JP2001026036A - 複層成形品の製造方法及び金型構造 - Google Patents

複層成形品の製造方法及び金型構造

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JP2001026036A
JP2001026036A JP11199991A JP19999199A JP2001026036A JP 2001026036 A JP2001026036 A JP 2001026036A JP 11199991 A JP11199991 A JP 11199991A JP 19999199 A JP19999199 A JP 19999199A JP 2001026036 A JP2001026036 A JP 2001026036A
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Kaoru Kondo
馨 近藤
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/16Making multilayered or multicoloured articles
    • B29C45/1635Making multilayered or multicoloured articles using displaceable mould parts, e.g. retractable partition between adjacent mould cavities
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
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    • B29C2045/1687Making multilayered or multicoloured articles preventing leakage of second injected material from the mould cavity

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】それぞれ1個の固定型と可動型を用いて、意匠
性に優れた複層成形品を小さな工数で容易にかつ安定し
て製造できるようにする。 【解決手段】第一キャビティ12に成形材料を供給して
第一層4を形成し、第一層4が付着した可動型2を固定
型1から離れる方向へ移動させて可動型2の型割面と固
定型1の型割面との間に形成された空間に可動型2から
型割面部材3を突出させ、固定型1の型下面14に型割
面部材3を当接させた後、第二キャビティ13に成形材
料を供給して第二層5を形成する。型の反転が不要とな
るので、成形品の大きさの制約がない。またバリが生じ
ないのでバリ取り工程が不要となり、従来のようなスラ
イドコアを用いないので意匠表面に入子線が表出するよ
うな不具合もない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形、トラン
スファ成形などにより複層構造の成形品を製造する方法
と、この製造方法に用いられる金型構造に関する。本発
明の製造方法及び金型構造は、例えば自動車のインスト
ルメントパネル、ドアトリムなど大型の箱物の製造に用
いて好適である。
【0002】
【従来の技術】例えば硬質の基材と軟質の表皮とからな
るような二層構造の成形品を製造する場合、別々に形成
された成形品を積層するのでは工数がきわめて多大とな
り、生産性が低い。また金型も多数必要となるため、生
産コストが高いという不具合がある。そこで従来より、
金型の数を減らしてできるだけ小さな工数で製造するこ
とが行われている。
【0003】例えば図10に示すように、2個の固定型
と1個の可動型を用いた成形方法が知られている。この
成形方法では、先ず可動型100と第一固定型101を
用いて一層目200を一次成形し、型開き後可動型10
0を反転させて第二固定型102と型締めし、一層目2
00表面と第二固定型102の型面との間に二層目20
1を二次成形する。したがって同じ可動型100を2個
用意すれば、一次成形と二次成形を同時並行して行うこ
とができるので、サイクルタイムが一次成形のみの場合
と同一となり生産性が高い。
【0004】しかしながらこの成形方法では、一次成形
