JP2001152922A - コモンレール式燃料噴射装置 - Google Patents

コモンレール式燃料噴射装置

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JP2001152922A
JP2001152922A JP33644499A JP33644499A JP2001152922A JP 2001152922 A JP2001152922 A JP 2001152922A JP 33644499 A JP33644499 A JP 33644499A JP 33644499 A JP33644499 A JP 33644499A JP 2001152922 A JP2001152922 A JP 2001152922A
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fuel
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pump
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Tamon Tanaka
多聞 田中
Hiroshi Mushigami
広志 虫上
Setsuo Nishihara
節雄 西原
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Mitsubishi Motors Corp
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Mitsubishi Motors Corp
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コモンレール式燃料噴射装置に関し、高圧ポ
ンプの無駄仕事によるエネルギの損失を効率よく防止で
きるようにする。 【解決手段】 内燃機関により駆動される高圧ポンプ8
によりコモンレール3に燃料を圧送してコモンレール8
内の燃料を加圧し、加圧された燃料をコモンレール8か
ら噴射弁4に供給して内燃機関の各気筒内に噴射する構
成において、高圧ポンプ8からコモンレール3に供給さ
れる燃料量を制御する制御弁23をそなえ、圧力検出手
段15により検出されるコモンレール8内の圧力が所定
の目標圧力に維持されるように、制御手段37により制
御弁23の作動を制御する。その際、内燃機関の回転速
度に応じて変化するポンプ効率及び/又は燃料温度に基
づき制御弁23に対する制御量を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コモンレールに蓄
えた高圧燃料を噴射弁から内燃機関の各気筒内に噴射す
るコモンレール式燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、噴射燃料の微粒化を図るため、コ
モンレールに蓄えた高圧燃料を噴射弁から各気筒内に噴
射するようにしたコモンレール式燃料噴射装置が実用化
され、ディーゼルエンジン等の内燃機関(エンジン)に
装備されている。コモンレール式燃料噴射装置では、高
圧ポンプによりコモンレールに燃料を圧送することによ
ってコモンレール内の燃料を加圧するようになっている
が、高圧ポンプからの圧送量が少ないと、エンジンの運
転状態により決まる最適なレール圧(コモンレール内の
圧力)を実現することができない。このため、従来は、
噴射弁から噴射される量以上の燃料量を高圧ポンプから
コモンレールへ圧送し、圧力計で検出されるレール圧を
フィードバックして過剰な燃料を減圧弁から排出するこ
とによって、最適なレール圧に維持するようにしてい
た。
【0003】ところが、この場合、高圧ポンプは排出さ
れる過剰燃料分の無駄仕事をすることになり、この高圧
ポンプの無駄仕事分のエネルギを浪費することになって
燃費が悪化してしまう。この点に関し、特公平7−12
2422号公報には、噴射による消費燃料量に対応した
必要量だけをレール圧降下に同期させて高圧ポンプから
コモンレールに圧送するようにして、最適なレール圧を
維持しながら高圧ポンプの無駄仕事を防止するようにし
た技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高圧ポンプ
のポンプ効率はポンプ回転速度に依存しているが、通
常、高圧ポンプはエンジンにより駆動されるため、エン
ジン回転速度が変化すればポンプ回転速度も変化する。
したがって、エンジン回転速度に応じてポンプ効率は変
