JP2001025907A - スローアウェイチップ - Google Patents

スローアウェイチップ

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JP2001025907A
JP2001025907A JP19679599A JP19679599A JP2001025907A JP 2001025907 A JP2001025907 A JP 2001025907A JP 19679599 A JP19679599 A JP 19679599A JP 19679599 A JP19679599 A JP 19679599A JP 2001025907 A JP2001025907 A JP 2001025907A
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JP
Japan
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cutting edge
sub
throw
away tip
convex portion
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Application number
JP19679599A
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English (en)
Inventor
Takeshi Hirose
武史 廣瀬
Takeshi Hasegawa
健 長谷川
Yoshihiro Kitagawa
芳博 北川
Yuichi Suzuki
裕一 鈴木
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 切削加工時における副切刃の耐欠損性を向上
させる。 【解決手段】 側面との交差稜線部が副切刃14となる
第3ホーニング63から、スローアウェイチップ50の
中央部に向かい下り勾配となるように傾斜した第3上面
傾斜部73に突出部80を設けた。突出部80は略三角
形状の平坦面からなる突出部上面81と、突出部上面8
1及び第3上面傾斜部73と交差する突出部傾斜面82
とから形成した。突出部上面81の底辺81Aから頂点
81Bまでの距離hは、スローアウェイチップ50の対
向する稜辺部のそれぞれに形成された2つの副切刃1
4,14間の距離Hに対して、0<h≦(1/2)Hと
した。突出部上面81の2つの底角α,βは、それぞ
れ、0°<α<60°、0°<β<60°の範囲に設定
した。突出部80は、隣接する主切刃13と副切刃14
とのなす角を2等分する2つの2等分線T,Tで挟まれ
る領域内に配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正面フライスやエ
ンドミル等の各種転削工具に装着されて、特に断続切削
加工に使用されるスローアウェイチップに関する。
【0002】
【従来の技術】図6は従来技術の一例によるスローアウ
ェイチップの正面図であり、図7は図6に示すスローア
ウェイチップのX−X線断面図であり、図8は図6に示
すスローアウェイチップが装着された正面フライスの中
央断面図である。図6に示すように、このスローアウェ
イチップ10は、外観略四角形(図6では略正方形)板
状に形成されており、着座面をなす下面11と、下面1
1と対向する上面12とを有している。上面12の略四
辺をなす稜線部には主切刃13がそれぞれ形成され、略
直交して隣接する2つの主切刃13,13の間には、略
直線状の副切刃14が形成されており、主切刃13と、
副切刃14との間には、両切刃13,14を滑らかに接
続する略円弧状のコーナー刃15が形成されている。下
面11と上面12との間の側面16は、図7に示すよう
に、下面11から上面12に向けて外側に傾斜してお
り、ポジチップを形成している。そして、上面12はす
くい面とされ、側面16は逃げ面とされている。また、
上面12と下面11との中央部を貫通して、ねじ挿通用
の挿通孔17が貫設されている。
【0003】図6及び図7に示すように、上面12の略
四周をなす稜線部の全周に亘ってホーニング(ホーニン
グ面)18が施されている。すなわち、ホーニング18
と側面16との交差稜線部が、主切刃13及び副切刃1
4及びコーナー刃15とされている。このホーニング1
8は稜線部に直交する断面が、例えば直線とされてお
り、スローアウェイチップ10の外側に向かい水平面に
