JPH05117582A - コーテイング組成物 - Google Patents

コーテイング組成物

Info

Publication number
JPH05117582A
JPH05117582A JP31165491A JP31165491A JPH05117582A JP H05117582 A JPH05117582 A JP H05117582A JP 31165491 A JP31165491 A JP 31165491A JP 31165491 A JP31165491 A JP 31165491A JP H05117582 A JPH05117582 A JP H05117582A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diisocyanate
parts
coating composition
polyurethane polyurea
polyurea resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31165491A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Tatsumi
純一 辰己
Nobuyuki Morisaka
信之 森阪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Arakawa Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Arakawa Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Arakawa Chemical Industries Ltd filed Critical Arakawa Chemical Industries Ltd
Priority to JP31165491A priority Critical patent/JPH05117582A/ja
Publication of JPH05117582A publication Critical patent/JPH05117582A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 配合されたポリイソシアネート化合物が失活
がなく溶液安定性が良好である他、乾燥性、密着性に優
れた強靭な皮膜を容易に形成しうる、プラスチック成型
品の被覆に適したポリウレタンポリウレア系コーティン
グ組成物を提供する。 【構成】 高分子ポリオール、ジイソシアネート化合物
及び鎖伸長剤としてのジアミン化合物を反応せしめて得
られるポリウレタンポリウレア樹脂、並びに溶剤及びポ
リイソシアネート化合物から成るコーティング組成物に
おいて、該溶剤として次式: 【化1】 で表される3級アルコールを必須使用するコーティング
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規にして有用なコーテ
ィング組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、建設業界、自動車業界、包装業
界、オーディオ・ビデオ産業など各種の産業分野にて、
多種多様のプラスチック成型品が使用されている。これ
らプラスチック成型品を対象としたコーティング剤とし
ては、密着性、汎用性に優れたポリウレタンが賞用され
ている。
【0003】ポリウレタン系コーティング剤は次の二タ
イプに大別される。一つは反応型と称されるものであ
り、主に高分子ポリオールからなる主剤とポリイソシア
ネート化合物からなる助剤を使用直前に混合する二液型
や、イソシアネート末端プレポリマーからなる一液型
(湿気硬化型)がある。本タイプのコーティング剤は高
固形分で塗工できることや硬化後の皮膜が極めて強靭で
あるという特徴があるが、硬化に時間を要するという欠
点があり、短時間で乾燥し成膜する必要のあるライン塗
装や印刷等には不適である。
【0004】もう一つのタイプはポリマー型(ラッカー
タイプ)と称されるものであり、高分子ポリオール、ジ
イソシアネート及び鎖伸長剤が反応して分子量が数万〜
数十万になったポリウレタンを溶剤に溶解したものであ
る。更に本タイプのコーティング剤は、鎖伸長剤として
エチレングリコールや1,6−ヘキサンジオール等のグ
リコールを使用した、いわゆる純ポリウレタンと、鎖伸
長剤としてエチレンジアミンやイソホロンジアミン等の
ジアミンを使用した、いわゆるポリウレタンポリウレア
に分かれる。本ポリマー型コーティング剤はこれを単に
塗工するだけで、溶剤が揮散後ただちにポリマー皮膜が