と二次成形を同時並行して行う場合、全く同一寸法の可
動型が2個と、異寸法の固定型が2個必要となり、金型
費用が高い。逆に一次成形と二次成形を同時並行して行
わない場合は、サイクルタイムが2倍と長くなってしま
う。また可動型を反転するために、成形機の長さが大き
くなりスペース面での制約があるばかりか、反転できる
可動型の大きさにも限界があり大型の成形品を成形する
ことは困難である。
【0005】そこで例えば特開平3−53917号公報
には、図11に示すような金型構造を用いた多色成形方
法が提案されている。この金型構造では、成形装置は一
次成形ノズル301と二次成形ノズル302を有し、少
なくとも2種類の樹脂を供給できる。また、固定型30
3と可動型304の間に一次成形キャビティ部305と
二次成形キャビティ部306が設けられる。成形に際し
ては、型締めした状態で一次成形ノズル301から樹脂
を供給し、一次成形キャビティ部305で一次成形を行
う。次に、型開き装置により二次成形部の肉厚相当分だ
け型開きを行い、そこに形成された二次成形キャビティ
部306に二次成形ノズル302から樹脂を供給して二
次成形を行うものである。図11では二次成形直後の状
態を示している。
【0006】さらに特開平5−131494号公報に
は、まず第一の成形材料をキャビティ内に充填し、充填
された第一の成形材料が流動性を維持している間に圧力
空気を噴出し圧縮収縮させてキャビティ内に空間を形成
し、その空間に第二の成形材料を充填する射出成形方法
が記載されている。
【0007】これらの方法によれば、単一の金型を用い
て二層構造の成形品を成形することができるため、金型
製作費用が低減され、成形工数も小さいので生産性が高
く安価に製造することができる。また型の反転が不要と
なるので、成形品の大きさの制約もない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが図11に示し
た成形方法では、二次成形品の端面は一次成形時に可動
型と摺り合わせられ図の縦方向に延びる固定型の型面で
成形される。したがってその型面は平滑とする必要があ
り、二次成形品の端面にシボ模様などを形成することが
困難である。また二次成形時にバリが出るのを許容すれ
ば、二次成形品の端面にシボ模様を形成することも可能
となるが、成形後にバリ取りを行わなければならず工数
が多大となる。
【0009】そこで特開平3−53917号公報の実施
例2には、図12に示すように型開きと連動するスライ
ドコア307を用いて二次成形を行うことが開示されて
いる。このようにすれば一次成形品及び二次成形品の端
面をともに図の横方向に延びるように構成できるので、
端面が意匠面を構成しないようにすることができる。し
たがって端面にシボ模様などが形成できなくても構わな
い。しかしながら特開平3−53917号公報に開示さ
れたようなスライドコアを用いると、二次成形品の表面
に入子線が表出するという不具合がある。またインスト
ルメントパネル、ドアトリムなどのような成形品の場
合、表面全面が意匠面となるので、ゲートはサイドゲー
トとする必要がある。しかしサイドゲートの場合には、
このようなスライドコアを用いることは困難である。
【0010】さらに特開平5−131494号公報に開
示の成形方法では、温度制御が難しく安定した連続成形
が困難となり、そのため成形サイクルが延びるという不
具合がある。
【0011】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、それぞれ1個の固定型と可動型を用いて、
意匠性に優れた複層成形品を小さな工数で容易にかつ安
定して製造できるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の複層成形品の製造方法の特徴は、固定型と可動型の
間に形成された第一キャビティに成形材料を供給して第
一層を形成する工程と、第一層が付着した可動型を固定
型から離れる方向へ移動させて可動型の型割面と固定型
の型割面との間に形成された空間に可動型から型割面部
材を突出させ、少なくとも固定型の型割面に型割面部材
を当接させる工程と、固定型の型面、第一層の表面及び
型割面部材で形成された第二キャビティに成形材料を供
給して第二層を形成する工程と、型開きにより第一層と
第二層とが積層された複層成形品を離型する工程と、よ
