JP2001113932A - 一体型車両用空気調和装置 - Google Patents

一体型車両用空気調和装置

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JP2001113932A
JP2001113932A JP29419099A JP29419099A JP2001113932A JP 2001113932 A JP2001113932 A JP 2001113932A JP 29419099 A JP29419099 A JP 29419099A JP 29419099 A JP29419099 A JP 29419099A JP 2001113932 A JP2001113932 A JP 2001113932A
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evaporator
heater core
unit case
foot
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Masahiro Sano
正宏 佐野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温調リブによる通気抵抗の増大、風量の低減
を極力防止し、フットダクトもユニットケースの外側に
突出しないようにした「一体型車両用空気調和装置」を
提供する。 【解決手段】 ブロワー部10、クーラ部20、ヒータ
部30を一つのユニットケースC内に形成した一体型車
両用空気調和装置において、ファンスクロール12の空
気流出側に略平滑で直状の風路Tを形成し、該風路Tに
エバポレータ21や、これより小さなヒータコア31を
対向設置し、また、エバポレータ21とヒータコア31
の大きさの差を利用してフットダクト39をユニットケ
ースC内部に区画形成し、さらに、ヒータコア上部の前
面壁Cfに上方に向かって傾斜する内方突出の温調リブ
38を設け、この温調リブ38により形成された空間に
臨むようにフットダクト39のフット吹出口Ofを開設
したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブロワー部、クー
ラ部及びヒータ部を一つのユニットケース内に形成した
一体型車両用空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、車室内の前席足下周りの空間を広
くするために、前後方向の寸法を小さくした車両用空気
調和装置が提案されている。この車両用空気調和装置
は、図5に示すように、ユニットケース1の側部に空気
を取り込むブロワー部(図示せず)が設けられ、当該ユニ
ットケース1内にはブロワー部からの空気を冷却するエ
バポレータ2が配置されたクーラ部3と、当該クーラ部
3からの冷風を加熱するヒータコア4が配置されたヒー
タ部5が形成され、前席前方中央に設置される。
【0003】ブロワー部を回転することにより取り込ま
れた空気は、エバポレータ2により冷却され、この冷風
が温調ドア6の作動によりヒータコア4側とバイパス通
路7側に分けられ、その後、ヒータコア4により加熱さ
れた後の温風とバイパス通路7を通った冷風がミックス
ゾーン8でミックスされ、所定温度の温調空気となり、
フット吹出口Of,ベント吹出口Ov,デフロスト吹出口
Odより車室内適所に配風される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな車両用空気調和装置は、冷風がバイパス通路7を通
って直接フット吹出口Ofに流入し、乗員の足元に冷風
が吹き出る虞れがあるので、前記バイパス通路7の入口
部分に温調リブ9を設ける必要があり、これにより吹き
出し温度の調整や吹き出し温度のバラツキを防止してい
る。
【0005】ところが、風路内に温調リブ9を設ける
と、通気抵抗が増大し、風量の低減したり、風切り音が
生じることがあり、またユニットケースを製造する場合
の型構造も複雑になり、コスト的に不利となる虞れがあ
る。
【0006】また、フットダクトは、乗員の足元に温風
を吹き出すものであるために、前記ユニットケースの外
側に設けられているが、このようなフットダクトは、ユ
