JP2001207878A - 電磁駆動弁を有する多気筒内燃機関 - Google Patents

電磁駆動弁を有する多気筒内燃機関

Info

Publication number
JP2001207878A
JP2001207878A JP2000017856A JP2000017856A JP2001207878A JP 2001207878 A JP2001207878 A JP 2001207878A JP 2000017856 A JP2000017856 A JP 2000017856A JP 2000017856 A JP2000017856 A JP 2000017856A JP 2001207878 A JP2001207878 A JP 2001207878A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
intake
exhaust
cylinder
current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000017856A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideyuki Nishida
秀之 西田
Isao Matsumoto
功 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2000017856A priority Critical patent/JP2001207878A/ja
Publication of JP2001207878A publication Critical patent/JP2001207878A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lift Valve (AREA)
  • Magnetically Actuated Valves (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁駆動弁を有する多気筒内燃機関にあっ
て、各電磁駆動弁から発せられる振動を検出するセンサ
の搭載数を減らすとともに、当該検出にかかる信頼性も
十分確保する内燃機関を提供する。 【解決手段】 直列4気筒内燃機関のシリンダヘッド1
a上における中心軸線Pの吸気側であって、隣り合う気
筒#1及び#2に亘って設けられた吸気側電磁駆動機構
A30,B30と、同じく吸気側電磁駆動機構C30,
D30との中間位置近傍に1個の吸気側Gセンサ30a
が取り付けられる。この1個の吸気側Gセンサ30a
が、4体の吸気側電磁駆動機構30各々についての振動
検出に兼用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸気弁若しくは排
気弁として電磁駆動弁を備えた内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電磁力によって直接吸排気弁を駆
動する内燃機関が知られている。この種の内燃機関では
一般に、各弁体と連動して直線動作(リフト)する軸体
を、その動作方向の両側からバネによって付勢すること
で弁体を中立位置に保持する。その一方、この軸体と一
体に周設された弁駆動体(アーマチャ)を電磁石により
両側から適宜吸引することで、各弁を開閉駆動する。
【0003】このような、いわゆる電磁駆動弁を搭載し
た内燃機関は、各弁の開閉タイミング及び動作角の変更
にかかる制御の自由度や、所望のリフト位置に弁を移動
させる際の弁動作の応答性等に関して、優れた側面を多
々有する。
【0004】ただし、かかる電磁駆動弁による開閉弁動
作では、アーマチャに対して電磁石の吸引力が駆動力と
して直接直線的に伝わるため、電磁石の吸引力により比
較的速い速度を保ったまま弁体やアーマチャがそれぞれ
弁座や電磁石に着座すると、その衝撃で振動や騒音が発
生してしまう。さらに、このような衝撃を伴う開閉弁動
作が繰り返されると、電磁駆動弁自体の耐久性を低下さ
せるおそれも生じる。
【0005】こうした問題に対し、例えば米国特許第
5,797,360号公報に記載された装置では、音響セ
ンサによって閉弁時の衝撃音の大きさ(振動の大きさ)
を検出し、そうした衝撃音を低減するように電磁石に供
給される電流の調整を行っている。このような調整を行
うことで、弁体やアーマチャが着座時に受ける衝撃を緩
和することができるようになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、複数の気筒
を備えた内燃機関(多気筒内燃機関)では、気筒数に対
応する数の電磁駆動弁が当該機関に搭載されることとな
る。そして各電磁駆動弁の駆動に関して上記のような調
整を行うとすれば、一個のセンサによってできるだけ多
数の電磁駆動弁から発せられる振動を検出すること、す
なわち搭載されるセンサをできるだけ少数化することが
当該機関の製造コストの軽減を図る上では望ましい。上
記公報にも、一個のセンサにより複数の電磁駆動弁から
発せられる信号を検出する装置構成についての提案がな
されている。
【0007】しかし、電磁駆動弁から発せられる振動の
検出にあたっては、その検出感度や精度は当該電磁駆動
弁及びセンサ間の配置関係によって大きく異なる一方、
検出可能な振動の最大値や最小値(検出限界)はセンサ
の性能に応じて限定されたものとなる。このため、各々
異なる位置に配設された電磁駆動弁から発せられる振動
に対し、単一のセンサで十分な感度及び精度を確保する
のは困難であった。
【0008】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであって、その目的とするところは、電磁駆動弁
を有する多気筒内燃機関にあって、各電磁駆動弁から発
せられる振動を検出するセンサの搭載数を減らすととも
に、当該検出にかかる信頼性も十分確保する内燃機関を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明は、一方の変位端と他方の変位端との間
を変位する弁体と、該弁体と連動する弁駆動体と、前記
弁駆動体を駆動する電磁石と、該電磁石へ電流を供給す
る電流供給手段とを備える電磁駆動弁を吸気弁及び排気
弁として各気筒毎に有すると共に、前記弁体若しくは前
記弁駆動体がそれぞれの変位端に設けられた変位規制部
材への衝突に伴って発生する振動を検出する振動検出手
段と、前記検出された振動に基づいて前記電磁石へ供給
される電流を制御する電流制御手段とを更に有してなる
多気筒内燃機関であって、隣り合う二気筒に亘って設け
られた吸気弁のならびと排気弁のならびとが並列し、一
方の気筒に設けられた吸気弁、及び他方の気筒に設けら
れた吸気弁の間と、一方の気筒に設けられた排気弁、及
び他方の気筒に設けられた排気弁の間とに、前記振動検
出手段が各々配設されることを要旨とする。
【0010】また、第2の発明は、一方の変位端と他方
の変位端との間を変位する弁体と、該弁体と連動する弁
駆動体と、前記弁駆動体を駆動する電磁石と、該電磁石
へ電流を供給する電流供給手段とを備える電磁駆動弁を
吸気弁及び排気弁として各気筒毎に有すると共に、前記
弁体若しくは前記弁駆動体がそれぞれの変位端に設けら
れた変位規制部材への衝突に伴って発生する振動を検出
する振動検出手段と、前記検出された振動に基づいて前
記電磁石へ供給される電流を制御する電流制御手段とを
更に有してなる多気筒内燃機関であって、隣り合う二気
筒に亘って設けられた吸気弁のならびと排気弁のならび
とが並列し、該二気筒の中間であって、且つ前記並列す
る吸気弁及び排気弁の両ならびの中間に前記振動検出手
段が設けられることを要旨とする。
【0011】また、第3の発明は、一方の変位端と他方
の変位端との間を変位する弁体と、該弁体と連動する弁
駆動体と、前記弁駆動体を駆動する電磁石と、該電磁石
へ電流を供給する電流供給手段とを備える電磁駆動弁を
吸気弁及び排気弁として各気筒毎に有すると共に、前記
弁体若しくは前記弁駆動体がそれぞれの変位端に設けら
れた変位規制部材への衝突に伴って発生する振動を検出
する振動検出手段と、前記検出された振動に基づいて前
記電磁石へ供給される電流を制御する電流制御手段とを
更に有してなる多気筒内燃機関であって、連続する三気
筒に亘って設けられた吸気弁のならびと排気弁のならび
とが並列し、前記連続する三気筒のうち中央の気筒に設
けられた吸気弁近傍、及び該中央の気筒に設けられた排
気弁近傍であって、前記並列する吸気弁及び排気弁の両
ならびの外側に、前記振動検出手段が各々配設されるこ
とを要旨とする。
【0012】上記各構成によれば、当該内燃機関におけ
る振動検出手段の搭載数が減少する一方、振動検出手段
にとって、振動検出に必要且つ十分な感度や精度が同機
関の有する全ての電磁駆動弁について確保される。よっ
て、各電磁駆動弁の駆動制御に関して、高い信頼性が低
コストで実現できるようになる。
【0013】なお、以上の各構成は可能なかぎり組み合
わせることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を電磁駆動弁搭載の
多気筒内燃機関に適用した一実施の形態について図面を
参照して説明する。
【0015】図1は、本発明の一実施の形態としての電
磁駆動弁を搭載する多気筒内燃機関の概略構成を示す図
である。図1に示す多気筒内燃機関(以下、単に内燃機
関と記す)1は、複数の気筒(本実施の形態では4つ)
21を備えたガソリンエンジンである。
【0016】内燃機関1は、複数の気筒21及び冷却水
路1cが形成されたシリンダブロック1bと、このシリ
ンダブロック1bの上部に固定されたシリンダヘッド1
aとを備えている。
【0017】シリンダブロック1bには、機関出力軸で
あるクランクシャフト23が回転自在に支持され、この
クランクシャフト23は、各気筒21内に摺動自在に装
填されたピストン22と連結されている。
【0018】ピストン22の上方には、ピストン22の
頂面とシリンダヘッド1aの壁面とに囲まれた燃焼室2
4が形成されている。シリンダヘッド1aには、燃焼室
24に臨むよう点火栓25が取り付けられ、この点火栓
25には、該点火栓25に駆動電流を通電するためのイ
グナイタ25aが接続されている。
【0019】シリンダヘッド1aには、2つの吸気ポー
ト26の開口端と2つの排気ポート27の開口端とが燃
焼室24に臨むよう形成されている。また、各吸気ポー
ト26は、内燃機関1のシリンダヘッド1aに取り付け
