JP2001044830A - 位相同期回路 - Google Patents

位相同期回路

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JP2001044830A
JP2001044830A JP11221213A JP22121399A JP2001044830A JP 2001044830 A JP2001044830 A JP 2001044830A JP 11221213 A JP11221213 A JP 11221213A JP 22121399 A JP22121399 A JP 22121399A JP 2001044830 A JP2001044830 A JP 2001044830A
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Hitoshi Iida
仁志 飯田
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Yokogawa Electric Corp
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速な粗同調が可能な位相同期回路を実現す
る。 【解決手段】 粗同調回路により電圧制御発振器の発振
周波数を同期可能な範囲まで制御する位相同期回路にお
いて、周波数変換器の出力と参照入力信号との位相差を
検出する位相比較器と、この位相比較器の出力に前記粗
同調回路の出力を加算する加算器と、この加算器の出力
を平滑するフィルタ回路と、このフィルタ回路の出力に
基づき出力信号を発生させる電圧制御発振器と、前記粗
同調回路で検出された非同期状態若しくは同期状態に基
づき前記電圧制御発振器の出力レベルを変化させて前記
周波数変換器に出力する利得切換回路とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粗同調回路を用い
た位相同期回路に関し、特に高速な粗同調が可能な位相
同期回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の粗同調回路を用いた位相同期回路
は位相同期が外れている状態では粗同調回路により、電
圧制御発振器の発振周波数が上限周波数よりも高い場合
には前記発振周波数を下げるような制御信号を電圧制御
発振器に供給し、一方、電圧制御発振器の発振周波数が
下限周波数よりも低い場合には前記発振周波数を上げる
ような制御信号を電圧制御発振器に供給する。これによ
り、電圧制御発振器の発振周波数を同期可能な範囲まで
制御できるので短い時間での位相同期が可能になる。
【0003】図3はこのような従来の位相同期回路の一
例を示す構成ブロック図であり、本願出願人の出願に係
る「特願平3−43642」に記載されたものである。
図3において1は位相比較器、2は加算器、3はループ
フィルタ、4は電圧制御発振器、5は周波数変換器、6
は粗同調回路、100は参照信号入力、101は出力信
号、102は周波数信号、103は粗同調回路6の出力
である制御信号である。
【0004】参照信号入力100は位相比較器1の一方
の入力端子に接続され、位相比較器1の出力は加算器2
の一方の入力端子に接続される。加算器2の出力はルー
プフィルタ3を介して電圧制御発振器4に接続される。
電圧制御発振器4は出力信号101を出力すると共に出
力信号101は周波数変換器5及び粗同調回路6に接続
される。
【0005】また、周波数変換器5の出力である周波数
信号102は位相比較器1の他方の入力端子に接続さ
れ、粗同調回路6の出力である制御信号103は加算器
2の他方の入力端子に接続される。
【0006】ここで、図3に示す従来例の動作を簡単に
説明する。電圧制御発振器4の出力信号101は周波数
変換器5で周波数変換されて位相比較器1で参照信号入
力100と比較される。位相比較器1の出力は加算器2
で粗同調回路6の制御信号103と加算され、ループフ
ィルタ3を介して電圧制御発振器4の制御入力となる。
【0007】粗同調回路6により電圧制御発振器4の出
力信号101の周波数は同期可能な周波数範囲(キャプ
チャレンジ)に調整される。この結果、電圧制御発振器
4の出力信号101の周波数は参照信号入力100の周
波数に対して周波数変換器5の分周比等で決まる所定の
周波数に制御される。