化し、高圧ポンプからの吐出燃料量も変化することにな
る。このため、コモンレールへの圧送量の決定において
エンジン回転速度のポンプ効率への影響を無視した場合
には、実際の圧送量に誤差が生じる虞がある。
【0005】同様に、高圧ポンプの吐出燃料量は燃料の
温度によっても変化するが、燃料温度は気温等により常
に変化するものである。したがって、燃料温度の影響に
ついてもコモンレールへの圧送量の決定において無視す
ることはできない。この点について上記従来技術(特公
平7−122422号)では何ら考慮されていない。す
なわち、上記従来技術では所定のレール圧に精度良く維
持できるように高圧ポンプからコモンレールへの燃料の
圧送量を噴射量やエンジン回転速度に応じて変化させて
いるが、これは噴射により消費される燃料量にのみ着目
したものであって、高圧ポンプからの吐出燃料量がポン
プ効率や燃温に応じて変化することについては、コモン
レールへの圧送量の決定において無視されている。
【0006】このため、上記従来技術による制御では精
度良く必要な量だけの燃料をコモンレールに供給するに
は自ずと限界があり、高圧ポンプの無駄仕事を十分に防
止することができるとは言えない。本発明は、このよう
な課題に鑑み創案されたもので、高圧ポンプの無駄仕事
によるエネルギの損失をより効率よく防止できるように
した、コモンレール式燃料噴射装置を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の本発明のコモンレール式燃料噴射装
置では、内燃機関により駆動される高圧ポンプによりコ
モンレールに燃料を圧送してコモンレール内の燃料を加
圧し、加圧された燃料をコモンレールから噴射弁に供給
して内燃機関の各気筒内に噴射する構成において、高圧
ポンプからコモンレールに供給される燃料量を制御する
制御弁をそなえ、圧力検出手段により検出されるコモン
レール内の圧力が所定の目標圧力に維持されるように、
制御手段により制御弁の作動を制御する。その際、内燃
機関の回転速度に応じて変化するポンプ効率及び/又は
燃料温度に基づき制御弁に対する制御量を補正する。
【0008】請求項2記載の本発明のコモンレール式燃
料噴射装置では、請求項1記載のコモンレール式燃料噴
射装置において、高圧ポンプに燃料を供給する低圧ポン
プをそなえ、上記制御弁により低圧ポンプから高圧ポン
プへ供給される燃料量を制御する。なお、低圧ポンプが
内燃機関により駆動される場合には、内燃機関の回転速
度に応じて変化する低圧ポンプの吐出圧に基づき制御弁
に対する制御量を補正するのが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明の一実施形態として
のコモンレール式燃料噴射装置の構成を示すものであ
る。図1に示すように、本燃料噴射装置1は、主とし
て、燃料ポンプとしてのサプライポンプ2,蓄圧室とし
てのコモンレール3,噴射弁としてのインジェクタ4及
びこれらを制御するECU5と各種のセンサとから構成
されている。
【0010】サプライポンプ2は、燃料タンク6内から
燃料を吸い上げ、加圧してコモンレール3に圧送する装
置であり、燃料を燃料タンク6内から吸い上げる低圧ポ
ンプ7と、低圧ポンプ7が吸い上げた燃料を加圧してコ
モンレール3に圧送する高圧ポンプ8とから構成されて
いる。低圧ポンプ7としてはベーンポンプが用いられ、
ベーンをそなえたロータの回転により連続的に燃料を吸
入圧縮して高圧ポンプ8へ吐出するようになっている。
なお、低圧ポンプ7のロータはエンジンのクランクシャ
フトに連結されて回転駆動されるようになっている。
【0011】低圧ポンプ7と高圧ポンプ8とを結ぶ供給
配管10上には可変絞り弁(制御弁)23がそなえられ
ている。可変絞り弁23は低圧ポンプ7から高圧ポンプ
8への送油量を調整する電磁弁であり、可変絞り弁23
の駆動デューティを変化させることで高圧ポンプ8への
送油量が調整され、高圧ポンプ8からコモンレール3へ
の圧送量が調整されるようになっている。なお、可変絞
り弁23の制御は後述するECU5により行なわれるよ
うになっている。
【0012】高圧ポンプ8としてはプランジャポンプが
用いられている。特に、本実施形態では、高圧ポンプ8
からコモンレール3への圧送量の調整を可変絞り弁23
により行なうことから、フリーピストン式のプランジャ
ポンプが採用されている。詳述すると、図2(a)に示
すように、本実施形態にかかる高圧ポンプ8はプランジ
ャ8aとプランジャバレル8bとカム8dとをそなえて
いる。プランジャ8aとプランジャバレル8bとは液密
