JP2001080502A - 搬送台車の給電方法及び給電装置並びにその給電装置を用いた搬送システム - Google Patents

搬送台車の給電方法及び給電装置並びにその給電装置を用いた搬送システム

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JP2001080502A
JP2001080502A JP26095299A JP26095299A JP2001080502A JP 2001080502 A JP2001080502 A JP 2001080502A JP 26095299 A JP26095299 A JP 26095299A JP 26095299 A JP26095299 A JP 26095299A JP 2001080502 A JP2001080502 A JP 2001080502A
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power
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Seiichi Shimizu
誠一 清水
Chiaki Saka
千秋 坂
Mitsuo Sekino
光男 関野
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Nippon Shooter Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】開放部を下方に向けたC字状のレール部に懸垂
されて走行するバッテリを搭載した懸垂形の搬送台車の
給電方法及び給電装置並びにその給電装置を用いた搬送
システムを提供するにある。 【解決手段】ループ状の給電線が固定され開放部を下方
に向けたC字状のレール部と、この開放部を介して懸垂
されレール部を走行するバッテリを搭載した懸垂形の搬
送台車とが存在し、搬送台車がレール部を走行しながら
給電線との電磁結合を密結合として給電しながらバッテ
リを充電し、レール部の指定区間で給電線からの給電を
停止してバッテリにより搬送台車を駆動するようにした
搬送台車の給電方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開放部を下方に向
けたC字状のレール部に懸垂されて走行するバッテリを
搭載した懸垂形の搬送台車の給電方法及び給電装置並び
にその給電装置を用いた搬送システムに係り、特に医療
機器関連及び医療現場で使用される搬送台車の給電方法
及び給電装置並びにその給電装置を用いた搬送システム
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から物品を搬送する搬送システムに
は、種々の形式が存在するが、大きく分けると、1つは
ベルトコンベア方式であり、もう1つは自走台車方式あ
るいはモノレール方式といった形式があり、クリーンル
ームなどによく導入される搬送システムである。
【0003】ベルトコンベア方式は、ベルトコンベア上
に搬送物品などを搭載して連続して物品を搬送するもの
であるが、その構造上、一般に長距離に亘って高速に物
品の搬送することが難しい。
【0004】後者のモノレール方式は、一般に集電子を
用いているが、このような、集電子を用いる方式は、機
械的に搬送台車とレールとを接触させ走行に必要な電力
を供給する接触方式と、電磁的に搬送台車が走行するた
めに必要な電力を供給する非接触方式とが存在する。
【0005】接触方式では、走行させるために必要な電
気設備として配設された集電子から電力を得ている。集
電子などを設備として配設する場合は、レール部に直流
あるいは交流の電源を供給できるようにしている。
【0006】このような接触方式では、機械的な接触を
必要とするためその接触部が機械的に摩耗し、その摩耗
粉が塵となる問題があり、特に医療現場などでの使用に
ついては衛生上の問題があり、また、寿命的に見ても、
機械的な接触を必要とするものは、その寿命が短く、維
持費が必要以上にかかるなどの問題があった。
【0007】そこで、後者の非接触式が最近よく用いら
れるようになってきている。この非接触式は、接触部が
ないので、高速化を図る上でも利点となっている。接触
部がないものの中には、リニアモータを用いたものもあ
り、高速かつ安定した走行が行えるといった点で、最近
これらの非接触式が用いられている。
【0008】しかしながら、非接触式の場合は、機械的
に接触する部分がない反面、その点からくる制約事項も
大きく、搬送台車側に電力供給する側と結合するために
用いられるコアの形状などがある程度決められてしまう
などの問題もあった。
【0009】また、交流をトランスで結合させる形式を
採用しているため、不要な電磁放射などが大きくなり、
これに対処するため、設備が大型化するなどの問題があ
った。さらに、所定の経路から別の経路へ合流あるいは
分岐させる場合、合流或いは分岐させる部分の配線が非
常に煩雑になるといった問題もあった。
【0010】接触部を持たないという点では、バッテリ
を搬送台車に単に搭載する方式もあるが、第一に全体的
に重くなる、第二にバッテリへの充電が必要になる、と
いった点などから地上にレール部を直接配設す場合に限
られてくる。
【0011】バッテリを搬送台車に搭載する方式は、ガ
イドに案内されて、搬送台車が動くAGV(Auto
Guided Vehicle)と呼ばれる搬送システ
ムでよく用いられている。これは、地上に設けられるガ
イドに沿って、搬送台車が走行するといった点から搬送
台車自体が重くなってもよく、それほどの高速化を要し
ないという点からバッテリを用いている。
【0012】このように、搬送台車自体が重くかつ高速
走行を要しないバッテリ搭載の搬送システムは存在する
が、バッテリを動力源として走行を行い、しかも高速か
つ安全に走行できるモノレールは存在しない。また、大
容量のバッテリの充電を必要とするので、重量のある鉛
を用いるバッテリを用いる場合が多く、このため使用し
ない夜中に、一日の走行に必要な充電を完了しておかな
ければならないといった問題があった。
【0013】なお、非接触式で電磁結合して、固定側か
ら移動体側に電力を給電する無接触給電方法および装置
としては、例えば、特開平9−149502号公報に記
載された技術が存在するが、ここに記載されている移動
体とは、電源を内蔵せず自律移動する物体、例えばマシ
ニングセンタ用加工パレットなどに対して電気接点を用
いることなく固定部側より無接触で給電するだけの技術
に関するものだけである。
【0014】したがって、ここに記載された技術では、
移動体側にバッテリ電源を搭載し、このバッテリ電源の
有効管理、つまり高速走行をねらったバッテリの重量軽