【0008】図3に示す位相同期回路において、位相同
期が行われると周波数変換器5の出力である周波数信号
102は参照信号入力100の周波数に等しくなる。こ
の場合、粗同調回路6の制御信号103は”0”にな
り、位相比較器1の出力がそのままループフィルタ3を
介して電圧制御発振器4に入力される。
【0009】一方、位相同期が外れている状態におい
て、電圧制御発振器4の発振周波数が上限周波数よりも
高い場合には発振周波数を下げるような制御信号103
を電圧制御発振器4に供給し、一方、電圧制御発振器4
の発振周波数が下限周波数よりも低い場合には発振周波
数を上げるような制御信号103を電圧制御発振器4に
供給する。
【0010】また、ここで、粗同調回路6の詳細を説明
する。図4は「特願平3−43642」に記載された粗
同調回路の一例を示す構成ブロック図である。図4にお
いて101及び103は図3と同一符号を付してあり、
7はカウンタ、8はレジスタ、9及び10はデータセレ
クタ、11はゲート発生回路、12,18,19,2
0,21,22及び23はスイッチ回路、13及び14
はディジタルコンパレータ、15及び16はAND回
路、17は切換回路である。
【0011】出力信号101はカウンタ7のクロック端
子に接続され、カウンタ7の出力はレジスタ8に接続さ
れ、レジスタ8の出力はディジタルコンパレータ13及
び14の一方の入力端子”A”にそれぞれ接続される。
【0012】データセレクタ9の出力はディジタルコン
パレータ13の他方の入力端子”B”に接続され、デー
タセレクタ10の出力はディジタルコンパレータ14の
他方の入力端子”B”に接続される。
【0013】ディジタルコンパレータ13の”A<B”
の出力はAND回路15の一方の入力端子及び切換回路
17の入力端子に接続され、ディジタルコンパレータ1
3の”A≧B”の出力はAND回路16の一方の入力端
子及び切換回路17の入力端子に接続される。
【0014】また、ディジタルコンパレータ14の”A
>B”の出力はAND回路16の他方の入力端子及び切
換回路17の入力端子に接続され、ディジタルコンパレ
ータ14の”A≦B”の出力はAND回路15の他方の
入力端子及び切換回路17の入力端子に接続される。
【0015】AND回路15及び16の出力はスイッチ
回路18及び19の入力端子に接続され、スイッチ回路
18の一方の出力はスイッチ回路20の制御端子に接続
され、スイッチ回路18の他方の出力はスイッチ回路2
2の制御端子に接続される。また、スイッチ回路19の
一方の出力はスイッチ回路21の制御端子に接続され、
スイッチ回路19の他方の出力はスイッチ回路23の制
御端子に接続される。
【0016】スイッチ回路20の一端には第1の正電圧
源に接続され、スイッチ回路21の一端には第1の負電
圧源に接続される。また、スイッチ回路22の一端には
第2の正電圧源に接続され、スイッチ回路23の一端に
は第2の負電圧源に接続され、スイッチ回路20,2
1,22及び23の他端は制御信号103を出力する。
【0017】ゲート発生回路11の第1及び第2のゲー
ト信号はスイッチ回路12の2つの入力端子にそれぞれ
接続され、スイッチ回路12の出力はカウンタ7のクリ
ア端子とレジスタ8のクロック端子にそれぞれ接続され
る。また、切換回路17の出力はデータセレクタ9及び
10のセレクト端子、スイッチ回路12,18及び19
の制御端子にそれぞれ接続される。
【0018】ここで、図4に示す粗同調回路の動作を図
5及び図6を用いて説明する。図5はキャプチャレンジ
と制御信号103との関係を示す説明図、図6は粗同調
回路の動作を説明するタイミング図である。
【0019】新たな周波数設定により電圧制御発振器4
の出力信号101の発振周波数”fvco”を変化させ
ると切換回路17は粗同調回路6を速い粗同調モードに
切り換える。
【0020】この時、ゲート発生回路11の2つのゲー
ト信号のうち速いゲート信号の”T1”がスイッチ回路
12により選択されカウンタ7等に供給され、データセ
レクタ9及び10において周波数データ”D1”及び”
D3”が選択される。また、スイッチ回路18及び19
により図4中”a”側の出力端子が選択される。
【0021】ここで、キャプチャレンジを”fc”、目
標周波数を”ft”、図5中”W1”及び”W2”に示
すウィンドウ幅の比を”N”とすると、下限データ”D
