JP2001087996A - 半導体ウエーハ外周部の鏡面面取り方法並びに鏡面面取り装置 - Google Patents

半導体ウエーハ外周部の鏡面面取り方法並びに鏡面面取り装置

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JP2001087996A
JP2001087996A JP26921799A JP26921799A JP2001087996A JP 2001087996 A JP2001087996 A JP 2001087996A JP 26921799 A JP26921799 A JP 26921799A JP 26921799 A JP26921799 A JP 26921799A JP 2001087996 A JP2001087996 A JP 2001087996A
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polishing
mirror
semiconductor wafer
wafer
chamfering
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JP26921799A
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English (en)
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Kazuhisa Mizushima
一寿 水島
Masayuki Yamada
正幸 山田
Tadahiro Kato
忠弘 加藤
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Shin Etsu Handotai Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Handotai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルカリエッチング後の半導体ウエーハの鏡
面面取りにおいて、面取り部全面の研磨時間を短縮し、
面精度の高い鏡面に加工することができるウエーハの鏡
面面取り方法並びに鏡面面取り装置を提供する。 【解決手段】 アルカリエッチング後の半導体ウエーハ
外周面取り部の鏡面研磨において、前記半導体ウエーハ
の結晶方位により面取り部の鏡面研磨条件を変更して鏡
面研磨する、あるいは前記面取り部の表面粗さのレベル
に従い面取り部の鏡面研磨条件を変更して鏡面研磨する
半導体ウエーハ外周部の鏡面面取り方法並びに鏡面面取
り装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウェーハ
(以下、ウエーハということがある)の面取り部を鏡面
研磨するための半導体ウエーハ外周部の鏡面面取り方法
並びに鏡面面取り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から半導体ウエーハの加工方法とし
て、単結晶インゴットから薄板(ウエーハ)を切り出す
スライス工程、ウエーハの外周部の欠けを防止するため
の面取り工程、ウエーハの厚さのバラツキをなくすため
のラッピング工程、加工歪みや汚染物を除去するための
エッチング工程、ウエーハの面取り部および主表面を鏡
面にする鏡面研磨工程等を順次に行うことが一般的であ
る。
【0003】上記一連の加工工程の内、ウエーハ外周部
の鏡面加工(ウエーハ面取り部の鏡面研磨または鏡面面
取りともいう)は、ウエーハを一定速度で回転させなが
ら、発泡ウレタンあるいは不織布から成る研磨部材を円
筒ドラムに貼り付けて回転させ、これをウエーハ外周部
に押し付けて鏡面加工を行っている。
【0004】ウエーハ加工では、デバイス工程での欠け
防止のため、ウエーハ外周部が完全に鏡面になるまで研
磨加工を行うのが普通である。しかし、鏡面面取りを行
う前に、歪み除去のためのアルカリエッチングを行う
と、結晶方位に依存したエッチングの異方性により、ウ
エーハ外周部の位置によって表面の粗れ方が異なり、外
周部に非常に粗さの悪化した部分が発生することが判っ
た。そのため、外周部の粗さの小さい部分は、比較的短
時間で十分に鏡面面取りされているにも拘らず、粗さの
悪化した範囲を鏡面化するまで必要以上に鏡面面取りが
なされ、外周面取り部全体を鏡面化するために非常に長
い時間が必要であった。
【0005】つまり、ウエーハ外周部の鏡面研磨を従来