減、、給電と充電との連携機能、走行体を移動させるレ
ール部を有効活用する機能、走行に必要な充電を自動認
識して随時行うバッテリの管理体制など搬送システムに
必要な機能を実現することはできない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上、説明したよう
に、従来の技術では、第一に、モノレールにバッテリを
用いる場合、稼働中に放電し尽くして走行が停止するこ
とのないように、バッテリを十分に充電しておかなけれ
ばならず、このため、バッテリに制約が生じ、高速化を
図るために必要な軽量化を実現できないといった問題が
ある。第二に、走行する搬送台車に給電線を用いて集電
子により接触状態で電源から電力を供給できるようにし
なければならないので、集電子が摩耗を起こして微粉を
まき散らし、清潔さが重要視される医療現場などでの使
用には問題がある。第三に、給電線を用いて搬送台車に
電力を継続的に供給する関係から、この給電線から絶え
ず不要な電磁波を放射され、生命維持装置などを扱うフ
ロアでは、この電磁波による生命維持装置などの誤動作
を引き起こし、大事に至る危険がある。第四に、所定の
経路から別の経路へ搬送台車が移動できるシフター部を
もうけておかなければならず、この部分の配線が非常に
煩雑になるという問題があった。
【0016】そこで、本発明は、このような従来の問題
を解決するために、走行中も非接触状態で給電しながら
バッテリを充電できる電磁結合による給電を行い、必要
に応じてバッテリのみで走行して外部への不要な電磁放
射による影響を避けるようにし、さらにカーブ曲率の小
さい医療現場などの狭い空間での使用に耐えるようにす
ると共に搬送品を投入するトレイのステーションへの移
載を簡単にするようにしたものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の課題を
解決するための搬送台車の給電方法の構成として、ルー
プ状の給電線が固定され開放部を下方に向けたC字状の
レール部と、該開放部を介して懸垂され該レール部を走
行するバッテリを搭載した懸垂形の搬送台車とが存在
し、該搬送台車が前記レール部を走行しながら前記給電
線との電磁結合を密結合として給電しながら前記バッテ
リを充電し、前記レール部の指定区間で前記給電線から
の給電を停止して前記バッテリにより前記搬送台車を駆
動するようにしたものである。
【0018】また、本発明は、以上の課題を解決するた
めの搬送台車の給電装置の構成として、給電部から給電
される給電線を内蔵するC字状のレール部に懸垂されて
走行するバッテリを搭載した懸垂形の搬送台車に給電す
る給電装置であって、前記給電線を内蔵して前記搬送台
車に設けられた磁性コアと前記レール部に配設された磁
性部材とで電磁結合を行う際の結合度を制御する離間手
段と、前記搬送台車が前記レール部の指定区間にいるか
否かを識別する区間識別手段とを具備し、前記指定区間
以外の区間では前記離間手段により前記電磁結合を密結
合として給電しながら前記バッテリを充電し、前記指定
区間内のときは前記給電部からの給電を停止するように
したものである。
【0019】さらに、本発明は、以上の課題を解決する
ための前記給電装置を用いた第1の搬送システムとし
て、開放部を下方に向けたC字状のレール部に固定され
たループ状の給電線を介して電力を供給する給電部を有
する複数のステーションと、該電力を受電する受電部を
介して充電されるバッテリを搭載し該レール部を走行す
る複数の懸垂形の搬送台車とを具備する搬送システムで
あって、該搬送台車が指定区間にいるか否かを識別する
区間識別手段と、該区間識別手段による前記指定区間以
外との識別結果により前記給電部と前記受電部とが電磁
結合されて前記給電部から前記受電部へ電力の供給をす
る電磁結合手段とを具備するようにしたものである。
【0020】第2に、本発明は、以上の課題を解決する
ための前記給電装置を用いた第2の搬送システムとし
て、開放部を下方に向けたC字状のレール部に固定され
たループ状の給電線を介して電力を供給する給電部を有
する複数のステーションと、該電力を受電する受電部を
介して充電されるバッテリを搭載し該レール部を走行す
る複数の懸垂形の搬送台車とを具備する搬送システムで
あって、該搬送台車が指定区間にいるか否かを識別する
区間識別手段と、該区間識別手段による前記指定区間内
との識別結果により前記給電線からの給電を停止して前
記バッテリにより走行するようにしたものである。
【0021】第3に、本発明は、以上の課題を解決する
ための前記給電装置を用いた第3の搬送システムとし
て、開放部を下方に向けたC字状のレール部に固定され
たループ状の給電線を介して電力を供給する給電部を前
記レール部ごとに有する複数のステーションと、前記電
力を受電する受電部を介して充電されるバッテリを搭載
し前記レール部の前記開放部に懸垂されて走行する懸垂
形の搬送台車とを具備する搬送システムであって、前記
搬送台車が所定のレール部から離脱して別のレール部に
移行するシフター部では前記搬送台車は前記バッテリを
動力源として走行するようにしたものである。
【0022】第4に、本発明は、以上の課題を解決する
ための前記給電装置を用いた第4の搬送システムとし
て、1つのループを所定の距離に分割して構成し開放部
を下方に向けたC字状の複数のレール部と、これらのレ
ール部を走行しバッテリを搭載して前記開放部を介して
懸垂される懸垂形の搬送台車と、前記各レール部ごとに
給電線が設けられこれらの給電線に電力を送出する給電
部を有する複数のステーションよりなる搬送システムで
あって、分割されたレール部の相互間に無給電区間をお
き該無給電区間を除いて各レール部を前記給電部から前
記バッテリに受電部を介して充電可能な電磁結合手段を
構成しながら、前記搬送台車が前記ループを走行するよ
うにしたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る給電方法及び
該方法を実施する給電装置並びにその給電装置を用いた
搬送システムの実施の形態について図を用いて説明す
る。図1は本発明に係る搬送システムの実施の1形態を
略示的に示した眺観図である。
【0024】図1は複数階を有する建造物内、例えば病
院内に搬送システムを配設するときの見取図であり、一
般にこれを眺観図と称している。ループL1とループL
2とは、例えば地階に配設され、ループL3は1階、ル
ープL4は2階、ループL5は3階に配設されている。
これらのループL1〜L5は、各階を水平的に移動する
ループである。
【0025】ループL1では搬送物品の小規模な送受場
所R11が、ループL2では同様な送受場所R21、R
