JP2001118225A - 磁気ヘッド搬送用トレイ - Google Patents
磁気ヘッド搬送用トレイInfo
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Abstract
電気的損傷の少ない熱可塑性樹脂製トレイを提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂に、炭素繊維と、DBP吸
油量が100cc/100g以上の炭素系導電性充填材
及び/又は繊維径5μm以下の導電性繊維とを配合して
なり、かつ表面抵抗値が103〜1012Ωである電子
部品取り扱い用成形体用熱可塑性樹脂組成物を成形して
なる磁気ヘッド搬送用トレイ。
Description
ライブ用の磁気ヘッドを搬送するためのトレイに係り、
特に、磁気抵抗効果型ヘッドの搬送に好適なトレイに関
する。
度化、高容量化は、磁気ヘッド技術によるところが大き
い。即ち、従来の薄膜ヘッドが、信号磁界がコイルに接
近する際に発生する電流によって信号を検知するのに対
して、近年開発された磁気抵抗効果型ヘッド(以下「M
Rヘッド」と記す。)は、MR素子に微弱なセンス電流
を流し、信号磁界を電流の抵抗値によって検出するもの
であり、その機構により、検出感度が飛躍的に向上し、
メディアの狭トラック化で大容量化が可能とされた。そ
して、最近では更に大容量化を狙ったGMRヘッドも出
現している。
アームの先端に取り付けられたヘッドチップ(素子)
と、該ヘッドチップに結線されたリード線とを有する。
MRヘッドは、このヘッドチップとしてMR素子を用い
たものである。
流(センス電流)の抵抗変化により磁気を感知するとい
う機構によるため、微弱なノイズ電流でもMR素子を損
傷させてしまう危険性が大きい。このため、MRヘッド
とトレーとの電位差に起因する静電気放電や、ヘッドと
トレーとの接触により生じる接触電流に対して、従来の
集積型磁気ヘッドやICに比べて遙かにデリケートであ
る。
は、MR素子にリード線が結線され、このMR素子がア
ームに組み付けられる。このリード線(金属線)にはポ
リイミドが被覆されているが、ポリイミドと金属線との
接触電位差に起因して接触部は常に電荷分離した、電気
的に不安定な状態にある。この結果、リード線先端がト
レイに接触した際、接触部における電荷のやりとりがよ
り生じ易くなり、MR素子の損傷の危険性が高くなる。
ネート樹脂に炭素繊維を配合してなる導電性ポリカーボ
ネート樹脂組成物を成形してなる。その表面抵抗値は1
01〜102Ω/□程度で、静電気放電によるヘッドの
損傷の危険性はない。しかしながら、トレイの表面抵抗
が低すぎることによる、ヘッドとトレイ間、または周辺
部品とトレイ間の過度な接触電流による損傷が深刻な問
題となっている。
量を低減させると、トレイ内部の炭素繊維同士の接触状
態が不安定になり、均一な抵抗値が安定して得られにく
く、帯電特性が悪化する。
とで表面抵抗値を安定させることができる(特開平7−
228707号公報)が、本発明者らの研究によれば、
この場合でも、帯電特性が著しく低下することが確認さ
れた。
扱う際に、トレイの一部がワイパーや綿手袋などと摩擦
して部分的に摩擦帯電が生じるが、その帯電した部分に
磁気ヘッドが近接すると、スパーク現象や帯電電界その
ものによってヘッドチップが損傷するという問題が発生
する。一般に、帯電電位が大きいほど磁気ヘッドのヘッ
ドチップの損傷が起こりやすいが、特にMRヘッドの場
合、わずかの帯電電位でもMR素子の損傷の危険性が高
く、20V以上の帯電電位になるとMR素子の損傷の危
険性がかなり高くなるとされている。
炭素繊維を充填することによって発生した表面の帯電電
荷を速やかに漏洩させる事が行われてきた。しかしなが
ら、過度の接触電流防止を目的に表面抵抗値を上昇させ
るために、例えば炭素繊維の添加量を減少させると、炭
素繊維同士の距離が大きくなり、その間に存在する樹脂
成分の帯電電荷の漏洩速度が著しく低下する。
デリケートなヘッドチップを有した磁気ヘッドの損傷危
険性に対して、表面抵抗値と帯電特性を両立するトレイ
はなかった。
情に鑑みてなれさたものであって、静電気放電や過度の
接触電流の導通等による損傷の問題のない磁気ヘッド搬
送用トレイを提供することを目的とする。
用トレイは、アームの先端にヘッドチップを取り付けて
なる磁気ヘッドを搬送するためのトレイにおいて、該ト
レイは、熱可塑性樹脂に、炭素繊維と、DBP吸油量が
