JP2001073295A - オフセット印刷用塗工紙の製造方法 - Google Patents

オフセット印刷用塗工紙の製造方法

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JP2001073295A JP24455599A JP24455599A JP2001073295A JP 2001073295 A JP2001073295 A JP 2001073295A JP 24455599 A JP24455599 A JP 24455599A JP 24455599 A JP24455599 A JP 24455599A JP 2001073295 A JP2001073295 A JP 2001073295A
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Tomoji Sato
友治 佐藤
Satoru Kirinaka
覚 切中
Toru Otowa
徹 音羽
Masahiro Hirakawa
昌宏 平川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下塗り塗工層と上塗り塗工層を有するオフセ
ット印刷用多層塗工紙の製造において微小光沢ムラが少
なく面状に優れ、且つ良好な印刷表面強度を有する塗工
紙を提供することにある。 【解決手段】 原紙にそれぞれ顔料と接着剤を含有する
下塗り塗工液と上塗り塗工液を塗工するオフセット印刷
用塗工紙の製造方法において、平均粒子径が40〜85
nmである共重合体ラテックスを含有する下塗り塗工液
をフィルムトランスファー方式のコータで原紙に塗工し
た後、ガラス転移温度が−10〜−50℃のアルカリ増
粘型共重合体ラテックスを含有する上塗り塗工液をブレ
ード方式のコータで塗工することを特徴とするオフセッ
ト印刷用塗工紙の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗工紙の梨地様の
微小光沢ムラが少なく、白紙および印刷面感に優れ且つ
良好な印刷表面強度を有するオフセット印刷用塗工紙に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、印刷用紙のユーザーニーズの多様
化に伴い、高品質な製品をより低コストで製造するた
め、多層塗工方式が多く採用されている。
【0003】一般に多層塗工方式で塗工紙を製造する
と、安価な顔料を下塗り塗工液に利用できることにより
コストダウンを図ることができる。しかし、特にオンマ
シンで顔料塗工液を下塗り塗工する方式で製造した多層
塗工紙は、単層塗工紙と比較すると必ずしも品質的に優
れているとは言い難い。従来、単層塗工紙を製造する場
合、原紙の紙層間強度を確保するため、デンプンなどで
表面サイズ塗工した後に顔料塗工液を塗工していた。一
方、オンマシンで顔料を下塗り塗工する場合には、上記
表面サイズ処理と下塗り顔料塗工を同時に行うために、
どうしても表面サイズ処理が不十分となり、印刷表面強
度が劣る問題を内在している。また、デンプンであらか
じめ表面サイズ塗工した原紙は、バリアー性(目止め効
果)が向上するため、次工程で顔料塗工液を塗工する
際、塗工液が原紙にしみ込みにくくなり、原紙被覆性が
向上し、塗工液のしみ込みムラ、顔料の配向ムラに起因
する梨地様の微小な光沢ムラも少なく優れた白紙、印刷
面感が得られるメリットがある。近年印刷サイドにおい
ても、オフセット印刷スピードの高速化とともに、イン
キの機上タックが上昇し、印刷表面強度が低下する問題
が増加しつつある。これらの問題は、印刷時にドライピ
ック(単色ベタ部〜シャドウ部に発生する印刷白点)あ
るいはウェットピック(湿し水が付いた直後に印刷され
る印刷面に発生する印刷白点)として現れ、問題とな
る。
【0004】したがってオンマシンで下塗り顔料塗工し
た紙には一層高い印刷表面強度が求められている。これ
まで印刷表面強度、特にドライピック強度を改善する手
段として、塗工用接着剤に小粒子径のラテックスを使用
する手法が提案されている。
【0005】一方、オンマシンで下塗り顔料塗工する装
置としては一般に、ゲートロールやブレードメタリング
あるいはロッドメタリングサイズプレスコータなどのフ
ィルムトランスファー方式のコータが用いられる。この
方式のコータを高速で操業する場合に顕著になる問題と
しては、剥離パターン(アプリケーションロールニップ
