JP2001205269A - 浴槽水浄化装置 - Google Patents

浴槽水浄化装置

Info

Publication number
JP2001205269A
JP2001205269A JP2000016960A JP2000016960A JP2001205269A JP 2001205269 A JP2001205269 A JP 2001205269A JP 2000016960 A JP2000016960 A JP 2000016960A JP 2000016960 A JP2000016960 A JP 2000016960A JP 2001205269 A JP2001205269 A JP 2001205269A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow rate
water
chlorine component
bathtub water
bathtub
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000016960A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Tatsuta
茂 立田
Kazutsugu Hayashi
和嗣 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP2000016960A priority Critical patent/JP2001205269A/ja
Publication of JP2001205269A publication Critical patent/JP2001205269A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 循環流路を循環する浴槽水を浄化膜にて浄化
することができると共に、循環流路に供給する塩素成分
量を自動的に制御することにより浴槽水の殺菌や浄化膜
の洗浄を適正に行うことができる浴槽水浄化装置を提供
する 【解決手段】 吸水口と吐水口が浴槽1内に接続された
循環流路2を具備する。循環流路2に浴槽水を循環させ
るポンプ3を具備する。循環流路2を循環する浴槽水を
浄化する浄化膜4を具備する。電気分解により塩素成分
を生成すると共にこの塩素成分を循環流路2を循環する
浴槽水に供給する電解電極槽6を具備する。浄化膜4の
下流側において循環流路2を循環する浴槽水の流量を検
知する濾過流量検知手段26を具備する。濾過流量検知
手段26にて検知される浴槽水の流量がある設定値以下
である場合に電解電極槽6における塩素成分の生成量を
自動制御にて増大させる制御手段を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭用又は公共用
の浴槽の浴槽水中に存在する汚濁物質を、浄化膜によっ
て濾過したり、或いは微生物によって分解・除去する循
環式の浴槽水浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】浴槽水浄化装置は生物浄化や物理浄化或
いは生物浄化と物理浄化の併用により浴槽水を浄化して
清澄な水質を維持している。
【0003】ここで、生物浄化とは、人が入浴すること
により浴槽水中に混入した汗や垢等の有機物を、循環経
路中に形成された生物膜・生物濾床等の微生物担持体上
に繁殖した微生物と接触させることで有機物を代謝し
て、炭酸ガスや水等へと分解し、また資化して最終的に
は微生物の菌体として取り込み、浴槽水中の有機物を微
生物により分解・除去して清澄な水質へと浄化すること
である。
【0004】一方、物理浄化とは、人が入浴することに
より浴槽水中に混入した垢などの固形物や汗等を資化し
て増殖する微生物由来の懸濁物質を、循環経路中に設け
られた中空糸膜等の精密膜により濾過することで、清澄
な水質へと浄化することである。
【0005】また、生物浄化と物理浄化の併用とは、循
環経路中に設けられた活性炭に代表される濾過材・吸着
材により、浴槽水中に混入した垢などの固形物や汗等を
資化して増殖する微生物由来の懸濁物質を濾過すると共
に、濾過材・吸着材表面に付着した微生物により、濾過
材・吸着材に付着した固形物や溶解性の有機物を炭酸ガ
スや水等へと分解し、また資化して最終的には微生物の
菌体として取り込み、浴槽水中の有機物を微生物により
分解・除去して清澄な水質へと浄化することである。
【0006】更に、従来からある各種の浴槽水浄化装置
においては、浴槽水中や循環経路中を殺菌・除菌するた
めの機構を具備しており、これにより浴槽水中に浮遊す
る微生物を殺菌して、衛生的に維持すると共に、浴槽壁
等へのヌメリの発生を抑えることで快適な入浴を実現で
き、また循環経路中に付着した生物膜の発生を抑えるこ
とで、レジオネラ属菌等の病原性微生物の繁殖を抑制し
ている。
【0007】この殺菌機構としては、循環経路中に設け
られた紫外線装置やオゾン発生装置、次亜塩素酸を生成
する電解装置、銀イオンの溶解手段等を挙げることがで
きる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の浴槽水
浄化装置においては、予め設定されている浄化・殺菌能
力に比して、入浴により浴槽水にかかる汚染の負荷が多
ければ浴槽水は微生物の増殖により白濁し、浴槽壁や配
管経路には生物膜が形成され、顕著な場合には循環流量
が低下し、ポンプロック等の装置上のトラブルを引き起
こす可能性がある。
【0009】更に、中空糸膜等の浄化膜を具備した浴槽
水浄化装置においては、浄化膜上に物理洗浄で剥離しに
くい生物膜が形成される。この生物膜は、次亜塩素酸等
の酸化性物質により浄化膜を定期的に酸化処理すること
により、容易に洗浄することができるが、予め定められ
ている酸化性物質の量が入浴による負荷に対して不十分
であれば、浄化膜の濾過流量は低下して浴槽水は白濁し
てしまうものである。
【0010】また、入浴により浴槽水にかかる汚染の負
荷は、例え延べ入浴人数が同人数であっても、個人の体
質や入浴スタイル、気温、運動による発汗の有無等によ
って大きく異なるため、使用者の人数により安易に殺菌
能力を各々設定することも困難である。
【0011】また、予め高い殺菌力を設定すれば、殺菌
機構の疲弊が想定される他、次亜塩素酸やオゾンが過剰
に残存すれば浴槽水浄化装置の劣化や入浴者の肌への刺
激、不快臭などの問題が生じてくる。
【0012】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、循環流路を循環する浴槽水を浄化膜にて浄化する
ことができると共に、循環流路に供給する塩素成分量を
自動的に制御することにより浴槽水の殺菌や浄化膜の洗
浄を適正に行うことができる浴槽水浄化装置を提供する
ことを目的とするものである。
【0013】
【問題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
浴槽水浄化装置は、吸水口と吐水口が浴槽1内に接続さ
れた循環流路2と、循環流路2に浴槽水を循環させるポ
ンプ3と、循環流路2を循環する浴槽水を浄化する浄化
膜4と、電気分解により塩素成分を生成すると共にこの
塩素成分を循環流路2を循環する浴槽水に供給する電解
電極槽6と、浄化膜4の下流側において循環流路2を循
環する浴槽水の流量を検知する濾過流量検知手段26
と、濾過流量検知手段26にて検知される浴槽水の流量
がある設定値以下である場合に電解電極槽6における塩
素成分の生成量を自動制御にて増大させる制御手段とを
具備して成ることを特徴とするものである。
【0014】また請求項2に記載の発明は、請求項1の
構成に加えて、浄化膜4の洗浄手段を具備すると共に、
電解電極槽6における塩素成分の生成と、洗浄手段によ
る浄化膜4の洗浄と、電解電極槽6からの循環流路2へ
の塩素成分の供給からなる一連の動作を行なう直前に濾
過流量検知手段26による浴槽水の流量の検知を行な
い、この流量の検知結果に基づいて電解電極槽6におけ
る塩素成分の生成量を自動制御する制御手段を具備して
成ることを特徴とするものである。
【0015】また請求項3に記載の発明は、請求項1の
構成に加えて、浄化膜4の洗浄手段を具備すると共に、
電解電極槽6における塩素成分の生成と、洗浄手段によ
る浄化膜4の洗浄と、電解電極槽6からの循環流路2へ
の塩素成分の供給からなる一連の動作を行なった直後に
濾過流量検知手段26による浴槽水の流量の検知を行な
い、この流量の検知結果に基づいて電解電極槽6におけ
る塩素成分の生成量を自動制御する制御手段を具備して
成ることを特徴とするものである。
【0016】また請求項4に記載の発明は、請求項1乃
至3のいずれかの構成に加えて、濾過流量検知手段26
による浴槽水の流量の検知結果の変化量が、一定期間内
においてある設定値以下ならば、電解電極槽6で生成さ
れる塩素成分量を変化させないように自動制御する制御
手段を具備して成ることを特徴とするものである。
【0017】また本発明の請求項5に係る浴槽水浄化装
置は、吸水口と吐水口が浴槽1内に接続された循環流路
2と、循環流路2に浴槽水を循環させるポンプ3と、循
環流路2を循環する浴槽水を浄化する浄化膜4と、電気
分解により塩素成分を生成すると共にこの塩素成分を循
環流路2を循環する浴槽水に供給する電解電極槽6と、
浄化膜4の下流側において循環流路2を循環する浴槽水
の流量を検知する濾過流量検知手段26と、濾過流量検
知手段26にて検知される浴槽水の流量がある設定値を
超える場合に電解電極槽6における塩素成分の生成量を
自動制御にて減少させる制御手段とを具備して成ること
を特徴とするものである。
【0018】また請求項6に記載の発明は、請求項1乃
至5のいずれかの構成に加えて、電解電極槽6における
塩素成分の生成量の設定値を、外部からの入力動作によ
り設定できる制御手段を具備して成ることを特徴とする
ものである。
【0019】また請求項7に記載の発明は、請求項1乃
至6のいずれかの構成に加えて、電解電極槽6における
塩素成分の生成量が一旦設定された後、この塩素成分の
生成量の設定値を、外部からの操作により再設定できる
制御手段を具備して成ることを特徴とするものである。
【0020】また請求項8に記載の発明は、請求項1乃
至7のいずれかの構成に加えて、電解電極槽6における
塩素成分の生成量を初期の設定値から変化させた後、こ
の塩素の生成量を一定期間経過後に初期の設定値に戻す
ように自動制御する制御手段を具備して成ることを特徴
とするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0022】(実施形態1)図1に、本発明における電
解電極槽6と浄化膜4を具備した浴槽水浄化装置の配管
構成を示す。浴槽1内の浴槽水中には吸水口と吐水口と