得られるという特徴を有しており、前記ライン塗装や印
刷等の方式に適する。なお、より時間で成膜しかつ極め
て強靭な皮膜を得たいときは、トリレンジイソシアネー
トやジフェニルメタンジイソシアネート系のポリイソシ
アネート化合物を配合されることもある。
【0005】上記ポリマー型コーティング剤のうち純ポ
リウレタンは、分子間凝集力が低いため凝集力の向上を
目的に、その構成成分である高分子ポリオールとして高
結晶性のものが一般に用いられるが、この結果皮膜が硬
くなり易く十分なゴム弾性が得られないという欠点があ
る。また分子量も通常20万以上に設計されるため、高
粘度となり、コーティング剤としたときの樹脂固形分も
低くなる。
【0006】上記ポリマー型コーティング剤のもう一方
であるポリウレタンポリウレアは、分子内にウレア結合
を有しているため分子間の凝集力に富み、数万の分子量
で高いゴム弾性を有することが可能となり、純ポリウレ
タンタイプに比べ高固形分かつ高弾性のコーティング剤
が得られる利点がある。しかしながら、ポリウレタンポ
リウレアはその高い凝集力のため溶液時の経時安定性に
劣り、粘度が経時的に上昇するという欠点がある。ポリ
ウレタンポリウレア溶液の経時安定性を改善するための
手段として、ジメチルスルホキシドやN,N−ジメチ
ルホルムアミド等の極性溶剤を使用する方法、トルエ
ン、メチルエチルケトン、酢酸エチルなどの一般的溶剤
と共に、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコ
ール、セロソルブ、ブチルセロソルブ等の1級または2
級の水酸基を有する溶剤を比較的多量に用いる方法、の
いずれかを採用しているのが実情である。
【0007】しかし、の方法では溶剤の毒性が高く、
汎用コーティング剤としては不適当である。またの方
法では、1級または2級の水酸基を有する溶剤自体が併
用ポリイソシアネート化合物と容易に反応するため、ポ
リウレタンポリウレアとポリイソシアネート化合物との
反応度が相対的に低下し目的とする物性が得られない。
該反応性(イソシアネート基の失活)の点に着目して、
芳香族系ポリイソシアネート化合物に比べて低反応性で
あるにもかかわらずイソホロンジイソシアネートやヘキ
サメチレンジイソシアネートなどの脂肪族または脂環族
系ポリイソシアネート化合物が一般的に使用されるが、
その結果目的とする高反応性かつ反応後の皮膜物性に優
れたコーティング剤を得がたく、該コーティング剤は生
成膜厚の極めて薄い印刷インキの用途に限定適用されて
いるのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、配合された
ポリイソシアネート化合物が失活がなく溶液安定性が良
好である他、乾燥性、密着性に優れた強靭な皮膜を容易
に形成しうる、プラスチック成型品の被覆に適したポリ
ウレタンポリウレア系コーティング組成物を提供するこ
とを目的とした。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記技術的
背景に鑑みて、従来技術の課題を解決すべく鋭意検討を
重ねた結果、意外にも特定有機溶剤を使用することによ
り前記課題を解決しうることを見出し本発明を完成する
に至った。
【0010】本発明は、高分子ポリオール、ジイソシア
ネート化合物及び鎖伸長剤としてのジアミン化合物を反
応せしめて得られるポリウレタンポリウレア樹脂、並び
に溶剤及びポリイソシアネート化合物から成るコーティ
ング組成物において、該溶剤として下記一般式:
【0011】
【化1】
【0012】で表される3級アルコールを必須使用する
ことを特徴とするコーティング組成物に関する。すなわ
ち、該3級アルコールという特定の有機溶剤を用いる新
規解決手段を採用することにより、従来のコーティング
剤では到底解決できなかった前記課題を解消しうるもの
である。
【0013】本発明の主要構成要件の一つであるポリウ
レタンポリウレア樹脂は以下の成分から構成されてい
る。まず、高分子ポリオール成分としては、酸化エチレ
ン、酸化プロピレン、テトラヒドロフラン等の重合体も
しくは共重合体等のポリエーテルポリオール類; エチレ
ングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プ
ロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブ
タンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオ
ール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ヘキサ
