JP2001170791A - レーザ加工方法 - Google Patents

レーザ加工方法

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Takashi Tanaka
隆 田中
Keiji Yoshizawa
圭史 吉澤
Shoichi Ii
正一 井伊
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被加工物の炭酸ガスレーザ加工において、被
加工物の加工煤付着による品質の低下を防止した高品質
のレーザ加工方法を提供すること。 【解決手段】 コンタクトマスク法による被加工物の炭
酸ガスレーザ加工方法において、被加工物の少なくとも
マスクの開口部に位置する領域を含む範囲に、粘着層を
持つ保護フィルムを貼り付けた後、該被加工物にマスク
を積載して接触させ、該マスク上方から炭酸ガスレーザ
光を照射して保護フィルムと被加工物を同時にレーザ加
工することを特徴とするレーザ加工法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンタクトマスクを
用いた被加工物の炭酸ガスレーザ加工方法において、レ
ーザ加工の副生成物である煤の付着を抑制し、高品質な
加工を行うためのレーザ加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マスクを用いたレーザ加工方法には、コ
ンフォーマルマスク法、オフコンタクトマスク法および
コンタクトマスク法がある。コンフォーマルマスク法と
は、被加工物である例えば樹脂フィルムと一体化した金
属層をマスクとして用い、樹脂フィルムが露出している
領域をレーザ光にて除去(孔あけ)加工する方法であ
る。オフコンタクトマスク法とは、樹脂フィルムと直接
接触しない金属板あるいはセラミック板等をマスクとし
て用い、マスクの開口部を通過してきたレーザ光によっ
て樹脂フィルムの除去(孔あけ)加工を行う方法であ
る。コンタクトマスク法とは、金属等で構成されるマス
クを樹脂フィルム上に接触して積載し、マスク上方から
レーザ光を照射して露出している範囲の樹脂フィルムの
除去(孔あけ)加工を行う方法である。
【0003】コンタクトマスク法を用いれば、コンフォ
ーマルマスク法のように樹脂フィルムとマスクを一体化
させる必要が無いため、樹脂フィルムの選択の自由度が
大きくなるばかりでなく、マスクの開口パターンをその
まま樹脂フィルムの加工パターンとすることが出来るた
め、オフコンタクトマスク法に比べても加工精度が高く
なり、またレーザ加工装置にも複数の光学レンズなどで
構成される投影装置等の設置の必要が無くなる。このた
め、コンタクトマスク法は従来より簡便で安価な高精度
加工方法として知られていた。しかしながらコンタクト
マスク法によるレーザ加工においては、次に述べるよう
な問題点が従来より知られていた。
【0004】従来、樹脂フィルム等への炭酸ガスレーザ
加工用マスクとしては例えば特開平7−236990号
に記載されているように、炭酸ガスレーザ光に対する反
射率の高い材料である銅板や、銅板に補強の目的で樹脂
を接着したものが用いられてきた。樹脂フィルム等をレ
ーザ加工する場合において、レーザ照射された箇所の樹
脂は瞬時に分解され、分解ガスや煤状の粉塵となって飛
散するが、レーザ加工に際してよく用いられるアシスト
ガスの吹き付けや、これら分解ガスの圧力などにより、
上記マスクと樹脂フィルムの間に隙間が発生する場合が
ある。この場合、この煤状の粉塵がマスクと樹脂フィル
ムの間に進入し、樹脂フィルム表面に付着し、樹脂フィ
ルムの加工品質の低下の原因となっていた。
【0005】かかる煤状の粉塵の付着を抑制する方法の
一つにマスクと樹脂フィルムの間に隙間が発生しない様
に厚みの厚い金属板をマスクとして用いることにより、
重力を利用してマスクと樹脂フィルムの密着性を向上さ
せる方法も挙げられるが、この場合、マスク自身の加工
精度が悪くなり、特に微細な加工ができなくなり、結果
としてこのようなマスクを用いたレーザ加工法での精度
が悪くなったり、微細加工が不可能となったりするた
め、有効な方法とはならない。
【0006】静電気力によりマスクと樹脂フィルムの密