を兼ねる吸・吐水口15を配設し、循環流路2の一端を
この吸・吐水口15に接続すると共に、他端もこの吸・
吐水口15に接続している。この循環流路2には上流側
から下流側にかけて、順に、ポンプ3、濾過槽24、流
量センサ27、第一開閉弁16が設けられており、循環
流路2は吸・吐水口15とポンプ3とを接続するポンプ
流路2aと、ポンプ3と濾過槽24とを接続する一次側
濾過流路2bと、濾過槽24と吸・吐水口15とを接続
し、配管途中に流量センサ27が配設されている二次側
濾過流路2cとから構成されている。
【0023】濾過槽24は、循環流路2を流通する浴槽
水の濾過を行うための、中空糸膜からなる浄化膜4が内
装されている。この浄化膜4は、濾過槽24内を循環流
路2の上流側と下流側に仕切るように配設するものであ
る。また濾過槽24内には、浄化膜4の上流側に、流水
吐水口10を有する回転自在な洗浄ノズル5を設けてい
る。この洗浄用ノズル5は、モータ9の働きにより浄化
膜4の上流側の外周を回転するように構成するものであ
り、また回転と同時に流水吐出口10から浴槽水を浄化
膜4の上流側の表面に吐出して浄化膜4を上流側におい
て洗浄するようになっている。
【0024】また循環流路2の一次側濾過流路2bの配
管途中からは、バイパス流路11を分岐しており、この
バイパス流路11の下流側の端部を、吸・吐水口15に
接続している。このバイパス流路11には、上流側から
下流側にかけて、第二開閉弁17、第三開閉弁18、ヒ
ータ8を順に設けている。
【0025】またバイパス流路11の第二開閉弁17と
第三開閉弁18との間の配管途中からは、第一補助流路
12を分岐して設けている。この第一補助流路12に
は、上流側から下流側にかけて、順に第一切替弁20、
電解電極槽6、第四開閉弁19を設けている。また第一
切替弁20と電解電極槽6とを、別の分岐流路13にて
接続すると共に、この分岐流路13の配管途中に塩溶解
槽7を設けている。ここで塩溶解槽7は、内部に塩化ナ
トリウムが収容されるものである。
【0026】また第一補助流路12の下流側の他端は、
循環流路2の一次側濾過流路の、バイパス流路11との
分岐点よりも下流側かつ濾過槽24よりも上流側の配管
途中に連通接続している。
【0027】ここで第一切替弁20は、第一補助流路1
2と分岐流路13との分岐点において、第一補助流路1
2の上流側、第一補助流路12の下流側、分岐流路13
の下流側のそれぞれへの流通を開閉するものである。
【0028】また、流量センサ27は、濾過槽24の浄
化膜4を通過することにより濾過された浴槽水の流量を
検知するための濾過流量検知手段26として設けられて
おり、例えば配管の循環流路2の配管内部に、浴槽水の
流通方向とは逆向きの回動力が付勢された羽体を回動自
在に設けると共にこの羽体の、基準位置からの角度変位
を検知する角度検知手段を設けることにより構成するこ
とができる。この場合、羽体に浴槽水の流通による圧力
がかかった場合に、羽体が付勢力に抗して浴槽水の流通
方向に向かって回動して、傾きが変位するものであり、
この変位を角度検知手段にて検知することにより、流速
を検知するものである。
【0029】また、電解電極槽6は、容器内に一対の不
溶性電極板からなる電極を、隔膜を介することなく対向
配置した無隔膜タイプのものとして形成している。この
容器内の水に、塩溶解槽7から供給された塩化ナトリウ
ムが溶解している場合、一対の電極間に電圧を印加する
と、塩化ナトリウムの電気分解により塩素(Cl2)や
次亜塩素酸イオン(ClO-)が発生し、洗浄殺菌水を
生成することができるものである。以下、電解電極槽6
にて発生する塩素及び次亜塩素酸イオン等の殺菌能力を
有する塩素含有化学種を、塩素成分と総称する。
【0030】また上記の濾過槽24には、浄化膜4の上
流側において、第二補助流路23の一端部を連通接続し
ており、この第二補助流路23の他端部は、循環流路2
のポンプ流路2aの配管途中に連通接続している。この
第二補助流路23からは排水流路14を分岐して設けて
おり、この第二補助流路23と排水流路14との分岐点
には、第二切替弁21を設けている。ここで第二切替弁
21は、第二補助流路23と排水流路14との分岐点に
おいて、第二補助流路23のポンプ3側、第二補助流路
23の濾過槽24側、排水流路14の下流側(排水側)
のそれぞれへの流通を開閉するものである。
【0031】ここで、第一開閉弁16、第二開閉弁1
7、第三開閉弁18、第四開閉弁19、第一切替弁2
0、第二切替弁21のそれぞれのものは、電磁弁、電動
弁等にて形成することができる。
【0032】また図6に示すように、この浴槽水浄化装
置は入力操作部30と制御回路31からなる制御部を具
備するものである。
【0033】入力操作部30は外部からの使用者の操作
による入力動作に応じた所定の入力信号を制御回路31
に出力するものである。
【0034】また、制御回路31は、配管上のポンプ
3、電解電極槽6、濾過流量検知手段26、ヒータ8、
各開閉弁16,17,18,19、各切替弁20,21、並
びに濾過槽24のモータ9に接続されている。そして、
制御回路31には、使用者が入力操作部30を操作する
ことにより入力操作部30から制御回路31に出力され
る信号や、濾過流量検知手段26から制御回路31に出
力される、浴槽水の流量の検知信号等の入力信号が入力
されるものである。また制御回路31はこの入力信号に
基づいて、配管上のポンプ3、電解電極6、ヒータ8、
各開閉弁16,17,18,19、各切替弁20,21、並
びに濾過槽24のモータ9に制御信号を出力することに
より、これらの動作を制御するものである。
【0035】ここで、制御回路31は、入力操作部30
や濾過流量検知手段26から入力される入力信号が記憶
されるメモリ等の記憶手段と、記憶手段に記憶されてい
る入力信号を演算処理することにより所定の制御信号を
出力する演算手段にて構成されている。演算手段として
は、所定の入力信号に対して特定の制御信号を出力する
演算回路にて構成することができる。また演算手段は、
コンピュータプログラムを格納するメモリ等の記憶手段
と、この記憶手段に格納されているコンピュータプログ
ラムに従って動作するコンピュータにて構成することも
できる。
【0036】このように、入力操作部30と制御回路3
1とから構成される制御部は、浴槽水浄化装置の動作制
御を行なう制御手段として設けられている。この動作制
御については、後に詳述する。
【0037】図2は上記の構成の本発明の電解電極槽6
を具備した浴槽水浄化装置において、浴槽水の浄化時に
おける装置内の浴槽水の流れを矢印で示すと共に、第一
開閉弁16、第二開閉弁17、第三開閉弁18、第四開
閉弁19、第一切替弁20、第二切替弁21の各弁のう
ち、閉状態となっている箇所を黒く塗りつぶすことで明
示したものである。図2に示すように、浴槽水の浄化時
においては、第一開閉弁16を開状態、第二開閉弁17
を開状態、第三開閉弁18を開状態、第四開閉弁19を
閉状態とするものであり、また第一切替弁20において
は第一補助流路12の上流側を閉状態、第一補助流路1
2の下流側を開状態、分岐流路13の下流側を開状態と
し、第二切替弁21においては、第二補助流路23のポ
ンプ3側を開状態、第二補助流路23の濾過槽24側を
閉状態、排水流路14の排水側を閉状態とするものであ
る。
【0038】このときポンプ3を作動させると、吸・吐
水口15からポンプ3にて吸引された浴槽水の一部は循
環流路2をそのまま流れ、濾過槽24内に設けられた中
空糸膜からなる浄化膜4を通過する際に、浴槽水中の
垢、微生物、微生物の代謝生産物等の懸濁物質や汚濁物
質が除去された後、吸・吐水口15から浴槽1内に返送
させるものである。また吸・吐水口15からポンプ3に
て吸引された浴槽水の他の一部は、ポンプ3の下流側に
おいてバイパス流路11に流れてヒータ8にて加熱さ
れ、吸・吐水口15から浴槽1内へ返送されるものであ
る。ここで、ヒータ8をバイパス流路11に設けること
で、中空糸膜からなる浄化膜4が目詰まりを起こして浄
化膜4を通過する浴槽水の流量(濾過流量)が低下した
場合でも、バイパス流路11に一定量の浴槽水が流れる
ため、浴槽水の温度低下を起こさない構成となってい
る。
【0039】また上記のように浴槽水の浄化を行いなが
ら、電解電極槽6の一対の電極間に電圧を印加すること
により、電解電極槽6内において電気分解により塩素成
分を生成して、高濃度の塩素成分を含む洗浄殺菌水を生
成することができるものである。このときは、あらかじ
め電解電極槽6中に塩化ナトリウムが供給されている状
態で、一定時間一定電圧を印加することにより、電解電
極槽6中に洗浄殺菌水を生成させるものである。
【0040】図3は、濾過槽24の浄化膜4の物理的洗
浄時における装置内の浴槽水の流れを矢印で示したもの
である。図3に示すように、浄化膜4の物理的洗浄時に
おいては、第一開閉弁16を閉状態、第二開閉弁17を
閉状態、第三開閉弁18を閉状態、第四開閉弁19を閉
状態とするものであり、また第一切替弁20においては
第一補助流路12の上流側を閉状態、第一補助流路12
の下流側を開状態、分岐流路13の下流側を開状態と
し、第二切替弁21においては、第二補助流路23のポ
ンプ3側を開状態、第二補助流路23の濾過槽24側を
開状態、排水流路14の排水側を閉状態とするものであ
る。またこのとき、濾過槽24に設けられた洗浄用ノズ
ル5をモータ9にて回転させるものである。
【0041】このときポンプ3、浄化膜4、及び濾過槽
24に備えられた洗浄用ノズル5を含む閉流路が形成さ
れ、浴槽水がこの閉流路を循環するものであり、この閉
流路及び洗浄用ノズル5にて、浄化膜4の物理洗浄のた
めの洗浄手段が構成されていいる。すなわち循環流路2
の一次側濾過流路2bを通って濾過槽24へ達した浴槽
水は、回転する洗浄用ノズル5の流水吐出口10から浄
化膜4の表面に向けて万遍なく吹きつけられ、水流の勢
いにより浄化膜4表面の付着物を除去し、更に第二補助
流路23を通じて循環流路2のポンプ流路2aの配管途
中に流入してポンプ3よりも上流側に送られ、再び濾過
槽24へと送られる。このようにして一定時間浄化膜4
の物理洗浄を行った後、図4に示すように各開閉弁1
6,17,18,19を図3と同様の状態を維持したま
ま、第二切替弁21を、第二補助流路23のポンプ3側
を閉状態、第二補助流路23の濾過槽24側を開状態、
排水流路14の排水側を開状態とする。このようにする
と、浄化膜4の物理洗浄に用いられ、懸濁物質や汚濁物
質が混入した閉流路内の浴槽水が、排水流路14を通じ
て装置外部へ排出されるものである。そしてこのように
して一定時間排水を行った後、各開閉弁16,17,1
8,19及び切替弁20,21を制御して他の動作に移
行するものである。