の鏡面面取り装置を使用して、一定条件で面取りする
と、最も粗い部分が鏡面化されるまで研磨する必要があ
るので、全体の面取り量(研磨量)を多くする必要があ
り、鏡面面取りに多大の時間がかかっていた。また、研
磨量を多くすることは、研磨布のライフも低下するた
め、その量を極力少なくして研磨することが望ましい。
そこで、エッチング後の面取り部の鏡面化を迅速に行
い、研磨部材による研磨量を減らすために、エッチング
後、砥石を用い一定荷重を加えてウエーハ外周部を研削
する軟研削といわれる工程や、表面に砥粒が担持された
テープを用いてウエーハ外周部を加工する工程(テープ
面取り工程)を付加し、研磨部材(バフ)による研磨の
付加を低減または研磨工程自体を省略し、鏡面化するこ
とが検討されている。これらの工程は、研磨部材による
鏡面面取りより加工速度が速く、効率的であるが、全体
の工数が増え、コスト的な問題や、軟研削やテープ研磨
による加工歪みの問題などがあり、バフによる鏡面化の
負荷は低減するものの、必ずしも十分でなかった。ま
た、これらの工程についても、一定条件での加工が行わ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記問題点に鑑みてなされたもので、異方性エッチング、
例えばアルカリエッチング後の半導体ウエーハの鏡面面
取りにおいて、ウエーハの位置によって表面粗さが異な
っていても、面取り部全面の加工時間を短縮し、面精度
の高い鏡面に加工することができる半導体ウエーハ外周
部の鏡面面取り方法並びに鏡面面取り装置を提供するこ
とを主たる目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る半導体ウエーハ外周部の鏡面面取り方
法は、エッチング後の半導体ウエーハ外周面取り部の鏡
面研磨において、前記半導体ウエーハの結晶方位により
面取り部の鏡面研磨条件を変更して鏡面研磨することを
特徴としている。
【0008】このような構成の鏡面面取り方法によれ
ば、特に、アルカリエッチングのようにエッチング速度
に結晶方位依存性があるようなエッチング(異方性エッ
チング)後の鏡面面取りに有効である。例えばアルカリ
エッチング後の表面の粗れ方が結晶方位によって異な
り、粗さの悪化した部分が発生している外周面取り部
を、ウエーハの結晶方位により面取り部の鏡面研磨条件
を適切なものに変更して鏡面研磨することになるので、
従来の一定条件による鏡面研磨と比較して研磨時間の大
幅な短縮が可能となり、研磨部材の寿命を延ばし、面精
度を高めることができる。従って、鏡面面取り工程の生
産性と歩留りの向上を図り、コストを改善することがで
きる。
【0009】さらに本発明に係る半導体ウエーハ外周部
の鏡面面取り方法は、エッチング後の半導体ウエーハ外
周面取り部の鏡面研磨において、前記面取り部の表面粗
さのレベルに従い面取り部の鏡面研磨条件を変更して鏡
面研磨することを特徴とするものである。
【0010】このように、エッチング後の半導体ウエー
ハ外周面取り部の鏡面研磨において、面取り部の表面粗
さのレベルに従って面取り部の鏡面研磨条件を変更して
鏡面研磨してもよく、研磨時間を短縮して鏡面面取り効
率を向上させ、研磨部材の寿命を延ばし、面精度を高め
ることができる。
【0011】これらの場合、エッチングは、KOHやN
aOHなどのアルカリ溶液や酸の中でも硫酸、硝酸およ
び弗酸の混合液のようなエッチング速度に方位依存性が
あるような薬液で、エッチングされた後のウエーハ外周
部の鏡面面取りに有効である。特にアルカリエッチング
は、酸エッチングに比べ、ウエーハをより平坦に維持し
たままエッチングするため、ウエーハ製造工程で多く使
用されつつあり、重要な工程である。しかもアルカリエ
ッチングは、異方性エッチングであり、ウエーハ外周部
の特定の部分で粗くなっており、これを鏡面化するため
に大変長い面取り時間を要していた。この研磨時間を短
縮する上で本発明の方法を用いることが有効である。ま
た、変更する鏡面研磨条件を、半導体ウエーハと研磨部
材との相対速度および/または半導体ウエーハに対する
研磨部材の押圧力とすることが好ましい。このようにす
れば、容易に鏡面研磨効率を高めることができるととも
に、簡単な装置でウエーハと研磨部材との相対速度また
は押圧力を変更することができる。
【0012】また、ウエーハ外周のうち、結晶方位が<
110>となる面({110}面)の鏡面研磨条件を変
更し、該位置で研磨代が多くなるようにすることが望ま
しい。ウエーハ外周面取り部には、{100}、{11
1}、{110}等の面が表れるが、特に<110>方
