JP2000343648A - 低溶出包装材 - Google Patents

低溶出包装材

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JP2000343648A JP11273196A JP27319699A JP2000343648A JP 2000343648 A JP2000343648 A JP 2000343648A JP 11273196 A JP11273196 A JP 11273196A JP 27319699 A JP27319699 A JP 27319699A JP 2000343648 A JP2000343648 A JP 2000343648A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インキおよびドライラミネーション用接着剤由
来の低分子量物質の溶出の少ない包装材であって、内容
物である食品や飲料の味が劣ることなく、医薬品に対す
る安全衛生性の高い包装体を提供すること。 【解決手段】基材に環状オレフィンコポリマーとシーラ
ントポリマーとのブレンドポリマーまたは、環状オレフ
ィンの開環重合体またはその水素添加体を積層したこと
を特徴とする低溶出包装材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品、飲料、医薬
品などを包装する積層包装材に関するものであり、特
に、その積層包装材構成に用いられるインキ、接着剤、
フィルムなどから内容物側に溶出される低分子量物質を
抑制する低溶出包装材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙、アルミニウム箔、プラスチッ
クフィルムなどを積層して食品、飲料あるいは医薬品な
どを包装する包装材料を作成しているが、この包装材料
を用いて包装体とした場合、この包装体の加飾に用いら
れるインキ、接着に用いられる接着剤、およびフィルム
自体より僅かではあるが低分子量物質が内容物側に溶出
し、特にレトルト処理で多く溶出することが知られてい
る。
【0003】上記のように溶出される低分子量物質が多
くなると、内容物である食品や飲料の味が変わったり、
医薬品においては安全製に欠けたり不衛生的となるなど
の問題があった。
【0004】これらの問題の解決に様々な試みがなされ
ていて、例えば特定の材料を用いることや、熱ラミネー
ション法があるが包装材料のコスト増加や高価な生産設
備を要するなどの問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の問題点を解決するものであり、その課題とすると
ころは、包装材を構成するインキ、接着剤あるいはフィ
ルム由来の低分子量物質の溶出の少ない包装材であっ
て、生産コストに優位で、内容物である食品や飲料の味
が変わることがなく、医薬品においては安全性と衛生性
の保持可能な包装材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題
を達成するために、まず請求項1の発明では、基材に環
状オレフィンコポリマーとシーラントポリマーとのブレ
ンドポリマーを積層したことを特徴とする低溶出包装材
としたものである。
【0007】また、請求項2の発明では、基材に環状オ
レフィンの開環重合体またはその水素添加体を積層した
ことを特徴とする低溶出包装材としたものである。
【0008】また、請求項3の発明では、前記ブレンド
ポリマーまたは環状オレフィンの開環重合体またはその
水素添加体をアンカーコートを施した基材に押し出しラ
ミネートにより積層したことを特徴とする低溶出包装材
としたものである。
【0009】また、請求項4の発明では、前記ブレンド
ポリマーまたは環状オレフィンの開環重合体またはその
水素添加体を基材にドライラミネーション用接着剤を介
して積層したことを特徴とする低溶出包装材としたもの
である。
【0010】また、請求項5の発明では、前記シーラン
トポリマーが、直鎖状低密度ポリエチレンもしくは高密
度ポリエチレンもしくはポリプロピレンであることを特
徴とする請求項1または請求項3または請求項4記載の
低溶出包装材としたものである。
【0011】さらにまた、請求項6の発明では、前記請
求項1乃至請求項5記載の低溶出包装材を用いて、食
品、飲料あるいは医薬品などを包装する包装体としたも
のである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を説明す
る。本発明の低溶出包装材は、まず図1に示すように、
アンカーコート層(40)が施された外側基材フィルム
(10)のアンカーコート層(40)面に、溶融した環
状オレフィンコポリマー(ExCOC)とシーラントポ
リマーのブレンドポリマーを押し出して、押し出しラミ
ネート層(52)とし、この押し出しラミネート層(5
2)がシーラント層の役割をする低溶出包装材(1)で
ある。
【0013】接着剤を使用しないで上記のような環状オ
レフィンコポリマーを含む構成の包装材とすることによ
って、外側基材フィルム(10)の表面に施される印刷
インキやアンカーコート層(40)を含め各フィルム自
体から溶出する低分子量物質の少ない包装材とすること
ができる。
【0014】環状オレフィンコポリマーの環状オレフィ
ン成分としては、例えばシクロヘキサンまたはその誘導
体、シクロヘプテンまたはその誘導体、シクロオクテン
またはその誘導体、シクロノネンまたはその誘導体、シ
クロデセンまたはその誘導体、ビシクロ[2.2.1]
ヘプト−2−エンまたはその誘導体,テトラシクロ
[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセンまたは
その誘導体,ヘキサシクロ[6.6.1.13,6 .1
10,13 .02,7.09,14]−4−ヘプタデセンまたはそ
の誘導体,オクタシクロ[8.8.0.12,9 .1
4,7 .111,10 .113,16.03,8 .012,17 ]−5−
ドコセンまたはその誘導体,ペンタシクロ[6.6.