られた吸気枝管33の各開口端と連通している。一方の
吸気枝管33の開口端近傍には、それが連通する吸気ポ
ート26に噴孔を臨ませるように燃料噴射弁32が取り
付けられている。燃料噴射弁32は、加圧ポンプ(図示
略)を介し燃料タンク(図示略)から移送された燃料
(ガソリン)を、吸気ポート26内(燃焼室24方向)
に向かって噴射供給する。吸気枝管33は、吸気の脈動
を抑制するためのサージタンク34に接続されている。
サージタンク34には、吸気管35が接続され、吸気管
35は、吸気中の塵や埃等を取り除くためのエアクリー
ナボックス36と接続されている。
【0020】吸気管35には、該吸気管35内を流れる
新気の質量(吸入空気質量)に対応した電気信号を出力
するエアフローメータ44が取り付けられている。吸気
管35においてエアフローメータ44より下流の部位に
は、該吸気管35内を流れる吸気の流量を調整するスロ
ットル弁39が設けられている。
【0021】スロットル弁39には、ステップモータ等
からなり印加電力の大きさに応じてスロットル弁39を
開閉駆動するスロットル用アクチュエータ40と、スロ
ットル弁39の開度に対応した電気信号を出力するスロ
ットルポジションセンサ41と、アクセルペダル42に
機械的に接続され該アクセルペダル42の操作量に対応
した電気信号を出力するアクセルポジションセンサ43
とが取り付けられている。
【0022】一方、内燃機関1の各排気ポート27は、
シリンダヘッド1aに取り付けられた排気枝管45の各
枝管と連通している。排気枝管45は、排気浄化触媒4
6を介して排気管47に接続され、排気管47は、下流
にて図示しないマフラーと接続されている。
【0023】排気枝管45には、同排気枝管45内を流
れる排気の空燃比、言い換えれば排気浄化触媒46に流
入する排気の空燃比に対応した電気信号を出力する空燃
比センサ48が取り付けられている。
【0024】排気浄化触媒46は、例えば、該排気浄化
触媒46に流入する排気の空燃比が理論空燃比近傍の所
定の空燃比であるときに排気中に含まれる炭化水素(H
C)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)を浄
化する三元触媒、該排気浄化触媒46に流入する排気の
空燃比がリーン空燃比であるときは排気中に含まれる窒
素酸化物(NOx)を吸蔵し、流入排気の空燃比が理論
空燃比もしくはリッチ空燃比であるときは吸蔵していた
窒素酸化物(NOx)を放出しつつ還元・浄化する吸蔵
還元型NOx触媒、該排気浄化触媒46に流入する排気
の空燃比が酸素過剰状態にあり且つ所定の還元剤が存在
するときに排気中の窒素酸化物(NOx)を還元・浄化
する選択還元型NOx触媒、もしくは上記した各種の触
媒を適宜組み合わせてなる触媒である。
【0025】また、クランクシャフト23の端部に取り
付けられたタイミングロータ51aとタイミングロータ
51a近傍のシリンダブロック1bに取り付けられた電
磁ピックアップ51bとからなるクランクポジションセ
ンサ51は、クランクシャフト23の回転位相に応じた
電気信号を出力することで、クランク角や機関回転数を
把握できるようにする。また、シリンダブロック1bに
取り付けられた水温センサ52は、内燃機関1の内部に
形成された冷却水路1cを流れる冷却水の温度を検出す
る。
【0026】一方、吸気ポート26の各開口端は、シリ
ンダヘッド1aに進退自在に支持された電磁駆動弁(吸
気弁)28によって開閉されるようになっており、これ
ら吸気弁28は、シリンダヘッド1aに設けられた電磁
駆動機構(以下、吸気側電磁駆動機構と記す)30によ
って開閉駆動されるようになっている。
【0027】また、排気ポート27の各開口端はシリン
ダヘッド1aに進退自在に支持された電磁駆動弁(排気
弁)29により開閉されるようになっており、これら排
気弁29は、シリンダヘッド1aに設けられた電磁駆動
機構(以下、排気側電磁駆動機構と記す)31によって
開閉駆動されるようになっている。さらに、シリンダヘ
ッド1a上であって吸気側電磁駆動機構30及び排気側
電磁駆動機構31の近傍には、各電磁駆動機構30,3
1がそれぞれの駆動動作に伴って発生する振動を検出す
る吸気側加速度(G)センサ30a及び排気側加速度
(G)センサ31aが取り付けられている。
【0028】ここで、吸気側電磁駆動機構30と排気側
電磁駆動機構31の具体的な構成について詳述する。な
お、吸気側電磁駆動機構30と排気側電磁駆動機構31
とは同様の構成であるため、吸気側電磁駆動機構30の
みを例に挙げて説明する。
【0029】図2は、吸気側電磁駆動機構30の内部構
造を概略的に示す側断面図である。同図2に示すよう
に、吸気側電磁駆動機構30は、シリンダヘッド1aの
頂面から燃焼室24(吸気ポート26)にかけて形成さ
れた貫通孔内に、軸体と弁体とを一体として備えた吸気
弁28の軸体部分を組み込み、これを貫通孔に沿って直
線的に往復動作(変位動作)させることにより燃焼室2
4に臨む吸気ポート26の開口端を開閉する。
【0030】先ず、シリンダヘッド1aは、その頂面か
ら燃焼室24に向かって上層部材(アッパヘッド)1
a'、中層部材(ミドルヘッド)1a''、及び下層部材
(ロアヘッド)1a'''が積層された構造を有する。頂
面から吸気ポート24にかけて形成される上記の貫通孔
は、これら各層を貫通する3つの孔が連通して形成され
ることとなっている。
【0031】これら3つの孔のうち、アッパヘッド1
a'に形成された孔300Aには、同上層部材1a'の上
下面それぞれの側から第1コア(上段)301及び第2
コア(下段)302が組み込まれる。吸気弁28の軸体
(弁軸)28bは、これら第1コア301及び第2コア
302によって取り囲まれた状態で支持され、その上端
部を第1コア301の上面に延出させる。また、第1コ
ア301及び第2コア302間に確保された間隙G1内
には、弁軸28bに周設された弁駆動体(アーマチャ)
305が存在する。このアーマチャ305は、円板状の
軟磁性体からなる。さらに、第1コア301において間
隙G1に臨む部位には、第1の電磁コイル303が埋設
されており、第2コア302において同じくG2に臨む
部位には第2の電磁コイル304が埋設されている。
【0032】アッパヘッド1a'の頂面には、下端部に
フランジを形成する円筒形状のアッパキャップ310
が、第1コイル301を覆うかたちで同フランジを介し
てボルト締着されている。アッパキャップ310の上端
部は、その内径と同等の外径を有する円柱形状の蓋材3
10aによって閉塞されている。蓋材310aは、その
外周面をアッパキャップ310の内周面に螺合すること
によって取り付けられている。アッパキャップ310の
蓋材310a下面には、保持部材310b及び同保持部
材に上端部を保持された第1スプリング306が組み込
まれている。第1スプリング306はその下端部を、弁
軸28bの上端部に固定されたアッパリテーナ311に
当接させ、同アッパリテーナ311(弁軸28b)を燃
焼室24方向に向かって付勢している。
【0033】ミドルヘッド1a''を貫通する孔300B
内では、吸気弁28の弁軸28bがアッパヘッド1a'
側、及びロアヘッド1a'''側に延設される二本の軸体
として分離されている。この分離部位の存在により、機
関運転時の熱膨張による弁軸28の長さの微妙な変動
が、吸気弁28の変位動作に実質的な影響を及ぼすこと
がなくなる。また、分離された両軸体が互いに対峙する
部位において、ロアヘッド側に延設される軸体の端部に
はラッシュアジャスタ28cが設けられている。このラ
ッシュアジャスタ28cは他方の軸体の端部に設けられ
たタペット28dとともに、孔300B内に確保された
所定間隙G2に収容されることとなる。ラッシュアジャ
スタ28cは、吸気弁28が全閉状態(最小リフト量)
となったときにのみ油路P1を通じて供給されるオイル
の油圧の作用を介して、その内部に設けられたプランジ
ャをタペット28dに向かって押し出す機能を有する周
知の機構である。このラッシュアジャスタの働きにより
両軸体間のあそび(クリアランス)がなくなり両軸体が
好適に連動することとなる。
【0034】ミドルヘッド1a''の孔300Bの一部
(下部)は、これと連通するロアヘッド1a'''の孔3
00Cの一部(上部)と併せて、ラッシュアジャスタ2
8cよりも大きな内径を有する円柱形状のスプリング収
容空間G3を形成している。スプリング収容空間G3の
底面には、第2スプリング307が組み込まれている。
第1スプリング306はその上端部を、弁軸28bに周
設固定されたロアリテーナ312に当接させ、同ロアリ
テーナ312(弁軸28b)をアッパキャップ310方
向に向かって付勢している。
【0035】スプリング収容空間G3につづき、同収容
空間G3の内径より小さな内径を有する孔が、同収容空
間G3の底面から吸気ポート26まで貫通する。このス
プリング収容空間G3の底面から吸気ポート26まで貫
通する孔の内周には、筒状のバルブガイド201が固定
されている。この筒状のバルブガイド201は、弁軸2
8bのうち、およそスプリング収容空間G3の底面から
吸気ポート26に亘る部分を軸方向に沿って進退自在に
支持する。
【0036】弁軸28bの下端(吸気ポート側端部)に
固定された弁体28aは、燃焼室24における吸気ポー
ト26の開口端に設けられた弁座200に着座もしくは
離座することによって吸気ポート26の開閉を行う。
【0037】なお、弁軸28bの軸方向の長さは、アー
マチャ305が所定の間隙G1において第1コア301
と第2コア302との中間位置に保持されているとき、
すなわちアーマチャ305が中立状態にあるときに、弁
体28aが全開側変位端と全閉側変位端との中間の位置
(以下、中開位置と記す)に保持されるよう設定されて
いるものとする。
【0038】このように構成された吸気側電磁駆動機構
30では、第1の電磁コイル303及び第2の電磁コイ
ル304へ励磁電流(指示電流)が通電されていない場
合は、アーマチャ305が中立状態となり、それに伴っ
て弁体28aが中開位置に保持される。
【0039】吸気側電磁駆動機構30の第1の電磁コイ
ル303に励磁電流が通電されると、第1コア301と
第1の電磁コイル303とアーマチャ305との間に
は、アーマチャ305を第1コア301側へ変位させる
方向の電磁力が発生する。
【0040】一方、吸気側電磁駆動機構30の第2の電
磁コイル304に指示電流が通電されると、第2コア3
02と第2の電磁コイル304とアーマチャ305との