向となる位置の面({110}面)は、アルカリエッチ
ングの異方性によって粗れが大きいので、該位置で研磨
代が多くなるように鏡面研磨条件を変更して鏡面研磨す
れば、容易に短時間で鏡面化し、面取り部全面の面精度
を向上させることができる。
【0013】そして、本発明に係る半導体ウエーハ外周
部の鏡面面取り装置は、回転駆動される研磨部材と、外
周に面取り部を有する半導体ウエーハを支持してこれを
回転駆動するウエーハ回転駆動手段と、半導体ウエーハ
と研磨部材とを所定の押圧力で互いに押し付ける押圧手
段とを備え、研磨部材によって半導体ウエーハの面取り
部を鏡面研磨する鏡面面取り装置において、半導体ウエ
ーハの結晶方位を検出する結晶方位検出手段または面取
り部の表面粗さを検出する表面粗さ検出手段を具備し、
研磨中に研磨部材と半導体ウエーハとの相対速度を可変
とする変速手段および/または前記押圧手段の押圧力を
鏡面研磨中可変とする押圧力可変手段を具備することを
特徴としている。
【0014】このような装置とすれば、ウエーハ面取り
部の結晶方位による表面粗さレベルの区別ができ、ある
いは直接表面粗さレベルが検出できるので、予めプログ
ラム化しておいた表面粗さレベルとその位置に対応した
鏡面研磨条件を選択して鏡面面取りを実行することがで
きる。さらに研磨中の適切な研磨部材とウエーハとの相
対速度の可変および/または押圧力の可変によって、表
面粗さレベルに応じた鏡面面取りが行われ、従来の一定
条件による鏡面研磨と比較して研磨時間の大幅な短縮が
可能となり、面精度も高く、また研磨部材の寿命を延ば
すことができる。従って、鏡面面取り工程の生産性と歩
留りの向上を図り、コストを改善することができる鏡面
面取り装置となる。
【0015】この場合、結晶方位の検出手段を、X線結
晶方位測定装置またはオリエンテーションフラット(オ
リフラ)位置検出器あるいはノッチ位置検出器とするこ
とができる。このような測定装置あるいは検出器によれ
ば、表面粗さレベルの情報が瞬時に得られるので、直ち
に鏡面面取り操作に入ることができる。また、別の工程
で検査、測定する場合と比較して、直接測定しているの
で、面取り精度等も向上するし、段取り工程やストック
ヤードを省略することができ、鏡面面取り工程の生産性
とコストの改善を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。前
述のように、鏡面面取りを行う前に、歪み除去のための
アルカリエッチングを行うと、ウエーハ外周部の位置に
よって表面の粗れ方が異なり、外周部に非常に粗さの悪
化した部分が発生することが判った。そのため、外周部
の粗さの小さい部分は、比較的短時間で十分に鏡面面取
りされているのにも拘らず、粗さの悪化した部分を鏡面
化するまでに必要以上に鏡面面取りがなされ、外周面取
り部全体を鏡面化するためには非常に長い時間が必要で
あった。
【0017】そこで、本発明者等は、これらの問題点を
解決するために、アルカリエッチング後に発生する面取
り部の表面粗さの悪化する部分の発生原因を究明したと
ころ、結晶方位に依存したアルカリエッチングの異方性
に基づくことが判ってきた。すなわち、以前からアルカ
リエッチングによってウエーハ主面や面取り部が粗れる
ことは知られていたが、この度特に面取り部の特定箇所
が粗れ易いことを発見し、本発明に結びついたのであ
る。
【0018】そこで、アルカリエッチング後のウエーハ
の結晶方位を測定し、あるいは面取り部の表面粗さを測
定して、表面粗さの悪化した部分を特定し、これらの位
置情報を制御装置に入力し、表面粗さのレベルに応じて
鏡面研磨条件を変更して鏡面研磨すれば、面取り部全面
の加工時間を短縮し、高品質の鏡面に加工することがで
きることを見出し、諸条件を見極めて本発明を完成させ
た。
【0019】先ず、アルカリエッチング後に発生する面
取り部の表面粗さと粗れた位置を調査し、その後粗れた
位置情報を元に、鏡面研磨条件を変更して鏡面研磨を試
みた。 (アルカリエッチング)試料ウエーハは、ノッチ付き
(100)ウエーハで、外周部を面取りしてある8イン
チウエーハを用いた。アルカリエッチングは、48%N
aOH水溶液を用い、80℃、5分間エッチングを行っ
た。エッチング代は両面で約10μmである。表面粗さ
は、Chapman MP2000+を使用し、カット
オフ20μmで測定した。粗さは、Ra(中心線平均粗
さ)で表した。
【0020】図2に(100)ウエーハの面取り部の面
方位と粗れている範囲を示す。また、図3にアルカリエ
