JPS61127742A - 表面被覆材 - Google Patents

表面被覆材

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JPS61127742A
JPS61127742A JP59249759A JP24975984A JPS61127742A JP S61127742 A JPS61127742 A JP S61127742A JP 59249759 A JP59249759 A JP 59249759A JP 24975984 A JP24975984 A JP 24975984A JP S61127742 A JPS61127742 A JP S61127742A
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adsorbent
zirconium compound
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Kyoichiro Kunibe
國部 恭一郎
Togo Asami
浅見 藤吾
Shinichi Kakita
進一 柿田
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Daiichi Kigenso Kagaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はを用揮敗性物質を含有する表面被覆材に関する
本明細書において表面被覆材とは物品あるいは物体の表
面に塗布、スプレー、印刷、成型、被覆等の手段を用い
て部分的又は全面的な塗膜又は薄層あるいはシート等を
形成しうる材料を指し、具体的には塗料、印刷インク、
絵具、接着剤、高分子樹脂等を挙げることができる。
これらの表面被覆材はその種類に応じて特有の機能が付
与されている。即ち、例えば塗料は防湿、防食、耐薬品
、耐絶縁など物体の表面を保護する機能及び彩色等によ
り美観を付与するために使用され、又、印刷インクは印
刷機を用いて被印刷物に文字、図形、模様等の印刷を施
こすために使用される。又、表面被覆材としての接着剤
は物品や建材の外装用シート(例えば壁紙)あるいは表
面装飾材の接着等に使用され、更に高分子樹脂は塗料あ
るいは接着剤として使用されるほか、シート又はフィル
ム状に成型して物品の表面保護、装飾、包装等に使用さ
れる。
かかる従来の表面被覆材は、夫々独自の機能を発揮させ
ることを目的としているが、近年、生活文化の向上に伴
なって製品に対する多様化ならびに付加価値の向上が一
層要求されるに至っている。
そこで、本発明者は有用揮散性物質として、例えば香料
、消臭剤、殺虫剤等を表面被覆材に含有させることによ
り、塗料の塗布面や印刷インクの印刷面あるいは接着剤
の接着面等から徐々に上記の揮散性物質を放散させるこ
とが可能となれば、生活環境の向上環に極めて有益であ
ろうとの観点から種々研究を行なった。
〔従来の技術〕
従来、この種の技術としては有用揮散性物質として香料
を塗料や印刷インクに含有させる試みが知られている。
即ち、香料を溶剤に溶解希釈してそのまま塗料や印刷イ
ンクに添加する方法では、香料放散の持続性が殆どない
ためガム質のマイクロカプセルに封入して添加するか、
多孔質の吸着剤に吸着させて添加する方法等が知られて
いる。
しかし、前者のマイクロカプセルに封入する方法では、
塗料や印刷インクで塗布又は印刷された塗膜は、それ自
体では香りを放散することはなく、外圧を加えてマイク
ロカプセルを破壊しないと香りが発生しない欠点があり
、又、マイクロカプセルは加熱によっても容易に破壊さ
れるという問題点がある。一方、後者の吸着剤に吸着さ
せる方法では、吸着された香料は短期間に放散し、しか
も初期には放散が強過ぎるが、通常20〜60日経過す
ると殆ど放散はなくなる。従って室温において一定速度
で長期間に亘り放散させることは困難であり、又、加熱
あるいは加温しなければ香りを放散しないものが多いな