1.13,6 .02,7 .09,14]−4ヘキサデセンまたは
その誘導体,ペンタシクロ[6.5.1.13,6 .0
2,7 .09,13]−4−ペンタデセンまたはその誘導体,
ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.14,7 .1
11,17 .03,8 .012,16]−5−エイコセンまたはそ
の誘導体,ヘプタシクロ[8.8.0.12,9 .1
4,7 .111,16 .03,8 .012,17 ]−5−ヘンエイコ
センまたはその誘導体,トリシクロ[4.4.0.1
2,5 ]−3−ウンデセンまたはその誘導体,トリシクロ
[4.3.0.12,5 ]−3−デセンまたはその誘導
体,トリシクロ[4.3.0.12,5]−3,7−デカ
ジエンまたはその誘導体,ペンタシクロ[6.5.1.
3,6 .02,7 .09,13]−4,10−ペンタデカジエ
ンまたはその誘導体,ペンタシクロ[4.7.0.1
2,5 .08,13.19,12]−3−ペンタデセンまたはその
誘導体,ヘプタシクロ[7.8.0.13,6 .02,7
10,17.011,16 .112,15 ]−4−エイコセンまた
はその誘導体,ノナシクロ[9.10.1.14,7 .0
3,8 .02,10.012,21 .113,20 .014,19 .1
15,19]−5−ペンタセコンまたはその誘導体等をあげ
ることができ、これら1成分でも2成分以上でもよい。
【0015】さらに、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−
2−エンまたはその誘導体,テトラシクロ[4.4.
0.12,5 .17,10]−3−ドデセンまたはその誘導
体,ヘキサシクロ[6.6.1.13,6 .110,13 .0
2,7.09,14]−4−ヘプタデセンまたはその誘導体,
オクタシクロ[8.8.0.12,9 .14,7 .1
11,10 .113,16 .03,8 .012,17 ]−5−ドコセン
またはその誘導体,ペンタシクロ[6.6.1.1
3,6 .02,7 .09,14]−4ヘキサデセンまたはその誘
導体,ペンタシクロ[6.5.1.13,6 .02,7 .0
9,13]−4−ペンタデセンまたはその誘導体,ヘプタシ
クロ[8.7.0.12,9.14,7 .111,17 .03,8
12,16 ]−5−エイコセンまたはその誘導体,ヘプタ
シクロ[8.8.0.12,9 .14,7 .111,16 .0
3,8 .012,17 ]−5−ヘンエイコセンまたはその誘導
体,トリシクロ[4.4.0.12,5 ]−3−ウンデセ
ンまたはその誘導体,トリシクロ[4.3.0.1
2,5 ]−3−デセンまたはその誘導体,トリシクロ
[4.3.0.12,5]−3,7−デカジエンまたはそ
の誘導体,ペンタシクロ[6.5.1.13,6 .0
2,7 .09,13]−4,10−ペンタデカジエンまたはそ
の誘導体,ペンタシクロ[4.7.0.12,5
8,13.19,12]−3−ペンタデセンまたはその誘導
体,ヘプタシクロ[7.8.0.13,6 .02,7 .1
10,17 .011,16 .112,15 ]−4−エイコセンまたは
その誘導体,ノナシクロ[9.10.1.14,7 .0
3,8 .02,10.012,21 .113,20 .014,19 .1
15,19 ]−5−ペンタセコンまたはその誘導体等の開環
物及びその水素添加物をあげることができ、これら1成
分でも2成分以上でもよい。
【0016】また、上記環状オレフィン成分を含有させ
るオレフィンの成分としては、例えば、エチレン,及び
プロピレン,1−ブテン,1ーペンテン,4−メチル−
ペンテン,3−メチル−ペンテン,1−ヘキセン,1−
ヘプテン,1−オクテン,1−ノネン,1−デセン等を
あげることができ、これら1成分でも2成分以上でも良
い。
【0017】また、環状オレフィン成分を含有させた環
状オレフィンコポリマーにおいて、エチレン成分等オレ
フィン成分に由来する構造単位は40〜95モル%の範
囲、環状オレフィン成分に由来する構造単位は、通常5
〜60モル%の範囲が適当である。
【0018】さらに、環状オレフィン(コ)ポリマーと
して、環状オレフィンを開環(共)重合した開環(共)
重合体及びその水素添加体を用いることができる。例え
ばビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンまたはその
誘導体,テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10
−3−ドデセンまたはその誘導体,ヘキサシクロ[6.
6.1.13,6 .110,13 .02,7.09,14]−4−ヘ
プタデセンまたはその誘導体,オクタシクロ[8.8.
0.12,9 .14,7 .111,10 .113,16 .0 3,8 .0
12,17 ]−5−ドコセンまたはその誘導体,ペンタシク
ロ[6.6.1.13,6 .02,7 .09,14]−4ヘキサ
デセンまたはその誘導体,ペンタシクロ[6.5.1.
