を有するものも使用できる。
【0021】特に本発明の(4)鎖伸長剤としてジアミ
ンを使用した場合には、ポリウレタン分子内に、イソシ
アネートとジアミンが反応したウレア結合を有している
ため分子間の凝集力に富み、数万の分子量で高いゴム弾
性を有することが可能となり、鎖伸長剤を用いないもの
または鎖伸長剤として低分子グリコールを使用した純ポ
リウレタンタイプに比べ高固形分の弾性に富んだコーテ
ィング剤が得られるため好ましい。
【0022】当該(1)と(2)との使用割合は、通
常、重量比で、(1)/(2)が1/99〜90/10
程度が好ましく、特に5/95〜80/20の範囲内と
するのがさらに好ましい。(1)ポリカーボネートジオ
ールの割合が1未満であると耐水性が劣るおそれがあ
り、また90を超えると、弾性が得られなくなるおそれ
がある。また、(3)ジイソシアネート化合物の使用量
は、(4)鎖伸長剤および/または(5)重合停止剤を
使用しない場合、(1)ポリカーボネートジオールおよ
び(2)高分子ポリオールの活性水素基量を考慮して決
定される。通常、(3)ジイソシアネート化合物のイソ
シアネート基/(1)ポリカーボネートジオールおよび
(2)高分子ポリオールの活性水素基量の当量比が0.
5/1〜1/1の範囲とするのが好ましい。なお、
(4)鎖伸長剤および/または(5)重合停止剤を使用
する場合にも、イソシアネート基/活性水素基量
((1)、(2)、(4)および/または(5))の当
量比が0.5/1〜1/1の範囲とするのが好ましい。
【0023】本発明のポリウレタン樹脂を製造する方法
としては、(1)ポリカーボネートジオール、(2)高
分子ポリオール、(3)ジイソシアネート化合物ならび
に(4)鎖伸長剤および/または(5)重合停止剤を、
適当な溶媒中で一度に反応させる一段法、(1)ポリカ
ーボネートジオールおよび(2)高分子ポリオールと
(3)ジイソシアネート化合物とを、イソシアネート基
過剰の条件で反応させ、(1)ポリカーボネートジオー
ルおよび(2)高分子ポリオールの末端にイソシアネー
ト基を有するプレポリマーを調製し、次いでこれを適当
な溶媒中で(4)鎖伸長剤および必要に応じて(5)重
合停止剤と反応させる二段法等が挙げられる。均一なポ
リマー溶液をうる目的には二段法が好ましい。これら製
造法において、使用される溶剤としては通常、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族溶剤;酢酸エチル、
酢酸ブチル等のエステル系溶剤;メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール、ジアセトンア
ルコール等のアルコール系溶剤; アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤な
どを単独または混合して使用できる。
【0024】本発明のポリウレタン樹脂は、得られる皮
膜強度、耐水性、粘度等を考慮して、数平均分子量が適
宜に決定される。通常、ポリウレタン樹脂の数平均分子
量は、5000〜100000の範囲とすることが好ま
しい。
【0025】また、前記用途において本発明のポリウレ
タン樹脂は、通常、樹脂溶液として用いられる。樹脂固
形分濃度は特に制限はされず、塗工時の作業性等を考慮
して適宜決定すればよく、通常は15〜60重量%程
度、粘度は50〜100000mPa・s/25℃程度
の範囲に調整するのが実用上好適である。
【0026】本発明のコーティング剤組成物は前記ポリ
ウレタン樹脂にポリイソシアネートおよび溶剤を含有す
る。ポリイソシアネート化合物としては、前記のジイソ
シアネート化合物のほか、これらジイソシアネート化合
物と多価アルコールもしくは水などとの付加物、または
これらジイソシアネート化合物の重合体などが挙げられ
る。高い物性が得られるという点で、特に芳香族系のポ
リイソシアネート化合物が好ましい。ポリイソシアネー
ト化合物の添加量は、ポリウレタン樹脂固形分100重
量部に対して、1〜40重量部である。1重量部に満た
ない場合は皮膜物性の向上が小さく、40重量部を越え
ると皮膜が硬くなり過ぎゴム弾性が損なわれてしまうお
それがある。なお、本コーティング剤に使用される溶剤
としては特に制限されず、公知の溶剤が使用できるが、
一般的にはポリウレタン樹脂の製造の際に使用された溶
剤がそのまま使用される。
【0027】本発明のコーティング剤は、クリアーワニ
スとしてそのまま又は希釈して適用しうる他、適宜に顔
料、分散剤、垂れ止め剤、紫外線吸収剤等の公知のコー
ティング剤用添加剤を併用し、ボールミル、サンドミ
ル、アトライターや三本ロールミル等の公知の分散機械
を使用することも出来る。
【0028】本発明のコーティング剤の適用対象である
基材としては、プラスチック成形品が好適であるが、そ
の他、紙、木材、金属等にも塗装できる。本発明のコー
ティング組成物をこれらの基材に塗装するに際しては、
特に塗装方法は限定されず、ハケ塗り、スプレー、浸
漬、ロールコート、グラビア印刷、フレキソ印刷など各