的に嵌合しており、プランジャ8aの頭部とプランジャ
バレル8bとの間にポンプ室8cが形成されている。ま
た、カム8dはプランジャ8aのプランジャバレル8b
に対する摺動方向に配設されており、エンジンのクラン
クシャフトに連結されて回転駆動されている。
【0013】ポンプ室8dは可変絞り弁23に連通して
おり、低圧ポンプ7から吐出され可変絞り弁23におい
て流量調整された燃料は、ポンプ室8c内に供給されて
プランジャ8aを供給燃料量分だけ押し下げるようにな
っている。そして、図2(b)に示すように、可変絞り
弁23からの燃料供給により押し下げられたプランジャ
8aが回転するカム8dに接触すると、プランジャ8a
はカム8dにより再び押し上げられ、ポンプ室8d内の
燃料を圧縮して逆止弁8eを通してコモンレール3へ圧
送するようになっている。
【0014】このときの高圧ポンプ8からコモンレール
3への燃料の圧送タイミングは、主噴射によるレール圧
低下を抑制して噴射特性の悪化を防止するため、後述す
るインジェクタ4の主噴射タイミングに同期又は前後す
るように、すなわち、TDC(上死点)付近に設定され
ている。なお、燃料タンク6とサプライポンプ2とを結
ぶ供給配管12上には、フィルタ13がそなえられてい
る。燃料タンク6内の燃料はこのフィルタ13により不
純物を除去された後にサプライポンプ2に吸入されるよ
うになっている。
【0015】コモンレール3は、サプライポンプ2から
供給された高圧燃料を蓄えておくための装置であり、サ
プライポンプ2とは高圧供給配管14により連結されて
いる。コモンレール3には圧力検出手段としてのレール
圧センサ15と減圧弁16とがそなえられている。レー
ル圧センサ15は、レール圧を検出する圧力センサであ
り、検出したレール圧はECU5へ出力されるようにな
っている。また、減圧弁16はレール圧が所定値を越え
たときに開く弁であり、レール圧が所定の上限値に達し
たところで開弁して圧力を逃がし、所定の下限値までレ
ール圧が低下したところで閉弁してレール圧を維持する
ようになっている。なお、減圧弁16から抜き出された
燃料は、リターン配管17を通って燃料タンク6へ戻さ
れるようになっている。
【0016】インジェクタ4は、エンジンの各気筒内に
直接燃料を噴射する装置であり、コモンレール3におい
て蓄圧された高圧燃料が高圧供給配管18を介して供給
されるようになっている。図1では直列4気筒型エンジ
ンに本装置を適用した場合について示しており、インジ
ェクタ4は合計で4本そなえられている。また、コモン
レール3と各インジェクタ4とはそれぞれ独立した高圧
供給配管18により連結されている。
【0017】各インジェクタ4にはインジェクタ制御弁
4aがそなえられている。インジェクタ制御弁4aは、
噴射口であるノズル4bの開閉を制御するための電磁弁
であり、インジェクタ制御弁4aへの通電が行なわれな
い状態ではノズル4bは開じられて噴射は行なわれない
ようになっている。一方、インジェクタ制御弁4aへの
通電が行なわれるとノズル4bが開いて噴射が開始さ
れ、通電されている間噴射が行なわれるようになってい
る。したがって、インジェクタ4からの燃料噴射の開始
/終了はインジェクタ制御弁4aへの通電状態により制
御することができ、ECU5ではインジェクタ制御弁4
aへの通電タイミングを制御することにより燃料噴射量
や燃料噴射時期を制御するようになっている。
【0018】また、本燃料噴射装置にかかるインジェク
タ4は、インジェクタ制御弁4aへの通電が行なわれて
ノズル4bが開くまでの間は、インジェクタ制御弁4a
からリターン配管19へ燃料が流れ出るような構成にな
っている。したがって、インジェクタ制御弁4aへの通
電時間を制御することにより、ノズル4bから燃料を噴
射することなくコモンレール3内の燃料を消費して、す
なわち、インジェクタ4を空打ちして、レール圧を減圧
することが可能になっている。なお、リターン配管19
はインジェクタ4から燃料タンク6に燃料を戻すための
配管であり、減圧弁16と燃料タンク6とを結ぶリター
ン配管17に接続されている。
【0019】また、リターン配管17上の各インジェク
タ4からのリターン配管19との接続部よりも下流側に
は燃温センサ20がそなえられている。燃温センサ20
は燃料温度を検出するセンサであり、検出した燃料温度
はECU5へ出力されるようになっている。次に、上記
の各装置の制御を行なうECU5について説明すると、
ECU5はCPU,RAM,ROM,I/Oインタフェ
ース等からなる電子制御ユニットであり、その機能要素
として回転速度計測手段30,レール圧計測手段31,
