JP2001205803A - 駆動素子の駆動電流による記録ヘッドの温度検出 - Google Patents

駆動素子の駆動電流による記録ヘッドの温度検出

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JP2001205803A
JP2001205803A JP2000019501A JP2000019501A JP2001205803A JP 2001205803 A JP2001205803 A JP 2001205803A JP 2000019501 A JP2000019501 A JP 2000019501A JP 2000019501 A JP2000019501 A JP 2000019501A JP 2001205803 A JP2001205803 A JP 2001205803A
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Atsushi Umeda
篤 梅田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動素子自体の温度を検出する。 【解決手段】 記録ヘッド内に有する複数のノズルに対
応して設けられた駆動素子を駆動するための原駆動信号
を伝達する原駆動信号線に流れる駆動電流を検出し、駆
動電流の検出結果から駆動素子の温度を決定する。モノ
クロ印刷においては無彩色インクを吐出するノズルのう
ちのあらかじめ選択された特定のノズルの駆動素子を駆
動し、カラー印刷においては有彩色インクを吐出するノ
ズルのうちあらかじめ選択された特定のノズルの駆動素
子を駆動して、駆動電流を検出するようにしてもよい。
なお、あらかじめ求められた駆動電流と駆動素子の温度
との関係を示す駆動電流特性に基づいて、駆動電流の検
出結果から駆動素子の温度を決定するようにしてもよ
い。また、所定の条件において原駆動信号線に流れる駆
動電流を検出するとともに、記録ヘッドの雰囲気温度を
検出することにより、駆動電流特性を較正するようにし
てもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録ヘッドの温度
検出技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータの出力装置として、
数色のインクを記録ヘッドから吐出するタイプのカラー
プリンタが普及し、コンピュータ等が処理した画像を多
色多階調で印刷するのに広く用いられている。
【0003】例えば、ピエゾ素子を用いたインクジェッ
ト式プリンタでは、記録ヘッドの複数のノズルに対応し
て設けられたピエゾ素子を駆動することにより、ノズル
からインク滴を吐出し、印刷を行っている。
【0004】ピエゾ素子を駆動することによってノズル
から吐出されるインク滴の形状は、ピエゾ素子の温度に
依存して変化する。このため、ピエゾ素子を含む記録ヘ
ッドの温度変化は、印刷特性に影響を与える。従来、こ
の影響を回避するために、記録ヘッド内に実装された温
度センサにより記録ヘッド内の温度を検出し、検出され
た温度に応じて駆動素子を駆動するための駆動信号を調
整することが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この温
度センサは、ピエゾ素子の近傍に設けられた駆動装置の
回路基板上に実装されているため、検出される温度は、
ピエゾ素子自体の温度ではなく、ピエゾ素子の雰囲気温
度であった。このため、ピエゾ素子自体の温度を検出す
る技術の確立が望まれていた。また、ピエゾ素子を有す
る記録ヘッドに限らず、他の駆動素子を有する記録ヘッ
ドにおいても駆動素子自体の温度を検出する技術の確立
が望まれていた。
【0006】本発明は、上記の問題を解決することを目
的としてなされたものであり、記録ヘッドの駆動素子自
体の温度を検出する技術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明で
は、記録ヘッド内に有する複数のノズルに対応して設け
られた駆動素子を駆動するための原駆動信号を伝達する
原駆動信号線に流れる駆動電流を検出する。そして、駆
動電流の検出結果から駆動素子の温度を決定する。この
発明では、駆動素子を駆動する駆動電流を検出すること
により、駆動素子自体の温度を決定することができる。
【0008】ここで、モノクロ印刷において、無彩色イ
ンクを吐出するノズルのうちのあらかじめ選択された特
定のノズルの駆動素子を駆動する際に、検出された駆動
電流から駆動素子の温度を決定することが好ましい。こ
うすれば、モノクロ印刷において、駆動される駆動素子