出口で紙離れが安定せず、紙表面に一定のパターン状の
面ムラを生じる現象)や、ガムアップ(ロール径、周速
が異なるロール間にかかるせん断力によって塗工液が固
まってロール表面に付着する現象)等の問題があること
が知られている。これらの問題は塗工液濃度や、粘度を
低下させることによって低減できることが認められてい
るが、このような処置は、下塗り顔料塗工液の原紙への
しみ込みが多くなり、塗工量のコントロールが難しくな
ると同時に、原紙被覆性が低下することにより、上塗り
顔料塗工後に梨地様の微小光沢ムラが多く、白紙、印刷
面感が低下してしまう品質上の問題がある。
【0006】以上のごとく、オンマシンで下塗り顔料塗
工する場合、単層塗工紙と同等あるいはそれ以上の原紙
被覆性を保持し、微小光沢ムラの少ない優れた白紙、印
刷面感と印刷表面強度レベルを両立することは困難であ
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のような状況に鑑
み、本発明は原紙に下塗り塗工液を塗工した後、上塗り
塗工液を塗工するオフセット印刷用塗工紙の製造方法に
おいて、梨地様の微小光沢ムラが少ない優れた白紙、印
刷面感と良好な印刷表面強度を有し、操業性に優れたオ
フセット印刷用塗工紙の製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、これらの
課題について鋭意研究を重ねた結果、原紙にそれぞれ顔
料と接着剤を含有する下塗り塗工液と上塗り塗工液を塗
工するオフセット印刷用塗工紙の製造方法において、平
均粒子径が40〜85nmである共重合体ラテックスを
含有する下塗り塗工液をフィルムトランスファー方式の
コータで原紙に塗工した後、ガラス転移温度が−10〜
−50℃のアルカリ増粘型共重合体ラテックスを含有す
る上塗り塗工液をブレード方式のコータで塗工すること
により本発明を成すに至った。これにより、梨地様の微
小光沢ムラが少なく、良好な印刷表面強度を有し、操業
性に優れたオフセット印刷用塗工紙の製造方法を得るこ
とができた。
【0009】以下本発明の詳細を示す。本発明者等は、
特開平10−140499号公報において、下塗り塗工
層に平均粒子径が40〜70nmのラテックスを使用
し、上塗り塗工層に70nmより大きく、110nm以
下のラテックスを使用することにより、ドライピック強
度、ウェットピック強度共に優れたオフセット印刷用塗
工紙を提供する手法を提案した。しかし、特にフィルム
トランスファー方式で下塗り顔料塗工した場合に顕著と
なる原紙被覆性の不足に起因する梨地様の微小光沢ムラ
の問題を解決するには至らなかった。
【0010】この梨地様の微小光沢ムラを改善する手段
について種々検討を重ねた結果、上塗り塗工層にガラス
転移温度が−10〜−50℃、好ましくは−50℃以上
−20℃未満の範囲内にあるアルカリ増粘型の共重合体
ラテックスを使用することにより、梨地用の微小光沢ム
ラを改善し、印刷表面強度も良好であることを認めた。
この理由としては、アルカリ増粘型共重合体ラテックス
はガラス転移温度が低く嵩高な塗工層構造を形成するた
め原紙被覆性が向上することや、嵩高でクッション性に
優れた塗工層を有するためソフトカレンダー処理時ある
いはスーパーカレンダー処理時に紙の凹凸部にも均一に
線圧がかかるため、顔料の配向ムラが発生しづらいこと
によるものと考えられる。ガラス転移温度が-50℃よ
り低い場合には、粘着性が高くなりすぎ、上記カレンダ
ー処理時にロール表面にカスが付着し、操業性が著しく
低下した。また-10℃より高い場合には原紙被覆性が
低下し、微小光沢ムラが多くなり、面状が低下した。ま
た、アルカリ増粘型ではなくアルカリ非増粘型の共重合
体ラテックスを用いた場合、嵩高な塗工層構造が形成さ
れないため、梨地様の微小光沢ムラが発生した。本発明
のアルカリ増粘型共重合体ラテックスはグラビア印刷用
に使用するものであるまた、ガラス転移温度が上記規定
範囲内にあるアルカリ増粘型共重合体ラテックスを使用
した場合にも、オフセット印刷用途に使用した場合、ド
ライピック強度、ウェットピック強度が低下する問題が
あった。
【0011】そこでドライピック、ウエットピック強度
を改善する方法を検討した結果、下塗り塗工液に平均粒
子径が40〜85nmである共重合体ラテックスを使用
する必要があることを認めた。40nmより小さい径の
ものでは、ラテックス製造時に使用する親水性の乳化剤
量が多くなるため、ウェットピック強度が低下する。8