対して下り勾配となるように傾斜した傾斜角(ホーニン
グ角)θは全周に亘って例えば一定とされている。スロ
ーアウェイチップ10の上面12は、ホーニング18と
交差してスローアウェイチップ10の中央部に向かい水
平面に対して下り勾配となるように傾斜した上面傾斜部
12Aと、この上面傾斜部12Aに接続されてスローア
ウェイチップ10の中央部近傍で水平とされた上面水平
部12Bとから構成されている。なお、上面傾斜部12
Aと上面水平部12Bとの接続は滑らかとされている。
【0004】図8に示すように、このスローアウェイチ
ップ10は例えば正面フライス20のカッタ本体21の
先端外周に装着され、被削材に対してカッタ本体21を
回転切削させることで断続的に被削材の一部が削り取ら
れる。スローアウェイチップ10は、主切刃13がカッ
タ本体21の外周側に向かって突出するように、さら
に、副切刃14がカッタ本体21の底刃となるように装
着されており、正面フライス20で被削材を回転切削す
る際には、主切刃13で主たる切削が行われ、副切刃1
4で仕上げ面が生成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記構成のスローアウ
ェイチップ10を装着した正面フライス20により切削
加工を行う場合、例えば各切刃13,14,15が被削
材に当たり始める食い付き時等の衝撃によって、各切刃
13,14,15が欠ける等の欠損を生じやすいという
問題がある。特に、副切刃14は被削材の切削面の仕上
げ切削を行うものであるから、この副切刃14が欠損す
ると被削材の切削面の面粗度が悪化してしまうという問
題がある。本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、
切削加工時における副切刃の耐欠損性を向上させること
が可能なスローアウェイチップを提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して係る
目的を達成するために、請求項1に記載の本発明のスロ
ーアウェイチップは、すくい面とされる上面のコーナー
部の稜線部に副切刃を備えるスローアウェイチップにお
いて、前記上面は前記稜線部から中央部に向かい下り勾
配となるように傾斜した上面傾斜部を備えており、前記
上面には、前記副切刃に続く中央部側に、前記上面傾斜
部から突出する凸部が形成されており、この凸部の上面
は略三角形状の平坦面からなり、前記副切刃側に配置さ
れた底辺と、この底辺から前記上面の中央部側に配置さ
れた頂点とから構成されていることを特徴としている。
【0007】上記構成のスローアウェイチップでは、ス
ローアウェイチップの中央部と、副切刃との間におい
て、上面傾斜部から突出する凸部が形成されていること
から、副切刃の近傍においてスローアウェイチップの厚
さが大きくされており、副切刃の耐欠損性を向上させる
ことができ、例えば切削加工時に刃先に作用する衝撃に
より副切刃に欠け等が生じることを抑制することができ
る。しかも、この凸部の上面は略三角形状とされてお
り、副切刃側に底辺が配置されているため、例えば三角
形の底角もしくは頂点の位置を適宜に設定することによ
って、切削加工時に、特に主切刃による主たる切削によ
って発生する切屑が凸部に衝突することを防ぐことがで
きる。さらに、この上面は平坦面状とされていることか
ら、切屑が凸部に向かって伸びた場合であっても凸部の
上面等に衝突することは抑制されており、切屑がスムー
スに排出されて切屑排出性が悪化することを防止するこ
とができる。
【0008】さらに、請求項2記載の本発明のスローア
ウェイチップは、前記スローアウェイチップは多角形板
状をなし、前記上面の少なくとも一対の対向する前記副
切刃が形成されており、前記凸部の上面の底辺から頂点
までの距離hは、対向する前記副切刃間の距離Hに対し
て、0<h≦(1/2)Hの範囲に設定されており、前
記凸部の上面の2つの底角α及びβは、0°<α<60
°及び0°<β<60°の範囲に設定されていることを
特徴としている。
【0009】上記構成のスローアウェイチップでは、凸
部の上面の底辺から頂点までの距離hがゼロであると凸
部を設ける効果、すなわち副切刃の耐欠損性を向上させ
る効果を奏し得ず、逆に(1/2)Hよりも大きいと、
切削加工時に発生する切屑が凸部に衝突して切屑排出性
が悪くなる。さらに、凸部の上面の2つの底角α,β
は、それぞれ、0°<α<60°及び0°<β<60°