着性を向上させ、上記隙間の発生を抑制する方法も挙げ
られるが、この場合、レーザ加工により発生した加工煤
が静電気力で集まり、かえって煤の付着による品質の低
下を促進する事となる。また、磁力により密着性を向上
させる方法も挙げられる。例えば強磁性体からなるマス
クと磁石を配置した加工テーブルの間に被加工物である
樹脂フィルムを積載すれば、磁力によりマスクと樹脂フ
ィルムが密着し、煤の隙間への進入を効果的に抑制する
事ができる。
【0007】しかしながら、被加工物である樹脂フィル
ムが、例えば黒鉛などの反磁性磁化率の大きな反磁性体
を含む構成であったり、あるいはまた樹脂フィルムの厚
みが大きい場合など、上記磁力によるコンタクトマスク
の密着力が顕著に低下する場合は、磁力によりマスクを
密着させる方法だけで煤の進入を完全に抑制する事は困
難となる。さらに、これらのマスクは、生産効率を向上
させる目的で複数回レーザ加工に使用する場合がある
が、このような場合にはマスクの熱変形が無視できない
レベルとなり、結果として、マスクと樹脂フィルム間の
隙間の発生が問題となる場合も有る。従ってマスクと樹
脂フィルムに隙間が発生しても煤の付着が抑制できるコ
ンタクトマスクによるレーザ加工方法の確立が望まれて
いた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、コン
タクトマスクを用いた被加工物の炭酸ガスレーザ加工に
おいて、被加工物の加工煤付着による品質の低下を防止
した高品質のレーザ加工方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意検討の
結果、被加工物面に保護フィルムを貼り付けた状態で積
載し接触させたコンタクトマスクの上方から炭酸ガスレ
ーザ光を照射することで上記課題を解決できることを見
出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の
レーザ加工方法は、コンタクトマスクを用いた被加工物
の炭酸ガスレーザ加工方法において、被加工物の少なく
ともマスク側の開口部に位置する領域を含む範囲に、粘
着層を持つ保護フィルムを貼り付けた後、該被加工物に
マスクを積載して接触させ、該マスク上方から炭酸ガス
レーザ光を照射して保護フィルムと被加工物を同時にレ
ーザ加工することを特徴とする。
【0010】上記本発明において、粘着層を含む保護フ
ィルムは、レーザ発振波長における吸収係数が1000
cm-1以上3000cm-1以下であり、粘着層を含む該
保護フィルムの厚みが0.005mm以上0.2mm以
下であり、かつ、粘着層の被加工物に対する粘着力が5
gf/10mm以上300gf/10mm以下であるこ
とが望ましい。
【0011】また上記本発明において、粘着層を含む保
護フィルムは、被加工物の表裏両面に貼り付けることが
望ましい。更に、上記本発明において、粘着層がアクリ
ル樹脂からなり、粘着層を除く保護フィルムの少なくと
も一部に和紙、あるいはポリエステル樹脂が含まれてい
ることが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図に従って詳細に説明する。図1は、マスク(a)と、
表裏両面に保護フイルム(b)を貼り付けた被加工物で
ある樹脂フイルム(c)を加工テーブル(d)の表面へ
積載するときの断面図である。先ず、本発明で対象とす
る被加工物の種類は特に限定されるものではないが、中
でもエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、カルド樹脂および
これらの前駆体、誘導体を含む樹脂で構成されるフィル
ムまたはシート(以下、被加工物として樹脂フィルム
(c)で説明する)を対象としたレーザ加工方法であ
る。樹脂フィルム(c)は単一組成の樹脂だけで構成さ
れていても良く、また複数の種類の樹脂が複合、あるい
は積層されてなるものでも良い。また、樹脂中に繊維状
あるいは粒子状のガラスなどのセラミック、金属、ある
いは樹脂が含まれてなるものをフィルムまたはシート状
に成形したものでも良い。また、樹脂フィルム(c)
は、異なる種類の樹脂や金属などの、レーザ加工の対象
