JP2001217649A - 圧電発振回路 - Google Patents
圧電発振回路Info
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Abstract
振回路を提供する。 【構成】圧電振動子と発振回路とを接続して発振閉ルー
プを形成してなる圧電発振回路において、前記圧電振動
子の端子間に位相反転器とコンデンサの直列回路を接続
し、前記コンデンサの容量と前記圧電振動子の並列容量
とを相殺する構成とする。
Description
回路を接続して発振閉ループを形成してなる圧電発振回
路を産業上の利用分野とし、特に周波数可変幅を広げて
雑音を低減した圧電発振回路に関する。
動子特に水晶振動子の共振特性に起因して周波数安定度
に優れ、種々の電子機器に周波数及び時間の基準源とし
て採用されている。近年では、発振周波数領域を広げて
生産性を高めるとともに電圧制御発振器に適した周波数
可変幅の大きな圧電振動子、及び通信機器における周波
数帯の狭帯域化及び高周波数化に伴い、雑音の少ない発
振回路が望まれている。
明する圧電発振回路の図である。圧電発振回路は水晶振
動子1に発振回路2を設けて発振閉ループを形成してな
る。水晶振動子1は例えばATカットとした、両主面に
励振電極3(ab)及び引出電極4(ab)を有する水
晶片5からなる(第6図)。なお、Voは発振出力であ
る。そして、電気的な等価回路を直列容量C1、直列イ
ンダクタL1及び直列抵抗R1からなる直列腕に、励振電
極3(ab)及び図示しないパッケージによる並列容量
(電極間容量)C0を接続した回路とする(第7図)。
るリアクタンス特性は、直列腕の直列容量C1と直列イ
ンダクタによる直列共振点fsと、直列アームと並列容
量C0による並列共振点faを有する(第8図)。そし
て、直列共振点fsと並列共振点faとの間の領域を誘導
性(インダクタ成分)とし、これ以外の領域を容量成分
とする。
ば水晶振動子1と共振回路を形成する発振用の分割コン
デンサ6(ab)と、共振回路の出力を正帰還増幅する
CMOS型のインバータ増幅器(反転増幅器、以下では
帰還増幅器とする)7からなる。所謂コルピッツ型と同
種で、通常はインバータ発振器と称される。符号8は帰
還抵抗である。なお、インバータ増幅器7は一つの素子
として市販される。
ダクタ成分となる周波数領域内でのみ発振し、発振周波
数が決定される。そして、水晶振動子1の両端子から見
た発振閉ループ内(発振回路2)の直列容量成分(所謂
負荷容量CL)と水晶振動子1のインダクタ成分が同一
リアクタンス(絶対値)となる周波数が発振周波数f0
となる。
数f0は水晶振動子1の直列共振周波数fsからの周波数
偏差Δf/fsをもって表される。但し、Δf=f0−f
s、γは容量比C0/C1である。そして、一般には、水
晶振動子1の容量比γを小さくすることによって周波数
偏差を広げ、これによって水晶振動子1の発振周波数領
域を大きくする。換言すると、直列共振周波数fsと反
共振周波数faとの間のインダクタ成分となる誘導性領
域を広げて、周波数可変量を大きくする。 Δf/fs=C1/2(C0+CL)=C0/2γ(C0+CL)・・(1)
しかしながら、上記構成の水晶発振器では、小型化に伴
って周波数可変量が小さくなる問題があった。すなわ
ち、周波数可変量は、前述のように周波数偏差Δf/f
sにほぼ比例し、周波数偏差Δf/fsは前式から明らか
なように直列容量C1に比例し、容量比γに反比例して
小さくなる。そして、直列容量C1は、水晶片5に形成
した励振電極3(ab)の電極面積に比例して小さくな
る。したがって、小型化が進み、水晶片5が小さくなる
ほど周波数可変量も小さくなる問題があった。
なわち発振領域が狭くなると、発振回路2を構成する
際、水晶振動子1が適合しなくなる事態が生じて生産性
を悪くする。また、電圧制御発振器に適用する場合には
周波数可変幅が狭く、これを適用できない問題があっ
た。
(ab)の電極面積も小さくなって並列容量C0も小さ
くなり、前式から周波数偏差Δf/fsが大きくなる傾
向になるが、電極面積はクリスタルインピーダンス(C
I)を小さく維持するため最低限の大きさを必要とし
て、水晶片5の板面面積の多くを占める。したがって、
電極面積の減少による並列容量C0の減少率よりも、板
面面積の縮小による直列容量C1の減少率の方が大き
く、周波数可変量が小さくなる。
ように、水晶振動子1は直列腕に対して励振電極3(a
b)による並列容量C0が存在する。したがって、発振