燃温計測手段32,レール圧制御手段33,インジェク
タ制御手段34をそなえている。
【0020】まず、回転速度計測手段30について説明
すると、回転速度計測手段30はエンジンの回転速度N
eを計測する手段であり、図示しないクランクシャフト
にそなえられたクランク角センサ21から入力されるパ
ルスに基づき回転速度Neを算出するようになってい
る。具体的には、図3に示すように、クランク角センサ
21はクランクシャフトの回転に連動して6°CA毎に
パルスを出力し、90°BTDC付近の3個分だけはパ
ルスを出力しないようになっている。つまり、クランク
角センサ21は1行程(クランクシャフト半回転)で2
7個のパルスを出力するようになっている。回転速度計
測手段30では、90°BTDC前の最後(27番目)
のパルス入力から90°BTDC後の最初(1番目)の
パルス入力までの時間をタイマにより計測し、その時間
と角度とから回転速度Neを算出するようになってい
る。
【0021】レール圧計測手段31はレール圧センサ1
5で検出されるレール圧データを読み込んでA/D変換
する手段である。ここでは、図3に示す27番目のパル
ス入力時にデータを読み込みA/D変換するようになっ
ており、以下の制御において検出レール圧Pcrとして用
いられるようになっている。また、燃温計測手段32は
燃温センサ20で検出される燃料温度データを所定の周
期で読み込んでA/D変換する手段である。
【0022】次に、レール圧制御手段33について説明
する。レール圧制御手段33はコモンレール3内のレー
ル圧を制御する手段であり、エンジンの運転状態に応じ
たレール圧を実現することを目的としている。このた
め、レール圧制御手段33には、その機能要素として目
標レール圧設定手段35,圧送排出判定手段36,圧送
制御手段37,排出制御手段38がそなえられている。
【0023】目標レール圧設定手段35は、エンジンの
運転状態に応じた最適な燃料噴射を行なうためのレール
圧を目標レール圧Pctとして設定する手段である。ここ
では、エンジンの運転状態をエンジン回転速度と燃料噴
射量とから判断するものとし、図3に示す前行程エッジ
(27番目のパルス入力時点)におけるエンジン回転速
度Neと最終燃料噴射量Qfinとに基づき、次行程での噴
射に対する目標レール圧Pctを決定するようになってい
る。なお、最終燃料噴射量Qfinとしては前行程での総
燃料噴射量(すなわち、膨張行程噴射,パイロット噴
射,主噴射,ポスト噴射等の各噴射における燃料噴射量
の和)が用いられるようになっている。
【0024】圧送排出判定手段36は、目標レール圧設
定手段35で設定された目標レール圧Pctを達成するた
めにコモンレール3に燃料を圧送するか、コモンレール
3から燃料を排出するか、若しくは圧送も排出もしない
か判定する手段である。圧送排出判定手段36では、上
記の判定を目標レール圧Pctと噴射後の推定レール圧P
esとの偏差Pctes(Pctes=Pct−Pes)に基づき行な
うようになっている。すなわち、当該行程における最終
燃料噴射量が前行程の最終燃料噴射量Qfinと近似する
ものと仮定し、検出レール圧Pcrと前行程の最終燃料噴
射量Qfinとから当該行程での燃料噴射後のレール圧Pe
sを推定して、目標レール圧Pctとの偏差Pctesが正の
場合にはレール圧を昇圧するために圧送し、逆に、偏差
Pctesが負の場合にはレール圧を減圧するために排出
し、また、偏差Pctesがゼロの場合には現状を維持する
と判定するようになっている。そして、圧送排出判定手
段36による判定に基づき圧送制御手段37又は排出制
御手段38が機能するようになっている。
【0025】圧送制御手段37は、圧送排出判定手段3
6の圧送判定に基づき可変絞り弁23を制御する手段で
あり、燃料噴射後のレール圧が目標レール圧Pctとなる
ように高圧ポンプ8からコモンレール3に圧送される燃
料量を調整している。具体的な制御内容について説明す
ると、図4に示すように、まず、検出レール圧Pcrと偏
差Pctes(Pctes=Pct−Pes)とをパラメータとする
マップM1から可変絞り弁23の基本駆動デューティを
決定するようになっている。そして、決定した基本駆動
デューティに以下の補正を施すようになっている。
【0026】まず、最初の補正は低圧ポンプ7の吐出圧
に応じた補正である。低圧ポンプ7が電動ポンプのよう
に独立して駆動される場合には一定の吐出圧に制御可能
であるが、本実施形態では上述のように低圧ポンプ7は
エンジンにより駆動されているため、エンジンの回転速