1”と上限データ”D3”は、 D1=(ft−N・fc)・T1 (1) D3=(ft+N・fc)・T1 (2) となる。
【0022】また、カウンタ7における計数値”Qvc
o”は、 Qvco=fvco・T1 (3) となるので、 fvco<ft−N・fc (4) の場合には、ディジタルコンパレータ13及び14の”
A<B”と”A≦B”が”1”、”A≧B”と”A>
B”とが”0”になり、スイッチ回路20が”ON”に
なり、制御信号103として第1の正電圧源の電圧値”
+V1”が出力される。
【0023】このため、図5に示すように電圧制御発振
器4には”+V1”が加算された電圧が供給されるので
出力信号101の周波数”fvco”が上昇する。
【0024】同様に、 fvco>ft+N・fc (5) の場合にはディジタルコンパレータ13及び14の”A
≧B”と”A>B”が”1”、”A<B”と”A≦B”
とが”0”になり、スイッチ回路21が”ON”にな
り、制御信号103として第1の負電圧源の電圧値”−
V1”が出力される。
【0025】このため、図5及び図6に示すように電圧
制御発振器4には”−V1”が加算された電圧が供給さ
れるので出力信号101の周波数”fvco”が下が
る。
【0026】そして、 ft−N・fc≦fvco≦ft+N・fc (6) の場合には切換回路17は粗同調動作を高分解能の粗同
調モードに切り換える。すなわち、ゲート発生回路11
の2つのゲート信号のうち”T1”より長い”T2”が
スイッチ回路12により選択されカウンタ7等に供給さ
れ、データセレクタ9及び10において周波数データ”
D2”及び”D4”が選択される。また、スイッチ回路
18及び19により図4中”b”側の出力端子が選択さ
れる。
【0027】ここで、下限データ”D2”と上限デー
タ”D4”は、 D2=(ft−fc)・T1 (7) D4=(ft+fc)・T1 (8) となる。
【0028】また、カウンタ7における計数値”Qvc
o”は、 Qvco=fvco・T2 (9) となるので、 fvco<ft−fc (10) の場合には、ディジタルコンパレータ13及び14の”
A<B”と”A≦B”が”1”、”A≧B”と”A>
B”とが”0”になり、スイッチ回路22が”ON”に
なり、制御信号103として第2の正電圧源の電圧値”
+V2”が出力される。
【0029】このため、図5に示すように電圧制御発振
器4には”+V2”が加算された電圧が供給されるので
出力信号101の周波数”fvco”が上昇する。
【0030】同様に、 fvco>ft+fc (11) の場合にはディジタルコンパレータ13及び14の”A
≧B”と”A>B”が”1”、”A<B”と”A≦B”
とが”0”になり、スイッチ回路23が”ON”にな
り、制御信号103として第2の負電圧源の電圧値”−
V2”が出力される。
【0031】このため、図5及び図6に示すように電圧
制御発振器4には”−V2”が加算された電圧が供給さ
れるので出力信号101の周波数”fvco”が下が
る。
【0032】そして、最終的に、 ft−fc≦fvco≦ft+fc (12) になると粗同調回路6は動作を終了する。
【0033】この結果、粗同調動作を2段階にして電圧
制御発振器4の発振周波数がキャプチャレンジから離れ
ている場合には短い計数時間で粗同調し、キャプチャレ
ンジに近づいた場合には長い計数時間で高分解能で粗同
調させることにより、粗同調時間を短縮することが可能
になる。
【0034】但し、図4に示す従来の粗同調回路では電
圧制御発振器4の出力信号101の発振周波数”fvc
o”が目標周波数”ft”から大きくかけ離れている場
合には、前述のようにゲート信号”T1”で”ft−N
・fc≦fvco≦ft+N・fc”となるまで粗同調
することになるので、発振周波数”fvco”が目標周
波数”ft”に近い場合にと比較して粗同調時間が長く
なると言った問題点があった。
【0035】また、図5中”W2”に相当する高分解能
の粗同調時のウィンドウ幅はキャプチャレンジ以内に設
定しなければならず、前述のウィンドウ幅の比”N”も
安定動作をさせるためには一意的に決まってしまうの
で、このため、キャプチャレンジが非常に狭い場合には
図5中”W1”に相当する速い粗同調時のウィンドウ幅
も狭くなる。
【0036】このように、ウィンドウ幅が狭い場合に電
圧制御発振器4の発振周波数”fvco”を高速で大き