とならない支持基材上に積層されたものでも良い。
【0013】被加工物である樹脂フィルム(c)の厚み
は、0.005mm以上2mm以下であることが好まし
い。樹脂フィルム(c)が、レーザ加工の対象とならな
い支持基材に積層されたものであれば、支持基材などを
含んだ樹脂フィルムの厚みが0.005mm以上であれ
ばよい。0.005mm未満の場合は樹脂フィルムの取
り扱いが困難となるだけでなく、保護フィルム(b)を
貼りつける際に保護フィルム(b)と樹脂フィルムとの
間に気泡やしわが発生しやすく、結果として高品質なレ
ーザ加工を行うことが困難となる。
【0014】本発明で使用される保護フィルム(b)
は、レーザ加工する樹脂フィルムの表面に貼り付け可能
であり、レーザ加工中に剥がれる事が無く、さらにレー
ザ加工後に樹脂フィルム(c)の表面から容易に引き剥
がし可能とするため、粘着層を持ったものでなければな
らない。また、保護フィルム(b)は、樹脂フィルム
(c)と同時に炭酸ガスレーザにより孔あけ加工が可能
で、かつ煤の発生の少ない材料からなる事が好ましい。
【0015】このような材料としては、粘着層を含めた
保護フィルム(b)のレーザ発振波長における吸収係数
が1000cm-1以上3000cm-1以下、粘着層を含
めた保護フィルム(b)の厚みが0.005mm以上
0.2mm以下であり、粘着層の樹脂フィルム(c)に
対する粘着力が5gf/10mm以上300gf/10
mm以下である保護フィルムが好ましい。例えば粘着層
がアクリル樹脂からなり、粘着層を除く保護フィルムの
少なくとも一部に和紙、あるいはポリエステル樹脂が含
まれているものが好ましい一例として挙げられる。ここ
で吸収係数の測定は、FT-IR等の赤外線域の吸収スペク
トルを測定できる装置を用いて樹脂フィルムの吸光度を
測定し、この吸光度と測定した樹脂フィルムの厚みから
算出することによって求められる。
【0016】保護フィルム(b)の吸収係数が1000
cm-1未満の場合は、保護フィルム(b)の単位厚み当
たりのレーザ光の吸収量が小さくなるため、レーザ照射
によっても完全に分解されず、保護フィルム自体から煤
が発生するなどして、樹脂フィルム(c)の表面への煤
の付着抑制効果が低下するばかりか、煤の付着を促進す
る場合も有る。吸収係数が3000cm-1を超える場合
は、保護フィルム(b)の単位厚み当たりのレーザ光の
吸収量が大きすぎるため、樹脂フィルム(c)に十分な
エネルギーのレーザ光が照射されなくなり、従って樹脂
フィルム(c)の加工のためにより大きなエネルギ密度
のレーザ光を照射しなければならず、レーザ加工効率の
低下を導くこととなる。
【0017】粘着層を含む保護フィルム(b)の厚みが
0.2mmを超える場合も同様に、保護フィルム(b)
によるレーザ光の吸収量が大きくなるため、加工効率の
低下を導くこととなる。保護フィルム(b)の厚みが
0.005mm未満の場合は、樹脂フィルム(c)が
0.005mm未満の場合と同様に、保護フィルム
(b)の取り扱いが困難となるだけでなく、保護フィル
ム(b)を樹脂フィルム(c)に貼りつける際に保護フ
ィルム(b)と樹脂フィルム(c)との間に気泡やしわ
が発生しやすく、結果として高品質なレーザ加工行うこ
とが困難となる。
【0018】粘着層の被加工物(c)に対する粘着力が
5gf/10mm未満の場合には、レーザ加工に際して
よく用いられるアシストガスの吹き付けや、樹脂のレー
ザ加工の際に発生する分解ガスの圧力などにより、レー
ザ加工中に保護フィルム(b)が樹脂フィルム(c)か
ら剥がれる場合が有り、樹脂フィルム(c)と保護フィ
ルム(b)の隙間に煤が進入し、煤付着の抑制効果が低
下する。粘着力が300gf/10mmを超える場合
は、レーザ加工後に樹脂フィルム(c)から保護フィル
ム(b)を引き剥がす事が困難となり、大きな力で無理
に引き剥がそうとすれば、加工した樹脂フィルム(c)
が裂けたり、樹脂フィルム(c)にしわが発生するなど
して、樹脂フィルムの品質を低下させる原因となる。
【0019】上記保護フィルム(b)は、予め樹脂フィ
ルム等の被加工物表面に貼り付けなければならないが、
少なくともマスク(a)を積載した時のコンタクトマス
ク側の開口部に位置する領域を含む範囲に貼り付けなけ