りなることにある。
【0013】また上記製造方法を行うに最適な本発明の
金型構造の特徴は、固定型と、固定型の型面に近接する
方向及び離れる方向へ移動可能な可動型と、可動型に保
持され可動型の型割面の一部を構成するとともに少なく
とも固定型の型割面に接するように駆動される型割面部
材と、型割面部材を駆動する駆動手段とを備え、第一層
の成形後に可動型が固定型の型面から離れる方向へ移動
し、可動型の型割面と固定型の型割面との間に形成され
た空間に駆動手段の駆動により型割面部材が突出して少
なくとも固定型の型割面に当接し、可動型の型面、第一
層の表面及び型割面部材でキャビティとなる閉空間を形
成するように構成されたことにある。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法では、先ず固定
型と可動型の間に形成された第一キャビティに成形材料
を供給して第一層が形成される。次に第一層が付着した
可動型が固定型から離れる方向へ移動し、第一層表面と
固定型の型面との間に空間が形成される。
【0015】このとき固定型の型割面と可動型の型割面
の間にも空間が生じ、その空間内に突出するように型割
面部材が駆動されることで、型割面部材は少なくとも可
動型の型割面に当接する。これにより第一層表面と、固
定型の型面及び型割面部材表面との間に閉空間が形成さ
れ、この閉空間を第二キャビティとして第一層の表面に
第二層が形成される。したがって1個の固定型と1個の
可動型を用いて複層成形品を製造することができ、金型
製作費用が低減され成形工数も小さいので生産性が高く
安価に製造することができる。
【0016】また型の反転が不要となるので、成形品の
大きさの制約がなく、インストルメントパネルのような
大型の成形品も製造することができる。そしてバリが生
じないのでバリ取り工程が不要となり、従来のような固
定型とスライドコアを用いないので意匠表面に入子線が
表出するような不具合もない。
【0017】型割面部材は、可動型の型割面に当接する
ように駆動されるとともに、第一層に近接する方向にも
駆動されることが好ましい。このようにすれば、型割面
部材の表面で第二層の端面を成形することができる。し
たがって第二層の端部の意匠表面を固定型の型面で成形
することができるので、シボ模様などを容易に形成する
ことができ、複層成形品の意匠性が向上する。
【0018】型割面部材は、可動型に保持されたスライ
ド部材とし、型開きの力やバネ力を利用して駆動するこ
とができる。油圧あるいは空気圧を用いたシリンダ装置
を用いて駆動してもよい。またバルブゲートを型割面部
材とすることもできる。この場合にはサイドゲート構造
とすることができるので、第二層の表面全面を意匠表面
とすることが可能となる。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0020】(実施例1)図1〜図3に本実施例に用い
た金型構造を示す。この金型構造は、固定型1と可動型
2とからなり、一次成形ノズル10と二次成形ノズル1
1を有し、少なくとも2種類の樹脂を供給できる。そし
て、固定型1と可動型2の間に一次成形キャビティ部1
2と二次成形キャビティ部13が設けられる。
【0021】また可動型2の型割面には、その全周を一
周する分割リング状の複数の型割面部材3が、固定型1
の型割面14に近接する方向及び遠ざかる方向に移動可
能に配置されている。型割面部材3の下面はテーパー面
となっている。そして可動型2には油圧によって駆動さ
れる複数のシリンダ装置30が放射状に固定され、その
ピストンロッド先端にはそれぞれ押圧部材31が固定さ
れている。この押圧部材31の上面はテーパー面とさ
れ、押圧部材31の上面と型割面部材3の下面とが互い
に係合している。
【0022】上記した金型構造を用いて箱状の二層成形
品を製造するには、先ず図2に示すように固定型1と可
動型2とを型締めした状態で、一次成形ノズル10から
樹脂を供給し、一次成形キャビティ部12で一次成形を
行って第一層4を成形する。このときシリンダ装置30
の駆動により押圧部材31が前進し、型割面部材3は押
圧部材31によって固定型1の型下面14に押圧される
とともに、可動型2の型面に連続し型開き時に表出する
表出面20に押圧されているので、バリの発生が防止さ
れている。
【0023】次に、型開き装置により可動型2を固定型