種公知の方法を採用することができる。
【0029】
【発明の効果】本発明に用いられるポリウレタン樹脂は
優れた接着性とゴム弾性、耐水性を有し、塗料、磁気テ
ープ、印刷インキなどのバインダーやオーバープリント
ニスなどの表面処理剤など各種コーティング剤のバイン
ダーとして使用できる。特に、本発明のポリウレタン樹
脂は、優れた弾性と、各種耐性を示すことからプラスチ
ック用コーティング剤のバインダーとして有用である。
【0030】
【実施例】以下に製造例、実施例および比較例をあげて
本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施
例に限定されるものではない。尚、部および%は重量基
準である。
【0031】実施例1(ポリウレタン樹脂の製造) 攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を備えた丸底フラス
コに、商品名「プラクセルCD220PL」(ダイセル
化学(株)製、1,6−ヘキサンジオールおよび3−メ
チル−1,5−ペンタンジオール使用、数平均分子量2
000のポリカーボネートジオール)を200部、商品
名「クラポールP2010」((株)クラレ製、ポリ
(3−メチル−1,5−ペンチレンアジペート)グリコ
ール、数平均分子量2000)800部とイソホロンジ
イソシアネート200部を仕込み、窒素気流下に100
℃で6時間反応させ遊離イソシアネート価2.73%の
プレポリマーとなし、これにトルエン514部を加えて
ウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イソ
ホロンジアミン31.2部、ジ−n−ブチルアミン1
2.8部、トルエン279部、メチルエチルケトン57
9部及びジアセトンアルコール579部からなる混合物
の存在下に上記ウレタンプレポリマー溶液1000部を
添加し、50℃で3時間反応させた。こうして得られた
ポリウレタン樹脂溶液は、樹脂固形分濃度が30%、粘
度が800mPa・s/25℃、GPCによる数平均分
子量は15000であった。
【0032】実施例2 実施例1で「プラクセルCD220PL」、「クラポー
ルP2010」の使用量をそれぞれ、500部、500
部に変更した以外は実施例1と同様に反応を行いポリウ
レタン樹脂溶液を得た。樹脂固形分が30%、粘度が1
200mPa・s/25℃、GPCによる数平均分子量
は15000であった。
【0033】実施例3 実施例1で「プラクセルCD220PL」、「クラポー
ルP2010」の使用量をそれぞれ、800部、200
部に変更した以外は実施例1と同様に反応を行いポリウ
レタン樹脂溶液を得た。樹脂固形分が30%、粘度が1
600mPa・s/25℃、GPCによる数平均分子量
は14000であった。
【0034】実施例4 攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を備えた丸底フラス
コに、「プラクセルCD220PL」500部、「クラ
ポールP2010」500部とイソホロンジイソシアネ
ート200部を仕込み、窒素気流下に100℃で6時間
反応させ遊離イソシアネート価2.73%のプレポリマ
ーとなし、これにトルエン514部を加えてウレタンプ
レポリマーの均一溶液とした。次いで、イソホロンジア
ミン34.7部、ジ−n−ブチルアミン7.7部、トル
エン277部、メチルエチルケトン577部及びジアセ
トンアルコール577部からなる混合物の存在下に上記
ウレタンプレポリマー溶液1000部を添加し、50℃
で3時間反応させた。こうして得られたポリウレタン樹
脂溶液は、樹脂固形分濃度が30%、粘度が2200m
Pa・s/25℃、GPCによる数平均分子量は250
00であった。
【0035】実施例5 実施例2で「プラクセルCD220PL」を商品名「プ
ラクセルCD220」(ダイセル化学(株)製、1,6−
ヘキサンジオール使用、数平均分子量2000のポリカ
ーボネートジオール)に変更した以外は同様に反応を行
いポリウレタン樹脂溶液を得た。樹脂固形分が30%、
粘度が1500mPa・s/25℃、GPCによる数平
均分子量は14000であった。
【0036】実施例6 攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を備えた丸底フラス
コに、商品名「プラクセルCD220PL」(ダイセル
化学(株)製、1,6−ヘキサンジオールおよび3−メ
チル−1,5−ペンタンジオール使用、数平均分子量2
000のポリカーボネートジオール)を200部、商品
名「アデカポリエーテルP2000」(旭電化工業(株)
ポリプロピレングリコール、数平均分子量2000)8
00部とイソホロンジイソシアネート200部、触媒と
してジブチル錫ジラウレート0.6部を仕込み、窒素気
流下に100℃で6時間反応させ遊離イソシアネート価
2.73%のプレポリマーとなし、これにトルエン51
4部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。