【0042】図5は、浄化膜4の殺菌洗浄時における装
置内の浴槽水の流れを矢印で示したものである。この浄
化膜4の殺菌洗浄時においては、電解電極槽6内にて殺
菌洗浄水が生成されている状態で、図5に示すように、
第一開閉弁16を開状態、第二開閉弁17を開状態、第
三開閉弁18を開状態、第四開閉弁19を開状態とする
ものであり、また第一切替弁20においては第一補助流
路12の上流側を開状態、第一補助流路12の下流側を
閉状態、分岐流路13の下流側を開状態とし、第二切替
弁21においては、第二補助流路23のポンプ3側を開
状態、第二補助流路23の濾過槽24側を閉状態、排水
流路14の排水側を閉状態とするものである。
【0043】このようにすると、図2に示す浴槽水の浄
化時の流路に加えて、通常の循環流路2の一次側濾過流
路2bから分岐して塩溶解槽7、電解電極槽6を順に通
り、再び循環流路2の、濾過槽24よりも上流側に接続
される流路が形成され、電解電極槽6にて生成された塩
素成分を含む殺菌洗浄水が、濾過槽24の上流側におい
て循環流路を循環する浴槽水に供給され、浄化膜4を通
過するようにするものであり、この殺菌洗浄水中の塩素
(Cl2)、次亜塩素酸イオン(ClO-)等の塩素成分
により、浄化膜4の付着物を分解すると共に、殺菌を行
うものである。またこのとき同時に塩溶解槽7を通過し
て塩溶解槽7中の塩化ナトリウムが溶解した浴槽水が電
解電極槽6に供給され、次回の浄化膜4の殺菌洗浄に用
いるための殺菌洗浄水の生成に利用されるものである。
【0044】そして続いて各開閉弁16、17、18、
19及び各切替弁20、21を制御して、他の動作に移
行するものである。
【0045】次に、入力操作部30における操作ボタン
41〜51と、使用者がこの操作ボタン41〜51を操
作する外部からの入力動作を行なうことにより制御回路
31に入力信号が出力された際の、制御回路31によっ
て制御される動作制御の解説を、図10により詳述す
る。
【0046】入力操作部30には、押しボタン式スイッ
チの操作ボタン41〜51や、浴槽水浄化装置の運転状
況等を表示するLEDランプ等の表示ランプ61〜74
が複数個配設されていると共に、各操作ボタン41〜5
1や表示ランプ61〜74の機能を説明する表示が印字
されている。また、時刻や、浴槽1内の浴槽水の温度等
を表示する表示窓52も設けられている。表示窓52
は、数字を表示するための複数のスリットの背面側に発
光ダイオードを配置する等して構成され、発光ダイオー
ドの明滅が制御されることにより任意の数字が表示され
る。
【0047】「浄化」と表示された操作ボタン41を操
作することにより、浴槽水浄化装置が作動して、図2に
示した浴槽水の浄化運転が開始される。それに伴ってこ
の操作ボタン41の左側近傍に設けれている表示ランプ
51が点灯し、浄化運転が行なわれていることが表示さ
れる。この状態で操作ボタン41を再び操作すると、浄
化運転は停止され、それに伴って表示ランプ51が消灯
して浄化運転が行なわれていないことが表示される。
【0048】「設定/確定」と表示された操作ボタン4
2は、一度操作すると、浴槽水浄化装置の制御回路31
に内蔵されたタイマーの現在時刻が表示窓52に表示さ
れる。このとき表示窓52の下側近傍に設けられた
「+」又は「−」と表示された操作ボタン43,44を
操作することで、設定値を変更することができ、変更し
た後に再び「設定/確定」と表示された操作ボタン42
を操作することで設定した時刻が確定すると共にタイマ
ーが作動する。
【0049】「保温」と表示された操作ボタン45を操
作することで、循環水を加熱するヒーター8の作動・停
止が制御される。操作ボタン45の左上側近傍に設けら
れた表示ランプ62は、ヒータ8の作動・停止の設定状
態を表示するものであり、表示ランプ62が点灯するこ
とによりヒータ8が作動していることが表示され、表示
ランプ62が消灯することによりヒータ8の作動が停止
していることが表示される。
【0050】「36℃保温」と表示されている操作ボタ
ン46は、浴槽水の設定温度を36℃に調整するための
ものであり、この操作ボタン46を操作することで、ヒ
ーター8の作動・停止が自動制御されて、自動的に浴槽
水が36℃に保温される。このとき操作ボタン46の左
上側近傍に設けられた表示ランプ63により、ヒーター
8の自動制御の設定状況が表示されるものであり、表示
ランプ63が点灯することによりヒーター8の自動制御
が設定されていることが表示され、表示ランプ63が消
灯することによりヒータ8の自動制御が設定されていな
いことが表示される。
【0051】「切替」と表示されている操作ボタン47
を操作することで、表示窓52の表示を、現在の浴槽水
温度を表示する状態と、浴槽水の設定保温温度を表示し
ている状態とに切り替えるものである。表示窓52が現
在の浴槽水温度を表示する状態である場合には、表示窓
52に現在の浴槽水の温度が表示され、更に「湯温」と
表示されている表示ランプ64が点灯すると共に「設定
湯温」と表示されている表示ランプ65が消灯し、表示
窓52が現在の浴槽水温度を表示していることが表示さ
れる。表示窓52が設定保温温度を表示する状態である
場合には、表示窓52に設定されている保温温度が表示
され、更に「湯温」と表示されている表示ランプ64が
消灯すると共に「設定湯温」と表示されている表示ラン
プ65が点灯し、表示窓52が浴槽水の設定保温温度を
表示していることが表示される。ここで、表示窓52に
浴槽水の設定保温温度が表示されている状態で、表示窓
52の下側近傍に設けられた「+」又は「−」と表示さ
れた操作ボタン43,44を操作することで、設定湯温
の値を変更することができ、変更した後に「設定/確
定」と表示された操作ボタン42を操作することで設定
湯温を設定することができる。設定湯温が設定されてい
る場合は、上記のように浴槽水の設定温度が36℃に調
整されている場合以外は、ヒーター8の作動・停止が自
動制御されて、自動的に浴槽水が設定湯温に保温され
る。
【0052】「入浴人数」と表示されている領域53に
設けられた「設定」と表示されている操作ボタン48を
操作することで、浴槽水浄化装置の延べ入浴人数の設定
を制御回路31に入力したり、その設定を変更したりす
ることができる。この操作ボタン48を操作することに
より、延べ入浴人数の設定を、「1〜2」、「3〜
5」、「6〜8」のいずれかに選択的に設定することが
できるものである。このとき、「入浴人数」と表示され
ている領域53に設けられた「1〜2」、「3〜5」、
「6〜8」と表示されている表示ランプ66、67,6
8のうちのいずれか一つが点灯すると共に残りのものが
消灯することにより、延べ入浴人数の設定が表示され
る。この延べ入浴人数の設定を行なうことにより、制御
回路31によって浄化膜5の洗浄回数や、電解電極槽6
における塩素成分の生成量が制御される。ここで、電解
電極槽6における塩素成分の生成量の制御は、電解時に
電解電圧の印加時間(電解継続時間)を制御して、電解
電流の通電量を制御することにより行なわれる。
【0053】「お手入れサイン」と表示されている領域
54に設けられた「フィルター」と表示されている表示
ランプ69は、一定期間ごとに点灯するものであり、点
灯することにより、吸・吐水口15に設けられた毛髪や
垢等の大きなゴミを取り除く為のフィルターを洗浄する
時期を知らせるものである。ここで、浴槽水浄化装置の
作動中にこの表示ランプ69が点灯した際は、「浄化」
と表示されている操作ボタン41を操作することによ
り、浴槽水浄化装置の作動を停止させ、フィルター取り
出して洗浄した後に装着し、更に「浄化」と表示されて
いる操作ボタン41を操作して浴槽水浄化装置の作動を
再開するものであり、このような操作を行なった際に
は、「フィルター」と表示されている表示ランプ69が
消灯するものである。
【0054】「浴槽水交換」と表示されている表示ラン
プ70は、一定期間(例えば一ヶ月間)ごとに点灯する
ことにより、浴槽水を交換する時期を知らせるものであ
り、この表示ランプ70の点灯後に「浄化」と表示され
ている操作ボタン41を操作して浴槽水浄化装置の作動
を停止し、浴槽水を交換して、更に操作ボタン41を操
作して運転を再開すると表示ランプ70は消灯する。
【0055】「食塩補充」と表示されている表示ランプ
71は、塩溶解槽7内の塩化ナトリウムの残量がなくな
り、電解電極槽6内における電気伝導度が低下したとき
に点灯する。このとき、「浄化」と表示されている操作
ボタン41を操作して浴槽水浄化装置の運転を停止さ
せ、塩溶解槽7に塩化ナトリウムを補充した後に、操作
ボタン41を操作して運転を再開すると、表示ランプ7
1は消灯する。
【0056】「カートリッジ」と表示されている表示ラ
ンプ72は、浄化膜4の洗浄直後において流量センサ2
7によって検知される流量がある閾値を下回ったときに
点灯する。このとき、「浄化」と表示されている操作ボ
タン41を操作して浴槽水浄化装置の作動を停止させ、
浄化膜4を取り出して専用洗浄剤を濾過槽24に投入し
た後に、浄化膜4を再び取り付けて、「カートリッジ」
の表示の下側近傍に設けられた「洗浄」と表示された操
作ボタン49を操作することで、前述した図3に示す浄
化膜4の洗浄動作が開始され、浄化膜4の物理洗浄を行
なうと共に洗浄剤による洗浄を行なう。そして一定時間
経過後に図4に示すように排水が行われると、表示ラン
プ72は消灯する。
【0057】「本体内部」と表示されている表示ランプ
73は、一定期間(例えば半年間)に一度点灯すること
により、配管経路の洗浄を行う時期を知らせるものであ
る。このとき、「浄化」と表示されている操作ボタン4
1を操作して浴槽水浄化装置の作動を停止させ、浄化膜
4を取り出して専用洗浄剤を濾過槽24に投入した後
に、浄化膜4を再び取り付けて、「本体内部」の表示の
下側近傍に設けられた「洗浄」と表示された操作ボタン
50を操作することで、前述の図2に示す浄化流路によ
る一定時間の循環が行なわれて流路が洗浄され、その後
に運転が停止する。停止後、浴槽水を入れ替えて再び操
作ボタン50を操作することで、同流路での循環を再び
繰り返して濯ぎ洗浄を行い、一定時間経過後に同様に停
止する。この濯ぎ洗浄を2回繰り返した後に、表示ラン
プ74は消灯する。
【0058】「カートリッジ交換」と表示されている表
示ランプ74は、浄化膜4の使用が一定期間(例えば1
年間)経過したとき、或いは「カートリッジ」と表示さ
れている表示ランプ72が一定回数(例えば3回)点灯
するごとに点灯し、浄化膜4の交換時期を表示するもの
である。このとき、浄化膜4を交換して「リセット」と
表示されてる操作ボタン51を操作することで、表示ラ
ンプ74は消灯する。
【0059】次に、本実施形態における一連の動作制御
を、図7のフローチャートに準じて詳述する。
【0060】入浴人数の設定がなされた後(S1)、