3,6 .02,7 .09,13]−4−ペンタデセンまたはそ
の誘導体,ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.1
4,7 .111,17 .03,8 .012,16 ]−5−エイコセン
またはその誘導体,ヘプタシクロ[8.8.0.1
2,9 .14, 7 .111,16 .03,8 .012,17 ]−5−ヘ
ンエイコセンまたはその誘導体,トリシクロ[4.4.
0.12,5 ]−3−ウンデセンまたはその誘導体,トリ
シクロ[4.3.0.12,5 ]−3−デセンまたはその
誘導体,トリシクロ[4.3.0.12,5]−3,7−
デカジエンまたはその誘導体,ペンタシクロ[6.5.
1.13,6 .02,7 .09,13]−4,10−ペンタデカ
ジエンまたはその誘導体,ペンタシクロ[4.7.0.
2,5 .08,13.19,12]−3−ペンタデセンまたはそ
の誘導体,ヘプタシクロ[7.8.0.13,6 .0
2,7 .110,17 .0 11,16 .112,15 ]−4−エイコセ
ンまたはその誘導体,ノナシクロ[9.10.1.1
4,7 .03,8 .02,10.012,21 .113,20 .0
14,19 .115,19 ]−5−ペンタセコンまたはその誘導
体等の単独開環重合体または2成分以上の開環共重合体
及びこれらの水素添加体をあげることができる。
【0019】また、上記包装材を構成するシーラントポ
リマーとしては、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LL
DPE)もしくは高密度樹脂ポリエチレン(HDPE)
もしくはポリプロピレン樹脂(PP)を用いることがで
き、上記環状オレフィンコポリマーとのブレンド率を含
め接着性、低分子量の溶出量等を考慮して適宜選定でき
るものである。環状オレフィンコポリマーのブレンド率
(重量比)は、30〜95%、ポリオレフィン樹脂がポ
リエチレン系の場合、好ましくは、50〜95%であ
る。また、前記直鎖状低密度ポリエチレンは、密度が
0.935〜0.950、高密度ポリエチレンは、密度
が0.940〜0.975、ポリプロピレンは、ホモあ
るいはブロックタイプのいずれでもよいが、ホモタイプ
の方が好ましい。
【0020】さらに外側基材フィルム(10)として
は、厚さ12μm程度のポリエチレンテレフタレート
(以下PETという)フィルムやこのPETフィルムに
ガスバリア層として酸化珪素や酸化アルミニウム等のセ
ラミックを蒸着したものやアルミニウム箔を積層したも
のなどが一般的に使用され、その表面にグラビア印刷法
等にて絵柄や文字等のインキ層を施すものである。
【0021】また、本発明の他の形態の低溶出包装材と
して、図2に示すように、外側基材フィルム(10)の
片面にドライラミネーション用接着剤層(20)を介し
て環状オレフィンコポリマーとシーラントポリマーのブ
レンドポリマーでなる内側基材フィルム(30)をラミ
ネートしてなるものである。即ちシーラント層となる内
側基材フィルム(30)を環状オレフィンコポリマーと
ヒートシール適性に優れた直鎖低密度ポリエチレン樹脂
とのブレンドポリマーでフィルム化したものである。
【0022】上記のような環状オレフィンコポリマーを
含む構成の包装材とすることによって、低分子量物質の
溶出に影響の大きいドライラミネーション用接着剤を用
いたものであっても、溶出する低分子量物質の少ない包
装材とすることができる。
【0023】
【実施例】次に実施例により、本発明を具体的に説明す
る。 〈実施例1〉図1に示すように、外側基材フィルム(1
0)として厚さ12μmのPETフィルムの表面にグラ
ビア印刷によりインキ層(図示せず)を施し、その上
に、アンカーコート剤A−3210/A−3070(武
田薬品社製)を塗布量0.1〜2.0g/m2 で塗布し
アンカーコート層(40)を得た。
【0024】続いて上記で得られた外側基材フィルム
(10)のアンカーコート層(40)面に、溶融された
エチレン−テトラシクロドデセン共重合体と直鎖状低密
度ポリエチレン樹脂(LLDPE、密度:0.940)
の30対70(重量比)の割合でブレンドしたブレンド
ポリマーを押し出して、シーラント層となる厚さ60μ
mの押出しラミネート層(52)として低溶出包装材
(1)を得た。
【0025】〈実施例2〉図1に示す押出しラミネート
層(52)を溶融されたエチレン−テトラシクロドデセ
ン共重合体(ExCOC)と直鎖状低密度ポリエチレン
樹脂(LLDPE、密度:0.940)を50対50
(重量比)の割合でブレンドしたブレンドポリマーとし
た以外は、実施例1と同様の材料、操作にて低溶出包装
材(1)を得た。