22、R23が、ループL3では同様な送受場所R31
が、ループL4では同様な送受場所R41、R42が、
ループL5では同様な送受場所R5A、R5Bがそれぞ
れ設けられている。
【0026】そして、これらのループL1からL5は、
搬送物品の各送受場所に対応して任意の曲線を描いて曲
げられた曲線状をなしているが、具体的には搬送台車が
これらのループをなぞるようにして懸垂されて走行する
ための後述する下方に開放部を有し給電線が内蔵される
C字形の形状をしたレールで構成されている。
【0027】シャフト10は、各階を貫いて垂直方向に
移動できるように配設された装置であり、各階に配設さ
れた水平移動するループL1〜L5上を走行する搬送台
車に搬送物品を搭載させる。
【0028】特に、地階に配設されて水平移動する異な
るループL1とループL2は、別々に給電され、これら
のループL1とループL2との間に介在する接続部は、
シフター11と称されるが、このシフター11の部分に
はいずれからも給電されていない。
【0029】また、ループL1の一端には、小型のシャ
フト12が配設され、ここでは荷の積み卸しを行う荷役
作業を行うが、これらを含めてステーション13を構成
しており、この部分については図2において具体的に説
明する。
【0030】2階部分に配設されたループL4は、例え
ば生命維持装置とか手術室などの人の生命に直接影響を
与える施設が配設されたフロアを移動経路としており、
このような指定区間ATを搬送台車が走行するフロアで
は走行中に給電線からバッテリを充電すると、給電線か
らの放射電磁波による機器の動作障害を起こす可能性が
あるので、バッテリのみによる走行がなされる。
【0031】更に、3階部分には、ループL5が配設さ
れているが、ここには垂直方向に移動できる小型のシャ
フト14と15がループL5を共有し、それぞれステー
ション16、17を構成している。
【0032】しかし、ここでは、例えば、1つのループ
L5を所定の距離に分割して2つのレール部L5A、L
5Bとして構成し、これらのレール部L5AとL5Bと
の間には無給電区間Lが設けられ、各レール部L5A、
L5Bには個別に給電線が設けられ、これらの給電線に
ステーション16、17の給電部から電力を送出する複
数のステーションよりなる搬送システムを例示してお
り、バッテリを搭載した搬送台車がこれらの上をバッテ
リ駆動により走行する場合を想定している。
【0033】次に、図1に示すステーション13の近傍
の構成について図2に略示的に示す射視図を用いて説明
する。図2では、レールに従って誘導された搬送台車か
らトレイが搬出される様子を示している。
【0034】レール部20は、C字形状をしたレール2
1とこのレール21の中に収納されている給電線22な
どから成り立っており、ループL1〜L5を構成してい
るレール部と同一の構成である。このC字形の下方に向
いた開放部23の下にこの開放部23から挿入されてそ
の両側で懸垂されるようにして搬送台車24が搭載さ
れ、レール21に沿って矢印Fで示す方向に走行する。
【0035】レール21に収納されている給電線22
は、例えば、レール21の上部に設けられた給電点25
において、給電部27から引き出され、略円形の導入孔
25Aからレール21の内部に導入され、レール21に
沿って右方に延長され、図示しない保持機構により保持
されながら折返点26に設けられた折返孔26Aで一旦
レール21の上部に折り返して導出される。
【0036】この後、折返孔26Bで折り返されてレー
ル21の内部に導出され、その後レール21に沿って左
方に戻り、導入孔25Aの近傍でレール21の上面に設
けられた略円形の導出孔25Bを介して導出され、ステ
ーション13内の給電部27と接続されている。
【0037】このように、C字形の金属製のレール21
の内部に給電線22を収納する構成にすると、給電線2
2はレール21によりシールドされた状態となり、外部
に不要な電磁放射を行うことを低減させることができ
る。
【0038】搬送台車24は駆動制御部28とこの駆動
制御部28と回動可能なように懸垂された懸垂部29と
から構成されており、駆動制御部28の内部の具体的な
構成については後述するが、図2に示す場合は、主とし
て懸垂部29について説明する。
【0039】懸垂部29は、上部に固定板30を有しこ
の固定板30に係止され断面がU字網状でダクト状をな
す棒状部材で形成されたかご31と、このかご31の底
部中央に進行方向に延長して配設されたローラ台32
と、このローラ台32の両側面には2段に亘って付属の
モータにより伸長できるテレスコ(テレスコピックアー
ム)33、34が配設され、このテレスコ33、34の
最先端には回動可能なようにストッパ35、36が設け
られている。
【0040】ローラ台32には、図示されていないが、
モータで駆動される複数のローラが配設されており、こ
のローラの上に搬送物品を収納するトレイ37が載置さ
れこのローラの回転によりトレイ37がローラ台32に
沿って移動することができるようになっている。そし
て、かご31の先端と後端には、衝突防止用のC字状の
バンパ38、39が、その開放部がかご31側に向くよ
うにそれぞれ配設されている。
【0041】また、固定板30の中央部には、フランジ
40が固定されており、このフランジ40は駆動制御部
28の底部に設けられた後述するフランジ41と回動可
能なように結合されており、フランジ41は、例えばフ
ランジ40にアーム42により固定された回転モータ4
3によってベルト44を介して90度だけ旋回されるよ
うになっている。
【0042】次に、以上のように構成された、ステーシ
ョン13の荷役作業の一連の動作について説明する。こ
の一連の動作は、例えば操作部46からの無線によるシ
ーケンス動作により実行される。先ず、搬送物品が収納
されたトレイ37を搬送台車24から搬出して棚45に
収納する場合について説明する。
【0043】搬送台車24が、ステーション13の所定
位置に到達し停止した後、操作部46からの例えば無線
指令により回転モータ43を回転させて棚45の方向に
90度旋回させる。
【0044】この後、テレスコ33、34に付属のモー
タを操作部46からの指令により操作してそのアームを
伸長させ、次に、ローラ台32上の複数のローラをモー
タで駆動してトレイ37を矢印Z方向に押し出してトレ
イ37を棚45の中に載置する。
【0045】この後、ストッパ35、36を水平に倒し
てトレイ37に触れないようにしてテレスコ33、34
を元の長さに収納し、回転モータ43を90度旋回して
かご31をレール21の走行方向に向け、走行準備をす
る。
【0046】次に、搬送物品が収納されたトレイ37を
棚45から搬送台車24に搬出する場合について説明す
る。先ず、トレイ37の搬出に先立って、回転モータ4