周波数近傍の周波数成分が並列容量C0を経て帰還増幅
され、発振周波数に対する雑音が多くなる問題があっ
た。特に、発振周波数が高くなるほど、この問題は顕著
になる。
大きく雑音を小さくした圧電発振回路を提供することを
目的とする。
圧電振動子に並列容量C0がなければすべてを解決でき
ると考え、圧電振動子の並列容量C0を相殺する点に着
目した。
示したように発振閉ループを形成する圧電振動子1の端
子間にコンデンサ9と位相反転器10の直列回路を接続
し、圧電振動子1の並列容量C0を相殺したことを基本
的な解決手段とする。
1の端子間にコンデンサ9と位相反転器10の直列回路
を接続する。したがって、圧電振動子1の並列容量C0
による端子間出力と、コンデンサ9と位相反転器10の
直列回路による端子間出力は互いに逆相となる。したが
って、並列容量C0とコンデンサ9の容量とが同一値で
あれば、端子間出力は互いに相殺される。そして、水晶
振動子の直列アームの端子間出力のみを抽出できる。以
下、本発明の一実施例を説明する。
発振回路の図で、本発明をインバータ発振回路に適用し
た例である。なお、前従来例図と同一部分には同番号を
付与してその説明は簡略又は省略する。圧電発振回路2
は、前述したように水晶振動子1に発振回路2を接続し
て発振閉ループを形成する。そして、水晶振動子1の端
子間にコンデンサ9と位相反転器10との直列回路を接
続する。コンデンサ9は並列容量C0の値と同一とす
る。そして、ここでの位相反転器10は、帰還増幅器7
と同様のインバータ増幅器10aとして増幅率を−1と
する。
らの出力は、水晶振動子1とコンデンサ9及び位相反転
器10の直列回路に印加される。そして、直列回路の端
子間出力は位相反転器10によって反転増幅される。し
たがって、水晶振動子1における並列容量C0の端子間
出力と直列回路の端子間出力とは互いに逆相となる。
ンバータ増幅器10a)の増幅率を−1として、コンデ
ンサ9の容量を並列容量C0の値に一致させるので、並
列容量C0と直列回路との端子間の出力は同量でしかも
逆相となる。したがって、両者の出力は完全に相殺さ
れ、水晶振動子1の直列腕による出力のみとなる。すな
わち、水晶振動子1の並列容量C0は直列回路によって
相殺されたことになる。
されて0あるいは小さくなることによって周波数偏差Δ
f/fsが大きくなり「前(1)式」、周波数可変量を
大きくできる。換言すると、前述したリアクタンス特性
の直列共振周波数fsと***振周波数faとの間の誘導性
領域が大きくなって、発振領域を広げることができる。
特に、水晶振動子1の小型化が進み、等価直列容量C1
が小さくなるほど有利となる。
回路によって相殺されるので、並列容量C0を経て発振
閉ループ中に存在する雑音成分も相殺される。すなわ
ち、直列回路によって並列容量C0が相殺されて存在し
ないことになり、並列容量C0を経ての雑音は発生しな
い。したがって、共振状態にある直列腕のみの出力が発
振出力となるので、雑音を極力小さくする。例えば位相
雑音特性を良好にし、これらは発振周波数が高くなるほ
ど並列容量C0のリアクタンスが小さくなるので顕著な
効果となる。
は−1としたが、多少の誤差があったとしても、相殺効
果を奏する。また、位相反転器10は一つの素子として
市販されるインバータ増幅器10aを水晶振動子に並列
に接続して説明したが、例えばFET(電界効果型トラ
ンジスタ)を用いて第3図や第4図に示したように構成
してもよい。
FET11のソースを接地してドレインを電源VDD側に
し、水晶振動子1の一端をドレインに他端を端子aに接
続する。そして、コンデンサ9の一端をFET11のソ
ースに他端を水晶振動子1の他端に接続する。コンデン
サ9は前述のように水晶振動子1の並列容量と同一値に
する。そして、端子aとアース間に位相調整用のコンデ
ンサ12を接続する。また、FET11のゲートには直
流阻止用のコンデンサ13を接続して端子bを導出す
る。そして、端子ab間に非反転型の正帰還増幅器14
を接続して発振回路を形成する。なお、符号R(1、2、
3)はバイアス抵抗である。
と位相調整用のコンデンサ12とアースを経てのFET
11で共振ループを形成し、これによる共振出力(共振
周波数)を正帰還増幅器によって増幅し、発振出力を得
る。なお、発振周波数は共振ループの特に水晶振動子
(インダクタ成分)とコンデンサ12による共振周波数
に概ね依存し、厳格には前述のように水晶振動子1と水
晶振動子1の端子間から見た回路側の直列等価容量によ