く変化させた場合、粗同調動作の遅れにより発振周波
数”fvco”が目標周波数”ft”付近で振動してし
まう恐れがあるので、発振周波数”fvco”をゆっく
りと変化させる必要がありこのため粗同調時間が長くな
ってしまうと言った課題があった。
【0037】図7はこのような課題を解決した従来の位
相同期回路の粗同調回路の一例を示す構成ブロック図で
あり、本願出願人の出願に係る「特願平10−1733
49」に記載されたものである。
【0038】図7において7〜23,101及び103
は図4と同一符号を付してあり、24はフィルタ回路、
25,26及び27はスイッチ回路、28は増幅器、2
9はD/A変換器、104は制御信号である。また、7
〜23は従来の粗同調回路50を、25〜27はスイッ
チ手段51、15,16,18〜23は出力回路52を
それぞれ構成している。
【0039】粗同調回路50の接続関係については図4
に示す従来例と同様であるので説明は省略する。粗同調
回路50の出力である制御信号103はフィルタ回路2
4を介してスイッチ回路25の出力端子及びスイッチ回
路26の入力端子にそれぞれ接続され、スイッチ回路2
6の出力はスイッチ回路27の出力端子及び電圧制御発
振器(図示せず。)に接続される。また、D/A変換器
29の出力は増幅器28を介してスイッチ回路25及び
27の入力端子に接続される。さらに、切換回路17の
ロック検出信号はスイッチ回路25の制御端子に接続さ
れる。
【0040】ここで、図7に示す従来例の動作を図8を
用いて説明する。図8は図7に示す粗同調回路の動作を
説明するタイミング図である。但し、粗同調回路50の
動作に関しての説明は省略する。
【0041】通常状態ではスイッチ回路26及び27
は”ON”及び”OFF”であり、電圧制御発振器4の
発振周波数”fvco”が目標周波数”ft”から大き
く離れている場合にはスイッチ回路25が”ON”にな
る。この時、D/A変換器29からの出力が増幅器28
を介してフィルタ回路24の出力に加算されて制御信号
104として出力される。
【0042】フィルタ回路24の出力は制御信号103
が平滑された信号であり、この信号にD/A変換器29
の出力が加算されることにより、第1の粗同調が行われ
る。すなわち、電圧制御発振器4の発振周波数”fvc
o”が粗同調回路50の速い粗同調モード時に選択され
る図5中”W1”に示すウィンドウ幅の外側になるよう
に適当な値がD/A変換器29に設定される。
【0043】すなわち、 fvco<<ft (13) の場合には、 fvco<ft−N・fc (14) となるような値を設定し、同様に、 fvco>>ft (15) の場合には、 fvco>ft+N・fc (16) となるような値を設定する。
【0044】例えば、図8中”T001”において発振
周波数”fvco”は目標周波数”ft”よりも極めて
高い(fvco>>ft)ので、図2中”T002”に
示す時点でスイッチ回路25が”ON”になり、その設
定値を”Vda”とすればD/A変換器29の出力が”
Vda”となり、フィルタ回路24の出力と加算されて
制御信号104として電圧制御発振器に供給されるので
電圧制御発振器の発振周波数”fvco”が下がる。こ
のため、式(15)及び式(16)から分かるように発
振周波数”fvco”は”fvco>ft+N・fc”
なる状態に変化する。
【0045】そして、従来例と同様に図8中”T00
3”の時点で制御信号103の出力が”−V1”にな
り、第2の粗同調が行われる。例えば、D/A変換器2
9の出力と加算されて制御信号104は図8中”SL0
1”に示すようにフィルタ回路24の時定数にしたがっ
て減少して図8中”T004”の時点で”V2nd”と
なる。
【0046】同様に、図8中”T005”の時点で制御
信号103の出力が”−V2”になり、第3の粗同調が
行われる。例えば、D/A変換器29の出力と加算され
て制御信号104は図8中”SL02”に示すようにフ
ィルタ回路24の時定数にしたがって減少して図8中”
T006”の時点で”V3rd”となる。
【0047】この時点で電圧制御発振器の発振周波数”
fvco”はキャプチャレンジに入るので3段階の粗同
調動作が完了し、スイッチ回路25はノイズの影響を低
減するため切換回路17のロック検出信号により”OF
F”になる。
【0048】すなわち、第1にD/A変換器29の出力