5nmより大きい径のものでは、ラテックスの比表面積
が減少し、顔料との接着面積が減少するため、ドライピ
ック強度が低下する。
【0012】また、本発明においては、下塗り塗工液に
使用する共重合体ラテックスのゲル含量が30〜70%
であることが好ましい。30%より少ない場合には、ド
ライピック強度が低下し易い。逆にゲル含量が70%を
越える場合には、オフセット印刷時の湿し水の吸収性が
低下しウェットピック強度が低下する傾向にある。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明で下塗り及び上塗り顔料塗
工液に使用する顔料を特に規定するものではないが、一
般的に製紙用に使用される重質炭酸カルシウム、軽質炭
酸カルシウム、カオリン、クレー、焼成カオリン、二酸
化チタン、タルク、シリカ、サチンホワイト、硫酸バリ
ウム、硫酸カルシウム、硫化亜鉛、プラスチックピグメ
ントなどを1種以上併用することができる。
【0014】また、本発明で上塗り塗工液の接着剤とし
て使用するアルカリ増粘型共重合体ラテックスは、組成
としては主にスチレン・ブタジエン系共重合体ラテック
ス、モノマーとしてスチレン、ブタジエン及び不飽和カ
ルボン酸(メタクリル酸、アクリル酸等)を含み、必要
に応じてその他のモノマーを共重合させたり、化学反応
により共重合体を変性した、紙塗工用に一般的に使用さ
れる共重合体ラテックスである。他のモノマーとして
は、アクリル酸あるいはメタクリル酸等の不飽和カルボ
ン酸のアルキルエステル、アクリロニトリル、酢酸ビニ
ルなどのビニル系モノマーが良く使用されるものであ
る。本発明のアルカリ増粘型共重合体ラテックスとして
は、全モノマー中の5〜40重量%が不飽和カルボン酸
のものが好ましい。また、上塗り塗工液のアルカリ増粘
型共重合体ラテックスの配合量としては、顔料100重
量部に対して2〜10重量部が好ましい。また、本発明
で下塗り塗工液の接着剤として使用する共重合体ラテッ
クスは、オフセット印刷用であり、組成としては主にス
チレン・ブタジエン系共重合体ラテックスであり、モノ
マーとしてスチレンとブタジエンを含み、必要に応じ他
のモノマーを共重合させたり、化学反応により共重合体
を変性した、紙塗工用に一般的に使用される共重合体ラ
テックスである。他のモノマーとしては、アクリル酸、
メタクリル酸、アクリル酸あるいはメタクリル酸のアル
キルエステル、アクリロニトリル、マレイン酸、フマル
酸、酢酸ビニルなどのビニル系モノマーが良く使用され
るものである。ガラス転移温度としては、−10〜+3
0℃が好ましい。また、下塗り塗工液の共重体ラテック
スの配合量は、顔料100重量部に対して2〜10重量
部が好ましい。
【0015】本発明の共重合体ラテックス以外に使用さ
れる接着剤としては、塗工液の保水性を維持し、原紙の
内部結合強度を高めるために、酸化デンプン、尿素リン
酸エステル化デンプン等のエステル化デンプン、ヒドロ
キシエチルエーテル化デンプン等のエーテル化デンプ
ン、酵素変性デンプンや冷水可溶性デンプン等が使用さ
れる。またその他カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等
のセルロース誘導体を使用しても良い。配合量は、上塗
り塗工液の場合、顔料100重量部当たり2〜15重量
部が好ましい。また、下塗り塗工液の場合、顔料100
重量部当たり15〜35重量部が好ましい。
【0016】本発明の上塗り、下塗り顔料塗工液には分
散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤等、通常の塗
工紙用顔料に配合される各種助剤を使用しても良い。
【0017】本発明で使用される原紙としては、化学パ
ルプ、機械パルプ及び古紙回収パルプ等を任意の比率で
混合して用いられ、必要に応じて内添サイズ剤、歩留ま
り向上剤、紙力増強剤等を添加した原料を通常使用され
る長網フォーマやギャップタイプのツインワイヤーフォ
ーマ、長網部の後半部をツインワイヤーで構成するハイ
ブリッドフォーマで抄紙される。使用される原紙の坪量
は、30〜150g/m2が好ましい。
【0018】また塗工方法については、下塗り顔料塗工
には、ゲートロールコータ、ブレードメタリングあるい
はロッドメタリングサイズプレスコータ等のフィルムト
ランスファー方式のオンマシンコータを使用する。ま
た、上塗り顔料塗工には、ファウンテンブレードコー