ッチング前後の面取り部の表面粗さ測定結果を示す。図
2に示したようにウエーハの面取り部は、{100}、
{110}等種々の面方位の面から形成されている。そ
してアルカリエッチングにより、ノッチを基準位置とし
て、90°、180°、270°の面方位{110}に
相当する位置、特に、<110>方向を中心に約±15
°の範囲(例えば、ノッチを基準として180°の位置
にある部分では165°〜195°の範囲)が粗れてお
り、図3からRaで5nmから100nm程度まで20
倍も悪化していることが判る。他の面方位{100}の
部分ではRaは5nm程度で殆ど変化していない状態で
あった。
【0021】(ウエーハ面取り部の鏡面研磨)そこで、
図1に示した鏡面面取り装置を使用し、面取り部の粗れ
た位置の加工条件を変化させながら鏡面面取りを行っ
た。その結果、図4に示すようにアルカリエッチング後
のウエーハの面取り部を鏡面化するには粗れていない
{100}面では1箇所当たり5秒以下の研磨時間で十
分であるが、{110}面では1箇所当たり20秒以上
要することが判った。従って、一定条件で研磨する場
合、{110}面が鏡面化される条件(例えば、20
秒)に合わせて実施することになり、{100}面で
は、過剰に研磨されていることになる。ウエーハ面取り
部全体としては 20秒×8箇所=160秒の研磨時間
を要していたことになる。なお8箇所とは、図2に示し
たように、45°間隔で交互に{100}、{110}
となるため、ウエーハ外周部を結晶方位<100>、<
110>を中心に8つの領域に等分に区分して加工する
ことをいう。
【0022】そこで、図1の鏡面面取り装置において、
ウエーハのノッチまたはオリフラ部の位置を正確に検出
し、ウエーハの面方位によって、ウエーハ吸着テーブル
の回転数を変化させて研磨時間を調整し、ウエーハ面取
り部全体の鏡面面取り効率の向上を図った。例えば、
{100}面では5秒以下の研磨時間で十分であるた
め、吸着テーブルの回転速度を4倍にし、{100}面
1箇所の研磨時間を5秒にする。その結果、ウエーハ面
取り部全体の研磨時間を 5秒×4箇所({100}
面)+20秒×4箇所({110}面)=100秒と、
一定条件で完全に鏡面化する時に比べ60秒も短縮する
ことができた。
【0023】さらに、図5に示すように、通常の研磨条
件(条件1)を変更し、研磨部材の荷重(押圧力ともい
う)を1.5倍(条件2)にし、研磨部材の周速を1.
5倍(条件3)にすれば研磨能力は向上し、さらに研磨
部材の荷重と周速の両方を組み合わせること(条件4)
により、{110}面の研磨時間を通常条件の半分の1
0秒に短縮できることが判った。{100}面でも同様
に5秒から2秒に短縮することができた。その結果、ウ
エーハ面取り部全体としては、 2秒×4箇所({10
0}面)+10秒×4箇所({110}面)=48秒
まで研磨時間の短縮が可能となった。鏡面研磨条件を表
1にまとめて示した。なお研磨時間は若干長くなるが、
研磨部材の寿命などを考慮すると、{100}面は条件
1のまま(5秒×4箇所)、{110}面は条件4(1
0秒×4箇所)としてもよく、この場合は60秒で加工
できる。また、今回は、加工条件を変える領域を8等分
に区分したが、実際に粗れている領域は、ウエーハ外周
部の特定方位(<110>方向)を中心に円周上に±1
5°程度と、もっと狭い領域であるので、この部分と他
の領域で加工条件を変えることにより、さらに効率的に
加工を行うことができる。
【0024】
【表1】
【0025】次に本発明の半導体ウエーハ外周部の鏡面
面取り装置を図面に基づいて説明する。ここで図1は本
発明の一例として鏡面面取り装置の構成概要を説明する
ための概略説明図である。
【0026】本発明の半導体ウエーハ外周部の鏡面面取
り装置は、例えば外周に面取り部を有する半導体ウェー
ハの面取り部を鏡面研磨する装置として構成され、図1
に示すように、鏡面面取り装置1は、任意の方向に回転
する一対の円筒状バフ(研磨部材)2、3と、ウエーハ
を吸着支持し回転する吸着テーブル4から構成されてい
る。そして、吸着テーブル4はステッピングモータ5に
より変速回転駆動され、エアシリンダ6によって円筒状
バフ2、3との相対位置を変化させている。また、一対
の円筒状バフ2、3もそれぞれステッピングモータ7、
8により変速回転駆動され、エアシリンダ9、10によ
ってウエーハWとの相対位置を変化させ、前記ウエーハ
の位置変化と連動してウエーハWと円筒状バフ2、3と
を所定の押圧力で互いに押し付け合うようになってい
る。また、上記構成によりウエーハWと円筒状バフ2、
