JP2001149197A - 両面絵柄付合成樹脂製食器及びその製造方法 - Google Patents
両面絵柄付合成樹脂製食器及びその製造方法Info
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Abstract
の内周面と外周面にそれぞれ絵柄の印刷面を、食器本体
用合成樹脂の熱による歪みが生ずることなく、陶器や漆
器のような質感を忠実に再現することができる両面絵柄
付合成樹脂製食器の製造方法を提供する。 【解決手段】 雄金型1の表面に、絵柄6を内側表面に
印刷した樹脂製の内側成形シート2を、絵柄6が雄金型
1の表面と接するように嵌合し、雌金型3の表面には、
絵柄7を外側表面に印刷した樹脂製の外側成形シート4
を、絵柄7が雌金型3の表面と接するように嵌合し、外
側成形シート2の底面に設けた開口部8から内側成形シ
ート2と外側成形シート4との間に食器本体用合成樹脂
5を注入することで、食器を成形し、成形された食器の
内側成形シート2と外側成形シート4の表面に透明な絵
柄印刷面の保護塗膜層10を設ける。
Description
の両面に、それぞれ絵柄の施された陶器、漆器あるいは
ガラス、金属、木、竹などを素材とする各種食器類のイ
メージを表現することのできる量産可能な両面絵柄付合
成樹脂製食器及びその製造方法に関するものである。
を設けるための方法としては、例えば、表面に絵柄の印
刷面を設けた熱可塑性合成樹脂フィルムを、雌金型の表
面に対して絵柄が雌金型と反対側になるような向きに貼
り付けて、このフィルムを加熱軟化させた状態で真空成
形することにより絵柄シートを得て、この絵柄シートを
雌金型に固定した状態で雄金型を重合し、絵柄シートと
雄金型との間に透明な食器本体用合成樹脂を注入するこ
とで、絵柄が絵柄シートと食器本体用樹脂層との間に設
けられるようにした食器の製造方法が特公昭50−19
132号などにより知られている。
の印刷された熱可塑性合成樹脂フィルムからなる絵柄シ
ートを、雌金型の表面に対して絵柄が雌金型と反対側に
なるような向きに配置して、絵柄の表面に透明な食器本
体用樹脂層を設けるので、絵柄は絵柄シートと透明な食
器本体用樹脂層との間に介在されて保護されることにな
り、食器が継続的に繰り返し使用されても絵柄の印刷面
が剥げ落ちないという利点を有する。
よる食器では、絵柄シートの絵柄印刷面が設けられた表
面に食器本体用の溶融された熱可塑性樹脂を射出注入す
るので、絵柄のインク面が溶融熱可塑性樹脂の熱により
溶けて絵柄の形状や色彩に歪みが発生し、精密な絵柄の
イメージを忠実に表現できなかったり、全面がインク面
の場合は絵柄シートが剥がれやすいという問題を有して
いる。
シートの絵柄印刷面が設けられた表面に食器本体用の樹
脂を注入するが、絵柄印刷面が食器本体用の樹脂層を通
して見えるようにするためには表面の食器本体用樹脂と
して透明な樹脂を使用しなければならず、食器本体が透
明の樹脂層により成形されていると、樹脂層を通して内
部の絵柄が見えたとしても、食器本体の樹脂が厚みのあ
る透明体であるために、陶器や漆器のような質感を忠実
に再現できず、絵柄が見えるようにした意味が発揮でき
ないという問題を有している。
を透明なシートに印刷して、この透明な絵柄シートの絵
柄印刷面を雄金型の表面に対して絵柄が雄金型と反対側
になるような向きに嵌合し、この雄金型を雌金型と重合
して雌金型と絵柄シートとの間に食器本体用樹脂を注入
した場合には、成形された食器の絵柄を薄くて透明な絵
柄シートを通して見ることができ、しかも絵柄は絵柄シ
ートと本体樹脂層との間に介在されて保護されることに
なるが、この場合も前記と同様に、絵柄のインク面が食
器本体用の溶融された熱可塑性樹脂の熱により溶けて絵
柄の形状や色彩に歪みが発生し、絵柄のイメージを忠実
に表現できなかったり、全面がインク面の場合は絵柄シ
ートが剥がれやすいという課題を有しており、問題を解
決することにはならない。
従来における絵柄付合成樹脂製食器の成形に際しての問
題点を解消するため、陶器や漆器あるいはガラス、金
属、木、竹などを素材とする各種食器類に施される絵柄
を写真製版した絵柄成形シートを使用して、食器の内周
面と外周面とに、それぞれ絵柄の印刷面が食器本体用の
溶融熱可塑性樹脂の熱による歪みを生ずることなく、陶
器や漆器のような質感を忠実に再現することができる両
面絵柄付合成樹脂製食器とその製造方法の提供を目的と
したものである。
器の製造方法であって、合成樹脂製の食器を形成する雄
金型の表面に、予め雄金型の表面に嵌合される形状に成
形され、かつ、前記食器の内周面に表される絵柄を内側
表面に印刷した合成樹脂製の内側成形シートを、絵柄印
刷面が雄金型の表面と接するように嵌合し、雌金型の表
面には、予め雌金型の表面に嵌合される形状に成形さ
れ、かつ、前記食器の外周面に表される絵柄を外側表面
に印刷した合成樹脂製の外側成形シートを、該外側成形
シートの底面中央部に開口部を設けた状態で絵柄印刷面
が雌金型の表面と接するように嵌合し、前記雄金型と雌
金型を重合して、雌金型に嵌合した外側成形シートの開
口部を通して内側成形シートと外側成形シートとの間に
食器本体用合成樹脂を注入することで、内側成形シート
と食器本体用合成樹脂層と外側成形シートとにより一体
の食器を成形し、成形された食器の内側成形シートと外