間には、アーマチャ305を第2コア302側へ変位さ
せる方向の電磁力が発生する。
【0041】従って、吸気側電磁駆動機構30では、第
1の電磁コイル303と第2の電磁コイル304とに交
互に指示電流が通電されることにより、アーマチャ30
5が進退し、もって弁体28aが開閉駆動されることに
なる。その際、第1の電磁コイル303及び第2の電磁
コイル304に対する指示電流の通電タイミングと指示
電流の大きさを変更することにより、吸気弁28の開閉
タイミングと開弁量とを制御することが可能となる。
【0042】以上のように構成された内燃機関1には、
該内燃機関1の運転状態を制御するための電子制御ユニ
ット(Electronic Control Unit:ECU、以下ECU
と記す)20が併設されている。
【0043】ECU20には、吸気側Gセンサ30a、
排気Gセンサ31a、スロットルポジションセンサ4
1、アクセルポジションセンサ43、エアフローメータ
44、空燃比センサ48、クランクポジションセンサ5
1、水温センサ52等の各種センサが電気配線を介して
接続され、各センサの出力信号がECU20に入力され
るようになっている。
【0044】ECU20には、イグナイタ25a、吸気
側電磁駆動機構30、排気側電磁駆動機構31、燃料噴
射弁32等が電気配線を介して接続されており、ECU
20は、各種センサの出力信号値をパラメータとしてイ
グナイタ25a、燃料噴射弁32、吸気側電磁駆動機構
30、排気側電磁駆動機構31等を各種駆動回路を介し
て駆動制御する。
【0045】ここで、ECU20は、図3に示すよう
に、双方向性バス400によって相互に接続されたCP
U401とROM402とRAM403とバックアップ
RAM404と外部入力回路405と外部出力回路40
6とを備える。
【0046】外部入力回路405は、吸気側Gセンサ3
0a、排気側Gセンサ31a、スロットルポジションセ
ンサ41、アクセルポジションセンサ43、エアフロー
メータ44、空燃比センサ48、クランクポジションセ
ンサ51、水温センサ52等各種センサの出力信号をC
PU401やRAM403へ送信する。
【0047】外部出力回路406は、CPU401から
出力される制御信号をイグナイタ25a、燃料噴射弁3
2、吸気側電磁駆動機構30、或いは排気側電磁駆動機
構31の各種駆動回路30b,31b等へ送信する。
【0048】RAM403は、各センサの出力信号や、
例えばクランクポジションセンサ51の出力信号に基づ
いて算出される機関回転数といったCPU401の演算
結果等を記憶する。RAM403に記憶される各種のデ
ータは、クランクポジションセンサ51が信号を出力す
る度に最新のデータに書き換えられる。
【0049】バックアップRAM404は、内燃機関1
の運転停止後もデータを保持する不揮発性のメモリであ
る。ROM402は、燃料噴射量を決定するための燃料
噴射量制御ルーチン、燃料噴射時期を決定するための燃
料噴射時期制御ルーチン、各気筒21の点火栓25の点
火時期を決定するための点火時期制御ルーチン、スロッ
トル弁39の開度を決定するためのスロットル開度制御
ルーチン等、周知の各種アプリケーションプログラム
や、制御マップ等を記憶している。
【0050】またROM402は、吸気弁28を所望の
開弁量(リフト量)に制御するための(吸気弁)開弁量
制御ルーチン、排気弁29を所望の開弁量(リフト量)
に制御するための(排気弁)開弁量制御ルーチン、さら
には、吸排気弁28,29を開弁、或いは閉弁する際、
各電磁駆動機構30,31に内蔵された電磁コイル30
3,304等へ通電される電流の波形を制御するための
電流調整制御ルーチンを記憶している。上述した各電磁
駆動機構30,31の開閉駆動は、これら制御ルーチン
に従ってECU20が出力する指令信号に基づいて行わ
れる。
【0051】ここで、ECU20が駆動回路30b、3
1bを介して行う各電磁駆動機構30、31の駆動制御
について、吸気側電磁駆動機構30を例にとって説明す
る。図4(a)〜(c)は、吸気側電磁駆動機構30に
取り付けられた吸気弁28が開弁状態から閉弁状態に移
行する際、そのリフト量(図4(a))、第1の電磁コ
イル303への通電される指示電流の電流値(図4
(b))、及び第2の電磁コイル304(図4(b))
へ通電される指示電流の電流値がどのように変化するの
か、それぞれの変化態様を同一時間軸上に示すタイムチ
ャートである。
【0052】先ず、図4(a)に示すように、アーマチ
ャ305が第2の電磁コイル304に当接(着座)した
状態(最大リフト量)にある吸気弁28が、所定のタイ
ミングで遷移(変位)を開始する。そして或る程度まで
加速した後に所定の速度をもって上昇し、その後除々に
減速して閉弁状態になったところ(最小リフト量)で停
止する。ちなみに、吸気弁28が閉弁位置に達する際に
は、弁体28aが気筒21内の弁座へ到達(着座)する
のとほぼ同時に、アーマチャ305が第1の電磁コイル
303へ到達(着座)する。
【0053】次に図4(b)に示すように、吸気弁28
を動作させるべく駆動回路30bを介して第1の電磁コ
イル303に通電される指示電流の電流波形は、比較的
大きな電流値I1を所定時間継続し、一旦電流値I2ま
で下げ、次に比較的小さな電流値I3を所定時間継続し
て、その後さらに小さな電流値I4を保持するといった
ものとなる。
【0054】一方、図4(c)に示すように、第2の電
磁コイル304に通電する電流は、吸気弁28の閉弁動
作が開始される直前まで所定の電流値I5に保持する。
この状態から同電流値I5を電流値I6まで降下させ、
逆方向へ電流を流すことで吸気弁28の閉弁動作が開始
される。電流値I6は、その後さらに所定の電流値I7
(「0」値であるのが好適である)に切り替わる。
【0055】すなわち、両電磁コイル303,304に
全く通電が行われていない状態でも、アーマチャ305
を中立状態に保持するバネの付勢力が働いている。この
ため、吸気弁28を開弁状態に保持するには、所定値I
2の電流(保持電流)が第2の電磁コイル304に通電
されている必要がある。この保持電流の通電が中断され
ることで(時刻t0)、バネの付勢力がアーマチャ30
5を中立状態に復元させる力として作用し、閉弁動作が
開始される。その後、時刻t1において第1の電磁コイ
ル303に所定量I1の電流が通電されることで、閉弁
動作が加速される。その後、一旦電流値を所定値I2ま
で降下させることによって吸気弁28は減速し、弁体2
8a及びアーマチャ305がなめらかに着座する(時刻
tc)。着座の直前及び直後には、電流値I2よりもや
や大きな電流値I3をもって通電が行われる。その後
は、アーマチャ305を中立状態に復元させるバネの付
勢力にうち勝つだけの吸引力を第1の電磁コイルに与え
る所定値I4の電流(保持電流)の通電が次回の開弁動
作の開始まで持続されることとなる。
【0056】開弁動作に関しては、第1の電磁コイル3
03への通電が上記閉弁動作における第2の電磁コイル
304への通電と同様の態様で実行される一方、第2の
電磁コイル304への通電が上記閉弁動作における第1
の電磁コイル303への通電と同様の態様で実行され
る。
【0057】また、排気側電磁機構31への通電態様と
排気弁29の動作態様との関係も、上述した吸気側電磁
機構30に関するものと同様である。このため、ここで
の詳しい説明は割愛する。
【0058】次に、上記吸気弁28の開閉弁動作に関
し、両電磁コイル303,304への通電量を制御すべ
くECU20によって行われる制御手順の概要につい
て、フローチャートを参照して説明する。
【0059】図5には、第1の電磁コイル303及び第
2の電磁コイル304へ供給される指示電流について、
その電流量(電流値)、通電タイミング、及び通電時間
を含めた電流の波形を決定するための「開弁量制御ルー
チン」を示す。
【0060】同ルーチンは、ECU20を通じて内燃機
関1の始動と同時にその実行が開始されるとともに、所
定時間毎に周期的に実行される。同ルーチンに処理が移
行すると、ECU20は先ず、ステップS1において、
吸気弁28に対する開弁要求、若しくは閉弁要求が生じ
ているか否かを判断する。そして何れかの要求が生じる
までこの判断を繰り返し、開弁要求若しくは閉弁要求が
生じた時点で続くステップS2に移行する。
【0061】ステップS2においては、目標となる開弁
タイミング若しくは閉弁タイミングや弁体28aの変位
速度を含めた吸気弁28の動作態様と、例えば燃焼室2
4内の圧力等、吸気弁28の動作に影響を及ぼすパラメ
ータ(外乱)とを、各種センサの出力信号に基づいて把
握する。
【0062】続くステップS3においては、吸気弁28
が目標となる動作態様をもって開弁動作若しくは閉弁動
作を実行するよう、先のステップS2で把握した外乱要
素を加味しつつ、図示しないマップを参照して指示電流
の電流波形を演算する。
【0063】なお、ここでいう指示電流の電流波形と
は、先の図4において説明した電流値I0,I1,I
2,I3,I4,I5,I6及びI7の大きさや、当該
各電流値間の切り替えタイミング等を意味する。
【0064】最後に、ECU20は続くステップS4に
おいて、上記ステップS3で求められた波形の指示電流
を、第1の電磁コイル303及び第2の電磁コイル30
4に供給する。
【0065】以上説明した制御手順に基づいて決定され
る指示電流の通電量に対応して、機関運転中は、吸気弁
28(排気弁29も同様)の弁体28aが所定の変位区
間を継続的に往復動作することとなる(図4を併せ参
照)。
【0066】ところで、かかる電磁駆動機構による開閉
弁動作にあっては、弁体の変位速度を着座点(図4にお
ける時刻tcに相当)直前で減速させることが、弁体や
アーマチャにとって、それらの変位端に存在する変位規
制部材(例えば、弁座や電磁コイル)によって受ける着
座時の衝撃を緩和する上で望ましい。
【0067】例えば、図6(a)には、先の図4(a)
にて示した吸気弁28のリフト量の変化曲線(実線S)
を最適なものとしたとき、着座点直前における減速が不
十分である場合(一点鎖線A)と、減速量が過大である
場合(二点鎖線B)とにみられる同弁28のリフト量の
変化態様(変化曲線)を示す。ちなみに、図6(b)
は、先の図4(b)と同じく、吸気弁28のリフト量の
変化態様(実線S)に対応する第1の電磁コイル303
へ通電される指示電流の変化態様を、図6(a)と同一
時間軸上に示したものである。
【0068】先ず、図6(a)において一点鎖線Aにて
示すように、着座点直前での減速が不十分であると、目