を加算して、図5中”W1”に示す速い粗同調時のウィ
ンドウ幅の近傍まで発振周波数”fvco”を粗同調
し、第2に短い計数時間で粗同調し、第3にキャプチャ
レンジに近づいた場合には長い計数時間で高分解能で粗
同調させることにより、キャプチャレンジが狭く、発振
周波数”fvco”が目標周波数”ft”から大きくか
け離れている場合であっても粗同調時間を短縮すること
が可能になる。
【0049】この結果、3段階のステップで粗同調を行
うことにより、キャプチャレンジが狭く、発振周波数”
fvco”が目標周波数”ft”から大きくかけ離れて
いる場合であっても粗同調時間を短縮することが可能に
なる。
【0050】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図7に示す従
来の粗同調回路ではループのキャプチャレンジが非常に
狭い場合でも高速な粗同調を行うためD/A変換器29
を備えて、その出力を制御して第1の粗同調を行ってい
る。
【0051】このD/A変換器29は比較的低精度のも
のでも高速に粗同調を行うことが可能であるものの位相
同期回路の同期を更に高速化するためにはD/A変換器
29の出力により如何に電圧制御発振器4の出力周波数
をキャプチャレンジ近傍まで制御できるから重要であ
り、キャプチャレンジが狭いほどD/A変換器29を高
精度にする必要があると言った問題点があった。従って
本発明が解決しようとする課題は、高速な粗同調が可能
な位相同期回路を実現することにある。
【0052】
【課題を解決するための手段】このような課題を達成す
るために、本発明のうち請求項1記載の発明は、粗同調
回路により電圧制御発振器の発振周波数を同期可能な範
囲まで制御する位相同期回路において、周波数変換器の
出力と参照入力信号との位相差を検出する位相比較器
と、この位相比較器の出力に前記粗同調回路の出力を加
算する加算器と、この加算器の出力を平滑するフィルタ
回路と、このフィルタ回路の出力に基づき出力信号を発
生させる電圧制御発振器と、前記粗同調回路で検出され
た非同期状態若しくは同期状態に基づき前記電圧制御発
振器の出力レベルを変化させて前記周波数変換器に出力
する利得切換回路とを備えたことにより、粗同調が容易
になり更に高速な粗同調が可能になる。
【0053】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明である位相同期回路において、前記粗同調回路が、前
記電圧制御発振器の発振周波数を計数するカウンタと、
このカウンタに2種類以上の計数時間を与えるゲート発
生回路と、前記各計数時間に対応して異なる上下限周波
数データと前記カウンタの計数値を比較するディジタル
コンパレータと、このディジタルコンパレータの出力に
基づき前記各計数時間に対応して異なる大きさの第1の
制御信号を発生して前記加算器に出力する出力回路と、
前記フィルタ回路の出力に出力を加算して第2の制御信
号を発生させるD/A変換器と、前記ディジタルコンパ
レータ出力に対応して前記ゲート発生回路の計数時間、
前記出力回路及び前記利得切換回路の制御信号を切り換
える切換回路とを備え、前記D/A変換器の出力により
第1の粗同調し、短い計数時間で第2の粗同調し、長い
計数時間で高分解能の第3の粗同調を行うことにより、
粗同調が容易になり更に高速な粗同調が可能になる。
【0054】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明である位相同期回路において、前記利得切換回路が、
直列接続されたダイオードと、前記粗同調回路で検出さ
れた非同期状態若しくは同期状態に基づき前記ダイオー
ドに異なる電流値のバイアス電流を供給する制御電流源
とから構成されたことにより、粗同調が容易になり更に
高速な粗同調が可能になる。
【0055】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明である位相同期回路において、前記制御電流源が、異
なる電流値を出力する複数個の定電流源と、前記粗同調
回路で検出された非同期状態若しくは同期状態に基づき
前記複数個の定電流源の出力電流の何れかを選択して前
記ダイオードに供給するスイッチ回路とから構成された
ことにより、粗同調が容易になり更に高速な粗同調が可
能になる。
【0056】請求項5記載の発明は、請求項1記載の発
