JP2001001088A - トランスファプレスの出側搬送設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型、大重量のワークに対してもマニュアル
ラッキングシステムで対応できるようにする。 【解決手段】 トランスファプレス３の出側コンベア４
の下流位置に、ワーク１を上下に振り分けて送るフラッ
プコンベア６を設ける。フラップコンベア６の下流位置
上段部に、上側中間コンベア７を配置し、その下流に、
搬送シュート９ａを介しペイオフテーブル１０ａを設置
する。フラップコンベア６の下流位置下段部に、上側中
間コンベア７よりも長さの短い下側中間コンベア８を配
置する。下側中間コンベア８の前側に、左右方向に移動
するシャトルコンベア１２を備えた横送り用架台１１を
設け、横送り用架台１１の左右部前方に、搬送シュート
９ｂ，９ｃを介して左右のペイオフテーブル１０ｂ，１
０ｃを設置する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はトランスファプレス
から搬出されたワークをラックに積み込むためにラック
の位置まで搬送するようにするトランスファプレスの出
側搬送設備に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】１台のプレス機械でワークに絞り、縁切
り、孔あけ等の成形工程を行うトランスファプレスを組
み込んだラインは、図３にその一例の概略を示す如く、
ワーク１が入側装置２によりトランスファプレス３の最
初のステーションに搬入されると、順次ワーク搬送装置
により搬送されながら各ステーション毎に成形が進めら
れるようにしてあり、又、成形後のワーク１は、走行、
停止を繰り返すインデックスコンベアである出側コンベ
ア４上に搬出されて手動ラック装置５の位置まで搬送さ
れ、出側コンベア４が停止している間に２人１組の作業
員により出側コンベア４上より取り上げられて順次手動
ラック装置５に積み込まれるようにしてある。

【０００３】上記トランスファプレスラインにおいて、
ワーク１として、たとえば、自動車部品の如きパネル材
等を取り扱う場合、パネル材に傷が付くと塗装してもそ
の傷が表われてしまうことがあり、特に、自動車部品の
場合は新車で傷が付いていることになるので、慎重に取
り扱う必要があり、そのため図３の如く手動ラック装置
５を用い、所謂ＭＲＳと称するマニュアルラッキングシ
ステムが採用される場合が多い。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、最近の大型
のトランスファプレスは高速化（たとえば、２０ストロ
ーク／分）してきており、一方、成形されるワーク１も
大型化（たとえば、２ｍ×２ｍ、１０〜１５kg）してい
るため、出側コンベア４の短い停止時間中に、作業員が
タイミングを合わせてワーク１を取り上げて積み込む作
業は多大な労力を要する問題があり、積み込みが間に合
わない場合はプレスの操業を中断、あるいは、減速しな
ければならなくなってしまう。

【０００５】そこで、本発明は、マニュアルラッキング
システムを採用しても、高速生産に対応することができ
るようなトランスファプレスの出側搬送装置を提供しよ
うとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、トランスファプレスの出側コンベアの下
流位置に、該出側コンベアから移されたワークの搬送方
向を上下に振り分けて送り出すためのフラップコンベア
を設け、該フラップコンベアの下流位置の上段部に、上
側中間コンベアを配置して、該上側中間コンベアの前方
に、搬送装置を介して中央ペイオフテーブルを設置し、
且つ上記フラップコンベアの下流位置の下段部に、上記
上側中間コンベアよりも長さの短い下側中間コンベアを
配置し、該下側中間コンベアの下流位置に、左右方向に
延びる横送り用架台を設けて、該横送り用架台上に、下
側中間コンベアから受けたワークを左右方向へ送るため
のシャトルコンベアを装備させ、更に、上記横送り用架
台の左右側の一方又は双方の前方に、搬送装置を介して
別のペイオフテーブルを設置した構成とする。

【０００７】出側コンベアからフラップコンベア上にワ
ークが受け渡されると、該フラップコンベアの振り分け
動作で、ワークは上側中間コンベア又は下側中間コンベ
アに向けて送り出され、上側中間コンベア上のワーク
は、中央のペイオフテーブルへ向けて送り出され、下側
中間コンベア上のワークは、シャトルコンベアにより横
送りされた後、左側又は右側のペイオフテーブルへ向け
て送り出される。したがって、ワークの送り出し方向を
トランスファプレスの成形スピードに合わせてフラップ
コンベアで振り分けることにより高速生産に対応するこ
とができる。

【０００８】又、横送り用架台上に、左側専用と右側専
用の２台のシャトルコンベアを装備させた構成した場合
は、ペイオフテーブル１台当りパネル到着頻度が少なく
なり、積込作業者の積込みも無理なく行えるため、更な
る高速化に対応できる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。

