JP2000338396A - リアフォーカス式中望遠レンズ - Google Patents
リアフォーカス式中望遠レンズInfo
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Abstract
って、レンズ鏡筒の機構を簡素化でき、オートフォーカ
スに適した高性能なリアフォーカス式中望遠レンズを得
ること。 【構成】 物体側から順に、全体として正の前群Gf
と、全体として正の後群Grとからなり、前群Gfは、
物体側から順に、物体側に強い凸面を向けた少なくとも
2枚の正レンズと、像側に強い凹面を向けた負レンズと
から構成され、後群Grは、少なくとも、物体側に凸面
を向けたレンズを最も物体側に有し、フォーカシングに
際し、後群Grのみが光軸上を移動し、次の条件式
(1)を満足するリアフォーカス式中望遠レンズ。 (1)0.5<f/fF<0.8 但し、 f:レンズ全系の焦点距離、 fF:前群Gfの焦点距離。
Description
に用いられるリアフォーカス式中望遠レンズに関する。
角26°程度の中望遠レンズでは、小さなFナンバーの
ためレンズ枚数が多くなりがちで、画角が26゜と望遠
のため焦点距離が大きくなり、また、望遠としては比較
的画角も広いためレンズ径が大きくなりがちである。従
って、全体として重量が大きくなる傾向がある。一方、
AFカメラでは、フォーカシングのために移動するレン
ズ群(以下、フォーカス群)は、移動の迅速化、動力負
担の軽減のために軽量化が要求されている。そのためレ
ンズ群の一部を移動させてフォーカシングを行うリアフ
ォーカス式やインナーフォーカス式が採用されている。
そのうちインナーフォーカス式は比較的画角の広いもの
には不向きであり、より画角の広いものにはリアフォー
カス式が適している。
ズは種々提案されている。例えば、特開昭57−132
112号公報、特開昭58−199311号公報、特開
昭60−166912号公報、特開昭60−20131
3号公報、特開昭63−316815号公報、及び特開
昭64−78208号公報に記載の中望遠レンズがある
が、これらはガウス型レンズの後群をフォーカス群とし
て移動させるものであり、後群の移動に伴い後群の物体
側の強い凹面への入射高さが変わり、入射角度が変わる
ため、球面収差の変動が大きい。これを改良したものと
して、本発明と同一の出願人による特開平3−2009
09号公報に記載の中望遠レンズがある。この中望遠レ
ンズは、光学的性能には優れるが、近距離撮影時の前後
群間隔が狭いため絞りを後群(フォーカス群)中に配置
する構成を採用している。しかし、口径を変化させる絞
り機構をフォーカシングに伴い移動させることはレンズ
鏡筒の機構の複雑化を招く。また、後群枠が絞りにより
分割されるため、偏心精度を確保するのが困難である。
またさらに高性能化を図ったものとして、特開平7−1
99066号公報、特開平8−50237号公報に記載
の中望遠レンズがあるが、レンズ枚数が多く、また、絞
りがフォーカス群とともに移動する構成であるためレン
ズ鏡筒の機構が複雑である。
26゜程度であって、レンズ鏡筒の機構を簡素化でき、
オートフォーカスに適した高性能なリアフォーカス式中
望遠レンズを得ることを目的とする。
は、物体側から順に、全体として正の屈折力を有する前
群と、全体として正の屈折力を有する後群とからなり、
前群は、物体側から順に、物体側に強い凸面を向けた少
なくとも2枚の正レンズと、像側に強い凹面を向けた負
レンズとから構成され、後群は、少なくとも、物体側に
凸面を向けたレンズを最も物体側に有し、フォーカシン
グに際し、後群のみが光軸上を移動し、次の条件式
(1)を満足することを特徴としている。 (1)0.5<f/fF<0.8 但し、 f:レンズ全系の焦点距離、 fF:前群の焦点距離、 である。
グに際して移動しないように配置し、次の条件式(2)
を満足させることが好ましい。絞りを固定位置に設ける
ことにより、機構の複雑化を回避できる。 (2)0.23<d/f<0.50但し、 d:無限遠合焦時における前群と後群の間隔、 である。
向けた正レンズ、負レンズ、負レンズ、及び正レンズの
4枚から構成することができ、この場合、次の条件式
(3)を満足することが好ましい。 (3)−0.8<f/fGr3<−0.2 但し、 fGr3:後群中の物体側から3番目の負レンズの焦点
距離、 である。
