JP2001105746A - 熱転写受容シート - Google Patents

熱転写受容シート

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JP2001105746A
JP2001105746A JP29234999A JP29234999A JP2001105746A JP 2001105746 A JP2001105746 A JP 2001105746A JP 29234999 A JP29234999 A JP 29234999A JP 29234999 A JP29234999 A JP 29234999A JP 2001105746 A JP2001105746 A JP 2001105746A
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layer
resin
sheet
porous resin
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Yoshio Mizuhara
由郎 水原
Yoshihiro Shimizu
良浩 清水
Shigeo Hayashi
滋雄 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】各種のサーマルプリンターに対して、高感度で
あり、しかも高画質、鮮明な画像が形成でき、しかもプ
リントカールが良好で低コストの熱転写受容シートを提
供しようとする。 【解決手段】少なくとも、シート状セルロース芯材層
と、この芯材層の一面上に多孔性樹脂層、平滑樹脂層、
染料染着性受容層を順次積層した熱転写受容シートにお
いて、前記多孔性樹脂層が、ガラス転移温度が51〜1
03℃である熱可塑性樹脂を主成分とし、かつ、密度
0.05〜0.4g/cm3である樹脂層からなり、平
滑樹脂層の厚みが2〜15μmであることを特徴とする
熱転写受容シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱転写受容シートに
関するものである。更に詳しく述べるならば、本発明
は、サーマルプリンター、特に染料熱転写プリンターに
適し、高感度であり、しかも画質が良好で、銀塩写真類
似の鮮明かつ高解像度の画像が得られ、かつ、カールの
発生が殆どなく、コスト的にも有利な熱転写受容シート
(以下、単に受容シートともいう。)に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、サーマルプリンター、特に鮮明な
フルカラー画像がプリント可能な染料熱転写プリンター
が注目されてきた。染料熱転写プリンターは、染料イン
クシートに、受容シートの染料染着性樹脂を含む受容層
を重ね合わせ、サーマルヘッドなどから供給される熱に
より、染料層の所要箇所の染料を所定濃度だけ受容層上
に転写して画像を形成するものである。インクシート
は、イエロー、マゼンタおよびシアンの3色、あるいは
これにブラックを加えた4色の染料からなる。フルカラ
ー画像は、インクシートの各色の染料を受容シートに順
に繰り返し転写することによって得られる。
【0003】このようなサーマルヘッド付プリンターに
おいて、良好なプリント印画を得るために、一軸ないし
二軸延伸フィルムや多層構造フィルム(例えば合成紙)
などのシート上に、染料染着性樹脂を主成分として含む
画像受容層を形成した受容シートが用いられることが多
い。上記のようなシートは、厚さが均一で、柔軟性があ
り、しかもセルロース繊維からなる紙に比べて熱伝導度
が低いなどの利点があり、このため、均一で濃度の高い
転写画像が得られるという長所がある。特に延伸フィル
ムにおいては、延伸倍率を調節することにより、表面の
光沢性が良好な受容シートが得られる。
【0004】しかし、上記のようなフィルムまたは合成
紙をシート状基材として用いた受容シートに熱転写記録
を施すと、熱によりフィルムの延伸応力が開放されて、
熱収縮し、その結果受容シートのカール(以下、プリン
トカールともいう)が大きくなりプリンター中の走行が
困難となり、また得られるプリントの商品価値を著しく
低下させる等の欠点があった。そこで、プリントカール
を抑えるため、上記のようなフィルムまたは合成紙を、
紙の両面に貼り合わせてなる基材が用いられることが多
いが、製造工程が複雑であり、またコストも上昇する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、各種のサー
