JP2001050418A - バルブポジショナ - Google Patents

バルブポジショナ

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JP2001050418A
JP2001050418A JP11224324A JP22432499A JP2001050418A JP 2001050418 A JP2001050418 A JP 2001050418A JP 11224324 A JP11224324 A JP 11224324A JP 22432499 A JP22432499 A JP 22432499A JP 2001050418 A JP2001050418 A JP 2001050418A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積分器の積分動作のタイミングを制御するこ
とにより、発振や応答特性を改善したバルブポジショナ
を提供する。 【解決手段】 弁開度センサーの信号を取り込み、少な
くとも積分器が搭載されている制御器を用いて設定信号
に応じた値に前記弁開度を制御するバルブポジショナに
おいて、設定信号の変化に関連して積分器の機能をオン
オフする積分スイッチを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気式駆動部を持
った調節弁の弁開度を信号に応じた値に制御するバルブ
ポジショナに関し、制御信号を演算する制御器の演算方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】調節弁を制御するアルゴリズムは、その
製品の性能を決める重要な要素の一つである。従来、バ
ルブポジショナは機械式のものが多く、制御アルゴリズ
ムは機械機構により決まってきた為、圧倒的にP(比例)
制御が多かった (逆に、P制御以外のアルゴリズムは、
機械機構では困難であった) 。
【0003】しかし、近年では、電子式のバルブポジシ
ョナが開発され、更には、CPU等の演算機能をバルブ
ポジショナに搭載するようになった。この機能を持つこ
とにより、制御アルゴリズムをソフトウエアで実現でき
るようになり、おおよそ全ての方式の制御演算が可能に
なってきた。
【0004】制御アルゴリズムは、P(比例)制御から、
PID(比例、積分、微分)制御に発展してきた。その結
果、調節弁の制御性は格段に向上した。しかし、技術革
新の発展にしたがって市場の要求も更に厳しくなり、現
在では、更に優れた制御性を持つバルブポジショナが求
められている。
【0005】このような背景により、現在では調節弁の
制御アルゴリズムの開発が活発に進められている。採用
されているアルゴリズムは、PID制御アルゴリズムが
一般的であるが、PIDアルゴリズムだけでは、調節弁
が持っている非線形性を十分吸収することができない。
その為、PIDアルゴリズムに色々な機能を付加するこ
とにより、調節弁の制御性を向上しようとしている。
【0006】図10は従来のバルブポジショナの制御の
一例を示すブロック構成図である。図において、積分器
1a,比例器1b,微分器1cを含むコントローラ1に
は入力信号SPと位置センサ5からの出力信号PVが入
力し、コントローラ1からは制御信号MVが出力する。
【0007】この信号MVは信号変換器(I/P Conv
erter)2で空気信号に変換され、パイロットリレー3
で増幅されて調節弁4に圧力を入力しバルブのステムを
変位させる。ステムの変位は位置センサ5で検出され、
フィードバック信号としてコントローラ1に入力する。
【0008】上記従来のバルブポジショナにおいて、最
も一般的な、デジタルPID制御の演算アルゴリズムは
下記の通りである。 P(n) = Sp(n)-Pv(n) I(n) = Δt/Ti*P(n)+I(n-1) D(n) = Td/(Δt+1/γ*Td)*(P(n-1)-P(n)+1/γ*D(n-1)) MV(n) = Kp*(P(n)+I(n)+D(n))