度Neが変化すれば低圧ポンプ7の吐出圧も変化し、一
定圧を得ることはできない。そこで、圧送制御手段37
は、エンジンの回転速度Neに対する吐出圧係数をマッ
プM2に記憶しておき、この吐出圧係数を基本駆動デュ
ーティに乗算することにより補正を施すようになってい
る。なお、吐出圧係数は吐出圧が低いほど高くなるよう
に設定されている。
【0027】次に、圧送制御手段37は高圧ポンプ8の
ポンプ効率に応じた補正を施すようになっている。ポン
プ効率が低いほど吐出量は少なくなるので駆動デューテ
ィを高くする必要があるが、高圧ポンプ8のポンプ効率
はエンジン回転速度Neに応じて変化する。そこで、圧
送制御手段37は、エンジン回転速度Neに対するポン
プ効率の逆数をマップM3に記憶しておき、このポンプ
効率の逆数を補正係数として基本駆動デューティに乗算
するようになっている。
【0028】さらに、圧送制御手段37は燃料温度に応
じた補正も施すようになっている。燃料温度は気温等の
外部条件により変化し、燃料温度により吐出量も変化す
る。そこで、燃料温度に対する吐出量の補正係数を燃料
温度をパラメータとするマップM4に記憶しておき、こ
の燃料温度に対する補正係数を基本駆動デューティに乗
算するようになっている。
【0029】そして、圧送制御手段37では、検出レー
ル圧Pcrと目標レール圧Pctとの偏差ΔP(ΔP=Pcr
−Pct)を算出し、その偏差ΔPに応じた制御量をPI
制御により上記の補正された駆動デューティにフィード
バックして、最終的な駆動デューティを決定するように
なっている。そして、決定された駆動デューティで可変
絞り弁23を制御〔PWM(パルス幅変調)制御〕する
ことにより低圧ポンプ7から高圧ポンプ8への送油量を
調整し、それにより高圧ポンプ8からコモンレール3へ
の圧送量を調整するようになっている。
【0030】一方、排出制御手段38は、圧送排出判定
手段36の排出判定に基づきインジェクタ制御弁4aを
制御する手段であり、燃料噴射後のレール圧が目標レー
ル圧Pctとなるようにインジェクタ4の空打ちによる排
出燃料量を調整している。具体的には、まず、検出レー
ル圧Pcrと偏差Pctes(Pctes=Pct−Pes)とをパラ
メータとするマップから、空打ちするインジェクタ4の
本数,空打ち回数,インジェクタ制御弁4aへの通電時
間をそれぞれ決定し、各決定値に対して燃料温度に対す
る補正係数を乗算するようになっている。補正係数は燃
料温度をパラメータとするマップに記憶されている。
【0031】そして、検出レール圧Pcrと目標レール圧
Pctとの偏差ΔP(ΔP=Pcr−Pct)を算出し、偏差
ΔPに応じた制御量をPI制御により上記の補正された
各決定値にフィードバックして、最終的なインジェクタ
4の使用本数,空打ち回数,インジェクタ制御弁4aへ
の通電時間を決定するようになっている。そして、決定
された各値に応じてインジェクタ制御弁4aを制御し、
それによりコモンレール3から排出される燃料量を調整
するようになっている。
【0032】インジェクタ制御手段34は、インジェク
タ4のインジェクタ制御弁4aへの通電開始タイミング
と通電時間(パルス幅)とを制御することにより燃料噴
射開始時期と燃料噴射量とを制御する手段である。本燃
料噴射システム1では、上述のように複数の噴射形態
(圧縮行程噴射,パイロット噴射,主噴射,ポスト噴射
等)が可能であり、インジェクタ制御手段34ではエン
ジンの運転状態(エンジン回転速度,アクセル開度等)
に応じて各噴射形態における噴射時期,噴射時間を設定
するようになっている。噴射時間は噴射形態とエンジン
の運転状態とに応じて設定される目標噴射量と、検出レ
ール圧Pcrとに基づいて決定するようになっている。ま
た、通電の開始タイミングはクランク角センサ21から
出力されるパルスを用いて計っている。
【0033】本発明の一実施形態としてのコモンレール
式燃料噴射装置は上述のように構成されているので、レ
ール圧制御は、例えば、図5に示すようなフローに従っ
て行なわれる。以下、フローチャートを参照しながら、
本蓄圧式内燃機関におけるレール圧制御について説明す
る。図5に示すように、ECU5では、前回の噴射が終
了してクランク角センサ21から27番目のパルスが入
力されると、その時点におけるエンジン回転速度Neと
前行程における最終噴射量Qfinとから、次行程での噴
射に対する目標レール圧Pctを決定する(ステップS1
00)。そして、前行程エッジ(27番目のパルス入力
時点)でのレール圧Pcrを検出し(ステップS11
0)、検出したレール圧Pcrと前行程における最終噴射