マルプリンターに対して、高感度であり、しかも高画
質、鮮明な画像が形成でき、しかもプリントカールが良
好で低コストの熱転写受容シートを提供しようとするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために、主として受容シートの構成について
鋭意検討した結果、セルロース芯材層上に、ガラス転移
温度が51〜103℃であるアクリル樹脂又はウレタン
樹脂を主成分として用い、かつ、密度0.05〜0.4
g/cm3である多孔性樹脂層、厚みを2〜15μmの
平滑樹脂層、染料染着性受容層を順次積層することによ
って、高感度であり、しかも高画質であり、画像の鮮明
性、解像度に優れ、しかも低コストの熱転写受容シート
が得られることを見出した。
【0007】本発明の熱転写受容シートは、少なくと
も、シート状セルロース芯材層と、この芯材層の一面上
に多孔性樹脂層、平滑樹脂層、染料染着性受容層を順次
積層した熱転写受容シートにおいて、前記多孔性樹脂層
が、ガラス転移温度が51〜103℃である熱可塑性樹
脂を主成分とし、かつ、密度0.05〜0.4g/cm
3である樹脂層からなり、平滑樹脂層の厚みが2〜15
μmであることを特徴とする熱転写受容シートである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、上記のように、特定の
構成の多孔性樹脂層および平滑樹脂層を組み合わせるこ
とによって、高感度であり、しかも高画質であり、画像
の鮮明性、解像度に優れ、しかも低コストの熱転写受容
シートとなる。
【0009】セルロース芯材層上に多孔性樹脂層を設け
ることにより、クッション性を有し、プリント時にサー
マルヘッドと高い密着性を示すため、また多孔性樹脂層
によりセルロース芯材層の凹凸がレベリングされ、平滑
樹脂層により平滑性が更に高められるため、印画時の白
抜けが軽減され、記録画質が向上すると考えられる。高
い記録画質を得るためには、多孔性樹脂層が密度0.0
5〜0.4g/cm3であることが必要である。多孔性
樹脂層の密度が0.4g/cm3を超える場合はクッシ
ョン性が不十分となり画質が低下する。密度が0.05
g/cm3未満の場合は多孔性樹脂層の強度が不十分と
なり、記録画質が低下する傾向がある。
【0010】また、多孔性樹脂層の形成は、記録画質の
向上だけでなく、断熱性が高いため記録感度も高める。
多孔性樹脂層の密度が小さいほど断熱性が良好となり、
見かけの密度を0.05〜0.4g/cm3の範囲にコ
ントロールした場合、記録感度が向上する。多孔性樹脂
層の断熱性を発揮し、更に記録感度を上げるためには、
平滑樹脂層の厚さをコントロールすることが必要であ
る。平滑樹脂層の厚さが薄いほうが、記録感度は向上す
る傾向にあるが、2μm未満となると平滑性や光沢性は
著しく低下し、記録画質が損なわれる傾向にある。平滑
樹脂層の厚さを2〜15μmの範囲にコントロールする
ことにより、多孔性樹脂層の断熱性が有効となり、高い
記録感度及び記録濃度が得られる。
【0011】更に、高い記録感度および記録画質を得る
為には、多孔性樹脂層のガラス転移温度が51〜103
℃である熱可塑性樹脂を主成分として含む必要があるこ
とがわかった。ガラス転移温度が51℃未満の場合、プ
リント時にサーマルヘッドからの熱と、プラテンロール
による圧力により、多孔性樹脂層が軟化し潰れるため、
高い濃度が得られず、良好な画質も得られなかった。ま
た、ガラス転移温度が103℃を超える場合、多孔性樹
脂層にクッション性がないため、良好な画質が得られな
かった。
【0012】本発明において、多孔性樹脂層とは、熱可
塑性樹脂および必要により顔料を主成分として含む層で
ある。例えば、熱可塑性樹脂および必要により顔料を主
成分として含む塗液に、加熱によりガス化する膨張剤を
内包するマイクロカプセル状樹脂を配合し、塗工後に加
熱により発泡させたる方法、熱可塑性樹脂および必要に
より顔料を主成分として含む塗液に、前記マイクロカプ
セルを予め膨張させた後に塗工する方法、中空球状のプ
ラスチックピグメントを塗工する方法、アニオン性樹脂
粒子とカチオン性樹脂粒子を混合し、凝集によって空隙
をつくる方法、熱可塑性樹脂、あるいは熱可塑性樹脂と
顔料との混合物を含む液状物に、機械的撹拌を施して微
細な多数の気泡を形成分散させ、この気泡含有樹脂液を
支持体に塗工、乾燥して形成する方法などが例示できる
が、密度が0.05〜0.4g/cm3の範囲である層