明である位相同期回路において、前記利得切換回路が、
前記粗同調回路で検出された非同期状態若しくは同期状
態に基づき利得を変化させる可変利得増幅器であること
により、粗同調が容易になり更に高速な粗同調が可能に
なる。
【0057】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面を用いて詳細に
説明する。図1は本発明に係る位相同期回路の一実施例
を示す構成ブロック図である。図1において7〜29は
図7と同一符号を付してあり、30は電圧制御発振器、
31は切換回路17のロック検出信号に基づき利得の大
きさを切り換える利得切換回路、32は周波数変換器、
33は位相比較器、34は加算器、105は電圧制御発
振器30の出力信号、106は利得切換回路31の出力
信号である。但し、フィルタ回路24は位相同期回路の
ループフィルタとして機能する。
【0058】基本的な接続関係は図7に示す従来例とほ
ぼ同様であり、異なる点は以下の通りである。出力回路
52の出力は加算器34の一方の入力端子に接続され、
加算器34の出力はフィルタ回路24に接続される。
【0059】また、スイッチ手段51の出力は電圧制御
発振器30に接続され、電圧制御発振器30の出力は出
力信号”fvco”を出力すると共にその出力信号は利
得切換回路31及びカウンタ7のクロック入力端子に接
続される。
【0060】さらに、切換回路17のロック検出信号が
利得切換回路31の制御入力端子に接続され、利得切換
回路31の出力は周波数変換器32に接続される。周波
数変換器32の出力は位相比較器33の一方の入力端子
に接続され、位相比較器33の出力は加算器34の他方
の入力端子に接続される。また、位相比較器33の他方
の入力端子には参照入力信号が印加される。
【0061】ここで、図1に示す実施例の動作を説明す
る。但し、図7等の従来例と重複する部分の説明につい
ては省略する。一般に位相同期回路のキャプチャレンジ
はループ利得に比例する。例えば、利得切換回路31の
利得が大きくなると位相同期回路のループ利得が大きく
なり、これにより位相同期回路のループ利得も大きくな
り位相同期回路のキャプチャレンジが広がるようにな
る。
【0062】先ず、電圧制御発振器30の出力周波数”
fvco”が目標周波数”ft”から大きく離れている
場合、言い換えれば、位相同期回路が非同期状態にある
場合には切換回路17のロック検出信号は非同期状態を
示すので、利得切換回路31はこのロック検出信号に基
づき利得を大きくして、電圧制御発振器30出力レベル
を変化させて周波数変換器32に出力する。
【0063】この状態で、設定データを入力してD/A
変換器29の出力を制御して前述のように位相同期回路
のキャプチャレンジ近傍に電圧制御発振器30の出力周
波数を制御する第1の粗同調を行う。
【0064】この時、利得切換回路31に働きにより位
相同期回路のループ利得は大きくなっており、従来例と
比較して位相同期回路のキャプチャレンジが広がってい
るため、D/A変換器29の出力を制御してキャプチャ
レンジ近傍に電圧制御発振器30の出力周波数を制御す
ることが従来例と比較して容易になる。
【0065】そして、第2及び第3の粗同調により位相
同期回路が同期状態になると、切換回路17のロック検
出信号は同期状態を示すので、利得切換回路31はこの
ロック検出信号に基づき利得を小さくする。
【0066】この時、利得切換回路31に働きにより位
相同期回路のループ利得は小さくなり、位相同期回路の
キャプチャレンジが狭くなって従来例と同様の状態に戻
る。
【0067】この結果、非同期状態では利得切換回路3
1により位相同期回路のループ利得を大きくしてキャプ
チャレンジを広げることにより、粗同調が容易になり更
に高速な粗同調が可能になる。
【0068】また、図2は利得切換回路31の具体例を
示す回路図である。図2において105及び106は図
1と同一符号を付してあり、35及び39は容量、3
6,37及び38はダイオード、40及び41は定電流
源、42はスイッチ回路、43及び44はコイルであ
る。また、40〜42は制御電流源53を構成してい
る。
【0069】電圧制御発振器30の出力信号105は容
量35の一端に接続され、容量35の他端はダイオード
36のアノード及びコイル43の一端に接続される。ダ
イオード36のカソードはダイオード37のアノードに