凸面を向けた正レンズ、負レンズ、及び正レンズの3枚
から構成することもできる。
レンズは、図1、図6、図11の各実施例に示すよう
に、物体側から順に、全体として正の屈折力を有する前
群Gfと、全体として正の屈折力を有する後群Grとか
らなり、前群Gfは、物体側から順に、物体側に強い凸
面を向けた2枚の正レンズと、像側に強い凹面を向けた
負レンズとから構成され、後群Grは、図1、図6の各
実施例では、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正
レンズ、負レンズ、負レンズ、及び正レンズの4枚構成
からなり、図11の実施例では、物体側から順に、物体
側に凸面を向けた正レンズ、負レンズ、及び正レンズの
3枚構成からなる。フォーカシングに際し、前群Gfは
不動であり、後群Grのみが光軸上を移動する。絞りS
は前群Gfと後群Grの間に固定されている。
る条件である。条件式(1)の下限を越えて前群Gfの
パワーが小さくなると、後群Grの倍率が小さくなるた
め、後群のフォーカス感度が小さくなりフォーカシング
時の移動量が増大し最短撮影距離を小さくできなくな
る。また、最短撮影距離を小さくしようとすると全長が
長くなる。条件式(1)の上限を越えて前群Gfのパワ
ーが大きくなると、SLRカメラ等に必要なバックフォ
ーカスを確保できなくなる。また、前後群の間に絞りを
配置するためのスペースを確保することができなくな
る。
後群間隔に関するものである。条件式(2)の下限を越
えて前後群間隔が小さくなると、前後群の間に絞りを配
置することが困難になる。条件式(2)の上限を越えて
前後群間隔が大きくなると、必要なバックフォーカス等
を確保するために後群への入射高さを一定以上にしなけ
ればならないため、前群のパワーが小さくなる。また、
条件式(1)の下限を越えたときと同様に後群のフォー
カス感度が小さくなってしまう。
の後群の物体側から3番目の負レンズのパワーに関する
ものである。実施例4に示すように、後群は正、負、正
の3枚でも構成できるが、正、負、負、正の4枚構成と
すると、さらに像面湾曲、非点隔差が良好になり、近距
離撮影時における収差変動も小さくできる。すなわち、
正、負、正の3枚構成に、所謂フラットナーの働きをす
るパワーの小さい負レンズを追加することで、ペッツバ
ール和を小さく保つことができ、後群内の像面湾曲、非
点収差も小さくなり、負のパワーにより負の球面収差も
補正し後群内の球面収差も小さくなるので収差変動も小
さくなる。条件式(3)の下限を越えてパワーが小さく
なると、球面収差、非点収差の補正を十分できなくな
る。条件式(3)の上限を越えてパワーが大きくなる
と、負の球面収差が大きく発生し、ペッツバール和が正
の大きな値になってしまう。
SAは球面収差、SCは正弦条件、球面収差で表される
色収差図及び倍率色収差図中のd線、g線、C線はそれ
ぞれの波長に対する収差であり、Sはサジタル、Mはメ
リディオナル、Yは像高である。また、表中のFNOはF
ナンバー、fは全系の焦点距離、Wは半画角(゜)、f
B はバックフォーカス、mは撮影倍率、rは曲率半径、
dはレンズ厚またはレンズ間隔、Nd はd線の屈折率、
νはアッベ数を示す。
例1の無限遠(撮影)時、最短距離(撮影)時における
レンズ構成を示し、図2、図3、図5はそれぞれ、図
1、−1/40倍時、図4のレンズ構成での諸収差を示
す。表1はその数値データである。面No.1〜6は前群
Gf、面No.7〜14は後群Grであり、前群Gfは、
物体側から順に、物体側に強い凸面を向けた正レンズ2
枚、及び像側に強い凹面を向けた負レンズからなり、後
群Grは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正レ
ンズ、負レンズ、負レンズ、及び正レンズの4枚からな
る。絞りSは、前群Gfと後群Grの間に固定されてい
る。
例2の無限遠(撮影)時、最短距離(撮影)時における
レンズ構成を示し、図7、図8、図10はそれぞれ、図
6、−1/40倍時、図9のレンズ構成での諸収差を示
す。表2はその数値データである。基本的なレンズ構成
は実施例1と同様である。
実施例3の無限遠(撮影)時、最短距離(撮影)時にお
けるレンズ構成を示し、図12、図13、図15はそれ
ぞれ、図11、−1/40倍時、図14のレンズ構成で
の諸収差を示す。表3はその数値データである。面No.