ニットケースの全体形状を変形させ、例えば、矩形状等
という取り扱いやすい外観形状とはならず、面倒な梱包
作業などが強いられる。
【0007】このような不具合は、最近注目されている
一体型車両用空気調和装置においても同様である。一体
型車両用空気調和装置は、前席足下周りの空間や、グロ
ーボックス自体のスペースを大きくするために、前記ブ
ロワー部もユニットケース内に組み込み、全体形状を小
型化し、省スペース化したものである(例えば、特開平
9−99725号、特開平9−267620号、特開平
10−297249号等参照)。
【0008】この一体型車両用空気調和装置において
も、吹き出し温度の調整や吹き出し温度のバラツキを防
止するには、各所に温調リブを設ける必要があり、ま
た、フットダクトがユニットケース外に突出しているの
で、面倒な梱包作業となる。
【0009】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであり、温調リブによる通気抵抗の増大、風
量の低減を極力防止し、フットダクトもユニットケース
の外側に突出しないようにした一体型車両用空気調和装
置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記す
る手段により達成される。
【0011】(1)ファンスクロール内に設けられたフ
ァンの回転により空気を取り込むブロワー部と、当該ブ
ロワー部からの空気を冷却するエバポレータを備えたク
ーラ部と、当該クーラ部からの冷風を加熱するヒータコ
アを備えたヒータ部とを一つのユニットケース内に形成
し、前記エバポレータから流下する空気流をヒータコア
側と当該ヒータコアをバイパスするバイパス通路側に所
定の比率で分岐するスライドドアを設けた一体型車両用
空気調和装置において、前記ユニットケースは、前記フ
ァンスクロールの空気流出側に設けられた一対の側壁
と、この側壁に取付けた背面壁及び前面壁とによりU字
状に空気が流れる風路を形成し、当該風路のUターン部
分にエバポレータを立設し、当該エバポレータより小さ
くかつ該エバポレータとほぼ平行にヒータコアを設置
し、前記エバポレータとヒータコアの大きさの差を利用
してフットダクトを前記ユニットケース内部に区画形成
するとともに前記ヒータコア上部の前記前面壁に上方に
向かって傾斜する内方突出の温調リブを設け、この温調
リブの下流側に形成された空間部分に臨むように前記フ
ットダクトと連通するフット吹出口を開設したことを特
徴とする一体型車両用空気調和装置。
【0012】(2)前記エバポレータは、前記ブロワー
部の直下に立設したことを特徴とする一体型車両用空気
調和装置。
【0013】(3)前記ヒータコアは、前記エバポレー
タの上端より下位に上端が位置するように設置したこと
を特徴とする一体型車両用空気調和装置。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る一体型車両用
空気調和装置を図面に基づいて説明する。
【0015】図1は本発明の実施の形態に係る一体型車
両用空気調和装置を車室内側から見た正面概略断面図、
図2は図1の2−2線に沿う概略断面図、図3はフィル
タ部の一部破段斜視図、図4は図2の4−4線に沿う概
略断面図である。
【0016】図1,2において、一体型車両用空気調和
装置は、モータMにより回転される遠心式多翼ファン1
1により空気が取り込まれるブロワー部10と、当該ブ
ロワー部10からの空気を冷却するエバポレータ21が
設けられたクーラ部20と、当該クーラ部20からの冷
風を加熱するヒータコア31が設けられたヒータ部30
とを、一つのユニットケースC内に形成したもので、車
両前方のインストルメントパネルの下方で、車幅方向略
中央位置に配置されている。
【0017】なお、このユニットケースCは、図2に示
すように、エンジンルームERと車室Rとを仕切るダッ
シュパネルDpに取付けられる。
【0018】更に詳述する。まず、前記ブロワー部10
は、図1において、ユニットケースCの中央上部に位置
し、渦巻状をしたファンスクロール12内に遠心式多翼
ファン11が内装され、このファンスクロール12の空
気導入側は、ユニットケースCの側壁Csに開口された
空気吸込口13に内外気切換ボックス14が連設されて
いる。