のみの温度を決定することができる。
【0009】なお、「あらかじめ選択された特定のノズ
ル」は、無彩色インクを吐出する全てのノズルであって
もよいし、一部のノズルであってもよい。
【0010】また、カラー印刷において、有彩色インク
を吐出するノズルのうちあらかじめ選択された特定のノ
ズルの駆動素子を駆動する際に、検出された駆動電流か
ら駆動素子の温度を決定することが好ましい。こうすれ
ば、カラー印刷において、駆動される駆動素子のみの温
度を決定することができる。
【0011】この場合においても、「あらかじめ選択さ
れた特定のノズル」は、有彩色インクを吐出する全ての
ノズルであってもよいし、一部のノズルであってもよ
い。
【0012】なお、あらかじめ求められた駆動電流と駆
動素子の温度との関係を示す駆動電流特性に基づいて、
駆動電流の検出結果から駆動素子の温度を決定するよう
にしてもよい。こうすれば、駆動電流特性に基づいて、
駆動電流の検出結果から容易に駆動素子の温度を決定す
【0013】また、所定の条件において、原駆動信号線
に流れる駆動電流を検出するとともに、記録ヘッドの雰
囲気温度を検出することにより、駆動電流特性を較正す
ることが好ましい。こうすれば、原駆動信号線に流れる
駆動電流の個体差を較正して、温度検出の固体ばらつき
を低減することができる。
【0014】なお、本発明は、以下に示すように種々の
態様で実現することが可能である。 (1)記録ヘッドの駆動制御装置および駆動制御方法 (2)印刷装置および印刷方法 (3)記録ヘッドの温度検出装置および温度検出方法 (4)これらの装置や方法の機能をコンピュータに実現
させるためのコンピュータプログラム (6)そのプログラムを記録した記録媒体
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、実施例に基づき以下の手順で説明する。 A.印刷装置の全体構成: B.温度検出装置の構成および機能: B1.電流検出部48の構成および機能: B2.ヘッド温度検出部49の機能: B3.温度誤差補正: B4.温度検出方法:
【0016】A.印刷装置の全体構成:図1は、本発明
の印刷装置の全体構成を示すブロック図である。図1に
示すように、印刷装置は、制御回路40と、紙送りモー
タ23と、主走査を行うキャリッジモータ24と、印刷
ヘッド(記録ヘッド)50と、を有するプリンタ99
と、コンピュータ90とを備えている。なお、プリンタ
99が、本発明の印刷装置を意味する場合もある。
【0017】コンピュータ90では、所定のオペレーテ
ィングシステムの下で、アプリケーションプログラムが
動作している。オペレーティングシステムには、ビデオ
ドライバやプリンタドライバが組み込まれており、ディ
スプレイに画像を表示したり、種々の画像処理が行われ
る。
【0018】プリンタ99の制御回路40は、コンピュ
ータ90からの印刷信号等を受け取るインタフェース4
1と、各種データの記憶を行うRAM42と、各種デー
タ処理のためのルーチン等を記憶したROM43と、発
振回路44と、CPU等からなる制御部45と、駆動波
形生成回路46と、電流検出部48と、ヘッド温度検出
部49と、雰囲気温度検出部61と、紙送りモータ23
やキャリッジモータ24や印刷ヘッド50に印刷信号や
原駆動信号を送るためのインタフェース47と、を備え
ている。
【0019】RAM42は、受信バッファ42Aや中間
バッファ42Bあるいは出力バッファ42Cとして利用
される。コンピュータ90からの印刷信号は、インタフ
ェース41を介して受信バッファ42Aに蓄えられる。
このデータは、中間コードに変換されて中間バッファ4
2Bに蓄えられる。そして、ROM43内のフォントデ
ータやグラフィック関数等を参照して制御部45により
必要な処理が行われ、ドットパターンデータが展開さ
れ、出力バッファ42Cに記憶される。ドットパターン
データは、発振回路44からのクロック信号CLKに同
期してインタフェース47を介して印刷ヘッド50に送
られる。
【0020】一方、駆動波形生成回路46は、制御部4
5から供給される駆動波形生成データに基づき、発振回
路44からのクロック信号CLKに同期して原駆動信号
COMを生成する。
【0021】ヘッド温度検出部49は、電流検出部48
における駆動電流の検出結果および雰囲気温度検出部6
1における印刷ヘッド50の雰囲気温度の検出結果に基
づいて、印刷ヘッド50内に有するピエゾ素子の温度を
検出する。制御部45は、ヘッド温度検出部49の温度
検出結果に基づいて原駆動信号COMの波形等を調整す
ることができる。
【0022】図2は、印刷ヘッド50の電気的な構成を
示すブロック図である。印刷ヘッド50は、ノズルの数