【００１０】図１（イ）（ロ）は本発明の実施の一形態
を示すもので、トランスファプレス３で成形されたワー
ク１を下流側へ搬送する出側コンベア４の搬送方向下流
位置（前側位置）に、該出側コンベア４から移されたワ
ーク１の搬送方向を上下に振り分けて送り出すようにす
るためのフラップコンベア６を上下方向へ傾動可能に設
け、該フラップコンベア６の搬送方向下流位置（前側位
置）の上段部に、長さの長い上側中間コンベア７を配置
すると共に、上記フラップコンベア６の搬送方向下流位
置の下段部に、上記上側中間コンベア７の半分程度の長
さとした下側中間コンベア８を配置し、フラップコンベ
ア６の上下変位により、フラップコンベア６上のワーク
１を上側中間コンベア７と下側中間コンベア８へ振り分
けて送り出せるようにする。

【００１１】又、上記上側中間コンベア７の搬送方向前
方に、搬送シュート９ａを介して中央のペイオフテーブ
ル１０ａを設置して、上側中間コンベア７上のワーク１
を中央のペイオフテーブル１０ａに送り渡せるように
し、一方、上記下側中間コンベア８の搬送方向下流位置
（前側位置）に、搬送方向と直交する左右方向に延びる
横送り用架台１１を設置して、該横送り用架台１１上
に、下側中間コンベア８から受けたワーク１を左右方向
へ送るためのシャトルコンベア１２を装備させ、更に、
上記横送り用架台１１の左右両端側の前方に、それぞれ
搬送シュート９ｂ，９ｃを介して左側ペイオフテーブル
１０ｂと右側ペイオフテーブル１０ｃを設置して、シャ
トルコンベア１２上のワーク１を左側のペイオフテーブ
ル１０ｂ又は右側のペイオフテーブル１０ｃに送り渡せ
るようにし、ペイオフテーブル１０ａ，１０ｂ，１０ｃ
上のワーク１をそれぞれ手動ラック装置５に積み込むよ
うにさせる。

【００１２】出側コンベア４によりワーク１が送り出さ
れてくると、ワーク受台としてのペイオフテーブル１０
ａ，１０ｂ，１０ｃ上のワーク１の有無の状況を見なが
ら前方中央、左右へ振り分けるようにする。

【００１３】今、前方中央のペイオフテーブル１０ａの
方向へワーク１を搬送しようとするときは、図１（イ）
（ロ）において実線で示す如く、フラップコンベア６の
前側を斜め上方へ傾斜変位させて上側中間コンベア７の
高さに対応させるようにする。これにより、出側コンベ
ア４上からフラップコンベア６上に移されたワーク１は
上側中間コンベア７上に受け渡された後、搬送シュート
９ａ上を滑ってペイオフテーブル１０ａ上に送られる。

【００１４】次に、左右側のペイオフテーブル１０ｂ，
１０ｃのうち、ペイオフテーブル５ｃ側へワーク１を振
り分けるときは、図１（イ）（ロ）において二点鎖線で
示す如く、フラップコンベア６の前側を斜め下方へ傾斜
変位させて下側中間コンベア８の高さに対応させ、且つ
図１（ロ）において実線で示す如く、シャトルコンベア
１２を下側中間コンベア８の位置に合わせておくように
する。これにより、出側コンベア４上からフラップコン
ベア６上に移されたワーク１は下側中間コンベア８を介
してシャトルコンベア１２上に受け渡されるので、次い
で、シャトルコンベア１２を図１（ロ）において二点鎖
線で示す如く、横送り用架台１１上を右方に移動させた
後、ワーク１は搬送シュート９ｃを介してペイオフテー
ブル１０ｃ上に送り渡される。

【００１５】上記において、出側コンベア４上にワーク
１が搬出される速度間隔に合わせて、上記フラップコン
ベア６の前側を上下に傾斜変位させ、且つシャトルコン
ベア１２を中央、右方、中央、左方の如く各位置に移動
させて、ペイオフテーブル１０ａ，１０ｂ，１０ｃに順
次ワーク１を振り分けて送り渡すようにし、ペイオフテ
ーブル１０ａ，１０ｂ、１０ｃ毎の作業員がペイオフテ
ーブル１０ａ，１０ｂ，１０ｃ毎にワーク１へ手動ラッ
ク装置へ積み込むようにすれば、大型、大重量のワーク
１を成形するトランスファプレス３においてもマニュア
ルラッキングシステム、すなわち、人手によるパレタイ
ジング作業で対応することができる。