の範囲に設定されており、一方の底角αがゼロであると
凸部を設ける効果、すなわち副切刃の耐欠損性を向上さ
せる効果を奏し得ず、逆に60°よりも大きくなると、
切削加工時に発生する切屑が凸部に衝突して切屑排出性
が悪くなる。また、他方の底角βに対しても上述した一
方の底角αと同様の作用効果が生じる。
【0010】また、請求項3記載の本発明のスローアウ
ェイチップは、すくい面とされる上面のコーナー部の稜
線部に副切刃を備えるスローアウェイチップにおいて、
前記上面は前記稜線部から中央部に向かい下り勾配とな
るように傾斜した上面傾斜部を備えており、前記上面に
は、前記副切刃に続く中央部側に、前記上面傾斜部から
突出する凸部が形成されており、前記凸部は、前記副切
刃と、前記副切刃に隣接する主切刃とのなす角を2等分
する2等分線に対して、前記副切刃の両端側に位置する
2つの前記2等分線によって挟まれる領域内に配置され
ていることを特徴としている。
【0011】上記構成のスローアウェイチップでは、凸
部が形成されることによって副切刃近傍でのスローアウ
ェイチップの厚さが大きくされ、副切刃の耐欠損性を向
上させることができることに加えて、凸部の形成される
領域は、切削加工時に発生する切屑、特に主切刃によっ
て発生する切屑が伸びる方向から外れるようにされてい
るため、より一層、切屑が凸部に衝突することを防い
で、切屑排出性が悪化することを防ぐことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明のスローアウェイチ
ップの一実施形態について添付図面を参照しながら説明
する。図1は本発明のスローアウェイチップの一実施形
態について示す斜視図であり、図2は図1に示すスロー
アウェイチップの正面図であり、図3は図2に示すスロ
ーアウェイチップのY−Y線断面図であり、図4は図2
に示すスローアウェイチップのコーナー部拡大正面図で
あり、図5は図1に示すスローアウェイチップを装着し
た正面フライスにより被削材の切削加工を行う際に発生
する切屑の形状を示す図であり、(a)はつる巻状の切
りくずが発生する場合であり、(b)はうず巻状の切り
くずが発生する場合である。なお、上述した従来技術と
同一部分には同じ符号を配して説明を簡略または省略す
る。本実施の形態によるスローアウェイチップ50は、
例えば外観略四角形(図2では略正方形)板状に形成さ
れており、スローアウェイチップ50の着座面をなす下
面11からすくい面とされる上面12に向かって、逃げ
面とされる側面16が外側に傾斜するポジティブチップ
とされている。図2に示すように、上面12の略四辺を
なす稜線部には主切刃13がそれぞれ形成され、略直交
して隣接する2つの主切刃13,13の間には、コーナ
ー部を切除して略直線状の副切刃14が形成されてお
り、さらに、主切刃13と、副切刃14との間には、両
切刃13,14を滑らかに接続する略円弧状のコーナー
刃15が形成されている。そして、上面12の略四周を
なす稜線部の全周に亘ってホーニング(ホーニング面)
60が施されている。
【0013】ホーニング60は、側面16との交差稜線
部がそれぞれ、主切刃13とされる第1ホーニング61
と、コーナー刃15とされる第2ホーニング62と、副
切刃14とされる第3ホーニング63とから構成されて
おり、各ホーニング61,62,63の稜線部に直交す
る断面は、例えば直線状とされている。さらに、ホーニ
ング60はスローアウェイチップ50の中心側から外周
側に向かい下り勾配となるように傾斜している。各ホー
ニング61,62,63の内周側のそれぞれには、スロ
ーアウェイチップ50の中央部に向かい下り勾配となる
ように傾斜した第1上面傾斜部71と、第2上面傾斜部
72と、第3上面傾斜部73とがそれぞれ接続されてお
り、これらの各上面傾斜部71,72,73は、各ホー
ニング61,62,63との各交差稜線部61a,62
a,63aよりも鉛直方向下側に位置したスローアウェ
イチップ50中央部近傍の上面水平部12Bと滑らかに
接続されている。
【0014】図3に示すように、側面16との交差稜線
部が副切刃14とされた第3ホーニング63は、水平線
Sから鉛直方向下方に向かい所定のホーニング角θだけ
傾斜しており、この第3ホーニング63と、上面水平部
12Bとの間に形成された第3上面傾斜部73には、平
面視略三角形の突出部(凸部)80が設けられている。
この突出部80は、第3ホーニング63と交差して接続
された平坦面からなる突出部上面81と、この突出部上