であればこの限りではない。なお、多孔性樹脂層を複数
層形成することも可能である。
【0013】本発明で使用する多孔性樹脂層を形成する
熱可塑性樹脂としては、ガラス転移温度が51〜103
℃、好ましくは54〜100℃である樹脂を主成分とす
ればよく、アクリル樹脂、およびポリウレタン樹脂から
選ばれる少なくとも一種を用いることが好ましい。例え
ばポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド、アクリル
酸エステルなどのアクリル樹脂、アクリル酸アミド−ア
クリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド−アクリ
ル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、スチレ
ン−ブタジエン−アクリル酸共重合体などのアクリル系
樹脂を含む共重合体、ウレタン樹脂を使用する。また、
本発明の効果を損なわない範囲でその他の樹脂が併用で
きる。
【0014】多孔性樹脂層の厚みは、5〜60μmが好
ましい。因みに厚みが5μmより薄い場合は断熱性が有
効にならず、記録濃度が低下する傾向にある。一方、多
孔性樹脂層の厚さが厚くなるほど記録感度が向上しまた
画質も向上するが、厚さが60μmを越えるとその効果
は飽和し、かえって経済的に不利となる。
【0015】本発明において、多孔性樹脂層に含ませる
ことができる顔料としては、例えば酸化亜鉛、酸化チタ
ン、炭酸カルシウム、珪酸、珪酸塩、クレー、タルク、
マイカ、焼成クレー、水酸化アルミニウム、硫酸バリウ
ム、リトポン、コロイダルシリカ等の無機顔料、ポリス
チレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ樹
脂、スチレン−アクリル共重合体等の真球、中空あるい
は、さまざまな形状に加工されたタイプのプラスチック
ピグメントと称される有機顔料やデンプン粉末、セルロ
ース粉末等を用いることができるが、これらに限定され
るものではない。また、これらの顔料は必要に応じて単
独にあるいは2種以上混合して使用することができる。
【0016】本発明における平滑樹脂層は、熱可塑性樹
脂の押し出しラミネートした層、又は熱可塑性樹脂延伸
フィルムを貼りあわせた層である。押し出しラミネート
は、熱可塑性樹脂がクーリングロールに圧着する際に、
クーリングロール面が樹脂層表面に転写される。このた
め、鏡面仕上げされた平滑なクーリングロールを使用す
ることにより、樹脂層表面を非常に平滑な面に仕上げる
ことができ、かつ非常に光沢の高いものが得られる。延
伸フィルムを貼り合わせる方式では、押し出しラミネー
ト加工の難しいポリエステル樹脂等を使用して、高平
滑、高光沢な表面が得られる。本発明における平滑樹脂
層を形成する熱可塑性樹脂は、適宜使用することが可能
である。例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチ
レン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテ
ン、ポリペンテン、ポリエステル、ポリカーボネート等
が挙げられる。
【0017】本発明において、平滑樹脂層に含ませるこ
とができる顔料としては、例えば酸化亜鉛、酸化チタ
ン、炭酸カルシウム、珪酸、珪酸塩、クレー、タルク、
マイカ、焼成クレー、水酸化アルミニウム、硫酸バリウ
ム、リトポン、コロイダルシリカ等の無機顔料、エポキ
シ樹脂、スチレン−アクリル共重合体等の真球、中空あ
るいは、さまざまな形状に加工されたタイプのプラスチ
ックピグメントと称される有機顔料やデンプン粉末、セ
ルロース粉末等を用いることができるが、これらに限定
されるものではない。また、これらの顔料は必要に応じ
て単独にあるいは2種以上混合して使用することができ
る。
【0018】本発明のセルロース芯材層においては、木
材パルプを主成分とする天然パルプ基材が、適度な断熱
性、クッション性を有し、かつコスト的にも有利なこと
等から好ましく用いられる。紙基材としては、高平滑化
のためにカレンダー処理されたものがより好ましく用い
られ、必要に応じて顔料を含有した塗工層を有してもよ
い。具体的には、上質紙、アート紙、コート紙、片艶
紙、含浸紙、板紙等が挙げられる。
【0019】パルプ基材としては、広葉樹パルプ、針葉
樹パルプ、広葉樹針葉樹混合パルプ等の木材パルプ、ま