3を90度旋回させて棚45の方向にかご31を向け、
テレスコ33、34に付属のモータを操作して伸長させ
る。
【0047】次に、トレイ37をテレスコ33とテレス
コ34との間に載置する。この後、ストッパ35、36
を立ち上げてトレイ37の側面を押さえ、テレスコ3
3、34を収納させて、かご31の中に収納することに
より、トレイ37の搬出が可能な状態となる。
【0048】次に、搬送台車24の構成について、図3
〜図4を用いて具体的に説明する。図3は図2に示す搬
送台車の中央部でのA−A’矢視方向の断面の構成、図
4は図2に示す搬送台車の中央より少しずれた部分での
B−B’矢視方向の断面の構成をそれぞれ示している。
【0049】レール21は、C字状をなしているが、そ
の開放部23は下方に設けられており、この開放部23
の両側は搬送台車24を走行させるための駆動輪50、
51が走行する車輪走行面52、53となっている。こ
れらの駆動輪50、51は駆動軸54、55で中央部に
配設された差動ギヤ56に両側から連結されている。
【0050】これらの駆動軸54、55は、駆動制御部
28の中央部に配設された例えば矩形状の支持枠57の
中心軸に対して直交して例えばベアリングなどを用いて
回転可能なように貫通して支持されている。
【0051】さらに、支持枠57の上方には、図3に示
すように、下方にL字状に曲げられたガイド補助軸5
8、59が設けられ、これらのガイド補助軸58、59
の先端部にレール21の側壁面に当接して回転可能なよ
うに操舵輪60、61が固定され、これにより、搬送台
車24の横揺れに対しても安定に走行できるように走行
補助を行う。
【0052】また、支持枠57のガイド補助軸58、5
9の上方には、図3に示すように、支持枠57に対して
水平方向に固定された補助軸62、63に操舵輪64、
65が配設され、この操舵輪64、65はC形のレール
21の上部の水平面に当接して回転し、縦揺れに対して
安定走行できるように補助する。
【0053】駆動輪50、51は、回転力に耐えるだけ
の径と幅を有しているが、操舵を行う上で駆動輪50、
51のみで走行するのは少々頼りないので、操舵輪6
4、65として複数車輪を付加している。カーブなどで
は、搬送台車24の姿勢が崩れるので、これを補正する
ように操舵輪64、65が機能する。
【0054】さらに、アブソーバを併用すれば高速走行
に耐えるようになるが、走行に対しては、抵抗力とし
て、摩擦力、空気抵抗(走行方向に対する断面)、搬送
台車の姿勢(重心のずれなど)などがあるが、一般的に
はこれをなくすように工夫を行っている。
【0055】駆動制御部28には、後述するバッテリを
動力源として駆動されるモータ66で回転されるギアヘ
ッド67がモータ66と連結して設けられ、このギアヘ
ッド67は支持枠57が固定された駆動制御部28の上
部中央の開口部68を上方に貫通する回転軸69を介し
て差動ギヤ56に連結されている。
【0056】このようにして、バッテリにより駆動され
るモータ66の回転力をギヤヘッド67を介して略直交
方向へ伝達し、さらに差動ギヤ56を介して駆動輪5
0、51へ同一方向への駆動力を付与する構成としてい
る。
【0057】なお、図3では2個の駆動輪50、51し
か示されていないが、実際には、自動車と同様に4つの
車輪が設けられており、搬送台車24の前方と後方とに
それぞれ対になるようになっている。また、駆動輪の駆
動方式には、前輪駆動、後輪駆動、4輪駆動などがある
が、ここでは前方あるいは後方の2輪を駆動輪として走
行できる例として示してある。
【0058】さらに、駆動制御部28にはモータ66を
制御したり給電制御をするコントローラ70も設けられ
ており、このコントローラ70は、例えばステーション
13から送信される無線による運行制御指令にも対応し
て動作する。
【0059】次に、図2に示すB−B’矢視方向の断面
の構成について説明する。支持枠57の上方には、図4
に示すように、下方にL字状に曲げられたガイド補助軸
71、72が設けられ、これらのガイド補助軸71、7
2の先端部にレール21の側壁面に当接して回転可能な
ように操舵輪73、74が固定され、これにより、搬送
台車24の横揺れに対しても安定に走行できるように走
行補助を行う。
【0060】また、支持枠57のガイド補助軸71、7
2の上方には、図4に示すように、支持枠57に対して
水平方向に固定された補助軸73、74に操舵輪75、
76が配設され、この操舵輪75、76はC形のレール
21の上部の水平面に当接して回転し、縦揺れに対して
安定走行できるように補助する。
【0061】支持枠57の内部には、図4に示すよう
に、E字状の磁性コア77がその開放端をレール21の
上部に向けて配設されている。レール21の上部には磁
性部材としての磁気テープ78が固定されており、この
上に磁性コア77の開放端に収納されるように支持体7
9、80で支持された給電線22が配設されている。こ
こで、磁性部材として磁気テープ78を用いれば、弾力
性を持たせることが可能となり、走行する搬送台車24
との空隙を小さくすることができるという利点がある。
【0062】さらに、E字状の磁性コア77には、検出
巻線81、82が巻回され、これらの検出巻線81、8
2は受電部として機能する整流回路83の入力端に接続
され、その出力端はバッテリ84に接続されている。
【0063】また、この磁性コア77は、離間手段とし
て機能するシリンダ85と接続棒86で接続されてお
り、コントローラ70の指令により磁気テープ78との
距離を調節して給電線22と検出巻線81、82との間
の電磁結合の度合いを密結合としたり疎結合としたりし
て制御される。なお、離間手段としては、シリンダの他
に電磁開閉器なども採用することもできる。
【0064】以上は、ステーション、搬送台車ともに構
造的側面において説明したが、図5においては、これら
相互の関係を機能的側面から今までの説明では現れなか
った構成を付加しながらさらに詳しく説明する。なお、
理解を容易にするために、今までの説明と同一の部分に
ついては同一の符号を付して説明を省略する。
【0065】実際には、図2に示すように、搬送台車2
4はレール部20の下に懸垂されているが、わかりやす
くするため、図5では、レール部20の右に搬送台車2
4を記載している。但し、搬送台車24は駆動制御部2
8に懸垂部29が懸垂されているが、新たに付加される
部分は駆動制御部28であるので、この駆動制御部28
で代表して示してある。
【0066】ステーション13には、図5に示すよう
に、給電部27と操作部46のほかに、駆動制御部28
からの運行指令等の無線信号を受信する通信端87、給
電部27と操作部46の動作を制御するコントローラ8