面81及び第3上面傾斜部73と交差して接続された突
出部傾斜面82とから形成されている。突出部上面81
は略三角形状(図2及び図4では略二等辺三角形)の平
坦面が水平、すなわちスローアウェイチップ50の中心
軸線Mと直交するように配置されてなり、第3ホーニン
グ63と、第3上面傾斜部73との交差稜線部63aの
所定長部分が、突出部上面81の底辺81Aとされ、こ
の底辺81Aからスローアウェイチップ50の中心軸線
Mに向かう適宜の位置が突出部上面81の頂点81Bと
されている。ただし、この頂点81B近傍は、図4に示
すように、例えば円弧状に形成されている。
【0015】突出部傾斜面82は、突出部上面81の底
辺81Aを除く外周から、突出部上面81の外側に向か
い下り勾配となるように傾斜した略曲面状に形成されて
おり、図2及び図4に示すように、突出部傾斜面82
と、第3上面傾斜部73とが交差して形成される谷線部
82aは、例えば頂点近傍が円弧状とされた略三角形状
とされている。なお、図3に示すように、副切刃14の
中心と、スローアウェイチップ50の中心軸線Mとを含
む切断面において、水平線Sから鉛直方向下向きに傾斜
した突出部傾斜面82の傾斜角γ1は、第3上面傾斜部
73の傾斜角γ2よりも大きくされている。
【0016】ここで、図4に示すように、副切刃14の
中心を通って、スローアウェイチップ50の中心軸線M
と直交する水平線S上において、突出部上面81の長さ
h、すなわち突出部上面81の底辺81Aと、突出部上
面81の頂点81Bとの距離hは、図2に示すように、
スローアウェイチップ50の中心軸線Mを挟んで対向す
る2つの副切刃14,14間の距離Hに対して、0<h
≦(1/2)Hとされている。ここで、突出部上面81
の長さhがゼロであると突出部80を設ける効果、すな
わち副切刃14の耐欠損性を向上させる効果を奏し得
ず、逆に(1/2)Hよりも大きいと、切削加工時に発
生する切屑が突出部80に衝突して切屑排出性が悪くな
る。
【0017】さらに、図4に示すように、略三角形状の
突出部上面81の2つの底角α,βは、それぞれ、0°
<α<60°、0°<β<60°とされており、更に好
ましくは、それぞれ、0°<α≦45°、0°<β≦4
5°とされている。ここで、底角α又はβがゼロである
と突出部80を設ける効果、すなわち副切刃14の耐欠
損性を向上させる効果を奏し得ず、逆に、底角α又はβ
が60°よりも大きくなると、切削加工時に発生する切
屑が突出部80に衝突して切屑排出性が悪くなる。な
お、図4では底角αと底角βとは互いに等しくされてい
る。また、図4に示すように、主切刃13と、副切刃1
4との各延長線がなす角を2等分する2等分線をTとし
て、突出部80は、副切刃14の両端側における2つの
2等分線T,Tによって挟まれる領域内に配置されてい
る。
【0018】本実施の形態によるスローアウェイチップ
50は上述の構成を備えており、次に、このスローアウ
ェイチップ50を、例えば図5(a)及び(b)に示す
正面フライス20等に装着して、被削材91を断続的に
切削加工する際の作用について説明する。このスローア
ウェイチップ50を、主切刃13がカッタ本体21の外
周側に向かって突出するように、さらに、副切刃14が
カッタ本体21の底刃となるように装着し、被削材91
に対してカッタ本体21を回転切削させると、主切刃1
3による主たる切削によって、図5(a)に示すような
つる巻状の切屑又は図5(b)に示すようなうず巻状の
切屑が発生する。
【0019】これらの切屑はスローアウェイチップ50
の内側に向かって伸びるが、第3上面傾斜部73から突
出した突出部80の突出部上面81は平坦面とされてお
り、さらに、突出部80は、副切刃14の両端側におい
て、隣接する主切刃13,13のそれぞれとなす角を2
等分する2つの2等分線T,Tによって挟まれる領域内
に配置されていることから、主切刃13で生成される切
屑が突出部80に衝突等することが抑制されており、ス
ムースに排出されることとなる。しかも、この突出部8
0によって副切刃14近傍のスローアウェイチップ50
の厚みが大きくされていることによって、被削材91へ
の食い付き時等にスローアウェイチップ50に作用する
衝撃によって副切刃14の欠け等が生じることが抑制さ
れる。また、副切刃14で仕上げ切削する際に生じる切
屑は薄く、第3ホーニング63の領域を走行してカール
するため突出部80を擦過することはない。
【0020】上述したように本実施形態のスローアウェ