「浄化」と表示された操作ボタン41が操作されると、
図7中のAで示される初期状態に移行し、更にS2乃至
S17で示される動作のフローからなる動作制御が進行
する。
【0061】Aで示される初期状態からは、まず図2に
示す浄化運転が開始されると共に制御回路31に内蔵さ
れたタイマーが作動する(S2)。このタイマーにより
計時される時間が一定時間(a分間)経過するまでは、
浄化運転が継続して行なわれると共に、設定人数の変更
や再設定を行うことができる(S3,S4)。
【0062】タイマーによる計時動作がa分間経過した
ら、タイマーによる計時結果が0にリセットされ、流量
センサ27によって濾過流量の測定がなされると共に、
その測定結果が制御回路31に入力され、濾過流量の測
定結果Qと、予め設定されている濾過流量の閾値xとの
比較が行なわれる(S5)。濾過流量の測定結果Qが閾
値xを超える場合は、図2に示す浄化運転が継続される
と共に電解電極槽6の一対の電極間に電圧が印加され、
電解電極槽6内において塩素成分の生成が開始される
(S6)。この電解が開始されたら、タイマーによる計
時動作が開始される。そしてこのタイマーによる計時動
作が一定時間(bn分間)経過したら、タイマーによる
計時結果が0にリセットされると共に、電解電極槽6の
一対の電極間に対する電圧の印加が停止されて電解が終
了される(S7,S8)。
【0063】ここで、上記の電解が行なわれる電解継続
時間(bn分間)は、入浴人数の設定人数に基づいて制
御回路31にて決定されるものである。入浴人数の設定
人数は、浴槽水にかかる汚染の負荷の目安となるもので
あり、この設定人数に応じて、最適な塩素成分の生成量
と、この生成量の塩素成分を生成させるために要する電
解電極槽6における電解継続時間とを予め導出してお
く。この入浴人数の設定人数と、電解電極槽6における
電解時間と、電解電極槽6における塩素生成量との関係
の一例を図11に示す。このように、浴槽水にかかる負
荷のレベルを複数レベル(図11では3個のレベル1〜
3)に分割し、このレベルごとに設定人数と、電解時間
と、塩素生成量との関係を導出しておくものである。そ
して、制御回路31には、各レベルごとの設定人数と電
解時間との対応テーブルを記憶させておき、入浴人数の
設定人数に応じて、この対応テーブルに基づいた電解時
間を、上記の電解継続時間(bn分間)として選択し、
この電解継続時間(bn分間)だけ電解電極槽6におけ
る電解動作を継続するものである。
【0064】制御回路31には、図11に示すレベル0
〜4までの計五段階の負荷のレベルに対応する電解時間
の設定が記憶されている。そのため、電解電極槽6にお
ける塩素成分の生成量のレベルは五段階に設定されてい
る。ここで、図中の、レベル0とレベル4については、
対応する入浴人数が設定されていないが、このレベル0
及びレベル4は、後述するように塩素成分の生成量を自
動制御する場合においてもに設定されるものである。
【0065】電解電極槽6における電解動作が終了した
ら、図3に示す浄化膜4の物理洗浄が開始される(S
9)。この物理洗浄が開始されたら、タイマーによる計
時動作が開始され、この計時動作が一定時間(c分間)
経過したら、タイマーによる計時結果が0にリセットさ
れると共に、物理洗浄が終了される(S10,S1
1)。
【0066】物理洗浄の終了後、図4に示すように、浄
化膜4の物理洗浄に用いられ、懸濁物質や汚濁物質が混
入した流路内の浴槽水を、排水流路14を通じて装置外
部へ排出する(S12)。この排水動作が開始された
ら、タイマーによる計時動作が開始され、この計時動作
が一定時間(d分間)経過したら、タイマーによる計時
結果が0にリセットされると共に、排水動作が終了され
る(S13,S14)。
【0067】排水動作の終了後、図5に示すように、電
解電極槽6内に生成された塩素成分を含む殺菌洗浄水を
浄化膜4を経由させて浴槽1内に放出させ、浴槽水の殺
菌及び浄化膜4の殺菌洗浄を行うと同時に、塩溶解槽7
から塩化ナトリウムを電解電極槽6内へ供給させる(S
15)。この電解水の通水による浴槽水の殺菌及び浄化
膜4の殺菌洗浄動作が開始されたら、タイマーによる計
時動作が開始され、この計時動作が一定時間(e分間)
経過したら、タイマーによる計時結果が0にリセットさ
れると共に、電解水の通水動作が終了される(S16,
S17)。
【0068】電解水の通水動作の終了後、再びAで示さ
れる初期状態に復帰し、以後、上記のS2で示される動
作以降の動作制御が繰り返される。
【0069】上記のS2乃至S17で示される動作制御
の進行中、S5で示される動作において、濾過流量の測
定結果Qと、予め設定されている濾過流量の閾値xとの
比較が行なわれた際に、濾過流量の測定結果Qが閾値x
以下であった場合は、図中のT1乃至T19で示される
動作制御に移行する。
【0070】この場合、まず、制御回路31に内蔵され
たカウンターの値Tが0にリセットされ(T1)、図2
に示す浄化運転が継続されると共に電解電極槽6の一対
の電極間に電圧が印加されて、電解電極槽6内において
洗浄殺菌水の生成が開始される(T2)。この電解が開
始されたら、タイマーによる計時動作が開始され、この
計時動作が、S2乃至S17で示される動作制御におけ
る通常の電解継続時間(b分間)よりも一定時間(y分
間)だけ長い時間(bn+y分間)経過したら、タイマ
ーによる計時結果が0にリセットされると共に、電解電
極槽6の一対の電極間に対する電圧の印加が停止されて
電解が終了される(T3,T4)。
【0071】次に、S9からS17までで示される動作
制御と同一の動作制御が進行して、浄化膜4の物理洗
浄、懸濁物質や汚濁物質が混入した流路内の浴槽水の排
水、殺菌洗浄水の通水が順次行なわれる(T5〜T1
3)。
【0072】殺菌洗浄水の通水による浴槽水の殺菌及び
浄化膜4の殺菌洗浄が完了した後、カウンターの値Tが
1加算される(T14)。
【0073】次に、カウンターの値Tと、予め設定され
ている設定値zとの比較が行なわれ(T15)、このカ
ウンターの値Tが設定値z以外の値ならば、再び図2に
示す浄化運転が開始されると共に制御回路31に内蔵さ
れたタイマーが作動する(T16)。このタイマーによ
る計時される時間が、S2乃至S17で示される動作制
御における時間(a分間)よりも、一定時間(y分間)
だけ短い時間(a−y分間)経過するまでは、浄化運転
が継続して行なわれると共に、設定人数の変更や再設定
を行うことができる(T17,T18)。この時間は、
S2乃至S17で示される動作制御の場合の浄化運転の
継続時間(a分間)と比して、上記の電解継続時間の増
加分(y分間)だけ短くなるようにする。
【0074】タイマーによる計時動作が上記の浄化運転
の継続時間(a−y分間)だけ経過したら、タイマーに
よる計時結果が0にリセットされ、流量センサ27によ
って濾過流量の測定がなされると共に、その測定結果が
制御回路31に入力され、濾過流量の測定結果Qと、予
め設定されている濾過流量の閾値xとの比較が行なわれ
る(T19)。濾過流量の測定結果Qが閾値xを超える
場合は、上記のT2で示される動作以降の動作制御が繰
り返される。
【0075】上記のT1乃至T19で示される動作制御
の進行中、T15で示される動作において、カウンター
の値Tがある設定値zと等しい場合は、Aで示される初
期状態に移行し、S2で示される動作以降の動作制御が
進行する。
【0076】また、上記のT1乃至T19で示される動
作制御の進行中、T19で示される動作において、濾過
流量の測定結果Qが閾値x以下である場合は、Bで示さ
れる初期状態に移行する。ここでBで示される初期状態
からは、T1乃至T19で示される動作制御において、
電解継続時間の増加分(y分間)を更に増加させた動作
制御が進行するものである。このように、濾過流量の測
定結果Qが閾値x以下である場合は、電解継続時間の増
加分(y分間)を更に増加させた動作制御のフローに順
次移行させるものである。
【0077】ここで、このようにして電解継続時間を順
次増加させるにあたっては、図11に示されるような、
制御回路31において予め設定されている複数段階の電
解時間の設定レベルのうち、電解時間が短いものから長
いものへ、順次設定を変更していくように制御されるも
のである。そして、予め設定されている電解時間のう
ち、最も長い時間のものに設定されたら、それ以上の電
解継続時間の増加が行なわれなくなるように制御される
ものである。
【0078】尚、S5やT19で示される動作において
浄化膜4の検知流量Qが閾値xを超えるか否かを判断す
る際に、検知流量Qの低下速度が予め設定されている基
準速度を超えるときには、前述した様に塩素成分の生成
量を増すために電解継続時間を更に増加させた動作制御
のフローに移行させるが、流量の低化速度が基準速度以
下となった場合においては、検知流量Qが閾値xを超え
る場合であっても、電解継続時間を更に増加させた動作
制御のフローに移行させず、前回と同一の電解継続時間
にて動作制御を進行させても良い。例えば、図12に示
される経過日数と濾過流量との関係において、濾過流量
がCで示されるように変化する場合の濾過流量の検知結
果Qの低下速度を基準速度とし、図中Aで示されるよう
に濾過流量の低下速度が基準速度を超える場合は電解継
続時間を更に増加させた動作制御のフローに移行させ、
図中Bで示されるように濾過流量の低下速度が基準速度
以下の場合は前回と同一の電解継続時間にて動作制御を
進行させるものである。
【0079】同一の浄化膜4を長期間に亘って使用する
と、多数回に亘る浄化膜4による濾過と浄化膜4の洗浄
の繰り返しにより、浄化膜4である中空糸膜が拉げたり
捩れたりするなど変形し、濾過流量が低下すると共に、
濾過性能も低下して濾過流量の変化量が小さくなり、洗
浄しても濾過流量の回復が困難となる。そこで、上記の
ようにして、濾過流量検知手段である流量センサ27に
よる濾過流量の検知結果の変化量が、一定期間内におい
てある設定値以下ならば、電解電極槽6で生成される塩
素量を変化させないように自動制御することにより、濾
過流量が回復できないにも係わらず塩素成分の生成量を
増大させるようなことを防止して、不要な塩素の生成量
の増大を行わないようにすることができ、電解電極槽6
における電極の寿命を延命化することができると共に、
必要以上の塩素成分が浴槽水1に供給されることを防止
して塩素成分による不快臭の発生を抑制することができ
るものである。
【0080】本実施形態では、上記のような動作制御を
行なうことにより、浴槽水にかかる汚染の負荷が増大し
て、入浴により浴槽水にかかる汚染の負荷が循環流路2
への電解殺菌水の通水による浴槽水の殺菌性能や浄化膜
4の殺菌洗浄の性能、あるいは浄化膜4の物理洗浄の性
能を上回ることとなり、浄化膜4が目詰りを起こして濾