ればならない。また、保護フィルム(b)は樹脂フィル
ム(c)のマスク(a)側だけでなく、その裏面にも張
り付けることが望ましいが、樹脂フィルム(c)がレー
ザ加工の対象でない支持基材などに積載され接触してい
る場合には、保護フィルム(b)は支持基材などとは反
対のマスク(a)側表面のみに張り付けて、支持基材面
側には貼り付けなくても良い。保護フィルム(b)を樹
脂フィルム(c)に貼りつける方法は、樹脂フィルム
(c)と保護フィルム(b)の間にしわや気泡などが発
生しないように、均一に貼りつけるものであれば、特に
限定されるものではなく、手で張り付けても良く、また
ロールラミネータなどの装置を用いて張り付けても良
い。
【0020】保護フィルム(b)を貼りつけた樹脂フィ
ルム(c)は、レーザ加工機のレーザ照射部に配置され
た加工テーブル(d)に載置され、さらにその表面にマ
スク(a)が積載され接触させる。加工テーブル(d)
の形状や材質は特に限定されないが、被加工物(c)を
載置する面は平坦でなければならない。レーザ光による
加工テーブル(d)の損傷を防ぐために、レーザ光を吸
収もしくは反射する板材を、樹脂フィルム(c)と加工
テーブル(d)の間に介在しても良い。このような板材
としては例えば銅板などが挙げられるが特に限定される
ものではない。
【0021】レーザ加工機のレーザ光は、樹脂フィルム
(c)の吸収帯域に合致した波長である炭酸ガスレーザ
光であることが好ましい。この場合、照射するレーザ光
は9μm以上11μm以下の波長範囲のレーザ光であれ
ば、パルス光であっても、もしくは連続発振光であって
も良い。レーザ光の照射方法は、少なくともマスク
(a)の開口部(e)に露出した、保護フィルム(b)
を貼りつけた樹脂フィルム(c)の全領域に照射される
ものであれば特に限定されるものではない。例えばガル
バノミラーやポリゴンミラーなどの駆動ミラー掃引装置
を用いてレーザ光を掃引しても良く、また、加工テーブ
ル(d)を移動しても良く、さらに駆動ミラー掃引装置
と加工テーブルの移動を同時に行う方法で行っても良
い。
【0022】レーザの照射に際しては、アシストガスな
どのガスを吹き付けながら行っても良く、さらに、発生
した加工煤などを吸引する集塵口をレーザ照射点近傍に
設けても良い。レーザ照射後に、樹脂フィルム(c)か
ら保護フィルム(b)を引き剥がさなければならない
が、引き剥がす方法は樹脂フィルム(c)に亀裂やしわ
を生じさせない方法であれば特に限定されるものではな
く、例えば手で引き剥がしても良く、または巻き取り方
式などによる自動的な方法によっても良い。なお、本発
明のレーザ加工方法で得られたレーザー加工物、例えば
樹脂フイルムの用途としては、回路基板に用いられる絶
縁層等が挙げられる。
【0023】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明について詳細
に説明する。 実施例 縦300mm×横250mm×厚み0.05mmのポリ
イミドで構成される樹脂フィルムの両表面に、縦280
mm×横240mm×厚み0.067mmの保護フィル
ムをロールラミネータを用い、室温にて貼りつけた。保
護フィルムは和紙からなる層とアクリル系接着材からな
る層から構成される。上記ポリイミドからなる樹脂フィ
ルムに対する接着層の粘着力は197gf/10mmで
あった。また、上記保護フィルムの波長9.6μmに対
する吸収係数は1700cm-1であった。吸収係数を算
出するための吸光度の測定には日本分光株式会社製のFT
/IR−620を使用した。
【0024】用いたレーザ加工機は、波長9.6μmの
レーザを発振するようにチューニングされた炭酸ガスレ
ーザ発振器と、ZnSe製凸レンズと、レーザビームを
一方向に掃引可能なガルバノミラースキャナと、一方向
に一定速度で可動な縦550mm×横400mmのアル
ミ製加工テーブルと、レーザ照射部分にアシストガスが
吹き付けられるように配置されたアシストガス吹き出し
ノズルと、発生した煤を集塵する集塵口から構成され
る。上記加工テーブル表面に、縦550mm×横400
mm×厚み0.018mmの銅箔を載置し、その上に両
表面に保護フィルムを貼りつけたポリイミドフィルムを