接続され、ダイオード37のカソードはダイオード38
のアノードに接続される。
【0070】また、ダイオード38のカソードは容量3
9の一端及びコイル44の一端に接続され、容量39の
他端は利得切換回路31の出力信号106として出力さ
れる。
【0071】さらに、コイル43の他端はスイッチ回路
42の出力端子に接続され、スイッチ回路42の2つの
入力端子には定電流源40及び41の一端がそれぞれ接
続される。また、定電流源40及び41の他端はそれぞ
れ正電圧源に接続され、コイル44の他端は接地され
る。最後に、切換回路17のロック検出信号がスイッチ
回路42の制御入力端子に接続される。
【0072】ここで、図2に示す利得切換回路31の動
作を説明する。定電流源40及び41は何れか一方が高
電流を出力し、他方が低電流を出力する。そして、位相
同期回路が非同期状態にある場合には切換回路17のロ
ック検出信号は非同期状態を示すので、スイッチ回路4
2は高電流を出力する定電流源を選択する。例えば、定
電流源40を選択する。
【0073】定電流源40の高電流の出力電流はコイル
43を介してダイオード36,37及び38を流れ、最
後にコイル44を介して接地に流れ込む。
【0074】この時、定電流源40の出力電流は直流電
流であるので容量39及び35において遮断されて利得
切換回路31の外部には流出しない。また、出力信号1
05は交流信号であるのでコイル43及び44により分
離され接地やスイッチ回路42には直接流れ込まない。
【0075】ダイオードは順方向に流れるバイアス電流
の値によってその内部の抵抗値が変動し、バイアス電流
が大きい場合にはダイオードの抵抗値は小さくなる。非
同期状態の場合には高電流が各ダイオード36,37及
び38にバイアス電流として流れるので各ダイオード3
6,37及び38の抵抗値は小さくなり出力信号105
の減衰量が小さくなる。
【0076】一方、位相同期回路が同期状態にある場合
には切換回路17のロック検出信号は同期状態を示すの
で、スイッチ回路42は低電流を出力する定電流源を選
択する。例えば、定電流源41を選択する。
【0077】定電流源41の低電流の出力電流はコイル
43を介してダイオード36,37及び38を流れ、最
後にコイル44を介して接地に流れ込む。このため、低
電流が各ダイオード36,37及び38にバイアス電流
として流れるので各ダイオード36,37及び38の抵
抗値は大きくなり出力信号105の減衰量が先程と比較
して大きくなる。
【0078】すなわち、図2に示す利得切換回路31で
位相同期回路の非同期状態若しくは同期状態によりその
利得(減衰量)が変化することになる。
【0079】この結果、直列接続されたダイオードのバ
イアス電流を変化させてダイオードの抵抗値を変化させ
ることにより、利得(減衰量)を変化させることが可能
になり、電圧制御発振器30の電圧レベルを変化させる
ことができる。
【0080】なお、図2に示す利得切換回路31ではダ
イオードの抵抗値変化により利得(減衰量)を制御して
いたが、トランジスタ等の能動素子を用いた可変利得増
幅器であっても良い。例えば、切換回路17のロック検
出信号に基づき当該可変利得増幅器の利得を変化させれ
ば良い。
【0081】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明によれば次のような効果がある。請求項1乃至請
求項5の発明によれば、非同期状態では利得切換回路に
より位相同期回路のループ利得を大きくしてキャプチャ
レンジを広げることにより、粗同調が容易になり更に高
速な粗同調が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る位相同期回路の一実施例を示す構
成ブロック図である。
【図2】利得切換回路の具体例を示す回路図である。
【図3】従来の位相同期回路の一例を示す構成ブロック
図である。
【図4】粗同調回路の一例を示す構成ブロック図であ
る。
【図5】キャプチャレンジと制御信号との関係を示す説
明図である。
【図6】粗同調回路の動作を説明するタイミング図であ
る。
【図7】従来の位相同期回路の粗同調回路の一例を示す
構成ブロック図である。
【図8】粗同調回路の動作を説明するタイミング図であ
る。
【符号の説明】