1から離れる方向へ移動させる。第一層4は可動型2の
型面に付着した状態となり、固定型1の型面と第一層4
の表面の間に空間が生じる。また固定型1の型割面と可
動型2の型割面の間にも隙間が生じる。
【0024】このときシリンダ装置30の駆動により押
圧部材31が前進すると、テーパ面どうしの係合によ
り、型割面部材3が固定型1の型割面と可動型2の型割
面の間に形成された隙間に突出して、図3に示すように
固定型1の型下面14に押圧される。また可動型2の型
面に連続する表出面20にも押圧される。これにより固
定型1の型面と、第一層4の表面及び型割面部材3とで
形成される空間は閉空間となり、二次成形キャビティ部
13が形成される。
【0025】そして二次成形ノズル11から成形材料を
二次成形キャビティ部13に供給することで、第一層4
の表面に第二層5が成形される。このときも、二次成形
キャビティ部13の端部は型割面部材3によって塞がれ
ているので、バリの発生が防止されている。
【0026】最後に可動型2を固定型1から離れる方向
へさらに移動させ、図示しないノックアウトピンで成形
品を突き出すことで、2層構造の成形品を離型する。得
られた二層成形品では、バリがないのでバリ取り工程が
不要となる。また1個の固定型1と1個の可動型2を用
いて二層成形品を製造することができるので、金型製作
費用が低減され成形工数も小さいので生産性が高く安価
となる。
【0027】(実施例2)ところが上記実施例では、第
二層5の端面が外部に表出し、またその端面は型割面部
材3の摺接表面によって成形されるため、端面にシボを
形成することが困難となりその端面が表出するような製
品には用いられない。本実施例はこの不具合をさらに解
決するものである。
【0028】図4及び図5に本実施例の金型構造を示
す。この金型構造では、型割面部材3と押圧部材31と
の間に受け部材32を介在させたこと以外は、実施例1
とほぼ同様の構成である。
【0029】受け部材32は一表面(上面)に凹部33
をもち、凹部33内に型割面部材3が移動自在に配置さ
れている。そして凹部33内には、一方の内壁と型割面
部材3の間にスプリング34が配置され、型割面部材3
はスプリング34によって内側へ付勢されることによっ
て、可動型2の型面に連続し型開き時に表出する表出面
20に押圧されている。また受け部材32の下面はテー
パー面とされ、押圧部材31のテーパー面と係合してい
る。
【0030】さてこの金型構造では、先ず図4に示すよ
うに固定型1と可動型2とを型締めした状態で、一次成
形ノズル10から樹脂を供給し、一次成形キャビティ部
12で一次成形を行って第一層4を成形する。このとき
シリンダ装置30の駆動により押圧部材31が前進し、
受け部材32が上昇することによって型割面部材3は固
定型1の型下面14に押圧されている。また型割面部材
3は、スプリング34によって可動型2の型面に連続し
型開き時に表出する表出面20に押圧されているので、
バリの発生が防止されている。
【0031】次に、型開き装置により可動型2を固定型
1から離れる方向へ移動させる。第一層4は可動型2の
型面に付着した状態となり、固定型1の型面と第一層4
の表面の間に空間が生じる。また固定型1の型割面と可
動型2の型割面の間にも隙間が生じる。
【0032】このときシリンダ装置30の駆動により押
圧部材31が前進すると、テーパ面どうしの係合によ
り、型割面部材3が固定型1の型割面と可動型2の型割
面の間に形成された隙間に突出して、図5に示すように
固定型1の型下面14に押圧される。また可動型2の型
面に連続する表出面20にも押圧され、型割面部材3の
先端が固定型1の型面と第一層4の表面で形成される空
間に突出する。これによりその空間は閉空間となり、二
次成形キャビティ部13が形成される。
【0033】そして二次成形ノズル11から成形材料を
二次成形キャビティ部13に供給することで、第一層4
の表面に第二層5が成形される。このときも、二次成形
キャビティ部13の端部は型割面部材3によって塞がれ
ているので、バリの発生が防止されている。
【0034】最後に可動型2を固定型1から離れる方向
へさらに移動させ、図示しないノックアウトピンで成形
品を突き出すことで、2層構造の成形品を離型する。得
られた二層成形品では、バリがないのでバリ取り工程が
不要となる。また1個の固定型1と1個の可動型2を用
いて二層成形品を製造することができるので、金型製作