【0019】この内外気切換ボックス14は、内部にド
ア15が設けられ、このドア15により内気導入口16
より車室内空気を、外気導入口17より車室外空気を選
択的に導入するようになっている。
【0020】前記ユニットケースCは、図1,2に示す
ように、前記ファンスクロール12の空気流出側に設け
られた、略平滑で直状に伸延した一対の側壁Csと、こ
の側壁Csに取付けた背面壁Cr及び前面壁Cfとにより
U字状に空気が流れる風路Tを形成している。なお、風
路Tは、エバポレータ21の上流側風路T1と、Uター
ン部分、ヒータコア31の下流側風路T2、吹出し風路
T3の総称である。
【0021】次に、クーラ部20は、図2に示すよう
に、ブロワー部10の直下に立設され、ブロワー部10
からの空気を冷却する断面矩形状のエバポレータ21が
前記上流側風路T1の軸線と平行となるように配置され
ている。つまり、このエバポレータ21には、ブロワー
部10からの空気流が上流側風路T1によりガイドさ
れ、流れ方向が変向して流入するようになっている。
【0022】なお、エバポレータ21は、いわゆる異形
管式あるいは積層式などいかなる形式のものであっても
よいが、図示のものは積層型エバポレータであり、上部
に設けられたタンク部21aには冷媒配管Pが連設され
ている。
【0023】エバポレータ21は、上端と下端が、ユニ
ットケースCと一体に形成された支持部22u,22lに
より固定保持されている。このような上支持部22uが
形成されると、ユニットケースCは剛性、耐荷重性が高
まることから、比較的重い機器であるモータMを有する
ブロワー部10でも強固に支持できる。
【0024】しかも、上支持部22uの形成によりブロ
ワー部10の剛性も高められることになるので、ファン
騒音が外部に漏れたり、モータ作動によるうなり音も低
減でき、モータの振動に伴う騒音の発生もなくなる。
【0025】加えて、ブロワー部10の剛性が高まれ
ば、専用の温調リブを設ける必要がなく、ユニットケー
スCの形状が簡素化される。さらに、ブロワー部10の
下側には、重量のあるエバポレータ21が設置されてい
るので、このエバポレータ21によってもブロワー部1
0が支持されるので、これによってもモータ作動による
うなり音が低減し、静かなモータ駆動となる。
【0026】なお、エバポレータ21は、上下の支持部
22u、22l内に嵌め込むことにより固定保持される
が、支持部22u、22lとの間には空気漏れを防止す
るパッキンなどのシール材を介装することが好ましい。
【0027】前記上支持部22uには、前記エバポレー
タ21とともにフィルタ部Fが保持されている。なお、
フィルタ部Fは、必ずしもエバポレータ21とともに保
持する必要はなく、エバポレータ21とは独立に保持し
ても良い。
【0028】このフィルタ部Fは、図3に示すように、
矩形状の枠体f1内にジグザグ状の不織布などからなる
フィルタ部材f2が設けられたものであり、枠体f1の上
流端部がエバポレータ21の上支持部22uに保持さ
れ、枠体f1の下流端部はエバポレータ21の下端支持
部22lと離間するように配置されており、全体的には
傾斜して配置された構造となっている。
【0029】これにより遠心式多翼ファン11により吹
き出され、ファンスクロール12の内側面に沿って流れ
る空気は、傾斜して配置したフィルタ部Fにより前記内
側面に沿って流れる空気流の流速が抑制され、比較的均
一流となってエバポレータ21に流れ込み、通気抵抗を
あまり増大させることなく、偏流が防止できる。
【0030】前記ヒータ部30は、図2に示すように、
前記上流側風路T1からUターンした空気流が流れる下
流側風路T2にヒータコア31が設けられ、クーラ部2
0からの空気を加熱して車室内の所定位置に向けて吹き
出すようになっている。なお、このヒータ部30も、前
記クーラ部20と同様、一対の側壁Cs間に配置されて
いる。
【0031】このヒータコア31は、内部を高温のエン
ジン冷却水が流通し、これにより空気を加熱するが、こ
のヒータコア31の支持も支持部31u,31lにより固
定保持されている。この保持は、前記エバポレータ21
とほぼ平行に対向するようにしており、これによりヒー
タコアを斜めに傾斜配置している従来のものに比し、車
両の前後方向の大きさを低減できる。