次いで、イソホロンジアミン31.2部、ジ−n−ブチ
ルアミン12.8部、トルエン279部、メチルエチル
ケトン579部及びジアセトンアルコール579部から
なる混合物の存在下に上記ウレタンプレポリマー溶液1
000部を添加し、50℃で3時間反応させた。こうし
て得られたポリウレタン樹脂溶液は、樹脂固形分濃度が
30%、粘度が100mPa・s/25℃、GPCによ
る数平均分子量は15000であった。
【0037】比較例1 攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を備えた丸底フラス
コに「クラポールP2010」1000部とイソホロン
ジイソシアネート200部を仕込み、窒素気流下に10
0℃で6時間反応させ遊離イソシアネート価2.73%
のプレポリマーとなし、これにトルエン514部を加え
てウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イ
ソホロンジアミン31.2部、ジ−n−ブチルアミン1
2.8部、トルエン279部、メチルエチルケトン57
9部及びジアセトンアルコール579部からなる混合物
の存在下に上記ウレタンプレポリマー溶液1000部を
添加し、50℃で3時間反応させた。こうして得られた
ポリウレタン樹脂溶液は、樹脂固形分濃度が30%、粘
度が600mPa・s/25℃、GPCによる数平均分
子量は15000であった。
【0038】比較例2 攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を備えた丸底フラス
コに「プラクセルCD220」1000部とイソホロン
ジイソシアネート200部を仕込み、窒素気流下に10
0℃で6時間反応させ遊離イソシアネート価2.73%
のプレポリマーとなし、これにトルエン514部を加え
てウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イ
ソホロンジアミン31.2部、ジ−n−ブチルアミン1
2.8部、トルエン279部、メチルエチルケトン57
9部及びジアセトンアルコール579部からなる混合物
の存在下に上記ウレタンプレポリマー溶液1000部を
添加し、50℃で3時間反応させた。こうして得られた
ポリウレタン樹脂溶液は、樹脂固形分濃度が30%、粘
度が2000mPa・s/25℃、GPCによる数平均
分子量は15000であった。
【0039】試験例1〜6および比較試験例1〜2 上記実施例および比較例で得られたポリウレタン樹脂ワ
ニスをイソプロピルアルコールで脱脂されたABS板上
に溶液を乾燥後の膜厚が20μmになるようにスプレー
塗布を行い80℃で30分乾燥して塗膜板を得た。この
塗膜板を室温で一日静置した後、塗膜の試験を行った。 試験方法 付着性:塗装板の塗膜面についてJIS K5400の
ゴバン目セロハンテープ試験を行い、塗膜の残存する程
度で判定した。 ◎:極めて良好 ○:良好 △:やや不良 ×:不良 耐屈曲性:1/2インチマンドレル上で180°折り曲
げ塗膜の状態を調べた ◎:極めて良好 ○:良好 △:やや不良 ×:不良 耐水性:塗装板を40℃の温水に120時間、240時
間浸漬し、塗膜の状態を確認した。 ◎:極めて良好 ○:良好 △:やや不良 ×:不良
【0040】
【表1】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)ポリカーボネートジオール、
    (2)高分子ポリオール、(3)ジイソシアネート化合
    物ならびに(4)鎖伸長剤および/または(5)重合停
    止剤を反応させて得られるポリウレタン樹脂を含有して
    なるコーティング剤組成物。
  2. 【請求項2】 (1)ポリカーボネートジオールと
    (2)高分子ポリオールの使用割合(1)/(2)が重
    量比で、1/99〜90/10である請求項1に記載の
    コーティング剤組成物。
  3. 【請求項3】 (4)鎖伸長剤がジアミンである請求項
    1または2に記載のコーティング剤組成物。
  4. 【請求項4】 ポリウレタン樹脂の数平均分子量が50
    00〜100000である請求項1〜3のいずれかに記
    載のコーティング剤組成物。
  5. 【請求項5】(1)ポリカーボネートジオールが構造
    A: 【化1】 および構造B: 【化2】 で表される繰り返し単位を有するポリカーボネートジオ
    ールである請求項1〜4のいずれかに記載のコーティン
    グ剤組成物。
  6. 【請求項6】 (2)高分子ポリオールが一般式
    (a): 【化3】 で表されるグリコール(式中R1およびR2は水素原子
    または炭素数1〜4のアルキル基を示し、mは1〜3の
    整数、nは0〜4の整数を示す。)および2塩基酸との
    縮合物である請求項1〜5のいずれかに記載のコーティ
    ング剤組成物。
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