に対応した複数のシフトレジスタ51A〜51Nと、複
数のロジック回路52A〜52Nと、複数のレベルシフ
タ53A〜53Nと、複数のスイッチ回路54A〜54
Nと、複数のピエゾ素子55A〜55Nと、を備えてい
る。ドットパターンデータとしての印刷信号SIは、発
振回路44からのクロック信号CLKに同期してシフト
レジスタ51A〜51Nに入力される。そして、ラッチ
信号LATに同期してロジック回路52A〜52Nにラ
ッチされる。ラッチされた印刷信号SIは、レベルシフ
タ53A〜53Nによりスイッチ回路54A〜54Nを
駆動できる電圧まで増幅され、スイッチ回路54A〜5
4Nに供給される。
【0023】スイッチ回路54A〜54Nの入力側に
は、駆動波形生成回路46からの原駆動信号COMが入
力され、出力側にはピエゾ素子55A〜55Nが接続さ
れている。スイッチ回路54A〜54Nがそれぞれに供
給された印刷信号に応じてオン/オフされる。スイッチ
回路54A〜54Nがオンされると、接続されているピ
エゾ素子55A〜55Nに原駆動信号COMがそれぞれ
の駆動信号として供給される。
【0024】ピエゾ素子は、周知のように、電圧の印加
により結晶構造が歪み、電気−機械エネルギの変換を極
めて高速に行う素子である。原駆動信号COMが駆動信
号としてピエゾ素子55A〜55Nに供給されると、そ
れに応じてピエゾ素子55A〜55Nは変形し、インク
室の壁も変形する。これによりノズルからのインク滴の
吐出を制御する。吐出されたインク滴が印刷媒体に付着
することにより印刷が行われる。なお、ピエゾ素子は、
いわゆるたわみ振動モードと縦振動モードのいずれのモ
ードで動作させてもよい。
【0025】図3は、印刷ヘッド50の下面におけるノ
ズルの配列を示す説明図である。プリンタ99は、ブラ
ック(K)、濃シアン(C)、淡シアン(LC)、濃マ
ゼンダ(M)と、淡マゼンダ(LM)、イエロー(Y)
の6色のインクを用いて印刷を行う装置であり、各イン
ク用のノズル群をそれぞれ備えている。
【0026】なお、図2に示した印刷ヘッド50の電気
的な構成は、各色のインクごとに設けられている。図1
の駆動電流検出部48と、ヘッド温度検出部(ヘッド温
度決定部)49と、雰囲気温度検出部61とは、印刷ヘ
ッド50の温度検出装置として機能する。
【0027】B.温度検出装置の構成および機能: B1.電流検出部48の構成および機能:図4は、電流
検出部48の一例を示す概略構成図である。電流検出部
48は、駆動波形生成回路46から出力される原駆動信
号COMの伝送線(原駆動信号線)30上に直列に設け
られた電流検知抵抗48aと、電位差検出回路48b
と、整流平滑回路48cと、AD変換器48dとを備え
ている。電位差検出回路48bは、電流検知抵抗48a
の両端に発生する電位VA(t),VB(t)の電位差
ΔV(t)(=VA(t)−VB(t))をK倍(Kは
利得を表す正の有理数)した電位差信号AIC(t)=
K・ΔV(t)を出力する。電位差検出回路48bとし
ては、たとえば、演算増幅器を利用した非反転増幅器や
反転増幅器、差動増幅器等を利用することができる。整
流平滑回路48cは、電位差検出回路48bから出力さ
れた電位差信号AIC(t)をAD変換器48dにおい
て安定に量子化するため、整流および平滑化を行う。な
お、整流平滑回路48cとしては、種々の一般的な整流
平滑回路を用いることができる。AD変換器48dは、
整流および平滑化された電位差信号∫|AIC(t)|
dtを量子化してデジタル信号DICを出力する。
【0028】ここで、電位差ΔVは、原駆動信号COM
の伝送線30上を流れる駆動電流ICOM(t)によっ
て電流検知抵抗48a間に発生する電圧降下Rd・IC
OM(t)(Rdは電流検知抵抗48aの抵抗値)であ
る。従って電位差信号AIC(t)は、駆動電流ICO
M(t)を等価的に表しており、デジタル信号DIC
は、駆動電流ICOM(t)を量子化した信号を等価的
に表している。
【0029】なお、この電流検出部48の構成の場合、
印刷ヘッド50に供給される原駆動信号COMの波形
は、電流検知抵抗48aによる電圧降下Rd・ICOM
(t)に相当する電圧だけ変化する。このため、駆動波
形生成回路46で生成される原駆動信号は、この電圧降
下による影響をあらかじめ考慮して生成されることが望
ましい。
【0030】図5は、電流検出部48の別の例を示す概
略構成図である。この電流検出部48Aは、カレントト
ランス48Aaと、IV変換器48Abと、整流平滑回
路48cと、AD変換器48dとを備えている。カレン
トトランス48Aaの2次側出力は、駆動電流ICOM
(t)をn倍した電流が流れる。ここで、nはカレント