過流量が減少した場合に、循環流路2を循環する浴槽水
に供給される塩素成分量を自動的に増大させることがで
きる。従って、浴槽1に入浴する入浴者に付着している
汗や垢等の汚れの個人差や、浴槽1に入浴する入浴者の
延べ入浴人数の増加等に伴って浴槽水にかかる汚染の負
荷が増大した場合であっても、浴槽水の殺菌性能や浄化
膜4の殺菌洗浄の性能を向上させ、浴槽水の殺菌や浄化
膜4の殺菌洗浄を適正に行うことができるものである。
【0081】また上記の動作制御において、S1に示す
動作のように、入力操作部30を操作することにより入
浴人数の設定を予め選択的に設定して、電解電極槽6に
おける塩素の生成量を設定可能とすることにより、通常
の状態において必要とされると想定される塩素成分の生
成量を予め設定することができ、電解電極槽6における
塩素生成の生成量を変更する場合においてその変動の幅
を小さくすることができるものである。
【0082】また上記の動作制御においては、S3及び
T17に示す動作のように、入浴人数の設定を、浴槽水
浄化装置の運転中に、選択的に再設定することにより、
電解電極槽6における塩素成分の生成量を再設定可能と
しているものであり、そのため、突発的に入浴者数が増
大したり、季節変動や運動の有無等により入浴者に付着
している汗や垢等の汚染物質の量が増大したりするなど
の理由から、浴槽水へかかる汚染の負荷の増大が一時的
なものに過ぎず、濾過流量の変動も一時的なものに過ぎ
ない場合、浴槽水にかかる負荷が元に戻って塩素成分量
が過大となり、使用者が塩素臭や肌への刺激を感じたと
きに、使用者が塩素の生成量を調節することができるも
のである。
【0083】また、図2に示す浄化運転を行なった後に
おいて、電解電極槽6における塩素成分の生成と、洗浄
手段による浄化膜4の物理洗浄と、電解電極槽6からの
循環流路2への塩素成分の供給からなる一連の動作を行
なう直前に、濾過流量検知手段26による浴槽水の流量
の検知を行ない、この流量の検知結果に基づいて電解電
極槽6における塩素成分の生成量を自動制御しているの
で、浄化膜4による浴槽水の浄化がある程度行なわれ、
浄化膜4の洗浄により回復可能な濾過流量より低い濾過
流量となった時点での浴槽水の流量を基準にして塩素成
分の生成量を制御することができる。そのため、浄化膜
4の汚染の程度が低く、浄化膜の洗浄による浴槽水の流
量の回復が容易な段階にて、生成塩素成分量を増加させ
て浄化膜の回復を行なうことができるものである。
【0084】更に、上記の動作制御においては、T1、
T14、T15に示す動作によって、電解電極槽6にお
ける塩素成分の生成量を変化させた後に、塩素成分の生
成量を変動させた状態における運転動作の繰り返し回数
をカウントし、一定期間経過後この運転動作の繰り返し
回数が所定回数に達したら塩素成分の生成量を、初期の
設定値に戻して運転動作を行なうように自動制御されて
いる。そのため、突発的に入浴者が増大したり、季節変
動や運動の有無等により入浴者に付着している汗や垢等
の汚染物質の量が増大したりするなどの理由から、浴槽
水へかかる汚染の負荷の増大が一時的なものに過ぎず、
濾過流量の低下も一時的なものに過ぎない場合であって
も、一定期間経過後には塩素成分の生成量を自動的に変
化前の状態に戻し、浴槽水の殺菌や浄化膜4の殺菌洗浄
を適正に行うことができるものである。
【0085】(実施形態2)本実施形態においては、配
管経路や構成は実施形態1と同様に構成され、また各動
作モードにおける開閉弁・切替弁の開閉や、浴槽水の経
路等も実施形態1と同様のものとする。
【0086】本実施の形態における一連の動作制御を、
図8のフローチャートに準じて詳述する。
【0087】入浴人数の設定がなされた後(U1)、
「浄化」と表示された操作ボタン41が操作されて、図
2に示す浄化運転が開始されると共に制御回路31に内
蔵されたタイマーが作動すると(U2)、図8中のAで
示される初期状態に移行し、更にU3乃至U18で示さ
れる動作からなる動作制御が進行する。
【0088】Aで示される初期状態からは、まずタイマ
ーによる計時される時間が一定時間(a分間)経過する
までは、浄化運転が継続して行なわれると共に、この
間、設定人数の変更や再設定を行うことができる(U
3,U4)。
【0089】タイマーによる計時動作がa分間経過した
ら、タイマーによる計時結果が0にリセットされ、図2
に示す浄化運転が継続されると共に電解電極槽6の一対
の電極間に電圧が印加されて、電解電極槽6内において
塩素成分の生成が開始される(U5)。この電解が開始
されたら、タイマーによる計時動作が開始され、この計
時動作が一定時間(bn分間)経過したら、タイマーに
よる計時結果が0にリセットされると共に、電解電極槽
6の一対の電極間に対する電圧の印加が停止されて電解
が終了される(U6,U7)。
【0090】ここで、上記の電解継続時間(bn分間)
は、上記の実施形態1の場合と同様に、入浴人数の設定
人数に基づいて制御回路31にて決定されるものであ
る。
【0091】電解電極槽6における電解動作が終了した
ら、図3に示す浄化膜4の物理洗浄が開始される(U
8)。この物理洗浄が開始されたら、タイマーによる計
時動作が開始され、この計時動作が一定時間(c分間)
経過したら、タイマーによる計時結果が0にリセットさ
れ、物理洗浄が終了される(U9,U10)。
【0092】物理洗浄の終了後、図4に示すように、浄
化膜の物理洗浄に用いられ、懸濁物質や汚濁物質が混入
した流路内の浴槽水を、排水流路14を通じて装置外部
へ排出する(U11)。この排水動作が開始されたら、
タイマーによる計時動作が開始され、この計時動作が一
定時間(d分間)経過したら、タイマーによる計時結果
が0にリセットされ、排水動作が終了される(U12,
U13)。
【0093】排水動作の終了後、図5に示すように、電
解電極槽6内に生成された塩素成分を含む殺菌洗浄水を
浄化膜4を経由させて浴槽1内に放出させ、浴槽水の殺
菌及び浄化膜4の殺菌洗浄を行うと同時に、塩溶解槽7
から塩化ナトリウムを電解電極槽6内へ供給させる(U
14)。この電解水の通水による浴槽水の殺菌及び浄化
膜4の殺菌洗浄動作が開始されたら、タイマーによる計
時動作が開始され、この計時動作が一定時間(e分間)
経過したら、タイマーによる計時結果が0にリセットさ
れると共に、電解水の通水動作が終了される(U15,
U16)。
【0094】電解水の通水動作の終了後、再び図2に示
す浄化運転が開始されると共に制御回路31に内蔵され
たタイマーが作動する(U17)。
【0095】浄化運転が開始されたら、流量センサ27
によって濾過流量の測定がなされると共に、その測定結
果が制御回路31に入力され、濾過流量の測定結果Q
と、予め設定されている濾過流量の閾値xとの比較が行
なわれる(U18)。濾過流量の測定結果Qが閾値xを
超える場合は、上記のAで示される初期状態に復帰し、
以後、U4で示される動作以降の動作制御が繰り返され
る。
【0096】上記のU3乃至U18で示される動作から
なる動作制御の進行中、U18で示される動作におい
て、濾過流量の測定結果Qと、予め設定されている濾過
流量の閾値xとの比較が行なわれた際に、濾過流量の測
定結果Qが閾値x以下であった場合は、図中のV1乃至
V19で示される動作制御に移行する。
【0097】この場合、まず、制御回路31に内蔵され
たカウンターの値Tが0に0にリセットされる(V
1)。
【0098】次に、タイマーによる計時される時間が、
U3乃至U18で示される動作制御における通常の時間
(a分間)よりも一定時間(y分間)だけ少ない時間
(a−y分間)経過するまでは、浄化運転が継続して行
なわれると共に、設定人数の変更や再設定を行うことが
できる(V2,V3)。
【0099】次に、浄化運転が継続されると共に電解電
極槽6の一対の電極間に電圧が印加されて、電解電極槽
6内において塩素成分の生成が開始される(V4)。こ
の電解が開始されたら、タイマーによる計時動作が開始
され、この計時動作が、U3乃至U18で示される動作
制御における通常の電解継続時間(bn分間)よりも一
定時間(y分間)だけ長い時間(bn+y分間)経過し
たら、タイマーによる計時結果が0にリセットされると
共に、電解電極槽6の一対の電極間に対する電圧の印加
が停止されて電解が終了される(V5,V6)。この時
間は、U3乃至U18で示される動作制御の場合の電解
継続時間(bn分間)と比して、上記のタイマーによる
計時時間の短縮分(y分間)だけ長くなるようにする。
【0100】次に、U8からU17で示される動作制御
と同一の動作制御が進行して、浄化膜4の物理洗浄、懸
濁物質や汚濁物質が混入した流路内の浴槽水の排水、殺
菌洗浄水の通水が順次行なわれた後、浄化運転が再開さ
れる(V7〜V16)。
【0101】浄化運転が開始されたら、流量センサ27
によって濾過流量の測定がなされると共に、その測定結
果が制御回路31に入力され、濾過流量の測定結果Q
と、予め設定されている濾過流量の閾値xとの比較が行
なわれる(V17)。濾過流量の測定結果Qが閾値xを
超える場合は、カウンターの値Tが1加算された後(V
18)、カウンターの値Tと、予め設定されている設定
値zとの比較が行なわれ(V15)、このカウンターの
値Tが設定値z以外の値ならば、上記のV2で示される
動作以降の動作制御が繰り返される。
【0102】上記のV1乃至V19で示される動作制御
の進行中、V19で示される動作において、カウンター
の値Tが設定値zと等しい場合は、Aで示される初期状
態に移行し、U3で示される動作以降の動作制御が進行
する。
【0103】また、上記のV1乃至V19で示される動
作制御の進行中、V17で示される動作において、濾過
流量の測定結果Qが閾値x以下である場合は、Bで示さ
れる初期状態に移行する。ここでBで示される初期状態
からは、V1乃至V19で示される動作制御において、
電解継続時間の増加分(y分間)を更に増加させた動作
制御が進行するものである。このように、濾過流量の測
定結果Qが閾値x以下である場合は、電解継続時間の増
加分(y分間)を更に増加させた動作制御のフローに順
次移行させるものである。
【0104】ここで、このようにして電解継続時間を順
次短縮させるにあたっては、図11に示されるような、
制御回路31において予め設定されている複数段階の電
解時間の設定レベルのうち、電解時間が長いものから短
いものへ、順次設定を変更していくように制御されるも
のである。そして、予め設定されている電解時間のう
ち、最も短い時間のものに設定されたら、それ以上の電
解継続時間の短縮が行なわれなくなるように制御される
ものである。
【0105】尚、実施形態1の場合と同様に、U18や
V17で示される動作において浄化膜4の検知流量Qが
閾値xを超えるか否かを判断する際に、検知流量Qの低