イチップ50によれば、側面16との交差稜線部が副切
刃14とされた第3ホーニング63と、上面水平部12
Bとの間に形成された第3上面傾斜部73に平面視略三
角形の突出部80が設けられていることから、副切刃1
4の近傍においてスローアウェイチップ50の厚さが増
加されており、副切刃14の切れ味や被削材への食い付
き等を低下させること無しに、副切刃14の耐欠損性を
向上させることができる。これによって、例えば被削材
への食い付き時等に刃先に作用する衝撃により副切刃1
4に欠け等が生じることを抑制することができる。しか
も、この突出部80の突出部上面81は略三角形状の平
坦面とされており、第3上面傾斜部73との交差稜線部
63aの所定長部分からなる突出部上面81の底辺81
Aから、スローアウェイチップ50の中心軸線M側の頂
点81Bまでの距離hは、スローアウェイチップ50の
中心軸線Mを挟んで対向する2つの副切刃14,14間
の距離Hに対して、0<h≦(1/2)Hとされてお
り、さらに、突出部上面81の2つの底角α,βは、そ
れぞれ、0°<α<60°、0°<β<60°とされて
いることから、より一層、切削加工時に発生する切屑の
排出性を向上させることができる。すなわち、突出部上
面81の底辺81Aと頂点81Bとの間の距離hがゼロ
であると、突出部80を設ける効果、すなわち副切刃1
4の耐欠損性を向上させる効果を奏し得ず、逆に(1/
2)Hよりも大きいと、切削加工時に発生する切屑が突
出部80に衝突して切屑排出性が悪くなる。また、底角
α又はβがゼロであると突出部80を設ける効果、すな
わち副切刃14の耐欠損性を向上させる効果を奏し得
ず、逆に底角α又はβが60°よりも大きくなると、切
削加工時に発生する切屑が突出部80に衝突して切屑排
出性が悪くなる。
【0021】また、隣接する主切刃13と、副切刃14
との各延長線がなす角を2等分する2等分線をTとし
て、突出部80が、副切刃14の両端側における2つの
2等分線T,Tによって挟まれる領域内に配置されてい
ることによって、切削加工時に発生する切屑、特に主切
刃13による主たる切削により発生する切屑が突出部8
0に衝突することをより一層抑制することができ、切屑
排出性を向上させることができる。
【0022】なお、本実施の形態においては、図4に示
すように、突出部上面81は二等辺三角形状に形成され
ているが、これに限定されず、その他の三角形状であっ
ても良い。この場合、突出部上面81の2つの底角αと
底角βとは互いに異なる角度を有することとなるが、突
出部上面81の頂点81Bが、副切刃14の両側におけ
る2つの2等分線T,Tによって挟まれる領域内に配置
されていればよい。また、本実施の形態においては、突
出部上面81は水平、すなわちスローアウェイチップ5
0の中心軸線Mと直交するように配置されるとしたが、
これに限定されず、水平方向から適宜の角度だけ鉛直方
向に傾いていても良い。また、本実施の形態において
は、スローアウェイチップ50は略四角形板状とした
が、これに限定されることなく、略三角形やその他の形
状の多角形板状であっても良い。また、本実施の形態に
おいては、スローアウェイチップ50を肩削り用の正面
フライスに装着した場合について説明したが、例えばエ
ンドミル等の他の転削工具や、バイト等の旋削工具等の
各種の切削工具に装着されても良い。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の本
発明のスローアウェイチップによれば、スローアウェイ
チップの中央部と、副切刃との間に上面傾斜部から突出
する凸部が形成されていることから、副切刃の切れ味や
被削材への食い付き等を低下させることなく、副切刃の
耐欠損性を向上させることができる。しかも、この凸部
の上面は略三角形状の平坦面とされており、副切刃側に
底辺が配置されているため、切削加工時に発生する切屑
が凸部に衝突することを防ぐことができ、切屑排出性が
悪化することを防止することができる。さらに、請求項
2記載の本発明のスローアウェイチップによれば、凸部
の上面の底辺から頂点までの距離hがゼロであると凸部
を設ける効果、すなわち副切刃の耐欠損性を向上させる
効果を奏し得ず、逆に(1/2)Hよりも大きいと、切
削加工時に発生する切屑が凸部に衝突して切屑排出性が
悪くなる。また、凸部の上面の2つの底角α,βは、そ
れぞれ、0°<α<60°及び0°<β<60°の範囲
に設定されており、一方の底角αがゼロであると凸部を