積載し、さらにその上に縦350mm×横300mmの
サイズのマスクを積載し接触させた。該マスクは、厚み
35μmの銅層に厚み200μmのエポキシ樹脂とガラ
スクロスからなる層を積層し、さらに厚み35μmの銅
層を積層してなる、両表面が銅層で構成される市販のF
R−4板に、コンピュータ制御の機械式穴あけ加工機で
あるNCルータで所定の開口部を設けたものを用いた。
開口部はマスクの縦250mm×横200mmの範囲内
に直径が0.5mmから20mmまでの複数の円形パタ
ーンと、一辺が0.5mmから20mmまでの複数の正
方形パターンとした。
【0025】マスクは、アシストガスなどで吹き飛ばさ
れない様、市販の粘着テープで加工テーブルに固定し
た。この際、粘着テープはレーザ照射されない部分に配
置した。アシストガスを吹き付けながら、また集塵口か
ら吸引しながらガルバノミラースキャナにより掃引され
た波長9.6μmの連続発振レーザビームを、マスクの
開口部を含むマスク表面の縦250mm×横200mm
の範囲に隙間無く照射し、保護フィルムを含むポリイミ
ドフィルムのエッチング加工を行った。その後、ポリイ
ミドフィルムの両面から保護フィルムを手で引き剥が
し、レーザ加工を終了した。加工されたポリイミドフィ
ルム表面には加工により発生した煤の付着は観察され
ず、良好な品質のレーザ加工を行う事ができた。
【0026】比較例 実施例におけるポリイミドで構成される樹脂フィルムの
両表面に保護フィルムを貼り付けない他は、同一条件で
レーザ加工を行った結果、加工されたポリイミドフィル
ム表面には加工により発生した煤の付着が観察された。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、コンタクトマスク法を
用いた樹脂フィルムのレーザ加工において、樹脂フィル
ムの加工煤付着による品質の低下を防ぐことができ、高
品質なレーザ加工方法を提供する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コンタクトマスクおよび保護フィルムを貼り
付けた樹脂フィルムの加工テーブル表面への積載状況を
示す断面図である。
【符号の簡単な説明】
a コンタクトマスク b 保護フィルム c 樹脂フィルム d 加工テーブル e 開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉澤 圭史 千葉県木更津市築地1番地 新日鐵化学株 式会社電子材料開発センター内 (72)発明者 井伊 正一 千葉県木更津市築地1番地 新日鐵化学株 式会社電子材料開発センター内 Fターム(参考) 4E068 AF01 CD10 CF00 CF01 CF03 DB09 DB10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンタクトマスクを用いた被加工物の炭
    酸ガスレーザ加工方法において、被加工物の少なくとも
    マスク側の開口部に位置する領域を含む範囲に、粘着層
    を持つ保護フィルムを貼り付けた後、該被加工物にマス
    クを積載して接触させ、該マスク上方から炭酸ガスレー
    ザ光を照射して保護フィルムと被加工物を同時にレーザ
    加工することを特徴とするレーザ加工法。
  2. 【請求項2】 粘着層を含む保護フィルムは、レーザ発
    振波長における吸収係数が1000cm-1以上3000
    cm-1以下、厚みが0.005mm以上0.2mm以下
    であり、かつ、粘着層の被加工物に対する粘着力が5g
    f/10mm以上300gf/10mm以下である請求
    項1記載のレーザ加工方法。
  3. 【請求項3】 粘着層を含む保護フィルムを、被加工物
    の表裏両面に貼り付ける請求項1または2に記載のレー
    ザ加工法。
  4. 【請求項4】 粘着層がアクリル樹脂からなり、粘着層
    を除く保護フィルムの少なくとも一部に和紙、あるいは
    ポリエステル樹脂が含まれていることを特徴とする請求
    項1〜3に記載のレーザ加工方法。
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