【0009】Sp(n):目標値 Pv(n):フィードバック値(バルブ弁開度の信号) P(n):比例器 I(n):積分器 D(n):微分器 MV(n):制御信号 Δt:制御周期 Ti:積分時間 Td:微分時間 γ:微分ケ゛イン Kp:比例ケ゛イン
【0010】次にこのアルゴリズムの動作を用いて説明
する。アルゴリズムは、PIDの文字通り、比例器
(P)、積分器(I)、微分器(D)から構成され、制御信号
MVはそれぞれ、P,I,Dの値を加算した値に、KPな
る比例ゲインを乗算して得られる。
【0011】比例器Pは、ポジショナの入力信号である
SPと調節弁(図示省略)の弁開度を表すステム変位
を、位置センサ5にて検出し、センサの電気信号をA/
D変換器でデジタル値に変換したPV値との差(偏差と
も呼ぶ) を出力する。
【0012】積分器1aは、積分時間Tiで設定されるパ
ラメータで決まる割合で、偏差を積分するものである。
微分器は、微分時間、微分ゲインで設定されるパラメー
タで決まる割合で、偏差を微分するものである。最終的
な、制御信号MVは比例器1b、積分器1a、微分器1c
の値を加算したものに対し、比例ゲインKPを乗算した
値で求まる。
【0013】コントローラ1は、PVをSPにすばや
く、正確にトラッキングさせる為に、このような演算を
行い、MV値を求めている。例えば、SPとPVに差が
ある場合は、コントローラ1はPVとSPを近づける方
向に、MV値を変化させる。また、SPとPVに差が無
い場合は、MV値は変化しない。
【0014】このアルゴリズムは、単純であるため、本
質的に優れているが、制御対象に非線形性が存在する場
合、制御性が著しく悪化する場合がある。(コントロー
ラ1にとっての制御対象とは、MV値を与えるI/Pコ
ンバータ2から調節弁4…バルブまでをさす。)
【0015】次に、具体的な制御対象の非線形性につい
て述べる。制御対象の代表的な非線形性としては、図1
1に示すようなヒステリシス特性となるが、このヒステ
リシスには調節弁4やパイロットリレー3等各要素が持
つヒステリシスが含まれる。
【0016】これらのヒステリシスが、PID制御に与
える影響を示す。パイロットリレーのヒステリシスは、
I/Pコンバータ(電空変換機構)2が出力するノズル
背圧の変化に対して、ヒステリシスをもち、ヒステリシ
スを打ち破るノズル背圧の変化が無いと、パイロットリ
レー3は、調節弁4の空気アクチュエータの空気流量を
変化できない性質を持つ。
【0017】また、調節弁4のヒステリシスは、空気ア
クチュエータの空気圧が、ヒステリシスを打ち破るま
で、調節弁4のステムを駆動することが出来ない性質を
持つ。前記した、ヒステリシスは代表的な例だが、本発
明で扱うヒステリシスは、ポジショナのコントローラ1
が演算した制御量(MV値)が、調節弁4の弁開度信号
(PV値)であるフィードバック信号に、帰ってくるまで
のヒステリシスをすべて含んでいる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】このようなヒステリシ
スが、制御対象に存在する場合、例えば、設定信号がポ
ジショナに与えられたとすると、制御信号(MV値)がヒ
ステリシスを打ち破らないと、PV値は変化しない。
【0019】また、MV値の変化に対して、ポジショナ
は、I/Pコンバータ2で電気信号を空気信号に変換す
る際に遅れが生じる。更に、空気信号の流量を増幅し、
調節弁4に供給する際、調節弁4の空気アクチュエータ
の容量に応じた時定数の遅れが生じる。
【0020】この、ヒステリシスと遅れ時間により、設
定信号を与えても、PV値はすぐには応答できず、無駄
時間が生じる。ヒステリシスが大きいほど、無駄時間も
長くなる。
【0021】従来積分器1aは、その積分時間に応じ
て、この偏差を溜める。やがて、PV値が変化し、偏差
が減るが、無駄時間の際、溜めすぎた積分量が大きく、
SPの示す値で整定せず、行き過ぎが生じてしまう。
【0022】一旦行き過ぎが生じると、コントローラ1
はこれを戻そうとする為の制御演算を行うが、ここでも
ヒステリシスが生じ、戻すには長い時間が必要となる。
また、ヒステリシスが大きくかつ、遅れ時間が長い系に
なると、最悪の場合、行き過ぎを戻す際、さらに逆方向
に行き過ぎが生じ、これを繰り返して発振する場合が考