設ける効果、すなわち副切刃の耐欠損性を向上させる効
果を奏し得ず、逆に60°よりも大きくなると、切削加
工時に発生する切屑が凸部に衝突して切屑排出性が悪く
なる。また、他方の底角βに対しても上述した一方の底
角αと同様の作用効果が生じる。また、請求項3記載の
本発明のスローアウェイチップによれば、凸部の形成さ
れる領域は、切削加工時に発生する切屑、特に主切刃に
よって発生する切屑が伸びる方向から外れるようにされ
ているため、より一層、切屑が凸部に衝突することを防
いで、切屑排出性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のスローアウェイチップの一実施形態
について示す斜視図である。
【図2】 図1に示すスローアウェイチップの正面図で
ある。
【図3】 図2に示すスローアウェイチップのY−Y線
断面図である。
【図4】 図2に示すスローアウェイチップのコーナー
部拡大正面図である。
【図5】 図1に示すスローアウェイチップを装着した
正面フライスにより被削材の切削加工を行う際の切屑形
状を示す図であり、(a)はつる巻状の切りくずを示す
図であり、(b)はうず巻状の切りくずを示す図であ
る。
【図6】 従来技術の一例によるスローアウェイチップ
の正面図である。
【図7】 図6に示すスローアウェイチップのX−X線
断面図である。
【図8】 図6に示すスローアウェイチップが装着され
た正面フライスの中央断面図である。
【符号の説明】
10,50 スローアウェイチップ 13 主切刃 14 副切刃 15 コーナー刃 60 ホーニング(ホーニング面) 61 第1ホーニング 62 第2ホーニング 63 第3ホーニング 71 第1上面傾斜部 72 第2上面傾斜部 73 第3上面傾斜部 80 突出部 81 突出部上面 81A 底辺 81B 頂点 82 突出部傾斜面 82a 谷線部 α,β 底角 T 2等分線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北川 芳博 茨城県結城郡石下町大字古間木1511番地 三菱マテリアル株式会社筑波製作所内 (72)発明者 鈴木 裕一 茨城県結城郡石下町大字古間木1511番地 三菱マテリアル株式会社筑波製作所内 Fターム(参考) 3C022 HH01 KK03 KK06 KK12 KK25 LL02 LL05 3C046 CC06 JJ02 JJ03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 すくい面とされる上面のコーナー部の稜
    線部に副切刃を備えるスローアウェイチップにおいて、 前記上面は前記稜線部から中央部に向かい下り勾配とな
    るように傾斜した上面傾斜部を備えており、 前記上面には、前記副切刃に続く中央部側に、前記上面
    傾斜部から突出する凸部が形成されており、 この凸部の上面は略三角形状の平坦面からなり、前記副
    切刃側に配置された底辺と、この底辺から前記上面の中
    央部側に配置された頂点とから構成されていることを特
    徴とするスローアウェイチップ。
  2. 【請求項2】 前記スローアウェイチップは多角形板状
    をなし、前記上面の少なくとも一対の対向する前記副切
    刃が形成されており、 前記凸部の上面の底辺から頂点までの距離hは、対向す
    る前記副切刃間の距離Hに対して、0<h≦(1/2)
    Hの範囲に設定されており、前記凸部の上面の2つの底
    角α及びβは、0°<α<60°及び0°<β<60°
    の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1に記
    載のスローアウェイチップ。
  3. 【請求項3】 すくい面とされる上面のコーナー部の稜
    線部に副切刃を備えるスローアウェイチップにおいて、 前記上面は前記稜線部から中央部に向かい下り勾配とな
    るように傾斜した上面傾斜部を備えており、 前記上面には、前記副切刃に続く中央部側に、前記上面
    傾斜部から突出する凸部が形成されており、 前記凸部は、前記副切刃と、前記副切刃に隣接する主切
    刃とのなす角を2等分する2等分線に対して、前記副切
    刃の両端側に位置する2つの前記2等分線によって挟ま
    れる領域内に配置されていることを特徴とするスローア
    ウェイチップ。
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