【0032】前記エバポレータ21とヒータコア31と
の間には、温調用のスライドドア33が設けられてい
る。車室内に吹き出される空気の温度調節は、ヒータコ
ア31を通過し加熱される温風量とヒータコア31をバ
イパスしバイパス通路32を流れる冷風量との比をスラ
イドドア33により変えることによりなされる。
【0033】このスライドドア33は、ヒータコア31
とエバポレータ21との間に昇降自在に設けられた円弧
状に湾曲した扁平なドアであり、図4に示すように、両
側に設けられたラック34にピニオン35を噛合し、当
該ピニオン35を図外のアクチュエータにより回動する
ことによりスライドドア33を昇降させるようにしたも
のである。
【0034】このスライドドア33は、図2に示すよう
に、仕切壁36の先端と前記ファンスクロール12の下
端との間に形成されたエバポレータ21の出口部分37
から吹き出される空気流の流れ方向を調整することによ
って、ヒータコア31を通過する空気量とバイパス通路
32を流れる空気量との比率を調整し、車室内に吹き出
す空気の温度を制御する。
【0035】このスライドドア33が、図2に示すよう
に、下限位置にある場合は、いわゆるフルクールモード
の場合であり、ヒータコア31の前面を閉じ、エバポレ
ータ21を通過した冷風が全てバイパス通路32に流れ
るようにしたものであり、スライドドア33が上限位置
にある場合は、いわゆるフルホットモードの場合であ
り、バイパス通路32を閉じ、エバポレータ21を通過
した冷風が全てヒータコア31を通過して温風となり下
流側風路T2を上向きに流れるようにしたものである。
【0036】また、スライドドア33が中間位置にある
場合は、その位置に応じて定まる比率の冷風と温風が得
られ、これらがミックスされ、所定温度の温調風となっ
て、下流側風路T2を上向きに流れる。
【0037】このようにして得られた温調風は、ユニッ
トケースCの前面側に形成された前記下流側風路T2の
延長となる吹出し風路T3に沿って流れるが、ここに
は、フット吹出口Of、ベント吹出口Ov及びデフロスト
吹出口Odが開設され、これらから車室内に配風され
る。
【0038】この吹出し風路T3は、ヒータコア31か
らブロワー部10の上方を越えて伸延するように形成さ
れ、前記ブロワー部10を外部から覆い、モータMの騒
音が外部に漏れないようにしている。
【0039】特に、本実施の形態では、エバポレータ2
1より小さなヒータコア31を使用し、前記下流側風路
T2の側部に矩形のユニットケースCから突出しないよ
うにフットダクト39を形成し、また、このフットダク
ト39のフット吹出口Ofも、温調リブを設けることに
より空気溜りとなるような、本来的には必要としない部
分が生じないようにしている。
【0040】通常、エバポレータ21とヒータコア31
を用いて行う温度調整は、ヒータコア31を通過する空
気量はそれほど多くないため、ヒータコア31の大きさ
を所要の加熱能力を得る大きさに設定しても、その大き
さはエバポレータ21よりも小さくても問題はない。
【0041】したがって、ヒータコア31は、エバポレ
ータ21より高さを低く設定でき、これによりヒータコ
ア31の位置をエバポレータ21より下げなくても、つ
まり、ユニットケースCの外形に影響を及ぼすことな
く、エバポレータ21からの冷風が当該ヒータコア31
をバイパスして流れるバイパス通路32をヒータコア3
1の上部に形成できる。
【0042】この結果、ユニットケースCを大型化した
り、異形形状とすることなく、ほぼ矩形形状のユニット
ケースCを形成でき、しかも、エバポレータ21からの
冷風が、ほぼ直線的にベント吹出口Ovに向かうことに
なり、これにより冷房性能の向上を図ることができる。
【0043】このようなエバポレータ21とヒータコア
31の上下及び幅寸法の違いから、ユニットケースCの
側面にも余剰スペースが生じることになり、ここを利用
して、フットダクト39を形成し、外部に突出する部分
のない全体的にほぼ矩形の箱状ユニットケースCとする
ことができ、梱包作業なども容易となり取り扱いやすい
ものとなる。
【0044】更に詳述すれば、本実施の形態では、図4
に示すように、略平滑な一対の側壁Cs間にエバポレー
タ21と、これより小さなヒータコア31が設けられて