標となる着座点Ch(以下、目標着座点Chと記す)に
比べ、実際の着座点(着座時期)が早まる。この場合、
弁体28aやアーマチャ305が比較的速い変位速度を
保持したままそれぞれの変位端に存在する弁座や第1の
電磁コイル303に衝突する。
【0069】一方、二点鎖線Bによって示すように、着
座点直前での減速量が過大であると、目標となる着座点
Chに比べ、実際の着座点(着座時期)は遅くなる。こ
の場合、弁体28aやアーマチャ305が比較的早い時
期に減速され、弁体28が着座する前に一旦失速するこ
ともある。ただし、所定値I1から所定値I2まで一旦
下降した指示電流値が所定値I3まで再度上昇し、この
値I3が所定時間持続されることで弁体28aやアーマ
チャ305の変位速度が再加速される。この結果、着座
の際(着座直前)の変位速度(以下、着座速度と記す)
はこの場合も最適値を上回ることとなる。
【0070】上記のような着座点直前における弁体28
aやアーマチャ305の挙動は、これらが弁座や第1の
電磁コイル303に衝突するときの振動を観測すること
で正確に把握することができるようになる。
【0071】すなわち、図6(c)には、図6(a)に
おける吸気弁28リフト量の変化曲線(実線S)に応じ
て吸気側電磁駆動機構30の頂面に設けられた吸気側G
センサ30aが出力する検出信号の変化を示す。また、
図6(d)には、その検出信号の振幅を所定時刻Obま
で積算していったときの積算値itgrlの変化を示す。
【0072】図6(c)に示すように、着座点(時期)
とほぼ同時に吸気側Gセンサ30aによる検出信号は最
大振幅を示し、その後急速に弱まって消滅する。また、
吸気側Gセンサ30aの検出信号が所定のしきい値αを
上回った時点から、所定時刻Obまでその信号振幅を累
積的に積算していくと、図6(d)に示すような波形が
得られる。この信号振幅の積算開始点は、図6(a)に
おけるリフト量の変化曲線(実線S)上の目標着座点C
hと一致するのが望ましいことは、上記説明からも明ら
かであるが、同図6(a)中、一点鎖線Aや二点鎖線B
として示したように、減速が不十分か、或いは過大であ
る場合には、着座点が目標値Chと異なるようになると
ともに、吸気側Gセンサ30aの検出信号の信号振幅を
所定時刻まで積算して得られる積算値itgrlも最適なリ
フト量曲線に対応する値とは異なったものとなる。
【0073】例えば図7は、吸気側Gセンサ30aの検
出信号が所定のしきい値を上回った後、その信号振幅を
所定時刻Obまで累積的に積算して逐次得られる積算値
itgrlを、先の図6(a)と対応するように、着座時の
減速が適切に行われた場合(実線S)、着座時の減速が
不十分な場合(一点鎖線A)、及び着座時の減速量が過
大である場合(二点鎖線)についてそれぞれを同一時間
軸上に示すタイムチャートである。
【0074】同図7に示すように、着座時の減速が適切
に行われると、着座点は目標着座点Chとほぼ一致する
こととなる。その一方、着座時の減速が不十分な場合、
実際の着座タイミングが目標着座点Chより早まるとと
もに(着座点Ch')、十分な減速がなされる前に、弁
体28aやアーマチャ305が着座してしまうため、着
座速度が大きく(衝撃エネルギーが大きく)吸気側Gセ
ンサ30aの検出信号の最大振幅や信号出力の持続時間
が増大し、結果として所定時刻Obまでの信号振幅の積
算値itgrlも相対的に大となる。他方、着座時の減速量
が過大である場合、検出信号の出力開始点(Ch'')は
目標着座点Chより遅れるものの、先述したように弁体
28aやアーマチャ305の変位速度が着座直前に再加
速されることで、着座速度が大きく(衝撃エネルギーが
大きく)所定時刻Obまでの信号振幅の積算値itgrlは
相対的に大となる。
【0075】すなわち、(A)着座時の減速が不十分な
場合、(B)着座時の減速が過大である場合のうち何れ
であれ、所定時刻Obまでの信号振幅の積算値itgrl
が、着座時の減速が適切である場合にみられる信号振幅
の積算値itgrlに比して大となることによって着座速度
が最適値でない旨を認識することはできる。また、
(A)の場合には着座点が目標着座点Chより早まるの
に対し、(B)の場合には着座点が目標着座点Chより
遅れることで、両者を相互に識別することもできる。
【0076】さらに、(A)の場合であれ、(B)の場
合であれ、実際の着座速度と最適値とのずれ量が大きく
なるに従い、所定時刻Obまでの信号振幅の積算値itgr
lは、単調に増加していくことが発明者らによって確認
されている。
【0077】そこで、本実施の形態にかかる内燃機関1
では、ECU20が吸排気弁28,29の開弁動作及び
閉弁動作に関して、各Gセンサ30a,31aの検出信
号の信号振幅を適宜の期間積算することで、この積算値
itgrlと極めて大きな相関性を有する着座速度(若しく
は着座速度と、その最適値とのずれ量)を推定検出する
ことが容易となる。
【0078】こうして推定検出された着座速度と最適値
とのずれは、例えば吸気弁28の閉弁動作に関する場
合、先の図4(b)及び図4(c)にて説明した第1の
電磁コイル303や第2の電磁コイル304へ通電され
る指示電流の波形を適宜調整することで修正することが
できる。本実施の形態では、着座時若しくはその直前で
の弁体28aやアーマチャ305の変位速度に直接の影
響を及ぼす指示電流値I1(図4(b)参照)を、着座
速度と最適値とのずれ量に応じて逐次増減させることに
より、同着座速度を最適値に収束させる制御を実施す
る。
【0079】例えば図8には、本実施の形態によって行
われる制御で指示電流値I1を逐次変更していく過程に
おいて、吸気側Gセンサ30aの信号振幅の積算値itgr
lがどのように収束していくのかその軌跡を概略的に示
す。
【0080】同図8に示すように、(A)着座時の減速
が不十分な場合には指示電流値I1を徐々に減少させ、
(B)着座時の減速が過大である場合には指示電流値I
1を徐々に増大させることで、指示電流値I1と積算値
itgrlとの関係が、最終的な収束点Pdに収束されてい
く。この収束点Pdに対応する積算値itgrldが、指示電
流値I1の操作により実現し得る積算値の極小値であ
り、言い換えると、最適な着座速度を与える条件に相当
する。
【0081】以下、上記吸気弁28の閉弁動作に関し、
弁体28aやアーマチャ305の着座速度と最適値との
ずれ量の推定検出と、その推定検出されたずれ量に基づ
いて着座速度を最適値に収束させる制御の具体的な手順
について、フローチャートを参照して説明する。
【0082】図9及び図10には、吸気弁28の閉弁動
作に関し、同弁28の閉弁動作開始直後、吸気側電磁駆
動機構30に内蔵された第1の電磁コイル303(図2
参照)に通電される指示電流の電流値I1(図4
(b),図6(b)参照)を調整制御するための「電流
調整制御ルーチン」を示す。
【0083】同ルーチンは、内燃機関1の始動後、EC
U20によって周期的に実行される。 [初回処理]同ルーチンに処理が移行すると、ECU2
0は先ず、ステップS101(図9)において、本ルー
チンへの移行回数を計測するカウンタaicntのカウント
値が初期値「1」に設定されているか否かを判断する。
そしてその判断が肯定であれば、ステップS102へ移
行し、その判断が否定であれば処理をステップS201
に移行する。
【0084】ここで、ステップS102は初回ルーチン
でのみ行われる判断行程である。2回目以降のルーチン
では、ステップS201に続く一連の処理が行われるこ
ととなる。そこで、先ずステップS102に続く初回ル
ーチンについて説明し、ステップS201に続く処理に
ついては後述することとする。
【0085】ステップS102においてECU20は、
弁体28a及びアーマチャ305の着座点の最新値tが
目標着座点Chより早い時期にあるか否かを判断する。
着座点は、先の図6(c)に示したように、吸気側Gセ
ンサ30aによる出力信号が所定のしきい値を上回った
時刻として把握される。
【0086】そして、ステップS102における判断が
肯定である場合には、(A)着座時の減速が不十分であ
ると認識してステップS103に移行し、一方ステップ
S102における判断が否定である場合には、(B)着
座時の減速が過大であると認識してステップS104に
移行する。
【0087】ステップS103,S104においては、
後続の処理で指示電流値I1に加算されることとなる補
正値I1aihの調整を行う。このとき、ステップS10
3では補正値I1aihから補正調整値I1hを減算するの
に対し、ステップS104では補正値I1aihに補正調
整値I1hを加算する。
【0088】ステップS103,S104何れかの処理
を終えた後、ECU20はその処理をステップS105
に移行する。同ステップS105においては、カウンタ
aicntのカウント値をインクリメントする。こうしたカ
ウント動作により、当該ルーチンへの割り込み回数の履
歴が残される他、次回以降のルーチンで、初回ルーチン
を既に終えたことを認識することができるようになる。
【0089】続くステップS106においては、指示電
流値I1の前回値に、先のステップS103若しくはS
104にて調整済みの補正値I1aihを加算することに
より、指示電流値I1を更新する。
【0090】ステップS106を終えた後、ECU20
はその後の処理を一旦終了する。[二回目以降の処理]
当該「電流調整制御ルーチン」に処理が移行すると、先
ずステップS101(図9)において、この処理が初回
ルーチンであるのか、二回目以降のルーチンであるのか
をカウンタaicntのカウント値に基づいて判断すること
は上述した通りである。
【0091】上記判断に基づき、二回目以降のルーチン
においてECU20は、その処理をステップS101
(図9)からステップS201(図10)に移行する。
ステップS201においては、積算値itgrlの最新値が
所定のしきい値βを上回っているか否かを判断する。積
算値itgrlが所定のしきい値以下であるということは、
着座時の減速が既に最適な態様で行われ、弁体28aや
アーマチャ305が着座時に発する振動も十分に小さい
ことを意味する。従って、同ステップS201での判断
が否定である場合、ECU20は、その処理をステップ
S105までジャンプし、カウンタaicntのカウント値
をインクリメントする。
【0092】そして、続くステップS106において
は、積算値itgrl(着座速度)を修正するためのパラメ
ータ(補正調整値I1h)が加味されていない電流補正
値I1aihによって、指示電流値I1を更新し、その後