8が付加され、さらに給電部27は商用電源などの交流
電源89と、この交流電源からの電圧を整流する整流器
90と、この整流器90で整流した直流を高周波の交流
に変換して給電線22に給電するインバータ91とが付
加され、またコントローラ88には区間識別手段88A
が内蔵され、さらに、当該ステーションを識別する識別
マーク92がステーション13に付加されている。
【0067】また、搬送台車24の特に駆動制御部28
には、当該ステーションに停止したか否かを判断する運
行検知器93、負荷電流の大きさと流した時間を計測す
るための検出抵抗94、バッテリの温度を計測する温度
センサ95、検出抵抗94で検出した電圧と温度センサ
95で検出した電圧をデジタル信号に変換してコントロ
ーラ70に伝送するアナログ・デジタル変換器96、コ
ントローラ70と通信端97とでデータの授受を行う通
信ユニット98、ステーション13からの運行管理など
に関する無線データを送受する通信端97、バッテリの
充電状況を検知する残量検出器99、バッテリ84の電
解液の温度を測定する温度センサ100などが構成とし
て付加されている。
【0068】さらに、図5に示すように、ステーション
13と搬送台車24の他に、搬送システム全体の運行管
理を、例えば通信端87、或いは通信端97を介して無
線により指示し、或いは情報収集する運行管理室101
が付加されている。
【0069】先ず、搬送台車24がステーション13に
停止した状態での給電動作について説明する。バッテリ
84を搭載しこれを動力源としてレール部20を走行し
ている搬送台車24のコントローラ70は、当該ステー
ション13に当該搬送台車24が停止したか否かを運行
検知手段として機能する運行検知器93を介してステー
ション13の識別マーク92を検出したか否かを監視し
ており、この識別マーク92を検知することにより、コ
ントローラ70を介してモータ66に指示を出して、当
該位置に停止させる。
【0070】同時に、コントローラ70は、離間手段と
して機能するシリンダ85に電磁結合手段として機能す
る磁性コア77を磁性部材78に密着させるように制御
信号C1を出力する。この指示を受けてシリンダ85は
磁性コア77と磁性部材78とを密着させて電磁結合を
行う。
【0071】密着した結果は、離間手段としてのシリン
ダ85からのアンサーバック信号C2としてコントロー
ラ70に伝送されるが、シリンダ85からのアンサーバ
ック信号C2としてではなく、別の確認手段、例えばコ
ンタクトスイッチなどを用いてその接点信号を伝送して
も良い。
【0072】この密着結果を踏まえて、コントローラ7
0は、例えば通信ユニット98、通信端97を介して無
線信号をステーション13側に発信する。ステーション
13のコントローラ88は、通信端87を介してこの無
線信号を受信すると、インバータ91に制御信号C3を
送出して給電線22に高周波電流を送出するように指示
する。
【0073】磁性コア77と磁性部材78などで構成さ
れる電磁結合手段は、既に密結合として結合されている
ので、給電線22から供給された電力は電磁結合により
検出巻線82、81を介して受電部として機能する整流
回路83に給電され、バッテリ84は、この整流回路8
3で整流された直流電圧により充電される。
【0074】充電開始後、コントローラ70は、残量検
出器99での検出結果により、アナログ・デジタル変換
器96を介してバッテリ84の充電の完了を把握する
と、通信ユニット98、通信端97を介して充電完了の
無線信号をステーション13側に発信する。
【0075】ステーション13のコントローラ88は、
通信端87を介してこの無線信号を受信すると、インバ
ータ91に制御信号C3を送出して給電線22への高周
波電流の送出を停止するように指示する。
【0076】また、コントローラ70は、シリンダ85
に制御信号C1を送出してシリンダ85により磁性コア
77を引き上げて磁性部材78と引き離し、電磁結合を
疎結合の状態とし、バッテリ84への充電を停止する。
この状態では、レール部20から搬送台車24が切り離
された状態となるので、搬送台車24は走行可能とな
る。
【0077】次に、搬送台車24が走行している状態に
ついて説明するが、搬送台車24が走行している状態で
は、指定区間ATにおいてバッテリ84からの電源のみ
で駆動される場合と、指定区間ATの外で給電線22か
ら搬送台車24に給電しながら駆動される場合とが存在
する。
【0078】先ず、指定区間ATにおいてバッテリ84
からの電源のみで駆動する前者の場合について説明する
が、この場合は、給電線22から高周波電流を搬送台車
24に給電すると、この給電線22、つまりレール部2
0の近傍に存在する医療器具などに障害を与えるエリア
などの場合に採用される。
【0079】給電線を内蔵するC字型のレール部を採用
していると、給電線から外部への電磁放射はレール部で
シールドされてかなり低減されるが、下方に開放部を向
けるC字型のレール部20を採用し搬送台車24をこの
レール部20に懸垂する形式の場合には、レール部20
の下方に医療器具などが配設されていると、給電線22
からの電磁放射の影響を受けやすくなるので、給電を停
止するのは有効である。
【0080】搬送台車24がバッテリ84のみで駆動さ
れる走行状態では、ステーション13のコントローラ8
8は、通信端87を介して、例えば運行管理室101か
ら走行状態を無線信号で受信し、区間識別手段88Aで
これを確認してインバータ91に制御信号C3を送出し
て給電線22への高周波電流の送出を停止した状態とす
る。
【0081】そして、搬送台車24が走行を開始する
と、例えばステーション13から送信される無線により
コントローラ70がこの状態を検知するので、コントロ
ーラ70は、バッテリ84からモータ66に検出抵抗9
4を介して負荷電流が流れ出すのを検知することができ
る。
【0082】この負荷電流は、検出抵抗94で負荷電圧
に変換されてアナログ・デジタル変換器96に出力され
てコントローラ70に入力され、コントローラ70はこ
こでバッテリ84からモータ66へ電力の供給を開始し
てから現在に至るまでの経過時間を内蔵される時間計測
プログラムにより計測する。
【0083】この時間計測プログラムは、プログラム上
で負荷電流が供給されている部分を、例えばIF文で記
述し、このIF文で記述された部分がyesの場合に、
カウントを行うようなプログラムを作成することによっ
て、ソフト的に実現することができる。
【0084】同時に、コントローラ70は、負荷電流の
大きさもアナログ・デジタル変換器96を介して入力さ
れるので、負荷電流の大きさも知ることができる。この
ようにして、コントローラ70は、バッテリ電圧がほぼ
一定なので、負荷であるモータ66に流れた電力とその