タ、ショートドウェルブレードコータ等のブレード方式
を使用する。また、本発明においては、原紙に上塗り塗
工液及び下塗り塗工液をそれぞれ1回以上塗工しても良
い。
【0019】上塗り顔料塗工量は、原紙の片面当たり固
形分で6〜20g/m2の範囲で塗工することが好まし
い。また、下塗り顔料塗工量は、原紙の片面当たり固形
分で2〜10g/m2の範囲で塗工することが好まし
い。
【0020】上塗り塗工液を塗工乾燥された塗工紙は、
通常のごとくカレンダー装置(スーパーカレンダー、ソ
フトカレンダー、グロスカレンダー等)で表面仕上げさ
れる。
【0021】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に示す
が、これらによって本発明は何等制約を受けるものでは
ない。なお、例中の部および%はそれぞれ重量部および
重量%を示す。 〈品質評価方法〉 (1)ガラス転移温度:20℃、65%RH.でラテック
スフィルムを作成し、その20mgを示唆走査熱量測定
装置(DSC)で昇温速度5℃/分、測定温度0〜10
0℃で得られる特性曲線から求めた。 (2)ラテックス平均粒子径:0.05〜0.2%濃度に希釈した
試料を調製し、波長525nmの吸光度を測定し、あらかじ
め作成した検量線により求めた。 (3)ラテックスのゲル含量:ラテックス約0.3gをスラ
イドグラス上に薄く広げ、50℃の乾燥機でフィルムと
なるまで乾燥する。ラテックスフィルムを約50mlの
トルエン中に一昼夜浸せきし、ガラスフィルターでろ過
後、ろ液を105℃の乾燥機で乾燥して、トルエン可溶分
の重量を測定する。ここで得られたトルエン可溶分の重
量から、次式によりゲル含量を算出する。
【0022】ゲル含量(%)=(乾燥フィルム重量−ト
ルエン可溶分重量)×100/乾燥フィルム重量 (4)ドライピック強度:RI-II型印刷機(明製作所
製)を用い、東洋インキ製TV-24を使用し、インキ量0.3
5ml一定で印刷し、印刷面のピッキングの程度を目視で
相対評価した。
【0023】◎=ピッキングほとんど発生しない ○=ピッキングわずかに発生する △=ピッキング発生多い ×=ピッキング発生が著しい (5)ウェットピック強度:RI-I型印刷機(明製作所
製)を用い、サンプルに湿し水を付与し、5秒後に 東
洋インキ製TKハイプラス紅インキを使用し、インキ量0.
30ml一定で印刷し、ゴムロールに付いた印刷跡を転写紙
に手動で転写して、ピッキングの程度を目視で相対評価
した。
【0024】◎=ピッキングほとんど発生しない ○=ピッキングわずかに発生する △=ピッキング発生多い ×=ピッキング発生が著しい (6)微小光沢ムラ評価: 上塗り塗工、カレンダー処理後
の製品を目視評価した。
【0025】◎=光沢ムラなし ○=光沢ムラわずかに発生する △=光沢ムラ発生多い ×=光沢ムラ発生が著しい [実施例1]ろ水度が320mlの広葉樹晒しクラフト
パルプスラリーに、硫酸バンド、アルキルケテンダイマ
ーを0.03%、歩留まり向上剤としてカチオン化デン
プン、コロイダルシリカを添加し、オントップタイプツ
インワイヤーハイブリッドフォーマを使用し、内添填料
として軽質炭酸カルシウムを紙中に8重量%含有するよ
うに抄紙し、坪量101g/m2の原紙を得た。
【0026】更に平均粒子径が0.55μmの重質炭酸
カルシウム60部及び平均粒子径が0.80μmの軽質
炭酸カルシウム40部に対して、ポリアクリル酸ソーダ
系分散剤0.3部を添加し、カウレス分散機を用いて水
に分散し、接着剤としてリン酸エステル化デンプン25
部と、平均粒子径が60nmでゲル含量が40%のカル
ボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックスを4
部配合して濃度38%の下塗り顔料塗工液を調製した。
この下塗り顔料塗工液をゲートロールコータを使用し、
上記原紙に対し6g/m2を両面に塗工乾燥し、坪量1
07g/m2の塗工紙を得た。
【0027】更に平均粒子径が0.51μmの重質炭酸
カルシウム33部及び平均粒子径が0.42μmのカオ
リン67部に対して、ポリアクリル酸ソーダ系分散剤
0.3部を添加し、カウレス分散機を用いて水に分散
し、接着剤としてリン酸エステル化デンプン2部とガラ
ス転移温度が-40℃のアルカリ増粘型共重合体ラテッ
クスを7部配合して濃度63%の上塗り顔料塗工液を調
製した。
【0028】この上塗り顔料塗工液をファウンテンブレ