トランス48Aaのコイルの巻き数比である。IV変換
器48Abは、電流を電圧に変換する回路である。従っ
て、カレントトランス48Aaによって発生した電流信
号n・ICOM(t)は、IV変換器48Abによって
電圧信号VCOM(t)に変換される。IV変換器48
Abとしては、種々の一般的なIV変換回路を用いるこ
とができる。整流平滑回路48cは、IV変換器48A
bから出力された電圧信号VCOM(t)をAD変換器
48dにおいて安定に量子化するため、整流および平滑
化を行う。AD変換器48dは、整流および平滑化され
た電圧信号∫|VCOM(t)|dtを量子化してデジ
タル信号DICを出力する。
【0031】ここで、電圧信号VCOM(t)は、カレ
ントトランス48Aaによって発生した電流信号n・I
COM(t)が電圧信号に変換されたものである。従っ
て電圧信号VCOM(t)は、駆動電流ICOM(t)
を等価的に表しており、デジタル信号DICは、駆動電
流ICOM(t)を量子化した信号を等価的に表してい
る。
【0032】なお、電流検出部の構成としては、図4お
よび図5に示した2種類の電流検出部の構成に限られる
ものではなく、原駆動信号COMの伝送線上を流れる駆
動電流ICOMを検出できる構成であればどのような構
成であってもよい。
【0033】B2.ヘッド温度検出部49の機能:ヘッ
ド温度検出部49は、以下に示すように温度を検出す
る。図6は、駆動電流ICOMと、ピエゾ素子の温度T
Pとの関係(以下、「駆動電流特性」と呼ぶ場合もあ
る)の一例を示すグラフである。図6に示すように、ピ
エゾ素子は温度に依存して駆動電流が変化する特性を有
している。そこで、図6に示す駆動電流特性をテーブル
データ等の情報としてROM43等のメモリにあらかじ
め格納させておく。そして、ヘッド温度検出部49は、
格納された駆動電流特性の情報を参照することにより、
駆動電流ICOMに対応したピエゾ素子の温度TPを検
出することができる。例えば、図6に示すように電流検
出部48で検出された駆動電流ICOMが値I1の場
合、これに対応したピエゾ素子の温度TPの値T1を検
出することができる。
【0034】B3.温度誤差補正:図7は、ヘッド温度
検出部49において検出される温度の誤差の補正につい
て示す説明図である。ピエゾ素子を流れる駆動電流には
製造誤差等の個体差があるため、これに起因して上記の
ようにして検出された温度には望ましくない温度誤差が
生じる場合がある。例えば、図7に示すように、標準の
駆動電流特性CTPは、ピエゾ素子の温度TPの値がT
tpである場合に、駆動電流ICOMの値がItpとな
るような特性であるとする。しかし、実際に電流検出部
48で検出された駆動電流ICOMの値がImであると
すると、ヘッド温度検出部49で検出されるピエゾ素子
の温度TPの値はTmとなり、実際の温度Ttpと異な
った結果を検出してしまうことになる。
【0035】このような駆動電流の個体差による温度誤
差を抑制するには、電流検出部48で検出された駆動電
流ICOMの値Imにおいて、ヘッド温度検出部49に
おいて検出されるピエゾ素子の温度TPの値がTtpと
なるような駆動電流特性CCPを利用するようにすれば
よい。
【0036】このような補正された駆動電流特性CCP
は、雰囲気温度検出部61(図1)で検出された印刷ヘ
ッド50の雰囲気温度THを利用して求めることができ
る。なお、雰囲気温度検出部61は、サーミスタ等を用
いた一般的な温度センサにより構成することができる。
【0037】印刷ヘッド50の雰囲気温度THの変化と
印刷ヘッド50内のピエゾ素子の温度TPの変化とは、
1対1の相関関係を有している。そこで、例えば、電源
投入初期時の印刷ヘッド50の雰囲気温度THIを雰囲
気温度検出部61により検出して、このとき想定される
ピエゾ素子の温度TPI(E)を求める。一方、ピエゾ
素子の温度TPI(M)をヘッド温度検出部49により
検出する。そして、この想定温度TPI(E)と検出温
度TPI(M)との差ΔTP求める。この差ΔTPを標
準の駆動電流特性CTPに対してオフセットとして加算
することにより、補正された駆動電流特性CCPを求め
ることができる。補正された駆動電流特性CCPの情報
は、標準の駆動電流特性CTPの情報と同様にRAM4
2やROM43等のメモリに格納される。ヘッド温度検
出部49は、この補正された駆動電流特性CCPの情報
を参照してピエゾ素子の温度を検出することができる。
【0038】また、オフセットΔTPをRAM42やR
OM43等のメモリに格納しておき、標準の駆動電流特
性CTPの情報を参照して検出された温度に、このオフ
セットΔTPを加算することにより補正後の温度を求め
るようにしてもよい。