量Qfinとから、当該行程での噴射後のレール圧Pesを
推定する(ステップS120)。
【0034】次に、目標レール圧Pctと噴射後の推定レ
ール圧Pesとの偏差Pctes(Pctes=Pct−Pes)を算
出し、偏差Pctesが正の場合にはステップS140に進
みコモンレール3への燃料の圧送を行なう(ステップS
130)。すなわち、まず、偏差Pctesと検出レール圧
PcrとをパラメータとするマップM1から可変絞り弁2
3の基本駆動デューティを決定する(ステップS14
0)。そして、決定した基本駆動デューティにエンジン
回転速度Neに応じた低圧ポンプ7の吐出圧係数を乗算
し(ステップS150)、エンジン回転速度Neに応じ
た高圧ポンプ8のポンプ効率の逆数を乗算し(ステップ
S160)、さらに、燃料温度に応じた補正係数を乗算
する(ステップS170)。
【0035】そして、検出レール圧Pcrと目標レール圧
Pctとの偏差ΔP(ΔP=Pcr−Pct)を算出し(ステ
ップS180)、その偏差ΔPに応じた制御量を補正さ
れた駆動デューティにPI制御によりフィードバックし
て最終的な駆動デューティを決定する(ステップS19
0)。そして、最終的に決定した駆動デューティで可変
絞り弁23をPWM制御し、目標レール圧Pctを維持す
るのに必要な燃料量だけを低圧ポンプ7から高圧ポンプ
8に送油する(ステップS200)。
【0036】一方、ステップS130において、偏差P
ctes(Pctes=Pct−Pes)がゼロ以下の場合には、ス
テップS210に進み偏差Pctesがゼロか負か判定す
る。偏差Pctesがゼロの場合には圧送も排出も行なわず
に現状を維持するが、偏差Pctesが負の場合にはステッ
プS220に進みコモンレール3からの燃料の排出を行
なう。すなわち、偏差Pctesと検出レール圧Pcrとをパ
ラメータとするマップからインジェクタ4の使用本数,
使用回数,通電時間を決定し(ステップS220)、決
定した各値に燃料温度に応じた補正係数を乗算する(ス
テップS230)。そして、検出レール圧Pcrと目標レ
ール圧Pctとの偏差ΔP(ΔP=Pcr−Pct)を算出し
(ステップS240)、その偏差ΔPに応じた制御量を
補正された各値にPI制御によりフィードバックして最
終的なインジェクタ4の使用本数,使用回数,通電時間
を決定する(ステップS250)。そして、最終的に決
定した使用本数,使用回数,通電時間でインジェクタ制
御弁4aを制御し、インジェクタ4の空打ちを行なう
(ステップS260)。
【0037】したがって、本コモンレール式燃料噴射装
置によれば、エンジン回転速度により変化する低圧ポン
プ7の吐出圧や高圧ポンプ8のポンプ効率、さらには燃
料温度により変化する吐出量を補償しながらレール圧を
目標レール圧に制御するようになっているので、制御精
度を向上させて高圧ポンプ8の無駄仕事に伴うエネルギ
ー損失をより効率よく防止できるという利点がある。
【0038】また、低圧ポンプ7から高圧ポンプ8へ供
給される燃料の流量を制御する可変絞り弁23によって
低圧回路側でのコモンレール3への燃料の圧送量の調整
が可能になるため高耐圧の調整手段を必要としないとい
う利点があり、さらに、圧送量の調整用に高圧回路と低
圧回路とを接続する必要がないので流路構成が複雑にな
らないという利点もある。
【0039】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種
々変形して実施することができる。例えば、上述の実施
形態では、低圧ポンプ7と高圧ポンプ8との間にそなえ
られた可変絞り弁23の作動を制御して、低圧ポンプ7
から高圧ポンプ8へ供給される燃料の流量を調整するこ
とでコモンレール3への燃料の圧送量を調整している
が、本発明にかかる制御弁は可変絞り弁23のような流
量制御弁に限定されるものではない。つまり、高圧ポン
プとコモンレールとの間に低圧側へ通じる吐出量制御弁
を設けて、この吐出量制御弁の作動を制御して低圧側へ
の排出量を調整することによって高圧ポンプからコモン
レールへの燃料の圧送量を調整するようにしてもよい。
ただし、吐出量制御弁の制御量はエンジン回転速度Ne
に応じて変化する高圧ポンプのポンプ効率や燃料温度に
応じて補正するようにする。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明のコモンレール式燃料噴射装置によれば、ポンプ効
率や燃料温度に対する高圧ポンプの吐出量の変化を補償
しながらコモンレール内の圧力が目標圧力に維持される