1,33 位相比較器 2,34 加算器 3 ループフィルタ 4,30 電圧制御発振器 5,32 周波数変換器 6 粗同調回路 7 カウンタ 8 レジスタ 9,10 データセレクタ 11 ゲート発生回路 12,18,19,20,21,22,23,25,2
6,27,42 スイッチ回路 13,14 ディジタルコンパレータ 15,16 AND回路 17 切換回路 24 フィルタ回路 28 増幅器 29 D/A変換器 31 利得切換回路 35,39 容量 36,37,38 ダイオード 40,41 定電流源 43,44 コイル 50 粗同調回路 51 スイッチ手段 52 出力回路 53 制御電流源 100 参照信号入力 101,105,106 出力信号 102 周波数信号 103,104 制御信号

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粗同調回路により電圧制御発振器の発振周
    波数を同期可能な範囲まで制御する位相同期回路におい
    て、 周波数変換器の出力と参照入力信号との位相差を検出す
    る位相比較器と、 この位相比較器の出力に前記粗同調回路の出力を加算す
    る加算器と、 この加算器の出力を平滑するフィルタ回路と、 このフィルタ回路の出力に基づき出力信号を発生させる
    電圧制御発振器と、 前記粗同調回路で検出された非同期状態若しくは同期状
    態に基づき前記電圧制御発振器の出力レベルを変化させ
    て前記周波数変換器に出力する利得切換回路とを備えた
    ことを特徴とする位相同期回路。
  2. 【請求項2】前記粗同調回路が、 前記電圧制御発振器の発振周波数を計数するカウンタ
    と、このカウンタに2種類以上の計数時間を与えるゲー
    ト発生回路と、前記各計数時間に対応して異なる上下限
    周波数データと前記カウンタの計数値を比較するディジ
    タルコンパレータと、このディジタルコンパレータの出
    力に基づき前記各計数時間に対応して異なる大きさの第
    1の制御信号を発生して前記加算器に出力する出力回路
    と、前記フィルタ回路の出力に出力を加算して第2の制
    御信号を発生させるD/A変換器と、前記ディジタルコ
    ンパレータ出力に対応して前記ゲート発生回路の計数時
    間、前記出力回路及び前記利得切換回路の制御信号を切
    り換える切換回路とを備え、 前記D/A変換器の出力により第1の粗同調し、短い計
    数時間で第2の粗同調し、長い計数時間で高分解能の第
    3の粗同調を行うことを特徴とする請求項1記載の位相
    同期回路。
  3. 【請求項3】前記利得切換回路が、 直列接続されたダイオードと、 前記粗同調回路で検出された非同期状態若しくは同期状
    態に基づき前記ダイオードに異なる電流値のバイアス電
    流を供給する制御電流源とから構成されたことを特徴と
    する請求項1記載の位相同期回路。
  4. 【請求項4】前記制御電流源が、 異なる電流値を出力する複数個の定電流源と、 前記粗同調回路で検出された非同期状態若しくは同期状
    態に基づき前記複数個の定電流源の出力電流の何れかを
    選択して前記ダイオードに供給するスイッチ回路とから
    構成されたことを特徴とする請求項3記載の位相同期回
    路。
  5. 【請求項5】前記利得切換回路が、 前記粗同調回路で検出された非同期状態若しくは同期状
    態に基づき利得を変化させる可変利得増幅器であること
    を特徴とする請求項1記載の位相同期回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9236084B1 (en) * 2014-07-17 2016-01-12 International Business Machines Corporation Dynamic gain control for use with adaptive equalizers
US9324364B2 (en) 2014-07-17 2016-04-26 International Business Machines Corporation Constraining FIR filter taps in an adaptive architecture

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