費用が低減され成形工数も小さいので生産性が高く安価
となる。
【0035】さらに型割面部材3は第二層5の端面を成
形し、第二層5の端部は固定型1の型面で成形されるの
で、固定型1の型面全面にシボ模様を形成しておけばそ
のシボ模様を第二層5の端部表面にまで転写することが
できる。これにより意匠性が向上し、端部表面が表出す
るような製品としても用いることができる。
【0036】(実施例3)上記実施例では、ゲートは一
般に中央に設けられるため、その部分に穴をもつもの又
は別部品によりその部分が隠されるものの成形に限られ
る。そこで本実施例では、上記実施例2の構成に加え
て、図6及び図7に示すようにサイドゲート構造を採用
し、しかも型割面部材としても機能するバルブを用いた
バルブゲートとすることで上記不具合を解決した。
【0037】すなわち本実施例の金型構造では、一対の
サイドゲート15,16が設けられ、サイドゲート1
5,16の部分における可動型2にはそれぞれのゲート
を開閉するバルブ35,36が設けられていること以外
は実施例2と同様の構成である。
【0038】この金型構造では、先ず図6に示すように
固定型1と可動型2とを型締めした状態で、一次成形ノ
ズル10からサイドゲート15を介して樹脂を供給し、
一次成形キャビティ部12で一次成形を行って第一層4
を成形する。このとき一次成形ノズル10側のサイドゲ
ート15は、バルブ35の下降により開かれているが、
二次成形ノズル11側のサイドゲート16はバルブ36
の上昇により閉じられている。したがって一次成形ノズ
ル10からの樹脂がサイドゲート16から漏れるような
不具合がない。なおサイドゲート15,16の部分以外
の第一層4の端部では、実施例2と同様に型割面部材3
が機能して、バリの発生が防止されている。
【0039】次に型開き装置により可動型2を固定型1
から離れる方向へ移動させる。第一層4は可動型2の型
面に付着した状態となり、固定型1の型面と第一層4の
表面の間に空間が生じる。また固定型1の型割面と可動
型2の型割面の間にも隙間が生じる。
【0040】そして図7に示すように、バルブ35を上
昇させて固定型1の型下面14に当接させることでサイ
ドゲート15を閉じ、バルブ36を下降させてサイドゲ
ート16を開く。そして二次成形ノズル11から成形材
料を二次成形キャビティ部13に供給することで、第一
層4の表面に第二層5が成形される。このとき一次成形
ノズル10側のサイドゲート15は、バルブ35の上昇
により閉じられているので、二次成形ノズル11からの
樹脂がサイドゲート15から漏れるような不具合がな
い。またサイドゲート15,16の部分以外の部分で
は、実施例2と同様に二次成形キャビティ部13の端部
は型割面部材3によって塞がれているので、バリの発生
が防止されている。
【0041】すなわち本実施例の金型構造によれば、実
施例2と同様の作用効果が奏されるとともに、サイドゲ
ート構造としたことにより第二層5の全表面を意匠表面
とすることができる。
【0042】(実施例4)なお上記した各実施例におい
て、箱状の成形品を成形する場合、床面に対して側壁が
なす角度が90度に近いほど側壁における第二層の厚さ
が薄くなるという問題がある。つまり成形品の床部で
は、固定型と可動型の型面どうしの距離が成形品の厚さ
となるが、可動型を固定型から離れる方向へ移動させて
二次成形キャビティ部13の厚さを確保する場合、床面
と側壁のなす角度をθとすると、床面の厚さtに対して
側壁の厚さはt・sinθとなる。したがって側壁がな
す角度が90度に近いほど側壁の厚さが薄くなってしま
い、極端な場合、二次成形キャビティ部13への樹脂の
侵入が困難となって側壁に第二層5が形成されない場合
もある。
【0043】この不具合を解決する本実施例の金型構造
では、図8及び図9に示すように、可動型2にシリンダ
装置21を内蔵し、そのピストンロッドに可動型2の型
面の一部を構成する可動型部22を固定している。可動
型部22は、成形品の側壁の内周面を形成する型面を有
している。この金型構造のその他の構成は、実施例2の
構成と同様である。
【0044】本実施例の金型構造では、先ず図8に示す
ように固定型1と可動型2とを型締めした状態で、一次
成形ノズル10から樹脂を供給し、一次成形キャビティ
部12で一次成形を行って第一層4を成形する。このと
き可動型部22は前進して可動型2の型面の一部を構成