の処理を一旦終了する。
【0093】一方、上記ステップS201での判断が肯
定である場合、ECU20はその処理をステップS20
2に移行する。以降一連のステップS201〜S20
4、及びS301〜S332においては、基本的には先
の図8にて説明した制御の概要に従い、積算値itgrlと
指示電流値I1(厳密には指示電流値I1の補正値であ
る電流補正値I1aih)との関係を収束点Pdに向かっ
て収束させる調整制御を実行する。
【0094】実際の制御手順では、図11に示すよう
に、電流補正値I1aihを徐々に変更しつつ、この変更
に伴う積算値itgrlの変化を観測することにより、収束
点Pdへの接近及び到達を把握する。さらに、積算値it
grlが大きいときには電流補正値I1aihの変更量(率)
を大きく設定しておき、積算値itgrlが小さくなるに従
って電流補正値I1aihの変更量(率)が小さくなるよ
うに制御を行う。言い換えれば、電流補正値I1aih及
び積算値itgrlから決定される座標と、収束点Pdとの
距離が大きいときほど制御量(I1h)を大きく設定し、
その距離が小さくなるに従って制御量(I1h)を小さく
設定することにより、収束点Pdへの収束性を高める一
方、収束点Pd近傍では制御の緻密性が十分確保される
ようにする。
【0095】すなわち、先ずステップS202において
は、積算値の最新値itgrlと、前回値itgrloldとの差分
(以下、積算値差と記す)Δitgrlを算出する(図11
を併せ参照)。続くステップS203においては、電流
補正値の最新値I1aihと前回値I1aiholdとの差分
(以下、補正値差と記す)ΔI1aihを算出する。さら
に続くステップS204では、上記ステップS203で
用いた電流補正値の最新値I1aihを、次回ルーチンで
適用する前回値I1aiholdとして記憶を更新する。
【0096】以上、ステップS202及びステップS2
03で得られた情報をもとに、S301〜S332で
は、次のような判断及び処理を実行する。先ず、図11
における座標(itgrl,I1aih)が収束点Pdに向かっ
ている限り、積算値差Δitgrlは、負の数値であること
は明らかであり、積算値差Δitgrlが正の数値となった
場合、座標(itgrl,I1aih)が収束点Pdを通過した
ものと判断することができる。
【0097】また、座標(itgrl,I1aih)が(A)の
側から(B)の側に向かっている限り、補正値差ΔI1
aihは負の数値であり、一方、座標(itgrl,I1aih)
が(B)の側から(A)の側に向かっているときには、
補正値差ΔI1aihは正の数値となる。
【0098】以上の観点から、 (1)積算値差Δitgrlが所定値「−C」(−C<0)
より小さく、且つ補正値差ΔI1aihが「0」以下であ
る場合、図11における座標(itgrl,I1aih)が
(A)の側から収束点Pdに向かっていると判断する。
【0099】そこで上記(1)の条件に該当する場合に
は、ステップS301からステップS302へと進み、
電流補正値I1aihから所定の補正調整値I1hを減算し
て当該電流補正値I1aihの最新値を得る。
【0100】(2)また、積算値差Δitgrlが所定値
「−C」より小さく、且つ補正値差ΔI1aihが「0」
より大きい場合、図11における座標(itgrl,I1ai
h)が(B)の側から収束点Pdに向かっていると判断
する。
【0101】そこで上記(2)の条件に該当する場合に
は、ステップS311からステップS312へと進み、
電流補正値I1aihに所定の補正調整値I1hを加算して
当該電流補正値I1aihの最新値を得る。
【0102】(3)また、積算値差Δitgrlが所定値
「C」(C>0)より大きく、且つ補正値差ΔI1aih
が「0」以下である場合、図11における座標(itgr
l,I1aih)が(A)の側から(B)の側に向かって収
束点Pdを行き過ぎてしまったと判断する。
【0103】そこで上記(3)の条件に該当する場合に
は、ステップS321からステップS322へと進み、
電流補正値I1aihに所定の補正調整値I1hを加算して
当該電流補正値I1aihの最新値を得る。
【0104】(4)また、積算値差Δitgrlが所定値
「C」より大きく、且つ補正値差ΔI1aihが「0」よ
り大きい場合には、図11における座標(itgrl,I1a
ih)が(B)の側から(A)の側に向かって収束点Pd
を行き過ぎてしまったと判断する。
【0105】そこで上記(4)の条件に該当する場合に
は、ステップS331からステップS332へと進み、
電流補正値I1aihから所定の補正調整値I1hを減算し
て当該電流補正値I1aihの最新値を得る。
【0106】ステップS302,S312,S322,
若しくはS332のうち何れかの処理を経た後、ECU
20はその処理をステップS105(図9)に移行し、
カウンタaicntのカウント値をインクリメントする。そ
して続くステップS106において、補正調整値I1h
が加味された電流補正値I1aihによって指示電流値I
1を更新し、その後の処理を一旦終了する。
【0107】なお、(1)〜(4)のうち何れの条件に
も該当しない場合、すなわち、積算値差Δitgrlが所定
範囲(「−C」以上、「C」以下)にある場合には、座
標(itgrl,I1aih)が収束点Pdと十分近い位置にあ
ると判断することができる。
【0108】そこで上記(1)〜(4)のうち何れの条
件にも該当しない場合には、ステップS301,S31
1,S321,及びS331を経てステップS105
(図9)に移行し、カウンタaicntのカウント値をイン
クリメントする。そして続くステップS106において
は、補正調整値I1hが加味されていない電流補正値I
1aihによって指示電流値I1を更新し、その後の処理
を一旦終了する。
【0109】ちなみに、上記ステップS301,S31
2,S322,若しくはS332にて適用される補正調
整値I1hは、積算値itgrlが大きいときには相対的に大
きな値となり、積算値itgrlが小さくなるに従って相対
的に小さな値となるよう予めマップ上に記憶させておく
か、適宜演算するようにすればよい。また、今回のルー
チン終了後、次回ルーチンに処理が移行するまでの間に
例えば別途の制御ルーチンによって電流補正値I1aih
が変更されない限り、本ルーチンにおいて最新値として
適用される補正調整値I1hは、次回ルーチンで算出さ
れる補正値差ΔI1aihと同値になる。
【0110】なお、本ルーチンのステップS106で指
示電流値I1に直接加算される電流補正値I1aihは、
各種の運転状態パラメータ等に基づいて、マップ等を参
照して求められる。補正調整値I1hは、弁体28aや
アーマチャ305の着座速度を最適化すべく電流補正値
I1aihをさらに修正する機能を有する。そして、本ル
ーチンによって適宜に調整制御される指示電流値I1
は、先述した「開弁量制御ルーチン」(図5)のステッ
プS3において、電流波形を決定する不可欠なパラメー
タとして適用されることとなる。
【0111】また、吸気弁28の開弁動作については、
第1の電磁コイル303に通電される指示電流と、第2
の電磁コイル304に通電される指示電流を入れ替える
ことにより、図5で説明した「開弁量制御ルーチン」、
並びに図9及び図10で説明した「電流調整制御ルーチ
ン」の制御ロジックを基本的にはそのまま適用すればよ
い。
【0112】また、排気弁29の開閉弁動作に関して
も、上記と同様の制御ロジックに従って排気側電磁駆動
機構31に供給する駆動電流(指示電流)を制御、及び
調整制御すればよい。
【0113】以上説明した制御の手順により、ECU2
0は、当該機関に搭載された吸気側電磁駆動機構30、
及び排気側電磁駆動機構31を駆動するとともに、当該
駆動にかかる電流量(指示電流値)の調整制御を適宜実
行する。
【0114】なお、本実施の形態にかかる内燃機関1に
は4つの気筒21が備えられ、また各気筒21には、2
つの吸気ポート26の開口端と2つの排気ポート27の
開口端とが形成されていることは先述した通りである。
吸気側電磁駆動機構30と排気側電磁駆動機構31と
は、各々吸気ポート26の各開口端と排気ポート27の
各開口端とに対応して一体ずつ設けられているため、内
燃機関1は各気筒21毎に4体の電磁駆動機構を備え、
全体としては16体の電磁駆動機構を備える。一方、本
実施の形態においては、2つの気筒21に対して1個の
吸気側Gセンサ30a及び1個の排気側Gセンサ31a
が設けられており、それぞれが吸気側電磁駆動機構30
若しくは排気側電磁駆動機構31から発せられる振動を
検出する。
【0115】すなわちECU20は、上記「開弁量制御
ルーチン」及び「電流調整制御ルーチン」の制御ロジッ
クに従い、計4個のGセンサが出力する検出信号に基づ
き計16体の電磁駆動機構を個々に駆動制御することと
なる。
【0116】ここで、シリンダヘッド1a上における各
吸気側電磁駆動機構30及び吸気側Gセンサ30a、並
びに各排気側電磁駆動機構31及び排気側Gセンサ31
a相互の配置関係について詳しく説明する。
【0117】図12は、先の図1において説明した内燃
機関1のシリンダヘッド1a上における各気筒21、各
電磁駆動機構30,31、及び各Gセンサ30a,31
a相互間の配置関係を概略的に示す斜視図である。
【0118】同図12に示すように、シリンダヘッド1
aの頂面には8体の吸気側電磁駆動機構30(便宜上、
A30、B30、C30、D30、E30、F30、G
30及びH30として区別する)と、同じく8体の排気
側電磁駆動機構31(便宜上、A31、B31、C3
1、D31、E31、F31、G31及びH31として
区別する)とが並列して設けられている。各電磁駆動機
構30,31のならびは、シリンダブロック1b(図1
参照)内に直列配置された4つの気筒21(便宜上、#
1、#2、#3及び#4として区別する)それぞれの径
中心を通るシリンダヘッド1a頂面上の仮想線(以下、
中心軸線と記す)Pと略平行をなしている。また、吸気
側電磁駆動機構30のならびと排気側電磁駆動機構31
のならびとは、中心軸線Pを両側からはさむ配列をなし
ている。さらに吸気側電磁駆動機構30及び排気側電磁
駆動機構31は、気筒21各々の直上に2体ずつ配設さ
れている。言い換えると、各気筒21の直上には計4体
の電磁駆動機構が中心軸線Pをはさんで2体ずつ配置さ
れることとなっている。
【0119】一方、吸気側Gセンサ30aは、隣り合う
2つの気筒21の近傍で、且つ中心軸線Pに対し吸気側
