JP2000334798A - コア型を可動自在に備えた型締装置の油圧回路 - Google Patents

コア型を可動自在に備えた型締装置の油圧回路

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JP2000334798A JP11152888A JP15288899A JP2000334798A JP 2000334798 A JP2000334798 A JP 2000334798A JP 11152888 A JP11152888 A JP 11152888A JP 15288899 A JP15288899 A JP 15288899A JP 2000334798 A JP2000334798 A JP 2000334798A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 差動型締シリンダと型開閉シリンダの型開側
油室とから油圧路に強制流出される圧油を、交互に作動
油として供給し合うことによって同時作動を可能とな
し、型開閉時間の短縮化を図る。 【解決手段】 固定型とその固定型と型閉する可動型と
可動型を通して固定型内に位置する出入自在なコア型と
を備える。コア型の出入を可動型の開閉シリンダ４とは
別個のブースタラム７内装の差動型締シリンダ６により
行う型締装置の油圧回路である。開閉シリンダ４の開放
側油圧路４２と差動型締シリンダ６の油圧路２５とを、
圧力及び流量制御弁２８を設けた連通路２７により接続
する。可動型の開閉及びコア型の出入に伴いそれら油圧
路２１，２５に流出する圧油の所要量を、開放側油室４
２又は差動型締シリンダ６に交互に供給可能に構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、プリフォーム等
の成形品の射出成形に使用されているコア型を可動自在
に備えた型締装置の油圧回路に関するものである。
【０００２】
【発明が解決しようとする課題】成形品の主たる部分を
成形する固定型と、その固定型と型閉して成形品の開口
部を形成する可動型と、その可動型を通して固定型内に
位置する出入自在なコア型とを備え、そのコア型の出入
を上記可動型の開閉シリンダとは別個のブースターラム
内装の差動型締シリンダにより行う型締装置としては、
特許第２８３２２６３号公報に記載された回転式射出成
形機に採用のものが知られている。
【０００３】この従来の型締装置は、図３（Ａ），
（Ｂ）に示すように、機台１に立設したタイバー３，３
に両側を挿通して昇降自在に設けた可動盤２と、その可
動盤２と機台１との間に配設した一対の開閉シリンダ
４，４と、タイバー３，３の上端部に取付けて可動盤２
の上部に型締ラム５を下向きに設けた差動型締シリンダ
６とからなる。
【０００４】この差動型締シリンダ６は、下端部でのみ
型締ピストン５ａと嵌合して型締が行えるように、シリ
ンダ内径をピストン外径よりもある程度大きく形成し
て、ピストン５ａの周囲に流通間隙を形成したものから
なり、上端から上記型締ラム５の内部には型開用のブー
スターラム６が挿入してある。また側部にはシリンダ内
を上下に連通するバイパス８と、シリンダ下端部にて連
通したチャージシリンダ９，９とを備え、そのチャージ
シリンダ９，９のピストン１０，１０は型締ラム５と一
緒に、タイバー３，３に挿通して上記可動盤２の上の型
締盤１１に連結してある。
【０００５】このような型締装置では、プリフォームの
胴部を成形する固定型１２を機台１の上面に、開口部を
形成する可動型１３は可動盤２の下側面に設置してお
り、コア型１４は可動型１３を通して固定型１２の内部
のキャビティに出入自在に位置するように上記型締盤１
１に設けている。
【０００６】上記固定型１２に対する可動型１３の型開
は、ピストン４１に区画された開閉シリンダ４の下側の
型開油室４２に圧油を供給することにより行われ、型閉
は上側の型開油室４３に圧油を供給することにより行わ
れる。またコア型１４の型開は、ブースタラム７から型
締ラム５に圧油を供給することにより行われ、型閉及び
型締は差動型締シリンダ６に圧油を供給することにより
行われる。差動型締シリンダ６ではピストン上面と下面
との受圧面積差によりシリンダ内が加圧されると、型締
ピストン５ａが下方へ押圧されて型締ラム５が伸長す
る。また下側の圧油はピストン周囲の流通間隙から上側