下速度が予め設定されている基準速度を超えるときに
は、前述した様に塩素成分の生成量を増すために電解継
続時間を更に増加させた動作制御のフローに移行させる
が、流量の低化速度が基準速度以下となった場合におい
ては、電解継続時間を更に増加させた動作制御のフロー
に移行させず、前回と同一の電解継続時間にて動作制御
を進行させても良い。このようにして、濾過流量検知手
段である流量センサ27による濾過流量の検知結果の変
化量が、一定期間内においてある設定値以下ならば、電
解電極槽6で生成される塩素量を変化させないように自
動制御すると、同一の浄化膜4を長期間に亘って使用す
ることにより浄化膜4である中空糸膜が劣化するなどの
理由で濾過流量の回復が困難となり、循環流路に供給す
る塩素量を増大させることによる殺菌性や浄化膜4の濾
過流量の回復は望めなくなった場合に、不要な塩素の生
成量の増大を行わないようにすることができ、電解電極
槽6における電極の寿命を延命化することができると共
に、必要以上の塩素成分が浴槽水1に供給されることを
防止して塩素成分による不快臭の発生を抑制することが
できるものである。
【0106】本実施形態では、上記のような動作制御を
行なうことにより、浴槽水にかかる汚染の負荷が増大し
て、入浴により浴槽水にかかる汚染の負荷が循環流路2
への電解殺菌水の通水による浴槽水の殺菌性能や浄化膜
4の殺菌洗浄の性能、あるいは浄化膜4の物理洗浄の性
能を上回ることとなり、浄化膜4が目詰りを起こして濾
過流量が減少した場合に、循環流路2を循環する浴槽水
に供給される塩素成分量を自動的に増大させることがで
きる。従って、浴槽1に入浴する入浴者に付着している
汗や垢等の汚れの個人差や、浴槽1に入浴する入浴者の
延べ入浴人数の増加等に伴って浴槽水にかかる汚染の負
荷が増大した場合であっても、浴槽水の殺菌性能や浄化
膜4の殺菌洗浄の性能を向上させ、浴槽水の殺菌や浄化
膜4の殺菌洗浄を適正に行うことができるものである。
【0107】また上記の動作制御において、U1に示す
動作のように、入力操作部30を操作することにより入
浴人数の設定を予め選択的に設定して、電解電極槽6に
おける塩素の生成量を設定可能とすることにより、通常
の状態において必要とされると想定される塩素成分の生
成量を予め設定することができ、電解電極槽6における
塩素生成の生成量を変更する場合においてその変動の幅
を小さくすることができるものである。
【0108】また上記の動作制御においては、U3及び
V2に示す動作のように、入浴人数の設定を、浴槽水浄
化装置の運転中に、選択的に再設定することにより、電
解電極槽6における塩素成分の生成量を再設定可能とし
ているものであり、そのため、突発的に入浴者数が変動
したり、季節変動や運動の有無等により入浴者に付着し
ている汗や垢等の汚染物質の量が増大したりするなど、
浴槽水へかかる汚染の負荷の増大が一時的なものに過ぎ
ず、濾過流量の変動も一時的なものに過ぎない場合、浴
槽水にかかる負荷が元に戻って塩素量が過大となり、使
用者が塩素臭や肌への刺激を感じたときに、使用者が塩
素の生成量を調節することができるものである。
【0109】更に、上記の動作制御においては、V1、
V18、V19に示す動作によって、電解電極槽6にお
ける塩素成分の生成量を変化させた後に、塩素成分の発
生量を変動させた状態における運転動作の繰り返し回数
をカウントし、一定期間経過後この運転動作の繰り返し
回数が所定回数に達したら塩素成分の生成量を、初期の
設定値に戻して運転動作を行なうように自動制御されて
いる。そのため、突発的に入浴者が増大したり、季節変
動や運動の有無等により入浴者に付着している汗や垢等
の汚染物質の量が増大したりするなどの理由から、浴槽
水へかかる汚染の負荷の増大が一時的なものに過ぎず、
濾過流量の低下も一時的なものに過ぎない場合であって
も、一定期間経過後には塩素の生成量を自動的に変化前
の状態に戻し、浴槽水の殺菌や浄化膜4の殺菌洗浄を適
正に行うことができるものである。
【0110】また、電解電極槽6における塩素成分の生
成と、洗浄手段による浄化膜4の物理洗浄と、電解電極
槽6からの循環流路2への塩素成分の供給からなる一連
の動作を行なった直後に、濾過流量検知手段26による
浴槽水の流量の検知を行ない、この流量の検知結果に基
づいて電解電極槽における塩素成分の生成量を制御する
ようにした後に、浄化運転を行なうように制御してい
る。そのため浄化膜4の浄化が完了した直後における浴
槽水の流量を基準にして塩素成分の生成量の制御を行な
うことができ、浄化膜4の浄化を完了したにも係わらず
浄化膜4の濾過流量が充分に回復されず、塩素成分の生
成量を増加させることが不可欠なときのみ塩素成分発生
量の増加を行なうように制御しすることができるもので
ある。従って、塩素成分の発生量を増大させる頻度を低
減し、電解電極槽6における電極の寿命を延命化するこ
とができると共に、必要以上の塩素成分が浴槽水に供給
されることを防止して塩素成分による不快臭の発生を抑
制することができるものである。
【0111】(実施形態3)本実施形態においては、配
管経路や構成は実施形態1と同様に構成され、また各動
作モードにおける開閉弁・切替弁の開閉や、浴槽水の経
路等も実施形態1と同様のものとする。
【0112】本実施の形態における一連の動作制御を、
図9のフローチャートに準じて詳述する。
【0113】入浴人数の設定がなされた後(W1)、
「浄化」と表示された操作ボタン41が操作されると、
図9中のAで示される初期状態に移行し、更にW2乃至
W17で示される動作のフローからなる動作制御が進行
する。
【0114】Aで示される初期状態からは、まず図2に
示す浄化運転が開始されると共に制御回路31に内蔵さ
れたタイマーが作動する(W2)。このタイマーによる
計時される時間が一定時間(a分間)経過するまでは、
浄化運転が継続して行なわれると共に、設定人数の変更
や再設定を行うことができる(W3,W4)。
【0115】タイマーによる計時動作がa分間経過した
ら、タイマーによる計時結果が0にリセットされ、流量
センサ27によって濾過流量の測定がなされると共に、
その測定結果が制御回路31に入力され、濾過流量の測
定結果Qと、予め設定されている濾過流量の閾値xとの
比較が行なわれる(W5)。濾過流量の測定結果Qが閾
値x以下の場合は、図2に示す浄化運転が継続されると
共に電解電極槽6の一対の電極間に電圧が印加されて、
電解電極槽6内において塩素成分の生成が開始される
(W6)。この電解が開始されたら、タイマーによる計
時動作が開始される。そしてこのタイマーによる計時動
作が一定時間(bn分間)経過したら、タイマーによる
計時結果が0にリセットされると共に、電解電極槽6の
一対の電極間に対する電圧の印加が停止されて電解が終
了される(W7,W8)。
【0116】ここで、上記の電解継続時間(bn分間)
は、実施形態1,2の場合と同様に、入浴人数の設定人
数に基づいて制御回路31にて決定されるものである。
【0117】電解電極槽6における電解動作が終了した
ら、図3に示す浄化膜4の物理洗浄が開始される(W
9)。この物理洗浄が開始されたら、タイマーによる計
時動作が開始され、この計時動作が一定時間(c分間)
経過したら、タイマーによる計時結果が0にリセットさ
れると共に、物理洗浄が終了される(W10,W1
1)。
【0118】物理洗浄の終了後、図4に示すように、浄
化膜4の物理洗浄に用いられ、懸濁物質や汚濁物質が混
入した流路内の浴槽水を、排水流路14を通じて装置外
部へ排出する(W12)。この排水動作が開始された
ら、タイマーによる計時動作が開始され、この計時動作
が一定時間(d分間)経過したら、タイマーによる計時
結果が0にリセットされると共に、排水動作が終了され
る(W13,W14)。
【0119】排水動作の終了後、図5に示すように、電
解電極槽6内に生成された塩素成分を含む殺菌洗浄水を
浄化膜4を経由させて浴槽1内に放出させ、浴槽水の殺
菌及び浄化膜4の殺菌洗浄を行うと同時に、塩溶解槽7
から塩化ナトリウムを電解電極槽6内へ供給させる(W
15)。この電解水の通水による浴槽水の殺菌及び浄化
膜4の殺菌洗浄動作が開始されたら、タイマーによる計
時動作が開始され、この計時動作が一定時間(e分間)
経過したら、タイマーによる計時結果が0にリセットさ
れると共に、電解水の通水動作が終了される(W16,
W17)。
【0120】電解水の通水動作の終了後、再びAで示さ
れる初期状態に復帰し、以後、上記のW2で示される動
作以降の動作制御が繰り返される。
【0121】上記のW2乃至W17で示される動作制御
の進行中、W5で示される動作において、濾過流量の測
定結果Qと、予め設定されている濾過流量の閾値xとの
比較が行なわれた際に、濾過流量の測定結果Qが閾値x
を超える場合は、図中のX1乃至X19で示される動作
制御に移行する。
【0122】この場合、まず、制御回路31に内蔵され
たカウンターXが0に0にリセットされ(X1)、図2
に示す浄化運転が継続されると共に電解電極槽6の一対
の電極間に電圧が印加されて、電解電極槽6内において
洗浄殺菌水の生成が開始される(X2)。この電解が開
始されたら、タイマーによる計時動作が開始され、この
計時動作が、W2乃至W17で示される動作制御におけ
る通常の電解継続時間(b分間)よりも一定時間(y分
間)だけ短い時間(bn−y分間)経過したら、タイマ
ーによる計時結果が0にリセットされると共に、電解が
終了される(X3,X4)。
【0123】次に、W9からW17までで示される動作
制御と同一の動作制御が進行して、浄化膜4の物理洗
浄、懸濁物質や汚濁物質が混入した流路内の浴槽水の排
水、殺菌洗浄水の通水が順次行なわれる(X5〜X1
3)。
【0124】殺菌洗浄水の通水による浴槽水の殺菌及び
浄化膜4の殺菌洗浄が完了した後、カウンターの値Tが
1加算される(X14)。
【0125】次に、カウンターの値Tと、予め設定され
ている設定値zとの比較が行なわれ(X15)、このカ
ウンターの値Tが設定値z以外の値ならば、再び図2に
示す浄化運転が開始されると共に制御回路31に内蔵さ
れたタイマーが作動する(X16)。このタイマーによ
る計時される時間が、W2乃至W17で示される動作制
御における時間(a分間)よりも、一定時間(y分間)
だけ長い時間(a+y分間)経過するまでは、浄化運転
が継続して行なわれると共に、設定人数の変更や再設定
を行うことができる(X17,X18)。この時間は、
W2乃至W17で示される動作制御の場合の浄化運転の
継続時間(a分間)と比して、上記の電解継続時間の短
縮分(y分間)だけ長くなるようにする。
【0126】タイマーによる計時動作が上記の浄化運転
の継続時間(a+y分間)だけ経過したら、タイマーに
よる計時結果が0にリセットされ、流量センサ27によ