た、クラフトパルプ、サルファイトパルプ、ソーダパル
プ等通常使用されているパルプからなる原紙が使用でき
る。原紙を抄造後、これにカレンダーにて圧力を印加し
て圧縮するなどして表面平滑性を改善したものが好まし
く、その坪量は、50〜250g/m2が好ましい。原
紙は、通常の紙用各種添加剤、例えば乾燥紙力増強剤
(カチオン化澱粉、カチオン化ポリアクリルアミド
等)、サイズ剤(脂肪酸塩、ロジン、マレイン化ロジ
ン、カチオン化サイズ剤、反応性サイズ剤等)、填料
(クレー、カオリン、チタン等)、湿潤紙力増強剤(メ
ラミン樹脂、エポキシ化ポリアミド樹脂等)、定着剤
(硫酸アルミニウム、カチオン化デンプン等)、pH調
節剤(苛性ソーダ、炭酸ソーダ等)などの1種以上を含
んでもいてもよい。また原紙は水溶性高分子添加剤、サ
イズ剤、無機電解質、吸湿性物質、顔料、染料、pH調
節剤などの1種以上を含む処理液でタブサイズ、又はサ
イズプレスされたものであってもよい。またパルプ基材
の裏面、もしくは両面は耐水性、熱可塑性樹脂で被覆さ
れていてもよく、例えば、ポリオレフィン樹脂が挙げら
れる。ポリオレフィン樹脂としては、エチレン、α−オ
レフィン類、例えばプロピレンなどの単独重合体、及び
前記オレフィンの少なくとも2種の共重合体から選ば
れ、これら各種重合体の2種以上を併用することも可能
である。
【0020】セルロース芯材層、多孔性樹脂層および平
滑樹脂層をあわせた厚さは、20〜300μmの範囲が
好ましい。厚さが20μm未満であると、得られる受容
シートの機械的強度が不十分となるばかりでなく、その
硬さや、変形に対する反発力が不十分となり、印画の際
に生じる受容シートのカールを十分に防止できないとい
う不都合を生ずることがある。また厚さが300μmを
越えると、得られる受容シートの厚さが過大になること
がある。所定容積のプリンターでは、受容シート収容容
積に限度があり、受容シートの厚さの増大は、当然プリ
ンター内蔵受容シート収容枚数の低下を招く。この場
合、所定枚数の受容シートを収容しようとすれば、プリ
ンターの容積を大きくしなければならず、プリンターの
コンパクト化が困難となる。
【0021】受容層は、平滑樹脂層上にインキリボンの
染料を受容するために受容層が設けられている。受容層
は、染料染着性の高い樹脂を必須成分とし、架橋剤、融
着防止剤、および紫外線吸収剤等を適宜加えた成分から
なる。染料染着性の高い樹脂にはセルロース系樹脂、ア
セテートブチレート系樹脂およびポリエステル系樹脂等
が用いられる。また、架橋剤にはイソシアネート化合物
およびエポキシ化合物等が、融着防止剤にはアクリルシ
リコン系樹脂等が、紫外線吸収剤にはベンゾトリアゾー
ル系、ベンゾフェノン系、フェニルサリシレート系およ
びシアノアクリレート系化合物等が使用でき、さらに滑
剤および離型剤等が適宜配合できる。これら受容層成分
は架橋剤を介して架橋反応を起こすものが好ましい。受
容層の塗工量は0.1〜20.0g/m2の範囲が好ま
しい。
【0022】本発明の受容シートにおいて、裏面(受容
層に対して反対側)にも、多孔性樹脂層、平滑樹脂層、
受容層を形成し、両面受容層とすることもできる。ま
た、受容シートの裏面には、走行性向上、静電気の防
止、受容シート相互の擦れによる受容層の損傷防止、さ
らにはプリントした受容シートを重ね置きしたとき、受
容層からそれに接触隣接する受容シート裏面への染料の
移行防止などを目的として背面被覆層が形成されていて
もよい。背面被覆層には、接着剤として有効な樹脂が含
まれ、且つ、この樹脂は、受容シートの走行性、受容層
面の傷つき防止の為にも有効なものである。このような
樹脂としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエス
テル樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン
樹脂、メラミン樹脂等、並びにこれらの樹脂の反応硬化
物を用いることができる。
【0023】また背面被覆層には帯電防止処理のために
各種の導電剤を添加することができる。導電剤として
は、カチオン系ポリマーを用いることが望ましい。カチ
オン系ポリマーとしては、一般的にポリエチレンイミ
ン、カチオン性モノマーを含むアクリル系重合体、カチ
オン変性アクリルアミド系重合体およびカチオン澱粉等
を用いることができる。背面被覆層の塗工量は、0.3
〜15g/m2の範囲内にあることが望ましい。0.3
g/m2未満であると、受容層と裏面とが擦れ合った時