に流出するようになるので、そこに油圧抵抗は生じない
が、型締ピストン５ａがシリンダ下端に嵌り込んだ後は
通常の型締シリンダと同様にシリンダ内圧力が上昇して
型締が行われる。
【０００７】この差動型締シリンダ６では、少量の圧油
の供給によりコア型１４の高速型閉と型締とが行い得る
という特性を有するが、ピストン４１により区画形成し
た２つの油室４２，４３を備える通常構造の開閉シリン
ダ４では、油圧ポンプの吐出量により速度が変化するこ
とから、型開速度を高速化するにはポンプ吐出量を増大
しなければならず、このため開閉シリンダ４と差動型締
シリンダ６の同時作動による型開閉時間の短縮化が困難
とされている。
【０００８】この発明は、上記差動型締シリンダを採用
したことによる課題を解決するために考えられたもので
あって、その目的は、差動型締シリンダと型開閉シリン
ダの型開側油室とから油圧路に強制流出される圧油を、
交互に作動油として供給し合うことによって、これまで
困難とされていた同時作動を可能となし、これにより型
開閉時間の短縮化を図ることができる新たなコア型を可
動自在に備えた型締装置の油圧回路を提供することにあ
る。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記目的によるこの発明
は、成形品の主たる部分を成形する固定型と、その固定
型と型閉して成形品の開口部を形成する可動型と、その
可動型を通して固定型内に位置する出入自在なコア型と
を備え、そのコア型の出入を上記可動型の開閉シリンダ
とは別個のブースタラム内装の差動型締シリンダにより
行う型締装置の油圧回路であって、上記開閉シリンダの
開放側油圧路と差動型締シリンダの油圧路とを、圧力及
び流量制御弁を設けた連通路により接続し、可動型の開
閉及びコア型の出入に伴いそれら油圧路に流出する圧油
の所要量を、開放側油室又は差動型締シリンダに交互に
供給可能に構成してなる、というものである。
【００１０】
【発明の実施の形態】図１及び図２はこの発明の油圧回
路を例示するものであって、２１は開閉シリンダ４の開
放側の油圧路、２２は型閉側の油圧路で、それら油圧路
にはポンプＰに接続した主回路２３と、ドレーン回路２
４とに交互に切換える電磁切換弁Ｖ１が設けてある。
【００１１】２５は差動型締シリンダ６の油圧路、２６
はブースタラム７の油圧路で、それら油圧路にはポンプ
Ｐに接続した主回路２３と、ドレーン回路２４とに交互
に切換える電磁切換弁Ｖ２が設けてある。
【００１２】２７は上記油圧路２２と差動型締シリンダ
６の油圧路２５とにわたり接続した連通路で、型閉作動
時に開放側油室４２から油圧路２１に流出した圧油を差
動型締シリンダ６に作動油として供給し、また型開作動
時に差動型締シリンダ６から油圧路２５に流出した圧油
を作動油として開放側油室４２に供給する油圧路として
作用する。この連絡路２７にはそこを流通する圧油の圧
力及び流量制御弁２８が設けてある。
【００１３】なお、Ｖ３，Ｖ４，Ｖ５，Ｖ６は上記各油
圧路２１，２２，２５，２６に設けた逆止弁付き流量調
整弁、Ｖ７，Ｖ８，Ｖ９は油圧路２１、主回路２３、差
動型締シリンダ側の油圧路２５のそれぞれに設けた逆止
弁である。
【００１４】上記構成の油圧回路の動作について説明す
ると、先ず図１に示す型開完了状態において、図２に示
すように電磁切換弁Ｖ１，Ｖ２を同時に右から左のポー
トに切換えて、開閉シリンダ４の型閉側油室４３の油圧
路２２をポンプＰの主回路２３に、型開側油室４２の油
圧路２１をドレーン回路２４にそれぞれ接続し、また作
動型締シリンダ６の油圧路２５をポンプＰの主回路２３
に、ブースタラム７の油圧路２６をドレーン回路２４の
それぞれ接続する。
【００１５】開閉シリンダ４では、ポンプＰから型閉側
油室４３に圧油が供給されてピストン４１により型開側
油室４２の圧油が油圧路２１に押出され、またブースタ
ラム７では型締ラム５の上室内の油圧抵抗が除かれると
ともに、ポンプＰから差動型締シリンダ６に、流量調整
弁Ｖ５により流量が少量に制限された圧油が供給され
る。
【００１６】この過程において、ピストン４１により加
圧されて油圧路２１に流出した圧油は、連絡路２７を通
ってポンプＰからの圧油と共に作動油として型締シリン
ダ６に圧入される。これにより作動型締シリンダ６で
は、型締ピストン５ａが受ける差圧により型締ラム５が
下方へと伸長して型締盤１１とコア型１４の型閉じが行
われる。これと同時に開閉シリンダ４のピストンロッド