3との相対速度を任意に変化させることができる。これ
ら吸着テーブル4とステッピングモータ5は本発明でい
うウエーハ回転駆動手段であり、エアシリンダ6、9、
10は本発明でいう押圧手段あるいは押圧力可変手段に
相当する。また、ステッピングモータ5、7、8は、本
発明でいう変速手段である。
【0027】さらに本発明の鏡面面取り装置1は、ウエ
ーハWの結晶方位を検出する結晶方位検出手段20また
は面取り部の表面粗さを検出する表面粗さ検出手段30
を具備している。結晶方位検出手段20には、直接面方
位を検出するX線回折装置あるいは別途面方位を決めて
ウエーハ外周部にマーキングとして加工されたオリフラ
またはノッチを検出する光電式検出器等が挙げられる。
表面粗さ検出手段30としては、鏡面反射式表面粗さ検
出器、レーザ顕微鏡、原子間力顕微鏡等が使用される。
上記検出手段により得られた面取り部の表面粗さレベル
の位置情報は、コンピューターに入力されて解析され、
表面粗さレベルに対応した適切な研磨部材とウエーハの
回転速度および/または押圧力信号として出力され、各
手段は研磨プログラムに従って駆動される。
【0028】次に、上記鏡面面取り装置1によるウエー
ハ面取り部の鏡面面取り方法についてその一例を説明す
る。ウエーハWを吸着テーブル4に吸着させ、ウエーハ
Wを回転させながら、結晶方位検出手段20または表面
粗さ検出手段30により、結晶方位または表面粗さレベ
ルを検出し、これを解析して得られた鏡面研磨条件プロ
グラムに従って鏡面面取り装置を作動させる。
【0029】例えば、(100)ウエーハの外周に沿っ
た位置をノッチを基準位置として測定すると、90°、
180°、270°の位置(<110>方向に相当する
位置)が、特に粗れているので、先に述べたような調
査、実験から得られた鏡面研磨条件の中から条件4を選
択して、鏡面面取りを行う。すなわち、研磨部材の押圧
力を通常の1.5倍に、周速を通常の1.5倍に設定す
れば、研磨時間は粗れている{110}面でも10秒/
1箇所ですみ、{100}面でも条件4では5秒から2
秒に短縮することができたので2秒/1箇所ですむ。従
って、ウエーハ1枚当たりの研磨時間を 2秒×4箇所
({100}面)+10秒×4箇所({110}面)=
48秒に設定したプログラムに従って鏡面研磨すること
になる。
【0030】同様に、(111)ウエーハについて面取
りを行った。(111)ウエーハではオリフラを基準位
置として測定すると、0°、60°、120°、180
°、240°及び300°の位置に<110>方向に相
当する面が表れる。この{110}面が特に粗れている
ので、この位置での鏡面研磨を念入りに行い、他の位置
での鏡面研磨を簡略化することにより研磨時間を大幅に
減少することができた。
【0031】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0032】例えば、鏡面面取り装置は、ウエーハ1枚
に対して研磨部材2基の場合、ウエーハ1枚に対して研
磨部材1基の場合、ウエーハを縦に保持する形式のもの
や、横に保持する形式のものがあるが、本発明は特にこ
れらの形式にとらわれるものではなく、どのような形式
にも適用することができる。また、研磨条件(押圧力や
ウエーハと研磨部材の相対速度)も工程により許容され
る時間または消耗品のコスト(研磨部材の寿命)などを
考慮し、最適な条件に設定すればよい。
【0033】また、ウエーハ外周部の最終的な鏡面化
は、バフ等を用いて行われるのが一般的である。しかし
エッチング後に軟研削、テープ面取り等の工程を付加
し、鏡面化する場合でも、これらの工程でウエーハ外周
部の結晶方位により加工条件を適切なものに変更するこ
とにより作業効率が向上する。
【0034】また、結晶方位や表面粗さの検出手段につ
いても、装置としては面取り精度の向上や、段取り工程
をなくすために一体的に構成したほうが好ましいが、こ
れに限らず、外部で結晶方位を調整、または表面粗さを
確認して、加工時にその情報により正確に位置決めがで
き、加工条件を変え加工できる構成のものなら同様な効
果が得られる。また、加工中、常時結晶方位や表面粗さ
を検出できれば、加工位置精度も向上し好ましいが、加
工開始時に一度、結晶方位を検出し、その後はステッピ
ングモータ等の制御により結晶方位を把握し、加工条件
を変えるなどの形態でも同様な作用効果がある。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
アルカリエッチング後の表面の粗れ方が結晶方位によっ