時間を知ることができる。
【0085】また、バッテリ84にはバッテリ84の電
解液の温度を計測する温度センサ100が設けられてお
り、この温度センサ100からの温度データはアナログ
・デジタル変換器96に出力されてデジタル信号に変換
され、コントローラ70に出力され、コントローラ70
はバッテリ84の温度を常に把握することができる。
【0086】これらの負荷情報を、通信ユニット98、
通信端97を介して無線によりステーション13側或い
は運行管理室101に伝送すれば、ステーション13側
或いは運行管理室101側で搬送台車24のバッテリ管
理を行うことができ、バッテリが放電して搬送台車が動
かなくなるというような事故を避けることができる。
【0087】次に、搬送台車24が走行している状態で
あって、給電線22から搬送台車24のバッテリ84に
給電しながら走行する場合について説明する。搬送台車
24がバッテリ84に給電されながら駆動される指定区
間AT以外のエリアでの走行状態では、ステーション1
3のコントローラ88は、通信端87を介して、例えば
運行管理室101から走行状態を無線信号で受信し、区
間識別手段88Aで確認してインバータ91に制御信号
C3を送出して給電線22へ高周波電流を送出した状態
とする。
【0088】さらに、ステーション13のコントローラ
88は、通信端87と通信端97を介して指定区間AT
以外のエリアであることをコントローラ70に通信する
と、コントローラ70は、シリンダ85に制御信号C1
を送出してシリンダ85により磁性コア77と磁性部材
78との距離を若干の間隙を持つように調節して走行可
能な状態としながら電磁結合をやや弱めの密結合の電磁
結合の状態としてバッテリ84への充電を行う。
【0089】このようにすると、走行状態でバッテリ8
4を充電することができるので、バッテリ84の消耗を
最小限にとどめることができ、場合によっては、バッテ
リ84を小型にできるので高速走行が可能となる。
【0090】ここで、区間識別手段88Aには、指定区
間AT以外のエリアのみで搬送台車24が走行すること
が予めわかっているときは、前もってここに指定エリア
を記録しておき、無線による指示によらなくても、これ
を参照して走行させることもできる。
【0091】また、1つのループの中で特定の区間だけ
指定区間ATとする場合などは、運行管理室101など
からの無線による情報によって区間識別手段88Aで確
認してバッテリのみの走行に任意に切り換えることもで
きる。
【0092】さらに、この区間識別手段88Aは、図5
に示す構成では、ステーション13の内部に設けるよう
にしているが、必ずしもステーション13の内部に設け
なくても、例えば運行管理室101の内部に設け、運行
管理室101での指定区間ATの識別により通信端87
を介して給電部27からの給電を制御するようにしても
良い。
【0093】今までは、ステーションと搬送台車が主と
して1対1の関係での給電方法と給電装置の説明であっ
たが、これをステーションと搬送台車の少なくともいず
れかが複数に亘る場合は搬送システムとしての構成とな
る。この場合であっても今までのステーション13が搬
送台車24に給電する技術を基本的に適用することがで
きる。
【0094】この場合は、開放部23を下方に向けたC
字状のレール部20に固定されたループ状の給電線22
を介して電力を供給する給電部27を有する複数のステ
ーションと、この電力を受電する受電部を介して充電さ
れるバッテリ84を搭載し、レール部20を走行する複
数の懸垂形の搬送台車とを具備する搬送システムが前提
であって、区間識別手段88Aによりこの搬送台車が指
定区間にいるか否かを識別し、この区間識別手段88A
による指定区間AT以外との識別結果により、電磁結合
手段は給電部と受電部とを電磁結合させて給電部27か
らバッテリ84へ電力の供給をして、バッテリ84を充
電しながら走行する構成である。
【0095】本発明に係る第1の搬送システムを含む場
合については既述したが、次に、本発明に係る第2の搬
送システムについて説明する。第2の搬送システムで
は、複数のステーションと複数の搬送台車で構成される
搬送システムであり、区間識別手段88Aにより搬送台
車24が指定区間ATにいると識別された場合には、給
電線22からの給電を停止してバッテリのみにより走行
する搬送システムとしたものである。
【0096】バッテリにのみにより走行する第2の搬送
システムにおいても、第1の搬送システムと同様に、図
5に示すように、バッテリ84から流出する電流値を検
出抵抗94を介して測定し、バッテリ84から負荷への
電力供給の開始以降の経過時間をコントローラ70で計
測し、さらにバッテリ84の中の電解液の温度を温度セ
ンサ100で測定して、これらの電流値と経過時間と温
度の計測データとをステーション13、あるいは運行管
理室101などに通信端97を介して無線で伝送するよ
うにしてバッテリ84の管理をすることにより安定で信
頼できる搬送システムとすることができる。
【0097】このような構成により、複数階に亘ってル
ープが構成されている大規模な搬送システムでも、レー
ル21から漏洩する給電線22からの高周波の電磁波に
よる、電子機器で構成される医療装置に対する、電磁波
障害を必要に応じて任意に避けることができるので、病
院などでの本発明に係る搬送システムを利用の可能性を
拡大することができる。
【0098】次に本発明に係る第3の搬送システムにつ
いて説明する。これは複数のステーションを有する搬送
システムに係るものであり、例えば、図1に示す搬送シ
ステムにおいて、地階に配設されて水平移動する異なる
ループL1とループL2には、開放部23を下方に向け
たC字状のレール部20に固定されたループ状の給電線
22が別個に配設されており複数のステーションから給
電部を介して電力が供給されている。
【0099】そして、搬送台車24は受電部を介して充
電されるバッテリを搭載し開放部23に懸垂されて走行
しているが、搬送台車24が所定のループL1から離脱
して別のループL2に移行するシフター11には、いず
れからも給電されず、搬送台車24はバッテリ84を動
力源として走行するようにしたものである。
【0100】このような構成の搬送システムにすると、
シフター11の部分において、格別に給電線を敷設する
必要がなくなり煩わしい配線が不要になると共にバッテ
リを小型化することができる。このように、バッテリの
みの走行は、必ずしも指定区間ATのみに限らず採用す
ることができ、場面に応じた多彩な走行運用が可能とな
る。
【0101】本発明に係る第4の搬送システムについて
説明する。第4の搬送システムでも、複数のステーショ
ンと複数の搬送台車で構成される搬送システムであり、