ードコータを使用し、23g/m2を両面に塗工、乾燥
し、坪量130g/m2の塗工紙を得た。
【0029】更にショアD硬度90°の弾性ロールを有
する2ロール・4スタックのソフトカレンダーで温度1
30℃、線圧200kg/cm、4ニップの条件でカレンダ
ー処理した。 [実施例2]下塗り顔料塗工液に使用する共重合体ラテ
ックスに、平均粒子径が80nmで、ゲル含量が60%
の共重合体ラテックスを使用し、また上塗り顔料塗工液
に使用するアルカリ増粘型共重合体ラテックスのガラス
転移温度が-20℃のものを使用した以外は実施例1と
同様に塗工紙を製造した。 [実施例3]下塗り顔料塗工液に使用する共重合体ラテ
ックスに、平均粒子径が70nmで、ゲル含量が50%
のラテックスを使用し、また上塗り顔料塗工液に使用す
るアルカリ増粘型共重合体ラテックスのガラス転移温度
が-30℃のものを使用した以外は実施例1と同様に塗
工紙を製造した。 [比較例1]上塗り顔料塗工液に使用するアルカリ増粘
型共重合体ラテックスに、ガラス転移温度が-55℃の
ものを使用した以外は実施例1と同様に塗工紙を製造し
た。 [比較例2]上塗り顔料塗工液に使用するアルカリ増粘
型共重合体ラテックスに、ガラス転移温度が-5℃のも
のを使用した以外は実施例1と同様に塗工紙を製造し
た。 [比較例3]下塗り顔料塗工液に使用する共重合体ラテ
ックスに、平均粒子径が100nmのものを使用した以
外は実施例1と同様に塗工紙を製造した。 [比較例4]下塗り顔料塗工液に使用する共重合体ラテ
ックスに、平均粒子径が35nmのものを使用した以外
は実施例1と同様に塗工紙を製造した。 [比較例5]上塗り顔料塗工液に使用する共重合体ラテ
ックスに、ガラス転移温度が0℃のアルカリ非増粘型を
使用した以外は実施例1と同様に塗工紙を製造した。
【0030】以上の結果を表1に示した。
【0031】
【表1】 表1から明らかなように、実施例1、2、3は、微小光
沢ムラが少なく、面状に優れ、またドライピック強度、
ウェットピック強度にも優れる。
【0032】これに対して比較例1は、カレンダーロー
ルにカスが多く付着し、操業性が著しく劣る。比較例2
は、微小光沢ムラが多く、面状に劣る。比較例3は、ド
ライピック強度が劣る。比較例4は、ウエットピック強
度が劣る。比較例5は、微小光沢ムラが多く、面状に劣
る。
【0033】
【発明の効果】下塗り塗工液をフィルムトランスファー
方式で塗工するオフセット印刷用塗工紙の製造方法にお
いて、梨地用の微小光沢ムラがなく白紙、印刷面感に優
れ、良好な印刷表面強度を有し、操業性に優れたオフセ
ット印刷用塗工紙を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D21H 19/82 D21H 19/82 (72)発明者 音羽 徹 山口県岩国市飯田町2丁目8番1号 日本 製紙株式会社岩国工場内 (72)発明者 平川 昌宏 山口県岩国市飯田町2丁目8番1号 日本 製紙株式会社岩国工場内 Fターム(参考) 4J038 CA041 CA051 GA06 HA216 HA286 HA356 HA366 HA446 HA526 HA536 KA08 MA10 MA14 NA01 PB11 PC10 4L055 AG11 AG12 AG27 AG48 AG63 AG71 AG76 AG89 AG97 AH02 AH37 AJ04 BE09 CH11 CH12 EA16 EA20 EA33 FA12 FA13 GA19

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原紙にそれぞれ顔料と接着剤を含有する
    下塗り塗工液と上塗り塗工液を塗工するオフセット印刷
    用塗工紙の製造方法において、平均粒子径が40〜85
    nmである共重合体ラテックスを含有する下塗り塗工液
    をフィルムトランスファー方式のコータで原紙に塗工し
    た後、ガラス転移温度が−10〜−50℃のアルカリ増
    粘型共重合体ラテックスを含有する上塗り塗工液をブレ
    ード方式のコータで塗工することを特徴とするオフセッ
    ト印刷用塗工紙の製造方法。
  2. 【請求項2】 ゲル含量が30〜70%の共重合体ラテ
    ックスを含有する下塗り塗工液であることを特徴とする
    請求項1に記載のオフセット印刷用塗工紙の製造方法。
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