えられる。
【0023】図12は設定値SPが入力してから無駄時
間を含むPV値の変化と積分器の積分の様子を示してい
る。この現象を従来のPIDで解決するには、比例ゲイ
ンを極端に下げ、積分時間を極端に長く設定するしか無
かった。この調整は、調節弁4の応答特性を著しく悪化
させる事になる。
【0024】本発明はこのような問題点を解決するため
になされたもので、積分器1bの積分動作のタイミング
を制御することにより、前述の発振や応答特性を改善し
たバルブポジショナを実現することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明では、請求項1においては弁開度センサ
ーの信号を取り込み、少なくとも積分器が搭載されてい
る制御器を用いて設定信号に応じた値に前記弁開度を制
御するバルブポジショナにおいて、前記設定信号の変化
に関連して前記積分器の機能をオンオフする積分スイッ
チを設けたことを特徴とする。
【0026】請求項2においては、請求項1記載のバル
ブポジショナにおいて、設定信号の変化を検出する設定
信号変化検出手段と、設定信号の変化により変化する弁
開度センサーの位置信号を検出する位置信号変化検知手
段とを具備し、これらの検知手段の出力に基づいて前記
積分器の機能をオンオフする積分スイッチを設けたこと
を特徴とする。
【0027】請求項3においては、請求項2記載のバル
ブポジショナにおいて、設定信号変化検出手段が設定信
号の変化を検出したときに積分器の機能をオフとし、位
置信号変化検知手段が弁開度センサーの位置信号の変化
を検出したときに積分器の機能をオンするように構成し
たことを特徴とする。
【0028】請求項4においては、請求項1記載のバル
ブポジショナにおいて、設定信号と弁開度センサーの位
置信号の偏差を検出する偏差検出手段を具備し、この偏
差検出手段が検出した偏差に関連して積分器の機能をオ
ンオフするように構成したことを特徴とする。
【0029】請求項5においては、請求項4記載のバル
ブポジショナにおいて、偏差検出手段は偏差が3段階の
予め定めた小,中,大の所定の範囲を判定する機能を有
することを特徴とする。請求項6においては、請求項5
記載のバルブポジショナにおいて、偏差が小のときに積
分機能をオフ、中のときにオン、大のときにオフとなる
ように構成したことを特徴とする。
【0030】請求項7においては、請求項1記載のバル
ブポジショナにおいて、設定信号の変化により変化する
弁開度センサーの位置信号を検出する位置信号変化検知
手段と、この位置信号変化検知手段からの出力に関連し
て機能する積分タイマを具備し、この積分タイマの設定
時間に応じて積分機能をオンオフするように構成したこ
とを特徴とする。
【0031】請求項8においては、請求項7記載のバル
ブポジショナにおいて、設定値に対して、動作点補償を
行う為の、フィート゛フォアート゛演算機能を具備したことを特徴
とする。
【0032】
【発明の実施の形態】以下図面を用いて本発明を詳しく
説明する。図1は本発明の請求項1に係る実施例の概略
構成を示すもので、図10で説明した従来例とは積分器
1aの前段に積分スイッチ30を設け、この積分スイッ
チ30を機能させるトリガとしてSP(設定信号)の変
化を検知するSP変化検知手段31及びPV値検出手段3
2を設け、これらの信号に基づいて積分スイッチ30を
オンオフする点が異なっている。なお、図1では信号変
換器(I/P Converter)2、パイロットリレー3及
び調節弁4を纏めて駆動部20としている。
【0033】図1の構成において、設定信号SPが変化
するとSP変化検出手段31がその変化を検出して信号
を出力し積分スイッチ30をオフとする。次にSPに応
じた演算が行われ調節弁のステム位置が変位して位置セ
ンサ5からPVが出力されるが、PV値検出手段32がこ
れを検出したら信号を出力し積分スイッチ30をオンと
して積分動作を開始する。
【0034】図2は図1に示す構成のバルブポジショナ
のフローチャートである。コントローラ1は設定信号が
変化したことを検出したらY方向に進んでフラグをセッ
トし、次にPV値が変化したことを検出した段階でY方向