今までの説明では、レール部全体に給電線を敷設する構
成としたが、これとは別に、図1のループL5に示すよ
うに、1つのループを所定の距離に複数に分割(図1で
は、簡単のためL5AとL5Bの2つに分割)して構成
し、分割されたレール部ごとに給電線を設けてステーシ
ョンから給電し、分割された1つのループ(図1ではL
5A)から他のループ(図1ではL5B)へ移動するレ
ールの無給電区間Lだけ給電線を配設しない構成とす
る。
【0102】そして、搬送台車は、レール部では各ステ
ーションとは磁性コア74と磁性部材75とが若干の間
隙を持って電磁結合により給電され、無給電区間Lでは
搬送台車のバッテリを駆動源として走行するようにした
ものである。
【0103】このような構成をとると、ループの分割数
に対応してバッテリの容量と重量、つまり速度とのバラ
ンスをとって任意のループを設定することができるの
で、レール部を搬送台車が搬送する搬送システムを柔軟
に設計することができる。
【0104】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明に係る搬
送台車は、全体としては、C字形のレール部に対して懸
垂する形で走行する懸垂形の構造を前提としているの
で、ステーションへのトレイの搬出搬入に際して垂直状
態で対応することができ、そのドッキングが容易にな
り、また懸垂形であるのでループの曲率が小さい場合、
つまり狭い場所でも容易に回動走行が出来るメリットが
ある。
【0105】個別的には、先ず、本発明に係る搬送台車
の給電方法によれば、C字状のレール部に懸垂された懸
垂形の搬送台車が、レール部の指定区間以外の区間では
レール部を走行しながら給電線との電磁結合を密結合と
して給電しながらバッテリを充電し、指定区間で給電線
からの給電を停止してバッテリのみにより走行するよう
に構成したので、バッテリを基本的には充電する構成と
しながら、電磁障害を起こすようなエリアではバッテリ
のみで走行することができ、長寿命のバッテリ走行を可
能としながら安全で信頼性の高い搬送台車の充電方法を
提供することができる。
【0106】次に、本発明に係る搬送台車の充電装置に
よれば、搬送台車が指定区間にいるか否かを識別する区
間識別手段を設け、搬送台車がこの指定区間を走行中の
ときは給電部からの給電を停止し、指定区間以外の区間
の確認により離間手段により電磁結合を密結合とさせる
ようにしたので、バッテリの寿命を長く保持することが
でき、不意の損壊を防止することができ、安全性も確保
することができる。しかも、搬送台車という走行体にお
いて走行しながら磁気結合という無接触での充電を行う
ので、バッテリの小型化に寄与し、高速走行を可能とす
ることができ、生産性の向上に寄与するという優れた効
果がある。
【0107】本発明に係る第1の搬送システムによれ
ば、搬送台車が指定区間にいるか否かを識別する区間識
別手段を設け、電磁結合手段によりこの区間識別手段に
よる指定区間外との識別結果により給電部と受電部とが
電磁結合されて給電部から受電部へ電力の供給をするよ
うに構成したので、絶えず搬送台車に充電を行うことが
でき、このため、例えば夜中に一括して各搬送台車を充
電するといったような面倒な管理をすることがなくな
り、運行管理が極めて簡単になるメリットが出る。
【0108】本発明に係る第2の搬送システムによれ
ば、複数のステーションと複数の搬送台車で構成される
搬送システムであり、区間識別手段により搬送台車が指
定区間にいると識別された場合には、給電線からの給電
を停止してバッテリのみにより走行するシステムとした
ものであるので、複数階に亘ってループで構成されてい
る大規模な搬送システムでも、レールから漏洩する給電
線からの高周波の電磁波による電磁波障害を必要に応じ
て任意に避けることができ、病院などでの搬送システム
を柔軟に構築することができる。
【0109】本発明に係る第3の搬送システムによれ
ば、搬送台車が所定のレール部から離脱して別のレール
部に移行するシフター部では、搬送台車はバッテリを動
力源として走行するようにしたので、この部分での煩わ
しい配線が不要になるメリットがある。
【0110】本発明に係る第4の搬送システムによれ
ば、分割されたレール部の相互間に予め無給電区間をお
き、この無給電区間を除いて、各レール部を給電部から
バッテリに受電部を介して充電可能な電磁結合手段を構
成しながら、搬送台車がループを走行するようにしたの
で、ループの分割数に対応してバッテリの容量と重量、
つまり速度とのバランスをとって任意のループを設定す
ることができ、搬送システムを柔軟に設計することがで
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る搬送システムの1形態を略示的に
示した眺観図である。
【図2】図1に示すステーションの近傍の構成を示す斜
視図である。
【図3】図2に示すA−A’の断面から見た断面図であ
る。
【図4】図2に示すB−B’の断面から見た断面図であ
る。
【図5】図2〜図4の構成を機能的側面から略示的に記
載したブロック図である。
【符号の説明】
10;シャフト、11;シフター、12;シャフト、1
3;ステーション、14;シャフト、15;シャフト、
16;ステーション、17;ステーション、20;レー
ル部、21;レール、22;給電線、23;開放部、2
4;搬送台車、25;給電点、26;折返孔、27;給
電部、28;駆動制御部、29;懸垂部、30;固定
板、31;かご、32;ローラ台、33;テレスコ、3
4;テレスコ、35;ストッパ、36;ストッパ、3
7;トレイ、38;バンパ、39;バンパ、40;フラ
ンジ、41;フランジ、43;回転モータ、44;ベル
ト、46;操作部、50;駆動輪、51;駆動輪、5
2;車輪走行面、53;車輪走行面、54;駆動軸、5
5;駆動軸、56;差動ギヤ、57;支持枠、58;ガ
イド補助軸、59;ガイド補助軸、60;操舵輪、6
1;操舵輪、62;補助軸、63;補助軸、64;操舵
輪、65;操舵輪、66;モータ、67;ギヤヘッド、
69;回転軸、70;コントローラ、77;磁性コア、
78;磁気テープ、81;検出巻線、82;検出巻線、
83;整流回路、84;バッテリ、85;シリンダ、8
7;通信端、88;コントローラ、88A;区間識別手
段、90;整流器、91;インバータ、92;識別マー
ク、93;運行検知器、94;検出抵抗、95;温度セ
ンサ、96;アナログ・デジタル変換器、97;通信
端、98;通信ユニット、99;残量検出器、100;
温度センサ、101;運行管理室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関野 光男 東京都文京区湯島1丁目12番3号 株式会 社日本シューター内 Fターム(参考) 5H105 BA03 BB07 CC02 CC19 DD10