ンジオール、オクタンジオール、1,4−ブチンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ジプロピレングリコール等の飽和および不飽和の各種公
知の低分子グリコール類またはn−ブチルグリシジルエ
ーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル等のア
ルキルグリシジルエーテル類、バーサティック酸グリシ
ジルエステル等のモノカルボン酸グリシジルエステル
類、ダイマー酸を還元して得られるダイマージオール
と、アジピン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、しゅう酸、
マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼ
ライン酸、セバシン酸等の二塩基酸もしくはこれらに対
応する酸無水物やダイマー酸などとを脱水縮合せしめて
えられるポリエステルポリオール類;環状エステル化合
物を開環重合してえられるポリエステルポリオール類;
その他ポリカーボネートポリオール類、ポリブタジエン
グリコール類、ビスフェノールAに酸化エチレンもしく
は酸化プロピレンを付加してえられるグリコール類等の
一般にポリウレタンの製造に用いられる各種公知の高分
子ポリオールが例示される。尚、上記の内、グリコール
類と二塩基酸から得られる高分子ポリオールの場合に
は、該グリコール成分の5モル%までは以下の各種ポリ
オールに置換しうる。すなわち、たとえばグリセリン、
トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,
2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリ
オール、ペンタエリスリトール、ソルビトール等を例示
しうる。
【0014】上記各種の高分子ポリオールの分子量は、
得られるポリウレタンポリウレア樹脂の溶解性、乾燥
性、耐ブロッキング性等を考慮して適宜決定され、通常
は500〜3000の範囲内とするのがよい。該分子量
が500未満であれば溶解性の低下に伴ない印刷適性が
劣る傾向があり、他方3000を越えると乾燥性及び耐
ブロッキング性が低下する傾向がある。
【0015】更には、上記ポリウレタンポリウレア樹脂
の性能を逸脱しない範囲内で、前記高分子ポリオール成
分の一部を低分子ポリオール類に置換して使用すること
もでき、通常ポリオール成分中におけるその使用量は2
0重量%以下、好ましくは10重量%以下とされる。該
低分子ポリオール類としては、前記高分子ポリオールの
製造に用いられる各種の低分子ポリオールを例示しう
る。低分子ポリオール類の使用割合が20重量%を越え
た場合は、得られるコーティング剤のプラスチックフィ
ルムに対する密着性や稀釈溶剤に対する溶解性が低下す
る傾向にあり好ましくない。
【0016】本発明のポリウレタンポリウレア樹脂の他
の構成成分であるジイソシアネート化合物としては、芳
香族、脂肪族及び脂環族のジイソシアネート類である。
例えば、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−
ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4’
−ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフェニルメ
タンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタ
ンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネ
ート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレン
ジイソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4
−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジン
ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシ
アネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−
ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチ
ル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシア
ネート等がその代表例としてあげることができる。
【0017】また鎖伸長剤としては、エチレンジアミ
ン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジ
エチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、イソホ
ロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジ
アミン、ダイマージアミンがあげられる。また分子内に
水酸基を有するジアミン類、例えば2−ヒドロキシエチ
ルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレン
ジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミ
ン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2
−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒド
ロキシプロピルエチレンジアミン等も同様に使用でき
る。更には必要に応じて、重合停止剤としてジアルキル
アミン、例えばジ−n−ブチルアミン等を使用すること
もできる。
【0018】本発明のポリウレタンポリウレア樹脂を製
造する方法としては、まず高分子ポリオール成分とジイ
ソシアネート化合物とを、イソシアネート基過剰の条件
で反応させ、高分子ポリオールの両末端にイソシアネー
ト基を有するプレポリマーを調製し、次いでこれを適当
な溶媒中で鎖伸長剤及び必要に応じて重合停止剤と反応
させる二段法ならびに高分子ポリオール成分、ジイソシ
アネート化合物、鎖伸長剤及び必要に応じて重合停止剤
を、適当な溶媒中で一度に反応させる一段法のいずれの
方法をも採用しうるが、均一なポリマー溶液をうる目的
には前者方法が好ましい。
【0019】これら製造法において用いる前記一般式の
3級アルコールとしては、例えばt−ブタノール、t−
アミルアルコール、3−メチル−3−ペンタノール、3
−エチル−3−ペンタノール、2,3−ジメチル−2−
ブタノール、ジアセトンアルコールなどを例示でき、こ
れらはそれぞれ単独または組み合わせて使用できる。入
手容易性、価格などの点を考慮すれば、t−ブタノール
またはジアセトンアルコールが好ましい。本発明では該
3級アルコールの使用が必須とされ、該必須溶剤は通常
コーティング剤の溶剤として周知であるベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチ
ル等のエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤の単独ま
たは2種以上の混合物と併用される。使用溶剤全体に占
める該3級アルコールの使用量は通常5〜80重量%の
範囲とするが好ましい。5重量%より少ない場合は溶液
の経時安定性に劣り、80重量%を越えると溶解性が低
下する傾向がある。従来使用されているイソプロピルア
ルコール、エタノール、メタノール、セロソルブ、ブチ
ルセロソルブといった1級または2級の水酸基を有する
溶剤は併用するポリイソシアネート化合物を失活させる
ため、使用してはならない。
【0020】本発明に用いられるポリウレタンポリウレ
ア樹脂を二段法で製造する場合、高分子ポリオール成分
とジイソシアネート化合物とを反応させる際の条件はイ
ソシアネート過剰になるようにするほか限定はされない
が、水酸基/イソシアネート基が当量比で1/1.2〜
1/3の範囲になるように反応させるのが好ましい。ま
た、得られたプレポリマーと鎖伸長剤及び必要に応じて
用いる重合停止剤とを反応させる際の条件も限定されな
いがプレポリマーの末端に有する遊離のイソシアネート
基を1当量とした場合に、鎖伸長剤中のイソシアネート
基と反応しうるアミノ基の合計当量が0.5〜1.3当
量の範囲内であるのがよい。前記アミノ基が0.5当量
未満の場合、乾燥性、耐ブロッキング性、皮膜強度が十
分でなく、前記アミノ基が1.3当量より過剰になった
場合には、鎖伸長剤が未反応のまま残存し、コーティン
グ剤を塗工後に臭気が残りやすくなる。
【0021】叙上の如くしてえられるポリウレタンポリ
ウレア樹脂の数平均分子量は、5000〜100000
の範囲内とするのが好適である。分子量が5000に満
たない場合には、これを主成分としたコーティング剤の
乾燥性、耐ブロッキング性、皮膜強度、耐油性等が劣
り、一方、100000を越える場合にはポリウレタン
ポリウレア樹脂溶液の粘度が高くなりすぎる傾向があ