に進んで積分器を動作させるプラグをリセットする。P
V値が変化しない間はN方向に進んで積分器をオフ(止
める)の状態に維持する。
【0035】設定信号が変化しない場合は、フラグがセ
ットされているかどうかを見て、されていない場合はN
方向に進み積分器を動作させるフラグをリセットする。
フラグがセットされている場合はPV値の変化を待って
Y方向に進んで積分器を動作させるフラグをリセットす
る。
【0036】図3は上記構成によるSP及びPVの変化
と積分器の積分動作を示すもので、無駄時間における積
分器の積分動作をオフとすることによりPVのオーバー
シュートが改善されていることがわかる。
【0037】図4は請求項2に関する実施形態の1例を
示すものである。この例において図10で説明した従来
例とは積分器1aの前段に積分スイッチ30を設け、こ
の積分スイッチ30を機能させるトリガとしてコントロ
ーラ10の前段に偏差検出手段33を設け、この偏差検
出手段33の信号に基づいて積分スイッチ30をオンオ
フする点が異なっている。なお、図4においても信号変
換器(I/P Converter)2、パイロットリレー3及
び調節弁4を纏めて駆動部20としている。
【0038】図4において、偏差検出手段は図5に示す
ように、偏差|SP−PV|が予め定めた第1の所定の
範囲(例えば1%以内 …A)であれば積分スイッチ3
0をオフ状態とし、|SP−PV|が第1の所定の範囲
を超え、第2の所定の範囲以内(例えば1%以上→10
%以内 …B)であれば積分スイッチ30をオン状態と
し、更に|SP−PV|が第2の所定の範囲(例えば1
0%以上 …C)を超えた場合には積分スイッチ30を
オフ状態とする。
【0039】図4の構成によれば偏差が極めて小さい
(1%以内)間は積分機能を停止し、中程度(1〜10
%の範囲)では積分機能を持たせ、偏差が大きい(10
%以上)では積分機能を停止する。このようにある一定
以上の偏差が発生した場合、積分器1aの積分動作を止
めて無駄時間の影響を積分器1aから低減することによ
り偏差に応じた制御が可能となる。
【0040】図6は請求項3に関する実施形態の1例を
示すブロック構成図である。図6において、図10で説
明した従来例とは積分器の前段に積分スイッチ30を設
け、この積分スイッチ30を機能させるトリガとしてS
P変化検出手段31とこの検出手段の出力によって作動
する積分タイマー34を設けた点が異なっている。
【0041】また、図ではフィードフォワード演算器
(以下、単にFF演算器という)35を設けているがこの
FF演算器35の機能については後述する。なお、図6に
おいても信号変換器(I/P Converter)2、パイロ
ットリレー3及び調節弁4を纏めて駆動部20としてい
る。
【0042】図7は図6に示すバルブポジショナのフロ
ーチャートを示している。図7において、設定信号SP
が変化したらY方向に進み積分タイマー34をセット
し、このタイマー34がタイムアウトするまで積分器1
aの動作を停止する。変化していない場合は、N方向に
進み積分タイマーがタイムアウトしているかどうかを判
断する。そしてタイムアウトしている場合は積分器1a
を動作させ、していない場合はN方向に進んで積分器1
aの動作を止める。
【0043】このように、設定値(SP)が変化した場
合、タイマー34をセットし、タイマーが動作している
ときは、積分を止め、タイマーがタイムアウトしたら積
分を再開させる。即ち、ヒステリシスと遅れ時間から生
じる無駄時間よりも、積分タイマー34の動作時間が長
い場合、無駄時間に積分器が溜める余計な積分量はなく
なる。
【0044】この場合、タイマー34の時間は、無駄時
間よりも長ければ良いが、ヒステリシスの状態の予測
は、非常に難しいので、タイマーは長めに設定すること
になる。すると、積分の本来の機能である、目標値変更
による生じる動作点補正が積分停止時間にかかってしま
い、定常偏差を生む原因となる場合がある。
【0045】この場合、タイマーがタイムアウトして、
積分器1aが動作し始めるとこの定常偏差は積分器1a
が吸収し、取除くことが出来るが、整定時間が長くなる