いるので、このエバポレータ21とヒータコア31の形
状にそってユニットケースCを形成すれば、ユニットケ
ースCは、外形が凹凸のあるものとなるが、このエバポ
レータ21とヒータコア31の大きさの差分を利用して
フットダクト39を形成すれば、ユニットケースCは、
外形寸法が抑えられ、小型化でき、箱状の扱いやすい形
状となる。
【0045】また、フットダクト39は、下流側風路T
2の左右両側に対称に設けられるので、温調風をドライ
バ側とアシスト側に均等に吹き出すことができる。
【0046】さらに、下流側風路T2のヒータコア31
上部の前面壁Cfに、ここを流れる空気流の邪魔となら
ないように、上方に向かって傾斜して内方突出した温調
リブ38が設けられている。
【0047】この温調リブ38は、ユニットケースCを
箱状とするために、前記フットダクト39をユニットケ
ースCの外部に突出しないように形成されており、フッ
トモード以外のときは、冷風と温風のミックス性を高め
る機能を発揮するが、フット吹出口Ofが開設されてい
る部分は、空気溜りとなり、本来的には好ましくない部
分となる。
【0048】しかし、この温調リブ38によりユニット
ケースC内に形成された空間に臨むように前記フットダ
クト39と連通するフット吹出口Ofを開設すると、フ
ットモードのときに温風が流入する部分として有効利用
することができる。
【0049】なお、前記フット吹出口Ofにはフットド
アDfが設けられ、ベント吹出口Ovにはベント−デフド
アDvdがそれぞれ回動自在に設けられているが、このベ
ント−デフドアDvdは、ベントモード時はベント吹出口
Ovを開放し、デフロストモード時はベント吹出口Ovを
閉じ、デフ吹出口Odより温調風を車室内に吹き出すよ
うにしている。
【0050】バイレベルモード(頭寒足熱モード)時は
フットドアDfを半分開放し、ベント−デフドアDvdを
開放し、ベント吹出口Ovから冷風を、フット吹出口Of
から温風を吹き出すようにしている。
【0051】ベント吹出口Ovからの空気は、当該ベン
ト吹出口Oに接続される図示しないベントダクトを通っ
て乗員の上半身に向けて吹き出され、デフロスト吹出口
Odからの空気は、当該デフロスト吹出口Oに接続され
る図示しないデフダクトを通って窓ガラスの内面に向け
て吹き出される。
【0052】前記クーラ部20とヒータ部30の境界部
分には、エバポレータ21からの凝縮水を車室外に排出
するドレンパイプ40が設けられている。
【0053】次に作用を説明する。
【0054】遠心式多翼ファン11が回転すると、内外
気切換ボックス14よりドア15が選択した内気導入口
16又は外気導入口17より車室内空気又は車室外空気
がファンスクロール12内に吹き出される。
【0055】この空気は、ファンスクロール12の内側
壁に沿って流れ、上流側風路T1内を流下するが、傾斜
設置したフィルタ部Fにより内側壁に沿う空気流は、流
速が抑制され、通気抵抗をあまり増大させることなく比
較的均一流となってエバポレータ21に流れ込み、エバ
ポレータ全体に均一に当たる。
【0056】ここにおいて、例えば、車室内のコントロ
ーラが冷房モードに設定され、特に、フルクールモード
の場合は、スライドドア33は下限位置にセットされ、
フットドアDfは「閉」、ベント−デフドアDvdは
「開」の状態にセットされる。
【0057】したがって、エバポレータ21を通過した
冷風は、全てバイパス通路32に流れ、この流れは直線
的にベント吹出口Ovに向かい、当該ベント吹出口Ovか
ら円滑に乗員の上半身に向かって吹き出される。
【0058】所定温度が設定された冷房モードの場合
は、スライドドア33は中間位置にセットされ、一部の
冷風はバイパス通路32を通って流れ、他の冷風はヒー
タコア31を通過して温風となり下流側風路T2を上向
きに流れる。
【0059】この温風は、温調リブ38によりバイパス
通路32側に向けられ、ここを流れている冷風の中に強
制的に押し込まれるので、冷風とのミックス性が向上
し、所定温度の冷風が得られ、ベント吹出口Ovから吹
き出される。
【0060】コントローラが暖房モードに設定され、特
に、フルホットモードの場合は、スライドドア33は上
限位置にセットされ、フットドアDfは「開」、ベント
−デフドアDvdは「閉」の状態にセットされる。