100cc/100g以上の炭素系導電性充填材及び/
又は繊維径5μm以下の導電性繊維とを配合してなり、
かつ表面抵抗値が103〜1012Ωである熱可塑性樹
脂組成物よりなることを特徴とする。
の抵抗値が高いと、得られるトレイの表面抵抗値を高く
することができるが、反面、表面の樹脂部分の帯電電荷
の漏洩速度が極めて遅くなることで、帯電特性が悪化す
る。
抗値を安定させ、さらに微細な炭素系導電性充填材や導
電性繊維を使用することにより、炭素繊維間に微細な導
電性ネットワークを形成させ、これにより、トレイの表
面抵抗値を大幅に低下させることなく帯電量を低下させ
ることができる。
材及び/又は導電性繊維を併用することにより、表面抵
抗値を103〜1012Ωとしたトレイであれば、十分
な帯電防止性を得ることができる上に、磁気ヘッドと接
触した際における過大な接触電流を防止することができ
るため、MR素子などのヘッドチップの電気的損傷を防
止できる。
抵抗1×100Ωcm以上の高抵抗炭素繊維が好まし
い。
nm以下で、かつ長さ/径比が5以上の炭素フィブリル
や、表面に導電性酸化スズ膜が形成されたホウ酸アルミ
ニウムウィスカが好適である。
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレ
フタレート及びポリプロピレンよりなる群から選ばれた
1種又は2種以上を用いることができる。
ライブ用磁気ヘッドの搬送用トレイとして好適である。
に説明する。
に配合する炭素繊維としては、一般的なもの、例えばP
AN系又はピッチ系炭素繊維を使用することができる。
この炭素繊維の製造方法としては特に限定されるもので
はないが、例えばピッチ系炭素繊維であれば、光学異方
性の割合が80%以上、炭素含有率が93%以上、灰分
量30ppm以下の液晶ピッチを紡糸、不融化後、70
0〜850℃で焼成すること等により得ることができ
る。
程度、特に7〜12μm、繊維長1〜10mm、特に3
〜6mm程度のものが好ましい。なお、この繊維径、繊
維長さは顕微鏡により5点測定した平均値である。
0−3Ωcm程度であるが、本発明では1×100Ωc
m以上の高抵抗炭素繊維を用いるのがトレイの表面抵抗
値が105Ω以上で安定して得易い点で望ましく、この
ような炭素繊維は製造方法を選定することにより得るこ
とができる。炭素繊維の抵抗値は1×104Ωcm以下
であることが好ましい。
り強度が90kg/mm2以上で引っ張り弾性率が3t
/mm2以上、好ましくは5t/mm2以上であること
が好ましい。
に限定されるものではないが、例えば、0.2〜10重
量%、好ましくは0.5〜7重量%のサイジング剤を用
いて集束させた炭素繊維集合体を製造し、この炭素繊維
集合体を通常1〜30mm、好ましくは3〜10mmの
任意の長さに切断したチョップドストランドが挙げられ
る。ここで、サイジング剤としては公知のものが使用可
能であるが、用いる熱可塑性樹脂との相溶性等を考慮し
て選択することが好ましい。具体的なサイジング剤とし
てはエポキシ化合物、ポリアミド化合物、ポリウレタン
化合物等が挙げられる。
は、繊維径が5μm以下、望ましくは2μm以下で、繊
維長さ/径比(アスペクト比)が5以上、望ましくは1
0以上のものが好適である。なお、ここで繊維径、長さ
は、顕微鏡観察により5点測定した平均値である。
レス繊維、銅繊維、ニッケル繊維などの金属繊維、カー
ボンウィスカ、酸化チタンウィスカ、炭化珪素ウィスカ
などの導電性ウィスカや、チタン酸カリウムウィスカや
ホウ酸アルミニウムウィスカ等の絶縁性ウィスカの表面
に導電性カーボン皮膜や導電性酸化スズ皮膜を形成した
複合系導電性ウィスカが挙げられる。中でもホウ酸アル
ミニウムウィスカの表面に酸化スズ等の導電性皮膜を形
成したものが望ましい。
なかでも、特に炭素フィブリル、とりわけ繊維径が10
0nm以下の炭素フィブリルが好ましく、例えば特表平
8−508534号公報に記載されているものを使用す
ることができる。
状軸に実質的に同心的に沿って沈着されているグラファ
イト外層を有し、その繊維中心軸は直線状でなく、うね
うねと曲がりくねった管状の形態を有する。この、炭素
フィブリルの繊維径は製法に依存し、ほぼ均一なもので
あるが、ここで言う繊維径とは顕微鏡観察して5点測定
した平均値を指す。炭素フィブリルの繊維径が100n
mより大きいと、樹脂中でのフィブリル同士の接触が不
十分となり、安定した抵抗値が得られにくい。従って、
炭素フィブリルとしては繊維径100nm以下のものが