受容層の傷つきを十分に防止できないことがあり、また
15g/m2を越えると、効果が飽和し不経済である。
【0024】本発明における各塗工層は、ブレードコー
ター、エアーナイフコーター、ゲートロールコーターな
ど公知のコーターを用いて塗工、乾燥して形成すること
ができる。なお、本発明の受容シートにおいて、公知の
加工を施すことも可能である。例えば、裏面に粘着剤層
を形成してラベルやシール、磁気記録層を形成して磁気
カード、ICチップ等を積層したICカードなどにも適
用可能である。
【0025】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
に説明するが、勿論本発明はこれによって限定されるも
のではない。尚、実施例中の「部」および「%」は、す
べて「重量部」および「重量%」を示す。
【0026】実施例1 「多孔性樹脂層の形成」下記の組成の多孔性樹脂層用塗
液(固形分濃度35%)を、撹拌機(商標:ケンミック
スアイコーPRO、愛工舎製作所製)を使用して、撹拌
速度490rpmで6分間撹拌して、これに発泡処理を
施した。発泡倍率は3.0倍であった。発泡処理後ただ
ちに、米坪75g/m2の上質紙の表面上にアプリケー
ターバーを用いて塗工量(乾物量)が10g/m2とな
るように塗工し、乾燥して、多孔性樹脂層を形成した。
多孔性樹脂層の見かけの密度は0.35g/m3、厚さ
は40μmであった。 [多孔性樹脂層用塗液] 水分散型アクリル樹脂 (商標:AE119、JSR製、Tg55℃) 100部 パラフィンワックス(商標:ハイドリンD−336、中京油脂) 5部 脂肪酸アンモニウム塩系陰イオン性界面活性剤 (商標:DC−100A、サンノプコ製) 10部 増粘剤:カルボキシメチルセルロースナトリウム (商標:AGガム、第一工業製薬製) 5部
【0027】「平滑樹脂層の形成」次に、前記多孔性樹
脂層の上に、ポリプロピレン樹脂(商標:PHA03
A、日本ポリオレフィン製)を10μmの厚さに押し出
しラミネートし、平滑樹脂層を形成した。
【0028】「背面被覆層の形成」まず、裏面側(多孔
性樹脂層を形成していない面)に、中密度ポリエチレン
(商標:ネオゼックス40150C、三井石油化学製、
密度0.94g/cm3)を15μmの厚さに押し出し
ラミネートした。ポリエチレンラミネート層に、下記の
組成の背面被覆用塗液を、固形分塗工量が3g/m2
なるように塗工、乾燥して背面被覆層を形成した。 [背面被覆層用塗液] アクリル酸エステル共重合体 (商標:プライマールWL−81、ロームアンドハース社製)100部 エポキシ樹脂(商標:エポコートDX−225、シェル化学社製) 5部 導電剤(商標:サフトマーST1000、三菱油化社製) 50部 変性エタノール 1420部
【0029】「受容シートの作成」次いで、表面側(多
孔性樹脂層面)に、下記の組成の受容層用塗液を、固形
分塗工量が8g/m2となるように塗工、乾燥(120
℃、1分間)して受容層を形成した。さらに、このシー
トを10枚重ねて、60℃のオーブン中でイソシアネー
トの架橋を進め、受容シートを得た。 「受容層用塗液」 ポリエステル樹脂(商標:バイロン200、東洋紡社製) 100部 シリコーンオイル(商標:KF393、信越シリコン社製) 3部 イソシアネート(商標:タケネートD−140N、武田薬品社製) 5部 トルエン 300部
【0030】実施例2 多孔性樹脂層の形成において、下記の組成の多孔性樹脂
層用塗液を用い、10g/m2となるように塗工した以
外は実施例1と同様に受容シート得た。 [多孔性樹脂層用塗液] 水分散型アクリル樹脂 (商標:T371、JSR製、Tg85℃) 100部 パラフィンワックス(商標:ハイドリンD−336、中京油脂) 5部 脂肪酸アンモニウム塩系陰イオン性界面活性剤 (商標:DC−100A、サンノプコ製) 10部 増粘剤:カルボキシメチルセルロースナトリウム (商標:AGガム、第一工業製薬製) 5部
【0031】実施例3 多孔性樹脂層の形成において、下記の組成の多孔性樹脂
層用塗液を用い、10g/m2となるように塗工した以
外は実施例1と同様に受容シート得た。 [多孔性樹脂層用塗液] 水分散型ポリウレタン樹脂 (商標:R−9679、ゼネカ製、Tg99℃) 100部 パラフィンワックス(商標:ハイドリンD−336、中京油脂) 5部 脂肪酸アンモニウム塩系陰イオン性界面活性剤 (商標:DC−100A、サンノプコ製) 10部 増粘剤:カルボキシメチルセルロースナトリウム (商標:AGガム、第一工業製薬製) 5部