る。
【0022】以上のようにして得られたポリウレタンポ
リウレア樹脂溶液の樹脂固形分濃度は特に制限はされ
ず、塗工時の作業性等を考慮して適宜決定され、通常は
15%〜60%重量とされ、また粘度は50〜1000
0cP/25℃とするのが実用上好適である。なお、粘
度調整に際しては前記各種の溶剤を使用できるが、既述
の理由から1級または2級の水酸基を有する溶剤を使用
してはならない。
【0023】前記ポリウレタンポリウレア樹脂と併用さ
れる本発明必須要件のポリイソシアネート化合物として
は、前記のジイソシアネート化合物のほか、これらジイ
ソシアネート化合物と多価アルコールもしくは水などと
の付加物、またはこれらジイソシアネート化合物の重合
体などが挙げられる。より具体的には、トリメチロール
プロパン1モルとトリレンジイソシアネート3モルとの
付加物、イソシアヌレート結合によるトリレンジイソシ
アネート3量体、カルボジイミド変性ジフェニルメタン
ジイソシアネート(液状MDI)、ポリメチレンポリフ
ェニルイソシアネート(クルードMDI)、トリフェニ
ルメタン4,4’,4”−トリイソシアネート、ビュレ
ット結合によるヘキサメチレンジイソシアネート3量
体、イソシアヌレート結合によるヘキサメチレンジイソ
シアネート3量体、トリメチロールプロパン1モルとヘ
キサメチレンジイソシアネート3モルとの付加物、トリ
メチロールプロパン1モルとイソホロンジイソシアネー
ト3モルとの付加物、イソシアヌレート結合によるイソ
ホロンジイソシアネート3量体、トリメチロールプロパ
ン1モルとキシリレンジイソシアネート3モルとの付加
物、トリメチロールプロパン1モルと1,3−ビス(イ
ソシアネートメチル)シクロヘキサン3モルとの付加物
などが挙げられる。これらのうち一層優れた物性が得ら
れるという点で、特に芳香族系のポリイソシアネート化
合物が好ましい。ポリイソシアネート化合物の添加量
は、前記ポリウレタンポリウレア樹脂100重量部に対
して、1〜40重量部程度である。1重量部に満たない
場合は皮膜物性の向上が期待できず、40重量部を越え
ると皮膜が硬くなり過ぎゴム弾性が損なわれてしまう。
【0024】本発明のコーティング組成物は、クリアー
ワニスとしてそのまま適用しうる他、適宜に顔料、分散
剤、垂れ止め剤、紫外線吸収剤等の公知の塗料用添加剤
を併用し、公知の分散機械を使用し混練りすることによ
り得られるエナメル塗料としても適用することができ
る。
【0025】本発明のコーティング組成物の適用対象で
ある基材としては、プラスチック成型品が好適である
が、その他、紙、木材、金属等にも塗装できる。本発明
のコーティング組成物をこれらの基材に塗装するに際し
ては、特に塗装方法は限定されず、ハケ塗り、スプレ
ー、浸漬、ロールコートなど各種公知の方法を採用すれ
ばよい。本発明のコーティング組成物のその他の用途と
しては、印刷インキ用バインダー、オーバープリントニ
ス、接着剤、磁気テープ用バインダーなどが該当する。
【0026】
【実施例】以下、製造例、実施例及び比較例を挙げて本
発明を詳細に説明するが、本発明はこれら各例に限定さ
れるものではない。尚、各例中、部及び%は特記しない
限りすべて重量基準である。
【0027】製造例1 撹拌機、温度計、コンデンサー及び窒素ガス導入管を備
えた丸底フラスコに、分子量2000のポリ(1,2−
プロピレンアジペート)グリコール1000部とイソホ
ロンジイソシアネート222部を仕込み、窒素気流下に
100℃で6時間反応させ遊離イソシアネート価3.3
6%のプレポリマーとなし、これにメチルエチルケトン
815部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とし
た。次いで、イソホロンジアミン77.6部、ジ−n−
ブチルアミン2.1部、メチルエチルケトン1214部
及びt−ブタノール1018部からなる混合物の存在下
に上記ウレタンプレポリマー溶液2037部を添加し、
次いで50℃で3時間反応させた。こうしてえられたポ
リウレタンポリウレア樹脂溶液Aは、樹脂固形分濃度が
30%、粘度が1800cP/25℃であった。
【0028】製造例2 製造例1と同様の反応装置に、分子量2000のポリ
(ブチレンアジペ−ト)グリコール1000部、イソホ
ロンジイソシアネート222部を仕込み、窒素気流下に
100℃で6時間反応させ遊離イソシアネート価3.4
0%のプレポリマーとなし、これにメチルエチルケトン
815部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とし
た。次いで、イソホロンジアミン78.6部、ジ−n−