好ましい。
以下であると、万が一炭素フィブリルがトレイの表面か
ら脱落してヘッドチップに付着した場合であっても、作
動時のヘッドチップ(例えばMR素子)とハードディス
クとのクリアランスは繊維径より比較的大きい(50μ
m程度)ため、ディスククラッシュの危険性が低下する
ので好ましい。
nm以上、特に0.5nm以上であることが好ましい。
繊維径がこれより小さいと、製造が著しく困難である。
(長さ/径比、即ちアスペクト比)が5以上のものが好
ましく、特に100以上、とりわけ1000以上の長さ
/径比を有するものが好ましい。なお、この炭素フィブ
リルの長さ/径比は、透過型電子顕微鏡での観察におい
て、5点の実測値の平均値によって得られる。
ブリルの壁厚み(管状体の壁厚)は、通常3.5〜75
nm程度である。これは、通常、炭素フィブリルの外径
の約0.1〜0.4倍に相当する。
凝集体の形態である場合、原料となる樹脂組成物中に、
面積ベースで測定して約50μmより大きい径を有する
フィブリル凝集体、望ましくは10μmよりも大きい径
を有するフィブリル凝集体を含有していないことが望ま
しい。
用することができ、例えば、ハイペリオンカタリシスイ
ンターナショナル社の「BN」が使用可能である。
g以上の炭素系導電性充填材は、具体的にはファーネス
ブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、
などのカーボンブラックなどを挙げることができる。
のものが好ましい理由は次の通りである。
表面積が大きいことを表しており、従って、一般にDB
P吸油量の数値が大きいものほど微細な形状なものとな
る。一方、導電性充填材の配合による樹脂の導電性の発
現は、導電性充填材同士の連続的な接触による導電経路
の形成により、導電性充填材間の距離が10〜30Å程
度離れた不完全な接触状態においては、充填材間に電子
のホッピングによる電気伝導が生じる。このホッピング
による導電性は導電性充填材の内部での導電性に比較し
て低い。ところで、熱可塑性樹脂成形体には、後述の如
く、表面抵抗値(或いは導電性)が中位に安定している
ことが望まれる。従って、樹脂内部に導電性充填材の不
完全な接触状態を多数形成することにより、樹脂組成物
の導電性を中位(例えば106Ω)に安定して得ること
が望ましい。DBP吸油量が大きく微細な形状の充填材
ほど、このような不完全な接触状態が形成される確率が
高いため、本発明では、上述のようなDBP吸油量の大
きい導電性充填材を用いるのが好ましい。
これらの導電性材料の配合量は、熱可塑性樹脂組成物の
熱可塑性樹脂成分100重量部に対して炭素繊維を5〜
100重量部、特に10〜40重量部とするのが好まし
く、また、導電性繊維及び/又は炭素系導電性充填材は
熱可塑性樹脂成分100重量部に対して0.1〜50重
量部、特に1〜10重量部とするのが好ましい。
成形性の低下、トレイからのパーティクルの脱落の増加
の問題があり、逆に少ないとトレイの剛性や強度が不足
する。
充填材の配合量が上記範囲よりも多いと抵抗値が低下し
過ぎると共に、トレイからのパーティクルの脱落の増加
の問題があり、逆に少ないと帯電量が増加して好ましく
ない。
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ
メチルペンテン等の脂肪族ポリオレフィンや脂環族ポリ
オレフィン、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタ
レート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレン
サルファイド、各種ポリアミド(ナイロン6、66、ナ
イロン610、ナイロンMXD6等)、ポリエーテルイ
ミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリ
エーテルエーテルケトン、アクリル系樹脂、スチレン系
樹脂、変性ポリフェニレンエーテル、液晶性ポリエステ
ル等の非オレフィン系樹脂等が挙げられる。
における耐熱性の点で、熱変形温度(ASTM D68
4 4.6Kg荷重)が110℃以上であるものが望ま
しく、特に、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、変性ポリフェニレンエーテルが耐熱性、コストの面