というデメリットがある。そこでフォワード側の動作点
補正は、あらかじめフォワード側のゲインが分かってい
るので、フィードフォワードで補うことができ、SPに
応じたフィードフォワードを加えることにより、積分タ
イマーを長く設定しても定常偏差がでない制御が出来
る。
【0046】この場合のMV値の計算は MV = Kp*(P+I+D)+FF(フィート゛フォアート゛) となる。ここで、積分タイマー34が動作して、積分器
1bが止まっている場合の状態を、P制御と仮定し、説
明の簡素化の為に、図8に示す制御系のブロックを考え
る。図8において、入力をSPで与え、比例制御を行
い、操作量Uを出力し、外乱Wが与えられる制御系の場
合、ノイズ等は考慮せずに、ステップ応答に対しても、
制御量及び、操作量が最終的に一定値に落ち着くような
安定な制御系であるとする。この時の定常偏差は次式で
あらわすことができる。
【0047】Err(定常偏差)=SP−PV PV=G×(U+W) U=Kp×Err 従って Err={1/(1+G×Kp)}×SP−{G/(1+G×Kp)}×W … 1 式1によれば、P制御の場合、SPに比例した、定常偏
差が残ることが分かる。この定常偏差は、1式の第1項
で示される、入力SPによる定常偏差と、第2項で示さ
れる、外乱Wによる定常偏差から成り立っている。
【0048】従って、このような定常偏差を取除く為に
は、積分器1bが必要となっていた。しかし、積分タイ
マー34を使用した場合、タイマーがタイムアウトする
まで、積分器1bは動作しない為、1式の定常偏差が残
ってしまい、タイマー34がタイムアウトしたあと、積
分器1bは定常偏差を吸収する。この場合、積分タイマ
ー34の時間の設定にもよるが、あまり良い応答特性は
望めない。
【0049】ここで、G,Kp,Spは既知であるので、フィ
ードフォワードにより、1式の第1項の定常偏差は予測
可能である。第2項は、外乱Wの大きさの予測が困難で
ある為、フィードフォワードに組み込むことは困難であ
る。従って、フィードフォワードFFを以下の式で設定
し、図9のような制御系を構成することにより、積分器
1bが止まっている間の特性を改善することが出来る。
【0050】FF=SP/G …2 このフ゛ロックの場合の定常偏差Errは Err=−{G×W/(1+G×Kp)}…3 となり、SPによる定常偏差がなくなる。
【0051】FFを導入することにより、積分タイマーで
積分器1bが止まっても、定常偏差を少なくすることが
出来る。また、外乱Wについては、図6の駆動部20で
示す、I/Pコンバータ2+パイロットリレー3の温度
特性のような外乱が考えられ、このような外乱は、積分
タイマー34のタイムアウト時間に比べ、十分大きい時
定数を持ち、式3の外乱は、通常の積分器1bで吸収可
能である。
【0052】なお、本発明の以上の説明は、説明および
例示を目的として特定の好適な実施例を示したに過ぎな
い。したがって本発明はその本質から逸脱せずに多くの
変更、変形をなし得ることは当業者に明らかである。特
許請求の範囲の欄の記載により定義される本発明の範囲
は、その範囲内の変更、変形を包含するものとする。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、弁
開度センサーの信号を取り込み、少なくとも積分器が搭
載されている制御器を用いて設定信号に応じた値に前記
弁開度を制御するバルブポジショナにおいて、前記設定
信号の変化に関連して前記積分器の機能をオンオフする
積分スイッチを設けたので、積分器の積分動作のタイミ
ングを制御することにより、発振や応答特性を改善した
バルブポジショナを実現することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバルブポジショナの実施の形態の
一例を示す概略構成図である。
【図2】図1に示すバルブポジショナのフローチャート
である。
【図3】設定値SPが入力してから無駄時間を含むPV
値の変化と積分器の積分の様子を示す図である。
【図4】本発明に係るバルブポジショナの他の一例を示
す概略構成図である。
【図5】図4の構成のバルブポジショナの偏差と積分器