【0032】実施例4 平滑樹脂層の形成において、ポリオレフィンフィルム
(商標:EM−501#15、王子製紙製、厚さ15μ
m)をドライラミネートした以外は実施例1と同様に受
容シート得た。
【0033】実施例5 平滑樹脂層の形成において、ポリエステルフィルム(商
標:テトロンフィルムF、帝人製、厚さ3μm)をドラ
イラミネートした以外は実施例1と同様に受容シート得
た。
【0034】比較例1 多孔性樹脂層の形成において、下記の組成の多孔性樹脂
層用塗液を用い、10g/m2となるように塗工した以
外は実施例1と同様に受容シート得た。 [多孔性樹脂層用塗液] 水分散型アクリル樹脂 (商標:AE314、JSR製、Tg20℃) 100部 パラフィンワックス(商標:ハイドリンD−336、中京油脂) 5部 脂肪酸アンモニウム塩系陰イオン性界面活性剤 (商標:DC−100A、サンノプコ製) 10部 増粘剤:カルボキシメチルセルロースナトリウム (商標:AGガム、第一工業製薬製) 5部
【0035】比較例2 多孔性樹脂層の形成において、下記の組成の多孔性樹脂
層用塗液を用い、10g/m2となるように塗工した以
外は実施例1と同様に受容シート得た。 [多孔性樹脂層用塗液] 水分散型アクリル樹脂 (商標:AE941、JSR製、Tg105℃) 100部 パラフィンワックス(商標:ハイドリンD−336、中京油脂) 5部 脂肪酸アンモニウム塩系陰イオン性界面活性剤 (商標:DC−100A、サンノプコ製) 10部 増粘剤:カルボキシメチルセルロースナトリウム (商標:AGガム、第一工業製薬製) 5部
【0036】比較例3 平滑樹脂層の厚さを20μmとした以外は実施例1と同
様に受容シート得た。
【0037】評価 上記各実施例および比較例で得られた受容シートについ
て、それぞれ下記の方法により測定を行い得られた結果
を表1に示す。
【0038】〔画像の濃度、均一性〕厚さ6μmのポリ
エステルフィルムの上に昇華性染料をバインダーととも
に含むインク層を設けたイエロー、マゼンタ、シアンの
3色それぞれのインクシートを受容シートに接触させ、
市販の熱転写ビデオプリンター(商標:VY−50、日
立製作所製)を用いて、サーマルヘッドで段階的に加熱
することにより所定の画像を受容シートに熱転写させ、
各色の中間調の単色および色重ねの画像をプリントし
た。この受容シート上に転写された記録画像について、
マクベス反射濃度計RD−914(:商標)を用いて、
印加エネルギー別に反射濃度を測定した。印加エネルギ
ーの低い低階調部の濃度を印画濃度とした。さらに、光
学濃度(黒)が1.0に相当する階調部分の記録画像の
均一性について、(1)濃淡ムラの有無、および(2)
白抜けの有無などについて目視観察した。上記、評価結
果が特に優秀なものを5、良好なものを4、普通のもの
を3、少し欠陥のあるものを2、欠陥の著しいものを1
とした。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明は、各種のサーマルプリンターに
対して、印画濃度が極めて高く、しかも画像の均一性に
優れた、表面の光沢性が良好で、しかも低コストの熱転
写受容シートである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、シート状セルロース芯材層
    と、この芯材層の一面上に多孔性樹脂層、平滑樹脂層、
    染料染着性受容層を順次積層した熱転写受容シートにお
    いて、前記多孔性樹脂層が、ガラス転移温度が51〜1
    03℃である熱可塑性樹脂を主成分とし、かつ、密度
    0.05〜0.4g/cm3である樹脂層からなり、平
    滑樹脂層の厚みが2〜15μmであることを特徴とする
    熱転写受容シート。
  2. 【請求項2】多孔性樹脂層を構成する熱可塑性樹脂がア
    クリル樹脂又はウレタン樹脂である請求項1記載の熱転
    写受容シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009057800A1 (ja) * 2007-10-30 2009-05-07 Oji Paper Co., Ltd. 熱転写受容シート
JPWO2009057800A1 (ja) * 2007-10-30 2011-03-17 王子製紙株式会社 熱転写受容シート

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