【0039】なお、オフセットΔTPは個体差に起因す
るものであるため、電源投入初期時に毎回このオフセッ
トΔTPを求める必要はない。例えば、最初の電源投入
時に1回だけ求めるようにしてもよい。また、装置のタ
イマークリーニング時等に定期的に求めるようにしても
よい。
【0040】また、印刷ヘッド50の製造時の調整にお
いて、ピエゾ素子の個体差をあらかじめ求めておけば、
その個体差情報を利用することによってオフセットΔT
Pを求めることができる。例えば、印刷ヘッド50の製
造時の調整において、ピエゾ素子の個体差をあらかじめ
求めて記録しておく。この個体差情報の記録は、バーコ
ード等の形式でシール等に記録することができる。そし
て、個体差情報の記録されたシールを印刷ヘッドのいず
れかの位置に貼り付けるようにすればよい。そして、シ
ールに記録された個体差情報を装置の組み立て時に読み
取ってROM43等のメモリに格納すれば、その個体差
情報を利用することによってオフセットΔTPを求める
ことができる。また、印刷ヘッド50と制御回路40と
の間でインタフェース47を介して双方向に通信可能な
場合には、次のようにすることもできる。すなわち、印
刷ヘッド50の製造時の調整において、その個体差情報
を印刷ヘッド50内に設けられたメモリに格納してお
く。制御回路40は、印刷ヘッド50内のメモリに格納
された個体差情報を読み取り、オフセットΔTPを求め
るようにすることができる。このように、印刷ヘッドの
製造時において求められた個体差情報を利用する場合に
は、雰囲気温度検出部61を省略することが可能であ
る。
【0041】B4.温度検出方法:ピエゾ素子の温度を
測定するには、ピエゾ素子を一定の条件下で駆動して、
一定の駆動電流を検出することが望ましい。しかしなが
ら、印刷可能領域では、複数のピエゾ素子が種々の条件
下で駆動されるため一定の駆動電流を検出することが困
難である。図8は、印刷ヘッド50の位置について示す
説明図である。印字可能領域の左外側および右外側に
は、左フラッシング位置LFおよび右フラッシング位置
RFと呼ばれる印刷ヘッド50の位置がある。印刷ヘッ
ド50は、印刷実行中にこれらのフラッシング位置にお
いて、必要に応じてノズルからインクを吐出させてノズ
ル先端近傍のインクを更新する。これらのフラッシング
位置LF,RFは印字可能領域外であるので、ピエゾ素
子を一定の条件下で任意に駆動することができる。そこ
で、印刷ヘッド50がこれらのフラッシング位置LF,
RFにある場合に、全てのノズルからインクを吐出させ
る。そして、流れる駆動電流からピエゾ素子の温度を検
出するようにすればよい。
【0042】なお、1回の走査において右および左のフ
ラッシング位置LF,RFに移動して毎回温度検出を行
う必要はない。所定の時間毎に行ってもよいし、所定の
走査回数毎に行うようにしてもよい。
【0043】また、必ずしも全ノズルからインクを吐出
させる必要はない。図9は、温度検出時において、イン
クを吐出するノズルについて示す説明図である。モノク
ロ印刷を行っている場合において、有彩色インク(C,
LC,M,LM,Y)に対応したノズルからインクを吐
出させる必要はない。そこで、図9(A)に示すよう
に、ブラックインク(K)のノズルのみからインクを吐
出させるようにすればよい。同様に、カラー印刷を行っ
ている場合において、無彩色インク(K)に対応したノ
ズルからインクを吐出させる必要はない。そこで、図9
(B)に示すように、有彩色インク(C,LC,M,L
M,Y)に対応したノズルのみからインクを吐出させる
ようにすればよい。また、同じインクのノズル群におい
ても全てのノズルからインクを吐出させる必要はない。
例えば、図9(C),(D)に示すようにn個置き(n
は1以上の整数)にインクを吐出させるようにしてもよ
い。また、図9(F),(G)に示すようにノズル列ご
とに交互にインクを吐出させるようにしてもよい。要す
るに、複数のノズルに対応したピエゾ素子の温度を検出
することができればよい。すなわち、本発明の「あらか
じめ選択された特定のノズル」とは、全てのノズルであ
ってもよいし、一部のノズルであってもよい。
【0044】以上説明したように本実施例の印刷装置で
は、ピエゾ素子に流れる駆動電流を検出し、検出された
駆動電流からピエゾ素子の温度を検出することができ
る。
【0045】また、本実施例の印刷装置では、次のよう
な効果もある。すなわち、従来のように印刷ヘッド内に
温度センサを有している場合には、検出された温度情報
をインタフェース47を介して制御部45に伝えるため
の信号線が必要であった。この温度情報の信号線として
は、印刷信号等の他の信号線とともに、複数の信号線を