どの欠点がある。
表面被覆材に有用揮散性物質を含有させた場合特に重要
な要件は、保持体に吸蔵された揮散性物質が一定した適
当な放散速度で長期間に亘り放散されることであるが、
現在かかる要件を満足する表面被覆材は全く知られてい
ない。
そこで本発明者はかかる要件を満足しうる揮散性物質の
保持体について種々研究を行なった結果、微粉砕した特
定のジルコニウム化合物がこの要件を十分に満足しうろ
ことを見出した。
従来ある種のジルコニウム化合物は、海水、かん水中か
らカリウムを採取するための選択吸着剤、あるいは塗料
や接着剤等への利用が知られているが、揮散性物質の吸
蔵保持体としての利用については香料を除き知られてい
ない。
香料をジルコニウム化合物に吸蔵させた固形香味料及び
この固形香味料をたばこのフィルターに含有させたたば
こ用固形香味料については、特公昭57−22314号
公報に開示されている。しかし、ここに開示される固形
香味料は香料を吸蔵させたジルコニウム化合物は粒状体
又は粉状体としてのみ使用され、表面被覆材にこれが適
用される点については全く予期されていない。この理由
は揮散性物質を吸蔵したジルコニウム化合物吸着体の表
面が表面被覆材に覆われ、揮散性物質の放散が妨げられ
るものと考えられていたことに起因する。しかるに、本
発明者は特定のジルコニウム化合物を微細粉末とし、こ
れに揮散性物質を吸蔵させて表面被覆材に添加し、塗膜
あるいは薄層を形成させた場合、粒状体又は粉状体のジ
ルコニウム化合物に揮散性物質を吸蔵させたままのもの
に比し、一層好ましい状態、即ち均一かつ一定速度でさ
らに長期間に亘り揮散性物質の放散が持続されることを
見出し本発明をなすに至ったものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
即ち、本発明の目的はを用揮発性物質を含有する付加価
値の高い塗料、印刷インク、接着剤、絵具、高分子樹脂
等の表面被覆材を提供することであり、他の目的は有用
揮散性物質の放散が均一かつ一定速度で長期間に亘り持
続する表面被覆材を提供することである。さらに他の目
的は通常の常温常圧下は勿論、加温加圧下でも比較的安
定で、塗膜、薄層あるいはシート等の形成に支障がなく
、しかも表面被覆材の本来の特性に悪影響を及ぼさない
揮散性物質を含有する表面被覆材を提供することである
〔問題点を解決するための手段〕
即ち、本発明は有用揮散性物質をジルコニウムのオルソ
リン酸塩、縮合リン酸塩、リン酸ケイ酸塩、及び含水酸
化物から選ばれるジルコニウム化合物の微細粉末に吸蔵
せしめてなる吸着体を含有させた表面被覆材である。
本発明において有用揮散性物質の保持体として使用され
るジルコニウム化合物は、上記ノドおりであるが、縮合
リン酸塩にはへキメタリン酸塩、トリポリリン酸塩、ビ
ロリン酸塩が含まれる。これらのジルコニウム化合物か
らなる保持体は平均粒径約0.1〜100μ、好ましく
は約0.5〜50μの範囲の微細粉末である必要がある
これらのジルコニウム化合物は、オキシ塩化ジルコニウ
ム等を原料として特公昭57−22314号公報等に開
示されるような公知の方法で得られる約24〜100メ
ツシユの粒状物を乾式あるいは湿式ボールミル等を使用
して上記の粒径範囲に微粉砕して得られる。このジルコ
ニウム化合物微粉末の特性をリン酸ケイ酸ジルコニウム
について例示すれば第1表の通りである。
第   1   表 第1表に示す物性値は平均粒径3μの微粉末について測
定した値であり、比表面積と細孔容積は島原製作所製細
孔分布解析装置を使用して測定した値で、比表面積は粉
砕前後で殆ど変化がなく、ジルコニウム化合物の細孔半
径は略々5〜15人の範囲が大半を占めることから微細
に粉砕しても揮散性物質の吸蔵保持能力が低下するおそ
れは全くないといえる。
次に、上記のジルコニウム化合物に吸蔵しうる有用揮散
性物質としては、香料、消臭剤、殺虫剤、殺菌剤、生物
忌避剤、生物誘引剤等を列挙することができるが、これ