って決定される。
号に対して、ドレイン側では反転信号となり、ソース側
では非反転信号となる。したがって、端子aでは前述と
同様に水晶振動子1の並列容量C0とコンデンサ9によ
る出力が相殺されて、水晶振動子1の直列腕のみによる
出力となる。
及び第2のFET15(ab)で差動型増幅器を形成し
て、即ち各FET15(ab)のソースを共通接続して
接地し、ドレインを電源VDD側にする。そして、第1F
ET15aのドレインと端子aとの間に水晶振動子1
を、第2FET15bのドレインと水晶振動子1の他端
の間にコンデンサ9を接続する。なお、符号12は位相
調整用のコンデンサ、13は直流阻止用のコンデンサ、
14は非反転型の正帰還増幅器、R(4、5、6)はバイア
ス抵抗、Eは基準電圧である。
と位相調整用のコンデンサ12とアースを経ての差動型
増幅器で共振ループを形成し、これによる共振出力(共
振周波数)を正帰還増幅器14によって増幅し、発振回
路を形成する。そして、差動増幅器の端子bに入力する
信号に対して、第1FET15aのドレイン側では反転
信号となり、第2FET15bのドレイン側では非反転
信号となる。したがって、前述同様に端子aでは水晶振
動子1の並列容量C0とコンデンサ9による出力が相殺
されて、水晶振動子の直列腕のみによる出力となる。
ても前述した実施例と同様に、並列容量C0が相殺され
て0あるいは小さくなることによって、周波数可変量を
大きくできるとともに並列容量C0を経て発振閉ループ
中に存在する雑音成分も相殺される。なお、これらの場
合でも、コンデンサ9と位相反転器10の直列回路を水
晶振動子1の端子間に接続したことになり、等価的に第
1図の発振回路になる。そして水晶振動子を除くこれら
の回路を集積化して一つの素子にすることもできる。
のトランジスタを使用して位相を反転してもよく、要は
水晶振動子と並列に容量を接続して両者に互いに逆相と
なる帰還出力が印加されればよい。また、発振回路2は
インバータ(反転)増幅器や非反転増幅器を含めていず
れの増幅器を使用してもよく、要は第1図の発振回路に
集約されるものは本発明の技術的範囲に属する。
振動子の端子間にコンデンサと位相反転器の直列回路を
接続し、圧電振動子の並列容量C0を相殺したので、周
波数可変幅が大きく雑音を小さくした圧電発振回路を提
供できる。
る。
である。
図である。
路の図である。
ある。
る。
性図である。
出電極、5 水晶片、6、9、12、13 コンデン
サ、7 インバータ、8 抵抗、10 位相反転器、1
1、15 FET、14 増幅器.
Claims (1)
- 【請求項1】圧電振動子と発振回路とを接続して発振閉
ループを形成してなる圧電発振回路において、前記圧電
振動子の端子間に位相反転器とコンデンサの直列回路を
接続し、前記コンデンサの容量と前記圧電振動子の並列
容量とを相殺したことを特徴とする圧電発振回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000027881A JP2001217649A (ja) | 2000-02-04 | 2000-02-04 | 圧電発振回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000027881A JP2001217649A (ja) | 2000-02-04 | 2000-02-04 | 圧電発振回路 |
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---|---|
JP2001217649A true JP2001217649A (ja) | 2001-08-10 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000027881A Pending JP2001217649A (ja) | 2000-02-04 | 2000-02-04 | 圧電発振回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001217649A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2000
- 2000-02-04 JP JP2000027881A patent/JP2001217649A/ja active Pending
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