ブチルアミン2.0部、メチルエチルケトン1216部
及びジアセトンアルコール1018部からなる混合物の
存在下に上記ウレタンプレポリマー溶液2037部を添
加し、次いで50℃で3時間反応させた。こうしてえら
れたポリウレタンポリウレア樹脂溶液Bは、樹脂固形分
濃度が30%、粘度が6000cP/25℃であった。
【0029】製造例3 製造例1と同様の反応装置に、分子量1000のポリオ
キシテトラメチレングリコール1000部、イソホロン
ジイソシアネート333部を仕込み、窒素気流下に10
0℃で10時間反応させ遊離イソシアネート価3.10
%のプレポリマーとなし、これにメチルエチルケトン8
89部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とし
た。次いで、イソホロンジアミン71.5部、ジ−n−
ブチルアミン18.4部、メチルエチルケトン1324
部及びジアセトンアルコール1107部からなる混合物
の存在下に上記ウレタンプレポリマー溶液2222部を
添加し、次いで50℃で3時間反応させた。こうしてえ
られたポリウレタンポリウレア樹脂溶液Cは、樹脂固形
分濃度が30%、粘度が2200cP/25℃であっ
た。
【0030】製造例4 製造例1と同様の反応装置に、分子量2000のポリカ
プロラクトングリコール1000部、ネオペンチルグリ
コール52部、及び1,3−ビス(イソシアネートメチ
ル)シクロヘキサン291部を仕込み、窒素気流下に1
00℃で10時間反応させ遊離イソシアネート価3.1
0%のプレポリマーとなし、これにメチルエチルケトン
895部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とし
た。次いで、イソホロンジアミン73.3部、ジ−n−
ブチルアミン10.2部、メチルエチルケトン1329
部及びジアセトンアルコール1115部からなる混合物
の存在下に上記ウレタンプレポリマー溶液2238部を
添加し、次いで50℃で3時間反応させた。こうしてえ
られたポリウレタンポリウレア樹脂溶液Dは、樹脂固形
分濃度が30%、粘度が2500cP/25℃であっ
た。
【0031】製造例5 製造例1において、t−ブタノールに代えイソプロピル
アルコールを使用した以外は同様にしてポリウレタンポ
リウレア樹脂溶液Eを得た。樹脂固形分濃度は30%、
粘度は680cP/25℃であった。
【0032】製造例6 製造例2において、ジアセトンアルコールに代えブチル
セロソルブを使用した以外は同様にしてポリウレタンポ
リウレア樹脂溶液Fを得た。樹脂固形分濃度は30%、
粘度は4600cP/25℃であった。
【0033】製造例7 製造例1と同様の反応装置に、分子量2000のポリ
(ブチレンアジペ−ト)グリコール1000部、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート250部を仕
込み、窒素気流下に70℃で3時間反応させ、その後ト
ルエン536部を加えることにより湿気硬化型ウレタン
プレポリマー溶液を作製した。樹脂固形分濃度は70
%、粘度は650cP/25℃であった。
【0034】実施例1 チタン白(ルチル型) 30部 製造例1で得られた ポリウレタンポリウレア樹脂溶液A 50部 トルエン 30部 上記組成の混合物をペイントシェイカ−で練肉した後、
岩田カップで15秒となるようにトルエンで希釈し粘度
調整を行い、更にトリメチロールプロパン1モルとトリ
レンジイソシアネート3モルとの付加物1部を配合し、
コーティング組成物を調製した。このコーティング組成
物を厚さ3mmのポリプロピレンシートにスプレー塗装
し、この後70℃で15分間強制乾燥した(乾燥後の膜
厚は約25μm)。得られた塗膜の付着性(初期付着
性)、6カ月放置後の付着性(耐久付着性)をゴバン目
−テープ剥離試験により評価した。更に耐ガソリン性及
び耐アルコール性については、塗装後1週間後に、これ
ら溶媒をそれぞれ含浸させた脱脂綿を用い、塗膜表面を
摩擦することにより塗膜の表面状態の変化を評価した。
ほとんど変化のない場合を良とし、塗膜の一部が脱脂綿
に転移した場合を不良とした。評価結果を表1に示す。
【0035】実施例2 実施例1において、ポリウレタンポリウレア樹脂溶液A
の代わりに製造例2で得たポリウレタンポリウレア樹脂
溶液Bを用い、更にトリメチロールプロパン1モルとト
リレンジイソシアネート3モルとの付加物の配合量を3
部にした以外は実施例1と同様にしてコーティング組成
物を調製し評価を行った。結果を表1に示す。
【0036】実施例3 実施例1において、ポリウレタンポリウレア樹脂溶液A
の代わりに製造例3で得たポリウレタンポリウレア樹脂