【0026】〈実施例3〉図1に示す押出しラミネート
層(52)を溶融されたエチレン−テトラシクロドデセ
ン共重合体(ExCOC)と直鎖状低密度ポリエチレン
樹脂(LLDPE、密度:0.940)を70対30
(重量比)の割合でブレンドしたブレンドポリマーとし
た以外は、実施例1と同様の材料、操作にて低溶出包装
材(1)を得た。
【0027】〈実施例4〉図1に示す押出しラミネート
層(52)を溶融されたエチレン−テトラシクロドデセ
ン共重合体(ExCOC)と高密度ポリエチレン樹脂
(HDPE、密度:0.960)を30対70(重量
比)の割合でブレンドしたブレンドポリマーとした以外
は、実施例1と同様の材料、操作にて低溶出包装材
(1)を得た。
【0028】〈実施例5〉図1に示す押出しラミネート
層(52)を溶融されたエチレン−テトラシクロドデセ
ン共重合体(ExCOC)と高密度ポリエチレン樹脂
(HDPE、密度:0.960)を50対50(重量
比)の割合でブレンドしたブレンドポリマーとした以外
は、実施例1と同様の材料、操作にて低溶出包装材
(1)を得た。
【0029】〈実施例6〉図1に示す押出しラミネート
層(52)を溶融されたエチレン−テトラシクロドデセ
ン共重合体(ExCOC)と高密度ポリエチレン樹脂
(HDPE、密度:0.960)を70対30(重量
比)の割合でブレンドしたブレンドポリマーとした以外
は、実施例1と同様の材料、操作にて低溶出包装材
(1)を得た。
【0030】〈実施例7〉図1に示す押出しラミネート
層(52)を溶融されたジシクロペンタジエンの開環重
合体の水素添加ポリマー(ExCOCC)と直鎖状低密
度ポリエチレン樹脂(LLDPE、密度:0.940)
を50対50(重量比)の割合でブレンドしたブレンド
ポリマーとした以外は、実施例1と同様の材料、操作に
て低溶出包装材(1)を得た。
【0031】〈実施例8〉図1に示す押出しラミネート
層(52)を溶融されたジシクロペンタジエンの開環重
合体の水素添加ポリマー(ExCOCC)と高密度ポリ
エチレン樹脂(HDPE、密度:0.960)を50対
50(重量比)の割合でブレンドしたブレンドポリマー
とした以外は、実施例1と同様の材料、操作にて低溶出
包装材(1)を得た。
【0032】〈比較例1〉図1に示す押し出しラミネー
ト層(52)を溶融された直鎖状低密度ポリエチレン樹
脂(LLDPE、密度;0.940)とした以外は、実
施例1と同様の材料、操作にて包装材を得た。
【0033】〈比較例2〉図1に示す押し出しラミネー
ト層(52)を溶融された高密度ポリエチレン樹脂(H
DPE、密度;0.960)とした以外は、実施例1と
同様の材料、操作にて包装材を得た。
【0034】〈比較例3〉図1に示す押し出しラミネー
ト層(52)を溶融されたポリプロピレン樹脂(PP、
ブロックタイプ)とした以外は、実施例1と同様の材
料、操作にて包装材を得た。
【0035】〈実施例9〉図2に示すように、外側基材
フィルム(10)として厚さ12μmのPETフィルム
の表面にグラビア印刷によりインキ層(図示せず)を施
し、その裏面に、ドライラミネーション用接着剤A−5
15/A−50(武田薬品社製)を塗布量1.0〜3.
0g/m2 の範囲で塗布しドライラミネーション用接着
剤層(20)を得た。
【0036】一方でエチレン−テトラシクロドデセン共
重合体(COC)と直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(L
LDPE、密度:0.940)を50対50(重量比)
の割合でブレンドしたブレンドポリマーをフィルム化し
てシーラント層となる厚さ60μmの内側基材フィルム
(30)とし、その内側基材フィルム(30)を上記で
得られた外側基材フィルム(10)のドライラミネーシ
ョン用接着剤層(20)面にラミネートして低溶出包装
材(1)を得た。
【0037】〈実施例10〉図2に示す内側基材フィル
ム(30)を厚さ60μmのエチレン−テトラシクロド
デセン共重合体(COC)と直鎖状低密度ポリエチレン
樹脂(LLDPE、密度;0.940)を70対30
(重量比)の割合でブレンドしたブレンドポリマーフィ
ルムとした以外は、実施例9と同様の材料、操作にて低
溶出包装材(1)を得た。
【0038】〈実施例11〉図2に示す内側基材フィル
ム(30)を厚さ60μmのエチレン−テトラシクロド
デセン共重合体(C0C)と高密度ポリエチレン樹脂
(HDPE、密度;0.968)を50対50(重量
比)の割合でブレンドしたブレンドポリマーフィルムと
した以外は、実施例9と同様の材料、操作にて低溶出包
装材(1)を得た。
【0039】〈実施例12〉図2に示す内側基材フィル
ム(30)を厚さ60μmのエチレン−テトラシクロド