で好ましい。更に、ポリカーボネート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリエチレンテレフタレートが、そり等
の寸法精度の点で好適であり、とりわけポリカーボネー
トが好ましい。
種以上を組み合わせて使用することができる。
て、本発明の目的を損なわない範囲で各種の添加成分を
配合することができる。例えば、ガラス繊維、シリカ繊
維、シリカ・アルミナ繊維、チタン酸カリウム繊維、ほ
う酸アルミニウム繊維等の無機繊維状強化材、アラミド
繊維、ポリイミド繊維、フッ素樹脂繊維等の有機繊維状
強化材、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、ガラスビー
ズ、ガラスパウダー、ガラスバルーン等の無機充填材、
フッ素樹脂パウダー、二硫化モリブデン等の固体潤滑
剤、パラフィンオイル等の可塑剤、酸化防止剤、熱安定
剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、滑剤、相溶化
剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、分散
剤、着色剤、防菌剤、蛍光増白剤等といった各種添加剤
を配合することができる。
得られる本発明のトレイは、その表面抵抗値が2探針プ
ローブを用いた測定において、103〜1012Ω、好
ましくは104〜1011Ω、より好ましくは105〜
1010Ωのものである。表面抵抗値がこの範囲である
と、帯電防止性に優れるだけでなく、トレイとの接触に
おける過大な接触電流が防止できるため、ヘッドチップ
への損傷が少ない。
ルの厚みや幅方向への電流の回り込みを考慮して、抵抗
値を形状要因で換算することにより(Ω/□)の単位で
得られるが、本発明の磁気ヘッド搬送用トレイのように
複雑な形状の場合、この換算が極めて困難である。一
方、実用においては、形状を含んだ上での見かけの抵抗
値が重要であり、必ずしも形状で換算された単位(Ω/
□)を用いる必要はない。従って、本発明においては、
上記表面抵抗値(Ω)で評価する。
0kg/cm2以上、曲げ弾性率が30000kg/c
m2以上であることが望ましい。
トリックス樹脂に適した方法であれば、特に制限はな
く、通常の熱可塑性樹脂の加工方法で製造できる。例え
ば、熱可塑性樹脂に導電性充填材を予め混合した後、バ
ンバリーミキサー、ロール、ブラベンダー、単軸混練押
し出し機、二軸混練押し出し機、ニーダーなどで溶融混
練することによって熱可塑性樹脂組成物を製造し、その
後、各種の溶融成形法により、この樹脂組成物を所定形
状に成形してトレイを得ることができる。この成形法と
しては、具体的には、プレス成形、押し出し成形、真空
成形、ブロー成形、射出成形などを挙げることができ
る。これらの成形法の中でも、特に射出成形法、真空成
形法が望ましい。
の他に、インサート射出成形法による金属部品その他の
部品との一体成形や、二色射出成形法、コアバック射出
成形法、サンドイッチ射出成形法、インジェクションプ
レス成形法等の各種成形法を用いることができる。射出
成形においては、樹脂温度、金型温度、成形圧力によっ
て得られるトレイの表面抵抗値が変化するので、目的に
応じて適切な条件を設定する必要がある。
り具体的に説明する。
成形には75ton射出成形機を用い、図1(斜視
図)、図2(a)(平面図)、(b)(図2(a)のB
−B線に沿う断面図)、及び図3(a)(背面図),
(b)(側面図)に示す形状及び寸法のトレイを成形し
た。図中、1はトレイ本体、2は位置決めリブ、3は位
置決めボス、4は磁気ヘッド、5は不織布、6は指示
板、7は荷重、8はアース板をそれぞれ示す。
し特性の評価方法は次の通りである。 <曲げ弾性率、曲げ強度>JIS K7203に準拠し
て測定した。 <表面抵抗値>図2(a)の斜線を付した範囲の任意の
5ヶ所で、2探針プローブで、プローブ先端:2mm
φ、プローブ中心間距離:20mmにて下記プローブ間
印可電圧にて測定し、平均値を算出した。 表面抵抗値が103Ω以上109Ω未満の場合: 10V 表面抵抗値が109Ω以上の場合 :100V ただし、表面抵抗値108Ω以上の測定には、プローブ
先端を5mmφとして、さらに厚み2mmt、直径5m
mφ、10Ωcm以下の導電性シリコンゴムをアセンブ
リして、トレイ表面との密着が安定するようにして測定
した。
ンテスト社製「高抵抗計R8340」 表面抵抗値104Ω以上の場合 :ダイヤ
インスツルメント社製「ハイレスタAP」 (なお、比較例4の表面抵抗値101Ωの測定には、ダ