溶液Cを用い、更にトリメチロールプロパン1モルとト
リレンジイソシアネート3モルとの付加物の代わりにト
リフェニルメタン−4,4’,4”−トリイソシアネー
トの固形分20%メチレンクロライド溶液を7.5部使
用した以外は実施例1と同様にしてコーティング組成物
を調製し評価を行った。結果を表1に示す。
【0037】実施例4 実施例1において、ポリウレタンポリウレア樹脂溶液A
の代わりに製造例4で得たポリウレタンポリウレア樹脂
溶液Dを用い、更にトリメチロールプロパン1モルとト
リレンジイソシアネート3モルとの付加物の代わりにヘ
キサメチレンジイソシアネートの3モルビュ−レット結
合体4部を使用した以外は実施例1と同様にしてコーテ
ィング組成物を調製し評価を行った。結果を表1に示
す。
【0038】比較例1 実施例1において、ポリウレタンポリウレア樹脂溶液A
の代わりに製造例5で得たポリウレタンポリウレア樹脂
溶液Eを用いた以外は実施例1と同様にしてコーティン
グ組成物を調製し評価を行った。結果を表1に示す。
【0039】比較例2 実施例2において、ポリウレタンポリウレア樹脂溶液B
の代わりに製造例6で得たポリウレタンポリウレア樹脂
溶液Fを用いた以外は実施例2と同様にしてコーティン
グ組成物を調製し評価を行った。結果を表1に示す。
【0040】比較例3 実施例1において、ポリウレタンポリウレア樹脂溶液A
の代わりに製造例7で得たウレタンプレポリマー溶液を
用い、トリメチロールプロパン1モルとトリレンジイソ
シアネート3モルとの付加物を添加せずに実施例1と同
様にしてコーティング組成物を調製し、ポリプロピレン
シートにスプレー塗装し、この後70℃で15分間強制
乾燥したところ、強制乾燥後の皮膜が実施例1〜4及び
比較例1〜2のコーティング組成物では全くベタ付きが
なく、完全に乾燥していたのに対し、本コーティング組
成物はまだ硬化しておらずベタ付きが残っており、3日
後にようやく硬化した。このため初期付着性以外の評価
を行った。結果を表1に示す。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、配合されたポリイソシ
アネート化合物が失活がなく溶液安定性が良好である
他、乾燥性、密着性に優れた強靭な皮膜を容易に形成し
うる、プラスチック成型品の被覆に適したポリウレタン
ポリウレア系コーティング組成物が得られる。
【0042】
【表1】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子ポリオール、ジイソシアネート化
    合物及び鎖伸長剤としてのジアミン化合物を反応せしめ
    て得られるポリウレタンポリウレア樹脂、並びに溶剤及
    びポリイソシアネート化合物から成るコーティング組成
    物において、該溶剤として次式: 【化1】 で表される3級アルコールを必須使用することを特徴と
    するコーティング組成物。
  2. 【請求項2】 前記3級アルコールの使用量が全使用溶
    剤に対し5〜80重量%である請求項1記載のコーティ
    ング組成物。
  3. 【請求項3】 前記3級アルコールがt−ブタノール、
    t−アミルアルコール、3−メチル−3−ペンタノー
    ル、3−エチル−3−ペンタノール、2,3−ジメチル
    −2−ブタノール及びジアセトンアルコールからなる群
    から選択される少なくとも1種である請求項1記載のコ
    ーティング組成物。
  4. 【請求項4】 前記3級アルコールがt−ブタノール及
    び/又はジアセトンアルコールである請求項1記載のコ
    ーティング組成物。
  5. 【請求項5】 前記ポリイソシアネート化合物の添加量
    が、前記ポリウレタンポリウレア樹脂100重量部に対
    し1〜40重量部である請求項1記載のコーティング組
    成物。
JP31165491A 1991-10-29 1991-10-29 コーテイング組成物 Pending JPH05117582A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31165491A JPH05117582A (ja) 1991-10-29 1991-10-29 コーテイング組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31165491A JPH05117582A (ja) 1991-10-29 1991-10-29 コーテイング組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05117582A true JPH05117582A (ja) 1993-05-14