も縮小して可動盤２を下方へと移動し、可動型１３を固
定型１２の上面に当接する。これに遅れて上方からコア
型１４が降下してきて可動型１３を貫通し、固定型１２
のキャビティ中央にセットされるようになる。さらに型
締盤１１が可動盤２を押圧して型締が行われる。
【００１７】図２の型締完了後に、図１に示すように電
磁切換弁Ｖ１，Ｖ２を同時に左から右のポートに切換え
て、開閉シリンダ４の型閉側油室４３の油圧路２２をド
レーン回路２４に、型開側油室４２の油圧路２１を主回
路２３にそれぞれ接続し、また作動型締シリンダ６の油
圧路２５をドレーン回路２４に、ブースタラム７の油圧
路２６を主回路２３のそれぞれ接続する。
【００１８】この切換により、差動型締シリンダ６で
は、型閉により伸長した型締ラム５の上室にブースタラ
ム６から圧油が供給されて型締ラム５が縮小し、コア型
１０が型締盤１１と共に上昇して固定型１２から上方へ
と抜け出す。このときシリンダ内の供給分量に見合う圧
油が油圧路２５に押出され、連絡路２７を経て油圧路２
１に流れ、開閉シリンダ４の型開側油室４２にポンプＰ
からの圧油と共に圧入される。これにより型開閉シリン
ダ４ではポンプＰの吐出量を増大させることなく高速型
開が行われることになる。
【００１９】また差動型締シリンダ６と型開側油室４２
との容積差から余剰となる圧油はドレーン回路２４に流
出する。このドレーン回路２４の流出量は、型開側油室
４２から差動型締シリンダ６への供給の際にも連絡路２
７にも受けた圧力及び流量制御弁によってコントロール
され、ポンプＰからの圧油の供給はその不足分を補う程
度の油量で充分に事足りるようにしてある。
【００２０】このように開閉作動ごとに差動型締シリン
ダ６と型開側油室４２とから流出した圧油を交互に作動
油として共用するこの発明では、型開閉動作の高速化の
ためにポンプ吐出量を増大する必要がなく、またドレー
ンとしての圧油の流出は少量で済むことになるので、少
量の圧油で差動する差動型締シリンダをコア型の開閉及
び型締に採用し、可動型の開閉に多量の圧油を必要とす
る通常構造の開閉シリンダを可動盤の開閉に採用したも
のであつても、これまで困難とされた同時作動が可能と
なるので、型開閉時間を短縮化して成形サイクルをこれ
までよりも速めることができる。また油圧回路としても
差動型締シリンダの油圧路と型開閉シリンダの型開側油
室の油圧路とを連絡路により接続するだけあるから、殊
更に油圧路が複雑となるようなことはなく、これまでの
油圧回路に直ちに応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 この発明に係わるコア型を可動自在に備えた
型締装置の型閉時の油圧回路である。
【図２】 同じく型締装置の型開時の油圧回路である。
【図３】 この発明が対象とするコア型を可動自在に備
えた型締装置の型閉時の縦断正面図（Ａ）と縦断側面図
（Ｂ）である。
【符号の説明】
２ 可動盤 ４ 開閉シリンダ ５ 型締ラム ５ａ 型締ピストン ６ 差動型締シリンダ ７ ブースタラム ９ チャージシリンダ １０ チャージシリンダのピストン １１ 型締盤 ２１ 開放側の油圧路 ２２ 型閉側の油圧路 ２５ 差動型締シリンダ側油圧路 ２６ ブースタラム側油圧路 ２７ 連絡路 ２８ 圧力又は流量制御弁 ４１ 開閉シリンダのピストン ４２ 開放側油室 ４３ 型閉側油室

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 成形品の主たる部分を成形する固定型
    と、その固定型と型閉して成形品の開口部を形成する可
    動型と、その可動型を通して固定型内に位置する出入自
    在なコア型とを備え、そのコア型の出入を上記可動型の
    開閉シリンダとは別個のブースタラム内装の差動型締シ
    リンダにより行う型締装置の油圧回路であって、 上記開閉シリンダの開放側油圧路と差動型締シリンダの
    油圧路とを、圧力及び流量制御弁を設けた連通路により
    接続し、可動型の開閉及びコア型の出入に伴いそれら油
    圧路に流出する圧油の所要量を開放側油室又は差動型締
    シリンダに交互に供給可能に構成してなることを特徴と
    するコア型を可動自在に備えた型締装置の油圧回路。
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