って濾過流量の測定がなされると共に、その測定結果が
制御回路31に入力され、濾過流量の測定結果Qと、予
め設定されている濾過流量の閾値xとの比較が行なわれ
る(X19)。濾過流量の測定結果Qが閾値x以下の場
合は、上記のX2で示される動作以降の動作制御が繰り
返される。
【0127】上記のX1乃至X19で示される動作制御
の進行中、X15で示される動作において、カウンター
Xの値が設定値zと等しい場合は、Aで示される初期状
態に移行し、W2で示される動作以降の動作制御が進行
する。
【0128】また、上記のX1乃至X19で示される動
作制御の進行中、X19で示される動作において、濾過
流量の測定結果Qが閾値x以下である場合は、Bで示さ
れる初期状態に移行する。ここでBで示される初期状態
からは、X1乃至X19で示される動作制御において、
電解継続時間の短縮分(y分間)を増加させたものであ
る。このように、濾過流量の測定結果Qが閾値x以下で
ある場合は、電解継続時間が更に短縮された動作制御の
フローに順次移行させるものである。
【0129】本実施形態では、上記のような動作制御を
行なうことにより、浴槽水にかかる汚染の負荷が減少し
て、入浴により浴槽水にかかる汚染の負荷が循環流路2
への電解殺菌水の通水による浴槽水の殺菌性能や浄化膜
4の殺菌洗浄の性能、あるいは浄化膜4の物理洗浄の性
能を下回ることとなった場合に、循環流路2を循環する
浴槽水に供給される塩素成分量を自動的に減少させるこ
とができる。従って、浴槽1に入浴する入浴者に付着し
ている汗や垢等の汚れの個人差や、浴槽1に入浴する入
浴者の延べ入浴人数の増加等に伴って浴槽水にかかる汚
染の負荷が減少した場合、あっても、浴槽水の殺菌性能
や浄化膜4の殺菌洗浄の性能を低減させて浴槽水の殺菌
や浄化膜の洗浄を適正に行うことができるものである。
しかも、電解電極槽6における電極に必要以上の電力を
かける必要がなくなって電極の寿命を延命化することが
できると共に、必要以上の塩素成分が浴槽水に供給され
ることを防止して塩素成分による不快臭の発生を抑制す
ることができるものである。
【0130】また上記の動作制御において、W1に示す
動作のように、入力操作部30を操作することにより入
浴人数の設定を予め選択的に設定して、電解電極槽6に
おける塩素の生成量を設定可能とすることにより、通常
の状態において必要とされると想定される塩素成分の生
成量を予め設定することができ、電解電極槽6における
塩素成分の生成量を変更する場合においてその変動の幅
を小さくすることができるものである。
【0131】また上記の動作制御においては、W3及び
X17に示す動作のように、入浴人数の設定を、浴槽水
浄化装置の運転中に、選択的に再設定することにより、
電解電極槽6における塩素成分の生成量を再設定可能と
しているものであり、そのため、突発的に入浴者が減少
したり、季節変動や運動の有無等により入浴者に付着し
ている汗や垢等の汚染物質の量が減少したりするなど、
浴槽水へかかる汚染の負荷の減少が一時的なものに過ぎ
ず、濾過流量の変動も一時的なものに過ぎない場合、浴
槽水にかかる負荷が元に戻って塩素成分量が過小とな
り、使用者が水質の悪化を感じたりしたときに、使用者
が塩素の生成量を調節することができるものである。
【0132】更に、上記の動作制御においては、X1、
T14、T15に示す動作によって、電解電極槽6にお
ける塩素成分の発生量を変化させた後に、塩素成分の発
生量を変動させた状態における運転動作の繰り返し回数
をカウントし、一定期間経過後この運転動作の繰り返し
回数が所定回数に達したら塩素成分の生成量を、初期の
設定値に戻して運転動作を行なうように自動制御されて
いる。そのため、突発的に入浴者が減少したり、季節変
動や運動の有無等により入浴者に付着している汗や垢等
の汚染物質の量が減少したりするなどの理由から、浴槽
水へかかる汚染の負荷の減少が一時的なものに過ぎない
場合であっても、一定期間経過後には塩素成分の生成量
を自動的に変化前の状態に戻し、浴槽水の殺菌や浄化膜
4の洗浄を適正に行うことができるものである。
【0133】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に係る浴
槽水浄化装置は、吸水口と吐水口が浴槽内に接続された
循環流路と、循環流路に浴槽水を循環させるポンプと、
循環流路を循環する浴槽水を浄化する浄化膜と、電気分
解により塩素成分を生成すると共にこの塩素成分を循環
流路を循環する浴槽水に供給する電解電極槽と、浄化膜
の下流側において循環流路を循環する浴槽水の流量を検
知する濾過流量検知手段と、濾過流量検知手段にて検知
される浴槽水の流量がある設定値以下である場合に電解
電極槽における塩素成分の生成量を自動制御にて増大さ
せる制御手段とを具備するため、浴槽水に供給された塩
素成分の作用により浴槽水の殺菌や浄化膜の化学洗浄を
行なうことができ、長期に亘って浴槽水の水質を清澄に
維持することができるものである。また、入浴者に付着
している汗や垢等の汚れの個人差や延べ入浴人数の増加
等に伴って浴槽水にかかる汚染の負荷が増大し、この入
浴負荷が浴槽水の殺菌性能や浄化膜の殺菌洗浄の性能を
上回ることとなって浄化膜が目詰りを起こすことにより
浴槽水の流量が減少した場合に、循環流路に供給される
塩素成分量を自動的に増大させて、浴槽水の殺菌性能や
浄化膜の殺菌洗浄の性能を向上させ、浴槽水の殺菌や浄
化膜の洗浄を適正に行うことができるものである。
【0134】また請求項2に記載の発明は、請求項1の
構成に加えて、浄化膜の洗浄手段を具備すると共に、電
解電極槽における塩素成分の生成と、洗浄手段による浄
化膜の洗浄と、電解電極槽からの循環流路への塩素成分
の供給からなる一連の動作を行なう直前に濾過流量検知
手段による浴槽水の流量の検知を行ない、この流量の検
知結果に基づいて電解電極槽における塩素成分の生成量
を自動制御する制御手段を具備するため、浄化膜の洗浄
により回復可能な濾過流量より低い濾過流量となってい
る時点での浴槽水の流量を基準にして塩素成分の生成量
を制御することができ、浄化膜の汚染の程度が低く、浄
化膜の洗浄による浴槽水の流量の回復が容易な段階に
て、生成塩素成分量を増加させて浄化膜の回復を行なう
ことができるものである。
【0135】また請求項3に記載の発明は、請求項1の
構成に加えて、浄化膜の洗浄手段を具備すると共に、電
解電極槽における塩素成分の生成と、洗浄手段による浄
化膜の洗浄と、電解電極槽からの循環流路への塩素成分
の供給からなる一連の動作を行なった直後に濾過流量検
知手段による浴槽水の流量の検知を行ない、この流量の
検知結果に基づいて電解電極槽における塩素成分の生成
量を自動制御する制御手段を具備するため、浄化膜の浄
化が完了した直後における浴槽水の流量を基準にして塩
素成分の生成量の制御を行なうことができ、浄化膜の浄
化を完了したにも係わらず浄化膜の濾過流量が充分に回
復されず、塩素成分の生成量を増加させることが不可欠
なときのみ塩素成分発生量の増加を行なうように制御し
て、塩素成分の発生量を増大させる頻度を低減し、電解
電極槽における電極の寿命を延命化することができると
共に、必要以上の塩素成分が浴槽水に供給されることを
防止して塩素成分による不快臭の発生を抑制することが
できるものである。
【0136】また請求項4に記載の発明は、請求項1乃
至3のいずれかの構成に加えて、濾過流量検知手段によ
る浴槽水の流量の検知結果の変化量が、一定期間内にお
いてある設定値以下ならば、電解電極槽で生成される塩
素成分量を変化させないように自動制御する制御手段を
具備するため、同一の浄化膜を長期間に亘って使用する
ことにより浄化膜が劣化するなどの理由で浴槽水の流量
の回復が困難となり、循環流路に供給する塩素成分量を
増大させることによる殺菌性や浄化膜の浴槽水の流量の
回復は望めなくなった場合に、不要な塩素成分の生成量
の増大を行わないようにすることができ、電解電極槽に
おける電極の寿命を延命化することができると共に、必
要以上の塩素成分が浴槽水に供給されることを防止して
塩素成分による不快臭の発生を抑制することができるも
のである。
【0137】また本発明の請求項5に係る浴槽水浄化装
置は、吸水口と吐水口が浴槽内に接続された循環流路
と、循環流路に浴槽水を循環させるポンプと、循環流路
を循環する浴槽水を浄化する浄化膜と、電気分解により
塩素成分を生成すると共にこの塩素成分を循環流路を循
環する浴槽水に供給する電解電極槽と、浄化膜の下流側
において循環流路を循環する浴槽水の流量を検知する濾
過流量検知手段と、濾過流量検知手段にて検知される浴
槽水の流量がある設定値を超える場合に電解電極槽にお
ける塩素成分の生成量を自動制御にて減少させる制御手
段とを具備するため、浴槽水に供給された塩素成分の作
用により浴槽水の殺菌や浄化膜の殺菌洗浄を行なうこと
ができ、長期に亘って浴槽水の水質を清澄に維持するこ
とができるものである。また、入浴者に付着している汗
や垢等の汚れの個人差や延べ入浴人数の減少等に伴って
浴槽水にかかる汚染の負荷が減少し、この入浴負荷が浴
槽水の殺菌性能や浄化膜の殺菌洗浄の性能を下回ること
となって必要以上の塩素成分を循環流路に供給されるよ
うな事態となった場合に、循環流路に供給される塩素成
分量を自動的に減少させることができ、浴槽水の殺菌や
浄化膜の洗浄を適正に行うことができるものであり、し
かも電解電極槽における電極の寿命を延命化することが
できると共に、必要以上の塩素成分が浴槽水に供給され
ることを防止して塩素成分による不快臭の発生を抑制す
ることができるものである。
【0138】また請求項6に記載の発明は、電解電極槽
における塩素成分の生成量の設定値を、外部からの操作
により設定できる制御手段を具備するため、通常の状態
において必要とされると想定される塩素成分の生成量を
予め設定することができ、電解電極槽における塩素成分
の生成量を変更する場合においてその変動の幅を小さく
することができるものである。
【0139】また請求項7に記載の発明は、請求項1乃
至6のいずれかの構成に加えて、電解電極槽における塩
素成分の生成量が一旦設定された後、この塩素成分の生
成量の設定値を、外部からの操作により再設定できる制
御手段を具備するため、突発的に入浴者が変動したり、
季節変動や運動の有無等により入浴者に付着している汗
や垢等の汚染物質の量が変動したりするなど、浴槽水へ
かかる汚染の負荷の変動が一時的なものに過ぎず、浴槽
水の流量の変動も一時的なものに過ぎない場合、使用者
が塩素成分の生成量を適宜に調節することができるもの
である。
【0140】また請求項8に記載の発明は、請求項1乃
至7のいずれかの構成に加えて、電解電極槽における塩
素成分の生成量を初期の設定値から変化させた後、この
塩素成分の生成量を一定期間経過後に初期の設定値に戻
すように自動制御する制御手段を具備するため、突発的