らに限定される必要はなく、又、それ自体不揮発性物質
であっても揮散性の溶媒に溶解させることにより、溶媒
に同伴して揮散されるような物質も本明細書にいう揮散
性物質に含まれる。
上記において香料としては植物性及び動物性の各種天然
香料又は合成香料のほか、天然果汁エキス類でもよく、
特に花様あるいは木様の香りを有するものが好まれる。
又、消臭剤としてはアビエチン酸を主成分とするもの、
緑茶抽出物を主成分とするもの等の有機系消臭剤のほか
に二酸化塩素系の無機系消臭剤等が挙げられる。又、殺
虫剤としては、一時に多量の薬液を噴霧して殺虫する通
常の使用方法と異なり、長期間にわたり徐々に薬液が放
散されるため、むしろ害虫の進入防止や食害防止の効果
が期待されるものとして比較的低毒性の有機リン剤、有
機塩素剤、カーバメート剤等が挙げられる。生物忌避剤
としては主成分としてジエチルトルアミドおよびその異
性体、フタル酸ジメチル、ブトパイロツキシール、サリ
チル酸メチル等が挙げられるが、単一の化合物だけで用
いられるよりもむしろ種々の昆虫に有効なように数種の
化合物が組合せて用いられる。
更に、殺菌剤としては現在かび止め塗料として市販され
ている殺菌性の薬物、水銀、銅、亜鉛などの有機化合物
やサリシルアニリド、ペンタクロロフェノール等の防黴
剤等を挙げることができる。
これらの揮散性物質は1種以上を混合して使用してもよ
い。
次に、揮散性物質をジルコニウム化合物保持体に吸蔵さ
せる方法としては、揮散性物質をメタノール、エタノー
ル等のアルコール類、あるいはベンセン、エーテル、ア
セトン、クロロホルム、ヘキサン、酢酸エチル等の粘性
の比較的小さい有機溶媒に溶解し、ジルコニウム化合物
保持体とともに冷却管を付けた公知の還流装置を用いて
加熱還流することによって容易に保持体の細孔内に吸蔵
させることができる。この場合、加熱温度は使用する有
機溶媒の沸点により定まるが、還流時間や揮発性物質の
溶媒に対する希釈濃度は保持体や揮散性物質の種類ある
いは使用目的に応じて望ましい範囲に適宜選定する。還
流時間は長い程、又溶媒中の揮散性物質の濃度は低い程
、保持体に吸蔵され易いが、通常、還流時間は10〜1
20分、揮散性物質の溶媒に対する割合は1:5〜1:
500 (重量比)の範囲が適当である。又、揮散性物
質が加熱により変質をきたすようなものである場合には
、これを溶解した溶媒にジルコニウム化合物保持体を数
時間乃至20数時間、時々攪拌しながら密栓して浸漬す
ることによっても保持体の細孔内に揮散性物質を吸蔵さ
せることができる。
本発明で上記加熱還流操作あるいは浸漬操作を終了した
保持体は90℃以下好ましくは60℃以下で減圧乾燥し
て溶媒を除き揮散性物質を含有する固形物を得る。
ジルコニウム化合物保持体に対する揮散性物質の保持能
力は極めてすぐれているが、これはジルコニウム化合物
の分子構造に起因するものと考えられる。即ち、ジルコ
ニウム化合物保持体への揮散性物質の吸蔵機構について
は必ずしも明らかではないが、上述の加熱還流あるいは
撹拌混合操作によって、通常の吸着剤には吸蔵され難い
分子量の比較的大きい物質が、打機溶媒への溶解による
極性と粘性の低下、及び保持体細孔の膨潤とによって自
由に結晶格子の眉間あるいは細孔中に占める空気と置換
され、溶媒に溶解した状態で常温下における細孔隙の収
縮によって長期間保持されるものと推察される。
以上のようにして有用揮散性物質を吸蔵させたジルコニ
ウム吸着体は、表面被覆材である塗料、印刷インク、絵
具、接着材あるいは高分子樹脂等に混合し、対象とする
物品又は物体の表面に塗布、スプレー、印刷、成型、被
覆等の手段により部分的又は全面的な塗膜、薄層又はシ
ート、フィルム等を形成させる。
この場合、表面被覆材に対するジルコニウム吸着体の配
合量は、表面被覆材の種類や使用目的などによっても異
なるが、通常1〜20重量%の範囲でよく、ジルコニウ
ム吸着体は微細粉末であるため混練操作も容易であり、
分散性も良好である。
〔作用・効果〕