している。
【0045】次に型開き装置により可動型2を固定型1
から離れる方向へ移動させる。第一層4は可動型2の型
面に付着した状態となり、固定型1の型面と第一層4の
表面の間に空間が生じて二次成形キャビティ部13が形
成される。そして本実施例では、それと同時に図9に示
すように可動型部22を後退させる。すると第一層4の
可動型部22に付着している部分は、可動型部22とと
もに内側へ移動するため、側壁を形成する部分の二次成
形キャビティ部13の体積が増大する。
【0046】すなわち本実施例の金型構造によれば、実
施例2と同様の作用効果が奏されるとともに、床面に対
する側壁の角度が90度に近いような成形品であって
も、二次成形ノズル11からの樹脂を側壁部にまで十分
に充填することができる。
【0047】
【発明の効果】すなわち本発明の複層成形品の製造方法
及び金型構造によれば、1個の固定型と1個の可動型を
用いて二層成形品を製造することができるので、金型製
作費用が低減される。また大きな成形品でも、小さな工
数で容易に製造することができる。そしてバリの発生も
ない。したがって生産性が向上し、安価な成形品とする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の金型構造を用いた射出成形
装置の全体概略構成を示す説明図である。
【図2】本発明の一実施例の金型構造の一次成形時にお
ける要部断面図である。
【図3】本発明の一実施例の金型構造の二次成形時にお
ける要部断面図である。
【図4】本発明の第二の実施例の金型構造の一次成形時
における要部断面図である。
【図5】本発明の第二の実施例の金型構造の二次成形時
における要部断面図である。
【図6】本発明の第3の実施例の金型構造の一次成形時
における要部断面図である。
【図7】本発明の第3の実施例の金型構造の二次成形時
における要部断面図である。
【図8】本発明の第4の実施例の金型構造の一次成形時
における要部断面図である。
【図9】本発明の第4の実施例の金型構造の二次成形時
における要部断面図である。
【図10】従来の金型構造を用いた二色成形方法を示す
説明図である。
【図11】従来の金型構造を用いた射出成形装置の全体
概略構成を示す説明図である。
【図12】従来の他の態様の金型構造を用いた射出成形
装置の全体概略構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1:固定型 2:可動型 3:型
割面部材 4:第一層 5:第二層 31:押
圧部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定型と可動型の間に形成された第一キ
    ャビティに成形材料を供給して第一層を形成する工程
    と、 該第一層が付着した該可動型を該固定型から離れる方向
    へ移動させて該可動型の型割面と該固定型の型割面との
    間に形成された空間に該可動型から型割面部材を突出さ
    せ、少なくとも該固定型の型割面に該型割面部材を当接
    させる工程と、 該固定型の型面、該第一層の表面及び該型割面部材で形
    成された第二キャビティに成形材料を供給して第二層を
    形成する工程と、 型開きにより該第一層と該第二層とが積層された複層成
    形品を離型する工程と、よりなることを特徴とする複層
    成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 固定型と、該固定型の型面に近接する方
    向及び離れる方向へ移動可能な可動型と、該可動型に保
    持され該可動型の型割面の一部を構成するとともに少な
    くとも該固定型の型割面に接するように駆動される型割
    面部材と、該型割面部材を駆動する駆動手段とを備え、 第一層の成形後に該可動型が該固定型の型面から離れる
    方向へ移動し、該可動型の型割面と該固定型の型割面と
    の間に形成された空間に該駆動手段の駆動により該型割
    面部材が突出して少なくとも該固定型の型割面に当接
    し、該可動型の型面、該第一層の表面及び該型割面部材
    でキャビティとなる閉空間を形成するように構成された
    ことを特徴とする金型構造。
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