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ループ状の給電線が固定され開放部を下
    方に向けたC字状のレール部と、該開放部を介して懸垂
    され該レール部を走行するバッテリを搭載した懸垂形の
    搬送台車とが存在し、 該搬送台車が前記レール部を走行しながら前記給電線と
    の電磁結合を密結合として給電しながら前記バッテリを
    充電し、 前記レール部の指定区間で前記給電線からの給電を停止
    して前記バッテリにより前記搬送台車を駆動するように
    したことを特徴とする搬送台車の給電方法。
  2. 【請求項2】 前記電磁結合を前記レール部の磁性部材
    と、前記給電線を内部に収納できる前記搬送台車上の磁
    性コアとで行う請求項1に記載の搬送台車の給電方法。
  3. 【請求項3】 前記指定区間は、前記給電線からの電磁
    放射により動作状態が影響を受ける電子機器が設置され
    ているエリア内の区間である請求項1に記載の搬送台車
    の給電方法。
  4. 【請求項4】 給電部から給電される給電線を内蔵する
    C字状のレール部に懸垂されて走行するバッテリを搭載
    した懸垂形の搬送台車に給電する給電装置であって、 前記給電線を内蔵して前記搬送台車に設けられた磁性コ
    アと前記レール部に配設された磁性部材とで電磁結合を
    行う際の結合度を制御する離間手段と、 前記搬送台車が前記レール部の指定区間にいるか否かを
    識別する区間識別手段とを具備し、 前記指定区間以外の区間では前記離間手段により前記電
    磁結合を密結合として給電しながら前記バッテリを充電
    し、前記指定区間内のときは前記給電部からの給電を停
    止することを特徴とする搬送台車の給電装置。
  5. 【請求項5】 前記磁性部材は磁気テープで構成し、前
    記磁性コアの形状はE字状をなす請求項4に記載の搬送
    台車の給電装置。
  6. 【請求項6】 前記電磁結合を密結合とするときは、前
    記離間手段により前記磁性コアを前記磁性部材に対して
    若干の間隙を保持して固定するようにした請求項4に記
    載の搬送台車の給電装置。
  7. 【請求項7】前記指定区間は、前記給電線からの電磁放
    射により動作状態が影響を受ける電子機器が設置されて
    いるエリア内の区間である請求項4に記載の搬送台車の
    給電装置。
  8. 【請求項8】 開放部を下方に向けたC字状のレール部
    に固定されたループ状の給電線を介して電力を供給する
    給電部を有する複数のステーションと、該電力を受電す
    る受電部を介して充電されるバッテリを搭載し該レール
    部を走行する複数の懸垂形の搬送台車とを具備する搬送
    システムであって、 該搬送台車が指定区間にいるか否かを検知する区間識別
    手段と、 該区間識別手段による前記指定区間以外との検知結果に
    より前記給電部と前記受電部とが電磁結合されて前記給
    電部から前記受電部へ電力の供給をする電磁結合手段と
    を具備することを特徴とする給電装置を用いた搬送シス
    テム。
  9. 【請求項9】 開放部を下方に向けたC字状のレール部
    に固定されたループ状の給電線を介して電力を供給する
    給電部を有する複数のステーションと、該電力を受電す
    る受電部を介して充電されるバッテリを搭載し該レール
    部を走行する複数の懸垂形の搬送台車とを具備する搬送
    システムであって、 該搬送台車が指定区間にいるか否かを識別する区間識別
    手段と、 該区間識別手段による前記指定区間内との識別結果によ
    り前記給電線からの給電を停止して前記バッテリにより
    走行することを特徴とする給電装置を用いた搬送システ
    ム。
  10. 【請求項10】 前記指定区間は、前記給電線からの電
    磁放射により動作状態が影響を受ける電子機器が設置さ
    れているエリア内の区間である請求項8又は9に記載の
    搬送システム。
  11. 【請求項11】 前記電磁結合手段は、前記レール部に
    設けられた磁気テープと、前記搬送台車に搭載され前記
    給電線を内部に収納できるE字形の磁性コアとが含まれ
    る請求項8に記載の搬送システム。
  12. 【請求項12】 指定区間以外との前記識別結果により
    前記磁性コアを前記レール部に若干の間隙を保って固定
    させる離間手段を前記搬送台車に設けた請求項8に記載
    の搬送システム。
  13. 【請求項13】 前記バッテリから流れる電流値を測定
    する電流測定手段と、該バッテリから負荷へ電力供給の
    開始以降の経過時間を計測する計測手段と、前記バッテ
    リの中の電解液の温度を測定する温度測定手段と、これ
    らの電流値と経過時間と温度の計測データを前記ステー
    ションに伝送する通信手段とを有し、これらの手段を前
    記搬送台車に搭載した請求項8又は9に記載の搬送シス
    テム。
  14. 【請求項14】 開放部を下方に向けたC字状のレール
    部に固定されたループ状の給電線を介して電力を供給す
    る給電部を前記レール部ごとに有する複数のステーショ
    ンと、前記電力を受電する受電部を介して充電されるバ
    ッテリを搭載し前記レール部の前記開放部に懸垂されて
    走行する懸垂形の搬送台車とを具備する搬送システムで
    あって、 前記搬送台車が所定のレール部から離脱して別のレール
    部に移行するシフター部では前記搬送台車は前記バッテ
    リを動力源として走行することを特徴とする搬送システ
    ム。
  15. 【請求項15】 1つのループを所定の距離に分割して
    構成し開放部を下方に向けたC字状の複数のレール部
    と、これらのレール部を走行しバッテリを搭載して前記
    開放部を介して懸垂される懸垂形の搬送台車と、前記各
    レール部ごとに給電線が設けられこれらの給電線に電力
    を送出する給電部を有する複数のステーションよりなる
    搬送システムであって、 分割されたレール部の相互間に無給電区間をおき該無給
    電区間を除いて各レール部を前記給電部から前記バッテ
    リに受電部を介して充電可能な電磁結合手段を構成しな
    がら、前記搬送台車が前記ループを走行することを特徴
    とする搬送システム。
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