に入浴者が変動したり、季節変動や運動の有無等により
入浴者に付着している汗や垢等の汚染物質の量が変動し
たりするなど、浴槽水へかかる汚染の負荷の変動が一時
的なものに過ぎず、浴槽水の流量の変動も一時的なもの
に過ぎない場合であっても、一定期間経過後には塩素成
分の生成量を自動的に変化前の状態に戻し、浴槽水の殺
菌や浄化膜の洗浄を適正に行うことができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す概略図である。
【図2】同上の動作を示す概略図である。
【図3】同上の他の動作を示す概略図である。
【図4】同上の更に他の動作を示す概略図である。
【図5】同上の更に他の動作を示す概略図である。
【図6】実施形態1における浴槽水浄化装置の制御機構
の模式図である。
【図7】実施形態1を示すフローチャートである。
【図8】実施形態2を示すフローチャートである。
【図9】実施形態3を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態1の入力操作部を示す概略
図である。
【図11】本発明の実施形態1の塩素成分発生量と設定
人数との関係を示すテーブルの一例である。
【図12】本発明の実施形態1における濾過流量の変化
の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 浴槽 2 循環流路 3 ポンプ 4 浄化膜 6 電解電極槽 26 濾過流量検知手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/50 510 C02F 1/50 510A 520 520L 531 531M 540 540B 550 550C 550L 560 560F Fターム(参考) 4D006 GA06 KC02 KC12 KC16 KD24 MA01 PB07 PC56 4D061 DA07 DB01 DB10 EA03 EB14 EB19 EB37 EB39 EB40 ED13 FA01 FA09 FA13 GA02 GA19 GC06 GC15 GC18

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸水口と吐水口が浴槽内に接続された循
    環流路と、循環流路に浴槽水を循環させるポンプと、循
    環流路を循環する浴槽水を浄化する浄化膜と、電気分解
    により塩素成分を生成すると共にこの塩素成分を循環流
    路を循環する浴槽水に供給する電解電極槽と、浄化膜の
    下流側において循環流路を循環する浴槽水の流量を検知
    する濾過流量検知手段と、濾過流量検知手段にて検知さ
    れる浴槽水の流量がある設定値以下である場合に電解電
    極槽における塩素成分の生成量を自動制御にて増大させ
    る制御手段とを具備して成ることを特徴とする浴槽水浄
    化装置。
  2. 【請求項2】 浄化膜の洗浄手段を具備すると共に、電
    解電極槽における塩素成分の生成と、洗浄手段による浄
    化膜の洗浄と、電解電極槽からの循環流路への塩素成分
    の供給からなる一連の動作を行なう直前に濾過流量検知
    手段による浴槽水の流量の検知を行ない、この流量の検
    知結果に基づいて電解電極槽における塩素成分の生成量
    を自動制御する制御手段を具備して成ることを特徴とす
    る請求項1に記載の浴槽水浄化装置。
  3. 【請求項3】 浄化膜の洗浄手段を具備すると共に、電
    解電極槽における塩素成分の生成と、洗浄手段による浄
    化膜の洗浄と、電解電極槽からの循環流路への塩素成分
    の供給からなる一連の動作を行なった直後に濾過流量検
    知手段による浴槽水の流量の検知を行ない、この流量の
    検知結果に基づいて電解電極槽における塩素成分の生成
    量を自動制御する制御手段を具備して成ることを特徴と
    する請求項1に記載の浴槽水浄化装置。
  4. 【請求項4】 濾過流量検知手段による浴槽水の流量の
    検知結果の変化量が、一定期間内においてある設定値以
    下ならば、電解電極槽で生成される塩素成分量を変化さ
    せないように自動制御する制御手段を具備して成ること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の浴槽水
    浄化装置。
  5. 【請求項5】 吸水口と吐水口が浴槽内に接続された循
    環流路と、循環流路に浴槽水を循環させるポンプと、循
    環流路を循環する浴槽水を浄化する浄化膜と、電気分解
    により塩素成分を生成すると共にこの塩素成分を循環流
    路を循環する浴槽水に供給する電解電極槽と、浄化膜の
    下流側において循環流路を循環する浴槽水の流量を検知
    する濾過流量検知手段と、濾過流量検知手段にて検知さ
    れる浴槽水の流量がある設定値を超える場合に電解電極
    槽における塩素成分の生成量を自動制御にて減少させる
    制御手段とを具備して成ることを特徴とする浴槽水浄化
    装置。
  6. 【請求項6】 電解電極槽における塩素成分の生成量の
    設定値を、外部からの操作により設定できる制御手段を
    具備して成ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
    かに記載の浴槽水浄化装置。
  7. 【請求項7】 電解電極槽における塩素成分の生成量が
    一旦設定された後、この塩素成分の生成量の設定値を、
    外部からの操作により再設定できる制御手段を具備して
    成ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載
    の浴槽水浄化装置。
  8. 【請求項8】 電解電極槽における塩素成分の生成量を
    初期の設定値から変化させた後、この塩素成分の生成量
    を一定期間経過後に初期の設定値に戻すように自動制御
    する制御手段を具備して成ることを特徴とする請求項1
    乃至7のいずれかに記載の浴槽水浄化装置
JP2000016960A 2000-01-26 2000-01-26 浴槽水浄化装置 Pending JP2001205269A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000016960A JP2001205269A (ja) 2000-01-26 2000-01-26 浴槽水浄化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000016960A JP2001205269A (ja) 2000-01-26 2000-01-26 浴槽水浄化装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001205269A true JP2001205269A (ja) 2001-07-31

Family

ID=18544016

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000016960A Pending JP2001205269A (ja) 2000-01-26 2000-01-26 浴槽水浄化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001205269A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112752605A (zh) * 2018-10-02 2021-05-04 三菱电机株式会社 过滤膜处理装置、膜过滤装置及过滤膜处理方法
CN113189288A (zh) * 2021-04-28 2021-07-30 中科迈航信息技术有限公司 基于工业网络的水域监控方法及***

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112752605A (zh) * 2018-10-02 2021-05-04 三菱电机株式会社 过滤膜处理装置、膜过滤装置及过滤膜处理方法
CN112752605B (zh) * 2018-10-02 2023-03-24 三菱电机株式会社 过滤膜处理装置、膜过滤装置及过滤膜处理方法
CN113189288A (zh) * 2021-04-28 2021-07-30 中科迈航信息技术有限公司 基于工业网络的水域监控方法及***

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101897564B1 (ko) 다수의 탱크를 구비한 수처리기의 살균 방법
KR20170049230A (ko) 정수기용 살균 및 세정 키트
JP2001205269A (ja) 浴槽水浄化装置
KR200353265Y1 (ko) 소독장치를 구비한 정수기
JPH10174973A (ja) 連続通水式電解水生成装置の洗浄・殺菌方法及びこの方法を実施する機構を備えた電解水生成装置並びにこれに使用される流路切換弁装置
JP3791158B2 (ja) 水浄化装置
JP2573143B2 (ja) 滅菌水製造装置
JPH09220572A (ja) 水処理方法及びその方法を用いた水処理装置
JP2001170636A (ja) 水浄化装置
JP2001120452A (ja) 浴水浄化システム
JPH10314748A (ja) 殺菌装置
JPH08281270A (ja) 電解殺菌装置を有する浴水循環装置
JPH1177055A (ja) 風呂水殺菌装置
JPH07284774A (ja) 浴槽湯の清浄化装置
KR20130016551A (ko) 수처리기의 얼음 탱크의 살균 방법
JP2000084565A (ja) 水処理装置
JP2005118680A (ja) 水循環システムとその管理方法
JP2001232395A (ja) 温水の循環殺菌方法及び装置
JP3650309B2 (ja) 水の浄化システム
JPH0724483A (ja) 浴用循環処理装置
JP3587153B2 (ja) 浴水浄化システム
JP3671684B2 (ja) 浴槽水浄化装置
JP2004243166A (ja) 浴槽湯の殺菌浄化方法および殺菌浄化装置
JPH10263544A (ja) 電解浄化温浴装置
JP3940065B2 (ja) 隔膜式電解水を用いたプール・浴槽衛生管理システム

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050614

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20051018