電磁駆動機構30のならびが配列されている側(以下、
単に吸気側と記す)に計2個設けられている。そして各
吸気側Gセンサ30aは、自身の近傍で隣り合う2つの
気筒21直上に設けられた吸気側電磁駆動機構30各々
(計4体)より発せられる振動を個別に検出し、その検
出信号をECU20(図3参照)に出力する。
【0120】また、排気側Gセンサ31aは、隣り合う
2つの気筒21の近傍で、且つ中心軸線Pに対し排気側
電磁駆動機構31のならびが配列されている側(以下、
単に排気側と記す)に計2個設けられている。そして各
排気側Gセンサ31aは、自身の近傍で隣り合う2つの
気筒21直上に設けられた排気側電磁駆動機構31各々
(計4体)より発せられる振動を個別に検出し、その検
出信号をECU20(図3参照)に出力する。
【0121】図13には、図12に示すシリンダヘッド
1a上での各気筒21、各電磁駆動機構30,31、及
び各Gセンサ30a,31a相互間の配置をシリンダヘ
ッド1aからシリンダブロック1bに向かう方向に平面
視した図である。
【0122】同図13に示すように、例えば中心軸線P
の吸気側において、隣り合う気筒#1及び#2に亘って
設けられた吸気側電磁駆動機構A30,B30と、同じ
く吸気側電磁駆動機構C30,D30との中間位置近傍
に1個の吸気側Gセンサ30aが取り付けられる。そし
て先の図12においても説明したように、この1個の吸
気側Gセンサ30aが、4体の吸気側電磁駆動機構30
各々についての振動検出に兼用されることとなる。
【0123】これと同様に、中心軸線Pの排気側におい
ては、隣り合う気筒#1及び#2に亘って設けられた吸
気側電磁駆動機構A31,B31と、同じく吸気側電磁
駆動機構C31,D31との中間位置近傍に1個の排気
側Gセンサ31aが取り付けられる。そして、この1個
の排気側Gセンサ31aが、4体の吸気側電磁駆動機構
30各々についての振動検出に兼用されることとなる。
【0124】隣り合う他の気筒#3及び#4に亘って設
けられた各電磁駆動機構E30〜H30、及びE31〜
H31についても同様の構成をもって、1個の吸気側G
センサ30a若しくは排気側Gセンサ31aが、4体の
電磁駆動機構30若しくは31各々についての振動検出
に兼用されることとなっている。
【0125】次に、本実施の形態において、シリンダヘ
ッド1a上における各気筒21、各電磁駆動機構30,
31、及び各Gセンサ30a,31a相互間の配置関係
を決定するにあたり、発明者らが行った検証の一例につ
いて説明する。
【0126】図14は、先の図13と同様、本実施の形
態にかかる内燃機関1についてシリンダヘッド1a上の
各部材相互間の配置を平面視した図であり、とくに同図
12にて示した配置のうち、吸気側Gセンサ30a及び
排気側Gセンサ31aのみの配置を変更したものであ
る。
【0127】すなわち、本検証では同図14に示すよう
に、シリンダヘッド1a上において、気筒毎に設けられ
た2体の吸気側電磁駆動機構のごく近傍(中心軸線Pの
吸気側)、及び2体の排気側電磁駆動機構のごく近傍
(中心軸線Pの排気側)に、吸気側Gセンサ30a若し
くは排気側Gセンサ31aを取り付けることとした。そ
して、試験的に気筒#1の吸気側電磁駆動機構B30の
みを駆動するとともに、同機構B30との配置関係の異
なる8体のGセンサ30a及び31aによって振動検出
を行い、その検出にかかる感度および信頼性について検
証を行った。
【0128】以下、この検証の結果について説明する。
先ず図15は、中心軸線Pの吸気側に取付られた吸気側
Gセンサ30aについて、吸気側電磁駆動機構B30よ
り発せられる振動に対する検出信号の大きさが同センサ
30aの取り付け位置によってどのように異なるかを示
すグラフである。
【0129】ここで同グラフの横軸は、駆動される機構
B30から振動検出を行うセンサ30aまでの中心軸線
P方向の距離を示し、とくに同軸上に記された距離L1
は気筒#1(機構A30、B30)近傍のセンサ30a
までの距離、距離L2は気筒#2(機構C30,D3
0)近傍のセンサ30aまでの距離、距離L3は気筒#
3(E30、F30)近傍のセンサ30aまでの距離、
そして距離L4は気筒#4(G30、H30)近傍のセ
ンサ30aまでの距離にあたる。また同グラフの縦軸
は、センサ30aからの検出信号に基づいて演算される
積算値itgrl(先の図6〜図10を参照)の大きさを示
す。なお、グラフ中、(i)白抜きの丸(○)は機構B
30の吸気弁28が着座速度0.4m/s(比較的大き
な着座速度)で閉弁動作を行う際に検出された信号に基
づく積算値itgrlを示し、(ii)白抜きの四角(□)は
着座速度0.2m/s(比較的小さな着座速度)で閉弁
動作を行う際に検出された信号に基づく積算値itgrlを
示す。一方、(iii)黒塗りの丸(●)は着座速度0.
4m/s(比較的大きな着座速度)で開弁動作を行う際
に検出された信号に基づく積算値itgrlを示し、(iV)
黒塗りの四角(■)は着座速度0.2m/s(比較的小
さな着座速度)で開弁動作を行う際に検出された信号に
基づく積算値itgrlを示す。
【0130】同グラフにおいて、吸気側Gセンサ30a
が各位置で十分な精度及び信頼性をもって振動検出を行
うには、上記全ての条件(i)〜(iV)下で得られる積
算値itgrlが所定の検出可能範囲にあることに加え、着
座速度が変化した場合、この変化量を定量化できること
が必要となる。
【0131】例えば、同図15のグラフ中、距離L1に
て各条件(i)〜(iV)下で得られた積算値itgrlは検
出可能範囲内にある。また、閉弁時において着座速度が
0.2〜0.4m/s間で変化する場合、対応する積算
値(○及び□)の変化量も十分に大きく定量化も容易で
あるといえる。さらに、開弁時において着座速度が0.
2〜0.4m/s間で変化する場合も、対応する積算値
(●及び■)の変化量は十分に大きく定量化も容易であ
るといえる。また、距離L2については、開弁時及び閉
弁時共に、着座速度0.4m/sに対応する積算値(○
及び●)の値が距離L1についての値と比較して小さく
なる(検出感度が減少する)ものの、振動検出にかかる
十分な精度及び信頼性は得られる。
【0132】一方、距離L3及びL4については、各条
件(i)〜(iV)下で得られた積算値itgrlは検出可能
範囲内にあるものの、開弁時において着座速度が0.2
〜0.4m/s間で変化する場合に、対応する積算値
(●及び■)の変化量が小さすぎてその定量化が難しく
なる傾向にある。
【0133】次に、図16は、中心軸線Pの排気側に取
付られた排気側Gセンサ31aについて、先の図15と
同様、吸気側電磁駆動機構B30より発せられる振動に
対する検出信号の大きさが同センサ31aの取り付け位
置によってどのように異なるかを示すグラフである。な
お、同グラフにおける横軸及び縦軸のスケールは、先の
図15のグラフにおけるものと同一である。
【0134】同グラフに示すように、中心軸線Pの排気
側に取り付られた排気側Gセンサ31aでは、各条件
(i)〜(iV)下で得られた積算値itgrlが相対的に小
さく、何れの距離L1〜L4についても、閉弁時におけ
る着座速度0.2m/sに対応する積算値itgrlが検出
可能範囲を外れている。さらに、開弁時において着座速
度が0.2〜0.4m/s間で変化する場合に、対応す
る積算値(●及び■)の変化量が小さすぎてその定量化
が難しくなる傾向にあることが、全ての距離L1〜L4
に共通する。
【0135】以上、気筒#1の吸気側電磁駆動機構B3
0のみを駆動して同機構B30との配置関係の異なる8
体のGセンサ30a及び31aによって振動検出を行う
こととしたが、気筒#1の排気側電磁駆動機構B31の
みを駆動して同機構B31との配置関係の異なる8体の
Gセンサ30a及び31aによって振動検出を行ったと
ころ、図15及び図16のグラフをほぼ相互に入れ替え
たものが、各Gセンサ30a及び31aによる振動検出
の結果として得られた。
【0136】かかる検証結果より、電磁駆動機構(電磁
駆動弁)及びGセンサ(振動検出素子)間の配置関係に
より、振動検出にかかる感度や信頼性が以下のように決
定づけられる傾向のあることが確認された。
【0137】すなわち、Gセンサと電磁駆動機構との距
離が小さいほど検出の感度や精度は上がる傾向にある。
また、中心軸線Pの吸気側に設けられた電磁駆動機構の
振動検出には同じく吸気側に設けられたGセンサが相対
的に高い検出感度及び精度を示し、一方、中心軸線Pの
排気側に設けられた電磁駆動機構の振動検出には同じく
排気側に設けられたGセンサが相対的に高い検出感度及
び精度を示す傾向がある。
【0138】本実施の形態にかかる内燃機関1に採用さ
れた各電磁駆動機構30,31及び各Gセンサ30a,
31aの搭載配置によれば、例えば上記検証例の結果を
加味することで、全ての電磁駆動機構についてGセンサ
による振動検出に必要且つ十分な感度や精度を得る一
方、Gセンサ搭載数の少数化も図られることとなってい
る。
【0139】すなわち、本実施の形態にかかる内燃機関
1によれば、Gセンサの搭載数は最少化されても、個々
の電磁駆動機構に関する振動検出の感度や精度は十分確
保することができ、部品点数の減少による製造コストの
低減と、電磁駆動機構の駆動にかかる高い制御性とを好
適に両立することができるようになる。
【0140】なお、シリンダヘッド1a上における各電
磁駆動機構及びGセンサの配置関係は、以下のように変
更してもよい。すなわち図17に示すように、内燃機関
1のシリンダヘッド1a上において隣り合う二気筒#1
及び#2(#3及び#4)の中間であって、且つほぼ中
心軸線P上若しくはその近傍に、吸気側Gセンサ30a
若しくは排気側Gセンサ31bと同等の機能を有するG
センサ30cを取り付けることとする。そして、単一の
Gセンサ30cによって吸気側電磁駆動機構A30〜D
30(E30〜H30)、及び排気側電磁駆動機構A3
1〜D31(E31〜H31)から発せられる振動の全
てを個別に検出する構成としても、本実施の形態とほぼ
同等の効果を得ることができる。とくにGセンサの搭載
数については同構成によって一層の少数化を図ることが
できるようになる。
【0141】また、図18に示すように、内燃機関1か
ら気筒#4を取り除いて3つの気筒#1、#2及び#3
のみを直列配置した構成に変更するとともに、吸気側G
センサ30a及び排気側Gセンサ31aをそれぞれ直列
(連続)する三気筒のうち中央の気筒(#2)付近に取
り付けてもよい。すなわち、気筒#2に設けられた両吸