本発明の表面被覆材は以上詳細に説明したように有用揮
散性物質を微細なジルコニウム化合物粉末に吸蔵させた
吸着体を含有せしめて成るもので、これを用いて対象物
品の表面に塗膜あるいは薄層を形成させた場合、−見揮
散性物質の放散が妨げられるように考えられるが、現実
には揮散性物質の放散が長期間にわたり均一に行なわれ
、極めて満足すべき効果かえられることが判明した。
この理由は、表面被覆材によって形成される塗膜や薄層
等をミクロ的に観察すると、空気中の水分や空気の透過
が絶えず行なわれており、ジルコニウム化合物に吸゛蔵
された揮散性物質が空気中の水分や空気との接触によっ
て長期間にわたり徐々に一定した速度で放出が行なわれ
るものと推察される。
これを実証するための実験例として、香料を紙に浸透さ
せたのみでは香料は約2〜3週間で完全に揮散したが、
同一条件下でジルコニウム化合物(オルソリン酸ジルコ
ニウム)に香料を吸蔵させたものは約6ケ月間にわたり
徐々に放散され、一方、このジルコニウム化合物を微粉
末として香料を吸蔵させ、これを塗料に混合した本発明
の塗料を塗布した場合は約1ケ年間の香りの持続効果を
有することが確認された。即ち、ジルコニウム化合物に
吸蔵された揮散性物質の放散は、その吸着体表面の水分
及び空気の流れによる拡散速度に影響されるが、揮散性
物質のジルコニウム化合物吸着体が表面被覆材に混合さ
れて、その表面が表面被覆材被膜で覆われた場合、寧ろ
放散は一定速度で長期間にわたり持続されるものである
ことがわかる。
又、揮散性物質を吸蔵させたジルコニウム吸着体は微細
粉末で透明であり、加熱に対しても比較的安定であるた
め、これを塗料、印刷インク、接着剤あるいは高分子樹
脂等の表面被覆材に混入した場合にも、表面被覆材本来
の特性を全(損することがなく、又、塗料塗布後の加熱
乾燥あるいは高分子樹脂の薄膜あるいはシート成型時の
加熱操作によっても吸蔵された揮散性物質が急激に放散
されることはない。
従って本発明の表面被覆材を紙、木材、プラスチックあ
るいは金属などで形成された物品又は物体の表面に種々
の手段で被覆することにより、これらの付加価値を大幅
に向上させることが可能となる。すなわち、揮散性物質
が例えば香料である場合には長期間にわたり香りを放散
する種々の物品を提供することができ、又、消臭剤であ
る場合には台所、トイレ等の内装材に適用することによ
り長期間にわたり悪臭を排除することができる。
又、殺虫剤である場合には殺虫効果までは無理としても
、蚊、ブユ、ダニ、毛ダニ、あるいは白蟻、ゴキブリ等
による食害から物品を保護する目的等には充分適用する
ことができる。更に殺菌剤や防銹剤その他種々の溶媒可
溶のを用物賞に適用することにより、広範囲の用途に応
用可能である。
〔実施例〕
以下に実施例を掲げて更に詳しく説明する。
なお、以下の実施例において%は特記しない限り重量%
を示す。
実施例1 平均粒径約3μに微粉砕したリン酸ケイ酸ジルコニウム
(以下ZSPと略称する)にヒノキ材の香りの成分であ
るヒノキオールを約15%rI&蔵させた吸着体を得た
。吸蔵方法は、ヒノキオール15gを99%エタノール
250mQに溶解し、この溶液に上記のZSP微粉末1
00gを加え、加熱還流装置を用いて30分間加熱還流
した。還流終了後、エバポレータに移し、50 ’Cの
温浴中で減圧乾固してアルコールを除去し、ヒノキオー
ル吸着体粉末を得、これを試料漱1−1とした。又、市
販のストロベリー香料及びスズラン香料についても上記
のヒノキオールと全く同様の条件で夫々試料磁2−1及
びN13−1を調製した。又、平均粒径約3μに微粉砕
したヘキサメタリン酸ジルコニウム(以下ZPPと略称
する)を保持体とて上記3種類の香料を各25%吸蔵(
ZPPの場合吸蔵能力が大きいので25%吸蔵可能)さ
せた試料隘1−2、患2−2、N13−2及び平均粒径
3μに微粉砕した含水酸化ジルコニウム(以下ZOHと
略称する)を保持体として上記3種類の香料を各15%
吸蔵させた試料阻1−3、漱2−3及び置こ−3を前記