有するフラットケーブルが利用される。このため、他の
信号線との間のクロストークによるノイズの影響があっ
た。しかし、本実施例においては、このような温度情報
の信号線を省略することができるため、クロストークに
よるノイズの影響を防止することができる。また、フラ
ットケーブルの信号線数を低減することができる。
【0046】なお、本発明は上記の実施例や実施形態に
限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内に
おいて種々の態様において実施が可能であり、例えば次
のような変形も可能である。
【0047】上記実施例では、駆動電流と駆動素子の温
度との関係を示す駆動電流特性に基づいて、駆動電流の
検出結果から駆動素子の温度を決定する場合を例に説明
しているが、これに限定されるものではない。例えば、
駆動素子の上限温度以上となる駆動電流が検出された場
合にのみ、駆動素子の温度が上限値以上となっているこ
とを検出するようにしてもよい。すなわち、駆動電流の
検出結果から駆動素子の温度を決定する方法や構成であ
ればよい。
【0048】また、上記実施例では、駆動電流の検出結
果から駆動素子の温度を決定する際に、制御部45にお
いてコンピュータによる処理が行われている。従って、
コンピュータによる制御を実現するためのプログラムを
記録した記録媒体としての実施態様をとることも可能で
ある。このような記録媒体としては、フレキシブルディ
スクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、R
OMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符
号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置
(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等
のコンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用でき
る。また、コンピュータに通信経路を介してプログラム
を供給するプログラム供給装置としての態様も可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷装置の全体構成を示すブロック図
である。
【図2】印刷ヘッド50の電気的な構成を示すブロック
図である。
【図3】印刷ヘッド50の下面におけるノズルの配列を
示す説明図である。
【図4】電流検出部48の一例を示す概略構成図であ
る。
【図5】電流検出部48の別の例を示す概略構成図であ
る。
【図6】駆動電流特性の一例を示すグラフである。
【図7】温度誤差の補正について示す説明図である。
【図8】印刷ヘッド50の位置について示す説明図であ
る。
【図9】インクを吐出するノズルについて示す説明図で
ある。
【符号の説明】
23…紙送りモータ 24…キャリッジモータ 30…駆動信号線 40…制御回路 41…インタフェース 42…RAM 42A…受信バッファ 42B…中間バッファ 42C…出力バッファ 43…ROM 44…発振回路 45…制御部 46…駆動波形生成回路 47…インタフェース 48…駆動電流検出部 48…電流検出部 48a…電流検知抵抗 48b…電位差検出回路 48c…整流平滑回路 48d…AD変換器 48A…電流検出部 48Aa…カレントトランス 48Ab…IV変換器 49…ヘッド温度検出部 50…印刷ヘッド 51A〜51N…シフトレジスタ 52A〜52N…ロジック回路 53A〜53N…レベルシフタ 54A〜54N…スイッチ回路 55A〜55N…ピエゾ素子 61…雰囲気温度検出部 90…コンピュータ 99…プリンタ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク滴を吐出するための複数のノズル
    と、前記複数のノズルに対応して設けられた複数の駆動
    素子と、前記複数の駆動素子を駆動する駆動装置と、を
    有する記録ヘッドを制御するための駆動制御装置であっ
    て、 前記複数の駆動素子を駆動するための原駆動信号を伝達
    する原駆動信号線と、 前記原駆動信号線に流れる駆動電流を検出する駆動電流
    検出部と、 前記駆動電流の検出結果から前記駆動素子の温度を決定
    するヘッド温度決定部と、を備える、 記録ヘッドの駆動制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の記録ヘッドの駆動制御装
    置であって、 前記ヘッド温度決定部は、モノクロ印刷において、無彩