気側電磁駆動機構C30及びD30の近傍であって、並
列する吸気側電磁駆動機構30及び排気側電磁駆動機構
の両ならびの外側に吸気側Gセンサ30aを取り付け
る。一方、気筒#2に設けられた両吸気側電磁駆動機構
C31及びD31の近傍であって、並列する吸気側電磁
駆動機構30及び排気側電磁駆動機構の両ならびの外側
に吸気側Gセンサ30aを取り付けるものとする。こう
した構成により、Gセンサの搭載数を少数化することで
きるばかりでなく、吸気側電磁駆動機構A30〜H3
0、及び排気側電磁駆動機構A31〜H31何れから発
せられる振動も十分な感度及び精度をもって検出するこ
とができるようになる。
【0142】また、いわゆるV型や水平対向型の気筒配
置を適用する内燃機関についても基本的に複数気筒が直
列配置された内燃機関を組み合わせたものとして、各列
について図13、図17、及び図18にて説明した配置
構成の何れか、若しくはこれらの組み合わせを適用する
ことができる。
【0143】また、本実施の形態では、内燃機関1の各
気筒21がそれぞれ2体の吸気側電磁駆動機構30及び
排気側電磁駆動機構31を設けることとしたが、各気筒
21に設けられる吸気側電磁駆動機構30(吸気弁2
8)、及び排気側電磁駆動機構31(排気弁29)の搭
載数がそれぞれ何体であれ、可能な限り図13、図1
7、及び図18について説明した配置構成を適用するこ
とはできる。例えば図19(a)〜(f)に示すよう
に、気筒21上に2本の吸気弁28(吸気側電磁駆動機
構30)及び2本の排気弁29(排気側電磁駆動機構3
1)を交差させて配置した所謂クロス配置のもの(図1
9(a))、吸気弁28及び排気弁29をそれぞれ一本
ずつ配置したもの(図19(b))、2本の吸気弁28
及び1本の排気弁29を配置したもの(図19
(c))、1本の吸気弁28及び2本の排気弁29を排
配置したもの(図19(d))、3本の吸気弁28及び
2本の排気弁29を配置したもの(図19(e))や、
2本の吸気弁28及び3本の排気弁29を配置したもの
(図19(f))等、或いはこれら吸排気弁配置の気筒
を組み合わせた複数気筒の構成に、図13、図17、及
び図18について説明した配置構成を適用してもよい。
【0144】また、本実施の形態では、「電流量調整制
御ルーチン」において、特定の指示電流値I1のみを調
整制御することとした。これに替え、指示電流値I2等
他の指示電流値を適用すること、或いはこれら指示電流
値を併せて同時に調整制御することとしてもよい。さら
に、制御対象として基準となる電流波形も、図4(b)
に示した矩形波に限られるものではない。要は、弁体や
アーマチャを所定の速度で変位させるとともに、これら
を着座点到達前に減速させる電流波形を基準の電流波形
として適用し、このうち、弁体やアーマチャの変位区間
中、所定位置における当該弁体やアーマチャの変位速度
に対応する電流供給量(指示電流値)を「電流量調整制
御ルーチン」(図9,図10)と同等の制御ロジックに
従って、適宜変更すれば、上記各実施の形態と同等若し
くはこれに準ずる効果を奏することはできる。
【0145】また、本実施の形態では、吸気弁28や排
気弁29の開閉弁動作に伴って発生する振動を検出する
手段として、吸気側Gセンサ30aや排気側Gセンサ3
1aを適用することとした。これに対し、周知のノック
センサや音響センサ等、振動の大きさ、若しくは振動エ
ネルギーを検出する他の振動検出手段を適用することも
できる。また、これら検出手段によって出力される検出
信号の大きさは、必ずしも振動量と直線的な相関関係を
有するものでなくてもよく、要は、振動に関する情報を
反映する検出信号を出力するものであればよい。
【0146】さらに、これら振動検出手段を、シリンダ
ヘッド上に替え、例えばシリンダブロックの壁面に取り
付けることとしても、各電磁駆動機構(電磁駆動弁)に
対して例えば図13及び図18にて説明した配置構成と
ほぼ同等の配置構成を適用する限り、本実施の形態と同
等若しくはこれに準ずる効果を奏することはできる。
【0147】また、本実施の形態において、Gセンサに
出力させる検出信号は、振動検出の対象となる電磁駆動
機構の機械的な特性にもよるが、アーマチャが各電磁コ
イルに衝突する際に発する振動と、弁体が弁座に衝突す
る際に発する振動(閉弁動作時のみ)とのうち何れの振
動に関するものであってもよく、また、それら振動の合
成に関するものであってもよい。
【0148】また、本実施の形態で適用することとした
積算値itgrlは、例えば各Gセンサ30a,31aによ
る出力信号を、所定時間(出力信号がしきい値αを上回
ってから所定時刻Obまで)分、例えば周知積分回路で
処理することによって容易に得ることができる。この
他、例えば、これも周知のピークホールド回路等、出力
信号のピーク値を逐次検出する回路を利用して所定時間
分の検出信号を確保しておき、当該確保された信号を適
宜加工することによって積算値itgrlに相当するパラメ
ータを得ることもできる。
【0149】また、本実施の形態で採用することとした
各電磁駆動機構30,31は、アーマチャの変位する両
変位端にそれぞれ電磁コイルを備えるとともに、これと
は別途に、2本のスプリングがアーマチャを中立位置に
保持べく互いに対向する方向に向かって各リテーナ31
1、312を付勢する構成を有している。これに対し、
アーマチャの変位方向に沿って、一方の側からのみスプ
リングが弁若しくは弁と連動する部材を付勢するととも
に他方の側にはアーマチャの変位動作を規制する規制部
材を設け、さらに、スプリングの付勢力と対向する方向
のみに向かってアーマチャに吸引力が作用するように電
磁石を配設するよう各電磁駆動機構を構成してもよい。
【0150】また、本実施の形態にかかる電磁駆動機構
30(31)では、弁軸28bを2本の軸体に分離し、
分離された両軸体間にラッシュアジャスタ機構を備える
ものとした。これに対し、こうしたラッシュアジャスタ
機構を設けることなく、単に弁軸を2つの軸体に分離
し、分離された両軸体の端部を互いに当接させるのみの
構成としてもよい。さらに、分離部位自体をとくに設け
ることなく、弁軸を一本の軸体として形成してもよい。
【0151】また、本実施の形態で採用することとした
内燃機関1は、吸気経路(吸気ポート)に燃料を噴射供
給するガソリンエンジンであるが、各気筒内に直接燃料
を噴射する燃料噴射弁32を具備したエンジンや、ディ
ーゼルエンジン等、他の内燃機関に本発明を適用するこ
ともできる。
【0152】とくに、本実施の形態にかかる電磁駆動機
構30,31のように、高い精度をもって吸気弁や排気
弁の動作を制御することができる電磁駆動機構を搭載し
た内燃機関1では、スロットル弁39を設けずに、吸気
弁や排気弁の開閉弁操作のみをもって当該内燃機関1を
運転させるシステム構成(いわゆるスロットルレス・シ
ステム)を適用することとしてもよい。
【0153】
【発明の効果】本発明によれば、内燃機関における振動
検出手段の搭載数が減少する一方、振動検出手段にとっ
て振動検出に必要且つ十分な感度及び精度が同機関の有
する全ての電磁駆動弁について確保され、各電磁駆動弁
の駆動制御に関して高い信頼性が低コストで実現できる
ようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる電磁駆動弁を有する内燃機関の
一実施の形態を示す概略構成図。
【図2】同実施の形態に採用される吸気側電磁駆動機構
の内部構造を示す側断面図。
【図3】同実施の形態に採用されるECUの電気的構成
を示すブロック図。
【図4】吸気弁が開弁状態から閉弁状態に移行する際の
リフト量、及び第1の電磁コイルに通電される指示電流
等の変化態様を示すタイムチャート。
【図5】同実施の形態にかかる開弁量制御手順を示すフ
ローチャート。
【図6】吸気弁が開弁状態から閉弁状態に移行する際の
リフト量、及び第1の電磁コイルに通電される指示電流
等の変化態様を示すタイムチャート。
【図7】吸気側Gセンサの検出信号の信号振幅を累積的
に積算して得られる積算値の変化態様を示すタイムチャ
ート。
【図8】指示電流値を逐次変更していく過程において、
吸気側Gセンサの信号振幅の積算値がどのように収束し
ていくのかその軌跡を概略的に示す図。
【図9】同実施の形態にかかる電流調整制御手順を示す
フローチャート。
【図10】同実施の形態にかかる電流調整制御手順を示
すフローチャート。
【図11】電流調整制御手順に従って吸気側Gセンサの
信号振幅の積算値が収束点に収束する軌跡を示す図。
【図12】同実施の形態にかかる内燃機関のシリンダヘ
ッド上における各気筒、各電磁駆動機構、及び各Gセン
サ相互間の配置関係を示す斜視図。
【図13】同実施の形態にかかる内燃機関のシリンダヘ
ッド上における各気筒、各電磁駆動機構、及び各Gセン
サ相互間の配置関係を示す平面図。
【図14】シリンダヘッド上における各気筒、各電磁駆
動機構、及び各Gセンサ相互間の配置関係であって、本
実施の形態で検証に適用された配置関係を示す平面図。
【図15】所定の吸気側電磁駆動機構が発する振動に対
し吸気側センサ出力の大きさが同センサの取り付け位置
によってどのように異なるかを示すグラフ。
【図16】所定の吸気側電磁駆動機構が発する振動に対
し排気側センサ出力の大きさが同センサの取り付け位置
によってどのように異なるかを示すグラフ。
【図17】同実施の形態にかかる内燃機関の他の例につ
いて、シリンダヘッド上における各気筒、各電磁駆動機
構、及び各Gセンサ相互間の配置関係を示す平面図。
【図18】同実施の形態にかかる内燃機関の他の例につ
いて、シリンダヘッド上における各気筒、各電磁駆動機
構、及び各Gセンサ相互間の配置関係を示す平面図。
【図19】同実施の形態にかかる内燃機関の他の例につ
いて、気筒上における吸気弁及び排気弁の配置関係を示
す平面図。
【符号の説明】