【００１６】次に、図２は本発明の実施の他の形態を示
すもので、図１（イ）（ロ）に示したと同様な構成にお
いて、横送り用架台１１により左右方向へ移動するシャ
トルコンベアを、左側のペイオフテーブル１０ｂ専用の
シャトルコンベア１２ｂと、右側のペイオフテーブル１
０ｃ専用のシャトルコンベア１２ｃとして装備させたも
のである。

【００１７】図２に示すように、２台のシャトルコンベ
ア１２ｂ，１２ｃを用いると、図１（イ）（ロ）のよう
に１台のシャトルコンベア１２を左右方向に移動させる
場合に比してサイクルタイムを短くすることができるの
で、プレスの作動頻度としてのＳＰＭが更に上った場合
でも対応することができる。

【００１８】なお、上記実施の形態では、３つのペイオ
フテーブル１０ａ，１０ｂ，１０ｃにワーク１を送り渡
すようにした場合を示したが、左右のペイオフテーブル
１０ｂ，１０ｃはいずれか一方のみとしてもよく、又、
成形スピードによって、ペイオフテーブル１０ａ，１０
ｂ，１０ｃのうちの任意の２つを選択使用するようにし
たり、あるいは、成形スピードを上げないときには、い
ずれか１つのペイオフテーブルを使用するようにするこ
とは任意であること、又、搬送シュート９ａ，９ｂ，９
ｃに代えて、ローラコンベア等の搬送装置を用いるよう
にしてもよいこと、その他本発明の要旨を逸脱しない範
囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。

【００１９】

【発明の効果】以上述べた如く、本発明のトランスファ
プレスの出側搬送設備によれば、トランスファプレスの
出側コンベアの下流位置に、該出側コンベアから移され
たワークの搬送方向を上下に振り分けて送り出すための
フラップコンベアを設け、該フラップコンベアの下流位
置の上段部に、上側中間コンベアを配置して、該上側中
間コンベアの前方に、搬送装置を介して中央ペイオフテ
ーブルを設置し、且つ上記フラップコンベアの下流位置
の下段部に、上記上側中間コンベアよりも長さの短い下
側中間コンベアを配置し、該下側中間コンベアの下流位
置に、左右方向に延びる横送り用架台を設けて、該横送
り用架台上に、下側中間コンベアから受けたワークを左
右方向へ送るためのシャトルコンベアを装備させ、更
に、上記横送り用架台の左右側の一方又は双方の前方
に、搬送装置を介して別のペイオフテーブルを設置した
構成としてあるので、フラップコンベアによる簡単な振
り分け動作により中央と左右側のペイオフテーブルにワ
ークを振り分けて送り渡すことができて、大型、大重量
のワークの高速生産においてもマニュアルラッキングシ
ステムで対応することができ、又、横送り用架台上に、
左側専用と右側専用の２台のシャトルコンベアを装備さ
せた構成とすることにより、更なる高速化に対応するこ
とができる、等の優れた効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のトランスファプレスの出側搬送設備の
実施の一形態を示すもので、（イ）は概略側面図、
（ロ）は概略斜視図である。

【図２】本発明の実施の他の形態を示す概略斜視図であ
る。

【図３】トランスファプレスの一例を示す概略平面図で
ある。

【符号の説明】

１ ワーク ３ トランスファプレス ４ 出側コンベア ６ フラップコンベア ７ 上側中間コンベア ８ 下側中間コンベア ９ａ，９ｂ，９ｃ 搬送シュート（搬送装置） １０ａ，１０ｂ，１０ｃ ペイオフテーブル １１ 横送り用架台 １２，１２ｂ，１２ｃ シャトルコンベア

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 トランスファプレスの出側コンベアの下
   流位置に、該出側コンベアから移されたワークの搬送方
   向を上下に振り分けて送り出すためのフラップコンベア
   を設け、該フラップコンベアの下流位置の上段部に、上
   側中間コンベアを配置して、該上側中間コンベアの前方
   に、搬送装置を介してペイオフテーブルを設置し、且つ
   上記フラップコンベアの下流位置の下段部に、上記上側
   中間コンベアよりも長さの短い下側中間コンベアを配置
   し、該下側中間コンベアの下流位置に、左右方向に延び
   る横送り用架台を設けて、該横送り用架台上に、下側中
   間コンベアから受けたワークを左右方向へ送るためのシ
   ャトルコンベアを装備させ、更に、上記横送り用架台の
   左右側の一方又は双方の前方に、搬送装置を介して別の
   ペイオフテーブルを設置した構成を有することを特徴と
   するトランスファプレスの出側搬送設備。
2. 【請求項２】 横送り用架台上に、左側専用と右側専用
   の２台のシャトルコンベアを装備させた請求項１記載の
   トランスファプレスの出側搬送設備。