ように制御弁の作動を制御するようになっているので、
制御精度を向上させて高圧ポンプの無駄仕事に伴うエネ
ルギー損失をより効率よく防止できるという利点があ
る。
【0041】さらに、請求項2記載の本発明のコモンレ
ール式燃料噴射装置によれば、制御弁が低圧ポンプから
高圧ポンプへ供給される燃料量を制御するように構成さ
れ低圧回路側でのコモンレールへの燃料量の制御が可能
であるため、高耐圧の調整手段を必要としないという利
点があり、さらに、圧送量の調整用に高圧回路と低圧回
路とを接続する必要がないので流路構成が複雑にならな
いという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのコモンレール式燃
料噴射装置の構成を示す模式図である。
【図2】本発明の一実施形態としてのコモンレール式燃
料噴射装置にかかる高圧ポンプの構成を示す模式図であ
り、(a)は燃料の吸入時の様子を示す図であり、
(b)は燃料の吐出時の様子を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態としてのコモンレール式燃
料噴射装置にかかるレール圧制御の流れを示すタイミン
グチャートであり、クランク角センサからのパルスの入
力タイミングとレール圧の挙動とをあわせて示してい
る。
【図4】本発明の一実施形態としてのコモンレール式燃
料噴射装置にかかる可変絞り弁の制御量の決定方法を説
明するための図である。
【図5】本発明の一実施形態としてのコモンレール式燃
料噴射装置にかかるレール圧制御の流れを示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
3 コモンレール 4 インジェクタ(噴射弁) 7 低圧ポンプ 8 高圧ポンプ 15 レール圧センサ(圧力検出手段) 23 可変絞り弁(制御弁) 37 圧送制御手段37(制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西原 節雄 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 Fターム(参考) 3G301 HA02 JA00 JA02 LB00 LB06 LB07 LB11 MA11 ND01 PB01Z PB08A PB08Z PE01Z PE03Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の各気筒に燃料を噴射する噴射
    弁が接続され燃料を加圧状態で蓄えるコモンレールと、 該内燃機関により駆動され該コモンレールに燃料を圧送
    して該コモンレール内の燃料を加圧する高圧ポンプと、 該高圧ポンプから該コモンレールへ供給される燃料量を
    制御する制御弁と、 該コモンレール内の圧力を検出する圧力検出手段と、 該圧力検出手段により検出される上記圧力が所定の目標
    圧力になるように該制御弁の作動を制御する制御手段と
    をそなえ、 該制御手段は該内燃機関の回転速度に応じて変化するポ
    ンプ効率及び/又は燃料温度に基づき該制御弁に対する
    制御量を補正するように構成されていることを特徴とす
    る、コモンレール式燃料噴射装置。
  2. 【請求項2】 該高圧ポンプに燃料を供給する低圧ポン
    プをそなえ、 該制御弁は該低圧ポンプから該高圧ポンプへ供給される
    燃料量を制御するように構成されていることを特徴とす
    る、請求項1記載のコモンレール式燃料噴射装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7543566B2 (en) 2004-01-14 2009-06-09 Robert Bosch Gmbh Method and control unit for operating an internal combustion engine having an injection system
CN102713220A (zh) * 2009-10-23 2012-10-03 Mtu腓特烈港有限责任公司 用于控制和调节内燃机的方法
JP2016017414A (ja) * 2014-07-04 2016-02-01 ボッシュ株式会社 レール圧制御方法及びコモンレール式燃料噴射制御装置
CN110691901A (zh) * 2016-10-24 2020-01-14 康明斯公司 燃料泵压力控制结构与方法

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