【0061】したがって、エバポレータ21を通過した
冷風は、全てヒータコア31に流れて加熱され、温風と
なる。この温風は、温調リブ38を越えて一対のフット
吹出口Ofに入り、それぞれフットダクト39を通り、
ドライバ側とアシスト側の足元に均等に吹き出される。
【0062】なお、所定温度が設定された暖房モードの
場合も、スライドドア33が中間位置にセットされ、バ
イパス通路32を通った冷風と、ヒータコア31を通過
した温風が前記温調リブ38によりミックスされ、フッ
ト吹出口Ofからフットダクト39に導かれる。
【0063】コントローラがデフロストモードに設定さ
れると、ベント−デフドアDvdは「閉」の状態にセット
され、フットドアDfは「半開」状態にセットされる。
【0064】したがって、エバポレータ21を通過した
冷風はヒータコア31により加熱され、温風となって一
部がフット吹出口Ofからフットダクト39を通り、他
の温風は、下流側風路T2を上向きに流れ、ファンスク
ロール12の外周面に沿って流れ、デフロスト吹出口O
dから車室内に配風される。
【0065】本発明は、上述した実施形態に限定される
ことなく、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて種々
変形することができる。
【0066】例えば、上述した実施形態は、エバポレー
タ21の立設位置をブロワー部10の直下としている
が、これは、ブロワー部10の支持を強固にするためで
あり、多少変位してもよい。
【0067】またヒータコア31は、エバポレータ21
の下端を略一致させているが、エバポレータ21の上端
より下位に上端が位置するように設置すればどのような
大きさのものでも良い。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、ファンスクロールの空気流出側に略平滑
で直状の風路を形成し、該風路にエバポレータや、これ
より小さなヒータコアを対向設置したので、ユニットケ
ースがコンパクトなものとなる。
【0069】また、エバポレータとヒータコアの大きさ
の差を利用してフットダクトをユニットケース内部に区
画形成したので、フットダクトの形成がユニットケース
の外観を変形させることはない。
【0070】さらに、ヒータコア上部の前面壁に上方に
向かって傾斜する内方突出の温調リブを設けたので、通
気抵抗の増大、風量の低減をかなり防止でき、冷温風の
ミックス性が向上する。
【0071】加えて、この温調リブにより形成された空
間に臨むようにフットダクトのフット吹出口を開設した
したので、空気溜りなどの無駄な空間が生じることはな
く、不必要にユニットケースが大型化することもない。
【0072】請求項2に記載の発明によれば、エバポレ
ータをブロワー部の直下に立設したので、ブロワー部が
エバポレータによって強固に支持され、ビビリ音が低減
し、静かな運転が可能となる。
【0073】請求項3に記載の発明によれば、エバポレ
ータの上端より下位にヒータコアの上端が位置するよう
にしたので、ユニットケースを大型化したり、異形形状
とすることなく、ほぼ矩形形状のユニットケースを形成
でき、しかも、エバポレータからの冷風が、ほぼ直線的
にベント吹出口に向かい、冷房性能の向上を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を車室内側から見た正面
概略断面図である。
【図2】 図1の2−2線に沿う概略断面図である。
【図3】 フィルタ部の一部破断斜視図である。
【図4】 図2の4−4線に沿う概略断面図である。
【図5】 従来の車両用空気調和装置を示す概略断面図
である。
【符号の説明】
10…ブロワー部、 11…遠心式多翼ファン(ファン)、 12…ファンスクロール、 20…クーラ部、 21…エバポレータ、 31…ヒータコア、 32…バイパス通路、 30…ヒータ部、 33…スライドドア、 38…温調リブ、 39…フットダクト、 C…ユニットケース、 Cf…ユニットケース前面壁、 Cr…ユニットケース背面壁、 Cs…ユニットケース側壁、 Of…フット吹出口。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年12月21日(1999.12.