zspを保持体とした場合と全く同様の条件で調製した
。次いで、アクリル系樹脂、顔料及び水の3成分からな
る市販の合成樹脂エマルジョンペイント各100gに、
上記zsp、zPP、およびZOHの各保持体にそれぞ
れ3種の香料を吸蔵させた試料を各10g宛添加し、ホ
モジナイザーにより十分混合して本発明の塗料を調製し
た。
この塗料を木仮に100μの厚さに夫々塗布し、直射日
光を避け、温度調節を行なわない室内に放置して塗装後
の香の強さ及び香質の変化を一定期間経過毎に調査した
。調査方法は官能検査員10名による臭覚テストにより
、初めの塗装物の香りの強さを100として採点法によ
り行なった。結果は第2表のとおりであった。なお、数
値は1゜名の平均値である。
第2表の結果から、ヒノキオール、ストロベリー香料の
両者は香りの強さ、香質ともに1ケ年経過後も殆ど変化
がなく、スズラン香料に香りの強さおよび香質の変化が
認られたが1ケ年経過後も実用上の効果は十分であった
。又、保持体としてのZSP、ZOH,ZPPを比較す
るとzspが最もすぐれている。なおZPPは香料の保
持能力が大きいので香料の香りを強く放散させたい場合
にはZPPの使用が適している。
実施例2 実施例1でzspに香料を吸蔵させて調製した本発明の
3種類の塗料を木仮に100μの厚さに塗布し、塗装後
通風乾燥器に入れ、100 ”C及び150℃で夫々加
熱した場合の香りの強さの変化を調査した。
調査方法では実施例1の場合と同様である。結果は第3
表のとおりであった。
第3表の結果から、150℃に5分間加熱された場合に
も香り強さの減少は僅かであり、瞬間的な加熱乾燥ある
いは加熱成型による香料の放散は極めて僅かであること
が判明した。
実施例3 平均粒径約2μに微粉砕したzspに市販のストロベリ
ー香料を約15%吸蔵させた吸着体を実施例1と同様に
して調製した。
次に、粒径0.05〜3μ、重合度1000〜1800
の塩化ビニル樹脂微粉末に、この吸着体を15%添加し
、さらに可塑剤としてジオクチルフタル酸4%を添加し
てよく混合し、あらかじめ加温したアルミ板上に振動落
下方式で撒布し、乾燥器内に150℃で3分間保持し、
板上に溶融した連続塗膜を形成させた。固化後の塗膜厚
さは約300μであった。
この塗膜を実施例1と同様の状態で室温下に放置し、香
りの強さ及び香質の変化を一定期間経過毎に1ケ年間に
わたり調査した。調査方法は実施例1の場合と同様であ
る。結果を第4表に示した。
第   4   表 実施例4 平均粒径約2μに微粉砕したZPPに、緑茶抽出物から
なる消臭剤(市販商品名:デオドラントB)を実施例1
と同様の条件で約20%吸蔵させた吸着体を調製した。
次に、ペレット状のポリエチレン100gを夫々80〜
90℃で軟化溶融し、これに上記の吸着体を夫々2g及
び5g添加して十分混練し、直ちに圧展して厚さ1龍の
シートを夫々作製した。なお、吸着体を約5%添加した
シートは僅かに緑茶抽出物による薄い着色が生じた。
一方、対照として吸着体を添加しないポリエチレンシー
トを同様の条件で作製し、吸着体を添加したシートと樹
脂臭の有無を比較した。
この結果、消臭剤を吸蔵した吸着体添加シートはいずれ
も対照のポリエチレンシート特有の薬品様樹脂臭が全く
感じられなかった。
実施例5 殺虫剤であるクロルデン10部をアセトン300部に溶
解し、これに平均粒径約3μのzsp i00部を添加
し、時々攪拌しながら密栓して一夜放置し、次いでエバ
ポレータに移し、減圧下50°Cで乾固しアセトンを除
去した。このクロルデン吸蔵吸着体粉末lO部を、市販
のアクリル樹脂系の水溶性塗料100部に混合して本発
明の防蟻用塗料を調製した。
この塗料を直径301m、厚さ2nに成形した塩化ビニ
ル製円板及び木製円板の全面に塗布して厚さ約500μ
の塗膜を形成させた。
この塗膜形成試料について以下の方法でシロアリによる
食害試験を実施した。
即ち、直径10cm、容積500Jの円筒形ガラス製の
昆虫飼育ビンに、予め1)5℃で2時間殺菌した乾燥砂