デセン共重合体(COC)と高密度ポリエチレン樹脂
(HDPE、密度;0.940)を70対30(重量
比)の割合でブレンドしたブレンドポリマーフィルムと
した以外は、実施例9と同様の材料、操作にて低溶出包
装材(1)を得た。
【0040】〈実施例13〉図2に示す内側基材フィル
ム(30)を厚さ60μmのエチレン−テトラシクロド
デセン共重合体(COC)とポリプロピレン樹脂(P
P、ホモタイプ)を50対50(重量比)の割合でブレ
ンドしたブレンドポリマーフィルムとした以外は、実施
例9と同様の材料、操作にて低溶出包装材(1)を得
た。
【0041】〈実施例14〉図2に示す内側基材フィル
ム(30)を厚さ60μmのエチレン−テトラシクロド
デセン共重合体(COC)とポリプロピレン樹脂(P
P、ホモタイプ)を70対30(重量比)の割合でブレ
ンドしたブレンドポリマーフィルムとした以外は、実施
例9と同様の材料、操作にて低溶出包装材(1)を得
た。
【0042】〈実施例15〉図2に示す内側基材フィル
ム(30)を厚さ60μmのジシクロペンタジエンの開
環重合体の水素添加ポリマー(COCC)と直鎖状低密
度ポリエチレン樹脂(LLDPE、密度;0.940)
を50対50(重量比)の割合でブレンドしたブレンド
ポリマーフィルムとした以外は、実施例9と同様の材
料、操作にて低溶出包装材(1)を得た。
【0043】〈実施例16〉図2に示す内側基材フィル
ム(30)を厚さ60μmのジシクロペンタジエンの開
環重合体の水素添加ポリマー(COCC)と高密度ポリ
エチレン樹脂(HDPE、密度;0.960)を50対
50(重量比)の割合でブレンドしたブレンドポリマー
フィルムとした以外は、実施例9と同様の材料、操作に
て低溶出包装材(1)を得た。
【0044】〈実施例17〉図2に示す内側基材フィル
ム(30)を厚さ60μmのジシクロペンタジエンの開
環重合体の水素添加ポリマー(COCC)とポリプロピ
レン樹脂(PP、ホモタイプ)を50対50(重量比)
の割合でブレンドしたブレンドポリマーフィルムとした
以外は、実施例9と同様の材料、操作にて低溶出包装材
(1)を得た。
【0045】〈比較例4〉図2に示す内側基材フィルム
(30)を厚さ60μmの直鎖状低密度ポリエチレン樹
脂(LLDPE、密度;0.940)フィルムとした以
外は、実施例9と同様の材料、操作にて包装材を得た。
【0046】〈比較例5〉図2に示す内側基材フィルム
(30)を厚さ60μmの高密度ポリエチレン樹脂(H
DPE、密度;0.960)フィルムとした以外は、実
施例9と同様の材料、操作にて包装材を得た。
【0047】〈比較例6〉図2に示す内側基材フィルム
(30)を厚さ60μmのポリプロピレン樹脂(PP、
ブロックタイプ)フィルムとした以外は、実施例9と同
様の材料、操作にて包装材を得た。
【0048】上記実施例1〜17で得られた低溶出包装
材および比較例1〜6で得られた包装材をシーラント層
面を内側として130mm×170mmサイズ(シール
幅10mm)の包装体(袋)とし、内容物として200
mlの水を85℃〜90℃の熱時充填、または200m
lの水を入れ密封して120℃、30minの熱水静置
式レトルト殺菌処理を行った。これらの包装体の評価と
して、殺菌処理後、室温まで放冷し、3日間放置後、内
容物である水のUV吸収スペクトルを、さらに水を有機
溶媒で液−液抽出、固相抽出あるいは凍結乾燥などにて
濃縮した後、ガスクロマトグラフ質量分析計にて溶出さ
れた低分子量物質の測定をおこなった。実施例1〜8と
比較例1〜3の結果を表1に、実施例9〜17と比較例
4〜6の結果を表2に示した。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】上記表1より、シーラント層に環状オレフ
ィンコポリマーとシーラントポリマーとの混合ポリマー
を用いて押し出した実施例1〜8において、シーラント
ポリマーを用いた比較例1〜3に比べ溶出物が極端に少
ないものであった。
【0052】さらに表2より、低分子量物質の溶出の要
因となるドライラミネーション用接着剤を用いた実施例
9〜17でも、シーラント層に環状オレフィンコポリマ
ーをブレンドさせることによって、これを介在させない
比較例4〜6に比べ、極端に溶出が少ないものであっ
た。
【0053】また、実施例1、4のように環状オレフィ
ンコポリマーがシーラントポリマーより少ないのに比較
して、実施例2、3、5、6のように環状オレフィンコ
ポリマーを50重量%以上にする方が溶出物を少なくす
ることができる。
【0054】次いで、ヒートシール強度と、内容物に対
する吸着の影響を調べるため、以下の実験を行った。 〈実施例18〉図2に示すように、厚さ12μmのPE