イヤインスツルメント社製「ロレスタIP(4探針プロ
ーブ)」を用いた。) <帯電量1>図2(a)のトレイ形状の斜線部で示す範
囲について、シシド電気社製「スタティックオネストメ
ーター」を用いて、マイナスのコロナ10KV電圧で帯
電させた際の表面電位を測定した。なお、コロナ電極及
び電位計とサンプル表面との距離は15mmに設定し
た。 <帯電量2>図3(a),(b)に示す如く、アース板
8の上に載置したトレイ本体1の裏面に、クリーンルー
ム用不織布(旭化成(株)製「BEMCOT LINT
FREE PS−2」,30mm×50mm)5に指示
板6と荷重7を載せたもの(不織布5と指示板6と荷重
7との合計で550g)を、1回/1秒の速度で10秒
間(10回)往復摺動させて摩擦した。その後、速やか
に摩擦後のトレイ本体1の表面(裏面)の帯電圧を(ト
レック社製「MODEL520」)で測定した。測定は
5個のサンプルについて同様に行い、それぞれの帯電量
の平均値を算出した。
材料を配合し、2軸混練押出機にて溶融混練してポリカ
ーボネート樹脂組成物のペレットを得た。ただし、炭素
フィブリルの配合混練は、予め15重量%の添加量で分
散させた炭素フィブリルマスターバッチを使用して、所
定の含有量となるように添加した。
リングプラスチック(株)製「ノバレックス 7022
A」(MFR=13g/10分 280℃ 2.16k
g) ポリカーボネート樹脂2:三菱エンジニアリングプラス
チック(株)製「ノバレックス 7025A」(MFR
=8g/10分 280℃ 2.16kg) ピッチ系炭素繊維1:三菱化学(株)製「ダイヤリード
K223G1」(繊維径12μm,繊維長6mm,電気
抵抗5×101Ωcm) PAN系炭素繊維2:東邦レーヨン(株)製「ベスファ
イトHTAC6SR」(繊維径7μm,繊維長6mm,
電気抵抗2×10−3Ωcm) 導電性ウィスカ:三菱金属(株)製酸化スズコートホウ
酸アルミニウムウィスカ「パストラン5110」(繊維
径0.8μm、アスペクト比35) アセチレンブラック:電気化学(株)製「デンカブラッ
ク」(DBP吸油量190cc/g) 炭素フィブリル:ハイペリオンカタリシスインターナシ
ョナル社製「BNタイプ」(繊維径 10nm、アスペ
クト比 100以上) このペレットを用いて図1,2に示す形状及び寸法のト
レイを成形し、物性及び特性の評価を行い、結果を表1
に示した。
が中位に安定しており、帯電量も少なく、磁気ヘッドの
損傷の問題がないことがわかる。
電気放電や過度の接触電流の導通等による電気的損傷の
問題のない磁気ディスクドライブ用のMRヘッド等の磁
気ヘッド搬送用トレイが提供される。
搬送用のトレイを示す斜視図である。
(b)は図2(a)のB−B線に沿う断面図である。
(b)は同側面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 アームの先端にヘッドチップを取り付け
てなる磁気ヘッドを搬送するためのトレイにおいて、 該トレイは、熱可塑性樹脂に、炭素繊維と、DBP吸油
量が100cc/100g以上の炭素系導電性充填材及
び/又は繊維径5μm以下の導電性繊維とを配合してな
り、かつ表面抵抗値が103〜1012Ωである熱可塑
性樹脂組成物よりなることを特徴とする磁気ヘッド搬送
用トレイ。 - 【請求項2】 請求項1において、炭素繊維が電気抵抗
1×100Ωcm以上の炭素繊維であることを特徴とす
る磁気ヘッド搬送用トレイ。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、導電性繊維が
繊維径100nm以下で、かつ長さ/径比が5以上の炭
素フィブリルであることを特徴とする磁気ヘッド搬送用
トレイ。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
て、導電性繊維が表面に導電性酸化スズ膜が形成された
ホウ酸アルミニウムウィスカであることを特徴とする磁
気ヘッド搬送用トレイ。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
て、熱可塑性樹脂が、ポリカーボネート、ポリブチレン
テレフタレート、ポリエチレンテレフタレート及びポリ
プロピレンよりなる群から選ばれた1種又は2種以上で
あることを特徴とする磁気ヘッド搬送用トレイ。
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