    色インクを吐出するノズルのうちのあらかじめ選択され
    た特定のノズルに対応する駆動素子を駆動する際に、検
    出された前記駆動電流から前記駆動素子の温度を決定す
    る、 記録ヘッドの駆動制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の記録ヘッドの駆動制御装
    置であって、 前記ヘッド温度決定部は、カラー印刷において、有彩色
    インクを吐出するノズルのうちのあらかじめ選択された
    特定のノズルに対応する駆動素子を駆動する際に、検出
    された前記駆動電流から前記駆動素子の温度を決定す
    る、 記録ヘッドの駆動制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の記録ヘッドの駆動制御装
    置であって、 前記ヘッド温度決定部は、あらかじめ求められた駆動電
    流と駆動素子の温度との関係を示す駆動電流特性に基づ
    いて、前記駆動電流の検出結果から前記駆動素子の温度
    を決定する、記録ヘッドの駆動制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の記録ヘッドの駆動制御装
    置であって、 さらに、前記記録ヘッドの雰囲気温度を検出する雰囲気
    温度検出部を備え、 所定の条件において、前記原駆動信号線に流れる駆動電
    流を検出するとともに、前記雰囲気温度を検出すること
    により、前記ヘッド温度決定部は前記駆動電流特性を較
    正する、 記録ヘッドの駆動制御装置。
  6. 【請求項6】 インク滴を吐出することによって印刷媒
    体上に画像を記録する印刷装置であって、 インク滴を吐出するための複数のノズルと、前記複数の
    ノズルに対応して設けられた複数の駆動素子と、前記複
    数の駆動素子を駆動する駆動装置と、を有する記録ヘッ
    ドと、 前記記録ヘッドを駆動するための駆動制御装置と、を備
    え、 前記駆動制御装置は、 前記複数の駆動素子を制御するための原駆動信号を伝達
    するための原駆動信号線と、 前記原駆動信号線に流れる駆動電流を検出する駆動電流
    検出部と、 前記駆動電流の検出結果から前記駆動素子の温度を決定
    するヘッド温度決定部と、を備える、 印刷装置。
  7. 【請求項7】 インク滴を吐出するための複数のノズル
    と、前記複数のノズルに対応して設けられた複数の駆動
    素子と、前記複数の駆動素子を駆動する駆動装置と、を
    有する記録ヘッドの温度検出方法であって 前記複数の駆動素子を駆動するための原駆動信号を伝達
    する原駆動信号線に流れる駆動電流を検出し、 前記駆動電流の検出結果から前記駆動素子の温度を決定
    する、 温度検出方法。
  8. 【請求項8】 インク滴を吐出するための複数のノズル
    と、前記複数のノズルに対応して設けられた複数の駆動
    素子と、前記複数の駆動素子を駆動する駆動装置と、を
    有する記録ヘッドの温度を検出するためのコンピュータ
    プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
    媒体であって、 前記複数の駆動素子を駆動するための原駆動信号を伝達
    する原駆動信号線に流れる駆動電流の検出結果から前記
    駆動素子の温度を決定する機能、 をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログ
    ラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009190189A (ja) * 2008-02-12 2009-08-27 Sii Printek Inc インクジェットヘッドの温度検出装置、インクジェットヘッド、インクジェット記録装置、およびインクジェットヘッドの温度検出方法
JP2014151515A (ja) * 2013-02-07 2014-08-25 Ricoh Co Ltd インクジェット記録装置、及び記録ヘッドの駆動方法
JP2015024531A (ja) * 2013-07-25 2015-02-05 ブラザー工業株式会社 圧電アクチュエータ、及び、液体吐出装置
JP2015071264A (ja) * 2013-10-03 2015-04-16 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置及び液体吐出方法

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