Tフィルムの表面にグラビア印刷によりインキ層(図示
せず)を施し、その裏面に接着剤を介して厚さ7μm厚
のアルミニウム箔を積層した外側基材フィルム(10)
のアルミニウム箔面に、ドライラミネーション用接着剤
A−515/A−50(武田薬品社製)を塗布量4.0
g/m2 で塗布し、ドライラミネーション用接着剤層
(20)を得た。
【0055】一方エチレン−テトラシクロドデセン共重
合体(COC)と直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LL
DPE、密度;0.940)を30対70(重量比)の
割合でブレンドしたブレンドポリマーをフィルム化して
シーラント層となる厚さ60μmの内側基材フィルム
(30)とし、その内側基材フィルム(30)を上記で
得られた外側基材フィルム(10)のドライラミネート
よう接着剤層(20)面にラミネートして低溶出包装材
(1)を得た。
【0056】〈実施例19〉図2に示す内側基材フィル
ム(30)を厚さ60μmのエチレン−テトラシクロド
デセン共重合体(COC)と直鎖状低密度ポリエチレン
樹脂(LLDPE、密度;0.940)を50対50
(重量比)の割合でブレンドしたブレンドポリマーフィ
ルムとした以外は、実施例18と同様の材料、操作にて
低溶出包装材(1)を得た。
【0057】〈実施例20〉図2に示す内側基材フィル
ム(30)を厚さ60μmのエチレン−テトラシクロド
デセン共重合体(COC)と直鎖状低密度ポリエチレン
樹脂(LLDPE、密度;0.940)を70対30
(重量比)の割合でブレンドしたブレンドポリマーフィ
ルムとした以外は、実施例18と同様の材料、操作にて
低溶出包装材(1)を得た。
【0058】〈実施例21〉図2に示す内側基材フィル
ム(30)を厚さ60μmのエチレン−テトラシクロド
デセン共重合体(COC)と高密度ポリエチレン樹脂
(HDPE、密度;0.940)を30対70(重量
比)の割合でブレンドしたブレンドポリマーフィルムと
した以外は、実施例18と同様の材料、操作にて低溶出
包装材(1)を得た。
【0059】〈実施例22〉図2に示す内側基材フィル
ム(30)を厚さ60μmのエチレン−テトラシクロド
デセン共重合体(COC)と高密度ポリエチレン樹脂
(HDPE、密度;0.968)を50対50(重量
比)の割合でブレンドしたブレンドポリマーフィルムと
した以外は、実施例18と同様の材料、操作にて低溶出
包装材(1)を得た。
【0060】〈実施例23〉図2に示す内側基材フィル
ム(30)を厚さ60μmのエチレン−テトラシクロド
デセン共重合体(COC)と高密度ポリエチレン樹脂
(HDPE、密度;0.968)を70対30(重量
比)の割合でブレンドしたブレンドポリマーフィルムと
した以外は、実施例18と同様の材料、操作にて低溶出
包装材(1)を得た。
【0061】〈実施例24〉図2に示す内側基材フィル
ム(30)を厚さ60μmのエチレン−テトラシクロド
デセン共重合体(COC)とポリプロピレン樹脂(P
P、ホモタイプ)を50対50(重量比)の割合でブレ
ンドしたブレンドポリマーフィルムとした以外は、実施
例18と同様の材料、操作にて低溶出包装材(1)を得
た。
【0062】〈実施例25〉図2に示す内側基材フィル
ム(30)を厚さ60μmのエチレン−テトラシクロド
デセン共重合体(COC)とポリプロピレン樹脂(P
P、ホモタイプ)を70対30(重量比)の割合でブレ
ンドしたブレンドポリマーフィルムとした以外は、実施
例13と同様の材料、操作にて低溶出包装材(1)を得
た。
【0063】〈実施例26〉図2に示す内側基材フィル
ム(30)を厚さ60μmのジシクロペンタジエンの開
環重合体の水素添加ポリマー(COCC)と直鎖状低密
度ポリエチレン樹脂(LLDPE、密度;0.940)
を50対50(重量比)の割合でブレンドしたブレンド
ポリマーフィルムとした以外は、実施例18と同様の材
料、操作にて低溶出包装材(1)を得た。
【0064】〈実施例27〉図2に示す内側基材フィル
ム(30)を厚さ60μmのジシクロペンタジエンの開
環重合体の水素添加ポリマー(COCC)と高密度ポリ
エチレン樹脂(HDPE、密度;0.968)を50対
50(重量比)の割合でブレンドしたブレンドポリマー
フィルムとした以外は、実施例18と同様の材料、操作
にて低溶出包装材(1)を得た。
【0065】〈実施例28〉図2に示す内側基材フィル
ム(30)を厚さ60μmのジシクロペンタジエンの開
環重合体の水素添加ポリマー(COCC)とポリプロピ
レン樹脂(PP、ホモタイプ)を50対50(重量比)
の割合でブレンドしたブレンドポリマーフィルムとした
以外は、実施例18と同様の材料、操作にて低溶出包装