のオンオフの関係を示す図である。
【図6】本発明に係るバルブポジショナの他の一例を示
す概略構成図である。
【図7】図6に示すバルブポジショナのフローチャート
である。
【図8】図8に示すバルブポジショナに外乱が与えられ
た場合の制御系の仮定図である。
【図9】フィードフォワードを構成して、積分器が止ま
っている間の特性の改善例を示す図である。
【図10】従来のバルブポジショナを示す構成図であ
る。
【図11】バルブポジショナに発生するヒステリシスを
示す図である。
【図12】設定値(SP)と動作量(PV)の関係を示
す図である。
【符号の説明】
1,10 コントローラ 1a 積分器 1b 比例器 1c 微分器 2 I/Pコンバータ 3 パイロットリレー 4 調節弁 5 位置(ポジション)センサ 20 駆動部 30 積分スイッチ 31 SP変化検出手段 32 PV変化検出手段 33 偏差検出手段 34 積分タイマー 35 フィードフォワード演算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H062 AA15 BB10 FF01 FF41 3H106 DA05 EE04 EE48 FB07 FB27 GC29 KK31 5H004 GA03 GA04 GA11 GB01 HA07 HB07 JB19 KA69 KB02 KB04 KB06 KB13 KB32 KC39 KC53 LA01 LA03 LA07 LB05 LB07 MA02 MA41 MA43 9A001 FF01 KK32 KK37

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁開度センサーの信号を取り込み、少なく
    とも積分器が搭載されている制御器を用いて設定信号に
    応じた値に前記弁開度を制御するバルブポジショナにお
    いて、前記設定信号の変化に関連して前記積分器の機能
    をオンオフする積分スイッチを設けたことを特徴とする
    バルブポジショナ。
  2. 【請求項2】設定信号の変化を検出する設定信号変化検
    出手段と、設定信号の変化により変化する弁開度センサ
    ーの位置信号を検出する位置信号変化検知手段とを具備
    し、これらの検知手段の出力に基づいて前記積分器の機
    能をオンオフする積分スイッチを設けたことを特徴とす
    る請求項1記載のバルブポジショナ。
  3. 【請求項3】設定信号変化検出手段が設定信号の変化を
    検出したときに積分器の機能をオフとし、位置信号変化
    検知手段が弁開度センサーの位置信号の変化を検出した
    ときに積分器の機能をオンするように構成したことを特
    徴とする請求項2記載のバルブポジショナ。
  4. 【請求項4】設定信号と弁開度センサーの位置信号の偏
    差を検出する偏差検出手段を具備し、この偏差検出手段
    が検出した偏差に関連して積分器の機能をオンオフする
    ように構成したことを特徴とする請求項1記載のバルブ
    ポジショナ。
  5. 【請求項5】偏差検出手段は偏差が3段階の予め定めた
    小,中,大の所定の範囲を判定する機能を有することを
    特徴とする請求項4記載のバルブポジショナ。
  6. 【請求項6】偏差が小のときに積分機能をオフ、中のと
    きにオン、大のときにオフとなるように構成したことを
    特徴とする請求項5記載のバルブポジショナ。
  7. 【請求項7】設定信号の変化により変化する弁開度セン
    サーの位置信号を検出する位置信号変化検知手段と、こ
    の位置信号変化検知手段からの出力に関連して機能する
    積分タイマを具備し、この積分タイマの設定時間に応じ
    て積分機能をオンオフするように構成したことを特徴と
    する請求項1記載のバルブポジショナ。
  8. 【請求項8】設定値に対して、動作点補償を行う為の、
    フィート゛フォアート゛演算機能を具備したことを特徴とする請求
    項7記載のバルブポジショナ。
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