側成形シートの表面に透明な絵柄印刷面の保護塗膜層を
設けることを特徴とする。
た食器の構成に係り、食器の内周面に表される絵柄を内
側表面に印刷した合成樹脂製の内側成形シートと、前記
食器の外周面に表される絵柄を外側表面に印刷した合成
樹脂製の外側成形シートと、外側成形シートの底面中央
部の開口部を通して内側成形シートと外側成形シートと
の間に注入された食器本体用合成樹脂層とからなり、前
記内側成形シートと外側成形シートの表面に透明な絵柄
印刷面の保護塗膜層が設けられていることを特徴とす
る。
製食器及びその製造方法を、図面に示す実施例について
説明すると、この方法により製造される食器は、図1に
示すように、食器を形成する雄金型1の表面に取り付け
られる合成樹脂製の内側成形シート2と、同じく雌金型
3の表面に取り付けられる合成樹脂製の外側成形シート
4と、内側成形シート2と外側成形シート4との間に成
形された食器本体用合成樹脂層5とから基本的に構成さ
れている。
に、陶器、漆器などの内周面に表される絵柄6をオフセ
ット印刷もしくはグラビア印刷により写真製版した、厚
さ0.2乃至1.0mm程度のABS樹脂フィルムを、
予め雄金型1の表面に嵌合されるような形状に真空成形
したものであり、絵柄6の印刷面が成形シート2の内側
表面(内周面)に表されるように成形されている。
すように、陶器、漆器などの外周面に表される絵柄7を
オフセット印刷もしくはグラビア印刷により写真製版し
た、前記内側成形シート2と同様な厚さのABS樹脂フ
ィルムを、予め雌金型3の表面に嵌合されるような形状
に真空成形したものであり、絵柄7の印刷面が成形シー
ト4の外側表面(外周面)に表されるように成形されて
いる。また、この外側成形シート4は、真空成形が終了
した段階で、底面中央部に樹脂注入用の開口部8が設け
られるようになっている。
ト4を用いて食器を成形する際には、図4に示すよう
に、食器を形成する雄金型1の表面に、内側成形シート
2を、内側表面(内周面)に表された絵柄6の印刷面が
雄金型1の表面と接するように嵌合し、また、雌金型3
の表面には、外側成形シート4を、外側表面(外周面)
に表された絵柄7の印刷面が雌金型3の表面と接するよ
うに嵌合する。
すると、該外側成形シート4は底面中央部に設けた開口
部8が雌金型3の樹脂射出注入口9と連通するように雌
金型3内に配置される。
ト2を嵌合した雄金型1と外側成形シート4を嵌合した
雌金型3とを重合して、雌金型3の樹脂射出注入口9か
ら外側成形シート4の底面開口部8を通して雄金型1の
内側成形シート2と雌金型3の外側成形シート4との間
に溶融した食器本体用合成樹脂5を射出注入し、内側成
形シート2と食器本体用合成樹脂5と外側成形シート4
とが一体に合成された食器を成形する。
から取り外された状態では、図5に示すように、内周面
における内側成形シート2の表面の絵柄6と、外周面に
おける外側成形シート4の表面の絵柄7とが、それぞれ
食器の内外両面に露呈されているので、これらの絵柄
6,7の印刷面を保護するための最終処理として、図1
に示すように、内側成形シート2の表面と外側成形シー
ト4の表面に、それぞれ例えばポリウレタン系の透明な
樹脂塗料を吹き付けることにより保護塗膜層10を形成
する。
ように、雄金型1の表面に嵌合される形状で絵柄6の印
刷面が内側表面(内周面)に表されるように成形された
内側成形シート2を雄金型1に嵌合し、また、雌金型3
の表面に嵌合される形状で絵柄7の印刷面が外側表面
(外周面)に表されるように成形された外側成形シート
4を雌金型3に嵌合して、外側成形シート4の底面開口
部8を通して、内側成形シート2と外側成形シート4と
の間に食器本体用合成樹脂5を射出注入するので、食器
の内周面と外周面とにそれぞれ絵柄6,7の設けること
ができ、この種の食器として従来では期待できなかった
両面絵柄付陶器又は漆器のイメージを忠実に再現した高
級感のある樹脂製食器を得ることができる。
面が雄金型1の表面と接するようにして雄金型1に嵌合
され、また、外側成形シート4は、絵柄7の印刷面が雌
金型3の表面と接するようにして雌金型3に嵌合され
て、これらの内側成形シート2と外側成形シート4との
間に食器本体用合成樹脂5が注入されるが、絵柄6,7
はいずれも両成形シート2,4の外側にあって、両成形
シート2,4の内側に注される溶融した高熱の食器本体
用合成樹脂5とは直に接触しないので、絵柄6,7のイ
ンク面が食器本体用合成樹脂5の熱の影響により溶けて
形状や色彩に歪みが生ずることがなく、精密な絵柄の質
感を忠実に表現することができる。
いずれも両成形シート2,4の外側に設けられるが、成
形された食器における両成形シート2,4の表面には、
それぞれ透明な樹脂塗料を吹き付けることにより絵柄
6,7の保護塗膜層10が形成されるので、食器が継続
的に繰り返し使用されても絵柄の印刷面が剥げ落ちるこ
とがなく、長期間にわたって安全に使用できるという利
点を有する。
合成樹脂製食器の形状を示す断面図。
面図。
面図。
状態を示す断面図。
す断面図。
Claims (2)
- 【請求項1】 合成樹脂製の食器を形成する雄金型の表
面に、予め雄金型の表面に嵌合される形状に成形され、
かつ、前記食器の内周面に表される絵柄を内側表面に印
刷した合成樹脂製の内側成形シートを、絵柄印刷面が雄