1〜6は前群Gf、面No.7〜12は後群Grであり、
前群Gfは、物体側から順に、物体側に強い凸面を向け
た正レンズ2枚、及び像側に強い凹面を向けた負レンズ
からなり、後群Grは、物体側から順に、物体側に凸面
を向けた正レンズ、負レンズ、及び正レンズの3枚から
なる。絞りSは、前群Gfと後群Grの間に固定されて
いる。
す。
されている。
下、画角26゜程度であって、レンズ鏡筒の機構を簡素
化でき、オートフォーカスに適した高性能なリアフォー
カス式中望遠レンズを得ることができる。
実施例1の無限遠(撮影)時におけるレンズ構成図であ
る。
ンズ構成の諸収差図である。
実施例1の最短距離(撮影)時におけるレンズ構成図で
ある。
実施例2の無限遠(撮影)時におけるレンズ構成図であ
る。
ンズ構成の諸収差図である。
実施例2の最短距離(撮影)時におけるレンズ構成図で
ある。
の実施例3の無限遠(撮影)時におけるレンズ構成図で
ある。
レンズ構成の諸収差図である。
の実施例3の最短距離(撮影)時におけるレンズ構成図
である。
9)
角26°程度の中望遠レンズでは、小さなFナンバーの
ためレンズ枚数が多くなったり、望遠レンズなのでレン
ズ全長が長くなったり、さらに画角が26°程度と望遠
レンズとしては比較的広い画角を有しているためレンズ
径も大きくなったりしがちである。従って、全体として
重量が大きくなる傾向がある。一方、AFカメラでは、
フォーカシングのために移動するレンズ群(以下、フォ
ーカス群)は、移動の迅速化、動力負担の軽減のために
軽量化が要求されている。そのためレンズ群の一部を移
動させてフォーカシングを行うリアフォーカス式やイン
ナーフォーカス式が採用されている。そのうちインナー
フォーカス式は比較的画角の広いものには不向きであ
り、より画角の広いものにはリアフォーカス式が適して
いる。
の後群の物体側から3番目の負レンズのパワーに関する
ものである。実施例3に示すように、後群は正、負、正
の3枚でも構成できるが、正、負、負、正の4枚構成と
すると、さらに像面湾曲、非点隔差が良好になり、近距
離撮影時における収差変動も小さくできる。すなわち、
正、負、正の3枚構成に、所謂フラットナーの働きをす
るパワーの小さい負レンズを追加することで、ペッツバ
ール和を小さく保つことができ、後群内の像面湾曲、非
点収差も小さくなり、負のパワーにより負の球面収差も
補正し後群内の球面収差も小さくなるので収差変動も小
さくなる。条件式(3)の下限を越えてパワーが小さく
なると、球面収差、非点収差の補正を十分できなくな
る。条件式(3)の上限を越えてパワーが大きくなる
と、負の球面収差が大きく発生し、ペッツバール和が正
の大きな値になってしまう。
Claims (4)
- 【請求項1】 物体側から順に、全体として正の屈折力
を有する前群と、全体として正の屈折力を有する後群と
からなり、 上記前群は、物体側から順に、物体側に強い凸面を向け
た少なくとも2枚の正レンズと、像側に強い凹面を向け
た負レンズとから構成され、 上記後群は、少なくとも、物体側に凸面を向けたレンズ
を最も物体側に有し、 フォーカシングに際し、上記後群のみが光軸上を移動
し、 次の条件式(1)を満足することを特徴とするリアフォ
ーカス式中望遠レンズ。 (1)0.5<f/fF<0.8 但し、 f:レンズ全系の焦点距離、 fF:前群の焦点距離。 - 【請求項2】 請求項1記載のリアフォーカス式中望遠
レンズにおいて、上記前群と後群の間に、フォーカシン
グに際して不動の絞りが配置され、次の条件式(2)を
満足するリアフォーカス式中望遠レンズ。(2)0.2
3<d/f<0.50 但し、 d:無限遠合焦時における前群と後群の間隔。 - 【請求項3】 請求項1または2記載のリアフォーカス
式中望遠レンズにおいて、上記後群は、物体側から順
に、物体側に凸面を向けた正レンズ、負レンズ、負レン
ズ、及び正レンズの4枚からなり、次の条件式(3)を
満足するリアフォーカス式中望遠レンズ。 (3)−0.8<f/fGr3<−0.2 但し、 fGr3:後群中の物体側から3番目の負レンズの焦点
距離。 - 【請求項4】 請求項1または2記載のリアフォーカス
式中望遠レンズにおいて、上記後群は、物体側から順
に、物体側に凸面を向けた正レンズ、負レンズ、及び正
レンズの3枚からなるリアフォーカス式中望遠レンズ。
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