材(1)を得た。
【0066】〈比較例7〉図2に示す内側基材フィルム
(30)を厚さ60μmの直鎖状低密度ポリエチレン樹
脂(LLDPE、密度;0.940)フィルムとした以
外は、実施例18と同様の材料、操作にて包装材を得
た。
【0067】〈比較例8〉図2に示す内側基材フィルム
(30)を厚さ60μmのポリプロピレン樹脂(PP、
ブロックタイプ)フィルムとした以外は、実施例18と
同様の材料、操作にて包装材を得た。
【0068】〈実施例29〉図2に示す外側基材フィル
ム(10)を酸化アルミニウムを蒸着した厚さ12μm
のPETフィルム(GL−Al23、蒸着面にドライラ
ミネート用接着剤を塗布する)とした以外は、実施例1
8と同様の材料を用い、操作を行って低溶出包装材
(1)を得た。
【0069】〈実施例30〉図2に示す外側基材フィル
ム(10)を酸化アルミニウムを蒸着した厚さ12μm
のPETフィルム(GL−Al23、蒸着面にドライラ
ミネート用接着剤を塗布する)とした以外は、実施例1
9と同様の材料を用い、操作を行って低溶出包装材
(1)を得た。
【0070】〈実施例31〉図2に示す外側基材フィル
ム(10)を酸化アルミニウムを蒸着した厚さ12μm
のPETフィルム(GL−Al23、蒸着面にドライラ
ミネート用接着剤を塗布する)とした以外は、実施例2
0と同様の材料、操作にて低溶出包装材(1)を得た。
【0071】〈実施例32〉図2に示す外側基材フィル
ム(10)を酸化アルミニウムを蒸着した厚さ12μm
のPETフィルム(GL−Al23、蒸着面にドライラ
ミネート用接着剤を塗布する)とした以外は、実施例2
6と同様の材料、操作にて低溶出包装材(1)を得た。
【0072】〈実施例33〉図2に示す外側基材フィル
ム(10)を酸化アルミニウムを蒸着した厚さ12μm
のPETフィルムの蒸着面にポリビニルアルコールをマ
トリックスとし、アルコキシシランとの(架橋反応)ハ
イブリッド化によるゾル−ゲルコート層を設けたもの
(GL−Al23+ゾル−ゲルコート層、ゾル−ゲルコ
ート層面にドライラミネート用接着剤を塗布する)とし
た以外は、実施例24と同様の材料、操作にて低溶出包
装材(1)を得た。
【0073】〈実施例34〉図2に示す外側基材フィル
ム(10)を酸化アルミニウムを蒸着した厚さ12μm
のPETフィルムの蒸着面にポリビニルアルコールをマ
トリックスとし、アルコキシシランとの(架橋反応)ハ
イブリッド化によるゾル−ゲルコート層を設けたもの
(GL−Al23+ゾル−ゲルコート層、ゾル−ゲルコ
ート層面にドライラミネート用接着剤を塗布する)とし
た以外は、実施例25と同様の材料、操作にて低溶出包
装材(1)を得た。
【0074】〈比較例9〉図2に示す外側基材フィルム
(10)を酸化アルミニウムを蒸着した厚さ12μmの
PETフィルム(蒸着面にドライラミネート用接着剤を
塗布する)とした以外は、比較例7と同様の材料、操作
にて包装材を得た。
【0075】〈比較例10〉図2に示す外側基材フィル
ム(10)を酸化アルミニウムを蒸着した厚さ12μm
のPETフィルムの蒸着面にポリビニルアルコールをマ
トリックスとし、アルコキシシランとの(架橋反応)ハ
イブリッド化によるゾル−ゲルコート層を設けたもの
(ゾル−ゲルコート層面にドライラミネート用接着剤を
塗布する)とした以外は、比較例8と同様の材料、操作
にて包装材を得た。
【0076】上記実施例18〜35で得られた低溶出包
装材および比較例7〜10で得られた包装材をシーラン
ト層同士を160℃、1.0kg/cm2 、1.0se
cの条件でヒートシールを行いヒートシール強度の測定
(JIS Z 0238に従って測定)を行った。ま
た、l−メントール、dl−カンフル、サリチル酸メチ
ルの吸着量の測定のため、シーラント側のみに各薬効成
分が触れるようにして25℃で1ヶ月間保存を行った。
吸着量の測定は、シーラント1ccを10ccの石油エ
ーテルで抽出を行い、抽出後の石油エーテルをガスクロ
マトグラフィー(HP5890、ヒューレットパッカ−
ド社製)にて定量を行った。また、内容物によるラミネ
ート強度の変化を測定するため、各包装材をシーラント
層面を内側として70mmx110mmサイズの三方シ
ール袋(シール幅10mm、内面の薬効成分と接触する
面積;100cm2 )の包装体(袋)とし、内容物とし
てオイゲノール(50cc)、クミンアルデヒド(50
cc)、60%エタノール(50cc)、入浴剤(含香
料、植物抽出エキス、30g)、プロピレンカーボナイ
ト(50cc)を入れ密封し、40℃、10日間保存
し、外側基材フィルムとシーラント層のラミネート強度
を測定(JIS Z 0238に準拠して測定)した