Family

ID=18019884

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31165491A Pending JPH05117582A (ja) 1991-10-29 1991-10-29 コーテイング組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05117582A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103555168A (zh) * 2012-09-18 2014-02-05 江苏欣安新材料技术有限公司 一种聚脲涂料及其制备方法
JP2014526573A (ja) * 2011-09-06 2014-10-06 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー Rfid回路のためのバリア層誘電体
JP2015212167A (ja) * 2014-05-07 2015-11-26 凸版印刷株式会社 匂い残り防止機能を有する包装容器
WO2018139674A1 (ja) * 2017-01-30 2018-08-02 竹本 直文 足場板、落下物受取装置、及び落下物受取装置用パネル

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014526573A (ja) * 2011-09-06 2014-10-06 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー Rfid回路のためのバリア層誘電体
CN103555168A (zh) * 2012-09-18 2014-02-05 江苏欣安新材料技术有限公司 一种聚脲涂料及其制备方法
CN103555168B (zh) * 2012-09-18 2016-05-25 江苏欣安新材料技术有限公司 一种聚脲涂料及其制备方法
JP2015212167A (ja) * 2014-05-07 2015-11-26 凸版印刷株式会社 匂い残り防止機能を有する包装容器
WO2018139674A1 (ja) * 2017-01-30 2018-08-02 竹本 直文 足場板、落下物受取装置、及び落下物受取装置用パネル
JP2018123491A (ja) * 2017-01-30 2018-08-09 竹本 直文 足場板、落下物受取装置、及び落下物受取装置用パネル

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4029231B2 (ja) 印刷インキ用バインダー
JP3084870B2 (ja) 印刷インキ用バインダー及び印刷インキ組成物
JPH05117582A (ja) コーテイング組成物
GB2089822A (en) Polyurethane adhesive compositions
JP3000701B2 (ja) 印刷インキ用バインダーおよび印刷インキ組成物
JP4061631B2 (ja) 非水系プライマー組成物
JP4656596B2 (ja) ポリウレタン樹脂溶液、印刷インキ用バインダー、塗料用バインダーおよび接着剤用バインダー
JP3067410B2 (ja) ポリウレタンポリウレア樹脂の製造方法
JPH10338834A (ja) 印刷インキ用樹脂
JP2903868B2 (ja) 印刷インキ用バインダー
JPH05302050A (ja) 印刷インキ
JP2022535760A (ja) 溶媒型熱硬化性ポリアミドウレタン及び/又は尿素ベースのコーティング
JP3214288B2 (ja) 印刷インキ組成物及び印刷物
JP3865005B2 (ja) 印刷インキ用バインダー
JP3981775B2 (ja) 印刷インキ用バインダー
JP2001234118A (ja) コーティング剤組成物
JPH08217849A (ja) 熱可塑性ポリウレタンウレア溶液およびその用途
JP3237506B2 (ja) グラビア印刷インキ用バインダー
JP2000026782A (ja) 印刷インキ用バインダーおよび印刷インキ組成物
JP3141536B2 (ja) 印刷インキ用バインダー
JPH0370779A (ja) 印刷インキ用バインダー
JP4134400B2 (ja) ポリウレタン樹脂および印刷インキ用バインダー
JPH05302049A (ja) 印刷インキ組成物
JPH0463877A (ja) 印刷インキ用バインダー
JP3141537B2 (ja) 印刷インキ用バインダー