金型の表面と接するように嵌合し、雌金型の表面には、
予め雌金型の表面に嵌合される形状に成形され、かつ、
前記食器の外周面に表される絵柄を外側表面に印刷した
合成樹脂製の外側成形シートを、該外側成形シートの底
面中央部に開口部を設けた状態で絵柄印刷面が雌金型の
表面と接するように嵌合し、前記雄金型と雌金型を重合
して、雌金型に嵌合した外側成形シートの開口部を通し
て内側成形シートと外側成形シートとの間に食器本体用
合成樹脂を注入することで、内側成形シートと食器本体
用合成樹脂層と外側成形シートとにより一体の食器を成
形し、成形された食器の内側成形シートと外側成形シー
トの表面に透明な絵柄印刷面の保護塗膜層を設ける両面
絵柄付合成樹脂製食器の製造方法。 - 【請求項2】 食器の内周面に表される絵柄を内側表面
に印刷した合成樹脂製の内側成形シートと、前記食器の
外周面に表される絵柄を外側表面に印刷した合成樹脂製
の外側成形シートと、外側成形シートの底面中央部の開
口部を通して内側成形シートと外側成形シートとの間に
注入された食器本体用合成樹脂層とからなり、前記内側
成形シートと外側成形シートの表面に透明な絵柄印刷面
の保護塗膜層が設けられている両面絵柄付合成樹脂製食
器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33375999A JP4358392B2 (ja) | 1999-11-25 | 1999-11-25 | 両面絵柄付合成樹脂製食器及びその製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33375999A JP4358392B2 (ja) | 1999-11-25 | 1999-11-25 | 両面絵柄付合成樹脂製食器及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001149197A true JP2001149197A (ja) | 2001-06-05 |
JP4358392B2 JP4358392B2 (ja) | 2009-11-04 |
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ID=18269650
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33375999A Expired - Fee Related JP4358392B2 (ja) | 1999-11-25 | 1999-11-25 | 両面絵柄付合成樹脂製食器及びその製造方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4358392B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1504872A1 (de) * | 2003-08-04 | 2005-02-09 | Schöttli AG | Verfahren und Inlay-Folie zum Herstellen eines diffusionsdichten Behältnisses aus Kunststoff mit Dekorationsflächen und einer Inlay-folie |
JP2012206737A (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Dainippon Printing Co Ltd | インモールドラベル容器およびその製造方法 |
JP2013208145A (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-10 | Toyo Aluminum Ekco Products Kk | パルプモールド構造体の製造方法及びパルプモールド構造体 |
JP2022171359A (ja) * | 2021-04-30 | 2022-11-11 | 株式会社レーベン | 飲食容器の製造方法及び飲食容器 |
-
1999
- 1999-11-25 JP JP33375999A patent/JP4358392B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1504872A1 (de) * | 2003-08-04 | 2005-02-09 | Schöttli AG | Verfahren und Inlay-Folie zum Herstellen eines diffusionsdichten Behältnisses aus Kunststoff mit Dekorationsflächen und einer Inlay-folie |
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JP2022171359A (ja) * | 2021-04-30 | 2022-11-11 | 株式会社レーベン | 飲食容器の製造方法及び飲食容器 |
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---|---|
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