(但し、プロピレンカーボネートは85℃保存)。な
お、内容物を入れる前のラミネート強度は、1250g
/15mm幅程度である。実施例18〜28と比較例
7,8の各測定結果を表3に、実施例29〜35と比較
例9,10の測定結果を表4に示した。
【0077】
【表3】
【0078】
【表4】
【0079】各実施例ともヒートシール強度は6.0k
g/15mm幅以上有り、問題はない。また、吸着量に
ついては、シーラント層に環状オレフィンコポリマーを
ブレンドした実施例は、比較例と比較して吸着量は極端
に少なくなっている。また、環状オレフィンコポリマー
を50重量%以上ブレンドしたものはさらに吸着量は低
くなる(実施例18と19、20、実施例21と22、
23、実施例29と30、31の比較より)。
【0080】さらにラミネート強度についても、比較例
は極端に低下し10.0g/15mm幅以下となりシー
ラント層に浮きが発生しているものもある。一方、シー
ラント層に環状オレフィンコポリマーをブレンドした実
施例は、ラミネート強度の低下はあまりみられなかっ
た。特に、環状オレフィンコポリマーを50重量%以上
ブレンドしたものは、ほとんどラネート強度の低下はみ
られなかった。
【0081】また、環状オレフィンの開環重合体の水素
添加物を用いた方が、環状オレフィンとオレフィンとの
共重合体を用いたものより、吸着量は小さく、ラミネー
ト強度の低下も小さい(実施例19と26、実施例22
と27、実施例24と28、実施例30と32、実施例
33と35の比較より)。
【0082】
【発明の効果】本発明は以上の構成であるから、下記に
示す如き効果がある。即ち、アンカーコート層が施され
た該外側基材フィルムのアンカーコート層面に、溶融し
た樹脂を押し出して内側基材フィルムを押出しラミネー
トしてなる包装材において、前記溶融した樹脂が環状オ
レフィンコポリマーとシーラントポリマーとのブレンド
ポリマーとすることによって、外側基材フィルムの表面
に施される印刷インキやアンカーコート層を含め各フィ
ルム自体から溶出する低分子量物質の少ない低溶出包装
材とすることができる。
【0083】また、外側基材フィルムの片面にドライラ
ミネーション用接着剤を介して環状オレフィンコポリマ
ーとシーラントポリマーのブレンドポリマーでなる内側
基材フィルムをラミネートして包装材とすることによっ
て、低分子量物質の溶出の要因となるドライラミネーシ
ョン用接着剤を用いたものであっても、溶出する低分子
量物質の少ない包装材とすることができる。
【0084】従って本発明の低溶出包装材を用いて、食
品、飲料あるいは医薬品等を包装する包装体とすること
によって、食品や飲料の味が劣るようになることがな
く、医薬品に対する安全衛生性の高い低溶出包装材とし
て、優れた実用上の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の低溶出包装材の一実施の形態を側断面
で表した説明図である。
【図2】本発明の低溶出包装材の他の一実施の形態を側
断面で表した説明図である。
【符号の説明】
1‥‥低溶出包装材 10‥‥外側基材フィルム 20‥‥ドライラミネーション用接着剤層 30‥‥内側基材フィルム 40‥‥アンカーコート層 52‥‥押し出しラミネート層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材に環状オレフィンコポリマーとシーラ
    ントポリマーとのブレンドポリマーを積層したことを特
    徴とする低溶出包装材。
  2. 【請求項2】基材に環状オレフィンの開環重合体または
    その水素添加体を積層したことを特徴とする低溶出包装
    体。
  3. 【請求項3】前記ブレンドポリマーまたは環状オレフィ
    ンの開環重合体またはその水素添加体をアンカーコート
    を施した基材に押し出しラミネートにより積層したこと
    を特徴とする低溶出包装材。
  4. 【請求項4】前記ブレンドポリマーまたは環状オレフィ
    ンの開環重合体またはその水素添加体を基材にドライラ
    ミネーション用接着剤を介して積層したことを特徴とす
    る低溶出包装材。
  5. 【請求項5】前記シーラントポリマーが、直鎖状低密度
    ポリエチレンもしくは高密度ポリエチレンもしくはポリ
    プロピレンであることを特徴とする請求項1または請求
    項3または請求項4記載の低溶出包装材。
  6. 【請求項6】前記請求項1乃至請求項5記載の低溶出包
    装材を用いて、食品、飲料あるいは医薬品などを包装す
    る包装体。
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