て異なり、粗さの悪化した部分が発生している外周面取
り部を、ウエーハの結晶方位によりあるいは表面粗さの
レベルにより面取り部の鏡面研磨条件を適切なものに変
更して鏡面研磨することになるので、従来の一定条件に
よる鏡面研磨と比較して研磨時間の大幅な短縮が可能と
なり、研磨部材の寿命を延ばし、面精度を高めることが
できる。従って、鏡面面取り工程の生産性と歩留りの向
上を図り、コストを改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体ウエーハ外周部の鏡面面取り装
置の一例を示す概略説明図である。
【図2】(100)ウエーハの面取り部の面方位を示す
説明図である。
【図3】アルカリエッチング前後の面取り部の表面粗さ
の変化を示す比較図である。
【図4】鏡面面取り時間と表面粗さの関係(面取り部面
方位別)を示す説明図である。
【図5】面取り部{110}面方位の鏡面面取り時間と
表面粗さの関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1… 鏡面面取り装置、 2、3… 円筒状バフ(研磨
部材)、4… 吸着テーブル、 5、7、8… ステッ
ピングモータ、6、9、10… エアシリンダ、 20
… 結晶方位検出手段、30… 表面粗さ検出手段。W
… ウエーハ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 忠弘 福島県西白河郡西郷村大字小田倉字大平 150番地 信越半導体株式会社半導体白河 研究所内 Fターム(参考) 3C049 AA06 AA11 AA16 AA18 AB01 AB06 AC02 BA01 BA02 BA09 CA01 CB01 CB03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エッチング後の半導体ウエーハ外周面取
    り部の鏡面研磨において、前記半導体ウエーハの結晶方
    位により面取り部の鏡面研磨条件を変更して鏡面研磨す
    ることを特徴とする半導体ウエーハ外周部の鏡面面取り
    方法。
  2. 【請求項2】 エッチング後の半導体ウエーハ外周面取
    り部の鏡面研磨において、前記面取り部の表面粗さのレ
    ベルに従い面取り部の鏡面研磨条件を変更して鏡面研磨
    することを特徴とする半導体ウエーハ外周部の鏡面面取
    り方法。
  3. 【請求項3】 前記エッチングは、アルカリエッチング
    であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    した半導体ウエーハ外周部の鏡面面取り方法。
  4. 【請求項4】 前記変更する鏡面研磨条件を、半導体ウ
    エーハと研磨部材との相対速度および/または半導体ウ
    エーハに対する研磨部材の押圧力とすることを特徴とす
    る請求項1ないし請求項3に記載した半導体ウエーハ外
    周部の鏡面面取り方法。
  5. 【請求項5】 前記結晶方位が<110>となる位置の
    面の鏡面研磨条件を変更し、該位置で研磨代が多くなる
    ようにすることを特徴とする請求項1ないし請求項4の
    いずれか1項に記載した半導体ウエーハ外周部の鏡面面
    取り方法。
  6. 【請求項6】 回転駆動される研磨部材と、外周に面取
    り部を有する半導体ウエーハを支持してこれを回転駆動
    するウエーハ回転駆動手段と、前記半導体ウエーハと前
    記研磨部材とを所定の押圧力で互いに押し付ける押圧手
    段とを備え、前記研磨部材によって前記半導体ウエーハ
    の面取り部を鏡面研磨する鏡面面取り装置において、前
    記半導体ウエーハの結晶方位を検出する結晶方位検出手
    段または前記面取り部の表面粗さを検出する表面粗さ検
    出手段を具備し、研磨中に前記研磨部材と半導体ウエー
    ハとの相対速度を可変とする変速手段および/または前
    記押圧手段の押圧力を鏡面研磨中可変とする押圧力可変
    手段を具備することを特徴とする半導体ウエーハ外周部
    の鏡面面取り装置。
  7. 【請求項7】 前記結晶方位の検出手段が、X線結晶方
    位測定装置またはオリフラ位置検出器あるいはノッチ位
    置検出器であることを特徴とする請求項6に記載した半
    導体ウエーハ外周部の鏡面面取り装置。
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