21)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】(1)ファンスクロール内に設けられたフ
ァンの回転により空気を取り込むブロワー部と、当該ブ
ロワー部からの空気を冷却するエバポレータを備えたク
ーラ部と、当該クーラ部からの冷風を加熱するヒータコ
アを備えたヒータ部とを一つのユニットケース内に形成
し、前記エバポレータから流下する空気流をヒータコア
側と当該ヒータコアをバイパスするバイパス通路側に所
定の比率で分岐するスライドドアを設けた一体型車両用
空気調和装置において、前記ユニットケースは、前記フ
ァンスクロールの空気流出側に設けられた一対の側壁
と、この側壁に取付けた背面壁及び前面壁とによりU字
状に空気が流れる風路を形成し、当該風路のUターン部
分にエバポレータを立設し、当該エバポレータより上下
及び幅が小さいヒータコアを該エバポレータとほぼ平行
設置し、前記エバポレータとヒータコアの大きさの差
を利用してフットダクトを前記ユニットケース内部に区
画形成するとともに前記ヒータコア上部の前記前面壁に
前記ユニットケース内方に突出する温調リブを設け、こ
の温調リブの下流側に形成された空間部分に臨むように
前記フットダクトと連通するフット吹出口を開設したこ
とを特徴とする一体型車両用空気調和装置。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】特に、本実施の形態では、エバポレータ2
1より小さなヒータコア31を使用し、前記下流側風路
T2の側部に矩形のユニットケースCから突出しないよ
うにフットダクト39を形成し、また、このフットダク
ト39のフット吹出口Ofも、温調リブ38を設けるこ
とにより空気溜りとなるような、本来的には必要としな
い部分が生じないようにしている。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファンスクロール(12)に設けられたファ
    ン(11)の回転により空気を取り込むブロワー部(10)と、
    当該ブロワー部(10)からの空気を冷却するエバポレータ
    (21)を備えたクーラ部(20)と、当該クーラ部(20)からの
    冷風を加熱するヒータコア(31)を備えたヒータ部(30)と
    を一つのユニットケース(C)内に形成し、前記エバポレ
    ータ(21)から流下する空気流をヒータコア(31)側と当該
    ヒータコア(31)をバイパスするバイパス通路(32)側に所
    定の比率で分岐するスライドドア(33)を設けた一体型車
    両用空気調和装置において、 前記ユニットケース(C)は、前記ファンスクロール(12)
    の空気流出側に設けられた一対の側壁(Cs)と、この側壁
    (Cs)に取付けた背面壁(Cr)及び前面壁(Cf)とによりU字
    状に空気が流れる風路(T)を形成し、当該風路(T)のUタ
    ーン部分にエバポレータ(21)を立設し、当該エバポレー
    タ(21)より小さくかつ該エバポレータ(21)とほぼ平行に
    ヒータコア(31)を設置し、前記エバポレータ(21)とヒー
    タコア(31)の大きさの差を利用してフットダクト(39)を
    前記ユニットケース(C)内部に区画形成するとともに前
    記ヒータコア上部の前記前面壁(Cf)に上方に向かって傾
    斜する内方突出の温調リブ(38)を設け、この温調リブ(3
    8)の下流側に形成された空間部分(S)に臨むように前記
    フットダクト(39)と連通するフット吹出口(Of)を開設し
    たことを特徴とする一体型車両用空気調和装置。
  2. 【請求項2】 前記エバポレータ(21)は、前記ブロワー
    部(10) の直下に立設したことを特徴とする請求項1に
    記載の一体型車両用空気調和装置。
  3. 【請求項3】 前記ヒータコア(31)は、前記エバポレー
    タ(21)の上端より下位に上端が位置するように設置した
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の一体型車両用
    空気調和装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101031219B1 (ko) 2004-03-18 2011-04-27 한라공조주식회사 센터마운팅 타입의 공조장치
DE102013209871A1 (de) 2012-06-18 2013-12-19 Denso International America, Inc. Rückwärtiges Heizungs-, Lüftungs- und Klimatisierungssystem für ein Kraftfahrzeug
WO2016117527A1 (ja) * 2015-01-21 2016-07-28 株式会社ヴァレオジャパン 車両用空調装置

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