1 内燃機関 1a シリンダヘッド 1b シリンダブロック 1c 冷却水路 20 ECU 21 気筒 23 クランクシャフト 24 燃焼室 25 点火栓 25a イグナイタ 26 吸気ポート 27 排気ポート 28 吸気弁 28a 弁体 28b 弁軸 29 排気弁 30 吸気側電磁駆動機構 30a 吸気側Gセンサ 30b 駆動回路 31 排気側電磁駆動機構 31a 排気側Gセンサ 31b 駆動回路 32 燃料噴射弁 33 吸気枝管 34 サージタンク 35 吸気管 36 エアクリーナボックス 39 スロットル弁 40 スロットル用アクチュエータ 41 スロットルポジションセンサ 42 アクセルペダル 43 アクセルポジションセンサ 44 エアフローメータ 45 排気枝管 46 排気浄化触媒 47 排気管 48 空燃比センサ 51a タイミングロータ 51b 電磁ピックアップ 52 水温センサ 200 弁座 201 バルブガイド 301 第1コア 302 第2コア 303 第1の電磁コイル 304 第2の電磁コイル 305 アーマチャ 306 第1スプリング 307 第2スプリング 311 アッパリテーナ 312 ロアリテーナ 400 双方向性バス 401 CPU 402 ROM 403 RAM 404 バックアップRAM 405 外部入力回路 406 外部出力回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16K 1/00 F16K 1/00 E 31/06 310 31/06 310A 320 320Z 385 385A Fターム(参考) 3G084 BA23 DA19 EC02 FA07 FA10 FA20 FA29 FA33 FA38 3G092 AA01 AA05 AA11 AA13 DA01 DA02 DA07 DA14 DF05 DG02 DG08 DG09 EA08 EA13 EA17 EA22 EB03 EC10 FA13 FA50 HA01Z HA06X HA06Z HA13X HA13Z HD05Z HE01Z HE03Z HE08Z HF08Z 3G301 HA01 HA09 HA19 JA15 LA07 LB02 LC01 NA04 NC03 PA01Z PA11Z PD02Z PE01Z PE03Z PE08Z PE10Z PF03Z 3H052 AA01 BA35 EA01 EA16 3H106 DA07 DA25 DB02 DB14 DB26 DB32 DC02 DC17 DD09 EE48 FB02 KK17

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の変位端と他方の変位端との間を変
    位する弁体と、該弁体と連動する弁駆動体と、前記弁駆
    動体を駆動する電磁石と、該電磁石へ電流を供給する電
    流供給手段とを備える電磁駆動弁を吸気弁及び排気弁と
    して各気筒毎に有すると共に、前記弁体若しくは前記弁
    駆動体がそれぞれの変位端に設けられた変位規制部材へ
    の衝突に伴って発生する振動を検出する振動検出手段
    と、前記検出された振動に基づいて前記電磁石へ供給さ
    れる電流を制御する電流制御手段とを更に有してなる多
    気筒内燃機関であって、 隣り合う二気筒に亘って設けられた吸気弁のならびと排
    気弁のならびとが並列し、一方の気筒に設けられた吸気
    弁、及び他方の気筒に設けられた吸気弁の間と、一方の
    気筒に設けられた排気弁、及び他方の気筒に設けられた
    排気弁の間とに、前記振動検出手段が各々配設されるこ
    とを特徴とする電磁駆動弁を有する多気筒内燃機関。
  2. 【請求項2】 一方の変位端と他方の変位端との間を変
    位する弁体と、該弁体と連動する弁駆動体と、前記弁駆
    動体を駆動する電磁石と、該電磁石へ電流を供給する電
    流供給手段とを備える電磁駆動弁を吸気弁及び排気弁と
    して各気筒毎に有すると共に、前記弁体若しくは前記弁
    駆動体がそれぞれの変位端に設けられた変位規制部材へ
    の衝突に伴って発生する振動を検出する振動検出手段
    と、前記検出された振動に基づいて前記電磁石へ供給さ
    れる電流を制御する電流制御手段とを更に有してなる多
    気筒内燃機関であって、 隣り合う二気筒に亘って設けられた吸気弁のならびと排
    気弁のならびとが並列し、該二気筒の中間であって、且
    つ前記並列する吸気弁及び排気弁の両ならびの中間に前
    記振動検出手段が設けられることを特徴とする電磁駆動
    弁を有する多気筒内燃機関。
  3. 【請求項3】 一方の変位端と他方の変位端との間を変
    位する弁体と、該弁体と連動する弁駆動体と、前記弁駆
    動体を駆動する電磁石と、該電磁石へ電流を供給する電
    流供給手段とを備える電磁駆動弁を吸気弁及び排気弁と
    して各気筒毎に有すると共に、前記弁体若しくは前記弁
    駆動体がそれぞれの変位端に設けられた変位規制部材へ
    の衝突に伴って発生する振動を検出する振動検出手段
    と、前記検出された振動に基づいて前記電磁石へ供給さ
    れる電流を制御する電流制御手段とを更に有してなる多
    気筒内燃機関であって、 連続する三気筒に亘って設けられた吸気弁のならびと排
    気弁のならびとが並列し、前記連続する三気筒のうち中
    央の気筒に設けられた吸気弁近傍、及び該中央の気筒に
    設けられた排気弁近傍であって、前記並列する吸気弁及
    び排気弁の両ならびの外側に、前記振動検出手段が各々
    配設されることを特徴とする電磁駆動弁を有する多気筒
    内燃機関。
JP2000017856A 2000-01-21 2000-01-21 電磁駆動弁を有する多気筒内燃機関 Pending JP2001207878A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000017856A JP2001207878A (ja) 2000-01-21 2000-01-21 電磁駆動弁を有する多気筒内燃機関

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000017856A JP2001207878A (ja) 2000-01-21 2000-01-21 電磁駆動弁を有する多気筒内燃機関

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001207878A true JP2001207878A (ja) 2001-08-03

Family

ID=18544788

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000017856A Pending JP2001207878A (ja) 2000-01-21 2000-01-21 電磁駆動弁を有する多気筒内燃機関

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001207878A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20110106847A (ko) * 2008-12-11 2011-09-29 로베르트 보쉬 게엠베하 엔진의 연료 분사 시스템을 작동하기 위한 방법
KR20110106848A (ko) * 2008-12-11 2011-09-29 로베르트 보쉬 게엠베하 엔진의 연료 분사 시스템을 작동하기 위한 방법

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20110106847A (ko) * 2008-12-11 2011-09-29 로베르트 보쉬 게엠베하 엔진의 연료 분사 시스템을 작동하기 위한 방법
KR20110106848A (ko) * 2008-12-11 2011-09-29 로베르트 보쉬 게엠베하 엔진의 연료 분사 시스템을 작동하기 위한 방법
JP2012511658A (ja) * 2008-12-11 2012-05-24 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 内燃機関の燃料噴射システムの駆動方法
US9121360B2 (en) 2008-12-11 2015-09-01 Robert Bosch Gmbh Method for operating a fuel injection system of an internal combustion engine
KR101650216B1 (ko) 2008-12-11 2016-08-22 로베르트 보쉬 게엠베하 엔진의 연료 분사 시스템을 작동하기 위한 방법
KR101666693B1 (ko) * 2008-12-11 2016-10-17 로베르트 보쉬 게엠베하 엔진의 연료 분사 시스템을 작동하기 위한 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1103700B1 (en) Internal combustion engine having a variable valve train
KR100404773B1 (ko) 전자구동밸브를 가지는 내연기관
US6526745B1 (en) Internal combustion engine having a variable valve mechanism and control method therefor
JP2001336431A (ja) 電磁駆動弁を有する内燃機関
JP2001329874A (ja) 内燃機関
JP2001207878A (ja) 電磁駆動弁を有する多気筒内燃機関
JP4214659B2 (ja) 電磁駆動弁を有する内燃機関
JP4281192B2 (ja) 電磁駆動弁を有する内燃機関
JP2001221070A (ja) 電磁駆動弁を有する内燃機関
JP3838040B2 (ja) 電磁駆動弁の制御装置及び電磁駆動弁の制御方法
JP4218169B2 (ja) 電磁駆動弁を有する内燃機関
JP4232320B2 (ja) 電磁駆動弁を有する内燃機関
JP2001193507A (ja) 電磁駆動弁を有する内燃機関及び電磁駆動弁の調整方法
JP4382588B2 (ja) 可変動弁機構を有する内燃機関
JP2002227672A (ja) 内燃機関の制御装置
JP4258955B2 (ja) 電磁駆動弁を有する内燃機関
JP2001193508A (ja) 電磁駆動弁を有する内燃機関
JP2001193504A (ja) 電磁駆動弁を有する内燃機関
JP2001234769A (ja) 可変動弁機構を有する内燃機関
JP2006194252A (ja) 内燃機関の制御装置
JP4258089B2 (ja) 内燃機関
JP2001182564A (ja) 電磁駆動弁を有する内燃機関
JP2001271666A (ja) 可変動弁機構を有する内燃機関
JP2001289091A (ja) 電磁駆動弁を有する内燃機関
JP2001289078A (ja) 電磁駆動弁を有する内燃機関