(粒径0.5〜1mm)400gと殺菌した蒸留水80
gを加えた。このように調製した各飼育ビンに上記の塗
膜形成試料及びクロルデンを添加せずに塗料だけを塗布
した塩化ビニル円板を対照として装入し、更に1.夫々
シロアリ100匹を巣から取出して投入し飼育した。
飼育条件は温度25±2℃、湿度75%の暗所に1年間
放置した。この間に死亡したシロアリは取除いて生きの
よいシロアリを補充し、試料のシロアリによる食害状況
を一定期間毎に肉眼観察した。
結果を第5表に示した。
第    5    表 なお、表中の食害の表示は次のとおりである。
−二食害なし、 +:やや食害あり ++:食害あり、+++:穴があく程の食害あり第5表
の結果から、本発明の塗料を塗布した試料は材料の相異
に拘らずシロアリによる食害を全く受けないことがわか
る。
実施例6 平均粒径約lOμに微粉砕したzspに実施例1と同様
にしてヒノキオール約15%を吸蔵させた吸着体粉末を
得た。次に、市販の壁紙用紙シートにまず市販の水溶性
接着剤を塗布し、この上に吸着体粉末5%を添加混合し
た粒状バーミキュライトを紙シートの接着剤塗布面に厚
さが略々均一になるように散布した。吸着体粉末の散布
量は祇シート1rrr当り約3gであった。次いで、こ
の上に市販の速乾性接着側を噴霧し、直ちに乾燥器に入
れ、150℃で2分間乾燥してバーミキュライト混合物
を固定し、常温に放冷して壁紙を作製した。
この壁紙を直射日光の当らない室内の壁面に刷り付けて
1ケ年間放置し、香りの強さを調査した結果略々一定の
強さで香りが放散されることが確認された。なお、15
0 ’C12分間の加熱による香りの放散の影響は全く
惑しられなかった。
実施例7 平均粒径約3μに微粉砕したzspに、実施例1と同様
の条件でストロヘリ−香料を約18%吸蔵させた吸着体
を調製した。
次いで、油、合成樹脂、顔料の3成分からなる平版印刷
用インクに、この吸着体粉末を種々の割合で混合し、ロ
ールミキサーで混練試験を行なった。この結果、吸着体
粉末の混合割合は約20%が限度で、それ以上の添加で
は印刷特性が低下する。従って2〜20%の範囲、好ま
しくは10〜15%の範囲が印刷物の香りの強さの上か
らも適当であった。この印刷インクを使用して平版印刷
を行なった印刷物は長期間にわたり香りを放敗し、6ケ
月間は殆ど香りの強さおよび香質に変化は認られなかっ
た。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)有用揮散性物質をジルコニウムのオルソリン酸塩
    、縮合リン酸塩、リン酸ケイ酸塩及び含水酸化物から選
    ばれるジルコニウム化合物の微粉末に吸蔵せしめてなる
    吸着体を含有させたことを特徴とする表面被覆材。
  2. (2)表面被覆材が塗料、印刷インク、絵具、接着剤、
    又は高分子樹脂である特許請求の範囲第1項記載の表面
    被覆材。
  3. (3)有用揮散性物質が香料、消臭剤、殺虫剤、殺菌剤
    、生物忌避剤、生物誘引剤、防銹剤から選ばれる物質の
    1種以上である特許請求の範囲第1項又は第2項記載の
    表面被覆材。
JP59249759A 1984-11-28 1984-11-28 表面被覆材 Granted JPS61127742A (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08291499A (ja) * 1995-04-15 1996-11-05 Kawashima Textile Manuf Ltd 糸貼壁紙
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JP3387103B2 (ja) * 1997-11-18 2003-03-17 松下電器産業株式会社 忌避薬剤含有電子材料、それを用いた電子部品、及び電子部品の製造方法

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